以下、本発明の実施形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下の説明及び図面においては、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態を、図1を参照して説明する。
<構成>
図1には、第1実施形態に係るルート探索装置700Aの概略的な構成と、当該ルート探索装置700Aとデータの授受を行う各種装置が示されている。
図1に示されるように、ルート探索装置700Aは、移動端末装置710Aと、支援サーバ720Aとを備えている。ここで、移動端末装置710Aは、移動体MV0に搭載されており、移動体MV0とともに移動するようになっている。また、支援サーバ720Aは、固定的な位置に配設されている。そして、移動端末装置710Aと、支援サーバ720Aとは、ネットワークシステムNWSを介して、データ通信を行うことができるようになっている。
上記の移動端末装置710Aは、探索手段711を備えている。ここで、移動体MV0には、コンテンツサーバからネットワークシステムNWSを介して、データ通信により取得したコンテンツを再生するコンテンツ再生処理装置も搭載されていることを想定している。なお、移動端末装置710Aが、当該コンテンツ再生処理装置の機能を併有するように構成することもできる。
上記の探索手段711は、利用者による移動ルートの探索指令に応答して、出発地から目的地までの適切な移動ルートを探索する。ここで、当該探索指令は、移動端末装置710Aに設けられた操作入力部を利用して、利用者により行われる。なお、この探索指令に際しては、「出発地」、「目的地」及び「出発日時」を指定するようにすることもできるし、「出発地」や「出発日時」として移動体MV0の現在位置や現在日時を採用するように指定することもできる。
かかる移動ルートの探索に際して、探索手段711は、支援サーバ720Aが保有する移動体MV0の出発地から目的地までの移動において通過する可能性がある複数の領域の通信環境情報を取得する。この「通信環境情報」には、複数の領域のそれぞれについての日時情報に関連付けられた通信状態の情報が含まれている。ここで、「複数の領域」は、所定の方式により、地図上において予め定められる。また、「通信状態」には、例えば、ネットワークシステムNWSとの間の無線通信における受信信号のパワー、及び、コンテンツサーバからのコンテンツデータの受信レート等が含まれる。また、「日時情報」には、例えば、季節、曜日、時間帯等が含まれる。
かかる通信環境情報の取得に際して、探索手段711は、通信環境情報の取得要求を、ネットワークシステムNWSを介して、支援サーバ720Aへ送る。そして、この通信環境情報の取得要求に対する応答として支援サーバ720Aから返送されてきた通信環境情報を取得すると、探索手段711は、移動ルートにおける通信環境情報を考慮して、最適な移動ルートを探索する。例えば、コンテンツサーバからのストリーミング再生用データを受信して、コンテンツのストリーミング再生を間断無くできる移動ルートのうちで、所要時間が最短となると推定される移動ルートを探索するようにすることができる。
なお、当該取得要求において出発地及び目的地の指定を行うようにすることにより、支援サーバ720Aから返送されてきた通信環境情報を、探索手段711によるルート探索のために必要なものに限定することができる。
上記の支援サーバ720Aは、記憶手段721と、収集手段722と、生成手段723とを備えている。また、支援サーバ720Aは、報告手段724を更に備えている。
上記の記憶手段721は、上述した内容の通信環境情報を記憶する。なお、この記憶手段721には、通信環境情報に限らず、様々な情報が記憶される。
上記の収集手段722は、ネットワークシステムNWSを介して、複数の移動体からの通信状態の実測情報を収集する。ここで、「実測情報」には、通信状態の計測結果、計測日時及び計測位置が含まれる。収集手段722による収集結果は、生成手段723へ送られる。
なお、実測情報を報告する「複数の移動体」には、移動体MV0を含まず、他の移動体MV1,…のみを含むようにしてもよいし、移動体MV0も含むようにしてもよい。「複数の移動体」に移動体MV0が含まれるようにする場合には、移動端末装置710Aが、通信状態を計測する計測手段と;当該計測手段による計測結果に計測日時及び計測位置が付加された情報を、実測情報として支援サーバ720Aへ送る送信手段と;を更に備える構成とすることができる。
上記の生成手段723は、収集手段722による収集結果である実測情報に基づいて、新たな通信環境情報を生成する。かかる新たな通信環境情報の生成に際して、生成手段723は、記憶手段721に記憶されている通信環境情報の中から当該実測情報に対応する通信状態の登録値を読み取る。そして、生成手段723は、読み取られた通信状態の登録値と、当該実測情報における通信状態の値とに基づいて、当該実測情報に対応する領域と日時との組み合わせにおける新たな通信状態を算出する。そして、記憶手段721における当該実測情報に対応する領域と日時との組み合わせにおける通信状態を当該算出結果に更新することにより、生成手段723は、新たな通信環境情報を生成する。
上記の報告手段724は、ネットワークシステムNWSを介して、移動端末装置710Aからの通信環境情報の取得要求を受ける。この取得要求を受けると、報告手段724は、当該取得要求に対応する通信環境情報を記憶手段721から読み取る。そして、報告手段724は、読み取り結果を、ネットワークシステムNWSを介して、移動端末装置710Aへ返送する。
<動作>
次に、上記のように構成されたルート探索装置700Aにおいて実行されるルート探索方法について、説明する。
《通信環境情報の生成処理》
まず、ルート探索装置700Aによる通信環境情報の生成処理について説明する。なお、移動体MV0も実測情報を支援サーバ720Aへ送るようになっているものとする。
ネットワークシステムNWSを介して、複数の移動体MVk(k=0,1,…)のいずれかからの実測情報を受けた支援サーバ720Aでは、収集手段722が、当該実測情報を収集し、生成手段723へ送る。この実測情報を受けた生成手段723は、記憶手段721に記憶されている通信環境情報の中から、当該実測情報に対応する領域と日時との組み合わせにおける通信状態の登録値を読み取る。
こうして読み取られた通信状態の登録値と、当該実測情報における通信状態の値とに基づいて、生成手段723は、当該実測情報に対応する領域と日時との組み合わせに関する新たな通信状態を算出する。ここで、例えば、読み取られた通信状態の登録値が以前の実測情報に基づいて生成されたものでなかった場合(後述する推定したのものである場合)には、生成手段723は、当該実測情報における通信状態の値をそのまま採用して新たな通信状態とすることができる。また、読み取られた通信状態の登録値が以前の実測情報に基づいて生成されたものであった場合には、例えば、統計的な手法を用いて、新たな通信状態を算出するようにすることができる。
なお、生成手段723は、実測情報に基づく通信状態が得られていない領域と日時との組み合わせについては、位置的又は時間的な周囲において実測情報に基づく通信状態が得られている領域と日時との組み合わせについての通信状態の登録値に基づいて推定することにより、通信状態を推定するようにすることができる。すなわち、いずれかの日時についての実測情報が得られている実測領域に関しては、実測情報が報告されていない日時である未実測日時のそれぞれについて、当該実測領域において実測情報が報告されている日時の通信状態の登録値を考慮して、通信状態を推定するようにすることができる。また、いずれの日時についても実測情報が得られていない未実測領域に関しては、実測情報に基づく通信状態が得られている領域の登録値を考慮して、通信状態を推定するようにすることができる。
