JP2010038612A - コンタクトプローブ - Google Patents

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Abstract

【課題】コンタクトピンとプロービング対象体、およびコンタクトピンとスリーブとを安定して接触させるようにする。
【解決手段】スリーブと、プロービングポイントに接触させられる突起14が先端部11の端面11aに複数形成され、かつ後端部がスリーブ内に摺動自在に挿入されたコンタクトピン4とを有するコンタクトプローブであって、先端部11の端面11aは、平面視形状が円形に形成され、各突起14は、端面11aの外縁部に頂部Pが位置すると共に稜線Bが頂部Pから端面11aの中心部に向けて延びる形状に形成されると共に、互いの形状が不均一に形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えばプリント配線基板に形成された配線パターンなどのプロービング対象体に接触させられる突起が先端部に形成されたコンタクトピンを有するコンタクトプローブに関するものである。
この種のコンタクトプローブとして、下記の特許文献1に開示されたコンタクトプローブ(プローブピン)が知られている。このコンタクトプローブは、金属のスリーブと、内挿する圧縮コイル状のばねと、スリーブの端部に摺動自在に緩嵌されるコンタクトピンとから構成されている。また、コンタクトピンは、その先端が放射状に刃部を設けた王冠状のクラウンとして形成されている。具体的にその構成について図19〜図21を参照して説明する。コンタクトプローブ101は、スリーブ102の内部にばね103が収容され、さらにコンタクトピン104の一方の端部(同図中の右端部)が摺動部105として大径に形成されてスリーブ102の内部に緩嵌されて構成されている。また、コンタクトピン104の他方の端部(同図中の左端部)も大径に形成されて、王冠状のクラウン106として構成されている。
このクラウン106について詳細に説明する。クラウン106は、通常、図19〜図21に示すように、コンタクトピン104の他方の端部を円柱体に形成して構成され、その端面106aに、端面106aの外縁部に頂部Pが位置し、かつ頂部Pから延びる稜線Bが端面106aの中心Oに至る同一形状の刃部(突起)107が等角度間隔で複数(本例では4つ)放射状に形成されている。
上記のような形状のクラウン106を備えたコンタクトピン104では、刃部(突起)107が複数形成されているため、他方の端部の形状が1本の針状に形成されたコンタクトピンと比較して、図22に示すように、プロービング対象体としてのプロービングポイント(同図では一例として基板110に実装された電子部品111におけるリード111aの半田付け箇所)Cの中心からコンタクトピン104の中心が多少ずれたとしても、複数の突起107のうちのいずれかがプロービングポイントCに接触する。このため、このコンタクトピン104をコンタクトプローブ101に使用することにより、コンタクトプローブ101のプロービングポイントCに対する位置決めを高精度で行わなくて済むため、コンタクトプローブ101についての移動制御の簡易化と、プロービング時間の短縮化とを図ることができる。
特開平5−264588号公報(第3頁、第1図(b))
ところが、上記のコンタクトプローブ101には、以下の問題点が存在する。すなわち、このコンタクトプローブ101では、上記したように、同一形状の刃部(突起)107が、平面視円形の端面106aに等角度間隔で形成されている。この構成により、図23に示すように、目標とするプロービングポイントCに対してコンタクトピン104が正確に位置決めされた状態でプロービングされたときには、すべての刃部(突起)107がプロービングポイントCに対してほぼ同時に接触する。このため、コンタクトピン104からプロービングポイントCに加わる圧力がすべての刃部(突起)107に均等に分散されて、1つの刃部(突起)107当たりの接触圧が大幅に低下し、接触状態が不安定になるという問題点が存在している。また、プロービングポイントCと各刃部(突起)107との均一な接触に起因して、コンタクトピン104に自らの軸線方向と平行な方向の圧力が加わるため、コンタクトピン104はスリーブ102内にスリーブ102の軸線方向と平行に押し込まれる。つまり、コンタクトピン104はスリーブ102内にスリーブ102に対して真っ直ぐな状態で押し込まれる。このため、コンタクトピン104がスリーブ102内にスリーブ102に対して斜めになった状態で押し込まれるときと比較して、コンタクトピン104とスリーブ102との接触状態が不安定になって電気的な導通状態が不安定となるという問題点も存在している。
