JP2010043140A - カーボンナノチューブとコポリアミドとを含む接着性組成物。 - Google Patents

カーボンナノチューブとコポリアミドとを含む接着性組成物。 Download PDF

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Abstract

【課題】カーボンナノチューブとコポリアミドとを含む接着性組成物。
【解決手段】(a)カーボンナノチューブと、(b)(i)ラクタム、(ii)アミノカルボン酸および (iii) 等モルのジアミンおよびジカルボン酸の中から選択される少なくとも2種の互いに異なる化合物から得られるコポリアミドとを含む組成物と、この組成物の電気導電性接着剤での使用と、上記コポリアミド中のカーボンナノチューブ分散体の電気導電伝導性組成物製品での使用。
【選択図】なし

Description

本発明は、カーボンナノチューブと少なくとも一種のコポリアミドとを含む電気伝導性の接着性組成物に関するものである。
ある種のコポリアミドは接着製を有し、熱水およびドライクリーニングに対して優れた耐久性を有する熱溶融性の接着剤、特に低温(特許文献1〜4)または高温(特許文献5)での織物の溶着材料の製造で使用されている。
米国特許第US-5459230号明細書 フランス特許第FR 2 228 813号公報 フランス特許第FR 2 228 806号公報 米国特許公開第2002/0022670号明細書 ドイツ国特許第DE 1 594 233号公報
ある種の工業的用途では上記組成物に電気分散性を付与して安全の問題に関わる電荷の蓄積を避け、ダストの静電的吸引を避けることが重要である。
ポリマー材料に導電性を付与するための従来法は、カーボンブラックのような導電性充填材を7〜30重量%、構造に優れたカーボンブラックの場合には7〜20重量%、構造性の少ないカーボンブラックの場合には15〜20重量%分散させる方法である。
しかし、重量のような多量のカーボンブラックをコポリアミド中に添加すると材料の曲げモジュールが増加し、接着性が添加することを本発明者は確認した。
本発明者は上記とは異なる解決策を見出した。すなわち、接着性を維持したままコポリアミドの導電性を向上させる解決策を見出した。本発明はさらに、導電性接着剤として使用可能なコポリアミドをベースとする組成物を提供する。
本発明の対象は、下記の(a)と(b)とを含む組成物にある:
(a)カーボンナノチューブ、
(b)(i)ラクタム、(ii)アミノカルボン酸および (iii) 等モルのジアミンとジカルボン酸の中から選択される少なくとも2種の互いに異なる化合物から得られるコポリアミド。
本発明の他の対象は、上記組成物の電気導電性接着剤とうしの使用にある。
本発明のさらに他の対象は、コポリアミド中のカーボンナノチューブ分散物の電気導電性接着性組成物の製造での使用にある。
以下の説明で「〜を含む」という表現は範囲の両端を含むことを意味する。
以下、本発明の組成物の各成分について詳細に説明する。
コポリアミド
本発明組成物の第1成分のコポリアミドは、接着性、特に加熱溶着性を有する任意のモノマーから作ることができる。
このコポリアミドは40〜150℃、好ましくは70〜140℃の融点を有するのが好ましい。このコポリアミドの数平均分子量は5000〜15000グラム/モルであるのが特に有利である。
本発明の好ましい変形例では相対的に流動性に優れたコポリアミド、例えば、アルケマ(ARKEMA)社からプラタミド(Platamid、登録商標)H106の名称で市販の物を選択する。コポリアミドの流動性を表す溶融状態での指数(以下、MFI)は2,16kgの荷重下、130℃で、少なくとも10、より好ましくは少ない15g/10分、さらに好ましくは少なくとも20g/10分である。
