JP2010041020A - トランジェントノイズ検出回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】内臓コネクタの寄生キャパシタのようなシステム上の寄生負荷による影響を受けないトランジェントノイズ検出回路の提供。
【解決手段】トランジェントノイズ検出回路2はトリガ回路22、整流回路24及び制御装置26を備える。トリガ回路がトランジェントノイズを受信すると、トリガ回路はトリガ信号を発生させる。整流回路は直列に接続される整流ユニット242と電流制御ユニット244を備える。整流ユニットがトリガ回路からトリガ信号を受信すると、整流ユニットはトリガ信号により起動される。制御装置は整流ユニットと電流制御ユニットの間の検出ノードDへ接続される。制御装置は検出ノード電圧に基づき、トランジェントノイズ電圧レベルを決定するために使用される。
【選択図】図3(A)

Description

本発明はトランジェントノイズ検出に関する。特に、本発明はトランジェントノイズ検出回路に関する。
ICにおけるデバイス規模が小さくなると、デバイスは例えば静電放電(ESD)又は電気的な速いトランジェント(EFT)のような速いノイズトランジェント事象に、より脆弱になってきた。従って、ESDはIC製品にとって最重要な信頼性問題の1つとなり、全てのICの設計段階で考慮しなければならない。
ユニットレベルのESD問題の他に、システムレベルのESD問題もCMOS IC製品における高まる重要な信頼性問題である。あるCMOS ICは、それらが±2KVの人体モデル(HBM)、±200Vの機械モデル(MM)、及び±1KVの荷電装置モデル(CDM)のようなユニットレベルESD仕様をパスしたとしても、システムレベルESD圧力には非常に影響を受け易い。
システムレベルESD試験で、通常電力がICの内部回路に提供され、そして内部回路はそれらの初期機能を実施するように作動する。システムレベルESD試験の目的は内部回路がESDノイズにさえ干渉される通常動作を保持することができるかどうか、又は回路がそれらを回復するように自動的にリセットできるかどうかを決定することである。システムレベルのESD試験標準IEC61000‐4‐2で、電子製品は、“レベル4”の耐性要求を満足するため、接触放電試験で+8KV、及び空中放電試験で+15kVのESDレベルを維持しなければならない。高エネルギーESD誘導ノイズは、しばしば試験(EUT)下の装置内でCMOSICの故障又は誤動作を起こす。
図1は、ICチップ内のシステムレベルESD検出回路16と内部回路14の接続関係を示す。通常の電源オン状態下で、電源オン/リセット回路12は内部回路14を起動させ、そしてESD検出回路16をリセットする。その後、内部回路14はその初期動作を開始し、そしてESD検出回路16はESD事象の検出を開始する。一旦突然の電圧オーバシュート又はアンダシュートが電源レール(VDD又はVSS)に発生すると、ESD検出回路16は内部回路14に対し保護処理を実施するため電源オン/リセット回路12へ知らせる。
実際の適用では、異なる保護処理が様々なファームウェア又は回路設計を有する、異なるICで使用される。例えば、電源オン/リセット回路12は内部回路14の全体又は一部のみをリセットする。そうすることにより、チップ全体のより重大な誤動作を防止することができる。
システムレベルESD検出回路は、IEEE Trans電磁互換性、50巻、No1、1〜9ページ、2008年2月のM.-D.Ker、C.-C.Yen、とP.-C.Shihにより報告された“電磁互換性規定を満足させるためのCMOS集積回路のシステムレベルESD保護のためのオンチップトランジェント検出回路”で提案されている。図2を参照されたい。図2に上述の論文のESD検出回路を示す。
図2に示すように、キャパシタCp1とCp2は夫々システムがESD事象を受ける場合に、VDDとVSS上に発生する速いトランジェントを検出するために使用される。その結果、図2の回路はシステムレベルのESDノイズを検出することができ、ESDトランジェント事象を伝達するため、出力信号を電源オン/リセット内部回路へ伝送する。内部回路がESDとトランジェントノイズを処理した後、検出回路を再度リセットすることができる。
従来技術で、検出回路はシステムレベルESDトランジェントノイズを結合するため、受動装置(キャパシタCp1とCp2)を使用する。しかし受動装置によりESDトランジェントノイズを結合するためのこの技術は、例えば内臓コネクタの寄生キャパシタのようなシステム上の寄生負荷により激しく影響される。
上記問題を解決するため、本発明の範囲は、トランジェントノイズ電圧レベルを判定できるトランジェントノイズ検出回路を提供することである。
本発明による一実施例はESD検出回路である。ESD検出回路はESD電圧レベルを検出するために使用される。ESD検出回路はトリガ回路、整流回路、及び制御装置を備える。