本発明は、かかる問題点を解決すべくなされたものであり、コンタクトピンとプロービング対象体、およびコンタクトピンとスリーブとを安定して接触させ得るコンタクトプローブを提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載のコンタクトプローブは、スリーブと、プロービング対象体に接触させられる突起が先端部の端面に複数形成され、かつ後端側が前記スリーブ内に摺動自在に挿入されたコンタクトピンとを有するコンタクトプローブであって、前記先端部の前記端面は、平面視形状が円形に形成され、前記各突起は、前記端面の外縁部に頂部が位置すると共に稜線が当該頂部から当該端面の中心部に向けて延びる形状に形成されると共に、互いの形状が不均一に形成されている。本願において「形状が不均一」とは、形状または大きさが均一ではないこと、つまり少なくとも1つの形状が他の形状と相違することだけでなく、大きさが相違することをも意味するものとする。したがって、相似形も不均一に含まれるものとする。
また、請求項2記載のコンタクトプローブは、請求項1記載のコンタクトプローブにおいて、前記各突起は、互いの頂部の高さが不均一に形成されている。本願において「高さが不均一」とは、高さが均一ではないこと、つまり少なくとも1つの高さが他の高さと相違することを意味するものとする。
また、請求項3記載のコンタクトプローブは、請求項1または2記載のコンタクトプローブにおいて、前記先端部の端面には、前記稜線の交点に副突起が形成されている。
また、請求項4記載のコンタクトプローブは、請求項1から3のいずれかに記載のコンタクトプローブにおいて、前記コンタクトピンは、一端側が前記先端部に連結されると共に他端側が前記スリーブ内に挿入された軸体部を備え、当該先端部が当該軸体部に対して偏心した状態で連結されている。
請求項1記載のコンタクトプローブでは、コンタクトピンの先端部の端面に、端面の外縁部に頂部が位置すると共に稜線がこの頂部から端面の中心部に向けて延びる形状に形成された複数の突起が、互いの形状が不均一な状態で形成されている。
したがって、このコンタクトプローブによれば、プロービングポイントに対するプロービング状態において、すべての突起がプロービングポイントに均一に接触するという事態を確実に回避することができるため、プロービングポイントと接触する突起の接触圧が分散されて大幅に低下することに起因する接触不良の発生を確実に防止して、コンタクトピンとプロービングポイントとを安定して接触させることができる。また、このコンタクトプローブによれば、プロービングポイントに対して各突起が均一には当接しないため、コンタクトピンがスリーブ内で斜めになった状態で押し込まれる結果、コンタクトピンとスリーブとの接触状態についても、不安定になる事態を回避でき、これにより、両者が確実に接触する状態に維持させることができる。
また、請求項2記載のコンタクトプローブによれば、互いの頂部の高さが不均一となるように各突起を形成したことにより、すべての突起がプロービングポイントに均一に接触するという事態を一層確実に回避することができ、接触不良の発生を一層確実に防止することができる。
また、請求項3記載のコンタクトプローブによれば、稜線の交点に副突起を形成したことにより、平面形状の小さいプロービングポイントに対して正確にプロービングされた場合においても、副突起がこのプロービングポイントに主として接触するため、接触状態が不安定になる事態を確実に回避することができる。
また、請求項4記載のコンタクトプローブによれば、一端側が先端部に連結されると共に他端側がスリーブ内に挿入された軸体部を備えてコンタクトピンを構成し、先端部を軸体部に対して偏心した状態で連結したことにより、常にコンタクトピンがスリーブ内で斜めになった状態で押し込まれるため、コンタクトピンをスリーブに対して一層確実に接触させることができる。
以下、本発明に係るコンタクトプローブの最良の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、本発明に係るコンタクトプローブ1の構成について、図面を参照して説明する。
