JP2010046438A - カッティングバーセット及び破折片除去方法 - Google Patents

カッティングバーセット及び破折片除去方法 Download PDF

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Abstract

【課題】根管壁を過剰に、又は不必要に削ることなく、根管に残された根管治療用器具の破折片を簡便な操作で確実に根管外に除去するためのカッティングバーセットを提供すること。
【解決手段】本発明のカッティングバーセットは、根管や破折片を切削する器具である第1〜第3のカッティングバーを含む。ここで、第1のカッティングバーは、金属棒と、金属棒の遠位端から突出する第1のガイド部と、第1のガイド部の近位部分の側面に備えられ、金属棒とは垂直方向に向いた第1の刃を備え、第2のカッティングバーは、金属棒と、金属棒の遠位端から突出する第2のガイド部と、第2のガイド部の近位部分に備えられ、前記金属棒の先端方向に向いた第2の刃を備え、第3のカッティングバーは、金属棒と、金属棒の遠位端に設けられた筒と、前記筒の先端部の縁に設けられ、前記金属棒の先端方向に向いた第3の刃を備える。
【選択図】図12

Description

本発明は、根管に残された根管治療用器具の破折片を除去する方法、及びそれに用いられるカッティングバーセットに関する。
根管治療において、根管を拡大するときに用いられるファイル等の根管治療器具は、象牙質、歯質、歯髄組織等を切削する作業に由来して切削余剰物や細菌付着等の各種汚染が容易に予測される。従って、治療を受ける患者ごとに器具を破棄することが理想ではあるが、実際にはこれら器具の洗浄殺菌を使用する度に繰り返し行い、機能的に使用に耐えられなくなるまで継続使用するのが一般的であった。一方、器具を継続して使用するため治療中に器具の先端が破断し、根管に破折片が残留してしまうことも少なくない。
これまでにも、このような破折片を除去するための器具や方法が開発され(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)、根管に根管治療器具の破折片が残留する問題の解決に取り組まれてきた。
特許第3594867号 特許第3597158号
本発明は、根管壁を過剰に、又は不必要に削ることなく、根管に残された根管治療用器具の破折片を簡便な操作で確実に根管外に除去する方法、及びそれに用いられる破折片除去セットを提供することを目的とする。
本発明のカッティングバーセットは、根内に残された根管治療用器具の破折片を除去するためのセットであって、根管壁を削る第1のカッティングバーと、根管壁及び/又は根管に残された根管治療用器具の破切片の歯冠側を削る第2のカッティングバーと、根管壁及び/又は根管に残された根管治療用器具の破切片の歯冠側を削る第3のカッティングバーと、を備え、前記第1のカッティングバーは、金属棒と、前記金属棒の遠位端から突出する第1のガイド部と、前記第1のガイド部の近位部分の側面に備えられ、前記金属棒とは垂直方向に向いた第1の刃と、を備え、前記第2のカッティングバーは、金属棒と、前記金属棒の遠位端から突出する第2のガイド部と、前記第2のガイド部の近位部分に備えられ、前記金属棒の先端方向に向いた第2の刃と、を備え、前記第3のカッティングバーは、金属棒と、前記金属棒の遠位端に設けられた筒と、前記筒の先端部の縁に設けられ、前記金属棒の先端方向に向いた第3の刃と、を備えること、を特徴とする。上記破折片除去セットにおいて、前記第1のガイド部の長さは、0.35mm以上1.75mm以下であることが好ましく、前記第1のガイド部の遠位端の幅が、0.10mm以上0.50mm以下であることが好ましく、前記第2のガイド部の長さは、前記第1のガイド部の長さよりも短いことが好ましい。また、前記金属棒の遠位端における前記金属棒の外径が、0.50mm以上0.70mm以下であることが好ましい。また、前記第2のガイド部の外壁から、前記第2の刃の外壁までの幅が、0.25mm以上であることが好ましい。前記筒の外径が、0.50mm以上0.70mm以下であることが好ましく、前記筒の内径が、0.33mm以上0.50mm以下であることが好ましく、前記筒の長さが、0.40mm以上1.20mm以下であることが好ましい。
さらに、本発明の破折片除去セットは、前記第3のカッティングバーで削った破切片を根管外に除去するための、ループ状のワイヤを備えた引っ掛け器具を含んでもよい。