なお、上記の登録値の推定に際しては、基地局の位置を更に考慮することもできる。また、未実測領域に関しては、基地局の位置のみを考慮して、通信状態を推定するようにすることができる。
生成手段723は、記憶手段721における当該実測情報に対応する領域と日時との組み合わせにおける通信状態を、上述のようにして算出された新たな通信状態に更新する。この結果、新たな通信環境情報が生成される。
以後、複数の移動体MVk(k=0,1,…)のいずれかからの新たな実測情報を受けるたびに、上記と同様にして、支援サーバ720Aにおいて、新たな通信環境情報が生成される。
《ルート探索処理》
次に、ルート探索装置700Aによるルート探索処理について説明する。
利用者による移動ルートの探索指令が移動端末装置710Aの探索手段711に通知されると、探索手段711は、まず、通信環境情報の取得要求を、ネットワークシステムNWSを介して、支援サーバ720Aへ送る。なお、上述したように、探索手段711は、取得要求において、移動ルートの出発地及び目的地を指定するようにしてもよい。
支援サーバ720Aでは、当該取得要求を報告手段724が受ける。取得要求を受けた報告手段724は、当該取得要求に対応する通信環境情報を記憶手段721から読み取る。そして、報告手段724は、読み取り結果を、ネットワークシステムNWSを介して、移動端末装置710A(探索手段711)へ返送する。
この通信環境情報の返送を受けた探索手段711は、移動ルートにおける通信環境情報を考慮して、最適な移動ルートを探索する。例えば、上述のように、コンテンツサーバからのストリーミング再生用データを受信して、コンテンツのストリーミング再生を間断無くできる移動ルートのうちで、所要時間が最短となると推定される移動ルートを探索する。こうして探索された移動ルートは、利用者に提示される。
以上説明したように、本発明の第1実施形態によれば、移動体とともに移動する通信装置における通信データの受信レートの確保に寄与する移動ルートを探索することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を、図2を参照して説明する。
<構成>
図2には、第2実施形態に係るルート探索装置700Bの概略的な構成と、当該ルート探索装置700Bとデータの授受を行う各種装置が示されている。
図2に示されるように、ルート探索装置700Bは、上述した第1実施形態のルート探索装置700Aと比べて、移動端末装置710Aに代えて移動端末装置710Bを備える点、及び、支援サーバ720Aに代えて支援サーバ720Bを備える点が異なっている。なお、ルート探索装置700Bとデータの授受を行う各種装置は、第1実施形態と同様となっている。
上記の移動端末装置710Bは、移動端末装置710Aと比べて、探索手段711を備えていない点が異なっている。この移動端末装置710Bは、移動端末装置710Aの場合と同様にして、利用者によるルート探索指令がなされると、移動ルートの探索要求を、ネットワークシステムNWSを介して、支援サーバ720Bへ送るようになっている。ここで、ルート探索指令では、出発地及び目的地が指定されるようになっている。
上記の支援サーバ720Bは、支援サーバ720Aと比べて、報告手段724に代えて探索手段725を備える点が異なっている。なお、記憶手段721には、通信環境情報に加えて、移動ルートの探索に利用される地図データ等のルート探索用データも記憶されている。
この探索手段725は、移動端末装置710Bからの探索要求を受ける。探索要求を受けた探索手段725は、出発地から目的地へ至る移動ルートを、第1実施形態における探索手段711の場合と同様に、移動ルートにおける通信環境情報を考慮して、最適な移動ルートを探索する。そして、探索手段725は、探索結果を、ネットワークシステムNWSを介して、移動端末装置710Bへ返送する。
<動作>
次に、上記のように構成されたルート探索装置700Bにおいて実行されるルート探索方法について、説明する。
《通信環境情報の生成処理》
ルート探索装置700Bによる通信環境情報の生成処理は、ルート探索装置700Aの場合と全く同様に行われる。
《ルート探索処理》
次に、ルート探索装置700Bによるルート探索処理について説明する。
利用者による移動ルートの探索指令が行われると、移動端末装置710Bは、移動ルートの探索要求を、ネットワークシステムNWSを介して、支援サーバ720Bへ送る。支援サーバ720Bでは、探索手段725が、探索要求を受ける。
探索要求を受けた探索手段725は、探索要求で指定された移動ルートの出発地及び目的地に基づいて、記憶手段721に記憶されている通信環境情報及びルート探索用データを適宜参照して、最適な移動ルートを探索する。例えば、第1実施形態の場合と同様に、コンテンツサーバからのストリーミング再生用データを受信して、コンテンツのストリーミング再生を間断無くできる移動ルートのうちで、所要時間が最短となると推定される移動ルートを探索する。
そして、探索手段725は、探索結果を、ネットワークシステムNWSを介して、移動端末装置710Bへ返送する。こうして返送されてきた探索結果である移動ルートは、移動端末装置710Bにおいて、利用者に提示される。
以上説明したように、本発明の第2実施形態によれば、第1実施形態の場合と同様に、移動体とともに移動する通信装置における通信データの受信レートの確保に寄与する移動ルートを探索することができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態を、図3を参照して説明する。
<構成>
図3には、第3実施形態に係るルート探索装置700Cの概略的な構成が示されている。この図3に示されるように、ルート探索装置700Cは、第1及び第2実施形態のルート探索装置700A,700Bと異なり、全ての構成要素が移動体MVとともに移動するようになっている。
このルート探索装置700Cは、記憶手段731と、計測手段732と、生成手段733とを備えている。また、ルート探索装置700Cは、探索手段734を更に備えている。
上記の記憶手段731は、上述した内容の通信環境情報を記憶する。なお、この記憶手段731には、通信環境情報に限らず、上述した記憶手段721の場合と同様に、ルート探索用データ等が記憶される。
上記の計測手段732は、上述した内容の通信状態を計測する。そして、計測手段732は、通信状態の計測結果に計測日時及び計測位置を付加し、実測情報として生成手段733へ送る。
上記の生成手段733は、計測手段732からの実測情報を受ける。そして、生成手段733は、当該実測情報及び記憶手段731に記憶されている通信環境情報に基づいて、上述した生成手段723と同様にして、新たな通信環境情報を生成する。
上記の探索手段734は、利用者による移動ルートの探索指令に応答して、出発地から目的地までの適切な移動ルートを探索する。探索指令を受けた探索手段734は、探索指令において指定された出発地から目的地へ至る移動ルートを、記憶手段731内の通信環境情報及びルート探索用データを適宜参照して、最適な移動ルートを探索する。
<動作>
次に、上記のように構成されたルート探索装置700Cにおいて実行されるルート探索方法について、説明する。
《通信環境情報の生成処理》
まず、ルート探索装置700Cによる通信環境情報の生成処理について、説明する。
計測手段732が、通信状態を計測すると、通信状態の計測結果に計測日時及び計測位置を付加し、実測情報として生成手段733へ送る。この実測情報を受けた生成手段733は、記憶手段731に記憶されている通信環境情報の中から、当該実測情報に対応する領域と日時との組み合わせにおける通信状態の登録値を読み取る。
こうして読み取られた通信状態の登録値と、当該実測情報における通信状態の値とに基づいて、生成手段733は、当該実測情報に対応する領域と日時との組み合わせに関する新たな通信状態を算出する。そして、生成手段733は、記憶手段731における当該実測情報に対応する領域と日時との組み合わせにおける通信状態を、上述のようにして算出された新たな通信状態に更新する。この結果、新たな通信環境情報が生成される。
