JP2010041634A - 高周波電力増幅器並びにそれを用いた高周波送信モジュール及び送受信モジュール - Google Patents

高周波電力増幅器並びにそれを用いた高周波送信モジュール及び送受信モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】高周波電力増幅器を実現する際における、歪を低減しつつ効率を向上させ、更に構成される回路が大きくなるという現象を回避すること。また、MMICもしくは多層配線回路基板で構成される高周波電力増幅器回路等の占有面積の増大を回避する。
【解決手段】異なる特性を有する複数の増幅器と、増幅器切替え用の高周波スイッチを備えた高周波電力増幅器において、高周波スイッチに、スイッチ機能のみではなく増幅素子で発生する歪を相殺するための歪を予め発生する機能も合わせ持たせた。
【選択図】図1

Description

本発明は、高周波電力増幅器、特にRF(無線周波数)増幅装置に適した高周波電力増幅器並びにそれを用いた高周波送信モジュール及び送受信モジュールに関する。
従来、高周波電力増幅器で発生する非線形歪を低減させるために、並列接続された複数の電力増幅器の各入力側に夫々予歪発生回路(P.D:プリディストーション回路)を挿入し、電力増幅器の非線形特性を補償することが行なわれている。例えば、特許文献1には、各電力増幅器の前段に前置補償器を設け(並列増幅枝路)、さらに各並列増幅枝路の前段及び後段に、入力電力レベルに応じていずれかの並列増幅枝路を選択するためのスイッチ群が設けられている。また、特許文献2にも、並列接続された2組の「非線形型歪補償回路及び増幅回路」の経路に対して、入力電力の大きさに応じていずれかの経路を選択するためのスイッチスイッチ回路群が設けられている。
さらに、特許文献3にも、同様の機能を有するリニアライザが開示されている。
特開2000−196372号公報 特開2000−077951号公報 特開2001−203539号公報
現在、携帯電話、WLAN、WiMAX等に代表される移動体通信システムには、多くの通信方式が利用されている。例えば、近日中のサービス開始を控え多くの普及が見込まれるWiMAXシステムでは、多値変調されたOFDM方式などが用いられており、この中で用いられる高周波増幅器には、歪に関して非常に厳しい特性が要求されている。このように今後の通信方式では、短時間でより多くの情報量を送信することが要求されるためにより低エラーレートのシステムが必須となり、高周波増幅器では、更に高い線形性が要求される。その皺寄せとして高周波増幅器部では使用電流量が増加し効率が低下してしまう、またGSM方式に代表される高周波飽和型増幅器に比べ単位出力電力時の増幅器占有面積が大きくなってしまう。そのため、これらを改善するための技術は更に重要となっている。
ここで、従来、知られている低歪化のための回路の一例を、図16に示す。すなわち、高周波電力増幅器AMP1、AMP2で発生する歪を低減させるために、各増幅器の入力側等に予歪発生回路(P.D:プリディストーション回路)304a、304bを挿入することが行なわれていた。
すなわち、予歪発生回路を用いて特性を改善する場合、図17Aに示した様に、高周波電力増幅器1003の入力部分に予歪発生回路1002を挿入することで実現している。このとき各々の特性は、図17Bに示した通りとなる。先ず、予歪発生回路1002特性は、図17Bの(B)の出力電力Pout(dBm) vs 利得Gain(dB)に記されているように僅かながら損失(−Gain)を持ち更に出力電力の増加に伴い利得が増加する特性を持つ。また、高周波電力増幅器1003特性は、図17Bの(A)の出力電力Pout(dBm) vs 利得Gain(dB)に記されているように線形領域では、コンスタントなプラス利得(+Gain)を持ち、更に飽和するに伴い利得が増加する特性を持つ。これらを図17Aのように接続することで図17Bの(C)に示した黒実線(Total)のようなリニアな特性を実現することが可能となる。
しかし、この従来の構成では、AMP1、AMP2の各高周波電力増幅器に各々予歪発生回路304a、304bが必要となり2つの回路面積が必要となる。また、高周波電力増幅器AMP1、AMP2で周波数、出力電力等が異なった構成を実現している場合も301a→308、301b→308間夫々の信号パスにおいて多段の高周波電力増幅器、及びバイアス回路を構成する必要があり、回路面積は、約2倍程度必要となる。このように回路面積が増加することにより使用される半導体面積も増加し価格的にも高価となってしまう等の問題があった。
また、高周波電力増幅器において占有面積を抑える手段の一例として、図16に示した高周波信号経路を2パス持つような高周波電力増幅器AMP1、AMP2では、所望の出力電力及び利得を得るために多段増幅器を用いる。この場合にも、予歪発生回路を用いて特性を改善することが必要になる。このように各信号経路において多段増幅とした場合、その各々にバイアス回路及び増幅素子、さらには予歪発生回路が必要となり、MMICもしくは多層配線回路基板で構成される高周波電力増幅器回路等の占有面積が増加する。
本発明の目的は、高周波増幅回路において増幅された信号の品質を向上させるために重要となる低歪化を行うと共に効率を向上させ、これらの回路を構成する場合の半導体基板もしくは多層配線回路基板で構成される高周波増幅器回路の占有面積の増加を回避するのに有益な技術を提供することにある。
