JP2010047100A - 車両の暖房装置 - Google Patents

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貴士 天野
Shigeki Kinomura
茂樹 木野村
Naoto Yumizashi
直人 弓指
Tamotsu Kameshima
保 亀嶋
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Abstract

【課題】ヒータ要求による冷却水の循環開始後において、ヒータブロアから比較的低温の空気が送風されてしまうことを適切に防止する。
【解決手段】車両の暖房装置は、冷却水を循環させるポンプと、冷却水と空気との熱交換を行うヒータコアと、ヒータコアから空気を流動させるヒータブロアとを有する。制御手段は、ヒータ要求によって冷却水の循環が開始された後において、冷却水の温度が低下から上昇へ変化後に第1の所定温度以上になった際に、ヒータブロアからの吹き出しを開始する。これにより、冷却水温度が低下しているような際に、ヒータブロアからの吹き出しが行われてしまうことを適切に抑制することができる。よって、ヒータ要求による冷却水の循環開始後において、ヒータブロアから比較的低温の空気が車室内に送風されることで、空調性能が悪化してしまうことを適切に防止することが可能となる。
【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関の冷却水を利用して車両の暖房を行う技術分野に関する。
この種の技術が、例えば特許文献1に提案されている。特許文献1には、電動ウォーターポンプ(以下では、「電動WP」と表記する。)の停止中のヒータ要求時において、電動WPの作動後の所定期間はヒータブロアを停止させる技術が提案されている。具体的には、この技術では、推定された冷却水温度の変化率が所定範囲内となるまでの間、ヒータブロアを停止させている。こうすることで、ヒータコアから流れ出る空気の温度が変動することにより乗員が不快になることを防止している。つまり、ヒータブロアの吹き出し温度が変化することで空調性能が悪化することを防止している。
特開2006−341660号公報
ところで、ヒータ要求時に電動WPを停止状態から作動させた場合、ヒータコア部分の冷却水温度が一旦下降してから上昇するといった変化をする場合がある。これは、冷却水の循環を停止していたことによる冷却水通路内での冷却水温度のばらつき等に起因する。このように冷却水温度が変化した際にヒータブロアから吹き出しを行った場合には、ヒータブロアから比較的低温の空気が車室内に送風されて、空調性能が悪化してしまう可能性がある。
ここで、上記した特許文献1に記載された技術では、電動WPの作動後の所定期間、ヒータブロアを停止させているが、この技術では、当該所定期間後に冷却水温度が下降した場合に、ヒータブロアから温度の低い空気が送風されてしまう可能性があった。また、当該技術では、冷却水温度の変化率が所定範囲内となるまでヒータブロアを停止させているが、冷却水温度の変化率が所定範囲内となっていても冷却水温度が下降しているような場合に、ヒータブロアから温度の低い空気が送風されてしまう可能性があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、ヒータ要求による冷却水の循環開始後において、ヒータブロアから比較的低温の空気が送風されてしまうことを適切に防止することが可能な車両の暖房装置を提供することを目的とする。
本発明の1つの観点では、内燃機関の冷却水を冷却水通路内で循環させるポンプと、前記冷却水と空気との熱交換を行うヒータコアと、前記ヒータコアから空気を流動させるヒータブロアと、を備えた車両の暖房装置は、ヒータ要求によって前記ポンプによる前記冷却水の循環が開始された後において、前記冷却水の温度が低下から上昇へ変化後に第1の所定温度以上になった際に、前記ヒータブロアからの吹き出しを開始する制御を行う制御手段を備える。
