JP2010047006A - 空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルム - Google Patents

空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】光線カット性、好ましい白色外観を有し、見掛け密度が水より小さく、フィルム厚み方向の空洞の大きさのバラツキが小さい空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルムを提供すること。
【解決手段】少なくとも2層からなる多層熱収縮性ポリエステル系フィルムであって、下記(1)〜(3)の要件を満たす空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルム。
(1)95℃の温水中で10秒間に亘って処理した場合における幅方向の湯温熱収縮率が50%以上80%以下であること
(2)空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルムを任意の位置で幅方向に切断した断面における空洞の高さの平均値が2.3μm以上であること
(3)空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルムを任意の位置で幅方向に切断した断面における空洞の高さの比が3以下であること
【選択図】なし

Description

本発明は、空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルムに関するものであり、詳しくは、ラベル用途に好適な空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルムに関するものである。
近年、ガラス瓶やPETボトル等の保護と商品の表示を兼ねたラベル包装、キャップシール、集積包装等の用途に、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂等からなる延伸フィルム(所謂、熱収縮性フィルム)が広範に使用されるようになってきている。そのような熱収縮性フィルムの内、ポリ塩化ビニル系フィルムは、耐熱性が低い上に、焼却時に塩化水素ガスを発生したり、ダイオキシンの原因となる等の問題がある。また、ポリスチレン系フィルムは、耐溶剤性に劣り、印刷の際に特殊な組成のインキを使用しなければならない上、高温で焼却する必要があり、焼却時に異臭を伴って多量の黒煙が発生するという問題がある。それゆえ、耐熱性が高く、焼却が容易であり、耐溶剤性に優れたポリエステル系の熱収縮性フィルムが、収縮ラベルとして広汎に利用されるようになってきており、PET容器の流通量の増大に伴って、使用量が増加している傾向にある。
また、熱収縮性フィルムとしては、ラベル製造時の取扱いの面から、一般的に、幅方向に大きく収縮させるものが利用される。それゆえ、従来の熱収縮性ポリエステル系フィルムは、加熱時に幅方向への十分な収縮力を発現させるために、幅方向へ高倍率の延伸することによって製造されていた。
ところが、従来の熱収縮性ポリエステルフィルムは、比重が1より重く、PET容器からラベルを剥がした際にPET容器とラベルを水で分離することはできなかった。
それゆえ、熱収縮性ポリエステルフィルムの見掛け密度を1g/cm未満にすべく空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルムが研究されてきた。熱収縮性ポリエステルフィルムの主原料中に非相溶な熱可塑性樹脂を混合する方法(特許文献1)が提案されている。
特開2002−363312号公報
上記特許文献1に記載される熱収縮性ポリエステルフィルムの主原料中に非相溶な熱可塑性樹脂を混合する方法によれば、主原料中に非相溶な熱可塑性樹脂を混合することで空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルムをつくることができる。また非相溶な熱可塑性樹脂の比率を上げることで見掛け密度を1g/cm未満を達成できると推定できる。
しかしフィルムの厚みが薄くなると、実験機のような生産速度が遅い場で見掛け密度1未満を達成するのは容易だが、高速の生産機械になると無延伸フィルムをつくる際のダイス出口のせん断速度やドラフト比が高くなって、空洞をつくる未延伸フィルムの分散径の大きさ(高さ)が小さくなる(以下、扁平と記す)。扁平によって延伸後フィルムの空洞の高さも低くなり見かけ密度1g/cm以下を達するのは困難である。特にフィルム高さ方向の表層に近い箇所の空洞が扁平して見かけ密度を下げる効果を損なっている。
本発明の目的は、上記従来の空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルムが有する課題を解消し、光線カット性、好ましい白色外観を有し、見掛け密度が水より小さく、フィルム厚み方向の空洞の大きさのバラツキが小さい空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルムを提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するため、鋭意研究した結果、遂に本発明を完成するに到った。即ち本発明は以下の構成よりなる。
1. 少なくとも2層からなる多層熱収縮性ポリエステル系フィルムであって、下記(1)〜(3)の要件を満たすことを特徴とする空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルム。(1)95℃の温水中で10秒間に亘って処理した場合における幅方向の湯温熱収縮率が50%以上80%以下であること
(2)空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルムを任意の位置で幅方向に切断した断面における空洞の高さの平均値が2.3μm以上であること
(3)空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルムを任意の位置で幅方向に切断した断面における空洞の高さの比が3以下であること
2. 見掛け密度が、0.99g/cm以下であることを特徴とする上記第1に記載の空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルム。
3. 溶剤接着強度が、2N/15mm幅以上10N/15mm幅以下であることを特徴とする上記第1又は第2に記載の空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルム。
4. 厚みが、30μm以上50μm以下であることを特徴とする上記第1〜第3のいずれかに記載の空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルム。
5. 未延伸フィルムを得る際のダイス内ポリマー流のせん断速度が80sec−1以上、ドラフト比が18以上の条件で生産されてなることを特徴とする上記第1〜第4のいずれかに記載の空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルム。
