JP2010042916A - 巻芯ボールロック装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】巻取終了後に巻芯を巻軸から簡単かつ円滑に抜取り可能にし、巻芯を巻軸から抜取るとき巻芯の内周面を損傷しにくい巻芯ボールロック装置を提供する。
【解決手段】
巻軸の胴部材2の外周に被せた中空の巻芯Cを胴部材2に固定するための巻芯ボールロック装置において、胴部材2の、傾斜溝5の巻軸先端側の部分に、傾斜溝5に沿って伸びると共に傾斜溝5に幅方向に続く収容溝9を形成し、傾斜溝5と収容溝9とを仕切るための弾性体でできた案内板10を、該案内板10の先端が傾斜溝5の深い部分側に向くように収容溝9に収容する共に、該案内板10の先端側が収容溝9の幅方向に撓むことができるように、該案内板10の後端側において胴部材2に固定し、球体6が傾斜溝5の底面5c上を巻軸先端側へ移動できるよう窓部7を胴部材2の幅方向に伸長させた。
【選択図】図10

Description

この発明は、帯状シート又は線条材を巻取る際に中空の巻芯を貫通して支持する巻軸の巻芯ボールロック装置に関する。
上述の巻芯ボールック装置は巻軸の胴部材の外周に被せた中空の巻芯を胴部材に固定するためのものであり、従来においては、例えば下記特許文献1に開示のように胴部材の外周側の円周方向の複数箇所に等間隔に形成され、外周面に対し接線方向に底面が傾斜した傾斜溝と、各傾斜溝にそれぞれ収容した球体と、各球体の保持リングとからなるものがある。この巻芯ボールロック装置では、傾斜溝の幅は球体の直径とほぼ等しく、傾斜溝の底面の両縁に沿って立つ側面は互いに平行に伸びており、この側面により球体は胴部材の幅方向に直角に案内され、胴部材の幅方向に拘束される。また保持リングは、胴部材の外周に同心に回動自在に装着してあり、各傾斜溝に対応するよう円周方向に間隔をとって形成した窓部を持ち、この窓部に球体を入れて、各球体が傾斜溝から脱落しないよう、しかも傾斜溝の底面に沿って深部から浅部方向へ、あるいはその逆方向へ転動可能に保持する。したがって巻芯を胴部材に対して傾斜溝の浅くなる方向に回転させると、その回転により球体が傾斜溝の浅い部分に移動すると同時に保持リングが胴部材に対して回転し、各球体の一部分が夫々胴部材の外周面から等量突出して巻芯の内周面を押圧する。つまり、この巻芯ボールロック装置によれば、傾斜溝の底面と巻芯内周面との間の球体のクサビ作用により、巻芯を胴部材上に固く保持することができる。そして帯状シートの巻取中は巻芯には帯状シートの張力により、その巻芯を胴部材に対して傾斜溝の浅くなる方向に回転させようとする力が常に作用するため、確実に巻芯を胴部材に固定することができる。
また、この巻芯ボールロック装置により固定した巻芯を開放するには、巻芯内周面を押圧している球体を傾斜溝の浅い部分から深い部分に移動させて胴部材の内部へ後退させればよい。
ところが、巻軸の回転駆動を停止して巻芯の回転力を無くしただけでは、球体が傾斜溝の深い部分に戻ろうとするのを、球体と巻芯内周面及び傾斜溝底面との摩擦力や、保持リングと胴部材との摩擦力等が妨げるため、球体が傾斜溝の浅い部分から最も深い部分に戻らない。また傾斜溝の側面は胴部材の幅方向に直角であるので、単に巻芯を胴部材の幅方向に移動させるだけでは、球体は傾斜溝の深い部分に戻らない。そのため、巻軸を巻取ロールから抜取るとき、球体が胴部材の外周面から突出している状態にあることが多い。