JP2010037568A - 粉末射出成形体用バインダーおよび粉末射出成形体の脱脂方法 - Google Patents

粉末射出成形体用バインダーおよび粉末射出成形体の脱脂方法 Download PDF

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Abstract

【要 約】
【課 題】超臨界流体(例えば超臨界二酸化炭素)脱脂を施される粉末射出成形体用として好適な、粉末射出成形体用バインダーを提供する。
【解決手段】ワックス成分および/または潤滑性付与成分とプラスチックス成分と植物油の合計量100体積%に対し、ワックス成分および/または潤滑性付与成分を30〜45体積%と、プラスチックス成分を30〜50体積%と、さらに植物油を5〜40体積%と、を配合する。ワックス成分としてパラフィンワックスまたはマイクロクリスタリンワックスが、潤滑性付与成分としてステアリン酸またはステアリン酸ステアリルが、プラスチックス成分として、ポリプロピレン、ポリエチレンまたはエチレン−酢酸ビニル共重合体が好ましい。植物油の一部に代えて、界面活性付与成分を配合しても良い。これにより、超臨界二酸化炭素を脱脂媒体として粉末射出成形体の脱脂を行うことができ、しかも脱脂処理後の粉末射出成形体強度が高く、脱脂による粉末射出成形体の変形や、ハンドリング時の破損等を防止できる。
【選択図】なし

Description

本発明は、粉末射出成形体用バインダーに係り、とくに超臨界流体(とくに超臨界二酸化炭素)による脱脂処理を行う粉末射出成形体用として、好適なバインダーに関する。また、本発明は、該バインダーを用いた粉末射出成形体の、とくに超臨界流体(とくに超臨界二酸化炭素)による脱脂方法に関する。
自動車、精密機械等の分野では、粉末射出成形技術を利用して製造された焼結品を部品として多数利用している。粉末射出成形技術を利用して製造された焼結品は、製品の寸法精度に優れていること、ニアネットシェイプ形状が安定的に確保できるため生産性が高いこと等の利点がある。粉末射出成形技術を利用した焼結品の製造は、通常、金属や合金の粉末、あるいはセラミックス粉末に有機バインダ等を配合し、混合・混練して混合混練物とする工程と、この混合混練物を射出成形して、所望の形状の粉末射出成形体とする射出成形工程と、ついで得られた粉末射出成形体から有機バインダーを抽出除去する脱バインダー処理工程と、脱バインダー処理された粉末射出成形体を焼結して、所定形状の焼結品とする焼結工程とを経て、行われている。
脱バインダー処理方法としては、例えば、熱分解法や溶解法が知られている。熱分解法は、粉末射出成形体を加熱し、有機バインダーを熱分解させて除去する方法であるが、粉末射出成形体を変形させずに、脱バインダー処理を行うには長時間の処理を必要とするという問題がある。
また、溶解法では、有機溶剤を用いて粉末射出成形体から有機バインダーを抽出する方法や、超臨界流体を用いる方法が知られている。有機溶剤を用いる方法では、熱分解法に比べて処理時間の大幅な短縮が可能であるが、しかし、有機溶剤を使用するため、安全面、環境面からの制約を受ける等で問題を残している。
一方、超臨界流体を用いて脱脂する方法は、有機溶剤を用いる方法のような安全面、環境面等での問題がなく、しかも処理時間も短く、また欠陥の発生が稀であるという利点があり、セラミック粉末射出成形体の脱脂に適用されている。また、非特許文献1に記載があるように、金属粉末射出成形(Metal Injection Molding;以下MIMともいう)体の脱脂への適用も試みられているが、高圧雰囲気中での処理を必要とし、高価な装置が必要であること、抽出したバインダー成分の後処理等の問題が残されており、まだ一般的となっていないのが現状である。
例えば、特許文献1には、超臨界流体を用いて脱脂ができるセラミックス成形体脱脂用バインダー組成物が提案されている。特許文献1に記載された技術では、バインダー組成物は、超臨界流体に比較的に抽出容易な溶出バインダー成分と、超臨界流体に比較的に抽出され難く成形体に強度を与える溶出困難バインダー成分等を組み合わせたものであり、溶出バインダー成分を30〜95重量%、溶出困難バインダー成分を5〜70重量%含むとしている。そして、特許文献1に記載された技術では、溶出バインダー成分として、高級アルコール、ワックス、脂肪酸および脂肪酸塩から選択される1〜3種が、また、溶出困難バインダー成分として、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリメタクリル酸エステル等から選択される1種以上が例示されている。