本発明の空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルムは、主収縮方向である幅方向への収縮性が高く、ラベルに加工した際の収縮仕上り性が良好である。また、未延伸フィルムを得る際にダイス内ポリマー流のせん断速度とドラフト比が大きい生産条件においても、延伸後フィルムのフィルム厚み方向での個々の空洞の高さの比(空洞の最大高さ÷空洞の最小高さ)が小さく、見掛け密度を0.99g/cm以下にすることが可能である。通常、未延伸フィルムの分散径が高いと延伸後の空洞が大きくなり比重を下げることが可能なことは分かっている。しかし溶融時であるダイス内ポリマー流のせん断速度が大きいと 未延伸フィルムを構成する空洞含有層の厚み方向の端部(隣合わさった層との境界に近い部分)の分散径が小さくなり、ドラフト比が高いと未延伸フィルムを構成する空洞含有層全体の分散径が小さくなる。その結果、見掛け密度は小さくなりにくい。本発明では、溶融後の未延伸フィルムの分散径が小さくならないように分散径をつくるPETと非相溶な樹脂の粘度と硬さに着目し、ダイス内ポリマー流のせん断速度とドラフト比が大きい生産条件でも空洞が大きくなり見かけ密度を小さくすることが可能となった。それによりPET容器のラベルに加工した後、PET容器とラベルを水分離することが容易である。したがって、本発明の白色熱収縮性ポリエステル系フィルムは、ボトル等の容器のラベルとして好適に用いることができ、ラベルとして使用した際には、ボトル等の容器に短時間の内に非常に効率良く装着することができ、装着後に熱収縮させた際にシワや収縮不足のきわめて少ない良好な仕上がりを発現させることができる上、PET容器とラベルの水分離が容易である。
本発明の空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルムは、美観に優れ、印刷や加工を施さなくとも光線カット性を有し、印刷を施した場合にも優れた美観を有するものである。
また、本発明の空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルムは、溶剤によって表裏(あるいは同面同士)を接着させた際の接着力が高い。したがって、PETボトル等のラベルを始めとする各種被覆ラベル等に好適に用いることができる。
空洞の高さ測定の測定箇所を示すための1個の空洞の模式図
以下に本発明の実施の形態を具体的に説明する。
前記熱収縮性ポリエステル系フィルムは、以下のようにして得ることができる。ジカルボン酸成分と多価グリコール成分とで構成されるポリエステルを、押出機から溶融押出しし、導電性冷却ロール(キャスティングロールなど)で冷却してフィルム化する(未延伸フィルム)。
なお前記押出しに際しては、共重合ポリエステルを単独で押出すか、又は複数のポリエステル(共重合ポリエステル、ホモポリエステルなど)を混合して押出す。つまり、前記フィルムは、ベースユニット(ポリエチレンテレフタレートなどの結晶性ユニットなど)と、前記ベースユニットを構成する多価グリコール成分(エチレングリコール成分など)とは異なる第2のアルコール成分を含有していてもよい。なお、本発明においては酸成分、ジオール成分の含有率は、2種以上のポリエステルを混合して使用する場合、フィルムを構成するポリエステル全体の酸成分、ジオール成分に対する含有率である。混合後にエステル交換がなされているかどうかにはかかわらない。本発明においては、ベースユニットを構成する主たる酸成分としてテレフタル酸が好ましく、ベースユニットを構成する主たるジオール成分としてエチレングリコールが好ましい。
上記ポリエステルは、いずれも従来の方法により重合して製造され得る。例えば、ジカルボン酸とジオールとを直接反応させる直接エステル化法、ジカルボン酸ジメチルエステルとジオールとを反応させるエステル交換法などを用いて、ポリエステルが得られる。重合は、回分式および連続式のいずれの方法で行われてもよい。
第2のアルコール成分を含有するポリエステル系フィルムを延伸すると、熱収縮性ポリエステル系フィルムを得ることができる。
前記第2のアルコール成分は、ジオール成分および三価以上のアルコール成分が使用できる。ジオール成分には、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオールなどのアルキレングリコール;1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの環状アルコール;ジエチレングリコール、採りエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール、ビスフェノール化合物又はその誘導体のアルキレンオキサイド付加物などのエーテルグリコール類;ダイマージオールなどが含まれる。三価以上のアルコールには、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトールなどが含まれる。
また、全ポリステル樹脂中における多価アルコール成分100モル%中の非晶質成分となりうる1種以上のモノマー成分の合計が14モル%以上であることが好ましく、16モル%以上であることがより好ましく、特に18モル%以上であることが好ましい。ここで非晶質成分となりうるモノマーとは、例えばネオペンチルグリコールや1,4−シクロヘキサンジオールなどが挙げられる。
また、収縮仕上がり性が特に優れた熱収縮性ポリエステル系フィルムとすると共に、高い熱収縮率でありながら収縮仕上がり性を向上させるためには、全ポリステル樹脂中における多価アルコール成分100モル%中、ネオペンチルグリコールまたは1,4−シクロヘキサンジメタノール成分量が14モル%以上であることが好ましく、16モル%以上であることがより好ましく、特に18モル%以上であることが好ましい。該成分の上限は特に限定されるものではないが、該成分の量が多すぎると過度に熱収縮率が高くなり過ぎたり、フィルムの耐破断性を悪化させる場合があるので、40モル%以下であることが好ましく、35モル%以下がより好ましく、30モル%以下であることが特に好ましい。
収縮仕上り性を良化させるためには、フィルムを構成する全ポリエステル樹脂中におけるポリエステルエラストマー含有量を3質量%以上とすることが好ましい。ここでポリエステルエラストマーとは、例えば高融点結晶性ポリエステルセグメント(Tm200℃以上)と分子量400以上好ましくは400〜800の低融点軟質重合体セグメント(Tm80℃以下)からなるポリエステル系ブロック共重合体であり、ポリ−ε−カプロラクトン等のポリラクトンを低融点軟質重合体セグメントに用いたポリエステル系エラストマーが挙げられる。また、ポリエステルエラストマーを上記範囲とし、後述の好ましい製造方法、条件と組み合わせることで主収縮方向と直交する方向の収縮率を適正に調節することが可能である。