以後、計測手段732による通信状態の計測が行われるたびに、上記と同様にして、新たな通信環境情報が生成される。
《ルート探索処理》
次に、ルート探索装置700Cによるルート探索処理について説明する。
利用者による移動ルートの探索指令が行われると、探索手段734は、探索要求で指定された移動ルートの出発地及び目的地に基づいて、記憶手段731に記憶されている通信環境情報及びルート探索用データを適宜参照して、最適な移動ルートを探索する。例えば、第1及び第2実施形態の場合と同様に、コンテンツサーバからのストリーミング再生用データを受信して、コンテンツのストリーミング再生を間断無くできる移動ルートのうちで、所要時間が最短となると推定される移動ルートを探索する。こうして探索された移動ルートは、利用者に提示される。
以上説明したように、本発明の第3実施形態によれば、第1及び第2実施形態の場合と同様に、移動体とともに移動する通信装置における通信データの受信レートの確保に寄与する移動ルートを探索することができる。
なお、上記の第1〜第3実施形態における移動体としては、例えば、車両、人等を挙げることができる。そして、移動端末装置としては、移動体が車両である場合にはカーナビゲーション装置等を挙げることができ、移動体が人である場合には携帯電話装置等を挙げることができる。
また、第1〜第3実施形態のルート探索装置700A〜700Cを、演算手段としての1又は2以上のコンピュータを備えて構成し、上述した記憶手段を除く各手段の機能を、プログラムを実行することにより実現するようにすることができる。これらのプログラムは、CD−ROM、DVD等の可搬型記録媒体に記録された形態で取得されるようにしてもよいし、インターネットなどのネットワークを介した配送の形態で取得されるようにすることができる。
以下、本発明のルート探索装置の実施例を、図4〜図22を参照して説明する。なお、以下の説明及び図面においては、同一又は同等の要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
[第1実施例]
まず、本発明の第1実施例を、図4〜図15を主に参照しつつ説明する。
図4には、本発明の第1実施例のルート探索装置100Aの概略的な構成、及び、ルート探索装置100Aとデータ通信を行う各種装置が示されている。なお、ルート探索装置100Aは、上述した第1実施形態のルート探索装置700Aの一態様となっている。
<構成>
図4に示されるように、ルート探索装置100Aは、移動端末装置710Aとしてのナビゲーション装置200Aと、支援サーバ720Aとしての支援サーバ400Aとを備えている。ここで、ナビゲーション装置200Aは、移動体MV0としての車両CR0に搭載されており、車両CR0とともに移動するようになっている。また、支援サーバ400Aは、例えば、所定の建屋内の固定的な位置に配設されている。
上記のナビゲーション装置200Aには、車両CR0に装備された走行センサユニット290が接続されている。また、ナビゲーション装置200Aは、ネットワークシステム500における基地局(BS)520と無線通信することにより、ネットワーク510を介して、支援サーバ400A及びコンテンツサーバ600とデータ通信を行うようになっている。ナビゲーション装置200Aが、走行センサユニット290、支援サーバ400A及びコンテンツサーバ600との間で授受するデータの内容については、後述する。
なお、ネットワークシステム500は、数多くの基地局を備えているが、図4には、代表的に1つの基地局520のみが示されている。
上記の支援サーバ400Aは、ネットワークシステム500を介して、車両CRk(k=0,1,…)と通信可能となっている。支援サーバ400Aと車両CRkとの間における通信データの内容については、後述する。
上記のコンテンツサーバ600には、コンテンツデータが登録されている。このコンテンツサーバ600は、ネットワークシステム500を介してコンテンツデータの要求を受けた場合には、当該要求を行った装置へネットワークシステム500を介してコンテンツデータを送るようになっている。
《ナビゲーション装置200Aの構成》
上記のナビゲーション装置200Aは、現在位置及び現在日時の検出機能、通信状態計測機能、ルート探索機能、案内誘導機能及びコンテンツ再生機能を有している。これらの機能を有するナビゲーション装置200Aは、図5に示されるように、制御ユニット210Aと、記憶装置220Aと、無線通信ユニット240とを備えている。また、ナビゲーション装置200Aは、音出力ユニット250と、表示ユニット260と、操作入力ユニット270とを備えている。さらに、ナビゲーション装置200Aは、センサインターフェイス280と、GPS(Global Positioning System)受信ユニット285とを備えている。
上記の制御ユニット210Aは、ナビゲーション装置200Aの全体を統括制御する。この制御ユニット210Aについては、後述する。
上記の記憶装置220Aは、不揮発性の記憶装置であるハードディスク装置等から構成される。記憶装置220Aは、ナビゲーション用情報(NVI)等の様々なデータを記憶する。この記憶装置220Aには、制御ユニット210Aがアクセスできるようになっている。
上記のナビゲーション用情報には、地図データ、POI(Point Of Interests)データ、背景データ等のナビゲーションのために利用される様々のデータが記憶されている。これらのデータは、制御ユニット210Aによって読み取られる。
上記の無線通信ユニット240は、不図示のアンテナ等を備えて構成されている。この無線通信ユニット240は、当該アンテナにより受信したネットワークシステム500(より詳しくは、基地局520)からの受信信号を処理して、制御ユニット210Aで処理可能なデジタルデータ信号に変換する。また、無線通信ユニット240は、制御ユニット210Aからの送信信号を処理し、当該アンテナを介して、無線信号の態様でネットワークシステム500(より詳しくは、基地局520)へ送る。
この無線通信ユニット240を利用することにより、ナビゲーション装置200A(より詳しくは、制御ユニット210A)が、支援サーバ400A及びコンテンツサーバ600との間で通信を行うことができるようになっている。
また、無線通信ユニット240は、ネットワークシステム500との通信に使用される周波数帯の無線信号の受信パワーを検出する。この検出結果は、受信パワーデータとして、制御ユニット210Aへ送られる。
上記の音出力ユニット250は、スピーカを備えて構成され、制御ユニット210Aから受信した音声データに対応する音声を出力する。この音出力ユニット250は、制御ユニット210Aによる制御のもとで、ナビゲーション処理に関する車両CR0の進行方向、走行状況、交通状況等の案内音声を出力する。また、音出力ユニット250は、制御ユニット210Aによる制御のもとで、コンテンツ再生音声を出力する。
上記の表示ユニット260は、液晶パネル等の表示デバイスを備えて構成され、制御ユニット210Aから受信した表示データに対応する画像を表示する。この表示ユニット260は、ナビゲーション処理に際して、地図情報、ルート情報等のナビゲーション画像、ガイダンス情報等を表示する。また、表示ユニット260は、コンテンツ再生画像を表示する。
上記の操作入力ユニット270は、ナビゲーション装置200Aの本体部に設けられたキー部、及び/又はキー部を備えるリモート入力装置等により構成される。ここで、本体部に設けられたキー部としては、表示ユニット260の表示デバイスに設けられたタッチパネルを用いることができる。なお、キー部を有する構成に代えて、又は併用して音声認識技術を利用して音声にて入力する構成を採用することもできる。