本願において開示される発明のうち、課題を解決するための手段で代表的なものを示すと、以下のとおりである。すなわち、本発明の高周波電力増幅器は、異なる特性を有し入力端子と出力端子間において並列に接続された複数の増幅素子と、前記入力端子と前記出力端子間において前記複数の増幅素子に対して共通に接続された1つの高周波スイッチとを備え、前記高周波スイッチは1入力で且つ前記各増幅素子に対応する切替えパスを有すると共に、該各切替えパスは対応する前記各増幅素子で発生する歪を相殺するための歪を予め発生する予歪発生機能を持つことを特徴とする。
本発明は、低歪で且つ高効率の高周波電力増幅器を構成する際に有効であり、高周波信号を増幅する機器、装置の小型・高性能化に適用できる。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの構成を簡単に説明すれば以下の通りである。本発明は、増幅器切替え型高周波電力増幅器に用いられる高周波スイッチにおいて、スイッチ機能のみではなく増幅素子で発生する歪を相殺するための歪を予め発生する機能も合わせ持たせる。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下の通りである。すなわち、本発明によれば、2つ以上の異なる特性を有する増幅素子を具備し、それら増幅素子の入力側が、複数のスイッチング素子で構成された並列枝路を有する高周波スイッチを介し接続され、高周波スイッチにより使用高周波電力増幅器を切替えて使用する際における非線形歪を低減することが可能となる。また、半導体チップもしくは多層配線回路基板で構成される高周波電力増幅器およびバイアス回路、高周波スイッチ回路等の占有面積の増大を回避することが可能となる。
以下、本発明の代表的な実施の形態について概要を説明する。なお、以下に述べる代表的な実施の形態についての概要説明で括弧を付して参照する図面の参照符号は、それが付された構成要素の概念に含まれるものを例示するに過ぎない。
最初に、図1〜図5Bにより、本発明の高周波増幅器の第1の実施例を説明する。図1は、本発明の高周波増幅器の第1の実施例を示す図である。半導体チップ(MMIC)もしくは多層配線回路基板上に、入力端子101から入力整合回路103を経て駆動段増幅器106までは共通の信号パスが構成され、この信号パスに接続された1つの切替え用高周波スイッチ(第1の高周波スイッチ:SW1)104により、異なる特性を有し並列接続された2つの高周波電力増幅器(AMP1)105a、(AMP2)105bのいずれかを選択的に切替えて共通の信号パスに接続するように構成されている。すなわち、高周波スイッチ104は、共通の信号パスに並列に接続された2つの経路、換言すると1入力で且つ複数の切替えパス、ここでは2出力の切替えパスを持つ。さらに、2つの増幅素子(高周波電力増幅器AMP1、AMP2)の各出力は、出力整合回路107a,107bにて整合され、出力高周波スイッチ(第2の高周波スイッチ:SW2)108にて通過経路を切替えて出力端子102に至るように構成されている。なお、以下では、切替え用高周波スイッチ(第1の高周波スイッチ:SW1)を、単に「高周波スイッチ」として説明する。
駆動段増幅器106を構成する各素子は、制御端子から与えられる制御信号Vb0により制御される。また、高周波スイッチ104内の2つのスイッチ素子が、制御端子から与えられる制御信号Vg1、Vg2によりいずれか一方が動作して前記2出力の切替えパスを形成している。2つの高周波電力増幅器AMP1、AMP2は、夫々、出力電力が異なる特性を有する増幅素子により構成されており、制御端子から与えられる制御信号Vb1もしくはVb2により制御される。出力高周波スイッチ108は、制御端子から与えられる制御信号Vs2−contにより制御される。
ここで、高周波スイッチ104、出力高周波スイッチ108は、互いに最終段増幅器AMP1側、AMP2側どちらかを通過するように動作する。すなわち、入力端子101に入力された高周波信号Pinは、入力整合回路103にて整合され、駆動段増幅器106にて増幅された後、高周波スイッチ104にて通過経路を切替えられる。そして最終段増幅器AMP1またはAMP2にて増幅された後、出力整合回路107a,107bにて整合され、出力高周波スイッチ108にて通過経路を切替えて出力端子102からPoutとして出力される。
高周波スイッチ104には、前記信号パスを切替えるスイッチ機能だけでなく、高周波電力増幅器AMP1、AMP2で発生する歪を相殺するための歪を予め発生する予歪発生機能をも併せ持たせている。
本実施例では、最終段増幅部の入力部分に高周波スイッチ104を挿入しているが、これが最終段増幅部よりも更に前段の増幅器部入力部分であってもなんら問題はない。あるいはまた、高周波増幅器(最終段増幅部)の出力部に高周波スイッチを付加しても良い。
本実施例によれば、2つの高周波電力増幅器AMP1、AMP2のいずれかを選択的に切り替えて高周波スイッチ104に接続することで、周波数、出力電力等が異なる高周波増幅器を実現している。すなわち、制御信号Vb1もしくはVb2により高周波スイッチ104において、最終段増幅部AMP1、AMP2への入力経路を切替えることで、入力端子101→高周波電力増幅器AMP1→出力高周波スイッチ108、または、入力端子101→高周波電力増幅器AMP2→出力高周波スイッチ108間、夫々の信号パスにおいて周波数、出力電力等に最適な特性を実現可能となる。
