JP2010044229A - マイクロレンズアレイシート用成形型の製造方法 - Google Patents

マイクロレンズアレイシート用成形型の製造方法 Download PDF

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誠 菱田
Hiroaki Nakagawa
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Abstract

【課題】高いアスペクト比を有する凹部が複数形成されたマイクロレンズアレイシート用成形型を容易かつ安価に製造する方法を提供する。
【解決手段】マイクロレンズアレイシート形成用成形型の製造方法は、レジスト膜形成工程と、露光・現像工程と、エッチング工程と、レジスト膜の除去工程とを備えている。露光・現像工程は、レジスト膜の複数の凹部の位置に応じた部位に複数の開口を形成する工程である。エッチング工程は、露光・現像工程の後に、レジスト膜の上から母材をエッチングすることにより複数の凹部を形成する工程である。露光・現像工程は、凹部の直径をD1とし、開口の最大径をD2としたとき、212.5≦(D1×100)/D2≦334.6の関係を満たすように、複数の開口を形成する工程である。
【選択図】図5

Description

本発明は、マイクロレンズアレイシート用成形型の製造方法に関し、特に、マイクロレンズのアスペクト比が高いマイクロレンズアレイシートを製造するための成形型の製造方法に関する。
近年、液晶表示装置などにおいて輝度向上及び輝度むらの抑制を図るための光学シートとして、マイクロレンズアレイシートが注目されている。マイクロレンズアレイシートでは、マトリクス状に配置された多数のマイクロレンズによって集光または拡散が行われる。よって、マイクロレンズアレイシートの性能は、マイクロレンズの形状に大きく左右される。マイクロレンズアレイシートの集光性能に関しては、マイクロレンズの平面視における直径(D)に対する高さ(h)の比であるアスペクト比(h/D)が0.5に近いほど高い性能が得られることが知られている。すなわち、マイクロレンズの形状が半球に近いほど高い集光性能が得られることが知られている。このため、近年、マイクロレンズのアスペクト比が0.5に近いマイクロレンズアレイシート(以下、「高アスペクト比マイクロレンズアレイシート」という。)を安価かつ容易に製造することができる方法が強く求められている。
従来知られているマイクロレンズアレイシートの製造方法としては、例えば、機械的な研削加工によりマイクロレンズアレイシートを製造する方法(例えば、特許文献1を参照)や、エキシマレーザー光を用いたレーザーエッチング加工によりマイクロレンズアレイシートを製造する方法(例えば、特許文献2を参照)、成形型を用いてマイクロレンズアレイシートを製造する方法などが挙げられる。
中でも、成形型を用いてマイクロレンズアレイシートの製造方法は、安価かつ容易にマイクロレンズアレイシートを製造可能な方法として大いに注目されている。
特開2006−289566号公報 特開2006−45029号公報
ところで、高アスペクト比マイクロレンズアレイシートを製造するためには、アスペクト比が高い凹部が多数形成された成形型が必要となる。しかしながら、アスペクト比が高い凹部が多数形成された成形型は、製造が困難であるという問題がある。例えば、研削加工などにより成形型を形成する方法も考えられるが、その場合、多数の凹部をひとつずつ加工する必要があるため、成形型の製造に多大な時間とコストを要することとなる。
多数の凹部を一括して加工する方法としては、レジスト膜を用いたウエットエッチングによる加工方法も考えられるが、従来のウエットエッチング法では、アスペクト比が高い凹部を形成することが困難である。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、高いアスペクト比を有する凹部が複数形成されたマイクロレンズアレイシート用成形型を容易かつ安価に製造する方法を提供することにある。
本発明に係るマイクロレンズアレイシート形成用成形型の製造方法は、マトリクス状に等間隔に配列された略半球状の複数の凹部が表面に形成されたマイクロレンズアレイシート用成形型の製造方法に関する。本発明に係るマイクロレンズアレイシート形成用成形型の製造方法は、レジスト膜形成工程と、露光・現像工程と、エッチング工程と、除去工程とを備えている。レジスト膜形成工程は、成形型の母材の上に、レジスト膜を形成する工程である。露光・現像工程は、レジスト膜を露光した後に現像することにより、レジスト膜の複数の凹部の位置に応じた部位に複数の開口を形成する工程である。エッチング工程は、露光・現像工程の後に、レジスト膜の上から母材をエッチングすることにより複数の凹部を形成する工程である。除去工程は、エッチング工程の後に、母材からレジスト膜を除去する工程である。露光・現像工程は、凹部の直径をD1とし、開口の最大径をD2としたとき、212.5≦(D1×100)/D2≦334.6の関係を満たすように、複数の開口を形成する工程である。
