JP2010043756A - 空気調和装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】上下風向偏向による圧力損失を低減させ、空調空気の風量低下を抑えるようにした空気調和装置を提供する。
【解決手段】空気調和装置の室内機50は、吸込口1及び吹出口6が形成されている筐体20と、筐体20内に収納され、吸込口1から空気を吸い込み、吹出口6から空気を吹き出す送風ファン3と、吸込口1から送風ファン3までの風路に配設されている熱交換器2と、吹出口6における風路に設けられ、吹出口6から送出する空気の風向を上下方向に偏向する上下風向制御機構5と、上下風向制御機構5の上流側に設けられ、吹出口6から送出する空気の風向を左右方向かつ上下方向に偏向する左右風向制御機構4と、を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気調和装置に関し、特に室内等の空調対象域へ吹き出される空気の吹き出し方向を制御するための吹き出し口の風向制御機構に関するものである。
一般的に、室内等に設置される空気調和装置の室内機は、空調対象域に吹き出す空調空気の方向が変更可能になっている。このような室内機は、主に、空気を内部に吸い込むための吸込口及び空調空気を空調対象域に送出するための吹出口が形成されている筐体と、筐体内に収納され、冷媒を空気とで熱交換することで空調空気(冷却された低温空気又は加熱された高温空気)を作り出す熱交換器と、筐体内に収納され、吸込口から空気を吸い込み、吹出口から空気を吹き出す送風ファンと、吹出口の空気通路に設けられている上下風向制御機構及び左右風向制御機構とを有している。そして、これらの構成要素により空気の送出路が形成されている。
そのようなものとして、「上記複数の風向左右羽根の角度を送出される風向きが中央寄りとなる位置に設定すると共に、上記3分割された風向上下羽根のうち、中央の風向上下羽板の角度を空気吹き出し口が開放となる位置に設定する一方、左右の風向上下羽根の角度を、上記中央の上下羽根の開放位置よりも空気吹き出し口を閉塞する方向の位置に設定することが可能であり、且つ上記3分割された風向上下羽根のうち、中央の風向上下羽根の角度を空気吹き出し口が完全閉塞となる位置に設定する一方、左右の風向上下羽根の角度を、上記中央の上下羽根の閉塞位置よりも空気吹き出し口を開放する方向の位置に設定する」ことが可能な空気調和装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
また、「熱交換器および送風ファンと、前記送風ファンの下流に設けられたファンケースよりなる吹出口と、前記吹出口に設けられた風向きを上下に変更する上下フラップおよび風向きを左右に変更する左右フラップとを具備し、前記上下フラップの上下方向の回動に連動して、前記左右フラップを前記吹出口のフアンケースに沿って略平行に送風方向の上流側または下流側に移動させる」ことを可能にした空気調和装置の風向変更装置が提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
このような空気調和装置では、通常、冷房運転あるいは暖房運転が開始されると、室内空気が送風ファンの駆動により吸込口から取り込まれ、この室内空気が熱交換器を通過する際に熱交換器を導通している冷媒により冷却(冷房時)あるいは加熱(暖房時)され、低温空気あるいは高温空気となって吹出口を介して空調対象域へ送出される。空調空気は、吹出口から送出される際に、左右風向制御機構(風向左右羽根あるいは左右フラップ)により吹出口の幅方向左右に風向偏向され、さらに上下風向制御機構(風向上下羽根あるいは上下フラップ)により吹出口の鉛直方向上下に風向偏向されて送出されるようになっている。
左右風向制御機構は、通常、吹出口の幅方向の吹き出し口面上に軸支された複数枚の平板状の左右羽根で構成されている。この複数枚の左右羽根は、リンク棒等で連結されており、それぞれが軸周りで回転可能となっている。そして、リンク棒をステッピングモータ等のモータで動かし左右羽根を任意の回転角度に設定することにより、任意の左右方向へ風向偏向可能にしている。上下風向制御機構は、吹出口に設けられた支持部材により水平状態に支持された吹出口幅方向に長い平板状の複数枚の上下羽根で構成されることが多い。この複数枚の上下羽根は、鉛直上下方向に回転可能となっており、ステッピングモータ等のモータで任意の角度に設定することにより、任意の上下方向へ風向偏向可能にしている。