ここで、高周波スイッチ104部分、すなわち並列枝路を構成するスイッチング素子の一例として、図2(図2A、図2B)に示すようなFET(Field effect transistor)で構成した高周波スイッチで説明する。図2Bは、図2Aの高周波スイッチ回路の等価回路を示す図である。高周波スイッチ104として、図2Aに示した1入力2出力スイッチをFETで構成した場合、図2Bの回路で表される構成になる。以下の説明では、高周波電力増幅器(AMP1)105aが大きな出力電力レベル(大電力)、(AMP2)105bが小さな出力電力レベル(小電力)に対応していると仮定して説明する。FET1 1105aが高周波電力増幅器(AMP1)105aと対をなして信号パスを構成し、FET1 1105bが高周波電力増幅器(AMP2)105bと対をなして信号パスを構成する。FET1 1105a、FET1 1105bは、高周波電力増幅器AMP1、AMP2で発生する歪を相殺するための歪を予め発生する機能を実現するために、夫々対応する高周波電力増幅器の歪特性に応じて、材料や形状、製法等が適宜設定される。ここでは、FET1 1105aの方がFET1 1105bよりもサイズが大きい。一例を示すと、高周波電力増幅器105aの出力が1W、高周波電力増幅器105bの出力が0.5Wと仮定したとき、FET1 1105aのゲート幅は1mm,FET1 1105bのゲート幅は0.5mm、高周波スイッチがオン状態の制御信号Vg1は0.9V、Vg2は0.8Vである。なお、オフ状態の制御信号Vg1、Vg2は、共に閾値以下、例えば0Vである。
高周波信号は、入力端子1101a から高周波スイッチ104のFETを経て出力端子1 1102a、出力端子2 1103aに伝達される。FET1 1105aがONの場合、FET2 1105bはOFFとなるように、または、FET1 1105aがOFFの場合、FET2 1105bはONとなるように使用される。
次に、図3(図3A,図3B)により、本実施例の高周波増幅器の具体的な構成例及びその動作の一例を説明する。図3Aは、本実施例の高周波増幅器の具体的な構成例として、高周波スイッチをFETで構成し、最終段増幅器をバイポーラトランジスタで構成した一例を示したものである。大電力用の高周波電力増幅器(AMP1)105aはWiMAXに対応し、小大電力用の高周波電力増幅器(AMP2)105bは、WLANに対応している。
図3Bに、本実施例における、高周波信号の出力電力レベルの状態と、各制御端子に印加される制御信号等の関係を示している。出力電力レベルが小さいときは、FET2 1105bがONになるようVg2が印加され、大きいときは、FET1 1105aがONになるようVg1が印加される。また、Vg2、Vg1に対応して、Vb2、Vb1もオンオフされる。
また、ここでは、1入力2出力スイッチにのみ説明しているが、これ以外のものについても同様の構成、動作となる。
なお、2つの高周波電力増幅器AMP1、AMP2は、増幅周波数帯域が異なる特性を有する増幅素子を具備するものであっても良い。この場合は、高い周波数帯域の高周波電力増幅器AMP1にサイズの大きなFET1 1105aが対応し、低い周波数帯域の高周波電力増幅器AMP2にサイズの小さなFET1 1105bが対応するように構成する。
なお、2つの高周波電力増幅器AMP1、AMP2及び高周波スイッチ104を備えた本実施例の高周波増幅器は、GaAs、GaN等化合物半導体系基板などのモノリシック基板上に構成しても良い。あるいは、本実施例の高周波増幅器を全てシリコン系半導体基板のモノリシック基板上に構成しても良い。あるいは、シリコン系半導体基板のモノリシック基板上とGaAs、GaN等化合物半導体系基板のモノリシック基板上の双方を用い構成しても良い。
次に、本実施例の作用、効果を図4〜図7で簡単に説明する。
本実施例では、高周波スイッチを構成するFET1、FET2が予歪発生機能を有している。このとき各々の素子の特性は、図4に示した通りとなる。先ず、高周波電力増幅器(AMP)105の特性は、図4の(A)の出力電力Pout(dBm) vs 利得Gain(dB)に記されているように、線形領域では、コンスタントなプラス利得(+Gain)を持ち、更に、飽和するに伴い利得が増加する特性を持つ。一方、高周波スイッチ(FET)の特性は、図4の(B)の出力電力Pout(dBm) vs 利得Gain(dB)に記されているように、僅かながら損失(−Gain)を持ち更に出力電力の増加に伴い利得が増加する特性を持つ。従って、高周波増幅器全体としては、図4の(C)に示した黒実線(Total)のような、リニアな特性を実現することが可能となる。
図5Aは、本発明で用いられるFETを使用した高周波スイッチ回路において、FET1 1105a、FET2 1105bの各ゲート電圧Vg(Vg1,Vg2)を可変させた場合の出力電力 対 利得特性を示す図である。また、図5Bは、本発明で用いられる高周波電力増幅器のAMP1側とAMP2側に、夫々の線形補償を行った場合の出力電力 対 利得特性を示す図である。FET1 1105a、FET2 1105bが、夫々、高周波電力増幅器AMP1、AMP2で発生する歪を相殺するための歪を予め発生する機能を有することで、高周波スイッチをリニアライザとすることができる。