本発明の破折片除去方法は、根管に残された根管治療用器具の破折片を除去するための方法であって、根管に残された根管治療用器具の破切片に到達する深さまで根管壁を削る第1の工程と、前記破切片の歯冠側を円柱状に削る第2の工程と、第2の工程において削った破切片を根管外に除去する第3の工程と、を包含することを特徴とする。前記第1の工程において、金属棒と、前記金属棒の遠位端から突出する第1のガイド部と、前記第1のガイド部の近位部分の側面に備えられ、前記金属棒とは垂直方向に向いた第1の刃と、を備えるカッティングバーを使用してもよい。また、前記第2の工程において、金属棒と、前記金属棒の遠位端に設けられた筒と前記筒の先端部の縁に設けられ、前記金属棒の先端方向に向いた第3の刃と、を備えたカッティングバーを使用してもよい。前記第3の工程において、前記破切片をワイヤに引っ掛ける器具を使用してもよい。
本発明によって、根管壁を過剰に、又は不必要に削ることなく、根管に残された根管治療用器具の破折片を簡便な操作で確実に根管外に除去する方法、及びそれに用いられる破折片除去セットを提供することができるようになった。
本発明の目的、特徴、利点、及びそのアイデアは、本明細書の記載により、当業者には明らかであり、本明細書の記載から、当業者であれば、容易に本発明を再現できる。以下に記載された発明の実施の形態等は、本発明の好ましい実施態様を示すものであり、例示又は説明のために示されているのであって、本発明をそれらに限定するものではない。本明細書で開示されている本発明の意図並びに範囲内で、本明細書の記載に基づき、様々な改変並びに修飾ができることは、当業者にとって明らかである。以下、本発明の好ましい実施の形態につき、添付図面を参照して詳細に説明する。
===破折片除去セットの構成===
本発明の破折片除去セットは、破折片切削装置300と、破折片除去器具400とを備える。以下、破折片切削装置300及び破折片除去器具400について、具体的に説明する。
(1)破折片除去装置300
本発明の一実施例による破折片切削装置300の構成を図1に示す。
破折片切削装置300は、カッティングバー100と、カッティングバーを装着するカッティングバー装着器具200とを備えている。
(1−1)カッティングバーセット
本発明のカッティングバーセットは、根管や破折片を切削する器具である第1〜第3のカッティングバー100を含む。カッティングバー100は、根管に残されたリーマ、ファイル等の根管治療用器具の破折片の状態によって適切な大きさや長さのものを用いることが好ましい。以下、具体的な構成を示す。
(i)第1のカッティングバー
本発明の第1のカッティングバー10の概略的な構成を図2に示す。
第1のカッティングバー10は、カッティングバー装着器具200に装着し、把持するための柄12と、根管を削る刃14と、根管に残された根管治療用器具の破切片の位置を導くガイド部16とを備えている。
柄12は、直径約0.10mm〜1.00mm、長さ約30.00mm以下の金属棒である。この柄12は、図2に示すように金属棒の近位端から遠位端に向けて段になって細くなっていてもよいし、金属棒の近位端から遠位端に向けてテーパー状になっていてもよい。この場合、金属棒の遠位端における金属棒の外径は、0.50mm以上0.70mm以下であることが好ましい。柄12の材料には、耐久性や腐食性を有する金属が含まれていることが好ましい。このような金属としては、例えば、ステンレス、ニッケルチタン、コバルトクロム、その他の合金等が挙げられ、ステンレスが特に好ましい。
刃14は、柄12の遠位端において、ガイド部の近位部分の側面に備えられ、金属棒とは垂直方向に向いている。刃14の材料は、特に限定されないが、ステンレス、ニッケルチタン、コバルトクロム、その他の合金、プラスチック等であることが好ましい。柄12に設けられる刃数は、特に限定されないが、複数であることが好ましく、3枚又は4枚であることが特に好ましい。刃数が複数の場合、それらの間隔は特に限定されないが、等間隔で設けられることが好ましい。また、刃の形状は、特に限定されないが、ラウンド刃であることが好ましい。
ガイド部16は、柄12の最も遠位端に設けられている。ガイド部16の材料は、ステンレス、ニッケルチタン、コバルトクロム、その他の合金等であってもよいが、プラスチック等の弾性材料であってもよい。図2及び図5の設計図に示すように、このようなガイド部16の長さは、0.35mm以上1.75mmであることが好ましく、特に0.50mmであることが好ましい。また、ガイド部16は、近位端から遠位端に向けてテーパー状になっていることが好ましい。この場合、ガイド部16の遠位端の幅は、0.10mm以上0.50mm以下であることが好ましい。