上記の車両の暖房装置は、内燃機関の冷却水を利用して車両の暖房を行う装置である。具体的には、車両の暖房装置は、冷却水を循環させるポンプと、冷却水と空気との熱交換を行うヒータコアと、ヒータコアから空気を流動させるヒータブロアと、を有する。また、制御手段は、ヒータ要求によって冷却水の循環が開始された後において、冷却水の温度が低下から上昇へ変化後に第1の所定温度以上になった際に、ヒータブロアからの吹き出しを開始する。これにより、冷却水温度が低下しているような際に、ヒータブロアからの吹き出しが行われてしまうことを適切に抑制することができる。したがって、上記の車両の暖房装置によれば、ヒータ要求による冷却水の循環開始後において、ヒータブロアから比較的低温の空気が車室内に送風されることで、空調性能が悪化してしまうことを適切に防止することが可能となる。
上記の車両の暖房装置の一態様では、前記制御手段は、前記冷却水の温度が、前記第1の所定温度よりも低い第2の所定温度未満の温度にまで一旦低下した後に上昇して、前記第1の所定温度以上になった際に、前記ヒータブロアからの吹き出しを開始する。
この態様によれば、ヒータブロアから比較的低温の空気が車室内に送風されてしまうことを、より確実に防止することが可能となる。
上記の車両の暖房装置において好適には、前記制御手段は、前記冷却水通路上に設けられた温度センサから前記冷却水の温度を取得し、当該温度センサから取得された温度に基づいて、前記ヒータブロアからの吹き出しを開始する制御を行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
[装置構成]
図1は、本実施形態に係る車両の暖房装置が適用されたシステム50の概略構成を示す図である。なお、図1においては、実線矢印は冷却水の流れの一例を示しており、破線矢印は信号の入出力を示している。また、太線で表した実線(符号7で示す)は、冷却水が流れる冷却水通路を示している。
システム50は、主に、エンジン(内燃機関)1と、ヒータコア2aと、ヒータブロア2bと、ラジエータ3と、サーモスタット4と、電動ウォーターポンプ(電動WP)5と、排気熱回収器6aと、EGRクーラ6bと、冷却水通路7と、冷却水温度センサ10と、ヒータスイッチ11と、ECU(Electronic Control Unit)20と、を有する。このシステム50は、車両に搭載され、冷却水通路7に設けられた構成要素(エンジン1、ヒータコア2a、排気熱回収器6a、EGRクーラ6bなど)と冷却水との間で熱交換を行うことで、冷却したり暖機したりするシステムである。
エンジン1は、燃料と空気との混合気を燃焼させることによって、車両における動力を発生する装置である。エンジン1は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどによって構成される。また、エンジン1には冷却水通路7が形成されており、当該冷却水通路7を通過する冷却水とエンジン1との間で熱交換が行われることで、エンジン1の冷却若しくは暖機が行われる。
ヒータコア2aは、内部を通過する冷却水によって、車室内の空気を暖める装置であり、ヒータブロア2bは、ヒータコア2aで暖められた空気を車室内に送風する装置である。具体的には、ヒータコア2aにはヒータブロア2bから取り込まれた車室内の空気が供給され、このようにヒータコア2aに供給された空気は、冷却水と熱交換することで暖められて、ヒータブロア2bより吹き出される。また、ヒータブロア2bは、ECU20から供給される制御信号S2bによって制御される。例えば、ヒータブロア2bからの吹き出し開始などが制御される。
ラジエータ3は、内部を通過する冷却水を外気によって冷却する装置である。この場合、電動ファン(不図示)の回転により導入された風によって、ラジエータ3内の冷却水の冷却が促進される。サーモスタット4は、冷却水温度に応じて開閉する弁によって構成される。基本的には、サーモスタット4は、冷却水温度が比較的低温である場合には閉弁することでラジエータ3への冷却水の供給を遮断し、冷却水温度が比較的高温となったときに開弁してラジエータ3へ冷却水を供給する。
電動WP5は、電動式のモータを備えて構成され、このモータの駆動により冷却水を冷却水通路7内で循環させる。電動WP5は、ECU20から供給される制御信号S5によって制御される。具体的には、電動WP5における動作のオン/オフや、電動WP5内のモータの回転数などが制御される。
排気熱回収器6aは、冷却水通路7上に設けられていると共に、エンジン1の排気ガスが通過する排気通路(不図示)上に設けられており、冷却水と排気ガスとの間で熱交換を行うことで排気熱を回収する。EGRクーラ6bは、冷却水通路7上に設けられていると共に、EGRガスが通過するEGR通路(不図示)上に設けられており、冷却水とEGRガスとの間で熱交換を行うことでEGRガスを冷却する。