この操作入力ユニット270を利用者が操作することにより、ナビゲーション装置200Aの動作内容の設定や動作指令が行われる。例えば、ナビゲーション処理における後述するルート探索に関する目的地等の設定や、コンテンツ取得指令等を、利用者が操作入力ユニット270を利用して行う。こうした入力内容は、操作入力データとして、操作入力ユニット270から制御ユニット210Aへ向けて送られる。
上記のセンサインターフェイス280は、ナビゲーション装置200Aと、車両CR0に搭載された走行センサユニット290との間におけるデータ授受に関して利用される。ここで、走行センサユニット290は、本第1実施例では一例として、(i)車両の移動速度を検出する車速センサと、(ii)車両に作用している加速度を検出する加速度センサと、(iii)車両の角速度を検出する角速度センサとを備えている。これらのセンサによる検出結果は、検出信号としてセンサインターフェイス280へ送られる。この検出信号を受けたセンサインターフェイス280は、走行センサユニット290による検出結果を、走行センサデータとして制御ユニット210Aへ向けて送る。
上記のGPS受信ユニット285は、複数のGPS衛星からの電波の受信結果に基づいて、車両CR0の現在位置を算出する。また、GPS受信ユニット285は、GPS衛星から送出された日時情報に基づいて、現在日時を計時する。これらの現在位置および現在日時に関する情報は、GPSデータとして制御ユニット210Aへ送られる。
次に、上記の制御ユニット210Aについて説明する。この制御ユニット210Aは、中央処理装置(CPU)及びその周辺回路を備えて構成されている。制御ユニット210Aが様々なプログラムを実行することにより、上記の各種機能が実現されるようになっている。こうした機能の中に、上述した第1実施形態における探索手段711、計測手段及び送信手段としての機能も含まれている。
ここで、制御ユニット210Aは、センサインターフェイス280から報告された走行センサデータ、GPS受信ユニット285から報告されたGPSデータ及び記憶装置220Aに記憶されているナビゲーション用情報における地図データに基づいて、いわゆるマップマッチングの手法を用いて、車両CR0の現在位置を検出する。また、制御ユニット210Aは、GPSデータにおける計時結果及び内部タイマの計時結果に基づいて、現在日時を検出する。
また、制御ユニット210Aは、無線通信ユニット240からの受信パワーデータを定期的に収集する。さらに、制御ユニット210Aは、受信パワーデータにおいてコンテンツサーバ600との通信中であった場合には、コンテンツサーバ600からの受信データの受信レートを計測する。そして、制御ユニット210Aは、計測結果を計測位置及び計測日時とともに、通信状態の実測情報として、無線通信ユニット240へ送る。この結果、実測情報が、ネットワークシステム500を介して支援サーバ400Aへ送られる。
なお、本第1実施例では、受信レートとしては、1つのコンテンツに対応する一連のコンテンツデータの受信動作における単位時間当たりのデータ量が計測されるようになっている。
また、制御ユニット210Aは、利用者による出発地及び目的地を指定したルート探索指令に応答して、車両CR0の出発地から目的地までの走行ルートを探索する。ここで、利用者による目的地を指定したルート探索指令は、操作入力ユニット270からの操作入力データとして、制御ユニット210Aに通知される。
ルート探索指令を受けた制御ユニット210Aは、当該ルート探索指令において指定された出発地及び目的地を指定して、通信環境情報の取得要求を、無線通信ユニット240へ送る。この結果、取得要求が、ネットワークシステム500を介して、支援サーバ400Aへ送られる。
また、制御ユニット210Aは、当該取得要求に対する応答として、支援サーバ400Aから送信された通信環境情報データを、ネットワークシステム500及び無線通信ユニット240を介して受ける。この通信環境情報データを受けると、制御ユニット210Aは、受信した通信環境情報データを考慮しつつ、記憶装置220A内の地図データ等を参照して、現在位置から目的地までの最適な走行ルートを探索する。
最適な走行ルートの探索が終了すると、制御ユニット210Aは、表示ユニット260及び音出力ユニット250を利用して、探索結果を利用者に提示する。この後、操作入力ユニット270からの操作入力データとして探索結果の採用が報告されると、その時点における探索結果を走行ルートに決定する。
また、制御ユニット210Aは、操作入力ユニット270からの操作入力データとして、コンテンツの特定情報を含むコンテンツ再生指令を受けると、当該コンテンツの特定情報を指定したコンテンツデータ要求を無線通信ユニット240へ送る。この結果、コンテンツデータ要求が、ネットワークシステム500を介して、コンテンツサーバ600へ送られる。
また、制御ユニット210Aは、当該コンテンツデータ要求に対する応答として、コンテンツサーバ600から送信されたコンテンツデータを、ネットワークシステム500及び無線通信ユニット240を介して受ける。そして、制御ユニット210Aは、受信したコンテンツデータを処理して、当該コンテンツデータに対応する音声データ及び表示データを生成し、音出力ユニット250及び表示ユニット260へ送る。
《支援サーバ400Aの構成》
図5に戻り、上記の支援サーバ400Aは、通信環境情報の生成及び報告の機能を有している。この支援サーバ400Aは、図6に示されるように、記憶手段721としての記憶装置410Aと、送受信部420とを備えている。また、支援サーバ400Aは、処理制御部440Aを備えている。
上記の記憶装置410Aは、不揮発性の記憶装置であるハードディスク装置等から構成される。記憶装置410Aは、通信環境情報(CCI)等の様々なデータを記憶する。この記憶装置410Aには、処理制御部440Aがアクセスできるようになっている。
通信環境情報としては、例えば、図7に示されるように仮想的に分割された領域R(m,n)(m=1,2,…;n=1,2,…)のそれぞれについての個別通信環境情報RCI(m,n)が登録されている(図8参照)。ここで、個別通信環境情報RCI(m,n)は、図9に示されるように、管轄基地局の位置情報BSP(m,n)、受信パワー情報RPI(m,n)及び受信レート情報RRI(m,n)を含んでいる。
上記の受信パワー情報RPI(m,n)は、図10に示されるように、実測情報報告の有無と、受信パワー値とを含んでいる。ここで、実測情報報告の有無により、当該受信パワー値が、実測情報報告に基づくものであるか否かを判定できるようになっている。
上記の受信レート情報RRI(m,n)は、図11に示されるように、曜日ごとの受信レート情報を含んでいる。この曜日ごとの受信レート情報は、予め定められた時間帯ごとの受信レート情報を含んでいる。そして、時間帯ごとの受信レート情報は、受信レート値及び実測情報報告の有無を含んでいる。ここで、実測情報報告の有無により、当該受信レート値が、実測情報報告に基づくものであるか否かを判定できるようになっている。
なお、受信パワー情報RPI(m,n)及び受信レート情報RRI(m,n)から、領域R(m,n)における通信状態の情報が構成されるようになっている。
図6に戻り、上記の送受信部420は、ネットワークシステム500との通信制御を行う。この送受信部420は、ネットワークシステム500から受信したデータを処理制御部440Aへ送る。また、送受信部420は、処理制御部440Aから受信したデータをネットワークシステム500へ送る。送受信部420を利用することにより、支援サーバ400Aは、車両CRk(k=0,1,…)に搭載された装置との間で通信を行うことができるようになっている。