特開2001−263782号公報(第4頁、第2図) 特開2002−295889号公報(第4頁、第5図)
上記のような空気調和装置においては、空調空気を吹出口から送出する際、左右方向かつ上下方向に風向偏向すると、左右風向制御機構及び上下風向制御機構によって空調空気の圧力損失が大きくなることになる。特に、空調空気を上下方向に偏向する際の圧力損失が大きくなる。吹出口での圧縮損失が大きくなると、空調対象域へ送出される空調空気の風量が小さくなってしまう。よって、空調対象域に存在している在室者等に十分な空調空気が供給できず、快適性が低下してしまうという課題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、上下風向偏向による圧力損失を低減させ、空調空気の風量低下を抑えるようにした空気調和装置を提供することを目的としている。
本発明に係る空気調和装置は、吸込口及び吹出口が形成されている筐体と、前記筐体内に収納され、前記吸込口から空気を吸い込み、前記吹出口から空気を吹き出す送風ファンと、前記吸込口から前記送風ファンまでの風路に配設されている熱交換器と、前記吹出口における風路に設けられ、前記吹出口から送出する空気の風向を上下方向に偏向する上下風向制御機構と、前記上下風向制御機構の上流側に設けられ、前記吹出口から送出する空気の風向を左右方向かつ上下方向に偏向する左右風向制御機構と、を有したことを特徴とする。
本発明に係る空気調和装置によれば、左右風向制御機構に上下風向制御機構の機能の一部を併せ持たせることができ、空調空気の上下風向偏向による風量の低下を最小限に抑制することが可能となる。また、空調対象域に供給する空調空気の流量を低下させなくて済むので、暖房運転及び冷房運転のいずれにおいても快適性を損ねることがない。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る空気調和装置の室内機50を側面から見た縦断面構成を示す概略断面図である。図1に基づいて、室内機50の構成について説明する。この室内機50は、空気調和装置の構成要素として室内等に設置され、冷媒を循環させる冷凍サイクルを利用することで室内等の空調対象域に空調空気(冷房用空気又は暖房用空気)を供給するものである。この室内機50は、紙面右側の部分で室内等の壁面に取り付けられるようになっている。なお、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
室内機50は、主に、室内空気を内部に吸い込むための吸込口1及び空調空気を空調対象域に供給するための吹出口6が形成されている筐体20と、この筐体20内に収納され、吸込口1から室内空気を吸い込み、吹出口6から空調空気を吹き出す送風ファン3と、吸込口1から送風ファン3までの風路に配設され、冷媒と室内空気とで熱交換することで空調空気を作り出す熱交換器2と、吹出口6の風路に設けられている上下風向制御機構5と、吹出口6の上下風向制御機構5よりも上流の風路に設けられている左右風向制御機構4と、を有している。そして、これらの構成要素により風路(白抜き矢印Aで空気の送出路)が形成されている。
吸込口1は、筐体20の上部に開口形成されている。吹出口6は、筐体20の下部に開口形成されている。送風ファン3は、たとえば貫流送風機等で構成するとよい。熱交換器2は、筐体20の前面下側に配設された前面下側熱交換器2aと、筐体20の前面上側に配設された前面上側熱交換器2bと、筐体20の背面上側に配設された背面熱交換器2cとで構成されている。そして、前面下側熱交換器2aと前面上側熱交換器2bとが室内機50を側面から見た状態において略くの字状となって送風ファン3の上側(吸込口1側)から前面までを、背面熱交換器2cが送風ファン3の上側から背面上側までを取り囲むように配置されている。この熱交換器2は、たとえばフィンチューブ型熱交換器等で構成するとよい。