このポリアミドのコポリマー(コポリアミド)は種々の出発材料、例えばラクタム、アミノカルボン酸または等モルのジアミンとジカルボン酸から得ることができる。コポリアミドにするには上記出発材料の中の少なくとも2つの互いに異なる化合物を選択する必要がある。すなわち、コポリアミドは上記単位を少なくとも2つ有している。例えば、炭素原子数の異なるラクタムとアミノカルボン酸、または、炭素数が互いに異なる2つのラクタム、または、ラクタムと等モルのジアミンおよびジカルボン酸との組合せが挙げられる。
本発明で使用可能なコポリアミドは、例えば、(i)ラウリルラクタムおよび/またはカプロラクタムの中から選択される少なくとも一種のラクタム、好ましくはこれらの2つのラクタムと、(ii)アミノカルボン酸および(iii)等モルのジアミンおよびジカルボン酸の中から選択される少なく一種の他のポリアミド先駆物質との組合せを縮合重合して得ることができる。
上記アミノカルボン酸はα、ω−アミノカルボン酸、例えば1-アミノウンデカン酸または2-アミノドデカン酸の中から選択するのが好ましい。
上記先駆物質(iii)としては特に、少なくとも一種のC6−C36の脂肪族、脂環式または芳香族ジカルボン酸(二酸)、例えばアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ブラシジン酸、n-ドデカンジオン酸、テレフタル酸、イソフタル酸または2,6-ナフタリンジカルボン酸と、少なくとも一種のC4−C22の脂肪族、脂環式、芳香脂肪族または芳香族ジアミン、例えば、ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、2-メチル-1,5-ジアミノペンタン、m-キシリレンジアミンまたはp-キシリレンジアミンとの組合せが挙げられる。ジカルボン酸とジアミを用いる場合には両者は等モルで用いられる。
発明のコポリアミドは、再生可能(remouvelavle)な一次材料、すなわち、ASTM D6866規格に従って決まる再生可能起源の有機炭素を有する資源からの先駆物質が有利である。この再生可能な一次材料から得られるモノマーとしては9-アミノノナン酸、10-アミノデカン酸、12-アミノドデカン酸、11-アミノウンデカン酸およびこれらの誘導体、特に、N-ヘプチル-11-アミノウンデカン酸および下記文献に記載のジアミンと二酸との組合せがある。
国際特許第PCT/FR2008/050251号公報
特に使用可能な物は下記である:
(1)ブタンジアミン(z=4)、ペンタンジアミン(z=5)、ヘキサンジアミン(z=6)、ヘプタンジアミン(z=7)、ノナンジアミン(z=9)、デカンジアミン(z=10)、ウンデカンジアミン(z=11)、ドデカンジアミン(z=12)、トリデカンジアミン(z=13)、テトラデカンジアミン(z=14)、ヘキサデカンジアミン(z=16)、オクタデカンジアミン(z=18)、オクタデセンジアミン(z=18)、アイコサンジアミン(z=20)、ドコサンジアミン(z=22)および脂肪酸から得られるジアミンの中から選択されるジアミン、
(2)コハク酸(w=4)、アジピン酸(w=6)、ピメリン酸(w=7)、アゼライン酸(w=9)、セバシン酸(w=10)、ウンデカンジオイック酸(w=11)、ドデカンジオン酸(w=12)、ブラシシジン酸(w=13)、テトラデカンジオイック酸(w=14)、ヘキサデカンジオイック酸(w=16)、オクタデカン酸(w=18)、オクタデセンオイック酸(w=18)、エイコサンジオイック酸(w=20)、ドコサンジオイック酸(w=22)および炭素数が36の脂肪酸のジアミン。
本発明で使用可能なコポリアミドの例としては6/6.6/6.10,6/6.6/6.12,6/6.6/6.36または6/6.6/10.10コポリアミドがある。
ポリアミド先駆物質としてはアジピン酸とヘキサメチレンジアミンおよび/または11-アミノウンデカン酸との組合せを使用するのが好ましい。また、芳香族二酸の比率はコポリアミドの先駆物質の全重量に対して10モル%を超えないようにするのが好ましい。