そして、この状態で、巻軸を巻取ロールから抜取ると、巻芯の内周面に球体による擦り傷等が生じて巻芯が再使用不能なったり、巻取ロールが不良品となったりするという問題が生じる。特に、最近の巻取機には巻取ロールから巻軸を抜取る作業を省力化するために巻軸抜取機構を備えたものが多く、手作業によらず巻軸抜取機構の駆動力により巻軸を強制的に抜取る場合は、この問題が顕著になる。そのため、巻軸を巻取ロールから抜取る前に、球体を確実に傾斜溝の深い部分に移動させる必要があり、従来においては、巻芯の固定を解くために、巻軸の中心軸を回転不能に保持して巻取ロールを巻取時と逆方向に回転させるか、或いは巻取ロールを回転不能に保持して中心軸を逆転駆動することにより、球体を傾斜溝の深い部分に戻している。
しかし、巻軸の中心軸を回転不能に保持して巻取ロールを巻取時と逆方向に回転させる作業を人手により行うのは手間がかかり面倒である。特に、一本の巻軸で同時に多数の帯状シートを巻取る場合には更に手間がかかる。また人手により巻取ロールを回転不能に保持して中心軸を逆転させるには大きい労力を要する。また巻軸の中心軸を回転不能に保持して巻取ロールを巻取時と逆方向に回転させるための機構、或いは巻取ロールを回転不能に保持して中心軸を逆方向に回転駆動するための機構を巻取機に設けると、巻取機が複雑になると共に、設備コストが増大する。
特許第2678482号公報
そこで本発明は、巻取終了後に巻芯を巻軸から簡単かつ円滑に抜取り可能にし、巻芯を巻軸から抜取るとき巻芯の内周面を損傷しにくい巻芯ボールロック装置を提供することを課題としている。
本発明は、巻軸の胴部材にその円周方向に間隔をとって配設し、その円周方向に深い部分と浅い部分ができるように傾いた底面をもつ複数の傾斜溝と、前記傾斜溝に夫々配置した球体と、前記球体毎に設けた窓部に各球体を収容して窓部から球体の一部分が突出可能にしかも球体が傾斜溝の底面上を転動可能かつ脱落不能に保持する保持リングとを備える、巻軸の先端から被せ嵌めて胴部材上に配置した中空の巻芯を胴部材に固定するための巻芯ボールロック装置において、前記胴部材の、前記傾斜溝の巻軸先端側部分に、該傾斜溝に沿って伸びると共に該傾斜溝に幅方向に続く収容溝を形成し、前記傾斜溝と収容溝とを仕切るための弾性体でできた案内板を、該案内板の先端が前記傾斜溝の深い部分側に向くように収容溝に収容する共に、当該案内板の先端側が収容溝の幅方向に撓むことができるように、当該案内板の後端側において胴部材に固定し、前記球体が傾斜溝の底面上を巻軸先端側へ移動できるよう前記窓部を胴部材の幅方向に伸長させたことを特徴とする。
本発明によれば、巻軸から巻芯と共に巻取ロールを取外すとき、その当初において球体の一部分が胴部材の外周面から突出した状態であったとしても、その球体は、巻芯の巻軸先端方向への移動に伴い傾斜溝の深い部分に自動的に戻って胴部材の内部へ十分に後退する。それゆえ巻取終了後、巻芯と共に巻取ロールを巻軸から簡単かつ円滑に抜取り可能にし、巻芯を巻軸から抜取るとき巻芯の内周面を損傷しにくい巻芯ボールロック装置を提供することができる。そして巻軸抜取り機構又は巻取ロール押出し機構の抜取り又は押出し駆動力により巻取ロールを巻軸から抜取るように構成した巻取機であっても、巻軸の胴部材から巻芯を自動的に開放するための複雑で大掛かりとなる装置を別途装備する必要がなく、また短時間で巻芯を巻軸から取外すことができるようになる。