左右風向制御機構4は、吹出口6から送出される空調空気を左右方向に風向を偏向する機能を有しており、複数枚の平板状の左右羽根41と、左右羽根41が取り付けられ、回転自在かつ軸端を支点として空調空気の流れ方向に回動可能に支持されている左右羽根回転軸42と、を備えている。左右羽根41は、吹出口6の風路に、吹出口6の幅方向の吹出口面上に所定間隔で並設されている。左右羽根回転軸42は、左右羽根41の上部と連結することで左右羽根41を支持し、各左右羽根41を軸周りに回転可能としている。つまり、左右風向制御機構4は、左右羽根回転軸42によって左右羽根41が回転することで、空調空気を任意の左右方向に風向偏向することができるようになっている。
また、図1に示すように、左右風向制御機構4の左右羽根回転軸42は、送風ファン3から供給される空調空気の流れ方向に対して軸端を支点として回動可能になっており、左右羽根41を空調空気の流れ方向に所定の角度で傾斜可能としている(図中に示す矢印B)。つまり、左右風向制御機構4は、左右羽根回転軸42を回転、回動させることで、併せて左右羽根41を回転させるとともに、所定の角度で傾斜可能になっているのである。よって、左右風向制御機構4は、吹出口6から送出する空調空気の風向を所望の方向(左右方向及び上下方向)に変更可能に機能するようになっている。
この左右羽根回転軸42は、軸端が筐体20に回転自在かつ空調空気の流れ方向に回動可能に支持され、運転状況に応じて回転、回動され、左右羽根41の向き及び位置が決定されるようになっている。たとえば、左右羽根回転軸42は、その軸端を軸受けによって軸支することで所定角度で回転可能になり、その軸端を支点として軸受けごと空気の流れ方向に対して所定の角度で回動可能、つまり傾斜可能になるようにしておくとよい。あるいは、左右羽根回転軸42の軸端を球状に加工形成し、左右羽根回転軸42の回転及び回動を一体的に可能にしておいてもよい。このようにしておけば、左右羽根回転軸42の動作に連動して左右羽根41が回転、回動(傾斜)することになり、空調空気の風向を左右方向だけでなく、上下方向にも偏向することができる。
上下風向制御機構5は、吹出口6から送出される空調空気を上下方向に風向を偏向する機能と有しており、吹出口6に設けられた支持部材(図示省略)により水平状態に支持された、たとえば2枚の上下羽根51で構成されている。この上下風向制御機構5は、左右風向制御機構4の下流側に設けられている。上下羽根51は、吹出口6の幅方向長さと同程度の平板状の板材が上下に平行となるように構成されており、支持部材により鉛直上下方向に移動可能となっている。つまり、上下風向制御機構5は、支持部材によって上下羽根51が移動することで、空調空気を任意の上下方向に風向偏向することができるようになっている。なお、上下羽根51は、支持部材を介してモータ等で任意の角度に設定されることにより上下方向へ移動可能になっている。
次に、室内機50内における空気の流れについて簡単に説明する。
まず、室内空気は、筐体20の上部に形成されている吸込口1から室内機50内に流れ込む。この室内空気は、送風ファン3を取り囲むように配置されている熱交換器2を通過する際に熱交換器2内を導通している冷媒によって加熱又は冷却されて空調空気となる。そして、空調空気は、送風ファン3を経て筐体20の下部に形成されている吹出口6から室内機50の外部へ送出されるようになっている。このとき、空調空気は、左右風向制御機構4により左右方向に風向偏向され、上下風向制御機構5により上下方向に風向偏向されて空調対象域に送出されることになる。
実施の形態1に係る空気調和装置の室内機50において、暖房運転時、上下羽根51を俯角45°程度以上の下方向に向け、さらに左右羽根41を左右方向に回転させ、上下方向及び左右方向に風向偏向して空調空気を吹出口6から空調対象域に送出する。このとき、左右羽根回転軸42が上下風向制御機構5の動作とは独立に吹出口6の空気送出方向に傾斜するように制御される。つまり、暖房運転を開始する前の状態では、左右羽根41が吹出口6における風路の上流側に位置しているが(図中に破線で示す左右羽根41)、暖房運転を開始した後の状態では、左右羽根41が吹出口6における風路の下流側に位置されるように左右羽根回転軸42が制御されるのである(図中に実線で示す左右羽根41)。