本発明の好ましい実施例のコポリアミドはカプロラクタム、アジピン酸、ヘキサメチレンジアミン、1-アミノウンデカン酸およびラウリルラクタムから得られる。この実施例は例えば、25〜35重量%のカプロラクタムと、20〜40重量%の1-アミノウンデカン酸と、20〜30重量%のラウリルラクタムと、10〜25重量%のアジピン酸とヘキサメチレンジアミンとの混合物にすることができる。
これらのコポリマーは当業者に周知の重縮合方法で製造できる。また、アルケマ(ARKEMA)社からプラタミド(PLATAMID、登録商標)の名称、特に、プラタミド(PLATAMID、登録商標)H106の名称で市販のものを利用できる。
コポリアミドは本発明組成物の全重量に対して100〜96重量%、好ましくは100〜95重量%にするのが好ましい。
ナノチューブ
本発明組成物では上記コポリアミドをカーボンナノチューブ(以下、NTC)と組み合わせる。
本発明で使用可能なカーボンナノチューブは単壁、二重壁、多重壁のタイプにすることができる。二重壁のナノチューブは下記文献に記載の方法で作ることができる。
FLAHAUT et al. in Chem. Com.(2003), 1442
多重壁タイプのカーボンナノチューブは下記文献に記載の方法で作ることができる。
WO03/02456号公報
本発明ではこれを使用するのが好ましい。
カーボンナノチューブの平均値直径は一般に0.1〜200nm、好ましくは0.1〜100nm、より好ましくは0.4〜50nm、より好ましくは1〜30nm、有利には0.1〜10nmである。カーボンナノチューブの長さ/長兄の比は10以上、大抵は100以上である。カーボンナノチューブの比表面積は例えば100〜300m2/gであり、その見掛け密度は0.05〜0.5g/cm3、より好ましくは0.1〜0.2g/cm3である。多重壁のカーボンナノチューブは例えば5〜15層、好ましくは7〜10層を有することができる。
粗カーボンナノチューブは例えばアルケマ(ARKEMA)社からグラフィストレング(Graphistrength、登録商標)C100で市販のものを利用できる。
カーボンナノチューブは本発明方法で使用するに前に精製および/または処理(例えば酸化) および/または粉砕および/または官能化することができる。
カーボンナノチューブの破砕は冷間または熱間で行うことができ、公知の方法および装置、例えばボールミル、ハンマーミル、研削砥石ミル、ナイフミル、ガスジェットミルおよびナノチューブのネットワーク寸法を現象できる任意の装置を使用できる。この破砕段階は気体ジェット、特に空気ジェットで行うのが好ましい。
粗または粉砕済みのカーボンナノチューブは硫酸溶液を用いて精製して、無機不純物および製法に起因する残留金属を取り除く。硫酸に対するカーボンナノチューブの比率は1:2〜1:3である。精製操作は90〜120℃で例えば5〜10時間行う。その後に水ですすぎ、精製したナノチューブを乾燥する。
ナノチューブの酸化反応は0.5〜15重量%のNaOCl、好ましくは10重量%のNaOClを含む次亜塩素酸ナトリウムの溶液と接触させて行うのが有利である。次亜塩素酸ナトリウムに対するナノチューブの重量比は1:0.1〜1:1である。
酸化反応は60℃以下の温度、好ましくは室温で数分〜24時間行うのが好ましい。酸化反応後に酸化したナノチューブの濾過および/または遠心分離、洗浄、乾燥を行うのが有利である。
カーボンナノチューブの官能化は反応性単位、例えばビニルモノマをナノチューブ表面にグラフトさせて行うことができる。900℃で熱処理した後に酸素を除いた無水溶剤中でカーボンナノチューブの構成材料をラジカル重合の開始剤として用いる。酸素を除いた無水溶剤はナノチューブ表面から酸素基を取り除く役目をする。さらに、ナノチューブ表面でメタクリル酸メチルまたはヒドロキシエチルメタクリレートを重合することもできる。
本発明では粉砕した粗カーボンナノチューブ、すなわち、酸化も精製も、官能化も、化学物質処理もしていないカーボンナノチューブを使用するのが好ましい。