本発明の高周波増幅器では、各ゲート電圧Vg(Vg1,Vg2)は固定の値でも良い。後の実施例で述べるように、高周波増幅器では、スイッチ端子1104a,1104bに印加するゲート電圧Vg1,Vg2を可変とすることで、図5Aに示したように、非線形領域でのカーブをコントロールし、リニアライザとしての機能をより向上させることも可能である。
また、先に述べたとおり、対応する高周波電力増幅器(AMP1,AMP2)の飽和出力電力のレベルによりFETスイッチのサイズも最適化する必要が有る。本実施例では、図5Bに示したように、図1におけるAMP1側が大電力用、AMP2側が小電力用に対応している。
また、本発明の高周波増幅器においては、各信号経路の前段増幅部106を共有し、高周波増幅器105の諸特性に大きく影響する後段部分を、高周波スイッチ104にて切替えることにより、回路面積を削減することが可能となる。
図6は、高周波増幅器での線形補償の有無における入力電力特性 対 出力電力、電力付加効率(PAE)の特性を示す図である。一般に(非線形補償前)、非線形領域において電力付加効率の特性は向上するが線形性は極めて低い。
本実施例によれば、図6に非線形補償後として示したように、線形領域の拡大、ひいては、PAEとして示した効率の向上を線形領域において図ることができる。
本発明では、図17Aに示した従来例の予歪発生回路304部の回路機能を、前記のとおり高周波スイッチ104に兼用させることで、更なる回路面積低減の効果を得られるものである。その効果の理由として、図7に示したRF switch Pin vs Pout特性を用いて説明を行う。図7の Switch Only特性は、予歪発生回路304が無いタイプ、Switch with P.Dは、予歪発生回路を備えたタイプの特性示している。
図1に用いられるような高周波スイッチ104をパッシブ回路ではなく、半導体を用いたアクティブ素子を用いて構成する場合、図7に破線で示した Switch Only特性のように、ここでの高周波スイッチ104部分において歪(非線形性)が発生することの無いように、線形領域で無い部分(=非線形領域)を極めて大きい(飽和出力電力Psatが入力電力Pinに対し大きくなるようにする。)ものとし、Poutに必要な線形領域を確保する。しかしこれでは、飽和出力電力Psat大=半導体サイズ大となり占有面積は、まだ大きい。
そのため、高周波スイッチ104部分に予歪発生機能を持たせる(高周波電力増幅器で発生する歪を打消すような歪をあえて発生させる。)ことにより、図7に実線で示した Switch with P.D特性のように、Switch Only特性に示した飽和出力電力Psatより小型の半導体で済むことで、半導体サイズをより小型に構成することが可能となる。本実施例は、Switch with P.D特性の利点を生かしつつ、予歪発生機能を、高周波スイッチ104に兼用させることで、更なる回路面積低減の効果を得られるものである。
以上述べたように、本実施例によれば、増幅器切替え型高周波電力増幅器を実現する際における、非線形歪を低減しつつ効率を向上させ、更に構成される回路面積の増大を回避できる。すなわち、半導体チップ(MMIC)もしくは多層配線回路基板で構成される、高周波電力増幅器回路等の占有面積の増大を回避することができる。
また、前記したように、本発明の高周波電力増幅器は、電力の大小による切替だけではなく、これ以外、例えば周波数帯域による切替えによるものに適用しても有効である。
図8は、本発明の高周波増幅器の、第2の実施例を示す図である。本実施例は、実施例1における出力高周波スイッチ108が無く、2つの出力端子を有している。
入力端子201に入力された高周波信号は、入力整合回路203にて整合され、駆動段増幅器206にて増幅された後、複数の切替えパス及び予歪発生機能を持つ高周波スイッチ204にて通過経路を切替えられる。そして最終段増幅器(AMP1)205aまたは(AMP2)205bにて増幅された後、出力整合回路207a,207bにて整合され出力端子202aまたは出力端子202bに至る。ここで、予歪発生機能を持つ高周波スイッチ204は、実施例1で述べたと同様に、互いにAMP1側、AMP2側どちらかを通過するように動作する。本実施例では、最終段増幅部の入力部分に高周波スイッチ204を挿入しているが、これが更に前段の増幅器部入力部分であってもなんら問題はない。
本実施例によれば、増幅器切替え型高周波電力増幅器を実現する際における、非線形歪を低減しつつ効率を向上させ、更に構成される回路面積の増大を回避することができる。
図9は、本発明の第3の実施例として、すでに述べた高周波増幅器を採用した高周波送受信モジュールを示す図である。本実施例の高周波送受信モジュールは、送信系増幅回路だけではなく受信系増幅器も含んでいる。