図1は本発明の一実施例に係る巻芯ボールロック装置を備える巻軸の正面図である。巻軸1は、帯状シートを巻取るための中空の巻芯Cを貫通して支持するために用いられ、巻芯Cを内部から支えるための円筒状の複数の胴部材2と、胴部材2を同心に支持する中心軸3と、巻軸1の先端から被せ嵌めて胴部材2上に配置した巻芯Cを、その巻芯Cが胴部材2に対して空回りしないように胴部材2に固定する巻芯ボールロック装置4とを備える。
図2は図1におけるA−A矢視断面図、図3は巻軸の要部の上半分を中心軸線に沿う断面で示す正面図であり、巻芯ボールロック装置4は、胴部材2にその円周方向の複数箇所に形成した、胴部材2の円周方向に深い部分5bと浅い部分5aができるように傾いた底面5cをもつ傾斜溝5と、傾斜溝5に夫々配置した球体6と、球体6毎に設けた窓部7に各球体6を収容して窓部7から球体6の一部分が突出可能にしかも球体6が傾斜溝5の底面5c上を転動可能かつ脱落不能に保持する保持リング8とを備える。
保持リング8により球体6を、窓部7から球体6の一部分が突出可能にしかも球体6が傾斜溝5の底面5c上を転動可能かつ脱落不能に保持するために、各球体6に対応するよう保持リング8の円周方向に所定の間隔をおいてその保持リング8の一端から幅方向に切欠いて窓部7を形成すると共に、窓部8の断面を図2に示すように概略台形に形成し、その窓部8の断面の上縁の幅を球体6の直径より僅かに小さく、その下縁の幅を球体6より僅かに大きくし、その左右の縁を下縁から上縁付近まで平行に伸ばし、その上部を球体6の上部に沿うよう湾曲させ、その保持リング8を胴部材2にその幅方向に拘束するとともに同心に回動可能に装着している。
更に、巻芯ボールロック装置4は、図4乃至図6に示すように、胴部材2の、傾斜溝5の巻軸先端側(図4では右側)の部分に、傾斜溝5に沿って伸びると共に傾斜溝5に幅方向に続く収容溝9を胴部材2に形成し、図7に示すように傾斜溝5と収容溝9とを仕切るための弾力性のある案内板10を、その先端が傾斜溝5の深い部分5b側に向くように収容溝9に収容すると共に、案内板10の先端側が収容溝9の幅方向に撓むことができるように案内板10の後端側を胴部材2に固定し、図3に示すように、球体6が傾斜溝5の底面5c上を幅方向に移動できるよう保持リング8の窓部7を胴部材2の幅方向に伸長させている。
案内板10の胴部材2への取付け構造を比較的簡単な構造とすると共に案内板10を胴部材2に容易に取付け可能にするために、図8及び図9に示すように案内板10は、バネ鋼からなる素材をヘアピン状に折り曲げて形成し、折れ曲がり部分10aと、この折れ曲がり部分10aを挟んで片方にある長く真っ直ぐに伸びた案内部10bと、もう片方にある短く真っ直ぐに伸びた保持部10cとからなる。そして案内部10bが案内板10の先端側になり、保持部10cが案内板10の後端側になる。また折れ曲がり部分10aの半径は収容溝9の幅の大きさの半分にし、保持部10cには切欠11が形成してある。また胴部材2には、その巻芯取り側の端面から収容溝9に通じる孔12が、案内板10を収容溝9に収容したときに保持部10cの切欠11に対応する位置に形成してある。この案内板10を収容溝9に収容すると共に案内板10の後端側を胴部材2に固定するには、案内板10の折れ曲がり部分10aを収容溝9の後端側に向けると共に、案内部10bを収容溝9の傾斜溝側の側面に沿わせて収容溝9に嵌め、胴部材2に形成した孔12にピン13を嵌め込み、保持部10cの切欠11に、収容溝9の側面から突出したピン13の先端を係合させて拘束する。案内板10の装着前は、図8に示すように案内部10bと保持部10cとは互いに平行ではなく、収容溝9の先端側に向けて所定の角度で開いているので、案内板10を胴部材2に装着するとき、案内板10の案内部10bと保持部10cとを挟んで両者の間隔を収容溝9の幅より縮めた状態にして収容溝9に嵌める。案内板10は弾力性があるので、これを収容溝9に嵌めると、案内部10bと保持部10cは収容溝9の後端部の両側面に沿って開き、案内部10bは胴部材2の幅方向に直角に伸びた状態になる。
