JP2010048195A - 可変容量過給機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】可変容量過給機1におけるシュラウド機構10は、リング状をなす一対のシュラウドプレート11、12どうしが所定の離間間隔をもって対向配置されるとともに、それらシュラウドプレート11、12によって揺動可能に支持された複数の可変ノズルベーン8、8、…が設けられており、一方の第1シュラウドプレート11は、一対のシュラウドプレート11、12どうしが対向する面と反対の側面に対して略直交する方向に突出するボルトの機能を有するピン部材15を一体化させている。一対のシュラウドプレート11、12は、それぞれ周方向に均一な厚さ寸法で形成された薄平板部材とした。
【選択図】図2
Description
このような過給機では、給気通路上のコンプレッサホイールと排気通路上のタービンホイールとが回転軸によって連結されており、排気エネルギーを用いてタービンホイールを回転させることで、回転軸を介してコンプレッサホイールを回転させて過給を行う構成となっている。
すなわち、特許文献1(図6参照))では、可変ノズルベーン102を揺動可能に支持する固定用シュラウドプレート103がタービンハウジング105にボルト締結により固定され、その固定用シュラウドプレート103にはボルト締結用の雌ねじが形成された構造となっている。そして、ボルト締結による場合には、上述したような十分なねじ深さを確保するために、そのねじ部(ボルト孔103b)において固定用シュラウドプレート103の厚さ寸法を大きくする必要があった。
一方、特許文献2(図7参照)では、可変ノズルベーン202が支持軸部209によって片持で支持されており、これにより固定シュラウドプレート203には支持軸部209を挿通支持させるための十分な挿通長さ寸法を確保する必要があり、そのため固定用シュラウドプレート203の厚さ寸法を大きくする必要があった。
このように、特許文献1、2の可変容量過給機では、シュラウドプレートが複雑な加工を施した形状となり、このシュラウドプレートにおいては精度が要求されることから、シュラウドプレートの削り出す加工に手間がかかり、製造コストが増大するといった問題があり、その点で改良の余地があった。
図1は本発明の実施の形態による可変容量過給機の概略構成を示す側断面図、図2は図1に示すシュラウド機構の拡大図、図3はシュラウド機構のピン部材を示す要部拡大図、図4は図2に示すA−A線断面図、図5は図2に示すB−B線断面図である。
図1に示すように、可変容量過給機1は、エンジンの給気通路上にコンプレッサホイール2を配するとともに、このコンプレッサホイール2と回転軸3を共有するタービンホイール4を排気通路上に配設し、排気エネルギーを利用して吸入空気の過給を行う周知の機能を有する構造となっている。なお、本実施の形態では、図1乃至図3において、紙面右側を給気側、その反対側の紙面左側を排気側として以下統一して説明する。
ここで、ピン部材15の材質としては、熱膨張による軸力変化を考慮して、タービンハウジング7の熱膨張と同等になるものを採用する。
図1乃至図3に示すように、本可変容量過給機1では、従来のようにシュラウドプレートをボルト締めによりタービンハウジング等に固定させるために固定用シュラウドプレートの雌ねじ(ボルト孔)のねじ深さを十分に確保するといった構造にする必要がなく、薄平板部材からなる第1シュラウドプレート11にボルト機能を有するピン部材15を一体化させ、第1シュラウドプレート11に対するピン部材15の支持力がねじ構造によらずに確実に得られ、そのピン部材15をタービンハウジング7に係止させることができる。つまり、ピン部材15の基端部15aを第1シュラウドプレート11に挿通させた状態で、第1シュラウドプレート11を厚さ方向に対して略直交する方向に押圧し、ピン部材15の基端部周囲をかしめることで、その基端部15aと第1シュラウドプレート11とが圧接した状態で固定され、ピン部材15と第1シュラウドプレート11とを互いに一体化させることができる。そして、タービンハウジング7のボルト孔7aにピン部材15を挿通し、そのピン先端部の雄ねじ15bにナット16を締結することにより、シュラウド機構10を所定の位置に固定することができる。
しかも、本可変容量過給機1では、一対のシュラウドプレート11、12を同じ形状および寸法で製作することができるので、シュラウドプレート11、12の加工にかかる手間を少なくすることができ、加工の効率化を図ることができる。
例えば、本実施の形態ではかしめによってピン部材15と第1シュラウドプレート11とを一体化させた構造としているが、このような固定構造に限定されることはなく、例えば第1シュラウドプレート11に対してピン部材15を圧入することによって一体化させる固定構造であってもかまわない。要は、第1シュラウドプレート11が薄平板部材から形成されているので、ねじ部を確保する必要があって厚さが大きくなるねじ構造によらない固定方法であって、第1シュラウドプレート11に対するピン部材15の支持力が得られれる固定構造であればよいのである。
さらにまた、リンク機構14の構造、および可変ノズルベーン8、隙間調整ピン13の数量、寸法などの構成は本実施の形態に限定されることはなく、タービンの性能に応じて適宜設定することができる。
2 コンプレッサホイール
3 回転軸
4 タービンホイール
5 センターハウジング
6 コンプレッサハウジング
7 タービンハウジング
7a ボルト孔
8 可変ノズルベーン
10 シュラウド機構
11 第1シュラウドプレート(固定用シュラウドプレート)
11b 貫通孔
12 第2シュラウドプレート
13 隙間調整ピン
14 リンク機構
15 ピン部材
15a 基端部
15b 雄ねじ
16 ナット
D1、D2 シュラウドプレートの厚さ寸法
K かしめ部
Claims (2)
- 排気ガスで回転駆動するタービンホイールを内部に収納するタービンハウジングと、前記タービンホイールの近傍に配置された複数の可変ノズルベーンの開度を可変可能に保持するシュラウド機構とを備えた可変容量過給機であって、
前記シュラウド機構は、リング状をなす一対のシュラウドプレートどうしが所定の離間間隔をもって対向配置されるとともに、それらシュラウドプレートによって揺動可能に支持された複数の前記可変ノズルベーンが設けられてなり、
一方の固定用シュラウドプレートは、一対の前記シュラウドプレートどうしが対向する面と反対の側面に対して略直交する方向に突出するボルトの機能を有するピン部材が一体化され、
一対の前記シュラウドプレートは、それぞれ周方向に均一な厚さ寸法で形成された薄平板部材であることを特徴とする可変容量過給機。 - 一対の前記シュラウドプレートどうしは、それぞれ同じ厚さ寸法であることを特徴とする請求項1に記載の可変容量過給機。
Priority Applications (1)
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JP2008214311A JP2010048195A (ja) | 2008-08-22 | 2008-08-22 | 可変容量過給機 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008214311A JP2010048195A (ja) | 2008-08-22 | 2008-08-22 | 可変容量過給機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2010048195A true JP2010048195A (ja) | 2010-03-04 |
Family
ID=42065466
Family Applications (1)
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JP2008214311A Pending JP2010048195A (ja) | 2008-08-22 | 2008-08-22 | 可変容量過給機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2010048195A (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS50155403U (ja) * | 1974-06-12 | 1975-12-23 | ||
JP2007205311A (ja) * | 2006-02-03 | 2007-08-16 | Akita Fine Blanking:Kk | Vgsタイプターボチャージャの排気ガイドアッセンブリにおいて可変翼を回動自在に保持するタービンフレーム |
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2008
- 2008-08-22 JP JP2008214311A patent/JP2010048195A/ja active Pending
Patent Citations (2)
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JPS50155403U (ja) * | 1974-06-12 | 1975-12-23 | ||
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