このようにすることによって、左右風向制御機構4は、吹出口6から送出する空調空気の風向を所望の方向に変更することができるようになっている。すなわち、左右風向制御機構4は、左右羽根41を左右方向に回転させて空調空気の風向を左右方向に偏向するとともに、左右羽根回転軸42により左右羽根41を空調空気の流れに対して傾斜させて空調風向の風向を上下方向に偏向するようになっているのである。したがって、空調空気が上下風向制御機構4に到達する前に上下方向に偏向することができ、上下羽根51の負圧面の剥離が抑制され、風量の低下を最小限に抑制することが可能となるのである。
図2は、暖房運転時における左右羽根41の動きを説明するための説明図である。図3は、暖房運転時に室内機50から送出される空調空気の流れを説明するための説明図である。図2及び図3に基づいて、暖房運転時における左右風向制御機構4の動作及び空調空気の流れに合わせて左右風向制御機構4の効果について説明する。なお、図2(a)では、左右羽根41を上部から見た状態を、図2(b)では、左右羽根41を水平方向から見た状態を、それぞれ表している。また、図3(a)では、従来の室内機50’の空調空気の流れを、図3(b)では、実施の形態1に係る室内機50の空調空気の流れを、それぞれ表している。
図2には、左右羽根41を3段階に変化させた状態を模式的に表している。図2に示す(ア)は、左右羽根41を回転させていない状態、つまり左右羽根41が空調空気の流れに対して平行となる状態を示している。図2に示す(イ)は、左右羽根41を回転させた状態、つまり左右羽根41が空調空気の流れに対して所定の角度を有している状態を示している。図2に示す(ウ)は、(イ)で示した状態に加えて左右羽根回転軸42を所定の角度で傾斜させた状態を示している。
図2に示すように、左右羽根41の位置が正面の状態((ア)の状態)から回転され、(イ)の状態に設定されると、左右羽根41による気流(空調空気の流れ)の速度ベクトルは、風路面に対して水平横向きの成分を有するようになる。また、左右羽根回転軸42が吹出口6における空調空気の送出方向に傾斜させ、左右羽根41の位置が(ウ)の状態となることにより、左右羽根41による速度ベクトルは、風路面に対して、鉛直下向きの成分を有するようになる。その結果、吹出口6から空調対象域に送出される空調空気の流れは、横下方向に偏向されることになる。
また、図3(a)に示すように、従来の室内機50’に備えられている風向制御機構では、下方向に向けられた上下羽根51’に対して、左右羽根41’を通過した気流の迎え角が大きいため、上下羽根51’の負圧面で剥離が発生することになる(図3(a)中に示す渦状矢印C)。そのため、空調空気を送出する際の圧力損失が大きくなって、空調空気の風量が低下してしまうことになる。よって、空調対象域に存在している在室者等に十分な空調空気が供給できず、快適性が低下してしまっていた。
一方、図3(b)に示すように、実施の形態1に係る室内機50に備えられている風向制御機構(左右風向制御機構4及び上下風向制御機構5)では、左右方向とともに下方向に気流を偏向させることができるため、上下羽根51の負圧面での流れの剥離が抑制され、上下風向偏向による風量の低下を最小限に抑制することが可能となる(図3(b)中に示す渦状矢印D)。よって、空調対象域に存在している在室者等に十分な空調空気を供給することができ、快適性を低下させなくて済むことになる。
以上のように構成することによって、室内機50が暖房運転を実行する際に、上下羽根51を所定の角度で下方向に向け、さらに左右羽根41を左右方向に回転させ、上下方向及び左右方向に風向偏向し、左右羽根回転軸42が吹出口6の空気送出方向に傾斜して空調空気を吹出口6から空調対象域に送出するので、室内等の空調対象域に十分な空調空気(ここでは、温風等の暖房用空気)を供給することが可能となり、在室者などの快適性を向上させることができる。つまり、上下風向制御機構5だけで上下方向に風向偏向するのではなく、上下風向制御機構5に空調空気が到達する前に左右風向制御機構4が上下方向に風向偏向することができるので、上下羽根51の負圧面の剥離が抑制され、風量の低下を最小限に抑制することが可能となるのである。