共通することとして、炭素数8個以上の脂肪族直鎖ジオール(例えばオクタンジオール等)、又は3価以上の多価アルコール(例えば、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、グリセリン、ジグリセリン等)は、多量には含有させないことが好ましい。これらのジオール又は多価アルコールを含有するポリエステルを使用して得た熱収縮性ポリエステル系フィルムにおいては、必要な収縮率を達成しにくくなり、あまり好ましくない。
また、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコールはできるだけ含有させないことが好ましい。特にジエチレングリコールは、ポリエステル重合時の副生成成分のため、存在しやすいが、本発明で使用するポリエステルにおいては、ジエチレングリコールの含有率が4モル%未満であることが好ましい。
本発明フィルム特定の全光線透過率を達成して、フィルムに光線カット性を付与するためには、例えば、フィルム中に、無機粒子、有機粒子等の粒子をフィルム質量に対して
0.1〜20質量%、好ましくは1〜15質量%含有させることが、好適である。該粒子の含有量が0.1質量%未満の場合は、例えば十分な光線カット性を得ることが困難となりやすく好ましくない。一方20質量%を超えると、例えばフィルム強度が低下して製膜が困難になりやすく好ましくない。
該粒子は、ポリエステル重合前に添加しても良いが、通常は、ポリエステル重合後に添加される。添加される無機粒子としては、例えば、カオリン、クレー、炭酸カルシウム
、酸化ケイ素、テフタル酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、リン酸カルシウム、カーボンブラック等の公知の不活性粒子、ポリエステル樹脂の溶融製膜に際して不溶な高融点有機化合物、架橋ポリマー及びポリエステル合成時に使用する金属化合物触媒、例えばアルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物などによってポリエステル製造時に、ポリマー内部に形成される内部粒子であることができる。これらのうち、酸化チタン粒子が必要な光線カット性を付与する観点から好ましい。
フィルム中に含まれる該粒子の平均粒径は、0.001〜3.5μmの範囲である。ここで、粒子の平均粒径は、コールターカウンター法により、測定したものである。該粒子の平均粒径は、好ましくは0.001μm以上3.5μm以下であり、より好ましく は0.005μm以上3.0μm以下である。該粒子の平均粒径が0.001μm未満 であると、例えば、必要な光線カット性を得ることが困難となりやすい。該粒子の平均 粒径が3.5μmを超えると、例えば、フィルム表面の平滑性に劣り印刷抜けなどの不具合が起こり易い。アナターゼ形の平均粒径は一般的に2.0μm以下であり、ルチル形の平均粒径は2.0μm以上である。可視光線を隠蔽するためには2.0〜3.0μmの粒径が一番効率良く、アナターゼ形よりもルチル形の酸化チタンの方が一般的には隠蔽性が高い。
酸化チタン粒子には、アナターゼ形とルチル形の結晶形に分類される。両者ともプラスチックの練り込み用途に使用されている。アナターゼ形は直射日光等による黄変や樹脂の劣化を引き起こし易く、屋外に使用する場合は酸化チタンの表面に特殊な処理(アルミナ、シリカ、有機物質等)を施したり、ルチル形を選択する場合が多い。
本発明において、見掛け密度0.99g/cm以下を得るためには、例えば、フィルム内部に空洞を含有させることが好ましい。例えば発泡材などを混合して押出してもよいが、好ましい方法としてはポリエステル中に非相溶の熱可塑性樹脂を混合し少なくとも1軸方向に延伸することにより、空洞を得ることである。ポリエステルに非相溶な樹脂は具体的には、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスルホン系樹脂、セルロース系樹脂などがあげられる。ダイス内ポリマー流のせん断速度とドラフト比が大きい生産条件で空洞の大きいフィルムをつくるには、未延伸フィルム中のポリエステルと非相溶な樹脂の分散径を高くする必要がある。それにはポリエステルに非相溶な樹脂中で、粘度が高く、強度が硬い非相溶樹脂が好ましい。本発明者らが実験した結果、粘度はメルトフローレート(MFR)で20g/min)以下が好ましく、硬さは曲げ弾性率で2000MPa以上が好ましいことが分かった。例を挙げると、本特許の実施例で用いられている環状ポリオレフィンは粘度と硬さの条件を満たしている好ましい樹脂である。結晶性ポリスチレンは硬さを満たしているが、粘度が低く必ずしも好ましくない。しかし結晶性ポリスチレンは環状ポリオレフィンとの相溶性が良く、環状ポリオレフィンと併用することで粘度が高くなり好ましくなる。しかしポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂は、粘度は高いが硬さが不足して好ましくない。このように粘度と硬さを共に満たすことが特に好ましい。
ポリエステルに非相溶の樹脂の含有量は、フィルム換算で10.0〜25.0質量%の範囲であることが好適である。非相溶の樹脂が10.0質量%未満では、例えばフィルム内部の空洞の形成量が少なくなり見掛け密度を下げる効果が不十分となりやすく好ましくない。 非相溶の樹脂が25質量%を越えると、例えば押出工程での混練が不均一となり
やすく安定したフィルムを得ることが困難となり好ましくない。
ポリスチレン系樹脂とは、ポリスチレン構造を基本構成要素として含む熱可塑性樹脂を指し、アタクティックポリスチレン、シンジオタクティックポリスチレン、アイソタクティックポリスチレン等のホモポリマーのほか、その他の成分をグラフトあるいはブロック共重合した改質樹脂、例えば耐衝撃性ポリスチレン樹脂や変性ポリフェニレンエーテル樹脂等、更にはこれらのポリスチレン系樹脂と相溶性を有する熱可塑性樹脂、例えばポリフェニレンエーテルとの混合物を含む。
前記ポリエステルと非相溶の樹脂を混合してなる重合体混合物の調整にあたっては、例えば、各樹脂のチップを混合し押出機内で溶融混練して押出してもよいし、予め混練機によって両樹脂を混練したものを更に押出機より溶融押出ししてもよい。また、ポリエステルの重合工程においてポリスチレン系樹脂を添加し、撹拌分散して得たチップを溶融押出しても構わない。
本発明において好ましくポリエステルと非相溶の樹脂として使用される環状ポリオレフィン樹脂は、シクロオレフィン単位としては、ノルボルネン、テトラシクロドデカン単位を有するのが好ましい。また、共重合単位としては非環状オレフィンモノマー単位を有するのが好ましく、特に好ましくはエチレン単位である。特に好ましいシクロオレフィン共重合体としては、ノルボルネン−エチレン共重合体およびテトラシクロドデカン−エチレン共重合体である。中でもエチレン単位が5〜80重量%、好ましくは10〜60重量%含有する環状ポリオレフィン樹脂が特に好ましい。
環状ポリオレフィン樹脂は通常−20〜400℃のガラス転移温度を有するが、本発明で好適に使用される環状ポリオレフィン樹脂は100〜230℃であることが好ましく、より好ましくは130〜200℃である。ガラス転移温度が100℃未満の場合、未延伸フィルム延伸時の温度よりTgが低くなる可能性があり、フィルム延伸時に発泡し難くなり好ましくない。またTgが230℃より高いとポリマーの押出し機内での均一混合が困難となり、フィルムの特性が不均一フィルムとなるなど、ポリマー混合物を押出すことが困難となるので好ましくない。