図1に示すコンタクトプローブ1は、スリーブ2、ばね3およびコンタクトピン4を備えている。スリーブ2は、導電性を有する金属材料を用いて円筒体に形成されると共に、一端側に挿通孔2a(後述する中間部13の外径よりも大径で、かつ後述する後端部(従来の摺動部に相当する)12の外径よりも小径)が形成され、かつ他端側が閉塞されている。ばね3は、一例として導電性を有する金属製のコイルばねで構成されて、スリーブ2内に収容されている。コンタクトピン4は、本例では、図1に示すように、導電性を有する金属材料を用いて、先端部(同図中の左端部)11、後端部(同図中の右端部)12、および先端部11と後端部12とを連結する中間部13(後端部12と共に本発明における軸体部を構成する)とを備えている。また、先端部11、後端部12および中間部13は、それぞれ円柱体に形成されると共に、先端部11および後端部12は中間部13よりも大径に形成されて、互いの軸線が一致した状態で連結されている。また、コンタクトピン4は、中間部13が挿通孔2aに挿通され、かつ後端部12がスリーブ2内に収容された状態でスリーブ2に装着されている。また、コンタクトピン4では、後端部12の外径がスリーブ2の内径よりも若干小径に形成されることにより、後端部12が、スリーブ2の内周面と電気的に接触した状態で、スリーブ2内を摺動可能となっている。なお、このスリーブ2には、測定用信号入出力用の図示しないケーブルが電気的に接続されて、このスリーブ2を介してコンタクトピン4から測定用信号の入出力が行われる。
スリーブ2の外部に位置するコンタクトピン4の先端部11は、その端面(図1中の左端面であって、平面視形状が円形の端面)11aに複数(本例では4つ)の突起(刃部)14が形成されることにより、王冠状のクラウンとして構成されている(以下、先端部11を「クラウン11」ともいう)。このクラウン11について図1〜図5を参照して詳細に説明する。クラウン11は、図1において破線で示すように、平面(先端部11の軸線と直交する平面)に形成された先端部11の端面11a上に、図2に示すように、頂部Pa,Pb,Pc,Pd(以下、特に区別しないときには「頂部P」ともいう)が端面11aの外縁部に位置すると共に、図2〜図4に示すように、稜線Bが頂部Pから端面11aの中心部(本例では一例として中心O)に向けて延びるように形成された突起14a,14b,14c,14d(以下、特に区別しないときには「突起14」ともいう)が放射状に4つ形成されて構成されている。本例では、各突起14は、図2に示すように、その平面形状がいずれも中心角が90°の同一形状の扇形に形成されているが、扇形の弧状部分(端面11aの外縁部の一部)における各頂部Pa,Pb,Pc,Pdの位置がそれぞれが異なるように配置され、かつ、図5に示すように、各頂部Pa,Pb,Pc,Pdの端面11aからの高さHa,Hb,Hc,Hdもそれぞれ異なるように規定されて(本例では一例として、Hc>Hb>Hd>Ha)、各突起14の形状(本例では立体形状)が不均一に形成されている。
次に、図6,7を参照して、プロービング対象体としてのプロービングポイントCへのコンタクトプローブ1のプロービング動作について説明する。なお、本例ではプロービングポイントCの一例として、同図に示すように、基板110に実装された電子部品111におけるリード111aの半田付け箇所(一般的に同図に示すように、半田がドーム状に盛り上がって形成される箇所)を挙げて説明する。
まず、図6に示すように、コンタクトプローブ1の中心、つまりコンタクトピン4の軸線LがプロービングポイントCの中心から多少ずれた状態で、プロービングポイントCにコンタクトプローブ1がプロービングされたときには、プロービングポイントCに接触させられるコンタクトピン4の先端部11がクラウンに形成されているため、先端部11の半径程度のずれであれば、複数の突起14のうちのいずれか(同図では突起14b)がプロービングポイントCに必ず接触する。このため、コンタクトプローブ1のプロービングポイントCに対する位置決めを高精度で行う必要がないため、コンタクトプローブ1の移動制御の簡易化を図り、プロービングに要する時間を短縮することが可能となっている。また、このプロービング状態では、すべての突起14がプロービングポイントCに均一に接触するという事態が生じないため、プロービングポイントCと接触する突起14の接触圧が大幅に低下することに起因して発生する接触不良が確実に回避されている。また、このようにプロービングポイントCに対して一部の突起14だけが当接する状態のときには、コンタクトピン4がスリーブ2内で斜めになった状態で押し込まれる。したがって、コンタクトピン4とスリーブ2との接触状態についても、コンタクトピン4がスリーブ2内に真っ直ぐに押し込まれるときとは異なり、不安定になることはなく、両者が確実に接触する状態に維持される。