露光・現像工程は、246.3≦(D1×100)/D2≦301.3の関係を満たすように、複数の開口を形成する工程であることが好ましい。
エッチング工程は、凹部の直径に対する深さの比であるアスペクト比が0.45以上0.55以下となるようにエッチングを行う工程であることが好ましい。
凹部のピッチは、凹部の直径の1倍以上1.1倍以下であることが好ましい。
母材は、母材本体と、母材本体の上に形成されたCu膜とを備え、エッチング工程は、Cu膜をエッチングすることにより凹部を形成する工程であることが好ましい。
母材をエッチングするためのエッチャントとしては、例えば塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、硫酸/過酸化水素系エッチング液及びペルオキソ二硫酸アンモニウム系エッチング液からなる群から選ばれた液体または上記群から選ばれた2種以上の液体の混合液などが用いられる。
母材は、略円柱状であり、凹部を母材の外周面に形成してもよい。
除去工程の後に、母材の表面に複数の凹部を覆うようにめっき膜を形成する工程をさらに行ってもよい。めっき膜は、例えば、実質的にクロムからなるものであってもよい。
エッチング工程の後に、凹部の表面を研磨する研磨工程をさらに行ってもよい。
本発明に係るマイクロレンズアレイシート形成用成形型の製造方法によれば、212.5≦(D1×100)/D2≦334.6の関係を満たすように複数の開口が形成されるため、高いアスペクト比の凹部を形成することができる。従って、高アスペクト比マイクロレンズアレイシートの製造が可能な成形型を製造することができる。また、複数の凹部を同時に形成することができるため、本発明に係るマイクロレンズアレイシート形成用成形型の製造方法によれば、容易かつ安価にマイクロレンズアレイシート形成用成形型を製造することができる。
(1)マイクロレンズアレイシートの構成
本実施形態におけるマイクロレンズアレイシート用成形型の製造方法の説明に先立って、この製造方法で製造された成形型を用いて成形されるマイクロレンズアレイシート1の構成について説明する。
図1は、マイクロレンズアレイシート1の平面図である。図2は、マイクロレンズアレイシート1の断面図である。
マイクロレンズアレイシート1は、透光性材料からなるものである。透光性材料の具体例としては、例えば、ポリカーボネート、アクリル系樹脂、シクロオレフィン、ポリエステル樹脂などの樹脂及びガラスなどが挙げられる。
図2に示すように、マイクロレンズアレイシート1は、第1及び第2の主面1a、1bを備えている。マイクロレンズアレイシート1の第1の主面1aには、マイクロレンズアレイ10が形成されている。
図1に示すように、マイクロレンズアレイ10は、複数のマイクロレンズ11を備えている。複数のマイクロレンズ11は、等間隔にマトリクス状に配置されている。具体的に、本実施形態では、複数のマイクロレンズ11は、所謂三角格子状に配列されている。すなわち、隣接するマイクロレンズ11の平面視における中心を結んでなる図形が三角形、好ましくは正三角形を構成するように、複数のマイクロレンズ11が配置されている。
但し、本発明において、複数のマイクロレンズ11の配列はこれに限定されない。例えば、複数のマイクロレンズ11は、四角格子状に配列されていてもよい。単位面積あたりに占めるマイクロレンズ11の割合を高くする観点からは、複数のマイクロレンズ11は、三角格子状に配列されていることが好ましく、正三角格子状に配列されていることがより好ましい。
図2に示すように、各マイクロレンズ11は、略半球状に形成されている。ここで、本明細書において、「略半球状」とは、マイクロレンズ11の平面視における径(D3)に対するマイクロレンズ11の高さ(h1)の比(h1/D3)が0.45〜0.55の範囲内にあることをいう。
マイクロレンズ11の平面視における径(D3)は、特に限定されない。マイクロレンズ11の平面視における径(D3)は、例えば、1〜100μm程度であることが好ましく、10〜80μm程度であることがより好ましい。マイクロレンズ11の平面視における径(D3)を1μm以上にすることにより、輝度をより高くすることができる。より高い輝度を得る観点からは、マイクロレンズ11の平面視における径(D3)は、10μm以上であることがより好ましい。また、マイクロレンズ11の平面視における径(D3)を100μm以下にすることにより、モアレの発生を抑制することができる。モアレをより効果的に抑制する観点からは、マイクロレンズ11の平面視における径(D3)は80μm以下であることが好ましい。