本発明におけるフィルムは内部に多数の空洞を含有するB層の他に、実質的に空洞を含まないA層を設けることが好ましい。この構成にするためには異なる原料をA,Bそれぞれ異なる押出機に投入、溶融し、T−ダイの前またはダイ内部にて溶融状態で貼り合わせ、導電性冷却ロール(キャスティングロールなど)で冷却してフィルム化する(未延伸フィルム)。
延伸は1軸延伸であることが好ましくいが、この1軸延伸の方向(フィルム幅方向)とは異なる方向に、より低倍率で延伸する2軸延伸であってもよい。また、本発明におけるフィルムは内部に多数の空洞を含有するB層を中間層とし、両表層に空洞のないA層を設けることが特に好ましい。このとき、原料としてA層には非相溶の樹脂を含有させないことが好ましい。こうすることによりA層における空洞がなく、印刷後の強度を保持できるフィルムとなる。また、空洞が存在しないため、フィルムの腰が弱くならず装着性に優れるフィルムとなる。また、空洞の形成により収縮率を低減する作用があるので、空洞のない層を設けることにより高い熱収縮率を付与することができる。
さらに、B層を中間層にしてA層/B層/A層の構造とすることにより、好ましくないカールを防ぐことができ、フィルム表面が平滑になりやすいことから、印刷性を高めることができる。また、ポリエステルと非相溶な樹脂としてポリスチレン系樹脂を添加する場合に、溶融押出時に煙が発生し、工程を汚して操業性悪化を引き起こしやすいが、前記層構成とすることで、発煙の問題が解消され、長時間の安定生産が実施可能となる。
さらに、必要に応じて、安定剤、着色剤、酸化防止剤、消泡剤、静電防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤を所望の層に含有させてもよい。また、フィルムの白色度を向上させるために蛍光増白剤を添加しても良い。
[極限粘度]
本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムは、極限粘度が0.60dl/g以上であることが望ましい。熱収縮性フィルムの極限粘度が小さ過ぎると、フィルムを構成するポリエステルの分子量が低くなるために、熱収縮する際の収縮応力の持続性が低下し、収縮白化や収縮斑などの欠点が発生し易くなり、収縮仕上がり性や、外観性に劣るものになる。また、ポリエステルの分子量が低下すると、フィルムの機械的強度や耐破れ性を低下させる。
前記極限粘度は、好ましくは0.60dl/g以上、さらに好ましくは0.63dl/g以上である。
フィルムの極限粘度を高める方法としては、例えば、(1)フィルムの原料であるポリエステルに高分子量のポリエステルを使用する方法(例えば、極限粘度が0.63dl/g以上、好ましくは0.68dl/g以上、さらに好ましくは0.70dl/g以上のポリエステルを使用する方法)、(2)ポリエステルを押出し加工してフィルムを形成する際の熱分解や加水分解を抑制する方法(例えば、ポリエステル原料を予備乾燥して水分率を100ppm以下、好ましくは50ppm以下程度にしてから押出し加工する方法)、(3)前記ポリエステルとして耐加水分解性のポリエステルを使用する方法(例えば、酸価が25eq/ton以下のポリエステルを使用する方法)、(4)ポリエステルに酸化防止剤(例えば0.01〜1質量%程度)を含有させる方法などが挙げられる。
重合触媒としては、慣用の種々の触媒が使用でき、例えば、チタン系触媒、アンチモン系触媒、ゲルマニウム系触媒、スズ系触媒、コバルト系触媒、マンガン系触媒など、好ましくはチタン系触媒(チタニウムテトラブトキシドなど)、アンチモン系触媒(三酸化アンチモンなど)、ゲルマニウム系触媒(二酸化ゲルマニウムなど)、コバルト系触媒(酢酸コバルトなど)などが挙げられる。
さらに、本発明の空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルムには、フィルム表面の接着性を良好にするためにコロナ処理、コーティング処理や火炎処理等を施したりすることも可能である。
本発明の空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルムは、80℃の温水中で無荷重状態で10秒間に亘って処理したときに、収縮前後の長さから、以下の式(1)により算出したフィルムの長手方向の熱収縮率(即ち、80℃の湯温熱収縮率)が、−2%以上4%以下であることが好ましい。
熱収縮率={(収縮前の長さ−収縮後の長さ)/収縮前の長さ}×100 (%)
・・・式(1)
80℃における長手方向(主収縮方向と直交する方向)の湯温熱収縮率が−2%未満であると(即ち、熱処理により2%を超えて伸長すると)、ボトルのラベルとして使用する際に良好な収縮外観を得ることができにくいので好ましくなく、反対に、80℃における長手方向の湯温熱収縮率が4%を超えると、ラベルとして用いた場合に熱収縮時に収縮に歪みが生じ易くなるので好ましくない。従って80℃における長手方向の湯温熱収縮率は
−2%以上4%以下であることが好ましく 更に好ましくは−1%以上3%以下であり、より好ましく、0%以上2%以下である。尚、80℃の測定温度を採用するのは、容器にラベルを装着する際の工程として、例えばスチームによる収縮トンネルを通過させる際の実際のラベルの温度相当の温度であり、ラベルの装着工程で上記の不具合が起こりにくいことを確認するために80℃の温度を採用しているものである。
また本発明の空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルムは、95℃の温水中で無荷重状態で10秒間に亘って処理したときに、収縮前後の長さから、上式1により算出したフィルムの幅方向(主収縮方向)の熱収縮率(即ち、95℃の湯温熱収縮率)が、50%以上80%以下が好ましい。
95℃における幅方向の湯温熱収縮率が50%未満であると、収縮量が小さいために、熱収縮した後のラベルにシワやタルミが生じてしまうので好ましくない。但し、95℃における幅方向の湯温熱収縮率が80%を超えると、ラベルとして用いる場合に熱収縮時に収縮に歪みが生じ易くなったり、いわゆる“飛び上がり”が発生してしまうので好ましくない。従って95℃における幅方向の湯温熱収縮率は 50%以上80%以下であることが好ましく 更に好ましくは52%以上78%以下であり、より好ましく、55%以上75%以下である。尚、95℃の測定温度を採用するのは、そのフィルムが最大得られる主収縮方向である幅方向の収縮ポテンシャルが顧客の大きな関心事であり、それを表すために沸水の温度に近い95℃を採用するものである。