次に、図7に示すように、コンタクトプローブ1の中心、つまりコンタクトピン4の軸線LがプロービングポイントCの中心に一致した状態で、プロービングポイントCにコンタクトプローブ1がプロービングされたときには、頂部Pcの最も高い突起14cにおける頂部Pcまたは稜線Bが最初にプロービングポイントCと接触する。したがって、コンタクトピン4に加わる圧力により、その後に、コンタクトピン4がスリーブ2内で斜めになり、これによって突起14c以外の他の突起14がプロービングポイントCと接触した場合であっても、すべての突起14がプロービングポイントCに均一に接触するという状態には至らない。このため、このプロービング状態においても、プロービングポイントCと接触する突起14の接触圧が大幅に低下することに起因して発生する接触不良が確実に回避されると共に、コンタクトピン4がスリーブ2内で斜めになった状態で押し込まれることから、コンタクトピン4とスリーブ2との接触状態についても、不安定になることはなく、両者が確実に接触する状態に維持される。
このように、このコンタクトプローブ1では、コンタクトピン4の先端部11の端面11aに、端面11aの外縁部に頂部Pが位置すると共に稜線Bがこの頂部Pから端面11aの中心部(上記の例では中心O)に向けて延びる形状に形成された複数(4つ)の突起14が、互いの形状が不均一な状態で、具体的には各頂部Pの高さが不均一な状態で形成されている。したがって、このコンタクトプローブ1によれば、プロービングポイントCに対するプロービング状態において、すべての突起14がプロービングポイントCに均一に接触するという事態を確実に回避することができるため、プロービングポイントCと接触する突起14の接触圧が大幅に低下することに起因する接触不良の発生を確実に防止して、コンタクトピン4とプロービングポイントCとを安定して接触させることができる。また、このコンタクトプローブ1によれば、プロービングポイントCに対して各突起14が均一には当接しないため、コンタクトピン4がスリーブ2内で斜めになった状態で押し込まれる結果、コンタクトピン4とスリーブ2との接触状態についても、不安定になる事態を回避でき、これにより、両者が確実に接触する状態に維持させることができる(つまり、両者間の電気的な導通状態を安定した状態に維持することができる)。
なお、本発明は、上記の構成に限定されない。例えば、上記のコンタクトピン4では、各突起14の稜線Bの交点を先端部11の端面11aの中心Oに規定しているが、図8に示すコンタクトピン4Aのように、各稜線Bの交点Dを端面11aの中心部ではあるが、中心O(真中)とは異なる位置(偏心位置)に規定して各突起14を形成することもできる。以下、このコンタクトピン4Aの構成について、図8〜図11を参照して説明する。なお、コンタクトピン4と同一の構成については同一の符号を付して重複する説明を省略する。
コンタクトピン4Aの先端部21は、その端面21aに複数(4つ)の突起14が形成されることにより、王冠状のクラウンとして構成されている(以下、先端部21を「クラウン21」ともいう)。このクラウン21について、図8〜図11を参照して詳細に説明する。クラウン21は、図9〜図11において破線で示すように、平面(先端部21の軸線と直交する平面)に形成された先端部21の端面21a上に、図8に示すように、頂部Pが端面21aの外縁部に位置すると共に、稜線Bが頂部Pから端面21aの中心部(本例では端面21aの中心Oから若干外れた偏心位置に規定された交点D)に向けて延びるように形成された突起14が放射状に複数(一例として4つ)形成されて構成されている。本例でも各突起14は、図8に示すように、その平面形状がいずれも扇形(一例として、突起14b,14dについては扇形、突起14a,14cについては歪んだ扇形)に形成され、かつ各頂部Pa,Pb,Pc,Pdが扇形の領域の弧状部分における異なる位置にそれぞれ配置され、かつ図11に示すように、各頂部Pa,Pb,Pc,Pdの端面21aからの高さHa,Hb,Hc,Hdもそれぞれ異なるように規定されて(Hb>Hc>Ha>Hd)、各突起14の形状(本例では立体形状)が不均一に形成されている。
このコンタクトピン4Aを使用したコンタクトプローブ1によっても、先端部21の端面21aに複数の突起14が互いの形状が不均一な状態(具体的には各頂部Pの高さが不均一な状態)で形成されているため、コンタクトピン4を使用した上記のコンタクトプローブ1と同様にして、プロービングポイントCに対するプロービング状態において、すべての突起14がプロービングポイントCに均一に接触するという事態を確実に回避することができるため、プロービングポイントCと接触する突起14の接触圧が大幅に低下することに起因する接触不良の発生を確実に防止することができる。また、このコンタクトピン4Aを使用したコンタクトプローブ1によれば、プロービングポイントCに対して各突起14が均一には当接しないため、コンタクトピン4Aがスリーブ2内で斜めになった状態で押し込まれる結果、コンタクトピン4Aとスリーブ2との接触状態についても、不安定になる事態を回避でき、これにより、両者が確実に接触する状態を維持させることができる。