この実施例の場合、保持リング8にボールプランジャー14が設けてあり、巻芯Cを回して胴部材2に固定するとき、ボールプランジャー14の先端部に保持したボールが、胴部材2の外周に被せた巻芯Cの内周面を弾力的に押圧し、ボールと巻芯Cの内周面との間に摩擦力が生じ、その摩擦力により保持リング8が巻芯Cと共に回転して、傾斜溝5の深い部分5bに待機する球体6が傾斜溝5の浅い部分5aに移動するのを助けるので、球体6が完全に胴部材2の外周面より内側に後退していても確実に巻芯Cを固定できる。
また巻軸1には、巻取開始から巻取完了までの間に巻芯ボールロック装置4が巻芯Cを固定しなくなったとしても巻芯Cが軸線方向に移動しないようにするために、図1に示すように各胴部材2の隣りの所定位置に例えば特開平11−301893号公報に記載されているような公知の横ズレ防止リング15を配置している。この横ズレ防止リング15は巻取開始から巻取完了まで巻芯Cの内周面に係合して巻芯Cの移動を阻止するようになっている。
帯状シート巻取時に、巻芯Cを被せ嵌めた巻軸1を巻取位置において両端支持した状態で中心軸線を中心に回転可能にし、巻芯Cの巻軸1への着脱時に巻軸1を巻取位置から図1における左方へ抜取り可能にするために、中心軸3の後端を、前部に円錐側面を持つ軸受筒16により保持し、この軸受筒16を嵌めて保持する孔を機枠に設ける共に、中心軸3の先端に穴を設け、この穴に嵌るコーン17を主軸18の先端部に設けている。主軸18の回転を中心軸3に伝達するために、コーン17の周りに爪19を設け、中心軸の先端部に爪20を設け、コーン17を中心軸3の穴に嵌めたとき爪19と爪20とが噛み合うようにしてある。また巻軸1を巻取位置から抜取るとき巻軸1を軸線方向に後方へ駆動するために軸受筒16を、図示しない巻軸抜取り機構に連結している。
胴部材2は、図3に示すベアリング21を介して中心軸3に回転可能に装着している。図2に示すように中心軸3は内部を中空にし、その外周に胴部材2毎に、胴部材2の内周面を押圧可能な摩擦部材22を備える。摩擦部材22を胴部材2内周面に押付けるために、摩擦部材22をリング23の半径方向に設けた孔に挿入し、リング23を中心軸3の外周面嵌めて所定位置で係止し、リング23の各孔に対応するように中心軸2に孔を設け、この孔に押上げ棒24を挿入しており、中心軸3の内部にはゴム等の弾力的な部材からなるチューブ25を収容し、このチューブ25に、図1に示す主軸18の後端に設けた回転継手26を経て圧縮空気を供給可能にしている。チューブ25に圧縮空気を供給すると、チューブ25は膨張して押上げ棒24を押上げ、その押上げ棒24は更に摩擦部材22を押上げ、摩擦部材22と胴部材2とは摩擦係合し、摩擦部材22と胴部材2との摩擦力に応じた回転力が中心軸3から胴部材2に伝達される。