実施の形態1に係る空気調和装置の室内機50において、冷房運転時、上下羽根51を俯角45°程度以下の上方向に向け、さらに左右羽根41を左右方向に回転させ、上下方向及び左右方向に風向偏向して空調空気を吹出口6から空調対象域に送出する。このとき、左右羽根回転軸42が上下風向制御機構5の動作とは独立に吹出口6の送風ファン3方向に傾斜するように制御される。つまり、冷房運転を開始する前の状態では、左右羽根41が吹出口6における風路の下流側に位置しているが、冷房運転を開始した後の状態では、左右羽根41が吹出口6における風路の上流側に位置されるように左右羽根回転軸42が制御されるのである。
このようにすることによって、左右風向制御機構4は、吹出口6から送出する空調空気の風向を所望の方向に変更することができるようになっている。すなわち、左右風向制御機構4は、左右羽根回転軸42を回転、回動させることによって、併せて左右羽根41を左右方向に回転させて空調空気の風向を左右方向に偏向するとともに、左右羽根41を空調空気の流れに対して傾斜させて空調風向の風向を上下方向に偏向するようになっているのである。したがって、空調空気が上下風向制御機構4に到達する前に上下方向に偏向することができ、上下羽根51の正圧面の剥離が抑制され、風量の低下を最小限に抑制することが可能となるのである。
図4は、冷房運転時に室内機50から送出される空調空気の流れを説明するための説明図である。図4に基づいて、冷房運転時における左右風向制御機構4の動作及び空調空気の流れに合わせて左右風向制御機構4の効果について説明する。なお、図4(a)では、従来の室内機50’の空調空気の流れを、図4(b)では、実施の形態1に係る室内機50の空調空気の流れを、それぞれ表している。左右羽根回転軸42が送風ファン3方向に傾斜することにより、速度ベクトルは、風路面に対して、鉛直上向きの成分を有することになる。その結果、吹出口6から空調対象域に送出される空調空気の流れは、横上方向に偏向されることになる。
図4(a)に示すように、従来の室内機50’に備えられている風向制御機構では、上方向に向けられた上下羽根51’に対して、左右羽根41’を通過した気流の迎え角が大きいため、気流が鉛直下方向に漏れてしまうことになる(図4(a)中に示す渦状矢印E)。また、上下羽根51’の正圧面で気流が剥離し、圧力損失が増加し、空調空気の風量が低下してしまうことになる。そのため、空調空気を送出する際の圧力損失が大きくなって、空調空気の風量が低下してしまうことになるとともに、冷房運転時における冷気だれが発生することになっていた。よって、空調対象域に存在している在室者等に十分な空調空気が供給できず、快適性が低下してしまっていた。
一方、図4(b)に示すように、実施の形態1に係る室内機50に備えられている風向制御機構(左右風向制御機構4及び上下風向制御機構5)では、左右方向とともに上方向に気流を偏向させることができるため、下方向へ漏れてしまう空調空気の風量が減少する。また、上下羽根51の正圧面の剥離を抑制することができ、風量低下を最小限にすることが可能となる。よって、空調対象域に存在している在室者等に十分な空調空気を供給することができ、快適性を低下させなくて済むことになる。
以上のように構成することによって、室内機50が冷房運転を実行する際に、上下羽根51を所定の角度で上方向に向け、さらに左右羽根41を左右方向に回転させ、上下方向及び左右方向に風向偏向し、左右羽根回転軸42が吹出口6の送風ファン3方向に傾斜して空調空気を吹出口6から空調対象域に送出するので、冷気だれを抑制することができ、室内等の空調対象域に十分な空調空気(ここでは、冷却風等の冷房用空気)を供給することが可能となり、在室者などの快適性を向上させることができる。つまり、上下風向制御機構5だけで上下方向に風向偏向するのではなく、上下風向制御機構5に空調空気が到達する前に左右風向制御機構4が上下方向に風向偏向することができるので、上下羽根51の正圧面の剥離が抑制され、風量の低下を最小限に抑制することが可能となるのである。
実施の形態2.