また、上記の各コンタクトピン4,4Aでは、複数の突起14のみでクラウンを構成しているが、突起14以外の突起を配設することもできる。例えば、上記のコンタクトピン4における先端部11の端面11a上における各稜線Bの交点(中心O)に副突起を配設する構成を採用することもできる。この構成を備えたコンタクトピン4Bについて、図12〜図14を参照してその構成を説明する。なお、副突起以外の構成については、コンタクトピン4の構成と同一であるため、同一の構成については同一の符号を付して重複する説明を省略する。
コンタクトピン4Bの先端部31は、その端面(平面視円形の端面)31aに複数(4つ)の突起(刃部)14が形成されることにより、王冠状のクラウンとして構成されている(以下、先端部31を「クラウン31」ともいう)。このクラウン31について、図12〜図14を参照して詳細に説明する。クラウン31は、図13,14において破線で示すように、平面(先端部31の軸線と直交する平面)に形成された先端部31の端面31a上に、図12に示すように、各突起14が放射状に形成されて構成されている。また、各突起14の稜線Bの交点でもある端面31aの中心Oには、先端部31の軸線方向に沿って突出する副突起32が配設されている。この副突起32は、その高さHeが最も低い突起14aの頂部Paの高さHaよりも低く規定され(Hc>Hb>Hd>Ha>He)、かつ先端が尖鋭に形成されている。
このコンタクトピン4Bを使用したコンタクトプローブ1でも、先端部31の端面31aに複数の突起14が互いの形状が不均一な状態で形成されているため、上記したコンタクトピン4を使用した構成と同様の作用効果を奏することができる。また、プロービングポイントCに対して正確にプロービングされた場合において、プロービングポイントCの平面形状が端面31aと比較して小さいときに、突起14のみで構成されるコンタクトピン4では、各突起14とプロービングポイントCとの当接状態にあまり差が無い状態となることがあり、これに起因して接触状態が不安定になる事態が生じる場合もある。しかしながら、このコンタクトピン4Bを使用したコンタクトプローブ1によれば、平面形状の小さいプロービングポイントCに対して正確にプロービングされた場合には、副突起32がこのプロービングポイントCに主として接触するため、接触状態が不安定になる事態を確実に回避することができる。
また、上記したコンタクトピン4Aにも副突起32を配設することもできる。コンタクトピン4Aに副突起32を配設したコンタクトピン4Cについて、図15〜図17を参照してその構成を説明する。なお、副突起32以外の構成については、コンタクトピン4Aの構成と同一であるため、同一の構成については同一の符号を付して重複する説明を省略する。
コンタクトピン4Cの先端部41は、その端面(平面視円形の端面)41aに複数の突起(刃部)14が形成されることにより、王冠状のクラウンとして構成されている(以下、先端部41を「クラウン41」ともいう)。このクラウン41について、図15〜図17を参照して詳細に説明する。クラウン41は、図16,17において破線で示すように、平面(先端部41の軸線と直交する平面)に形成された先端部41の端面41a上に、図15に示すように、各突起14が放射状に形成されて構成されている。また、各突起14の稜線Bの交点Dには、先端部41の軸線方向に沿って突出する副突起32が配設されている。この副突起32は、その高さHeが最も低い突起14dの頂部Pdの高さHdよりも低く規定され(Hb>Hc>Ha>Hd>He)、かつ先端が尖鋭に形成されている。
このコンタクトピン4Cを使用したコンタクトプローブ1でも、上記したコンタクトピン4Aの作用効果に加えて、上記したコンタクトピン4Bと同様の副突起32に基づく作用効果を奏することができる。