また、非特許文献1にも、超臨界二酸化炭素を利用して金属粉末射出成形(MIM)体の脱脂を行った例が記載され、使用したバインダーとして、パラフィンワックス:70〜80重量%、ポリエチレンまたはポリプロピレン:5〜25重量%を含むバインダーが例示されている。
特開昭62−278160号公報 清水ら:粉体と粉末冶金 第43巻第10号、p.1188〜1192
しかしながら、特許文献1、非特許文献1に記載された技術で使用されたバインダーは、超臨界流体(例えば二酸化炭素)に対する溶解度が比較的高い、パラフィンワックス等の溶出バインダー成分を30%以上、あるいは60%以上と多量に含有することを特徴としている。このため、成形体の強度を与える、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等の溶出困難バインダー成分の含有量が低くなり、脱脂後の成形体の強度が不足し、変形や、ハンドリング時の破損等の問題が生じ、実操業上問題を残していた。また、特許文献1、非特許文献1に記載された技術で使用されたバインダーでは、パラフィンワックス等の溶出バインダー成分の含有量が高く、高圧で射出成形する場合には、PE、PP等の溶出困難バインダー成分と、パラフィンワックス等の溶出バインダー成分とが分離するという問題もあった。
本発明は、かかる従来技術の問題に鑑み、超臨界流体(例えば二酸化炭素)による脱脂処理を行っても脱脂後の粉末射出成形体強度が高く、脱脂による粉末射出成形体の変形や、ハンドリング時の破損等を防止できる、超臨界流体(例えば超臨界二酸化炭素)脱脂を施される粉末射出成形体用として好適な、粉末射出成形体用バインダーを提供することを目的とする。また、本発明は、射出成形時にバインダーの分離が生じにくい、粉末射出成形体用バインダーを提供することも目的とする。
本発明者は、上記した目的を達成するために、バインダーの配合組成について鋭意研究を行った。その結果、脱脂処理後の粉末射出成形体の強度を適正範囲内に保持するため、プラスチック成分の配合量を適正範囲内とするとともに、さらに超臨界流体(例えば二酸化炭素)に対する溶解度が比較的高い、ワックス成分(パラフィンワックス)に加えて、適正量の、好ましくは不乾性の、植物油を含有させることを思い付いた。これにより、脱脂率は従来の溶剤抽出脱脂とほぼ同等で、この方法に比べて処理時間も短く、かつ、脱脂後の成形体の変形やハンドリング時の破損等の不具合の発生が防止でき、肉厚の薄い粉末射出成形品、複雑な形状の粉末射出成形品の製造が可能になるという知見を得た。
本発明は、上記した知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨は次のとおりである。
(1)超臨界流体を用いて脱脂を行う粉末射出成形体用のバインダーであって、ワックス成分および/または潤滑性付与成分とプラスチックス成分と植物油の合計量100体積%に対し、前記ワックス成分および/または潤滑性付与成分を30〜45体積%と、前記プラスチックス成分を30〜50体積%と、さらに前記植物油を5〜40体積%と、を配合することを特徴とする粉末射出成形体用バインダー。
(2)(1)において、前記ワックス成分がパラフィンワックスまたはマイクロクリスタリンワックスであり、前記潤滑性付与成分がステアリン酸またはステアリン酸ステアリルであり、前記プラスチックス成分がポリプロピレン、ポリエチレンまたはエチレン−酢酸ビニル共重合体のいずれかであることを特徴とする粉末射出成形体用バインダー。
(3)(1)または(2)において、前記植物油が、落花生油、ひまし油、オリーブ油、サラダ油のうちから選ばれた1種または2種以上であることを特徴とする粉末射出成形体用バインダー。
(4)(1)ないし(3)のいずれかにおいて、前記植物油の一部に代えて、界面活性付与成分を、0.1〜5体積%を配合することを特徴とする粉末射出成形体用バインダー。
(5)(4)において、前記界面活性付与成分が、脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールのいずれかであることを特徴とする粉末射出成形体用バインダー。