本実施例では、送信時には入力端子401bに入力された高周波信号が、駆動段増幅器403にて増幅された後、複数の切替えパス及び予歪発生機能を持つ高周波スイッチ406にて通過経路を切替えられる。そして最終段増幅器404または最終段増幅器405にて増幅された後、出力高周波スイッチ407にて経路を切替え出力端子402に至る。そして高周波送受信モジュール409から外部のアンテナ410にて空間に放射される。また、受信時には、アンテナ410にて受信された信号が出力端子402から高周波送受信モジュール409に入力され出力高周波スイッチ407にて信号経路を受信系に切替えられ、低雑音増幅器408にて増幅された後、受信出力端子401aより出力される。ここで、複数の切替えパス及び予歪発生機能を持つ高周波スイッチ406は、互いに最終段増幅器404、最終段増幅器405どちらかを通過するように動作する。本実施例では、最終段増幅部の入力部分に高周波スイッチ406を挿入しているがこれが更に前段の増幅器部入力部分であってもなんら問題はない。また、高周波送受信モジュール409は、多層誘電体基板、LTCC低温同時焼成セラミック(Low Temperature Co-fired Ceramic)、樹脂、または半導体基板を用いたMMIC(Micro wave Monolithic IC)等で構成しても実現可能である。また、高周波送受信モジュール409の中の破線で示した範囲内のみをMMICで構成しても良い。
本実施例によれば、増幅器切替え型高周波電力増幅器を具備する高周波送受信モジュールを実現する際における、非線形歪を低減しつつ効率を向上させ、更に構成される回路面積の増大を回避することができる。
図10は、本発明の第4の実施例として、すでに述べた高周波増幅器を採用した高周波送信モジュールの例を示す図である。本実施例の高周波送信モジュールは、高周波電力増幅器だけではなく、ベースバンド回路部及びRFIC回路部も含み、出力信号の歪を最小に抑えるための制御回路も含んでいる。すなわち、ベースバンド部及びRFIC部514に制御回路511が内蔵されている。
本実施例において、ベースバンド部及びRFIC部514で変調等を施された入力信号は、高周波増幅モジュール515の入力端子501に入力され、駆動段増幅器503にて増幅された後、複数の切替えパス及び予歪発生機能を持つ高周波スイッチ506にて通過経路を切替えられる。このときの制御回路511及び高周波スイッチ506の基本的な動作は、先に図3Bで述べたものと同じである。すなわち、出力電力レベルが小さいときは、高周波スイッチ506内の最終段増幅器505に対応するFETがONになるようにVC2が印加され、出力電力レベルが大きいときは最終段増幅器504に対応するFETがONになるようにVC1が印加される。また、VC2、VC1に対応して、最終段増幅器505、最終段増幅器504の制御電圧も制御される。
そして、入力信号は、最終段増幅器504または最終段増幅器505にて増幅された後、出力高周波スイッチ507にて経路を切替え、出力信号をモニターするための方向性結合器(D.C:Directional Coupler)508を通過し出力端子402に至る。そして高周波増幅モジュール515から外部のアンテナ510にて出力信号が空間に放射される。
ここで、方向性結合器508にて取り出された高周波出力信号電力の一部を検波回路(Detector)509等により、ACPRの情報として取り出す。なお、ACPRは図11に示すとおりで、出力電力のスペクトルの信号電力(Signal Power)と歪電力(Distortion Power)の比である。更に、制御回路511にて演算し電圧・電流発生回路512により適当な電圧または、電流を出すことで、出力電力に応じて高周波スイッチ506の非線形状態を可変させる。これらをACPR最小となるようにコントロールすることで、最終段増幅器504、505自体の状態が変化した場合や、使用環境の変化等によりアンテナ510のインピーダンスが変化した場合による、歪変化の影響を最小に抑えることが可能となる。ここで、高周波スイッチ506、出力高周波スイッチ507は、互いに最終段増幅器504または最終段増幅器505のどちらかを通過するように動作する。
本実施例では、最終段増幅部の入力部分に複数の切替えパス及び予歪発生機能を持つ高周波スイッチ506を挿入しているが、これが更に前段の増幅器部入力部分であってもなんら問題はない。
なお、高周波増幅器504、505を含む高周波増幅モジュール515とベースバンド部及びRFIC部514とを備えた無線送信システムの全体を、GaAs、GaN等の化合物半導体系基板のモノリシック基板上に構成することができる。あるいはまた、無線送信システムの全体をGaAs、GaN等化合物半導体系基板などのモノリシック基板上に構成しても良い。あるいは、無線送信システムの全体をシリコン系半導体基板のモノリシック基板上に構成しても良い。あるいは、シリコン系半導体基板のモノリシック基板上とGaAs、GaN等化合物半導体系基板のモノリシック基板上の双方を用い構成しても良い。
本実施例によれば、複数の高周波電力増幅器を高周波スイッチにより切替えて使用するものにおいて、最終段増幅器自体の状態が変化した場合やアンテナのインピーダンスが変化した場合における歪変化の影響を最小に抑えて効率を向上させ、更に構成される回路面積の増大を回避することができる。
図12は、本発明の高周波増幅器の第5の実施例を示す図である。本実施例の高周波電力増幅器は、2つの多段段増幅器の前に複数の切替えパス及び予歪発生機能を持つ1つの高周波スイッチが接続されている。入力端子601に入力された高周波信号は、入力整合回路603にて整合され、予歪発生機能を持つ高周波スイッチ604にて通過経路を切替えられる。そして多段段増幅器606aまたは606bにて増幅された後、出力整合回路607a,607bにて整合され出力高周波スイッチ608にて通過経路を切替えて出力端子602に至る。ここで、高周波スイッチ604、出力高周波スイッチ608は、互いに多段段増幅器606aまたは606bどちらかを通過するように動作する。