このような本発明にかかる第1のカッティングバー10は、ガイド部を有することにより、たとえ根管が湾曲していても、根管に残されたリーマ又はファイル等の根管治療用器具の破折片に到達する深さまで、根管壁を削ることができる。
(ii)第2のカッティングバー
本発明の第2のカッティングバー20の概略的な構成を図3に示す。
第2のカッティングバー20は、カッティングバー装着器具200に装着し、把持するための柄22と、根管壁及び/又は根管に残された根管治療用器具の破切片の歯冠側を削る刃24と、根管治療用器具の破切片の位置を導くガイド部26とを備えている。
柄22は、直径約0.10mm〜1.00mm、長さ約30.00mm以下の金属棒である。この金属棒は、図3並びに、図6及び図7の設計図に例示している。柄22は、図3に示すように金属棒の近位端から遠位端に向けて段になって細くなっていてもよいし、金属棒の近位端から遠位端に向けてテーパー状になっていてもよい。この場合、金属棒の遠位端における金属棒の外径は、0.50mm以上0.70mm以下であることが好ましい。柄22の材料には、耐久性や腐食性を有する金属が含まれていることが好ましい。このような金属としては、特に限定されないが、例えば、ステンレス、ニッケルチタン、コバルトクロム、その他の合金等が挙げられ、ステンレスが特に好ましい。
刃24は、柄22の遠位端に第2のガイド部の近位部分で備えられ、前記金属棒の先端方向を向き、材料は、特に限定されないが、ステンレス、ニッケルチタン、コバルトクロム、その他の合金、プラスチック等であることが好ましい。柄22に設けられる刃数は、特に限定されないが、複数であることが好ましく、2枚〜10枚であることがより好ましく、2枚であることが特に好ましい。刃数が複数の場合、それらの間隔は特に限定されないが、等間隔で設けられることが好ましい。また、刃の形状は、特に限定されないが、ラウンド刃であることが好ましい。歯が設けられている部分の外径は、0.50mm以上0.70mm以下であることが好ましく、特に0.70mmであることが好ましい。
ガイド部26は、柄22の最も遠位端に設けられている。ガイド部26の材料は、ステンレス、ニッケルチタン、コバルトクロム、その他の合金等であってもよいが、プラスチック等の弾性材料であってもよい。図3、図6及び図7に示すように、このようなガイド部26の長さは、第1のガイド部16の長さよりも短ければよく、例えば、0.10mm以上0.30mm以下であることが好ましい。また、ガイド部26の外壁から金属棒の遠位端の外壁までの幅が0.25mm以上であることが好ましい。また、ガイド部26は、近位端から遠位端に向けてテーパー状になっていることが好ましい。この場合、ガイド部26の遠位端の幅は、0.10mm以上0.50mm以下であることが好ましい。
このような本発明にかかる第2のカッティングバー20は、根管に残されたリーマ又はファイル等の根管治療用器具の破折片に到達する深さまで、根管壁を削ることができる。また、適当な長さのガイド部26を有することにより、たとえ根管が湾曲していても、根管壁を削らずに、破折片の近くまで到達することができる。
(iii)第3のカッティングバー
本発明の第3のカッティングバー30の概略的な構成を図4に示す。
第3のカッティングバー30は、カッティングバー装着器具200に装着し、把持するための柄32と、根管壁及び/又は根管に残されたリーマ又はファイル等の根管治療用器具の破切片の歯冠側を削る刃34とを備えている。
柄32は、直径約0.10mm〜1.00mm、長さ約30.00mm以下の金属棒である。柄32は、図4に示すように金属棒の近位端から遠位端に向けて段になって細くなっていてもよいし、金属棒の近位端から遠位端に向けてテーパー状になっていてもよい。この金属棒は、図4並びに、図8〜図10の設計図に示すように、その遠位端は筒状である。このような金属棒の遠位端に設けられた筒の外径は、根管壁を削らない大きさであればよく、0.50mm以上0.70mm以下であることが好ましく、特に0.70mmであることが好ましい。また、筒の内径は、根管に残されたリーマ又はファイル等の根管治療用器具の破切片の歯冠側の形状を整形することができる大きさであればよく、0.33mm以上0.50mm以下であることが好ましく、特に0.50mmであることが好ましい。さらに、筒の長さは、根管の変形や湾曲に合わせて適宜変更することができるが、0.40mm以上1.20mm以下であることが好ましい。筒状形状を有する柄32の材料には、耐久性や腐食性を有する金属が含まれていることが好ましい。このような金属としては、例えば、ステンレス、ニッケルチタン、コバルトクロム、その他の合金等が挙げられ、ステンレスが特に好ましい。