上記の処理制御部440Aは、支援サーバ400Aの全体を統括制御する。この処理制御部440Aは、中央処理装置(CPU)及びその周辺回路を備えて構成されている。処理制御部440Aが様々なプログラムを実行することにより、上記の各種機能が実現されるようになっている。こうした機能の中に、上述した第1実施形態における収集手段722、生成手段723及び報告手段724としての機能も含まれている。
ここで、処理制御部440Aは、車両CRk(k=0,1,…)からの実測情報を、ネットワークシステム500及び送受信部420を介して受けると、当該実測情報を収集する。引き続き、処理制御部440Aは、収集された実測情報及び記憶装置410A内の通信環境情報に基づいて、後述するようにして新たな通信環境情報を生成して、記憶装置410A内に登録する。
また、処理制御部440Aは、ナビゲーション装置200Aからの通信環境情報の取得要求を、ネットワークシステム500及び送受信部420を介して受けると、当該取得要求に対応する通信環境情報を記憶装置410Aから読み取る。そして、処理制御部440Aは、読み取り結果を、送受信部420及びネットワークシステム500を介して、ナビゲーション装置200Aへ送る。
なお、車両CR0以外の車両CRj(j=1,…)にも、上記のナビゲーション装置200Aと同様に、上述した計測手段及び送信手段の機能を有する車載装置が搭載されている。そして、当該車載装置が、通信状態を計測し、計測位置及び計測日時が付加された実測情報として支援サーバ400Aへ送信するようになっている。
<動作>
次に、上記のように構成されたルート探索装置100Aの動作について、ルート探索処理に主に着目して説明する。
《通信環境情報の生成》
まず、支援サーバ400Aの記憶装置410A内の通信環境情報(CCI)の生成処理について説明する。
かかる通信環境情報の生成処理に際しては、図12に示されるように、ステップS11において、車両CRkのそれぞれの車載装置(車両CR0の場合には、ナビゲーション装置200A)による実測情報の取得処理が行われる。以下、この取得処理について、ナビゲーション装置200Aにおける取得処理を例示して説明する。
このステップS11では、図13に示されるように、まず、ステップS21において、定期的な通信状態の計測タイミングとなった時点で、ナビゲーション装置200Aの制御ユニット210Aが、通信状態を計測する。この計測に際して、制御ユニット210Aは、基地局520からの受信信号の受信パワーを無線通信ユニット240から取得する。また、この時点でコンテンツサーバ600からのコンテンツデータを受信している場合には、制御ユニット210Aは、当該コンテンツデータの受信レートを計測する。
引き続き、ステップS22において、制御ユニット210Aが、センサインターフェイス280から報告された走行センサデータ、GPS受信ユニット285から報告されたGPSデータ及び記憶装置220Aに記憶されているナビゲーション用情報における地図データに基づいて、いわゆるマップマッチングの手法を用いて得られる車両CR0の現在位置を計測位置として特定する。また、制御ユニット210Aが、GPSデータにおける計時結果及び内部タイマの計時結果に基づいて、現在日時を計測日時として特定する。
次に、ステップS23において、制御ユニット210Aが、計測された通信状態に計測位置及び計測日時を付加した実測情報を生成する。そして、ステップS24において、制御ユニット210Aが、当該実測情報を無線通信ユニット240へ送る。この結果、図12に示されるように、実測情報(MDT)が、ネットワークシステム500を介して、支援サーバ400Aへ送られる。
なお、他の車両CRj(j=1,…)の車載装置においても上記のステップS21〜S24と同様の処理が行われて、実測情報(MDT)が、ネットワークシステム500を介して、支援サーバ400Aへ送られる。
この実測情報(MDT)を受けると、ステップS12において、支援サーバ400Aにより、通信環境情報の生成処理が行われる。このステップS12では、図14に示されるように、まず、ステップS31において、支援サーバ400Aでは、送受信部420を介して車両CRk(k=0,1,…)のいずれかからの実測情報を受けると、処理制御部440Aが、当該実測情報を収集する。
次に、ステップS32において、処理制御部440Aは、更新対象となる通信状態の登録値を記憶装置410Aから読み取る。かかる読取処理に際して、処理制御部440Aは、まず、収集された実測情報における計測位置及び計測日時を特定する。引き続き、処理制御部440Aは、特定された計測位置及び計測日時に対応する領域、曜日及び時間帯における通信状態の登録値を、記憶装置410Aから読み取る。
次いで、ステップS33において、処理制御部440Aは、ステップS32における読み取り結果と、通信状態の値とに基づいて、新たな通信状態情報を算出する。かかる算出処理に際して、処理制御部440Aは、読み取られた通信状態における受信パワーの登録値が、実測情報に基づくものであるか否かの第1判定を行う。この第1判定の結果が否定的であった場合には、処理制御部440Aは、当該実測情報における受信パワー値を、当該実測情報に対応する領域、曜日及び時間帯における新たな受信パワー値に決定する。
一方、第1判定の結果が肯定的であった場合には、処理制御部440Aは、当該実測情報における受信パワー値と、読み取られた通信状態における受信パワーの登録値とについて、受信パワーに関する所定の重み付け加算を行って、当該実測情報に対応する領域、曜日及び時間帯における新たな受信パワー値を算出する。
受信パワーに関する所定の重み付け加算で使用される重みは、実験、シミュレーション、経験等により予め定められる。
次に、処理制御部440Aは、当該実測情報に受信レート値が含まれているか否かの第2判定を行う。この第2判定の結果が否定的であった場合には、処理はステップS34へ進む。
上記の第2判定の結果が肯定的であった場合には、処理制御部440Aは、読み取られた通信状態における受信レートの登録値が、実測情報に基づくものであるか否かの第3判定を行う。この第3判定の結果が否定的であった場合には、処理制御部440Aは、当該実測情報における受信レート値を、当該実測情報に対応する領域、曜日及び時間帯における新たな受信レート値に決定する。
一方、第3判定の結果が肯定的であった場合には、処理制御部440Aは、当該実測情報における受信レート値と、読み取られた通信状態における受信レートの登録値とについて、受信レートに関する所定の重み付け加算を行って、当該実測情報に対応する領域、曜日及び時間帯における新たな受信レート値を算出する。そして、処理はステップS34へ進む。
なお、受信レートに関する所定の重み付け加算で使用される重みは、実験、シミュレーション、経験等により予め定められる。
ステップS34では、処理制御部440Aが、記憶装置410Aにおける当該実測情報に対応する領域と日時との組み合わせにおける受信状態情報を、上記のようにして求められた新たな受信状態情報に更新する。
引き続き、処理制御部440Aは、記憶装置410A内において、受信状態情報が更新された領域と日時との組み合わせに対して、位置的、時間的な周辺の通信状態情報として、実測情報報告に基づいていないものがあるか否かの第4の判定を行う。この第4の判定の結果が否定的であった場合には、ステップS12における新たな通信環境情報の生成処理が終了する。
一方、第4の判定の結果が肯定的であった場合には、処理制御部440Aは、位置的又は時間的な周囲において実測情報に基づく通信状態が得られている領域と日時との組み合わせについての通信状態の登録値(すなわち、上記の更新結果を含む)に基づいて推定する。すなわち、いずれかの日時についての実測情報が得られている実測領域に関しては、実測情報が報告されていない日時である未実測日時のそれぞれについて、当該実測領域において実測情報が報告されている日時の通信状態の登録値を考慮して、通信状態を推定する。また、いずれの日時についても実測情報が得られていない未実測領域に関しては、実測情報に基づく通信状態が得られている領域の登録値を考慮して、通信状態を推定する。そして、処理制御部440Aは、推定結果により、通信環境情報を更新する。この更新が終了すると、ステップS12における新たな通信環境情報の生成処理が終了する。