本実施例によれば、増幅器切替え型高周波電力増幅器を実現する際における、非線形歪を低減しつつ効率を向上させ、更に構成される回路面積の増大を回避することができる。
図13は、本発明の高周波増幅器の第6の実施例を示す図である。本実施例の高周波電力増幅器は、2つの多段段増幅器の前に予歪発生機能を持つ1つの高周波スイッチが接続されている。また、2つの出力高周波スイッチ及び1つの出力端子を有している。入力端子701に入力された高周波信号は、入力整合回路703にて整合され、駆動段増幅器706にて増幅された後、複数の切替えパス及び予歪発生機能を持つ高周波スイッチ704にて通過経路を切替えられる。そして最終段多段増幅器AMP1またはAMP2にて増幅された後、出力整合回路707a,707bにて整合され出力端子702に至る。ここで、高周波スイッチ704、出力高周波スイッチ708は、互いにAMP1側、AMP2側どちらかを通過するように動作する。
本実施例によれば、増幅器切替え型高周波電力増幅器を実現する際における、非線形歪を低減しつつ効率を向上させ、更に構成される回路面積の増大を回避することができる。
図14は、本発明の高周波増幅器の第7の実施例を示す図である。本実施例の高周波電力増幅器は、複数の多段段増幅器の前に、複数の切替えパス及び予歪発生機能を持つ1つの高周波スイッチが接続されている。また、複数の出力高周波スイッチ及び1つの出力端子を有している。入力端子801に入力された高周波信号は、入力整合回路803にて整合され、駆動段増幅器806にて増幅された後、複数の切替えパス及び予歪発生機能を持つ高周波スイッチ804にて通過経路を切替えられる。そして多段増幅器AMP1からAMPn(nは、2以上の整数)までのうち少なくとも1経路の多段増幅器にて増幅された後、出力整合回路807a〜807zにて整合され出力高周波スイッチ808にて通過経路を切替えられ出力端子802に至る。ここで、高周波スイッチ804、出力高周波スイッチ808は、互いにAMP1〜AMPnまでの少なくとも1経路を通過するように動作する。ここで多段増幅器AMP1〜AMPnは、出力電力が異なる、周波数が異なる等様々なバリエーションがあってもかまわない。また、本実施例では、多段増幅器AMP1からAMPnの入力部分に高周波スイッチ804を挿入しているがこれが更に前段の増幅器部入力部分であっても、更に後段の増幅器部入力部分であってもなんら問題はない。
本実施例によれば、複数の高周波電力増幅器を高周波スイッチにより切替えて使用する高周波電力増幅器を実現する際における、非線形歪を低減しつつ効率を向上させ、更に構成される回路面積の増大を回避することができる。
図15は、これまでに説明を行ってきた高周波スイッチ104についての他の実施例を示す図であり、これまで説明してきた各実施例のFETに変わりダイオードを用いた一例の回路を示したものである。
半導体チップ(MMIC)もしくは多層配線回路基板上に、入力端子1501と2つの高周波電力増幅器の間の信号パスに接続された1つの高周波スイッチ(SW1)10503が設けられている。この高周波スイッチは、信号パスに並列に2つのダイオードが接続されることで、夫々予歪発生機能を持つ2つの切替えパスを形成している。高周波信号は、入力端子1501から高周波スイッチ104のダイオード1503aを経て出力端子1 1502a、あるいはダイオード1503b を経て出力端子2 1502b に伝達される。ダイオード1503a がONの場合、ダイオード1503b OFFとなるように、または、ダイオード1503a がOFFの場合、ダイオード1503b はONとなるように使用される。ダイオード1503aは高周波電力増幅器(AMP1)と対をなして第1の信号パスを構成し、他のダイオード1503bは高周波電力増幅器(AMP2)と対をなして第2の信号パスを構成する。ダイオード1503a、1503bは、高周波電力増幅器AMP1、AMP2で発生する歪を相殺するための歪を予め発生する機能を実現するために、共に対応する高周波電力増幅器に対応した材料、形状等を有している。ここでは、ダイオード1503a の方が1503bよりもサイズが大きい。ダイオード1503a、ダイオード1503bは、電流制御型であり電流ゼロではオフ状態になるが、確実にオフ状態を維持するために、例えば−0.5Vの電圧を印加する。ダイオード1503aをオン状態にする閾値は、ダイオード1503bの閾値よりも大きい。
高周波スイッチ104内の2つのダイオードは、制御端子1505から与えられる制御信号Vbias1、Vbias2によりいずれか一方が動作して2出力の切替えパスを形成している。なお、各信号パスには、コンデンサ1504、リアクタンスL1505が接続されている。
高周波電力増幅器AMP1、AMP2をバイポーラトランジスタで構成する場合、同じ基板上に安価にダイオードを形成することができ、従って、全体として安価な装置を提供することができる。ただし、低周波帯域ではリアクタンスL1505のサイズを大きくする必要があり、FET素子を使用する場合に比べて、回路面積の増大は避けられない。また、消費電力も大きくなる。その他の作用、効果については、これまでに述べた各実施例のものと、同等である。