(6)(1)ないし(5)のいずれかにおいて、前記粉末射出成形体用が、金属粉末射出成形体用であることを特徴とする粉末射出成形体用バインダー。
(7)(1)ないし(6)のいずれかに記載の粉末射出成形体用バインダーを使用して得られた粉末射出成形体の脱脂処理を行う粉末射出成形体の脱脂方法であって、前記脱脂処理が、脱脂媒体として超臨界二酸化炭素を使用し、圧力:10〜30MPa、温度:35〜80℃で行い、前記粉末射出成形体からバインダーの一部の成分を前記脱脂媒体中に抽出する処理とすることを特徴とする粉末射出成形体の脱脂方法。
(8)(7)において、前記脱脂媒体から抽出された成分を、吸着剤を用いて吸着し、分離することを特徴とする粉末射出成形体の脱脂方法。
(9)(8)において、前記吸着剤が、活性炭であることを特徴とする粉末射出成形体の脱脂方法。
(10)(7)ないし(9)のいずれかにおいて、前記粉末射出成形体が、金属粉末射出成形体であることを特徴とする粉末射出成形体の脱脂方法。
本発明によれば、超臨界流体(例えば二酸化炭素)を脱脂媒体として粉末射出成形体の脱脂を行うことができ、しかも脱脂処理後の粉末射出成形体強度が高く、脱脂による粉末射出成形体の変形や、ハンドリング時の破損等を防止でき、生産性向上に有効に寄与し、産業上格段の効果を奏する。また、本発明によれば、射出成形時にバインダーの分離が生じないうえ、脱脂処理時間を短縮でき、製品の寸法精度がより向上するという効果もある。
本発明のバインダーは、超臨界流体、好ましくは超臨界二酸化炭素、を脱脂媒体として用いた粉末射出形成体の脱脂処理に好適な、粉末射出成形体用バインダーである。また、本発明のバインダーは、金属粉末射出成形体、セラミック粉末射出成形体のいずれにも適用可能であるが、とくに金属粉末射出成形体用として好適である。
本発明のバインダーは、ワックス成分および/または潤滑性付与成分と、プラスチックス成分とさらに植物油とを配合したバインダーである。
ワックス成分は、脱脂処理時に主として抽出される成分であり、超臨界流体に溶解度が高いものであれば、その種類を限定する必要はない。なお、好ましいワックス成分としては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等が例示でき、とくにパラフィンワックスとすることが脱脂性の観点から好ましい。
また、本発明では、脱脂後の成形体の強度を確保するため、ワックス成分の配合量を可能なかぎり低減し、ワックス成分とプラスチックス成分と植物油の合計量100体積%に対し、30〜45体積%とした。ワックス成分が、30体積%未満では、脱脂処理により抽出されるバインダーが少なくなる。また、射出成形時に流動性が低下し、成形体の充填不足等の欠陥が生じる。
一方、ワックス成分が、45体積%を超えて配合されると、結果的にプラスチックス成分の配合量が少なくなり、脱脂処理後の成形体の強度が低下し、成形体の変形や、ハンドリング時の破損等の不具合が生じる。このようなことから、ワックス成分の配合量を、ワックス成分とプラスチックス成分と植物油の合計量100体積%に対し、30〜45体積%の範囲に限定した。
また、本発明では、ワックス成分の一部または全部に代えて、潤滑性付与成分としてもよい。ここでいう「潤滑性付与成分」は、粉末射出成形体の原料粉である金属粉末あるいはセラミックス粉末に潤滑性を付与し、流動性を向上させるために添加するもので、射出成形が容易となり、成形体の強度も増加させることができ、必要に応じてワックス成分の一部または全部に代えて配合できる。潤滑性付与成分は、本発明では、ワックス成分と同様に、超臨界流体による脱脂処理時に成形体から容易に抽出できる。
また、ワックス成分の一部に代えて潤滑性付与成分を配合する場合には、ワックス成分と潤滑性付与成分とプラスチックス成分と植物油の合計量100体積%に対し、ワックス成分および潤滑性付与成分の合計で、30〜45体積%の範囲に限定した。なお、潤滑性付与成分の配合量は、ワックス成分配合量の45%以下とすることが好ましい。