マイクロレンズ11のピッチ(P3)は、マイクロレンズ11の平面視における径(D3)の1倍以上1.1倍以下であり、1.05倍以下であることが好ましい。なお、本明細書において、「マイクロレンズ11のピッチ」とは、最も近接するマイクロレンズの中心間距離をいう。
(2)マイクロレンズアレイシート用成形型の構成
次に、主として図3及び図4を参照しながらマイクロレンズアレイシート1の製造に用いられるマイクロレンズアレイシート用成形型2の構成について説明する。図4に示すように、成形型2は、略円柱状の成形型本体20を備えている。成形型本体20の外周面には、第1のめっき膜21が形成されている。第1のめっき膜21の材質は特に限定されない。第1のめっき膜21は、例えば、実質的にCuからなるCu膜であってもよい。なお、第1のめっき膜21の径方向における厚さ(h3)は特に限定されない。第1のめっき膜21の径方向における厚さ(h3)は、典型的には、50〜200μm程度に設定される。
第1のめっき膜21には、マイクロレンズアレイシート1のマイクロレンズ11に対応して、複数の凹部21aがマトリクス状に等間隔に形成されている。凹部21aは、マイクロレンズ11と同様に略半球状に形成されている。具体的には、凹部21aの直径D1に対する深さh2の比であるアスペクト比(h2/D1)が0.45〜0.55となるように凹部21aが形成されている。凹部21aの直径D1、深さh2及び凹部21aのピッチP1は、特に限定されない。凹部21aの直径D1は、好ましくは、1〜100μm程度であり、10〜80μm程度であることがより好ましい。凹部21aの深さh2は、アスペクト比で0.45〜0.55程度であり、0.5〜0.55程度であることがより好ましい。凹部21aのピッチP1は、1〜1.1倍程度であり、1〜1.05倍程度であることがより好ましい。
なお、本明細書において、凹部21aのピッチとは、成形型2の外周面上において、隣接する凹部21aの中心間距離である。また、凹部21aの直径とは、成形型2の外周面上における直径をいう。
第1のめっき膜21の上には、凹部21aを覆うように、第2のめっき膜22が形成されている。第2のめっき膜22は、成形型2の外周面の粗さを低減するための膜である。第2のめっき膜22の径方向における厚さは、特に限定されない。第2のめっき膜22の径方向における厚さは、通常、第1のめっき膜21の径方向における厚さよりも小さく設定されている。第2のめっき膜22の径方向における厚さは、典型的には、0.5〜2.0μm程度に設定される。
第2のめっき膜22の材質は、特に限定されない。第2のめっき膜22は、例えば、クロムやニッケルにより形成される。
(3)マイクロレンズアレイシート用成形型2の製造方法
次に、成形型2の製造方法について、図5〜図11を参照しながら詳細に説明する。
まず、図5に示すように、ステップS1において、成形型2の母材30を準備する。図6に示すように、母材30は、略円柱状に形成されている。母材30は、略円柱状の母材本体31と、めっき膜32とを備えている。母材本体31は、図4に示す成形型本体20となる部分である。図5に示すように、めっき膜32は、母材本体31の外周面に形成されている。このめっき膜32は、図4に示す第1のめっき膜21となる部分である。めっき膜32は、例えば、Cu膜により構成されている。
次に、図5及び図7に示すように、ステップS2において、めっき膜32の上に、レジスト膜33を形成する(レジスト膜形成工程)。レジスト膜33の形成方法は特に限定されない。レジスト膜33の形成方法としては、例えば、スプレーコート法などが挙げられる。レジスト膜33の材質は、得に限定されるものではない。レジスト膜33の材質としては、例えば、ノボラック樹脂、ジアゾ系樹脂、ポリビニルシンナマレート樹脂などが挙げあれる。レジスト膜33の膜厚は、形成しようとする凹部21aの大きさなどにより適宜設定することができる。レジスト膜33の膜厚は、乾燥状態において、例えば、1〜5μm程度に設定される。
次に、図5及び図8,9に示すように、ステップS3及びステップS4において、レジスト膜33の露光・現像工程が行われる。具体的には、まず、図5及び図8に示すように、ステップS3において、レジスト膜33の露光が行われる。レジスト膜33の露光方法は、レジスト膜33の組成などに応じて適宜選択される。レジスト膜33の露光方法としては、例えば、レーザー露光などが挙げられる。レーザー露光の具体例としては、例えば、レーザーアブレーション露光やレーザーセミアブレーション露光などが挙げられる。レーザーアブレーション露光を用いる場合、現像工程が不要となるため、レジスト膜33の露光方法としては、レーザーアブレーション露光を用いることがより好ましい。