冷却水温度センサ10は、エンジン1のヘッドの下流側における冷却水通路7上に設けられおり、当該箇所での冷却水温度を検出する。冷却水温度センサ10は、検出した冷却水温度に対応する検出信号S10をECU20に供給する。ヒータスイッチ11は、車室内を暖房するために乗員によって操作されるスイッチである。ヒータスイッチ11は、スイッチのオン/オフに対応する信号S11をECU20に供給する。つまり、ヒータスイッチ11は、乗員からのヒータ要求の有無に対応する信号S11を出力する。
ECU20は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)などを備え、車両内の構成要素に対して種々の制御を行う。具体的には、ECU20は、冷却水温度センサ10及びヒータスイッチ11から供給される信号S10、S11に基づいて、ヒータブロア2b及び電動WP5に制御信号S2b、S5を供給することで、ヒータブロア2b及び電動WP5に対する制御を行う。本実施形態では、ECU20は、ヒータ要求によって冷却水の循環を開始した後に、冷却水温度センサ10から取得された冷却水温度に基づいて、ヒータブロア2bからの吹き出し開始についての制御を行う。このように、ECU20は、本発明における制御手段として機能する。
なお、上記では、冷却水温度センサ10をエンジン1のヘッドの下流側における冷却水通路7上に設ける例を示したが、冷却水温度センサ10を設ける位置は、これに限定はされない。つまり、エンジン1のヘッドの下流側における冷却水通路7中の冷却水の温度を用いることに限定はされない。また、上記では、冷却水を循環させるポンプとして電動WP5を示したが、これに限定はされない。エンジン1と独立して駆動可能であれば、電動WP5以外の種々のポンプを用いることができる。
[制御方法]
次に、本実施形態においてECU20が行う制御方法について説明する。本実施形態では、ECU20は、ヒータ要求により電動WP5の循環停止を解除して作動させた場合において、ヒータブロア2bからの吹き出し温度が変化すること(詳しくはヒータブロア2bから比較的低温の空気が車室内に送風されてしまうこと)を防止するために、ヒータブロア2bからの吹き出し開始についての制御を行う。具体的には、ECU20は、ヒータ要求による冷却水の循環開始後において、冷却水温度センサ10から取得された冷却水温度が、低下から上昇へ変化後に所定温度以上になった際に、ヒータブロア2bからの吹き出しを開始する。
ここで、図2を参照して、上記した制御を行う理由などについて具体的に説明する。図2は、横軸に時間を示し、縦軸に冷却水温度(冷却水温度センサ10で検出される冷却水温度)を示している。この場合、時刻t1において、ヒータ要求により、電動WP5が停止状態から作動されるものとする、つまり冷却水の循環が開始されるものとする。なお、ECU20は、ヒータ要求があった後において、冷却水温度センサ10から取得された冷却水温度が所定温度(以下では、「冷却水循環開始温度」と呼ぶ。)以上となった際に、冷却水の循環を開始するものとする。例えば、冷却水循環開始温度は、冷却水の循環を行った場合のエンジン1の暖機に与える影響などに基づいて設定される、つまり、冷却水の循環を行ってもエンジン1の暖機促進が阻害されないような冷却水温度に設定される。
上記のように冷却水の循環が開始された場合、図2中の白抜き矢印A1で示すように、電動WP5の作動後において(時刻t1以後)、冷却水温度が一旦下降してから上昇するといった変化をしていることがわかる。これは、冷却水の循環を停止していたことによる冷却水通路7内での冷却水温度のばらつき等に起因する。このように冷却水温度が下降している際にヒータブロア2bから吹き出しを行った場合には、ヒータブロア2bから比較的低温の空気が車室内に送風されてしまい、空調性能が悪化してしまう可能性がある。
したがって、本実施形態では、上記のような不具合を防止するために、ECU20は、ヒータ要求による冷却水の循環開始後において、冷却水温度センサ10から取得された冷却水温度が、低下から上昇へ変化後に所定温度(以下、「所定温度α1」と表記する。)以上になった際に、ヒータブロア2bからの吹き出しを開始する制御を行う。具体的には、ECU20は、冷却水温度センサ10が検出した冷却水温度が、所定温度α1よりも低い所定温度(以下、「所定温度α2」と表記する。)未満の温度にまで一旦低下した後に上昇して、所定温度α1以上になった際に、ヒータブロア2bからの吹き出しを開始する。言い換えると、ECU20は、冷却水温度が所定温度α2未満となった履歴がない場合、及び当該履歴があっても冷却水温度が所定温度α1以上になっていない場合には、ヒータブロア2bからの吹き出しを禁止する。