本発明の第1の実施の形態による高周波電力増幅器を示す回路図である。 本発明で用いられる高周波スイッチ回路の等価回路を示す図である。 図2Aの高周波スイッチ回路を、FETを用いて構成した図である。 本発明の第1の実施の形態のより具体的な構成例として、高周波スイッチをFETで構成し最終段増幅器をバイポーラトランジスタで構成した例を示す図である。 本実施例における、高周波信号の出力電力レベルの状態と、各制御端子に印加される制御信号等の関係を示す図である。 第1の実施の形態の高周波電力増幅器及び高周波スイッチの、出力電力Pout(dBm) vs 利得Gain(dB)の特性を示す図である。 本発明で用いられるFETを使用した高周波スイッチ回路において、ゲート電圧Vgを可変させた場合の、出力電力 対 利得特性を示す図である。 本発明で用いられるAMP1側とAMP2側の線形補償を行った場合の、出力電力 対 利得特性を示す図である。 高周波増幅器での線形補償の有無における、入力電力特性 対 出力電力、電力付加効率の特性を示す図である。 本発明の効果を説明するための、入力電力特性 対 出力電力を示す図である。 本発明の他の実施の形態による高周波電力増幅器を示す回路図である。 本発明の他の実施の形態であり、送信系増幅回路だけではなく受信系増幅器も含んだ高周波送受信モジュールを示す回路図である。 本発明の他の実施の形態であり、高周波電力増幅器だけではなくベースバンド回路部及びRFIC回路部も含み出力信号の歪を最小に抑えるための制御回路も考慮した高周波送信モジュールを示す回路図である。 高周波電力増幅器出力電力のスペクトラムを示す図である。 本発明の他の実施の形態による高周波電力増幅器を示す回路図である。 本発明の他の実施の形態による高周波電力増幅器を示す回路図である。 本発明の他の実施の形態による高周波電力増幅器を示す回路図である。 本発明で用いられる高周波スイッチ回路をダイオードを用いて構成したものを示す図である。 従来の高周波電力増幅器を示す回路図である。 従来例における予歪発生回路(P.D:プリディストーション回路)の機能を説明する図である。 従来例における高周波電力増幅器の各部動作を示した図である。
符号の説明
101,201,301a,301b,401b,501,601,701,801,1001,1101,1101a,1501 … 入力端子
102,202a, 202b,302,402,502,602,702,802,1004,1102,1103,1102a,1103a,1502a,1502b … 出力端子
103,201,303a,303b,603,703,803 … 入力整合回路
104,204,406,506,604,704,804 … 高周波スイッチ(第1の高周波スイッチ:SW1)
105、105a、105b … 高周波電力増幅器(増幅素子)
106,206,403,503,706,806 … 駆動段増幅器
404,405,504,505 … 最終段増幅器
1003 … 高周波電力増幅器
107a,107b,207a,207b,307a,307b,607a,607b,707a,707b,807a,807b,807z … 出力整合回路
108,208,407,507,608,708,808 … 出力高周波スイッチ(第2の高周波スイッチ:SW2)
304a,304b,1002 … 予歪発生回路
408 … 低雑音増幅器
401a … 受信出力端子
409 … 高周波送受信モジュール
514 … ベースバンド部及びRFIC部
515 … 高周波増幅モジュール
508 … 方向性結合器
509 … 検波回路
410,510 … アンテナ
511 … 制御回路
512 … 電圧・電流発生回路
513 … 制御線
1105a … FET1
1105b … FET2
1104a,1104b … ゲート端子
1503a,1503b … ダイオード。

Claims (20)

  1. 異なる特性を有し入力端子と出力端子間において並列に接続された複数の増幅素子と、
    前記入力端子と前記出力端子間において前記複数の増幅素子に対して共通に接続された1つの高周波スイッチとを備え、
    前記高周波スイッチは、1入力で且つ前記各増幅素子に対応する切替えパスを有すると共に、該各切替えパスは対応する前記各増幅素子で発生する歪を相殺するための歪を予め発生する予歪発生機能を持つ
    ことを特徴とする高周波電力増幅器。
  2. 請求項1において、
    前記各切替えパスは、各々、予歪発生機能を持つスイッチング素子を有し、
    前記各スイッチング素子に印加するゲート電圧を可変とすることで、非線形領域での特性を制御可能に構成されている
    ことを特徴とする高周波電力増幅器。
  3. 請求項1において、
    前記複数の切替えパスは、各々、予歪発生機能を持つスイッチング素子としてのFETを有する
    ことを特徴とする高周波電力増幅器。
  4. 請求項1において、
    前記複数の切替えパスは、各々、予歪発生機能を持つスイッチング素子としてのダイオードを有する
    ことを特徴とする高周波電力増幅器。
  5. 請求項1において、
    前記複数の増幅素子は、出力電力が異なる特性を有する
    ことを特徴とする高周波電力増幅器。
  6. 請求項1において、
    前記複数の増幅素子は、増幅周波数帯域が異なる特性を有する
    ことを特徴とする高周波電力増幅器。
  7. 請求項5において、