巻軸1により帯状シートを巻芯Cのまわりに巻取る場合、図1に示すように巻軸1を巻取位置につけて巻芯Cを貫通して支持し、図2に示すように胴部材2の外周に被さる巻芯Cに帯状シートSの先端を係止して中心軸3を矢印A1の方向に回転駆動する。そうすると胴部材3は中心軸3と同じ方向に回転し、このとき巻芯Cは帯状シートSにより拘束されているので胴部材2に対して矢印A1の方向と反対方向に回転し、この巻芯Cの回転により、傾斜溝5の深い部分5bにある球体6は、巻芯Cの内周面との摩擦力で傾斜溝5の底面5cに沿って浅い部分5aへ移動し、その球体6の一部分が窓部7から突出して巻芯Cの内周面を押圧し、巻芯Cの胴部材2に対する回転は停止する。それによって巻芯ボールロック装置4は巻芯Cを胴部材2に固定し、巻芯Cは帯状シートを引っ張りながら胴部材2と一緒に回転する。
巻軸1に装着した巻芯Cのまわりに帯状シートの巻取ロールが完成すると中心軸3の回転駆動を停止し、巻軸1を巻取位置から抜取る。
この発明の巻芯ボールロック装置4では、従来と同じように手作業等で巻芯Cを胴部材2に対して図2の矢印A1の方向に回転させることにより、巻芯の回転に伴い球体6を傾斜溝5の深い部分5bに戻し、それにより巻芯Cの胴部材2への固定を解くことができるが、巻軸1を巻取位置から抜取ることにより球体6が傾斜溝5の深い部分5bに戻り、巻芯Cの胴部材2への固定が自動的に解かれるので、巻軸1を巻取ロールから抜取る前に作業者等が巻芯Cを胴部材2に対して回転させなくてよい。
即ち、巻軸1を巻取位置から抜取るとき球体6が傾斜溝5の深い部分に十分に戻っておらず、球体6の一部分が保持リング8の窓部7から突出している状態であっても、その球体6と巻芯Cの内周面とが接触して両者の摩擦力により、球体6には胴部材2の幅方向への移動力が生じる。そして窓部7は、胴部材2の幅方向に伸長しており、球体6が傾斜溝5の底面5c上を幅方向に移動できるようになっているため、球体6は弾性体からなる案内板10を巻芯抜取り側かつ胴部材2の幅方向に押す。それによって案内板10は図10に示すように撓み、その案内板10の先端に近づくに従い傾斜溝5の案内板10と反対側の側面5dから遠ざかるように傾くと共に、球体6は傾斜溝5の底面5c上をその幅方向の中央から収容溝9側へ移動する。そして球体6に生じた、胴部材2の幅方向の移動力は、傾いた案内板10と球体6との接点において案内板10に直角方向の押圧力と、案内板10に沿ってその先端側へ移動する力に分かれるので、この案内板10の先端側への移動力により球体6は傾斜溝5の深い部分5bへ逃げる。それにより巻芯Cの内周面を押圧していた球体6は胴部材2の内部へ後退して巻芯Cを解放する。
巻芯Cの抜取りが終わると球体6は胴部材2の幅方向の移動力を受けなくなるので、弾性変形により撓んでいた案内板10は図7に示すように元の真っ直ぐな状態に戻ると共に、球体10も案内板10により押されて傾斜溝5の底面5cの幅方向における中央に戻る。
巻芯Cを巻軸1により所要位置に支持するには、巻芯Cを巻軸1の外周にその先端から被せ嵌めて所要位置に移動する。このとき巻芯Cの内周面と球体6との摩擦力により球体6に巻芯抜取り時と反対方向の移動力が生じたとしても、球体6は、傾斜溝5の底面5cを挟んで案内板10と反対側にある側面5dに当たり、この傾斜溝5の側面5dは、胴部材2の幅方向に直角に伸びているので、球体6に傾斜溝5の伸長方向の移動力が生じないように球体6を支えることができる。そのため、従来通り円滑に巻芯を巻軸に装着することができる。
巻軸1上の所要位置につけた巻芯Cを胴部材2に固定するとき、その巻芯Cを胴部材2に対して固定方向に回転させると、球体6が案内板10とそれに向き合う傾斜溝5の側面とにより胴部材2の幅方向に直角に案内され、傾斜溝5の浅い部分5aに移動する。それゆえ従来と同様に巻芯を巻軸上の所要位置に正確に保持することができる。