このような制御を行うことにより、ヒータ要求による冷却水の循環開始後において、ヒータブロア2bから比較的低温の空気が車室内に送風されることで空調性能が悪化してしまうことを適切に防止することが可能となる。
なお、所定温度α1は本発明における第1の所定温度に相当し、所定温度α2は本発明における第2の所定温度に相当する。また、前述した冷却水循環開始温度は、例えば所定温度α1と同一の温度に設定される。
次に、図3を参照して、本実施形態に係る制御処理について具体的に説明する。図3は、本実施形態に係る制御処理を示すフローチャートである。この処理は、ECU20によって繰り返し実行される。なお、ここでは、冷却水循環開始温度として所定温度α1を用いる場合を例に挙げる。
まず、ステップS101では、ECU20は、ヒータスイッチ11から供給される信号S11に基づいて、ヒータスイッチ11がオンであるか否かを判定する。つまり、乗員からのヒータ要求があるか否かを判定している。ヒータスイッチ11がオンである場合(ステップS101;Yes)、処理はステップS102に進む。この場合には、ヒータ要求があるため、ステップS102以降の処理で、車室内を暖房することを目的とした処理が行われる。これに対して、ヒータスイッチ11がオンでない場合(ステップS101;No)、処理はステップS108に進む。この場合には、乗員からのヒータ要求がないため、ヒータブロア2bを停止する、つまりヒータブロア2bを作動させない(ステップS108)。そして、処理は終了する。
ステップS102では、ECU20は、電動WP5が停止しているか否かを判定する。ここでは、電動WP5を作動させる必要があるか否かを判定している。電動WP5が停止している場合(ステップS102;Yes)、処理はステップS103に進む。これに対して、電動WP5が停止していない場合(ステップS102;No)、処理はステップS104に進む。この場合には、電動WP5が既に作動しているため、電動WP5を作動させる処理は行わない。
ステップS103では、ECU20は、冷却水温度センサ10から供給される検出信号S10に基づいて、冷却水温度が冷却水循環開始温度以上であるか否かを判定する。具体的には、ECU20は、冷却水温度が所定温度α1以上であるか否かを判定する。このような判定は、冷却水の循環を開始しても問題が生じないような状況であるか否かを判断するために行っている。例えば、冷却水の循環を行うことでエンジン1の暖機促進が阻害されてしまうような状況でないか否かを判断するために行っている。なお、ステップS103の判定で用いられる所定温度α1(冷却水循環開始温度)は、例えば「40℃」に設定される。
冷却水温度が所定温度α1以上である場合(ステップS103;Yes)、処理はステップS104に進む。この場合には、冷却水の循環を開始しても問題が生じないような状況であると言えるので、ECU20は、冷却水の循環が開始されるように、電動WP5を作動させる(ステップS104)。そして、処理はステップS105に進む。これに対して、冷却水温度が所定温度α1未満である場合(ステップS103;No)、処理はステップS105に進む。この場合には、冷却水の循環を開始すべきでないと考えられるため、電動WP5を作動させない。
ステップS105では、ECU20は、冷却水温度センサ10から供給される検出信号S10に基づいて、冷却水温度が所定温度α2未満となった履歴があるか否かを判定する。ここでは、冷却水の循環開始後において、冷却水温度が一旦低下するといった変化をしたか否かを判定している。このような判定は、冷却水温度が下降しているような際にヒータブロア2bからの吹き出しが行われてしまうことを確実に防止するために行っている。なお、ステップS105の判定で用いられる所定温度α2は、上記したステップS103の判定で用いられる所定温度α1よりも低い温度に設定される。例えば、所定温度α1が「40℃」に設定された場合、所定温度α2は「35℃」に設定される。