以後、複数の車両CRk(k=0,1,…)の車載装置のいずれかからの新たな実測情報を受けるたびに、支援サーバ400Aが、上記のステップS12の処理を実行することにより、新たな通信環境情報が生成される。
《ルート探索処理》
次に、ルート探索装置100Aによるルート探索処理について説明する。
このルート探索処理では、利用者による出発地、目的地及び出発予定日時を指定したルート探索指令が操作入力ユニット270に入力されると、図15に示されるように、ナビゲーション装置200Aの制御ユニット210Aが、そのルート探索指令(RSQ)が受ける。このルート探索指定を受けると、制御ユニット210Aが、ステップS13において、通信環境情報の要求(CCQ:以下、「取得要求」と呼ぶ)を、無線通信ユニット240及びネットワークシステム500を介して、支援サーバ400Aへ送る。
なお、本第1実施例では、ルート探索指令において、明示的に出発地が指定されていない場合には、制御ユニット210Aは、現在位置が出発地であるとみなすようになっている。また、ルート探索指令において、明示的に出発予定日時が指定されていない場合には、制御ユニット210Aは、現在日時が出発予定日時であるとみなすようになっている。
また、本第1実施例では、制御ユニット210Aが、取得要求において、出発地及び目的地を指定するようになっている。
支援サーバ400Aでは、送受信部420を介して取得要求を受けると、ステップS14において、処理制御部440Aが、通信環境情報の返送処理を行う。この返送処理では、まず、処理制御部440Aが、当該取得要求に対応する通信環境情報、すなわち、出発地から目的地までの走行に際して通過する可能性がある領域に関する個別通信環境情報を記憶装置410Aから読み取る。そして、処理制御部440Aは、読み取り結果を、送受信部420及びネットワークシステム500を介して、通信環境情報データ(CCD)としてナビゲーション装置200Aへ返送する。
なお、処理制御部440Aによる出発地から目的地までの走行に際して通過する可能性がある領域は、実験、シミュレーション、経験等に基づいて予め定められたアルゴリズムを利用して行われるようになっている。
無線通信ユニット240を介してこの返送結果を受けた制御ユニット210Aは、ステップS15において、受信した通信環境情報データを考慮しつつ、記憶装置220A内の地図データ等を参照して、出発地から目的地までの最適な走行ルートを探索する。本第1実施例では、最適な走行ルートの探索として、通信環境を考慮しないで探索したルート候補から、(i)受信パワーが低くてコンテンツ受信が不可能であると推定される領域、及び、(ii)通過予定日時において、受信レートが所定閾値よりも低い領域を回避したルートを最適な走行ルートの探索結果とするようになっている。
なお、所定閾値は、コンテンツサーバ600からのストリーミング再生用データに基づくコンテンツ再生を途切れることなく行うことを実現するという観点から、実験、シミュレーション、経験等に基づいて予め定められる。
次に、ステップS16において、制御ユニット210Aは、表示ユニット260及び音出力ユニット250を利用して、探索結果を利用者に提示する。この後、操作入力ユニット270からの操作入力データとして探索結果の採用が報告されると、その時点における探索結果を走行ルートに決定する。
そして、決定された走行ルートの走行に際しては、制御ユニット210Aは、目的地まで運転するときに、目的地への到達予想時刻や、進行すべき方向を的確にアドバイスするために行われる、表示ユニット260の表示デバイスへの案内表示、及び、音出力ユニット250のスピーカから音声案内出力を行う。
以上説明したように、本第1実施例では、支援サーバ400Aが、基地局520からの受信波の受信パワー及びコンテンツサーバ600からの受信データの受信レートを含む通信状態の複数の車両CRk(k=0,1,…)における計測結果、計測位置及び計測日時を含む実測情報に基づいて、複数の領域のそれぞれについての日時情報に関連付けられた通信状態情報を含む通信環境情報を生成して、記憶する。そして、ナビゲーション装置200Aにおけるルート探索に際しては、ナビゲーション装置200Aは、支援サーバ400Aから通信環境情報を取得し、取得された通信環境情報に基づき、所定の通信環境条件の維持を考慮しつつ、車両CR0の目的地までの走行ルートを探索する。
したがって、本第1実施例によれば、車両CR0とともに移動するナビゲーション装置200Aにおけるコンテンツサーバ600からの受信データの受信レートを適切に確保する走行ルートを探索することができる。この結果、探索された走行ルートの走行中におけるコンテンツサーバ600との通信により取得したコンテンツデータに基づくコンテンツ再生を良好に行うことができる。
[第2実施例]
次に、本発明の第2実施例を、図16〜図18を主に参照しつつ説明する。
図16には、本発明の第2実施例のルート探索装置100Bの概略的な構成、及び、ルート探索装置100Bとデータ通信を行う各種装置が示されている。なお、ルート探索装置100Bは、上述した第2実施形態のルート探索装置700Bの一態様となっている。
<構成>
図16に示されるように、ルート探索装置100Bは、移動端末装置710Bとしてのナビゲーション装置200Bと、支援サーバ720Bとしての支援サーバ400Bとを備えている。すなわち、ルート探索装置100Bは、上述した第1実施例のルート探索装置100Aと比べて、ナビゲーション装置200Aに代えてナビゲーション装置200Bを備えるとともに、支援サーバ400Aに代えて支援サーバ400Bを備えている。以下、これらの相違点に主に着目して、以下の説明を行う。
《ナビゲーション装置200Bの構成》
上記のナビゲーション装置200Bは、上述したナビゲーション装置200Aと比べて、制御ユニットがルート探索機能を有していない点を除いて、同様に構成されている。このため、以下の説明においては、ナビゲーション装置200Bにおける制御ユニットを、「制御ユニット210B」と記すものとする。
この制御ユニット210Bは、利用者により入力されたルート探索指令を受けると、当該ルート探索指令において指定された出発地、目的地及び出発予定時刻を指定して、走行ルートの探索要求を、無線通信ユニット240へ送る。この結果、探索要求が、ネットワークシステム500を介して、支援サーバ400Bへ送られる。
また、制御ユニット210Bは、当該探索要求に対する応答として、支援サーバ400Bから送信された探索結果を、ネットワークシステム500及び無線通信ユニット240を介して受ける。この探索結果を受けると、制御ユニット210Bは、表示ユニット260及び音出力ユニット250を利用して、受信した探索結果を利用者に提示する。この後、操作入力ユニット270からの操作入力データとして探索結果の採用が報告されると、その時点における探索結果を走行ルートに決定する。
《支援サーバ400Bの構成》
上記の支援サーバ400Bは、上述した支援サーバ400Aと比べて、通信環境情報の報告機能に代えて、走行ルート探索及び探索結果の報告機能を有している。この支援サーバ400Bは、図17に示されるように、上述した支援サーバ400Aと比べて、記憶装置410Aに代えて記憶装置410Bを備える点と、処理制御部440Aに代えて処理制御部440Bを備える点が異なっている。
上記の記憶装置410Bは、上述した記憶装置410Aと同様に、不揮発性の記憶装置であるハードディスク装置等から構成される。この記憶装置410Bは、記憶装置410Aと比べて、地図データ等のルート探索用情報(RSI)を更に記憶している点が異なっている。