カーボンナノチューブは本発明組成物の全重量に対して0.1〜15重量%、好ましくは0.5〜4重量%、さらに好ましくは1〜3重量%の比率で存在するのが好ましい。
本発明の好ましい変形例では、再生可能な一次材料、すなわちASTM D6866規格に従って決まる再生可能な有機炭素から成る材料から製造したカーボンナノチューブを使用するのが好ましい。その製造方法の例は本出願人の下記文献に記載されている。
欧州特許出願第EP 08103248.4号公報
本発明組成物は、ナノチューブおよび/または全体または一部がASTM D6866規格に従って決まる再生可能な一次材料からの資源から得られたコポリアミドの先駆物質から成るのが好ましい。
ナノチューブとコポリアミドは通常の装置、例えば、2軸押出成形機または共混練機を用いて混合できる。この場合、一般に、コポリアミドは溶融状態で一段階または二段階でナノチューブと混合される。二段階の場合には最初の段階でマスター混合物(マスターバッチ)を作り、第2段階でマスターバッチをコポリアミドで希釈、混合する。ナノチューブとコポリアミドから成るマスターバッチでのナノチューブの比率は10〜30重量%、好ましくは15〜25重量%である。
変形実施例では、溶媒中の溶液になったコポリアミド中にナノチューブを分散できる。この場合には、分散システム、例えば超音波またはロータ−ステータを用いるか、特定の分散剤を用いることで本発明の分散体の分散をより良くすることができる。
ロータ−ステータは例えばシルバーソン(SILVERSON)社からシルバーソン(Silverson)L4RTの名称で市販さている。他のロータ−ステータはイカウエルケ(IKA-WERKE)社からウルトラトゥロウ(Ultra-Turrax、登録商標)の名称で市販のものである。さらに他のロータ−ステータはコロイドミル、タービンデフロキュラー(defloculeuses)および剪断力の強いロータ−ステータ、例えばイカウエルケ(IKA-WERKE)社またはアドミックス(ADMIX)社から市販のものである。
分散剤は可塑剤の中から選択でき、特に下記群の中から選択できる。
(1)ホスフェートまたはヒドロキシ安息香酸のアルキルエステル(アルキル基は直鎖であるのが好ましく、炭素原子数は1〜20)、
(2)フタレート、特に、ジアルキルまたはアルキル-アリールフタレート、特に、アルキルベンジルフタレート(アルキル基は直鎖または分岐鎖で、炭素原子数は1〜12)
(3)アジペート、特にジアルキルアジペート、
(4)スルホンアミド、特に、アリールスルホンアミド(アリール基は少なくとも1〜6個の炭素原子を含む)、例えばベンゼンスルホンアミドおよびトルエンスルホンアミド(これらは少なくとも一つのアルキル基、好ましくは1〜20の炭素原子を有する直鎖のアルキル基でN-置換またはN,N-二置換されていてもよい)
(5)上記の混合物。
変形実施例の分散剤は、少なくとも一種のアニオン吸収剤と、少なくと一種の芳香環を含む少なくとも一種のモノマーとのコポリマーであり、例えば下記文献に記載のコポリマーである。
フランス特許第FR-2 766 106号公報
ナノチューブに対する分散剤の重量比率は0.6:1〜1.9〜1である。
さらに他の実施例では、分散剤はビニルピロリドンのホモ−またはコポリマーにすることができる。この場合のナノチューブの重量比率は0.1から2以下である。
他の可能性としては、市販のマスターバッチ、例えばアルケマ(ARKEMA)社からグラフィストレングス(Graphistrength)C M2-20の名称で市販のものを希釈して、カーボンナノチューブとコポリアミドとの混合物にする。
本発明の接着性組成物は固体の形、特に、粉末、顆粒、薄片、線状物、フィラメント、シート等の形にするか、液体または半流体の形、好ましくは水溶液、エマルションまたは水性分散液の形にすることができる。
本発明組成物は上記のコポリアミド、ナノチューブおよび必要に応じて用いる可塑剤の他に、連鎖制限剤、耐酸素安定剤、耐光剤、着色剤、耐衝撃剤、帯電防止剤、耐火剤、滑剤およびこれらの混合物の中から選択される少なくとも一種の添加剤を含むことができる。