冷却水温度が所定温度α2未満となった履歴がある場合(ステップS105;Yes)、処理はステップS106に進む。これに対して、冷却水温度が所定温度α2未満となった履歴がない場合(ステップS105;No)、処理はステップS108に進む。この場合には、ヒータブロア2bからの吹き出しを開始すべきでないと考えられるため、ECU20は、ヒータブロア2bを停止する、つまりヒータブロア2bを作動させない(ステップS108)。そして、処理は終了する。
ステップS106では、ECU20は、冷却水温度センサ10から供給される検出信号S10に基づいて、冷却水温度が所定温度α1以上であるか否かを判定する。ここでは、冷却水温度が所定温度α2未満の温度にまで一旦低下した後に上昇して、所定温度α1以上になったか否かを判定している。このような判定は、ヒータブロア2bからの吹き出しを開始しても問題が生じないような状況であるか否かを判断するために行っている。つまり、ヒータブロア2bから比較的低温の空気が送風されないような状況であるか否かを判断するために行っている。
冷却水温度が所定温度α1以上である場合(ステップS106;Yes)、処理はステップS107に進む。この場合には、ヒータブロア2bからの吹き出しを開始しても問題が生じないような状況であると言えるため、ECU20は、ヒータブロア2bを作動させる。つまり、ヒータブロア2bからの吹き出しを開始する。そして、処理は終了する。これに対して、冷却水温度が所定温度α1未満である場合(ステップS106;No)、処理はステップS108に進む。この場合には、ヒータブロア2bからの吹き出しを開始すべきでないと考えられるため、ECU20は、ヒータブロア2bを停止する、つまりヒータブロア2bを作動させない(ステップS108)。そして、処理は終了する。
以上説明した処理によれば、ヒータ要求による冷却水の循環開始後において、ヒータブロア2bから比較的低温の空気が車室内に送風されることで、空調性能が悪化してしまうことを適切に防止することが可能となる。
なお、上記では、冷却水循環の開始の判定(ステップS103)に用いる冷却水循環開始温度と、ヒータブロア2bからの吹き出し開始の判定(ステップS106)に用いる冷却水温度とを同一の温度に設定する例を示したが、異なる温度に設定しても良い。つまり、冷却水循環開始温度を所定温度α1に設定しなくても良い。
[変形例]
以下では、変形例に係る制御方法ついて説明する。なお、変形例に係る制御方法もECU20によって実行される。
(第1の変形例)
第1の変形例に係る制御方法について説明する。上記では、ヒータ要求による冷却水の循環開始後において、冷却水温度の変化の履歴(冷却水温度が一旦下降してから上昇するといった変化の履歴)に基づいてヒータブロア2bからの吹き出しを開始する実施形態を示した。これに対して、第1の変形例では、ヒータブロア2bからの吹き出し開始の判定に用いる冷却水温度における所定温度(以下、「所定温度β2」と表記する。)をある程度高く設定して、当該所定温度β2に基づいてヒータブロア2bからの吹き出しを開始する点で、上記した実施形態と異なる。つまり、ECU20は、ヒータ要求による冷却水の循環開始後において、冷却水温度センサ10より取得された冷却水温度が所定温度α2以上となるまではヒータブロア2bからの吹き出しを禁止し、冷却水温度センサ10より取得された冷却水温度が所定温度α2以上となった際にヒータブロア2bからの吹き出しを開始する。
より具体的には、第1の変形例では、ヒータブロア2bからの吹き出し開始の判定に用いる所定温度β2を、冷却水循環の開始の判定に用いる冷却水循環開始温度(以下では、第1の変形例で用いる冷却水循環開始温度を「所定温度β1」と表記する。)よりも高く設定する。つまり、所定温度β2は、所定温度β1からのオーバーシュートを見込んで高く設定される。こうしているのは、冷却水温度が低下しているような際に、ヒータブロア2bからの吹き出しが行われてしまうことを適切に抑制するためである。即ち、ヒータブロア2bから比較的低温の空気が送風されてしまうことを適切に抑制するためである。
図4は、第1の変形例に係る制御処理を示すフローチャートである。この処理も、ECU20によって繰り返し実行される。