なお、ワックス成分の全部に代えて、潤滑性付与成分を配合する場合は、潤滑性付与成分とプラスチックス成分と植物油の合計量100体積%に対し、全量ワックス成分配合の場合と同様に、潤滑性付与成分を、30〜45体積%の範囲に限定した。潤滑性付与成分が30%未満では、射出成形時に流動性が低下し、成形体の充填不足等の欠陥が生じる。一方、45%を超えると、プラスチックス成分の配合量が少なくなり、脱脂処理後の成形体の強度が低下し、成形体の変形や、ハンドリング時の破損等の不具合が生じる。このようなことから、潤滑性付与成分の配合量を、潤滑性付与成分とプラスチックス成分と植物油の合計量100体積%に対し、30〜45体積%の範囲に限定した。
なお、潤滑性付与成分は、ステアリン酸またはステアリン酸ステアリルとすることが好ましい。
配合するプラスチックス成分は、超臨界流体に溶解度が低く、脱脂処理時に溶出せず、射出成形体内に残留して、成形体の強度を確保できるものであればよく、その種類は特に限定されない。好ましいプラスチックス成分としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、アタクチックポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等の熱可塑性樹脂が例示できるが、なかでもポリプロピレンまたはポリエチレンとすることが成形性と製造コストの観点から好ましい。
なお、プラスチックス成分の配合量は、ワックス成分および/または潤滑性付与成分とプラスチックス成分と植物油の合計量100体積%に対し、30〜50体積%とした。プラスチックス成分の配合量が、30%未満では、脱脂後の成形体の強度が不足し、変形、破損等の不具合が生じる。一方、50%を超えて多量に配合すると、成形性が低下し、加えてワックス成分等の減少により脱脂率が低下するとともに、残留炭素量が多くなり、焼結体中の炭素量の調整が難しくなる。このようなことから、プラスチックス成分の配合量を30〜50体積%の範囲に限定した。
また、本発明では、上記した範囲のワックス成分および/または潤滑性付与成分とプラスチックス成分に加えて、植物油を配合することを特徴とする。植物油としては、不乾性の植物油とすることが好ましい。不乾性の植物油としては、落花生油、ひまし油、オリーブ油、サラダ油が例示でき、それらのうちから選ばれた1種または2種以上とすることが好ましい。上記した範囲のワックス成分および/または潤滑性付与成分とプラスチックス成分に加えて、植物油を配合することにより、バインダーの凝固点が低下して、バインダーの流動性が向上し、金属粉末やプラスチックス粉末へのバインダーのなじみ性等が向上するとともに、冷却時の収縮量が低減して、成形体の割れの発生が抑制され、さらには金型からの離脱性が向上する。なお、植物油を2種、配合する場合には、配合比は1:1とすることが好ましい。また、配合する粉末等に応じて、所望の粘度に調整するために、植物油は3種以上としてもよい。
なお、植物油の配合量は、ワックス成分および/または潤滑性付与成分とプラスチックス成分と植物油の合計量100体積%に対し、5〜40体積%とした。植物油の配合量が、5%未満では、流動性が低下するため、成形性が低下する。一方、40%を超えて配合すると、結果としてワックス成分やプラスチックス成分の配合量が少なくなり、脱脂後の成形体の強度が低下し、変形、破損等の不具合が増加する。このため、植物油の配合量は、5〜40体積%に限定した。
本発明のバインダーでは、上記した植物油の一部を、界面活性付与成分で置き換えてもよい。界面活性付与成分は、金属または合金粉末やセラミックス粉末の表面とバインダとの界面の活性(ぬれ性)を付与するために植物油の一部に代えて、配合するものであり、このような効果は0.1体積%以上の含有で認められる。一方、5体積%を超えて配合しても、焼結体における炭素残留量が多くなり、焼結体のC量の調整が難しくなる。このため、界面活性付与成分の配合量は、上記した植物油配合量との合計量で、5〜40体積%の範囲内となるように、上記した植物油配合量の一部を置き換えて、0.1〜5体積%とすることが好ましい。なお、界面活性付与成分としては、脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール等が例示できる。
ついで、本発明のバインダーを用いた、粉末射出成形体、さらには焼結体の製造方法について、説明する。
まず、金属または合金の粉末、あるいはセラミックスの粉末を原料粉末とする。そして、上記した配合となるように調整されたバインダー用原料をミキサー等で、100〜200℃の温度で溶融撹拌し、混合しバインダーとする。