トリガ回路は電源レールとアースノード間に接続される。トリガ回路がトランジェントノイズを受信すると、トリガ回路はトリガ信号を発生させる。整流回路はトリガ回路、電源レール、及びアースノードへ接続される。整流回路は直列接続される整流回路、及び電流制御ユニットを備える。
実際の適用では、整流ユニットはシリコン制御整流器(SCR)装置を備え、電流制限ユニットは少なくとも1つのMOSFET(金属酸化物半導体電界効果トランジスタ)装置を備える。
整流ユニットがトリガ回路からトリガ信号を受信すると、整流ユニットはトリガ信号により起動される。制御装置は整流ユニットと電流制限ユニット間の検出ノードへ接続される。制御装置は検出ノード電圧に基づきESD電圧レベルを決定するために使用される。
従来技術に比較して、本発明によるトランジェントノイズ検出回路は、速いノイズトランジェント事象を検出するため、従来技術の受動装置に代わり、SCR装置と電流制限MOSFET装置を組み合わせる。従って、本発明によるトランジェントノイズ検出回路はシステム上の寄生負荷による影響を防止することができる。
また、トランジェントノイズ検出回路はESD電圧レベルを検出できるので、続く回路はESD保護方針を提供するため、対応する測定を実施することができる。更に、構造と構成単位が極めて簡易なので、本発明によるトランジェントノイズ検出回路は容易に実施することができる。
本発明の利点と精神は付属図面と共に以下の説明により理解されるだろう。
本発明はトランジェントノイズ電圧レベルを測定できるトランジェントノイズ検出回路を提供する。事実、トランジェントノイズ電圧源はESD電圧又はEFT電圧に類似する。
本発明による第1実施例はESD検出回路である。図3(A)を参照されたい。図3(A)は本発明の第1実施例におけるESD検出回路の基本構造を示す。図3(A)に示すように、ESD検出回路2はトリガ回路22、整流回路24、及び制御装置26を備える。整流回路24は整流ユニット242と電流制限ユニット244を備える。そして整流ユニット242と電流制限ユニット244は直列に接続される。
実際の適用で、整流ユニット242はシリコン制御整流(SCR)装置を備え、電流制限ユニット244は少なくとも1つのMOSFET(金属酸化物半導体電界効果トランジスタ)装置を備える。例えば、電流制限ユニット244は、直列に接続される3つのNMOSを備えるNMOSスタックである。
トリガ回路22は電源レール(VDD)とアースノード間に接続される。トリガ回路22がトランジェントノイズを受信すると、トリガ回路22はトリガ信号を発生させる。事実、トリガ回路22を使用してSCR装置のような整流ユニット242を起動することができる。そして、トリガ回路22は抵抗、キャパシタ、及びインバータを備える。更に、トリガ回路22は、抵抗、キャパシタ、及び直列に接続される複数のインバータを備えるインバータチェーンも備える。
図3(A)に示すように、整流回路24の整流ユニット242はトリガ回路22と電源レールへ接続される。整流ユニット242がトリガ回路22からトリガ信号を受信すると、整流ユニット242はトリガ信号により起動される。更に、整流回路24の電流制限ユニット244は整流ユニット242とアースノードへ接続される。電流制限ユニット244は提案された検出回路の全電力消費を制御することができる。
図3(A)に示すように、制御装置26は検出ノードDへ接続される。検出ノードDは整流ユニット242と電流制限ユニット244の間のノードである。制御装置26は検出ノードDの電圧を検出し、次に検出ノードDの電圧に基づきESD電圧レベルを決定する。
実際の適用で、もし制御装置26が決定するESD電圧レベルが異常に高いならば、制御装置26は、システム装置のより高い電磁互換(EMC)ロバスト性に対する内部回路を直ちに再起動又は再始動させることができる。従って、本発明によるESD検出回路2はシステム装置に対してノイズ検出機能を提供することができる。
図4(A)を参照されたい。図4(A)は図3(A)に示すESD検出回路の詳細図を示す。図4(A)に示すように、トリガ回路22はインバータINVと、直列に接続される抵抗Rと、キャパシタCを備えるRCユニットを備える。RCユニットは電源レールとアースノードへ接続される。インバータINVは電源レール、アースノード、整流ユニット242、及び抵抗RとキャパシタCの間のノードへ接続される。もしRCユニットが電源レールからトランジェントノイズを受信すると、RCユニットはRC遅延信号を発生させる。次に、インバータINVはRCユニットからRC遅延信号を受信し、そしてRC遅延信号に応じたトリガ信号を発生させる。
実際の適用では、トリガ信号22はインバータユニットとRCユニットを備える。例えば、インバータチェーンは直列に接続される4つのインバータを備え、そしてRCユニットは直列に接続される抵抗Rと、キャパシタCを備える。事実、トリガ回路22の構造はこの実施例によって限定されない。それはトリガ回路22に対しなお他の可能な構造を有する。