本発明では、図7に示すように弾性体でできた案内板10を収容溝9に収容する共にその案内板10の先端側が収容溝9の幅方向に撓むことができるように、その案内板10の後端側において胴部材2に固定する代わりに、図11に示すように、傾斜溝5と収容溝9とを仕切るための剛性のある案内板10を、案内板10の先端が傾斜溝5の深い部分5b側に向くように収容溝9に収容すると共に、案内板10が収容溝9の底面に沿って揺動できるように案内板10の後端部10dを、収容溝9の底面に設けたピン27に枢着し、案内板10を弾力的付勢手段28により弾力的に収容溝9の傾斜溝5側の側面9aに押し付けてもよい。図11に示す実施例の場合、弾力的付勢手段28は、案内板10と収容溝9の傾斜溝5と反対側の側面との間に設けた圧縮コイルバネからなる。巻芯を抜取るとき球体9には抜取られる巻芯内周面との摩擦力により巻芯抜取り方向の移動力が生じ、球体6は案内板10を押し、弾力的付勢手段28の付勢力に抗して胴部材2の幅方向に図11に2点鎖線で示すように移動し、案内板10を2点鎖線で示すようにピン27を中心に傾ける。
また本発明では、巻芯を巻軸に装着する際に、当初、球体が傾斜溝の浅い部分に残っており、その球体の一部分が胴部材の外周面より突出した状態にあったしても、球体の巻軸上の所要位置への移動を円滑に行うことができるようにするために、図12に示すように胴部材2の、傾斜溝5の幅方向の両側に沿う部分に、図7に示すものと同様の案内板10を向かい合わせに設けている。つまり、傾斜溝5の巻軸先端側だけでなく、その反対側の傾斜溝5の巻軸後端側(図12では左側)においても、その傾斜溝5に沿って伸びると共に傾斜溝5に幅方向に続く収容溝9を胴部材2に形成し、傾斜溝5と収容溝9とを夫々仕切るための弾性体でできた案内板10を、その案内板10の先端が傾斜溝5の深い部分側に向くように収容溝9に収容する共に、その案内板10の先端側が収容溝9の幅方向に撓むことができるように、その案内板10の後端側において胴部材2に固定し、球体6が傾斜溝5の底面5c上を巻軸後端側へ移動できるよう窓部7を胴部材2の幅方向に伸長させるとよい。このようにすることにより、巻芯Cを巻軸1に装着するとき球体6が傾斜溝5の浅い部分5aに残っていても、その球体6が巻芯取付け時の巻芯Cの巻軸後端方向への移動により球体6が巻軸後端側へ移動して巻軸後端側の案内板10を押し、この案内板10が撓み、球体6は巻芯抜取り時と同様に傾斜溝5の深い部分5bに逃げ、巻芯Cの移動の妨げにならないように胴部材2の内部へ後退する。
本発明によれば、案内板はバネ鋼からなるものに限らず、それと同様な機能を有するものであれば他の金属板等からなるものでもよく、その先端側が撓むように後端部をボルト等の固着手段により固着したものでもよい。また剛性のある案内板を弾力的に押す弾力的付勢手段は、圧縮コイルバネに限らず、板バネやねじりコイルバネを採用してもよい。また本発明の巻芯ボールロック装置は、例えば胴部材を中心軸に固定した巻軸や、一つの素材から胴部材と中心軸を形成した巻軸等に適用することができる。
本発明の一実施例に係る巻芯ボールロック装置を備える巻軸の概略正面図である。 図1におけるA−A矢視断面図である。 図1に示す巻軸の要部の上半分を中心軸線に沿う断面で示す正面図である。 胴部材の平面図である。 図4におけるB−B矢視断面図である。 図4におけるD−D矢視断面図である。 巻芯ボールロック装置の腰部を、保持リングを省略して示す平面図である。 収容溝に収容していない状態の案内板の平面図である。 案内板の側面図である。 巻芯取り時の巻芯ボールロック装置の腰部を、保持リングを省略して示す平面図である。 本発明の他の実施例に係る巻芯ボールロック装置の要部を、保持リングを省略して示す平面図である。 本発明の更に別の実施例に係る巻芯ボールロック装置の要部の上半分を中心軸線に沿う断面で示す正面図である。