    前記各増幅素子は、出力電力Pout(dBm) vs 利得Gain(dB)の特性において、線形領域では、コンスタントなプラス利得を持ち、更に、飽和するに伴い利得が増加する特性を有し、
    前記高周波スイッチの各切替えパスは、出力電力Pout(dBm) vs 利得Gain(dB)の特性において、僅かながら損失(−Gain)を持ち更に出力電力の増加に伴い利得が増加する特性を有する
    ことを特徴とする高周波電力増幅器。
  8. 請求項1において、
    前記複数の異なる特性を有する増幅素子の各々が、多段従属接続された構成である
    ことを特徴とする高周波電力増幅器。
  9. 請求項1において、
    前記高周波スイッチが、前記複数の増幅素子の入力側に挿入される
    ことを特徴とする高周波電力増幅器。
  10. 請求項1において、
    前記入力端子から入力整合回路を経て駆動段増幅器まで共通の信号パスが構成され、
    該信号パスに接続された前記1つの切替え用高周波スイッチが、並列接続された複数のFETを有し、該複数のFETのいずれか1つを選択して前記共通の信号パスに接続するように構成され、
    前記複数の増幅素子の各出力は、各々出力整合回路にて整合され、1つの出力高周波スイッチにて通過経路を切替えて前記出力端子に至るように構成されている
    ことを特徴とする高周波電力増幅器。
  11. 請求項1において、
    前記入力端子、前記1つの高周波スイッチ、前記複数の増幅素子、及び前記出力端子が、モノリシック基板上に構成されている
    ことを特徴とする高周波電力増幅器。
  12. ベースバンド回路部と、RFIC回路部と、高周波増幅モジュールとを備えて成り、
    前記高周波増幅モジュールは、高周波電力増幅器を含む送信系増幅回路を有して成り、
    前記高周波電力増幅器は、
    異なる特性を有し入力端子と出力端子間において並列に接続された複数の増幅素子と、
    前記入力端子と前記出力端子間において前記複数の増幅素子に対して共通に接続された1つの高周波スイッチとを備え、
    前記高周波スイッチは、1入力で且つ前記各増幅素子に対応する切替えパスを有すると共に、該各切替えパスは対応する前記各増幅素子で発生する歪を相殺するための歪を予め発生する予歪発生機能を持つ
    ことを特徴とする高周波送信モジュール。
  13. 請求項12において、
    前記高周波電力増幅器の出力部に第2の高周波スイッチを付加した
    ことを特徴とする高周波送信モジュール。
  14. 請求項12において、
    高周波増幅器の出力信号の一部を検波しモニターする手段と制御回路を備え、
    前記制御回路は、前記高周波増幅器の出力信号モニター結果に基いて、その時点における出力信号歪のレベルを最小とするように前記各増幅素子を制御する機能を有する
    ことを特徴とする高周波送信モジュール。
  15. 請求項14において、
    前記制御回路は、前記高周波増幅器以前にあるベースバンド部または前記RFIC部に設けられている
    ことを特徴とする高周波送信モジュール。
  16. ベースバンド回路部と、RFIC回路部と、高周波増幅モジュールとを備えて成り、
    前記高周波増幅モジュールは、高周波電力増幅器を含む送信系増幅回路と、受信系増幅器とを有して成り、
    前記送信系増幅回路の高周波電力増幅器は、
    異なる特性を有し入力端子と出力端子間において並列に接続された複数の増幅素子と、
    前記入力端子と前記出力端子間において前記複数の増幅素子に対して共通に接続された1つの高周波スイッチとを備え、
    前記高周波スイッチは、1入力で且つ前記各増幅素子に対応する切替えパスを有すると共に、該各切替えパスは対応する前記各増幅素子で発生する歪を相殺するための歪を予め発生する予歪発生機能を有し、
    前記高周波電力増幅器の出力部に設けられた第2の高周波スイッチに前記受信系増幅器への切替スイッチが付加されている
    ことを特徴とすることを特徴とする送受信モジュール。
  17. 請求項16において、
    前記ベースバンド回路部、前記RFIC回路部、及び前記高周波増幅モジュールが共通の基板上にモノリシックに構成される
    ことを特徴とする送受信モジュール。
  18. 請求項16において、
    前記ベースバンド回路部、前記RFIC回路部、及び前記高周波増幅モジュールが、少なくともGaAsおよびGaNを含む材料のいずれかから構成される化合物系半導体の共通の基板上にモノリシックに構成される
    ことを特徴とする送受信モジュール。
  19. 請求項16において、
    前記ベースバンド回路部、前記RFIC回路部、及び前記高周波増幅モジュールが、シリコン系半導体の共通の基板上にモノリシックに構成される
    ことを特徴とする送受信モジュール。
  20. 請求項16において、
    前記ベースバンド回路部、前記RFIC回路部、及び前記高周波増幅モジュールの一部がシリコン系半導体の共通の基板上にモノリシックに構成され、かつ、他の一部が少なくともGaAsおよびGaNを含む材料のいずれかから構成される化合物系半導体の共通の基板上にモノリシックに構成される
    ことを特徴とする送受信モジュール。
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