刃34は、柄32の筒の先端部の縁に設けられ、前記金属棒の先端方向を向いている。刃34の材料は、特に限定されないが、ステンレス、ニッケルチタン、コバルトクロム、その他の合金、プラスチック等であることが好ましい。柄32に設けられる刃数は、特に限定されないが、複数であることが好ましく、2枚〜10枚であることがより好ましく、8枚であることが特に好ましい。刃数が複数の場合、それらの間隔は特に限定されないが、等間隔で設けられることが好ましい。また、刃の形状は、特に限定されないが、ラウンド刃であることが好ましい。
このような本発明にかかる第3のカッティングバー30は、第2のカッティングバー20によって根管に残されたリーマ又はファイル等の根管治療用器具の破折片近くまで削られた根管壁及び/又は破折片の歯冠側を削ったり、変形した根管や湾曲した根管に残されたリーマ又はファイル等の根管治療用器具の破折片の歯冠側を削ったりすることができ、最終的に、破折片の形状を先端部の筒の内腔と同じ形状にすることができる。
(iv)その他のカッティングバー
本発明のカッティングバーセットは、これら3本のカッティングバー以外に、同様のカッティングバーを含んでもよい。
例えば、全体的には第2のカッティングバー20と同様の形状を有し、ガイド部の長さが異なるカッティングバーを複数含んでもよい。この場合、ガイド部の長さとしては、第1のガイド部16の長さよりも短ければよく、例えば、0.10mm、0.20mm、0.30mm等のカッティングバーを揃えることが好ましい。また、全体的には第3のカッティングバー30と同様の形状を有し、先端部の筒の長さが異なるカッティングバーを複数含んでもよい。この場合、筒の長さとして、0.60mm、0.80mm、1.20mm等のカッティングバーを揃えることが好ましい。
(1−2)カッティングバー装着器具200
カッティングバー装着器具200は、カッティングバーを装着し、作動させる器具である。例えば、歯科用穿孔器、歯科用穿削器、歯科用穿刺器などが挙げられるが、本発明のカッティグバーを作動させることができれば、その構成、形状、材質等は特に限定されず、市販のものであってもよい。
(2)破折片除去器具400
本発明で用いられる破折片除去器具は特に限定されないが、一例として、破折片除去器具400の構成を図11(a)、(b)に示す。
破折片除去器具400は、操作者が把持する柄410と、根管に残された根管治療用器具の破折片を根管外に除去するワイヤ420とを備えている。
柄410は、図11(a)に示すように、操作者が握りやすく操作しやすい大きさであれば、特にその形状は限定されない。柄410の材料には、耐久性や腐食性を有する金属が含まれていることが好ましい。このような金属としては、例えば、ステンレス、ニッケルチタン、コバルトクロム、その他の合金等が挙げられ、ステンレスが特に好ましい。柄410の近位端の内部には、ワイヤ420の終端部を固定するワイヤ固定部422が設けられている。
ワイヤ420は、直径0.03mm以上0.30mm以下、好ましくは、0.06mm以上0.12mm以下の、強度の高いワイヤである。ワイヤ420の材質は特に限定されず、例えば、ステンレス等が挙げられる。ワイヤ420にニッケル等のメッキを施してもよい。このようなワイヤ420は、柄410の遠位端に設けられている。ワイヤ420の形状としては、根管に残された根管治療用器具の破折片を引っ掛けることができるような形に施していることが好ましく、例えば、図11(b)に示すように、ループ状に施していることが好ましい。このような形状のワイヤ420を柄410の遠位端に固定し、そのワイヤ420の終端部をワイヤ固定部422に固定する。なお、ワイヤ固定部422は、上記ワイヤ420を固定することができれば、その構成、形状、材質等は特に限定されない。
===破折片除去セットの使用方法===