図4(A)に示すように、整流回路24の整流ユニット242はSCR装置であり、そして電流制限ユニット244はNMOS装置Mn1である。SCR装置242はトリガ回路22のインバータINVと電源レールへ接続される。NMOS装置Mn1と整流ユニット242は直列に接続され、そしてNMOS装置Mn1もアースノードへ接続される。トリガ信号がインバータINVにより発生された後、SCR装置242はインバータINVからトリガ信号を受信する。次に、SCR装置242はトリガ信号により起動される。
次に、図4(A)に示す制御装置26について論ずる。図4(A)に示すように、制御装置26は検出ノードDとNMOS装置Mn1のゲート端子へ接続される。検出ノードDはSCR装置242とNMOS装置Mn1の間のノードである。制御装置26は、検出ノードDの電圧を検出し、次に検出ノードDの電圧に基づき、ESD電圧レベルを決定するために使用される。
更に、ESD検出回路2をリセットするため、制御装置26はリセット信号を発生させ、そしてリセットノードFを介してNMOS装置Mn1のゲート端子へリセット信号を伝送する。次に、NMOS装置Mn1はオフになり、SCR装置242を流れる電流はその保持電流(Ih)以下に低下する。そのため、SCR装置242は不充分な保持電流(Ih)のため、オフになる。その結果、ESD検出回路2はリセットされ、そして別のトランジェントノイズ事象の検出に備える。
実際の適用では、制御装置26は、更に続く回路に接続され、そして続く回路は制御装置26からESD電圧レベルを受信する。ESD電圧レベルに基づき、続く回路は対応する測定を実施し、そして柔軟なESD保護方針を提供することができる。
本発明による第2実施例もESD検出回路である。図3(B)を参照されたい。図3(B)は本発明による第2実施例のESD検出回路の基本構造を示す。図3(B)に示すように、ESD検出回路3はトリガ回路32、整流回路34、及び制御装置36を備える。整流回路34は整流ユニット342と電流制限ユニット344を備える。そして、整流ユニット342と電流制限ユニット344は直列に接続される。
実際の適用で、整流ユニット342はSCR装置を備え、そして電流制限ユニット344は少なくとも1つのMOSFET装置を備える。例えば、電流制限ユニット344は直列に接続される4つのPMOSを備えるPMOSスタックである。
整流ユニット342はトリガ回路32とアースノードへ接続され、そして電流制限ユニット344は電源レール(VDD)と整流ユニット342へ接続されることは注目すべきである。制御装置36は検出ノードEへ接続される。検出ノードEは整流ユニット342と電流制限ユニット344の間のノードである。制御装置36は検出ノードEの電圧を検出し、次に検出ノードEの電圧に基づき、ESD電圧レベルを決定する。
図4(B)を参照されたい。図4(B)は図3(B)のESD検出回路の詳細図を示す。図4(B)に示すように、トリガ回路32はインバータINVと直列に接続される抵抗RとキャパシタCを備えるRCユニットを備える。RCユニットは電源レールとアースノードへ接続される。インバータINVは電源レール、アースノード、整流ユニット242、及び抵抗RとキャパシタCの間のノードへ接続される。もしRCユニットが電源レールからトランジェットノイズを受信すると、RCユニットはRC遅延信号を発生させる。次に、インバータINVはRCユニットからRC遅延信号を受信し、そしてRC遅延信号に応じてトリガ信号を発生させる。
実際の適用で、トリガ回路32はインバータチェーンとRCユニットを備える。例えば、インバータチェーンは直列に接続される5つのインバータを備え、RCユニットは直列に接続される抵抗RとキャパシタCを備える。
図4(B)に示すように、整流回路34の整流ユニット342はSCR装置であり、そして電流制限ユニット344はPMOS装置Mp1である。SCR装置342はトリガ回路32のインバータINVとアースノードへ接続される。PMOS装置MP1と整流ユニット342は直列に接続され、そしてPMOS装置Mp1も電源レールへ接続される。トリガ信号がインバータINVにより発生された後、SCR装置342はインバータINVからトリガ信号を受信する。次に、SCR装置342はトリガ信号により起動される。
図4(B)に示すように、制御装置36は検出ノードEとPMOS装置Mp1のゲート端子へ接続される。検出ノードEはSCR装置342とPMOS装置Mp1の間のノードである。この実施例で、制御装置36は検出ノードEの電圧を検出し、次に検出ノードEの電圧に基づき、ESD電圧レベルを決定するために使用される。
実際の適用で、もし制御装置36が決定するESD電圧が異常であれば、制御装置36はシステム装置のより高いEMCロバスト性のため、内部回路を直ちに再起動又は再始動させることができる。従って、本発明によるESD検出回路3はシステム装置に対しノイズ検出機能を提供することができる。