ステップS201〜S204の処理は、前述したステップS101〜S104の処理(図3参照)と概ね同一であるため、その説明を省略する。ここでは、ステップS205以降の処理について説明を行う。なお、ステップS203では、ステップS103と同様に、冷却水循環開始温度を用いた判定(具体的には、冷却水の循環を開始しても問題が生じないような状況であるか否かの判定)を行っているが、ステップS203で用いられる所定温度β1は、ステップS103で用いられる所定温度α1と同一の温度に設定しても良いし、異なる温度に設定しても良い。例えば、所定温度β1は所定温度α1よりも低い温度に設定することができる。
ステップS205では、ECU20は、冷却水温度センサ10から供給される検出信号S10に基づいて、冷却水温度が所定温度β2以上であるか否かを判定する。このような判定は、ヒータブロア2bからの吹き出しを開始しても問題が生じないような状況であるか否かを判断するために行っている。つまり、ヒータブロア2bから比較的低温の空気が送風されないような状況であるか否かを判断するために行っている。なお、ステップS205の判定で用いられる所定温度β2は、ステップS203における冷却水の循環を開始する際の判定で用いられる所定温度β1よりも高い温度に設定される。つまり、所定温度β2は、所定温度β1(冷却水循環開始温度)からのオーバーシュートを見込んで高く設定される。例えば、所定温度β1が「30℃」に設定された場合、所定温度β2は「40℃」に設定される。
冷却水温度が所定温度β2以上である場合(ステップS205;Yes)、処理はステップS206に進む。この場合には、ヒータブロア2bからの吹き出しを開始しても問題が生じないような状況であると言えるため、ECU20は、ヒータブロア2bを作動させる。つまり、ヒータブロア2bからの吹き出しを開始する。そして、処理は終了する。これに対して、冷却水温度が所定温度β2未満である場合(ステップS205;No)、処理はステップS207に進む。この場合には、ヒータブロア2bからの吹き出しを開始すべきでないと考えられるため、ECU20は、ヒータブロア2bを停止する、つまりヒータブロア2bを作動させない(ステップS207)。そして、処理は終了する。
以上説明した第1の変形例によっても、ヒータ要求による冷却水の循環開始後において、ヒータブロア2bから比較的低温の空気が車室内に送風されてしまうことを適切に防止することができる。
(第2の変形例)
次に、第2の変形例に係る制御方法について説明する。第2の変形例では、ヒータ要求による冷却水の循環開始後における時間に基づいて、ヒータブロア2bからの吹き出し開始についての制御を行う点で、前述した実施形態及び第1の変形例と異なる。具体的には、第2の変形例では、ECU20は、ヒータ要求による冷却水の循環開始後において、冷却水の循環開始から所定時間が経過し、且つ冷却水温度センサ10より取得された冷却水温度が所定温度(以下では、「所定温度γ」と表記する。)以上となった際に、ヒータブロア2bからの吹き出しを開始する。言い換えると、ECU20は、冷却水の循環開始から所定時間が経過していない場合、及び当該所定時間が経過していても冷却水温度が所定温度γ以上でない場合、ヒータブロア2bからの吹き出しを禁止する。こうしているのは、冷却水温度が低下しているような際に、ヒータブロア2bからの吹き出しが行われてしまうことを適切に抑制するためである。即ち、ヒータブロア2bから比較的低温の空気が送風されてしまうことを適切に抑制するためである。
図5は、第2の変形例に係る制御処理を示すフローチャートである。この処理も、ECU20によって繰り返し実行される。
ステップS301〜S304の処理は、前述したステップS101〜S104の処理(図3参照)と概ね同一であるため、その説明を省略する。ここでは、ステップS305以降の処理について説明を行う。なお、ステップS303では、ステップS103と同様に、冷却水循環開始温度を用いた判定(具体的には、冷却水の循環を開始しても問題が生じないような状況であるか否かの判定)を行っているが、ステップS303で用いられる所定温度γは、ステップS103で用いられる所定温度α1と同一の温度に設定しても良いし、異なる温度に設定しても良い。
ステップS305では、ECU20は、冷却水の循環開始後(つまり、電動WPの作動開始後)、所定時間が経過しているか否かを判定する。このような判定は、冷却水温度が下降しているような際にヒータブロア2bからの吹き出しが行われてしまうことを確実に防止するために行っている。なお、ステップS305の判定で用いられる所定時間は、冷却水の循環を開始してから、冷却水温度が一旦下降するといった変化が終了するまでの時間を考慮して設定される。つまり、所定時間は、冷却水の循環を開始してから、冷却水温度が所定温度未満に低下するまでの時間に基づいて設定される。例えば、所定時間は「100(sec)」に設定される。