本発明にかかる破折片除去セットは、破折片切削装置300、破折片除去器具400を含み、歯の根管治療の際に生じた、根管600に残された根管治療用器具の破折片を除去する場合に、根管を切削するために用いられる。なお、根管治療用器具の破折片を除去する際、歯科用顕微鏡により根管部分を観察しながら行ってもよい。以下、破折片除去セットの使用方法について述べる。
まず、本発明の破折片除去セットのうち、図2に示す第1のカッティングバー10をカッティングバー装着器具200に装着し、刃14の方から第1のカッティングバー10を根管600に挿入し、横方向についた刃で根管の内壁を削りながら、根管を広げていく(図12を参照のこと)。この際、ガイド部16が先端に存在するため、カッティングバー10が横にそれて、根管の内壁を突き破る方向に根管を削ることを防止する。ガイド部16が根管に残されたリーマやファイル等の破折片に到達したところで、第1のカッティングバー10が先に進めなくなるため、根管壁を削るのを停止する。なお、削った根管壁は、吸引等の器具を用いて根管外へ除去することが好ましい。この工程によって、破折片近くまで、根管壁を過剰に削ることなく、根管の幅を、必要な分だけ均一に広げることができる。
次に、本発明の破折片除去セットのうち、図3に示す第2のカッティングバー20をカッティングバー装着器具200に装着し、刃24の方から第2のカッティングバー20を根管600に挿入する(図12を参照のこと)。ここで使用する第2のカッティングバー20は、湾曲又は変形している根管の状態によって適切な長さのガイド部26を有するものを選択する(例えば、図6又は図7を参照のこと)。
第2のカッティングバー20の挿入時も、第1のカッティングバー10と同様に、ガイド部26を根管600の内面に沿うようにゆっくりと挿入すれば、根管壁を傷つけることなく第2のカッティングバー20を根管600に挿入することができる。ガイド部26が第1のカッティングバー10が切削停止した部分に到達したところで、カッティングバー装着器具200に備えられている電源等を用いて、第2のカッティングバー20を作動させる。第2のカッティングバー20は、第1のカッティングバー10より短いガイド部26を有し、前方方向に向いた刃24を有しているため、ガイド部26が削られていない根管に嵌り、第1のカッティングバー10が広げることができなかった根管壁を削り、さらに根管を広げながら前進する。そしてガイド部26が根管に残されたリーマやファイル等の破折片に到達したところで、第2のカッティングバー20が先に進めなくなるため、再び根管壁を削るのを停止する。なお、この作業中、破折片が削られることもあるが、削った根管壁及び破折片の粉は、吸引等の器具を用いて根管外へ除去することが好ましい。
この過程で、ガイド部26の長さの異なる複数の第2のカッティングバー20を用いることが好ましい。その場合、ガイド部26の長さは次第に短くするのが好ましい。例えば、まず、ガイド部26の長さの長いカッティングバー(図6参照;例えば、0.3mm)で根管壁を削っておき、次にガイド部26の長さの短いカッティングバー(図7参照;例えば、0.1mm)で根管壁を削ることにより、ガイド部による第2のカッティングバー20の指向が安定するため、余分な部分を削ることなく、さらに安定して根管壁を削ることができる。ここで、第2のカッティングバーとして、2種類に限らず、ガイド部26の長さが異なる3種類以上のものを使用してもよい。さらに、最後に用いる第2のカッティングバー20は、ガイド部26が短い方が好ましく、ガイド部26の無いものを用いても良い。これによって、第2のカッティングバー20による切削工程が終わった段階で、根管壁を過剰に、又は不必要に削ることなく、破折片のごく近傍まで、あるいは破折片が露出するところまで根管壁を広げることができる。
最後に、破折片除去器具400を用いて破折片500を除去することができるように、本発明の破折片除去セットのうち、図4に示す第3のカッティングバー30を使用して、破折片の歯冠側を円柱状に削り、根幹から突出させる。
まず、図4に示す第3のカッティングバー30をカッティングバー装着器具200に装着し、刃34の方から第3のカッティングバー30を根管600に挿入(図12を参照のこと)し、刃34を、破折片の歯冠側あるいはその周囲の未切削の根管壁に当てる。ここで使用する第3のカッティングバー30は、根管内における破折片の状態等を考慮し、適切な形状のものを用いる(例えば、図8〜図10を参照のこと)。