これらバインダーと、原料粉末と素材として、混練工程、粉砕工程、成形工程、脱脂工程、焼結工程を順次施し、焼結体とすることが好ましい。
混練工程では、これらバインダーと、原料粉末と混合し、好ましくは100〜200℃の温度で混練して、射出成形用コンパウンドとする。また、粉砕工程では、該コンパウンドを冷却固化したのち、粉砕機で粉砕する。なお、粉砕されたコンパウンドは、必要に応じてペレタイザーによりペレットとしてもよい。また、成形工程では、粉砕されたコンパウンドを金属粉末射出成形機のホッパー内に投入し、好ましくはシリンダ温度:100〜200℃で可塑化したのち、所定の圧力で所定形状の金型に射出成形し、粉末射出成形体とする。
脱脂工程では、超臨界流体(とくに二酸化炭素)を脱脂媒体として、本発明のバインダーを用いた粉末射出成形体からバインダーの一部(ワックス成分および/または潤滑性付与成分)を抽出して、粉末射出成形体の脱脂処理を行う。
脱脂媒体を超臨界二酸化炭素とする、粉末射出成形体の脱脂処理に好適な、脱脂装置の一例を図2に示す。図2に示す脱脂装置を用いて、本発明のバインダーを用いて得られた粉末射出成形体の脱脂処理を行う場合を例にして、粉末射出成形体の脱脂方法について説明する。
抽出容器4内に脱脂処理を施される粉末射出成形体をセットして、加熱ヒーター5により二酸化炭素の臨界温度以上、好ましくは35〜100℃、に加熱しておく。そして、液体二酸化炭素ボンベ1から液体二酸化炭素を、高圧液体ポンプ2を介して、抽出容器4に送給する。抽出容器4に送給された二酸化炭素は臨界状態となり、セットされた粉末射出成形体からバインダーの一部を抽出する。なお、高圧液体ポンプ2のポンプヘッドは、冷却装置3により268〜278K(−5℃〜5℃)に冷却されており、加圧途中で二酸化炭素が臨界状態に到達することはない。なお、脱脂条件は、温度が35〜80℃程度で、圧力が10〜30MPa程度とすることが好ましい。脱脂時間は、脱脂温度、圧力、バインダーの構造、成形体の大きさ等で変化するが、1〜15h程度とすることが、生産性の観点から好ましい。
また、抽出されたバインダーの一部(ワックス成分および/または潤滑性付与成分)を含む脱脂媒体を、減圧してそのまま放出してもよいが、保持容器6内に保持された吸着剤により、抽出されたバインダーの一部を吸着し、脱脂媒体から分離除去したのち、減圧バルブ7を介して減圧して放出することが好ましい。なお、保持容器6を設けることなく、吸着剤を抽出容器4内に保持してもなんら問題がない。
抽出されたバインダーの一部(ワックス成分および/または潤滑性付与成分)を含む脱脂媒体から、抽出されたバインダーの一部(ワックス成分および/または潤滑性付与成分)を吸着除去する吸着剤としては、活性炭、あるいはエタノール、メタノールを用いることができる。なかでも、安全性の観点からエタノールが好ましい。なお、エタノールを吸着剤として使用すると、脱脂媒体の圧力、温度を低下することができる。また、エタノールを吸着剤として使用すると、吸着されたバインダーの一部(ワックス成分および/または潤滑性付与成分)と吸着剤との分離が容易となり、吸着剤のリサイクルが容易であり、環境への負荷が小さくなる。
脱脂工程を経た粉末射出成形体は、ついで、適正なヒートバターン(条件)で焼結工程を施され、焼結体とされる。焼結工程の条件は、組成に応じて所定の焼結密度を確保できる、適正範囲の焼結条件(焼結温度、保持時間)を選定して行えばよい。
以下、実施例に基づき、本発明についてさらに詳細に説明する。
(実施例1)
低炭素鋼粉(質量%で、0.28%C−0.25%Si−0.70%Mn−1.00%Cr−0.22%Mo−残部Feおよび不可避的不純物)を原料粉末として用いた。また、表1に示す配合のバインダー用原料を混合し、100〜200℃の温度で溶融撹拌して、各種バインダーとした。原料粉末と各種バインダーとを混合し、100〜200℃の温度で混練する混練工程により、射出成形用コンパウンドとした。そして、これらコンパウンドは、冷却固化されたのち、粉砕機で粉砕する粉砕工程と、粉砕されたコンパウンドを粉末射出成形機のホッパー内に供給し、シリンダ温度:100〜200℃で可塑化したのち、所定の圧力(90MPa)で所定形状の金型に射出する成形工程により、図3に示す形状の金属射出成形体(試験片)とした。