既に述べたように、本発明組成物は電気導電性接着剤として使用でき、特に熱溶融性接着剤として使用できる。接着できる材料としては木材、紙、ボール紙、金属、ガラス、合成または天然の織物、皮、ポリマー材料、例えばポリエステル、ポリオレフィンまたはポリアミドのシート、ブラウン管の偏向コイルのケーブルの自己接着剤等が挙げられる。
本発明の接着性組成物はモノフィラメント、マルチフィラメント、パッチ、フィルム、シートの構造にすることができる。本発明組成物はさらに、当業者に周知のペースト、粉末、ダブルポイントの形で塗布される溶着コーテング剤にすることもできる。本発明の接着性組成物は全ての被接着材料の表面に溶着して配置できる。その後、積層物を一般に80〜150℃の高温で圧縮し、室温まで冷却する。一般に、乾燥/溶剤の蒸発はす不用である。
以下、本発明の実施例を説明するが、以下の実施例は例示のためのものであって、本発明が下記実施例に限定されるものではない。
実施例1
接着性組成物の製造
多重壁カーボンナノチューブ(アルケマ(ARKEMA)社のグラフィストレングス(Graphistrength)C100を、アルケマ(ARKEMA)社からプルタミド(Platamid)の名称で市販のコポリアミド6/6,6/11/12(融点=118℃、130℃、2,16kg 荷重下でのMFI=22g/10分)中に添加した。カーボンナノチューブを20重量%の比率で添加してマスター−バッチを作った。このマスター−バッチを同じコポリアミドから成るマトリックス中に平ダイを有する2軸マイクロスクリュー押出機 DSを用いて希釈した。押出条件は以下のとおり:温度:225℃、回転速度:150回転/分、混合時間:30分。得られた複合材料のフィルムは500マイクロメートルの厚さを有し、ナノチューブの含有比率は3重量%で、幅は30mmである。平ダイの出口で空気を用いて冷却した。
実施例2
電気導電性および接着性
実施例1で得られたフィルム(以下、フィルムA-NTCという)の電気抵抗特許接着性とを評価し、カーボンブラック(Ensaco 社のTIMCAL 250G)を22重量%含む類似材料(プラタミド、Platamid、登録商標)H106のフィルム(以下、フィルムA−NCという)および導電材料を含まないプラタミド、Platamid、登録商標)H106のフィルム(以下、フィルムA という)と比較した。
表面抵抗は電極を備えたSefelec M1500P装置を使用して以下の条件下に測定した:
(1)加えた電圧:100V
(2)読取り前の荷電時間:15秒
(3)電極の長さ:30mm
(4)電極間距離:50 mm
接着性は被試験フィルムを厚さが350マイクロメートルのPETシート上に接着したものと、厚さが170マイクロメートルの2枚のシートの間塗布したものとで測定した。これら2層および3層構造の積層体は下記条件下に高温圧縮して作った:
(1)熱板の温度:150℃
(2)プレート間維持時間:5分
(3)保持圧力:弱い
各構造物をダイナモメータDY30で引張速度:50mm/分で、100Nのテストセルを用い、自由ジェオメトリー法で剥離試験にかけた。
テスト結果は下記の[表1]にまとめて示してある。
Figure 2010043140
この表から分かるように、本発明組成物のフィルム(フィルムA-NTC)はフィルムA−NCに比べて導電性に優れ、しかも、接着性の良い。
実施例3
接着性組成物の製
カーボンナノチューブの比率を2重量%に代えた以外は実施例1と類似の方法でマイクロ−押出機(microphone-extrusion)を用いて240℃でフィルムを作った(押出成形の重量以外のパラメータは実施例1と同じ)。
実施例4
剥離試験
実施例3で得られたフィルム(以下、フィルムB-NTC)の接着性を、カーボンナノチューブを含まないこと以外は同じであるフィルム(以下、フィルムBという)と比較した。各フィルムを厚さが175マイクロメートルの2枚のPETシートの間に塗布し、得られた清掃物を実施例2に示すようにしてプレスした。