次に、カッティングバー装着器具200に備えられている電源等を用いて、第3のカッティングバー30を作動させて、破折片の歯冠側又はその周囲の根管壁を削る。根管の変形や湾曲が大きい場合は、適宜、刃34の刃先を傾けて破折片を削ればよい。破折片の歯冠側又はその周囲の根管壁を削っていくと、破折片が、第3のカッティングバー30先端部の筒の内部に入り込んでいき、最終的に破折片が筒に入り込んでしまったところで、切削ができなくなる。従って、破折片の歯冠側の形状を先端部の筒と同じ形状にすることができる。なお、上記と同様に、この工程で削った破折片や根管壁の粉は、吸引等の器具を用いて根管外へ除去することが好ましい。
なお、この過程では、筒の長さの異なる複数の第3のカッティングバー30を、筒の長さが次第に長くなるように用いることが好ましい。例えば、破折片や根管壁を、まず、筒の長さの短いカッティングバー(図8参照;例えば、0.6mm)で削り、次に筒の長さの少し長いカッティングバー(図9参照;例えば、0.8mm)で削り、次に筒の長さの最も長いカッティングバー(図10参照;例えば、1.2mm)で削ることにより、安定して深く削っていくことができるため、過剰に、又は不必要に削ることなく、正確に、破折片の歯冠側の形状を筒と同様にすることができる。ここで、第3のカッティングバーは、3種類に限らず、筒の長さが異なる2種類、又は4種類以上のものを使用してもよい。
なお、上記カッティングバー100は、先端が折れて根管の先端に取り残されないように、より手元の近位側で、柄の幅を細くすることにより脆弱性を付与させることが好ましい。これにより、根管や破切片を削っている際に余計な力がかかった場合、カッティングバー100の先端よりカッティングバー100の柄が先に折れることになり、折れた部分は容易に回収可能になる。万が一折れた場合は、カッティングバー装着器具200に適宜新しいカッティングバー100を装着することで対応すればよい。
最後に、図11に示す破折片除去器具400を用いて、根管に存在する破折片を根管外に除去する。
まず、図11(a)、(b)に示すワイヤ420を、根管に残るリーマ、ファイル等の破折片に引っ掛ける。ワイヤ420をリーマ、ファイル等の破折片500に引っ掛けることができない場合は、ワイヤ固定部422で固定しているワイヤの長さを長くしたり短くしたりすることによって、ワイヤ420の長さを適宜調節すればよい。このようにしてワイヤ420で引っ掛けた破折片500を、ワイヤ420から抜け落ちないようにして引き上げて、根管外へ取り出す(図13(a)、(b)を参照のこと)。
以上のように、本発明の方法を用いれば、根管壁を過剰に、又は不必要に削ることなく、リーマ、ファイル等の破折片を、根管外へ容易に除去することができる。
本発明の一実施例において、破折片削切装置の構成を示した図である。 本発明の一実施例において、第1のカッティングバーの構成を示した図である。 本発明の一実施例において、第2のカッティングバーの構成を示した図である。 本発明の一実施例において、第3のカッティングバーの構成を示した図である。 本発明の一実施例において、第1のカッティングバーの設計図を示した図である。 本発明の一実施例において、第2のカッティングバーの設計図を示した図である。 本発明の一実施例において、第2のカッティングバーの設計図を示した図である。 本発明の一実施例において、第3のカッティングバーの設計図を示した図である。 本発明の一実施例において、第3のカッティングバーの設計図を示した図である。 本発明の一実施例において、第3のカッティングバーの設計図を示した図である。 本発明の一実施例において、破折片除去器具の構成を示した図である。 本発明の一実施例において、根管に残された破折片を示した図である。 (a)本発明の一実施例において、根管に残された破折片を示した図である。(b)本発明の一実施例において、破折片除去器具を用いて根管に残された破折片を除去する手順を示した図である。
符号の説明
10 第1のカッティングバー
12 柄
14 刃
16 ガイド部
20 第2のカティングバー
22 柄
24 刃
26 ガイド部
30 第3のカッティングバー
32 柄
34 刃
100 カッティングバー
200 カッティングバー装着器具
300 破折片削切装置
400 破折片除去器具
410 柄
420 ワイヤ
422 ワイヤ固定部
500 破折片
600 根管

Claims (14)

  1. 根内に残された根管治療用器具の破折片を除去するためのカッティングバーセットであって、
    根管壁を削るための第1のカッティングバーと、