符号の説明
C 巻芯
1 巻軸
2 胴部材
3 中心軸
4 巻芯ボールロック装置
5 傾斜溝
6 球体
7 窓部
8 保持リング
9 収容溝
10 案内板
11 切欠
12 孔
13 ピン
14 ボールプランジャー
15 横ズレ防止リング
16 軸受筒
17 コーン
18 主軸
19 爪
20 爪
21 ベアリング
22 摩擦部材
23 リング
24 押上げ棒
25 チューブ
26 回転継手
27 ピン
28 弾力的付勢手段

Claims (4)

  1. 巻軸の胴部材にその円周方向に間隔をとって配設し、その円周方向に深い部分と浅い部分ができるように傾いた底面をもつ複数の傾斜溝と、前記傾斜溝に夫々配置した球体と、前記球体毎に設けた窓部に各球体を収容して窓部から球体の一部分が突出可能にしかも球体が傾斜溝の底面上を転動可能かつ脱落不能に保持する保持リングとを備える、巻軸の先端から被せ嵌めて胴部材上に配置した中空の巻芯を胴部材に固定するための巻芯ボールロック装置において、前記胴部材の、前記傾斜溝の巻軸先端側部分に、該傾斜溝に沿って伸びると共に該傾斜溝に幅方向に続く収容溝を形成し、前記傾斜溝と収容溝とを仕切るための弾性体でできた案内板を、該案内板の先端が前記傾斜溝の深い部分側に向くように収容溝に収容する共に、当該案内板の先端側が収容溝の幅方向に撓むことができるように、当該案内板の後端側において胴部材に固定し、前記球体が傾斜溝の底面上を巻軸先端側へ移動できるよう前記窓部を胴部材の幅方向に伸長させたことを特徴とする巻芯ボールロック装置。
  2. 請求項1に記載の巻芯ボールロック装置において、前記胴部材の、前記傾斜溝の巻軸後端側部分に、該傾斜溝に沿って伸びると共に該傾斜溝に幅方向に続く収容溝を形成し、前記傾斜溝と収容溝とを仕切るための弾性体でできた案内板を、該案内板の先端が前記傾斜溝の深い部分側に向くように収容溝に収容する共に、当該案内板の先端側が収容溝の幅方向に撓むことができるように、当該案内板の後端側において胴部材に固定し、前記球体が傾斜溝の底面上を巻軸後端側へ移動できるよう前記窓部を胴部材の幅方向に伸長させたことを特徴とする巻芯ボールロック装置。
  3. 前記案内板は、板部材をヘアピン状に折り曲げて形成し、その案内板の折れ曲がった後部を収容溝の後端側に嵌め、前記案内板の後部に、胴部材に装着して収容溝の側面から突出したピンに係合させて拘束することにより固定した請求項1又は請求項2に記載の巻芯ボールロック装置。
  4. 前記傾斜溝と収容溝とを仕切るための弾性体でできた案内板を、当該案内板の先端が前記傾斜溝の深い部分側に向くように収容溝に収容する共に、当該案内板の先端側が収容溝の幅方向に撓むことができるように、当該案内板の後端側において胴部材に固定する代わりに、前記傾斜溝と収容溝とを仕切るための案内板を、該案内板の先端が傾斜溝の深い部分側に向くように収容溝に収容すると共に、前記案内板が収容溝の底面に沿って揺動できるように当該案内板の後端部を枢着し、前記案内板を弾力的付勢手段により弾力的に収容溝の傾斜溝側の側面に押し付けた請求項1又は請求項2に記載の巻芯ボールロック装置。

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