本発明の空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルムは、フィルム表面に垂直な任意の位置での幅方向断面における個々の空洞の高さの比が3以下であることが好ましい。フィルム表面に垂直な断面(フィルム幅方向)を走査型電子顕微鏡(日立製作所製,S−510型)で2000倍に拡大して写真撮影した後、空洞をトレーシングフィルムにトレースして塗りつぶした図を画像解析装置で画像処理を施した。なお、使用した画像解析装置は、セイコーエプソン(株)製のイメージスキャナー(GT−8000)であり、得られた画像をパーソナルコンピューター(マッキントッシュ製)のソフトウェアー(AdobePhotoshop TM 2.5J )に取り込んだ後、該ソフトウェアー(Ultimage TM/242.1.1 )にて画像解析を行った。この時,原料中の滑材を誤って空洞としないように0.2μm以下で検出されたものを除外した。この様にして得られた空洞の形状を示す断面図で各々の空洞の高さを求めた。そして空洞高さの平均値と空洞高さの比(最も高い空洞と、最も低い空洞の比)を以下の式より用いた。
空洞高さの平均値=個々の空洞の高さの合計÷空洞の数
・・・式(2)
空洞の高さの比=最大高さを有する空洞の空洞高さ÷最小高さを有する空洞の空洞高さ
・・・式(3)
空洞高さの平均値が2.3μm未満だと見掛け密度を小さくするのが困難となる。また
6μm以上だと破断等の製膜性の安定に課題が生じる場合があり、あまり好ましくない。空洞高さの平均値は2.3μm以上6μm以下であることが好ましく 更に好ましくは2.5μm以上5.5μm以下であり、より好ましく、2.8μm以上5μm以下である。
空洞高さの比が3より大きいと、空洞の大きさが不均一であり見掛け密度を小さくするのが困難となる。また1に近いことが好ましいが、全く1であることは普通なく、空洞高さの比は、1.1以上で構わない。空洞高さの比は3以下であることが好ましく 更に好ましくは2.8以下であり、より好ましくは2.6以下である。下限は1.1以上であっても構わず、1.2以上であっても構わない。
本発明の空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルムは、フィルムの見掛け密度が0.99g/cm以下であることが好ましい。フィルムを5.0cm四方の正方形に4枚切り出して試料とした。この試料を4枚重ねにして、マイクロメーターを用いて有効数字4桁で、総厚みを場所を変えて10点測定し、重ね厚みの平均値を求めた。この平均値を4で除して有効数字3桁に丸め、一枚あたりの平均厚み(t:μm)とした。同試料4枚の質量(w:g)を有効数字4桁で自動上皿天秤を用いて測定し、次式より見かけ密度を求めた。なお、見かけ密度は有効数字3桁に丸めた。
見かけ密度(g/cm3)=w/(5.0×5.0×t×10-4×4)
=w×100/t
・・・式(4)
本発明において、フィルムの見かけ密度は0.99g/cm以下であることが好ましく、より好ましくは0.95g/cm以下、さらに好ましくは0.90g/cm以下である。見かけ密度が軽く軽量であることはマスプロダクションにおいて大きな利点となり、またPET容器のラベルにした際のPET容器とラベルを、水による比重分離が容易となる。しかしながら、あまりにも見かけ密度が小さいことは、フィルムそのものの強度を損なうことになるので、見かけ密度は0.7以上であることが好ましく、更に好ましくは0.75以上である。
本発明の空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルムにおいては、溶剤接着強度が2N/15mm幅以上であることが好ましい。溶剤接着強度が2N/15mm幅未満であると、ラベルが熱収縮した後に溶剤接着部から剥れ易くなるので好ましくない。なお、溶剤接着強度は、3N/15mm幅以上であるとより好ましく、4N/15mm幅以上であると特に好ましい。尚、溶剤接着強度は大きいことが好ましいが、溶剤接着強度は、製膜装置の性能上から10(N/15mm)程度が現在のところ上限であると考えている。また、溶剤接着強度があまりにも高すぎると 2枚のフィルムを溶剤接着させてラベルとする際、不必要なフィルムに接着されてしまう事態が起きやすくなり、ラベルの生産性が低下する場合もあるので、8.5(N/15mm)以下でもよく、7(N/15mm)以下であっても実用上全く構わない。
本発明の空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルムの厚みは、特に限定するものではないが、ラベル用熱収縮性フィルムとして30μm以上50μm以下が好ましく、35μm以上45μm以下がより好ましい。加えて、本発明の空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルムを積層構造のものとする場合には、各層の厚みは特に限定されないが、それぞれ2μm以上とすることが好ましい。
以上の特性を満足するために本発明のフィルムは、好ましくは層構成はA/B、A/BA、あるいはA/B/Cである。A層とB層の厚み比は好ましくはB/A=2/1以上、より好ましくは4/1以上、さらに好ましくは6/1以上である。1/1未満では、印刷性の美観と比重を下げることの両立が困難である。A/B/Aは収縮処理後の好ましくないカーリングを抑制する点などで好ましい。
C層を設ける場合は、空洞の含有量は任意であるが、収縮時のボトルとフィルムの滑りを制御するための粒子を添加することが可能である。
本発明においては、全光線透過率は40%以下、好ましくは35%以下、より好ましくは30%以下、さらに好ましくは20%以下である。40%を超えると内容物が透けて見えたり、印刷物が見えにくかったりと外観に劣る場合があり、あまり好ましくない。全光線透過率は0%に近いことが好ましいが、5%以上であっても構わず、10%以上であっても構わない。15%以上であっても光線カット性効果は明瞭である。
本発明においては、白色度は70以上、好ましくは75以上、より好ましくは80以上である。70未満では内容物が透けて見えたり、印刷物が見えにくかったりで外観に劣る場合があり、あまり好ましくない。白色度は100に近いことが好ましいが98以下でも構わず、95以下でも構わない。
本発明で得られたフィルムは、チューブ状にしてフィルム端部を接合することができる。それに当たっては、1,3−ジオキソランまた又は1,3−ジオキソランと相溶する有機溶剤との混合液または溶解度パラメータが8.0〜13.8の範囲内にある溶剤または膨潤剤を塗布し、乾燥する前に70℃以下の温度で接合してチューブ状体を得ることで接着することが好ましい。溶解度パラメータは例えば溶剤ハンドブック(日本接着協会編、日刊工業新聞社刊)などに記されているものがあげられる。チューブにおける接合部は可能な限り細い接合幅のものから50mm以上に及ぶ広幅のものであってもよく、勿論容器類の大きさに応じて適宜定められるものであるが、通常の種類では1〜5mm幅が標準である。又接合部は一本の線状に接合されたものでもよいが、2本以上に渡って複数の線状接合が形成されたものでも良い。これらの接合部はフィルム基材にほとんど損傷を与えないものであるから、ポリエステル系重合体の特性をそのまま保持しており、耐衝撃性や耐破瓶性等の保護特性を有するに止まらず熱収縮による配向度の低下、又その後の熱処理による脆化現象を見ることもなく良好である。