図5は、本発明の実施の形態2に係る空気調和装置100の主な冷媒回路構成を示す概略構成図である。図5に基づいて、空気調和装置100の構成及び動作について説明する。この空気調和装置100は、実施の形態1に係る室内機50を備えているものである。この空気調和装置100は、冷凍サイクルを使用した装置であればよく、たとえば家屋やビル等に設置されるルームエアコン等に適用することが可能なものである。なお、後述の室内熱交換器64が実施の形態1に係る室内機50に搭載されている熱交換器2である。
この空気調和装置100は、圧縮機61と、室外熱交換器62と、絞り装置63と、室内熱交換器64とを冷媒配管65で順次接続して構成されている。圧縮機61は、冷媒配管65を流れる冷媒を吸入し、その冷媒を圧縮して高温・高圧の状態とするものである。室外熱交換器62は、凝縮器(あるいは放熱器)又は蒸発器として機能し、冷媒配管65を導通する冷媒と流体(空気や水、冷媒等)との間で熱交換を行ない、室内熱交換器64に冷熱を供給するものである。絞り装置63は、冷媒配管65を導通する冷媒を減圧して膨張させるものである。この絞り装置63は、たとえば毛細管や電磁弁等で構成するとよい。室内熱交換器64は、凝縮器(あるいは放熱器)又は蒸発器として機能し、冷媒配管65を導通する冷媒と流体との間で熱交換を行なうものである。
ここで、空気調和装置100の動作について簡単に説明する。
[暖房運転]
圧縮機61で圧縮されて高温・高圧となった冷媒は、室内熱交換器64に流入する。この室内熱交換器64では、冷媒が流体と熱交換して凝縮し、低温・高圧の液冷媒又は気液二相冷媒となる。このとき、室内空気は、加熱されて暖房用空気となる。この暖房用空気は、室内機50の風向制御機構で風向偏向が調整されて吹出口6から空調対象域に送出される。室内熱交換器64から流出した冷媒は、絞り装置63で減圧され、低温・低圧の液冷媒又は気液二相冷媒となって室外熱交換器62に流入する。室外熱交換器62では、冷媒が流体と熱交換して蒸発し、高温・低圧の冷媒ガスとなり、圧縮機61に再度吸入される。
[冷房運転]
圧縮機61で圧縮されて高温・高圧となった冷媒は、室外熱交換器62に流入する。この室外熱交換器62では、冷媒が流体と熱交換して凝縮し、低温・高圧の液冷媒又は気液二相冷媒となる。室外熱交換器62から流出した冷媒は、絞り装置63で減圧され、低温・低圧の液冷媒又は気液二相冷媒となって室内熱交換器64に流入する。室内熱交換器64では、冷媒が流体と熱交換して蒸発し、高温・低圧の冷媒ガスとなる。このとき、室内空気は、冷却されて冷房用空気となる。この冷房用空気は、室内機50の風向制御機構で風向偏向が調整されて吹出口6から空調対象域に送出される。そして、室内熱交換器64から流出した冷媒は、圧縮機61に再度吸入される。
空気調和装置100に使用できる冷媒には、HCFC(R22)やHFC(R116、R125、R134a、R14、R143a、R152a、R227ea、R23、R236ea、R236fa、R245ca、R245fa、R32、R41又はRC318等や、これら冷媒の数種の混合冷媒R407A、R407B、R407C、R407D、R407E、R410A、R410B、R404A、R507A、R508A又はR508B等)、HC(ブタン、イソブタン、エタン、プロパン又はプロピレン等や、これら冷媒の数種混合冷媒)、自然冷媒(空気、炭酸ガス又はアンモニア等や、これら冷媒の数種の混合冷媒)、又は、これら冷媒の数種の混合冷媒等、どのような種類の冷媒を用いても、その効果を達成することができる。