次に、図5及び図9に示すように、ステップS4において、露光されたレジスト膜33を現像することにより、露光された部分に、開口33aを形成する。この開口33aは、レジスト膜33の凹部21aの位置に応じた部位に形成される。
なお、開口33aの平面視における形状は、凹部21aの平面視における形状と相似形であってもよいし、相似形でなくてもよい。本実施形態では、開口33aの平面視形状は、図10に示すように、略「+」字状とされている。このように、開口33aを略「+」字状とした場合であっても、後述のエッチング工程(ステップS5)において、エッチング液が開口33aの内部に回り込むため、略半球状の凹部21aを形成することができる。
但し、凹部21aの形状をより厳密に半球状とするためには、開口33aの平面視形状は、凹部21aの平面視形状と近似していることが好ましい。具体的には、開口33aの平面視形状は略円形であることが好ましい。しかしながら、平面視略円形状の開口33aの形成は、比較的難しいため、製造容易性の観点からは、例えば本実施形態のように、開口33aを略「+」字状とすることが好ましい。
本実施形態では、ステップS3及びステップS4の露光・現像工程において、図10及び図4に示す凹部21aの直径D1と、開口33aの最大径D2とが以下の関係式(1)を満たすように開口33aが形成される。すなわち、ステップS3及びステップS4の露光・現像工程において、開口33aの最大径D2が、形成しようとする凹部21aの直径D1の1/3.346以上、1/2.125以下となるように、開口33aを形成する。
212.5≦(D1×100)/D2≦334.6 ……(1)
なお、本明細書において、「開口の最大径」とは、開口方向から視たときに、開口の中心を通過する直線上における開口の最大寸法をいう。
次に、図5及び図11に示すように、ステップS5のエッチング工程において、レジスト膜33の上からめっき膜32をエッチングすることにより、所定の直径D1の凹部21aを形成し、めっき膜32から図4に示す第1のめっき膜21を形成する。めっき膜32のエッチングに用いられるエッチャントは、めっき膜32の材質などにより適宜決定される。めっき膜32がCu膜である場合は、エッチャントとしては、例えば、塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、硫酸/過酸化水素系エッチング液及びペルオキソ二硫酸アンモニウム系エッチング液からなる群から選ばれた液体または上記群から選ばれた2種以上の液体の混合液などが好適に用いられる。
レジスト膜33のエッチングレートも特に限定されない。レジスト膜33のエッチングレートは、アスペクト比で、例えば、0.45〜0.55程度であり、0.5〜0.55程度であることが好ましい。めっき膜32のエッチングレートを高くすることにより、めっき膜32のエッチングに要する時間を短縮することができるものの、形成される凹部21aの表面の表面粗さが大きくなる傾向にある。一方、めっき膜32のエッチングレートを低くすることにより、形成される凹部21aの表面の表面粗さを小さくなる傾向にあるものの、めっき膜32のエッチングに要する時間が長くなる傾向にある。
次に、図5に示すように、ステップS6の除去工程において、レジスト膜33を母材30から除去する。レジスト膜33の母材30からの除去は、例えば、水酸化ナトリウム溶液を用いることにより行われる。
その後、ステップS7において、図4に示す第2のめっき膜22を、凹部21aを覆うように形成する。第2のめっき膜22の形成方法は特に限定されない。第2のめっき膜22の形成方法は、第1のめっき膜21及び第2のめっき膜22の材質などに応じて適宜選択される。第2のめっき膜22の形成方法としては、例えば、電解メッキ法、無電解メッキ法などが挙げられる。
以上説明したように、本実施形態では、レジスト膜33の上からのエッチングにより複数の凹部21aが同時に形成される。このため、少ない製造工程で成形型2を製造することができる。従って、成形型2を容易かつ安価に製造することができる。
また、本実施形態では、上述のように、ステップS3及びステップS4の露光・現像工程において、図10及び図4に示す凹部21aの直径D1と、開口33aの最大径D2とが以下の関係式(1)を満たすように開口33aが形成される。
212.5≦(D1×100)/D2≦334.6 ……(1)