このチューブを使用した装着物としては、容器、瓶(プラスチックボトルを含む)、缶棒状物(パイプ、棒、木材、各種棒状体)があるが、好ましくはポリエチレンテレフタレートを主体とするボトルに装着することにより、回収が容易となり、ポリエチレンテレフタレートボトルの再利用の際にボトルとラベルを水による比重分離に有効である。
次に本発明の空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルムの製造法について、具体例を説明するが、この製造法に限定されるものではない。
本発明に用いるポリエステル原料をホッパドライヤー、パドルドライヤー等の乾燥機、または真空乾燥機を用いて乾燥し、200〜300℃の温度で溶融しフィルム状に押し出す。押し出しに際してはTダイ法、チューブラー法等、既存の任意の方法を採用して構わない。押し出し後、急冷して未延伸フィルムを得る。
また、押出し温度に関しては250℃〜290℃の範囲で行うことが好ましい。押出し温度が250℃を下回ると、例えば負荷が掛かり過ぎて正常な押出しが困難となる。押出し温度が290℃を超えると、例えば押出機内でポリエステル樹脂が熱劣化しやすく、得られるフィルムの機械的強度の低下や縦収縮が過剰にマイナス値を示し収縮仕上がり性を低下させる等の不具合を生じる。
また、未延伸フィルムを得る際のダイス出口でのせん断速度が80(sec−1)以上、
ドラフト比が18以上で実施してもなお且つ空洞の高さの平均値を2.3μm以上とし、空洞の高さの比を3以下とすることが好ましい。せん断速度やドラフト比は、小さい方が見掛け密度を小さくするのには有利である。しかし、低いせん断速度では樹脂の押出し量が小さくなり生産性が悪くなる。また小さいドラフト比では生産速度が遅くなり、生産性が悪くなる。また延伸フィルム厚み30μm〜50μmを得るための未延伸フィルムを作
る工程での速度を50(m/min)以上にしようとすると、ドラフト比は必然に高くなる。
また、ダイス出口でのせん断速度とドラフト比は 以下の式(5)及び(6)より求めた。
せん断速度
γ=6Q/(W×H) ・・・式(5)
γ;せん断速度(sec-1
Q;原料の押出し機からの吐出量(cm3/sec)
W;ダイス出口の開口部の幅(cm)
H;ダイスのLipギャップ(cm)
ドラフト比
ドラフト比=V/V ・・・式(6)
;樹脂のダイスLip出口速度(cm/sec)
;冷却ドラムの引き取り速度(cm/sec)
上記した大きいせん断速度や大きいドラフト比の範囲では、ポリエステルに対して特に工夫なく非相溶樹脂を混合するだけでは、空洞が扁平してしまい、フィルム厚み方向での空洞の高さが低くなり、見掛け密度を十分に下げることはできなかった。そこで本発明者らは、以下の手段で大きいせん断速度や大きいドラフト比であっても、フィルム厚み方向の空洞高さの平均値を2.3μm以上とし、空洞高さ比を3以下にできるような、非相溶樹脂を検討した。ダイス内ポリマー流のせん断速度とドラフト比が大きい生産条件で空洞の大きいフィルムをつくるには、未延伸フィルム内での非相溶樹脂の分散径を高くする必要がある。それにはポリエステルに非相溶な樹脂の中でも、粘度が高く、強度が硬い(曲げ弾性率が高い)非相溶樹脂が好ましい。本発明者らが実験した結果、粘度はMFRで20
g/min以下が好ましく、更に好ましくは15g/min以下で、より好ましくは10g/min以下である。MFRは低ければ低い方が好ましいが、実際には0.1が下限である。硬さは、曲げ弾性率で2000MPa以上が好ましく、より好ましくは2400MPa以上で更に好ましいのは2800MPa以上である。曲げ弾性率は高ければ高い方が好ましいが、あまりにも高すぎると延伸時に破断生じやすくなり生産性が悪くなることから6000MPaが一通りの上限と言える。もちろん、例えば、A層/B層/A層のような層構造のB層に上記のような非相溶樹脂を含有させるのか好ましい。
次に未延伸フィルムを延伸するに際してまず、予備加熱を行う。予備加熱の温度は未延伸フィルムのTg+10℃〜Tg+30℃の範囲内とする。次いで延伸を行う。延伸倍率は、未延伸フィルムに対して3.4倍以上5.0倍以下、好ましくは3.6倍以上4.5倍以下とする。延伸温度は、Tg−5℃〜Tg+15℃の範囲内の所定温度とする。予備加熱温度や延伸温度が低ければ低いほど延伸時の応力が高くなり、空洞を大きくすることができて見掛け密度を小さくすることが可能である。また延伸倍率に関しても同様で、延伸倍率が高ければ高いほど延伸時の応力が高くなり、空洞を大きくすることができて見掛け密度を小さくすることが可能である。しかし、あまりに延伸時の応力が高いと破断が生じて生産性が悪くなる。したがって見掛け密度を下げる条件と生産性を両立するには、上記の範囲が最適である。
次に、フィルムの熱固定を行うことが好ましい。熱固定温度はTg+10℃〜Tg+20℃の範囲内とする。また、フィルムの延伸方向に緊張させた状態で熱固定を行ってもよい。その際の緊張率は6%以下であることが望ましい。また熱固定温度がTg+20℃より高いとフィルム幅方向の収縮率が小さくなり、空洞が潰れて見掛け密度が高くなる悪さがある。
フィルムの熱収縮応力制御などの観点からは、延伸の段階数は多い方が好ましいが、あまり段階数が多過ぎる場合、工業生産における延伸設備の設計が困難となるため、6段階以下、好ましくは4段階以下とすることが望ましい。
本発明の空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルムを用いて得られる包装体は、空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルムを基材とするミシン目が設けられたラベルを少なくとも外周の一部に被覆して熱収縮させてなるものであり、包装体の対象物としては、飲料用のペットボトルをはじめ、各種の瓶、缶、菓子や弁当等のプラスチック容器、紙製の箱等を挙げることができる(以下、これらを総称して包装対象物という)。なお、通常、それらの包装対象物に、空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルムを基材とするラベルを熱収縮させて被覆させる場合には、当該ラベルを約2〜15%程度熱収縮させて包装体に密着させる。なお、包装対象物に被覆されるラベルには、印刷が施されていても良いし、印刷が施されていなくても良い。
ラベルを作成する方法としては、長方形状のフィルムの片面の端部から少し内側に有機溶剤を塗布し、直ちにフィルムを丸めて端部を重ね合わせて接着してラベル状にするか、あるいは、ロール状に巻き取ったフィルムの片面の端部から少し内側に有機溶剤を塗布し、直ちにフィルムを丸めて端部を重ね合わせて接着して、チューブ状体としたものをカットしてラベル状とする。接着用の有機溶剤としては、1,3−ジオキソランあるいはテトラヒドロフラン等の環状エーテル類が好ましい。この他、ベンゼン、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン等の芳香族炭化水素、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素やフェノール等のフェノール類あるいはこれらの混合物が使用できる。