実施の形態1に係る空気調和装置の室内機を側面から見た縦断面構成を示す概略断面図である。 暖房運転時における左右羽根の動きを説明するための説明図である。 暖房運転時に室内機から送出される空調空気の流れを説明するための説明図である。 冷房運転時に室内機から送出される空調空気の流れを説明するための説明図である。 実施の形態2に係る空気調和装置の主な冷媒回路構成を示す概略構成図である。
符号の説明
1 吸込口、2 熱交換器、2a 前面下側熱交換器、2b 前面上側熱交換器、2c 背面熱交換器、3 送風ファン、4 左右風向制御機構、5 上下風向制御機構、6 吹出口、20 筐体、41 左右羽根、42 左右羽根回転軸、50 室内機、51 上下羽根、61 圧縮機、62 室外熱交換器、63 絞り装置、64 室内熱交換器、65 冷媒配管、100 空気調和装置。

Claims (6)

  1. 吸込口及び吹出口が形成されている筐体と、
    前記筐体内に収納され、前記吸込口から空気を吸い込み、前記吹出口から空気を吹き出す送風ファンと、
    前記吸込口から前記送風ファンまでの風路に配設されている熱交換器と、
    前記吹出口における風路に設けられ、前記吹出口から送出する空気の風向を上下方向に偏向する上下風向制御機構と、
    前記上下風向制御機構の上流側に設けられ、前記吹出口から送出する空気の風向を左右方向かつ上下方向に偏向する左右風向制御機構と、を有した
    ことを特徴とする空気調和装置。
  2. 前記左右風向制御機構は、
    複数の平板状の左右羽根と、
    前記左右羽根が取り付けられ、回転自在かつ軸端を支点として空気の流れ方向に回動可能に支持されている左右羽根回転軸と、を備え
    前記左右羽根回転軸が空気の流れ方向に対して所定の角度で傾斜することによって空気の風向を上下方向に偏向させることを可能としている
    ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。
  3. 前記左右風向制御機構は、
    暖房運転時において、
    前記左右羽根を前記上下風向制御機構に近づける側に位置させるように前記左右羽根回転軸を傾斜させる
    ことを特徴とする請求項2に記載の空気調和装置。
  4. 前記上下風向制御機構は、
    前記吹出口に設けられた支持部材により水平状態に支持された上下羽根を有しており、前記上下羽根を所定の角度以上で下方向に向けるようにする
    ことを特徴とする請求項3に記載の空気調和装置。
  5. 前記左右風向制御機構は、
    冷房運転時において、
    前記左右羽根を前記上下風向制御機構から遠ざける側に位置させるように前記左右羽根回転軸を傾斜させる
    ことを特徴とする請求項2に記載の空気調和装置。
  6. 前記上下風向制御機構は、
    前記吹出口に設けられた支持部材により水平状態に支持された上下羽根を有しており、前記上下羽根を所定の角度以上で上方向に向けるようにする
    ことを特徴とする請求項5に記載の空気調和装置。
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