得られた3層構造物をダイナモメータDY30で引張速度:50mm/分で、100Nのテストセルを用い、自由ジェオメトリー法(角度90度)で剥離試験にかけた。テスト結果は2回行った。
このテストで測定された最高剥離力の平均値は以下の通りである:
(1)フィルムBの場合:11.5N de/15mm
(2)フィルムB-NTCの場合:9.5N de/15
本発明mのフィルムで測定された剥離力は比較例のフィルムで測定されたものと類似している。しかし、フィルムB-NTCは電気伝導性であるが、フィルムBは絶縁性である。このことはフィルムB-NTCの表面抵抗が1x106オーム以下であるのに対して、フィルムBの表面抵抗は1x1012オームのオーダーであることで確認できる。
この実施例はさらに、カーボンナノチューブを用いることで電気伝導性と接着性とをバランスさせることができるということを示している。

Claims (10)

  1. 下記の(a)と(b)とを含む組成物:
    (a)カーボンナノチューブ、
    (b)(i)ラクタム、(ii)アミノカルボン酸および (iii) 等モルのジアミンとジカルボン酸の中から選択される少なくとも2種の互いに異なる化合物から得られるコポリアミド。
  2. 上記コポリアミドが、(i)ラウリルラクタムおよび/またはカプロラクタムの中から選択される少なくとも一種のラクタム、好ましくはこれらの2つのラクタムと、(ii)アミノカルボン酸および(iii)等モルのジアミンおよびジカルボン酸の中から選択される少なく一種の他のポリアミド先駆物質との組合せの縮合重合によって得られる請求項1に記載の組成物。
  3. 上記コポリアミドが40〜150℃、好ましくは70〜140℃の融点を有する請求項1または2に記載の組成物。
  4. 上記アミノカルボン酸が、α、ω−アミノカルボン酸、例えば1-アミノウンデカン酸または2-アミノドデカン酸の中から選択される請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 上記先駆物質(iii)が、少なくとも一種のC6−C36の脂肪族、脂環式または芳香族ジカルボン酸、例えばアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ブラシジン酸、n-ドデカンジオン酸、テレフタル酸、イソフタル酸または2,6-ナフタリンジカルボン酸と、少なくとも一種のC4−C22の脂肪族、脂環式、芳香脂肪族または芳香族のジアミン、例えば、ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、2-メチル-1,5-ジアミノペンタン、m-キシリレンジアミンまたはp-キシリレンジアミンとの組合せで、ジカルボン酸とジアミを用いる場合には両者は等モル存在する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 先駆物質(iii)がヘキサメチレンジアミンとアジピン酸との組合せである請求項5に記載の組成物。
  7. アミノカルボン酸が、1-アミノウンデカン酸である請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 上記コポリアミドが、カプロラクタム、アジピン酸、ヘキサメチレンジアミン、11-アミノウンデカン酸およびラウリルラクタムから得られる請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物の、電気伝導性接着剤としての使用。
  10. カーボンナノチューブの分散物の、請求項1〜8のいずれか一項に記載のコポリアミド中での電気伝導性の接着性組成物の製造での使用。
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