また、上記した各コンタクトピン4,4A,4B,4Cでは、プロービングポイントCに対して各突起14が均一には当接しない構成とすることにより、コンタクトピン4,4A,4B,4Cがスリーブ2内で斜めになった状態で押し込まれるようにして、コンタクトピン4,4A,4B,4Cとスリーブ2とが確実に接触する構成としているが、この作用効果がより確実に奏されるように、図18に示すように、中間部13に対して先端部11、21,31,41(以下、「先端部11等」ともいう)を偏心した状態(先端部11等と中間部13の各軸線同士がずれている状態)で連結する構成を採用することもできる。また、図示はしないが、中間部13に対して後端部12を偏心した状態で連結する構成とすることもできる。このように中間部13に対して先端部11等や後端部12を偏心した状態で連結した構成では、先端部11等がプロービングポイントCと接触して圧力を受けた際に、偏心に起因して、常にコンタクトピン4,4A,4B,4Cがスリーブ2内で斜めになった状態で押し込まれるため、コンタクトピン4,4A,4B,4Cをスリーブ2に対して一層確実に接触させることができる。
また、各突起14の頂部Pの高さをすべて相違させることによって、プロービングポイントCに対して各突起14を確実に不均一に当接させるという好ましい構成を採用したコンタクトピン4,4A,4B,4Cについて上記したが、少なくとも1つの突起14の頂部Pの高さが他の突起14の頂部Pの高さと相違する構成であればよく、この構成においても、プロービングポイントCに対して各突起14が均一に当接する事態を回避することができる。また、コンタクトピン4A,4Cのように、各突起14の交点Dを先端部21の端面21aの中心Oから偏心させる構成としたときには、各突起14の高さを同じに揃えたとしても、各突起の稜線Bの端面21aに対する角度が不均一になるため、プロービングポイントCに対して各突起14が不均一に当接すると考えられる。このため、図示はしないが、コンタクトピン4A,4Cのように各突起14の交点Dを先端部21の端面21aの中心Oから偏心させ、かつ各突起14の高さを揃えた構成を採用することもできる。
コンタクトプローブ1の構成を示す構成図である。 コンタクトピン4における先端部11の正面図である。 先端部11を右斜め上から見た斜視図である。 先端部11を左斜め上から見た斜視図である。 先端部11を真上から見た平面図である。 プロービングポイントCに対してコンタクトピン4がずれてプロービングされた状態を示す説明図である。 プロービングポイントCに対してコンタクトピン4が正確にプロービングされた状態を示す説明図である。 コンタクトピン4Aにおける先端部21の正面図である。 先端部21を右斜め上から見た斜視図である。 先端部21を左斜め上から見た斜視図である。 先端部21を真上から見た平面図である。 コンタクトピン4Bにおける先端部31の正面図である。 先端部31を右斜め上から見た斜視図である。 先端部31を真上から見た平面図である。 コンタクトピン4Cにおける先端部41の正面図である。 先端部41を右斜め上から見た斜視図である。 先端部41を真上から見た平面図である。 中間部13に対して先端部11(21,31,41)を偏心させて連結したコンタクトプローブ1の構成を示す構成図である。 従来のコンタクトプローブ101の構成を示す構成図である。 コンタクトピン104における先端部106の正面図である。 先端部106を右斜め上から見た斜視図である。 プロービングポイントCに対してコンタクトピン104がずれてプロービングされた状態を示す説明図である。 プロービングポイントCに対してコンタクトピン104が正確にプロービングされた状態を示す説明図である。
符号の説明
1 コンタクトプローブ
2 スリーブ
3 ばね
4,4A,4B,4C コンタクトピン
11,21,31,41 先端部
11a,21a,31a,41a 端面
14 突起
32 副突起
B 稜線
P 頂部

Claims (4)

  1. スリーブと、
    プロービング対象体に接触させられる突起が先端部の端面に複数形成され、かつ後端側が前記スリーブ内に摺動自在に挿入されたコンタクトピンとを有するコンタクトプローブであって、
    前記先端部の前記端面は、平面視形状が円形に形成され、
    前記各突起は、前記端面の外縁部に頂部が位置すると共に稜線が当該頂部から当該端面の中心部に向けて延びる形状に形成されると共に、互いの形状が不均一に形成されているコンタクトプローブ。
  2. 前記各突起は、互いの頂部の高さが不均一に形成されている請求項1記載のコンタクトプローブ。
  3. 前記先端部の端面には、前記稜線の交点に副突起が形成されている請求項1または2記載のコンタクトプローブ。
  4. 前記コンタクトピンは、一端側が前記先端部に連結されると共に他端側が前記スリーブ内に挿入された軸体部を備え、当該先端部が当該軸体部に対して偏心した状態で連結されている請求項1から3のいずれかに記載のコンタクトプローブ。
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