このため、以下の実験例においても裏付けられるように、0.45以上という高いアスペクト比の凹部21aを有する成形型2を製造することができる。従って、成形型2を用いることによって0.45以上という高いアスペクト比のマイクロレンズ11を有するマイクロレンズアレイシート1の製造が可能となる。
特に、凹部21aの直径D1と、開口33aの最大径D2とが以下の関係式(2)を満たすことが好ましく、それによれば、凹部21aのアスペクト比を0.5にすることが可能となる。
246.3≦(D1×100)/D2≦301.3 ……(2)
なお、(D1×100)/D2が212.5未満である場合は、アスペクト比が0.45以上の凹部21aを形成することができなくなる。
一方、(D1×100)/D2が334.6より大きい場合は、図12に例示するように、エッチング工程において形成される凹部21aの形状が球に近くなり、所望する直径の凹部21aを形成することができなくなると共に、マイクロレンズ11の成形が困難となる。また、0.45以上のアスペクト比が得られなくなる。
(実験例1)
めっき膜32がCu膜である母材30を用意した。その母材30の上にレジスト膜33を形成した。次に、レジスト膜33に、最大径32μmの複数の開口33aを三角格子配列で形成した。次に、エッチャントとして塩化第二銅を用いて、レジスト膜33の上からめっき膜32をエッチングした。エッチングは、凹部21aの直径D1が48μmとなるまで行った。エッチングレートは、アスペクト比で0.37であった。その後、形成された凹部21aのアスペクト比を測定した。測定結果を、下記の表1及び図13に示す。
(実験例2)
開口33aの最大径を30μmとし、エッチングを凹部21aの直径D1が49μmとなるまで行った以外は実験例1と同様にして凹部21aを形成し、得られた凹部21aのアスペクト比を測定した。測定結果を下記の表1及び図13に示す。
(実験例3)
開口33aの最大径を30μmとし、エッチングを凹部21aの直径D1が56μmとなるまで行った以外は実験例1と同様にして凹部21aを形成し、得られた凹部21aのアスペクト比を測定した。測定結果を下記の表1及び図13に示す。
(実験例4)
開口33aの最大径を30μmとし、エッチングを凹部21aの直径D1が60μmとなるまで行った以外は実験例1と同様にして凹部21aを形成し、得られた凹部21aのアスペクト比を測定した。測定結果を下記の表1及び図13に示す。
(実験例5)
開口33aの最大径を24μmとし、エッチングを凹部21aの直径D1が64μmとなるまで行った以外は実験例1と同様にして凹部21aを形成し、得られた凹部21aのアスペクト比を測定した。測定結果を下記の表1及び図13に示す。
(実験例6)
開口33aの最大径を22μmとし、エッチングを凹部21aの直径D1が60μmとなるまで行った以外は実験例1と同様にして凹部21aを形成し、得られた凹部21aのアスペクト比を測定した。測定結果を下記の表1及び図13に示す。
(実験例7)
開口33aの最大径を18μmとし、エッチングを凹部21aの直径D1が60μmとなるまで行った以外は実験例1と同様にして凹部21aを形成し、得られた凹部21aのアスペクト比を測定した。測定結果を下記の表1及び図13に示す。
(実験例8)
開口33aの最大径を16μmとし、エッチングを凹部21aの直径D1が64μmとなるまで行った以外は実験例1と同様にして凹部21aを形成し、得られた凹部21aのアスペクト比を測定した。測定結果を下記の表1及び図13に示す。
なお、図13に示す近似曲線Aは、得られたデータを基に、最小二乗法を用いて算出したものである。以下に算出された近似曲線Aの数式を示す。
近似曲線A:(h/D1)=(5.9558535042×10−10)X−(6.5530341501×10−7)X+(2.5045763147×10−4)X−(3.8674530010×10−2)X+2.432491731
但し、上記近似曲線Aの数式中、「X」は、「D1×100/D2」を表す。
Figure 2010044229
表1及び図13に示すように、アスペクト比(h/D1)は、(D1×100)/D2が250〜300付近であるときに最大となった。図13に示す結果から、(D1×100)/D2を212.5以上、334.6以下とすることにより、アスペクト比を0.45以上とすることができることがわかる。また、(D1×100)/D2を246.3以上、301.3以下とすることにより、アスペクト比を0.5以上とすることができることがわかる。
(変形例)
図5に示すステップS5のエッチング工程の後に、凹部21aの表面を研磨する研磨工程をさらに行ってもよい。これによれば、凹部21aの表面の表面粗さを小さくすることができる。研磨工程に用いられる研磨剤は特に限定されない。研磨剤としては、例えば、アルミナ、炭化ケイ素などが挙げられる。