    根管壁及び/又は根管に残された根管治療用器具の破切片の歯冠側を削るための第2のカッティングバーと、
    根管壁及び/又は根管に残された根管治療用器具の破切片の歯冠側を削る第3のカッティングバーと、
    を備え、
    前記第1のカッティングバーは、
    金属棒と、
    前記金属棒の遠位端から突出する第1のガイド部と、
    前記第1のガイド部の近位部分の側面に備えられ、前記金属棒とは垂直方向に向いた第1の刃と、
    を備え、
    前記第2のカッティングバーは、
    金属棒と、
    前記金属棒の遠位端から突出する第2のガイド部と、
    前記第2のガイド部の近位部分に備えられ、前記金属棒の先端方向に向いた第2の刃と、
    を備え、
    前記第3のカッティングバーは、
    金属棒と、
    前記金属棒の遠位端に設けられた筒と
    前記筒の先端部の縁に設けられ、前記金属棒の先端方向に向いた第3の刃と、
    を備えること、
    を特徴とするカッティングバーセット。
  2. 前記第1のガイド部の長さが、0.35mm以上1.75mm以下であることを特徴とする請求項1に記載のカッティングバーセット。
  3. 前記第1のガイド部の遠位端の幅が、0.10mm以上0.50mm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のカッティングバーセット。
  4. 前記第2のガイド部の長さが、前記第1のガイド部の長さよりも短いことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のカッティングバーセット。
  5. 前記金属棒の遠位端における前記金属棒の外径が、0.50mm以上0.70mm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のカッティングバーセット。
  6. 前記第2のガイド部の外壁から、前記第2の刃の外壁までの幅が、0.25mm以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のカッティングバーセット。
  7. 前記筒の外径が、0.50mm以上0.70mm以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のカッティングバーセット。
  8. 前記筒の内径が、0.33mm以上0.50mm以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のカッティングバーセット。
  9. 前記筒の長さが、0.40mm以上1.20mm以下であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のカッティングバーセット。
  10. 前記第3のカッティングバーで削った破切片を根管外に除去するための、ループ状のワイヤを備えた引っ掛け器具を含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のカッティングバーセット。
  11. 根管に残された根管治療用器具の破折片を除去するための方法であって、
    根管に残された根管治療用器具の破切片に到達する深さまで根管壁を削る第1の工程と、
    前記破切片の歯冠側を円柱状に削る第2の工程と、
    第2の工程において削った破切片を根管外に除去する第3の工程と、
    を包含することを特徴とする破折片除去方法。
  12. 前記第1の工程において、
    金属棒と、
    前記金属棒の遠位端から突出する第1のガイド部と、
    前記第1のガイド部の近位部分の側面に備えられ、前記金属棒とは垂直方向に向いた第1の刃と、
    を備えるカッティングバーを使用することを特徴とする請求項11に記載の破折片除去方法。
  13. 前記第2の工程において、
    金属棒と、
    前記金属棒の遠位端に設けられた筒と
    前記筒の先端部の縁に設けられ、前記金属棒の先端方向に向いた第3の刃と、
    を備えたカッティングバーを使用することを特徴とする請求項11又は12に記載の破折片除去方法。
  14. 前記第3の工程において、前記破切片をワイヤに引っ掛ける器具を使用することを特徴とする請求項11〜13のいずれかに記載の破切片除去方法。
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