上記の処理制御部440Bは、上述した処理制御部440Aと同様に、中央処理装置(CPU)及びその周辺回路を備えて構成され、様々なプログラムを実行するようになっている。この処理制御部440Bは、上述した処理制御部440Aと比べて、報告手段724としての機能に代えて、探索手段725の機能を実現する点のみが異なっている。
ここで、ネットワークシステム500及び送受信部420を介して、ナビゲーション装置200Bからの探索要求を受けると、処理制御部440Bは、上述した制御ユニット210Aにおけるルート探索処理と同様のルート探索処理を実行する。そして、処理制御部440Bは、探索結果を、送受信部420及びネットワークシステム500を介して、ナビゲーション装置200Bへ返送する。
<動作>
次に、上記のように構成されたルート探索装置100Bの動作について、ルート探索処理に主に着目して説明する。
《通信環境情報の生成》
支援サーバ400Bの記憶装置410B内の通信環境情報の生成処理は、上述した第1実施例における支援サーバ400Aによる通信環境情報の生成処理と全く同様に行われる。
《ルート探索処理》
次に、ルート探索装置100Bによるルート探索処理について説明する。
このルート探索処理では、利用者による出発地、目的地及び出発予定日時を指定したルート探索指令が操作入力ユニット270に入力されると、図18に示されるように、ナビゲーション装置200Bの制御ユニット210Bが、そのルート探索指令(RSQ)を受ける。このルート探索指令(RSQ)を受けると、制御ユニット210Bが、ステップS41において、走行ルートの探索要求(SRQ)を、無線通信ユニット240及びネットワークシステム500を介して、支援サーバ400Bへ送る。
なお、本第2実施例においても、上述した第1実施例の場合と同様に、ルート探索指令において、明示的に出発地が指定されていない場合には、制御ユニット210Bは、現在位置が出発地であるとみなすようになっている。また、ルート探索指令において、明示的に出発予定日時が指定されていない場合には、制御ユニット210Bは、現在日時が出発予定日時であるとみなすようになっている。
また、本第2実施例では、制御ユニット210Bが、探索要求において、出発地、目的地及び出発予定時刻を指定するようになっている。
支援サーバ400Bでは、送受信部420を介して探索要求を受けると、ステップS42において、処理制御部440Bが、ルート探索処理を行う。このルート探索処理に際して、処理制御部440Bは、記憶装置410Bに記憶されている通信環境情報及びルート探索用情報を参照しつつ、上述した第1実施例の制御ユニット210Aが採用したアルゴリズムと同様のアルゴリズムにより、最適ルートを探索する。こうして最適ルートの探索が終了すると、処理制御部440Bは、探索結果を、送受信部420及びネットワークシステム500を介して、走行ルートデータ(SRT)としてナビゲーション装置200Bへ返送する。
無線通信ユニット240を介してこの返送結果を受けた制御ユニット210Bは、ステップS43において、ルート探索結果を、表示ユニット260及び音出力ユニット250を利用して、探索結果を利用者に提示する。この後、操作入力ユニット270からの操作入力データとして探索結果の採用が報告されると、その時点における探索結果を走行ルートに決定する。
そして、決定された走行ルートの走行に際しては、制御ユニット210Bは、上述した制御ユニット210Aと同様に、目的地まで運転するときに、目的地への到達予想時刻や、進行すべき方向を的確にアドバイスするために行われる、表示ユニット260の表示デバイスへの案内表示、及び、音出力ユニット250のスピーカから音声案内出力を行う。
以上説明したように、本第2実施例では、支援サーバ400Bが、基地局520からの受信波の受信パワー及びコンテンツサーバ600からの受信データの受信レートを含む通信状態の複数の車両CRk(k=0,1,…)における計測結果、計測位置及び計測日時を含む実測情報に基づいて、複数の領域のそれぞれについての日時情報に関連付けられた通信状態情報を含む通信環境情報を生成して、記憶する。そして、ナビゲーション装置200Bからの探索要求を受けると、支援サーバ400Bは、通信環境情報に基づき、所定の通信環境条件の維持を考慮しつつ、車両CR0の目的地までの走行ルートを探索する。
したがって、本第2実施例によれば、車両CR0とともに移動するナビゲーション装置200Bにおけるコンテンツサーバ600からの受信データの受信レートを適切に確保する走行ルートを探索することができる。この結果、探索された走行ルートの走行中におけるコンテンツサーバ600との通信により取得したコンテンツデータに基づくコンテンツ再生を良好に行うことができる。
[第3実施例]
次に、本発明の第3実施例を、図19〜図22を主に参照しつつ説明する。
図19には、本発明の第3実施例のルート探索装置としてのナビゲーション装置200Cの概略的な構成、及び、ナビゲーション装置200Cとデータ通信を行う各種装置が示されている。なお、ナビゲーション装置200Cは、上述した第3実施形態のルート探索装置700Cの一態様となっており、車両CRとともに移動する要素のみから、ルート探索装置が構成されるようになっている。
<構成>
上記のナビゲーション装置200Cは、図20に示されるように、上述した第1実施例のナビゲーション装置200Aと比べて、制御ユニット210Aに代えて制御ユニット210Cを備える点、及び、記憶装置220Aに代えて記憶手段731としての記憶装置220Cを備える点のみが異なっている。以下、これらの相違点に主に着目して説明する。
上記の記憶装置220Cは、上述した記憶装置220Aと同様に、不揮発性の記憶装置であるハードディスク装置等から構成される。この記憶装置220Cは、記憶装置220Aと比べて、通信環境情報(CCI)を更に記憶している点が異なっている。なお、記憶装置220Cに記憶される通信環境情報は、上述した記憶装置410A,410Bに記憶される通信環境情報と同様に構成されている。
上記の制御ユニット210Cは、上述した制御ユニット210Aと同様に、中央処理装置(CPU)及びその周辺回路を備えて構成されている。制御ユニット210Cが様々なプログラムを実行することにより、上記の各種機能が実現されるようになっている。こうした機能の中に、上述した第3実施形態における計測手段732、生成手段733及び探索手段734としての機能も含まれている。
この制御ユニット210Cは、制御ユニット210Aと比べて、送信手段の機能に代えて、生成手段733としての機能を実現する点が主に異なっている。なお、制御ユニット210Cは、生成手段733としての機能の実現に際して、上述した処理制御部440A,440Bによる生成手段723の機能を実現する場合と同様の処理を行うようになっている。
<動作>
次に、上記のように構成されたナビゲーション装置200Cの動作について、ルート探索処理に主に着目して説明する。
《通信環境情報の生成》
まず、ナビゲーション装置200Cによる記憶装置220C内の通信環境情報の生成処理について説明する。
この生成処理では、図21に示されるように、まず、ステップS51において、ナビゲーション装置200Cの制御ユニット210Cが、実測情報の取得時期となったか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS51:N)には、ステップS51の処理が繰り返される。
一方、実測情報の取得時期となり、ステップS51における判定の結果が肯定的となると(ステップS51:Y)、処理はステップS52へ進む。この後、ステップS52〜S54において、制御ユニット210Cが、上述した第1実施例のステップS21〜S23(図13参照)における制御ユニット210Aによる処理と同様の処理を行って、実測情報を生成する。