なお、上記研磨工程は、レジスト膜33の除去前に行ってもよいし、除去後に行ってもよい。
マイクロレンズアレイシートの平面図である。 マイクロレンズアレイシートの断面図である。 マイクロレンズアレイシート用成形型の斜視図である。 マイクロレンズアレイシート用成形型の断面図である。 マイクロレンズアレイシート用成形型の製造工程を表すフローチャートである。 母材の断面図である。 レジスト膜の形成工程を表す断面図である。 レジスト膜の露光工程を表す断面図である。 レジスト膜の現像工程を表す断面図である。 開口の形状及び配置を表す模式的平面図である。 エッチング工程を表す断面図である。 (D1×100)/D2が334.6より大きい場合に形成される凹部の形状を説明するための断面図である。 (D1×100)/D2とアスペクト比との関係を表すグラフである。
符号の説明
1 …マイクロレンズアレイシート
1a…第1の主面
1b…第2の主面
2 …マイクロレンズアレイシート用成形型
10 …マイクロレンズアレイ
11 …マイクロレンズ
20 …成形型本体
21 …第1のめっき膜
21a…凹部
22 …第2のめっき膜
30 …母材
31 …母材本体
32 …めっき膜
33 …レジスト膜
33a…開口

Claims (10)

  1. マトリクス状に等間隔に配列された略半球状の複数の凹部が表面に形成されたマイクロレンズアレイシート用成形型の製造方法であって、
    成形型の母材の上に、レジスト膜を形成するレジスト膜形成工程と、
    前記レジスト膜を露光した後に現像することにより、前記レジスト膜の前記複数の凹部の位置に応じた部位に複数の開口を形成する露光・現像工程と、
    前記露光・現像工程の後に、前記レジスト膜の上から前記母材をエッチングすることにより複数の凹部を形成するエッチング工程と、
    前記エッチング工程の後に、前記母材からレジスト膜を除去する除去工程と、
    を備え、
    前記露光・現像工程は、前記凹部の直径をD1とし、前記開口の最大径をD2としたとき、212.5≦(D1×100)/D2≦334.6の関係を満たすように、前記複数の開口を形成する工程であるマイクロレンズアレイシート用成形型の製造方法。
  2. 前記露光・現像工程は、246.3≦(D1×100)/D2≦301.3の関係を満たすように、前記複数の開口を形成する工程である、請求項1に記載のマイクロレンズアレイシート用成形型の製造方法。
  3. 前記エッチング工程は、前記凹部の直径に対する深さの比であるアスペクト比が0.45以上0.55以下となるようにエッチングを行う工程である、請求項1または2に記載のマイクロレンズアレイシート用成形型の製造方法。
  4. 前記凹部のピッチは、前記凹部の直径の1倍以上1.1倍以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のマイクロレンズアレイシート用成形型の製造方法。
  5. 前記母材は、母材本体と、前記母材本体の上に形成されたCu膜とを備え、
    前記エッチング工程は、前記Cu膜をエッチングすることにより前記凹部を形成する工程である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のマイクロレンズアレイシート用成形型の製造方法。
  6. 前記母材のエッチングには、塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、硫酸/過酸化水素系エッチング液及びペルオキソ二硫酸アンモニウム系エッチング液からなる群から選ばれた液体または上記群から選ばれた2種以上の液体の混合液をエッチャントとして用いる、請求項1〜5のいずれか一項に記載のマイクロレンズアレイシート用成形型の製造方法。
  7. 前記母材は、略円柱状であり、前記凹部を前記母材の外周面に形成する、請求項1〜6のいずれか一項に記載のマイクロレンズアレイシート用成形型の製造方法。
  8. 前記除去工程の後に、前記母材の表面に前記複数の凹部を覆うようにめっき膜を形成する工程をさらに備える、請求項1〜7のいずれか一項に記載のマイクロレンズアレイシート用成形型の製造方法。
  9. 前記めっき膜は、実質的にクロムからなる、請求項8に記載のマイクロレンズアレイシート用成形型の製造方法。
  10. 前記エッチング工程の後に、前記凹部の表面を研磨する研磨工程をさらに備える、請求項1〜9のいずれか一項に記載のマイクロレンズアレイシート用成形型の製造方法。
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