次に実施例及び比較例を用いて、本発明を具体的に説明するが、本発明は、かかる実施例の態様に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更することが可能である。
本発明において用いた評価方法は下記の通りである。
[非相溶樹脂のメルトフローレート(MFR)]
米国材料試験協会規格ASTM-D1238に準じて測定した。
[曲げ弾性率]
米国材料試験協会規格ASTM-D790に準じて測定した。
[熱収縮率(湯温熱収縮率)]
フィルムを10cm×10cmの正方形に裁断し、所定温度±0.5℃の温水中において、無荷重状態で10秒間処理して熱収縮させた後、フィルムの縦および横方向の寸法を測定し、下式(1)にしたがって、それぞれ熱収縮率を求めた。当該熱収縮率の大きい方向を主収縮方向とした。
熱収縮率={(収縮前の長さ−収縮後の長さ)/収縮前の長さ}×100(%)
・・・式(1)
[空洞高さの平均値、空洞高さの比]
フィルム表面に垂直な断面(フィルム幅方向)を走査型電子顕微鏡(日立製作所製,S−510型)で2000倍に拡大して写真撮影した後、空洞をトレーシングフィルムにトレースして塗りつぶした図を画像解析装置で画像処理を施した。なお、使用した画像解析装置は、セイコーエプソン(株)製のイメージスキャナー(GT−8000)であり、得られた画像をパーソナルコンピューター(マッキントッシュ製)のソフトウェアー(AdobePhotoshop TM 2.5J )に取り込んだ後、該ソフトウェアー(Ultimage TM/242.1.1 )に
て画像解析を行った。この時,原料中の滑材を誤って空洞としないように0.2μm以下で検出されたものを除外した。この様にして得られた空洞の形状を示す断面図で各々の空洞の高さを求めた。そして空洞高さの平均値と空洞高さの比(最も高い空洞と、最も低い空洞の比)を以下の式より用いた。
空洞高さの平均値=個々の空洞の高さの合計÷空洞の数
・・・式(2)
空洞の高さの比=最大高さを有する空洞の空洞高さ÷最小高さを有する空洞の空洞高さ
・・・式(3)
[フィルムの見かけ密度]
フィルムを5.0cm四方の正方形に4枚切り出して試料とした。この試料を4枚重ねにして、マイクロメーターを用いて有効数字4桁で、総厚みを場所を変えて10点測定し、重ね厚みの平均値を求めた。この平均値を4で除して有効数字3桁に丸め、一枚あたりの平均厚み(t:μm)とした。同試料4枚の質量(w:g)を有効数字4桁で自動上皿天秤を用いて測定し、次式より見かけ密度を求めた。なお、見かけ密度は小数点以下2桁に丸めた。
見かけ密度(g/cm3)=w/(5.0×5.0×t×10-4×4)
=w×100/t
・・・式(4)
[白色度]
白色度JIS−L1015−1981−B法により、日本電色工業(株)製 Z−1001DPを用いて行った。
[全光線透過率]
日本電色工業(株)製 NDH−1001DPにて全光線透過率を求めた。
[溶剤接着強度]
延伸したフィルムに1,3−ジオキソランを塗布して2枚を張り合わせることによってシールを施した。しかる後、シール部をフィルムの主収縮方向と直交する方向(以下、直交方向という)に15mmの幅に切り取り、それを(株)ボールドウィン社製 万能引張試験機 STM−50にセットし、引張速度200mm/分の条件で180°ピール試験を行った。そして、そのときの引張強度を溶剤接着強度とした。
[Tg(ガラス転移点)]
セイコー電子工業(株)製のDSC(型式:DSC220)を用いて、未延伸フィルム10mgを、−40℃から120℃まで、昇温速度20℃/分で昇温し、得られた吸熱曲線より求めた。吸熱曲線の変曲点の前後に接線を引き、その交点をTg(ガラス転移点)とした。
[ラベルでの収縮歪み]
熱収縮性フィルムに、両端部をジオキソランで接着することにより、円筒状のラベル(熱収縮性フィルムの主収縮方向を周方向としたラベル)を作成した。しかる後、Fuji Astec Inc製スチームトンネル(型式;SH−1500−L)を用い、通過時間2.5秒、ゾーン温度80℃で、500mlのPETボトル(胴直径 62mm、ネック部の最小直径25mm)に熱収縮させることにより、ラベルを装着した。なお、装着の際には、ネック部においては、直径40mmの部分がラベルの一方の端になるように調整した。収縮後の仕上がり性の評価として、装着されたラベル上部の360度方向の歪みをゲージを使用して測定を行い、歪みの最大値を求めた。その時、基準を以下とした。
○:最大歪み 2mm未満
×:最大歪み 2mm以上
[ラベル密着性]
上記した収縮仕上り性の測定条件と同一の条件でラベルを装着した。そして、装着したラベルとPETボトルとを軽くねじったときに、ラベルが動かなければ○、すり抜けたり、ラベルとボトルがずれたりした場合には×とした。
また、実施例および比較例に用いたポリエステルは以下の通りである。
実施例に用いたポリエステルは以下の通りである。
ポリエステルa:ポリエチレンテレフタレート(極限粘度(IV):0.75dl/g)
ポリエステルb:ネオペンチルグリコール30モル%とエチレングリコール70モル%と
テレフタル酸とからなるポリエステル(IV:0.75dl/g)
ポリエステルc:ポリエステルa 50重量%と酸化チタン 50重量%とからなるポリエ
ステル原料(IV:0.51dl/g)
ポリエステルd:ポリブチレンテレフタレート(IV:1.24dl/g)
原料e:環状ポリオレフィン樹脂(ポリプラスチックス株式会社製
製品名 : TOPAS(登録商標) 6017
原料f:結晶性ポリスチレン樹脂(日本ポリスチレン株式会社製
製品名 : G797N))
原料g:結晶性ポリオレフィン樹脂(住友化学株式会社製 製品名 : EG8)
原料h:結晶性ポリオレフィン樹脂(三井化学株式会社製 製品名 : DX820)
原料i:環状ポリオレフィン樹脂(ポリプラスチックス株式会社製
製品名 : TOPAS(登録商標) 6013
Figure 2010047006
Figure 2010047006
Figure 2010047006
[実施例1]
A層としてポリエステルaを6質量%、ポリエステルbを84質量%、ポリエステルdを10質量%混合したポリエステルを、B層としてポリエステルbを45質量%、ポリエステルcを15質量%、ポリエステルdを10質量%、原料eを30質量%混合したポリエステルをそれぞれ280℃で溶融し、層厚み比率がA層/B層/A層=20/60/20となるようにTダイから共押出し、チルロールで急冷して厚み120μmの未延伸多層フィルムを得た。この未延伸多層フィルムのTgは65℃であった。またTダイ出口のせん断速度110、ドラフト比は21であった。
該未延伸フィルムを、フィルム温度が80℃になるまで予備加熱した後、テンターで横方向に延伸した。延伸は、70℃で4.0倍に延伸した。次いで延伸終了時のフィルム巾を保持しながら82℃で熱固定し、フィルムを得た。
得られたフィルムの評価結果を表4に示す。空洞の高さや見掛け密度が良好で、収縮仕上り性の良好なフィルムを得た。
[実施例2]
実施例1においてB層を ポリエステルbを45質量%、ポリエステルcを15質量%、ポリエステルdを10質量%、原料eを10質量%、原料fを20質量%、混合した以外は実施例1と同様の方法によって熱収縮性フィルムを連続的に製造した。そして、得られたフィルムの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表4に示す。実施例1に準じて 良好なフィルムを得た。