すなわち、制御ユニット210Cは、ステップS52において、基地局520からの受信信号の受信パワーを無線通信ユニット240から取得するとともに、この時点でコンテンツサーバからのコンテンツデータを受信している場合には、当該コンテンツデータの受信レートを計測する。引き続き、制御ユニット210Cは、ステップS53において、車両CRの現在位置を計測位置として特定するとともに、現在日時を計測日時として特定する。そして、制御ユニット210Cは、ステップS54において、計測された通信状態に計測位置及び計測日時を付加した実測情報を生成する。
次いで、ステップS55〜S57において、制御ユニット210Cが、上述した第1実施例のステップS32〜S34(図14参照)における処理制御部440Aによる処理と同様の処理を行う。この結果、新たな通信環境情報が生成されて、記憶装置220C内に記憶される。
すなわち、制御ユニット210Cは、ステップS55において、実測情報に対応し、更新対象となる通信状態の登録値を記憶装置220Cから読み取る。引き続き、制御ユニット210Cは、ステップS56において、ステップS55における読み取り結果と、実測情報における通信状態の値とに基づいて、新たな通信状態情報を算出する。そして、制御ユニット210Cは、ステップS57において、記憶装置220Cにおける当該実測情報に対応する領域と日時との組み合わせにおける受信状態情報を、新たな受信状態情報に更新することにより、新たな通信環境情報を生成する。
こうして新たな実測情報に基づく新たな通信環境情報の生成が終了すると、処理はステップS51へ戻る。以後、ステップS51〜ステップS57の処理が繰り返され、新たな実測情報の取得時期となるたびに、新たな通信環境情報が生成されて、記憶装置220Cに記憶される。
《ルート探索処理》
次に、ナビゲーション装置200Cによるルート探索処理について説明する。
このルート探索処理では、図22に示されるように、ステップS61において、制御ユニット210Cが、ルート探索指令を受けたか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS61:N)には、ステップS61の処理が繰り返される。
一方、利用者による出発地、目的地及び出発予定日時を指定したルート探索指令が操作入力ユニット270に入力され、そのルート探索指定が操作入力ユニット270から報告されると、ステップS61における判定の結果が肯定的(ステップS61:Y)となる。この結果、処理はステップS62へ進む。
ステップS62では、制御ユニット210Cが、記憶装置220Cに記憶されているナビゲーション情報及び通信環境情報を適宜参照して、最適ルートの探索を行う。ここで、制御ユニット210Cは、上述した第1実施例の制御ユニット210Aが採用したアルゴリズムと同様のアルゴリズムにより、最適ルートを探索するようになっている。
次に、ステップS63において、制御ユニット210Cは、表示ユニット260及び音出力ユニット250を利用して、探索結果を利用者に提示する。この後、操作入力ユニット270からの操作入力データとして探索結果の採用が報告されると、その時点における探索結果を走行ルートに決定する。
こうして、走行ルートが決定されると、処理はステップS61へ戻る。以後、ステップS61〜ステップS63の処理が繰り返され、ルート探索指令を受けるたびに、新たなルート探索処理が行われ、利用者に提示される。
そして、決定された走行ルートの走行に際しては、制御ユニット210Cは、上述した制御ユニット210A及び制御ユニット210Bと同様に、目的地まで運転するときに、目的地への到達予想時刻や、進行すべき方向を的確にアドバイスするために行われる、表示ユニット260の表示デバイスへの案内表示、及び、音出力ユニット250のスピーカから音声案内出力を行う。
以上説明したように、本第3実施例では、ナビゲーション装置200Cが、基地局520からの受信波の受信パワー及びコンテンツサーバ600からの受信データの受信レートを含む通信状態を計測するとともに、計測結果、計測位置及び計測日時を含む実測情報に基づいて、複数の領域のそれぞれについての日時情報に関連付けられた通信状態情報を含む通信環境情報を生成して、記憶する。そして、利用者による探索指令が入力されると、ナビゲーション装置200Cが、通信環境情報に基づき、所定の通信環境条件の維持を考慮しつつ、車両CR0の目的地までの走行ルートを探索する。
したがって、本第3実施例によれば、車両CRとともに移動するナビゲーション装置200Cにおけるコンテンツサーバ600からの受信データの受信レートを適切に確保する走行ルートを探索することができる。この結果、探索された走行ルートの走行中におけるコンテンツサーバ600との通信により取得したコンテンツデータに基づくコンテンツ再生を良好に行うことができる。
[実施例の変形]
本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
例えば、上記の第1〜第3実施例では、通信環境を考慮しないで探索したルート候補から、(i)受信パワーが低くてコンテンツ受信が不可能であると推定される領域、及び、(ii)受信レートが所定閾値よりも低い領域を回避したルートを最適な走行ルートの探索結果とするようにした。これに対し、通信環境を考慮しないで複数のルート候補を探索し、当該複数のルート候補の中で、前記(i)又は(ii)に該当する領域の通過時間の総和が最小となるものを、最適な走行ルートの探索結果とするようにしてもよい。
また、上記の第1〜第3実施例では、受信レートに関する通信環境の判断を一種類の所定閾値を基準にして行うようにした。これに対し、ルート探索指令において再生対象となるコンテンツの種類を指定できるようにし、当該コンテンツの種類に応じて、複数種類の所定閾値を使い分けるようにしてもよい。
また、上記の第1〜第3実施例では、記憶装置内の通信環境情報における通信状態情報としては、通信状態と同様の桁数の値を登録するようにしたが、予め定められた基準により通信状態をランク付けした結果を通信環境情報として登録するようにしてもよい。
また、上記の第1〜第3実施例では、実測情報が報告されていない領域と日時との組み合わせに関する通信状態の推定に際して、各領域を管轄する基地局の位置を考慮しなかったが、当該基地局の位置を更に考慮して推定を行うようにしてもよい。さらに、いずれの日時についても実測情報が報告されていない未実測領域については、当該基地局の位置のみを考慮して推定を行うようにしてもよい。
また、上記の第1及び第2実施例では、自車の走行時に測定した実測情報を支援サーバへ送ることとし、支援サーバのみが通信環境情報を記憶するための記憶装置を備えるようにした。これに対し、自車の走行時に測定した実測情報を自車に設置された記憶装置に記憶させるようにするとともに、第三者により計測された実測情報に基づいて生成された通信環境情報を支援サーバから取得するようにしてもよい。
また、上記の第1〜第3実施例では、実測情報が報告されていない領域と日時との組み合わせについて通信状態を推定し、推定結果を記憶装置内に登録しておくようにした。これに対し、記憶装置には実測情報に基づく登録値のみを記憶しておき、走行ルートを探索する時点で、必要に応じて、実測情報が報告されていない領域と日時との組み合わせについての通信状態を推定するようにしてもよい。
また、上記の第1〜第3実施例では、ナビゲーション装置が、コンテンツサーバとの通信による受信データに基づくコンテンツ再生機能を有するようにしたが、ナビゲーション装置からコンテンツ再生機能を切り離し、別途にコンテンツ再生機能を有する装置を用意するようにしてもよい。
また、上記の第1〜第3実施例では、移動体とともに移動する装置をナビゲーション装置としたが、移動体とともに移動する装置は、携帯電話装置等であってもよい。
また、上記の第1〜第3実施例では、コンピュータによるプログラムの実行により、記憶手段を除く各種手段の機能を実現するようにしたが、これらの各手段の全部又は一部を、専用のLSI(Large Scale Integrated circuit)等を用いたハードウエアにより構成するようにしてもよい。