要約すると、本発明によるトランジェントノイズ検出回路は、速いノイズトランジェント事象を検出するため、従来技術における受動装置に代わり、SCR装置と電流制限MOSFET装置を組み合わせることができる。従って、トランジェントノイズ検出回路はシステムへの寄生負荷による影響を防止することができる。
更に、本発明によるトランジェントノイズ検出回路は、ESD事象の発生のみならず、ESD電圧レベルも検出することができる。ESD電圧レベルに基づき、続く回路は対応する測定を行うことができ、柔軟なESD保護方針を提供できる。更に、構造とその中のユニットは全く簡単であるので、本発明によるトランジェントノイズ検出回路を容易に実施することができる。
上記例と説明で、本発明の特徴と精神を希望的によく記述する。当業者は、装置の多くの修正と変更は本発明の教示を維持しながら行われることが直ちに理解されるだろう。従って上記開示は付属の特許請求の範囲によってのみ限定されると解釈されるべきである。
従来技術におけるICチップのシステムレベルESD検出回路と内部回路の接続関係を示す。 従来技術におけるESD検出回路例を示す。 本発明による第1実施例のESD検出回路の基本構造を示す。 本発明による第2実施例のESD検出回路の基本構造を示す。 図3(A)のESD検出回路の詳細図を示す。 図3(B)のESD検出回路の詳細図を示す。
符号の説明
2、16:ESD検出回路
3:検出回路
12:電源オン/リセット回路
14:内部回路
22、32:トリガ回路
24、34:整流回路
26、36:制御装置
242、342:整流ユニット
244、344:電流制限ユニット

Claims (8)

  1. トランジェントノイズを受信すると、トリガ信号を発生させる、電源レールとアースノード間に接続されるトリガ回路;
    前記トリガ回路から前記トリガ信号を受信すると、前記トリガ信号により起動され、直列に接続される整流ユニットと、電流制限ユニットを備え、前記トリガ回路、前記電源レール、および前記アースノードへ接続される整流回路;
    前記検出ノードの電圧に基づき前記トランジェントノイズ電圧レベルを決定する、前記整流ユニットと前記電流制限ユニット間の検出ノードへ接続される制御装置;
    を備えるトランジェントノイズ電圧レベルを検出するためのトランジェントノイズ検出回路。
  2. 前記整流ユニットはシリコン制御整流器(SCR)であることを特徴とする、請求項1に記載のトランジェントノイズ検出回路。
  3. 前記電流制限ユニットはPMOSであり、前記PMOSは前記電源レールと前記整流ユニット間に接続され、そして前記整流ユニットは前記アースノードに接続されることを特徴とする、請求項1に記載のトランジェントノイズ検出回路。
  4. 前記電流制限ユニットはPMOSスタックであり、前記POMSスタックは前記電源レールと前記整流ユニットの間に接続され、そして前記整流ユニットは前記アースノードへ接続されることを特徴とする、請求項1に記載のトランジェントノイズ検出回路。
  5. 前記電流制限ユニットはNMOSであり、前記NMOSは前記アースノードと前記整流ユニット間に接続され、前記整流ユニットは前記電源レールへ接続されることを特徴とする、請求項1に記載のトランジェントノイズ検出回路。
  6. 前記電流制限ユニットはNMOSスタックであり、前記NMOSスタックは前記アースノードと前記整流ユニットの間に接続され、そして前記整流ユニットは前記電源レールへ接続されることを特徴とする、請求項1に記載のトランジェントノイズ検出回路。
  7. 前記トリガ回路は:
    前記電源レールと前記アースノードへ接続され、直列に接続される抵抗とキャパシタを備えるRCユニット;及び
    前記電源レール、前記アースノード、前記整流ユニット、および前記RCユニットへ接続されるインバータ;を備え、
    前記RCユニットが前記トランジェントノイズを受信すると、前記RCユニットはRC遅延信号を発生させ、次に前記インバータは前記RC遅延信号に応じて前記トリガ信号を発生させることを特徴とする、請求項1に記載のトランジェントノイズ検出回路。
  8. 前記トリガ回路は:
    前記電源レールと前記アースノードへ接続され、直列に接続される抵抗とキャパシタを備えるRCユニット;及び
    前記電源レール、前記アースノード、前記整流ユニット、および前記RCユニットへ接続されるインバータチェーン;を備え、
    前記RCユニットが前記トランジェントノイズを受信すると、前記RCユニットはRC遅延信号を発生させ、次に前記インバータはRC遅延信号に応じて前記トリガ信号を発生させることを特徴とする、請求項1に記載のトランジェントノイズ検出回路。
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