冷却水の循環開始後、所定時間が経過している場合(ステップS305;Yes)、処理はステップS306に進む。これに対して、冷却水の循環開始後、所定時間が経過していない場合(ステップS305;No)、処理はステップS308に進む。この場合には、ヒータブロア2bからの吹き出しを開始すべきでないと考えられるため、ECU20は、ヒータブロア2bを停止する、つまりヒータブロア2bを作動させない(ステップS308)。そして、処理は終了する。
ステップS306では、ECU20は、冷却水温度センサ10から供給される検出信号S10に基づいて、冷却水温度が所定温度γ以上であるか否かを判定する。このような判定は、ヒータブロア2bからの吹き出しを開始しても問題が生じないような状況であるか否かを判断するために行っている。つまり、ヒータブロア2bから比較的低温の空気が送風されないような状況であるか否かを判断するために行っている。なお、ステップS306(ステップS303も含む)の判定で用いられる所定温度γは、例えば「40℃」に設定される。
冷却水温度が所定温度γ以上である場合(ステップS306;Yes)、処理はステップS307に進む。この場合には、ヒータブロア2bからの吹き出しを開始しても問題が生じないような状況であると言えるため、ECU20は、ヒータブロア2bを作動させる。つまり、ヒータブロア2bからの吹き出しを開始する。そして、処理は終了する。これに対して、冷却水温度が所定温度γ未満である場合(ステップS306;No)、処理はステップS308に進む。この場合には、ヒータブロア2bからの吹き出しを開始すべきでないと考えられるため、ECU20は、ヒータブロア2bを停止する、つまりヒータブロア2bを作動させない(ステップS308)。そして、処理は終了する。
以上説明した第2の変形例によっても、ヒータ要求による冷却水の循環開始後において、ヒータブロア2bから比較的低温の空気が車室内に送風されてしまうことを適切に防止することができる。
なお、上記では、冷却水循環の開始の判定(ステップS303)に用いる冷却水循環開始温度と、ヒータブロア2bからの吹き出し開始の判定(ステップS306)に用いる冷却水温度とを同一の温度に設定する例を示したが、異なる温度に設定しても良い。つまり、冷却水循環開始温度を所定温度γに設定しなくても良い。
本実施形態に係る車両の暖房装置が適用されたシステムの概略構成図を示す。 本実施形態に係る制御を行う理由を説明するための図である。 本実施形態に係る制御処理を示すフローチャートである。 第1の変形例に係る制御処理を示すフローチャートである。 第2の変形例に係る制御処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 エンジン(内燃機関)
2a ヒータコア
2b ヒータブロア
3 ラジエータ
4 サーモスタット
5 電動ウォーターポンプ(電動WP)
7 冷却水通路
10 冷却水温度センサ
11 ヒータスイッチ
20 ECU

Claims (3)

  1. 内燃機関の冷却水を冷却水通路内で循環させるポンプと、前記冷却水と空気との熱交換を行うヒータコアと、前記ヒータコアから空気を流動させるヒータブロアと、を備えた車両の暖房装置であって、
    ヒータ要求によって前記ポンプによる前記冷却水の循環が開始された後において、前記冷却水の温度が低下から上昇へ変化後に第1の所定温度以上になった際に、前記ヒータブロアからの吹き出しを開始する制御を行う制御手段を備えることを特徴とする車両の暖房装置。
  2. 前記制御手段は、前記冷却水の温度が、前記第1の所定温度よりも低い第2の所定温度未満の温度にまで一旦低下した後に上昇して、前記第1の所定温度以上になった際に、前記ヒータブロアからの吹き出しを開始する請求項1に記載の車両の暖房装置。
  3. 前記制御手段は、前記冷却水通路上に設けられた温度センサから前記冷却水の温度を取得し、当該温度センサから取得された温度に基づいて、前記ヒータブロアからの吹き出しを開始する制御を行う請求項1又は2に記載の車両の暖房装置。
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