[実施例3]
実施例1においてB層をポリエステルbを45質量%、ポリエステルcを15質量%、ポリエステルdを10質量%、原料fを30質量%混合する処方に変更した。またTダイ出口のせん断速度を70sec−1、ドラフト比を15とした以外は実施例1と同様の方法
によって熱収縮性フィルムを連続的に製造した。そして、得られたフィルムの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表4に示す。原料f(ポリスチレン樹脂)のみをB層に添加した本実施例において、せん断速度を小さく、ドラフト比を小さく調整すれば、生産性は下がるけれども、実施例1に準じて、良好なフィルムを得ることができた。
[実施例4]
実施例1においてB層をポリエステルbを45質量%、ポリエステルcを15質量%、ポリエステルdを10質量%、原料iを30質量%混合する処方に変更した。そして、得られたフィルムの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表4に示す。実施例1に準じて好ましい空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルムを得ることができた。
[実施例5]
実施例1においてB層をポリエステルbを55質量%、ポリエステルcを15質量%、ポリエステルdを10質量%、原料eを20質量%混合する処方に変更した。そして、得られたフィルムの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表4に示す。実施例1に準じて好ましい空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルムを得ることができた。
[実施例6]
実施例1においてTダイ出口のせん断速度を70sec−1、ドラフト比を15とした以
外は実施例1と同様の方法によって熱収縮性フィルムを連続的に製造した。そして、得られたフィルムの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表4に示す。生産性において実施例1にやや劣るが、極めて良好なフィルムを得ることができた。
[実施例7]
実施例1においてTダイ出口のせん断速度を160sec−1、ドラフト比を28とした
以外は実施例1と同様の方法によって熱収縮性フィルムを連続的に製造した。そして、得られたフィルムの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表4に示す。生産性において特に好ましく、一通り満足のいくフィルムを得ることができた。
[比較例1]
実施例3においてTダイ出口のせん断速度を110、ドラフト比を21とした以外は実施例3と同様の方法によって熱収縮性フィルムを連続的に製造した。そして、得られたフィルムの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表4に示す。空洞の高さが小さく、空洞高さ比が大きくて見掛け密度の高い結果となった。原料f(ポリスチレン樹脂)のみをB層に添加した場合、せん断速度を大きく、ドラフト比を大きくすると、好ましい特性のフィルムを得ることができなかった。
[比較例2]
実施例1においてB層を ポリエステルbを45質量%、ポリエステルcを15質量%、ポリエステルdを10質量%、ポリエステルgを30質量%混合した以外は実施例1と同様の方法によって熱収縮性フィルムを連続的に製造した。そして、得られたフィルムの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表4に示す。空洞の高さが小さく、見掛け密度の多きい結果となった。
[比較例3]
実施例1においてB層を ポリエステルbを45質量%、ポリエステルcを15質量%、ポリエステルdを10質量%、ポリエステルhを30質量%混合した以外は実施例1と同様の方法によって熱収縮性フィルムを連続的に製造した。そして、得られたフィルムの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表4に示す。空洞の高さが小さく、見掛け密度の高い結果となった。
[比較例4]
実施例1において緯延伸後の熱固定温度を110℃に変更した。そして、得られたフィルムの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表4に示す。幅方向の熱収縮特性が不足し、ラベル密着性やラベルでの収縮歪みにおいて満足できるものではなかった。
Figure 2010047006
本発明の空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルムは、優れた収縮特性と光線カット性、高いせん断速度やドラフト比でも大きな空洞を有して小さい見掛け密度を有しているので、ボトル等のラベル用途に好適に用いることができる。

Claims (5)

  1. 少なくとも2層からなる多層熱収縮性ポリエステル系フィルムであって、下記(1)〜(3)の要件を満たすことを特徴とする空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルム。
    (1)95℃の温水中で10秒間に亘って処理した場合における幅方向の湯温熱収縮率が50%以上80%以下であること
    (2)空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルムを任意の位置で幅方向に切断した断面における空洞の高さの平均値が2.3μm以上であること
    (3)空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルムを任意の位置で幅方向に切断した断面における空洞の高さの比{最大高さ(Hmax)÷ 最小高さ(Hmin)}が3以下であること
  2. 見掛け密度が、0.99g/cm以下であることを特徴とする請求項1に記載の空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルム。
  3. 溶剤接着強度が、2N/15mm幅以上10N/15mm幅以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルム。
  4. 厚みが、30μm以上50μm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルム。
  5. 未延伸フィルムを得る際のダイス内ポリマー流のせん断速度が80sec−1以上、ドラフト比が18以上の条件で生産されてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の空洞含有熱収縮性ポリエステル系フィルム。
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