得られた試験片の外観を観察して、成形性を評価した。ウェルドラインの発生がない場合を○とし、発生したウェルドラインの長さが0.1mm以上3mm未満の場合を△、発生したウェルドラインの長さが3mm以上の場合を×として、成形性を評価した。
つぎに、得られた金属射出成形体を、図2に示す脱脂装置を用いて超臨界二酸化炭素を脱脂媒体とする脱脂処理を行った。なお、脱脂条件は、圧力:25MPa、温度:65℃、時間:6hとし、抽出されたバインダーの吸着剤として活性炭を用いた。なお、従来例として、一部の粉末射出成形体については、溶剤(塩化メチレン)による脱脂処理(時間:8h)を行った。
脱脂処理後の脱脂体重量を測定し、脱脂率(%)(=(成形体重量−脱脂体重量)/(成形体中のバインダ重量)×100)を求めた。
また、脱脂処理後の粉末射出成形体(試験片)について、保形性を確認した。保形性は、脱脂処理後の試験片を、ハイトケージ機で測定し、図4に示すように、基準面に対する変形量を測定した。変形量が0.3mm未満の場合を○、0.3mm以上の場合を×として評価した。
ついで、脱脂処理後の粉末射出成形体(試験片)に、焼結処理を施した。焼結処理は、焼結温度:1380℃で3時間、減圧N2雰囲気中で行った。得られた焼結体について、残留C量を測定し、バインダ起因(持ち込み)の残留C量を算出した。バインダ起因(持ち込み)の残留C量が、焼結後の狙いC量の+0.05%未満の場合を○、+0.05%以上の場合を×として残留炭素量を評価した。
得られた結果を表1、表2に示す。
Figure 2010037568
Figure 2010037568
本発明のバインダーを使用した本発明例は、いずれも、45%以上の脱脂率を示し、しかもウェルドラインの発生がなく成形性に優れ、また、脱脂後の成形体の変形がなく、保形性も良好である。また、従来例との比較から、同程度の脱脂率を、変形を発生させることなく、短い処理時間で達成できる。また、焼結体におけるバインダ起因の残留C量も少ない。
一方、本発明の範囲を外れるバインダーNo.6を用いた場合には、脱脂後の射出成形体強度が低下し、脱脂後の射出成形体の変形量が増加して保形性が低下している。なお、植物油の配合がないバインダーNo.7では、脱脂率が低下して、その後の焼結工程を実施することができなかった。
また、ワックス成分の配合の少ないバインダーNo.22(比較例)では、ウェルドラインが発生し、成形性が低下している。また、プラスチックス成分の配合が多いバインダーNo.24(比較例)では、ウェルドラインが発生し、成形性が低下し、さらにプラスチックス成分が多いことによる、バインダ起因の残留C量が多くなっている。また、界面活性付与成分が本発明範囲を外れるバインダーNo.29(比較例)では、さらに界面活性付与成分が過多となり、バインダ起因の残留C量が多くなっている。
(実施例2)
低炭素鋼粉(質量%で、0.28%C−0.25%Si−0.70%Mn−1.00%Cr−0.22%Mo−残部Feおよび不可避的不純物)を原料粉末とし、原料粉末と表1に配合量のバインダーNo.1と用い、実施例1と同様の条件の混練工程、成形工程を経て、図3に示す形状の金属粉末射出成形体(試験片)とした。
得られた金属粉末射出成形体について、実施例1と同様に、図2に示す脱脂装置を用いて超臨界二酸化炭素を脱脂媒体とする脱脂処理を行った。なお、脱脂条件は、圧力:20MPa、温度:55℃、時間:6hを基準とし、バインダーの吸着剤の種類を変化させた。また、吸着剤を種々変化して、脱脂処理の圧力を10〜20MPaに変化した脱脂処理も実施した。
得られた結果を表3に示す。
Figure 2010037568
吸着剤をエタノールまたはメタノールとすることにより、吸着剤を活性炭とした場合に比較して、脱脂圧力を低くしても高い脱脂率が得られることがわかる。また、吸着剤をエタノールとすることにより、脱脂媒体の圧力を10MPa程度まで低くしても、50%程度の脱脂率が確保でき、使用する脱脂装置の容器の耐圧強度を低下することが可能となる。
好ましい製造工程の一例を示す説明図である。 本発明の脱脂処理に好適な脱脂装置の一例を模式的に示す説明図である。 実施例で使用した試験片形状を示す説明図である。 変形量の測定方法を模式的に示す説明図である。
符号の説明
1 液体二酸化炭素ボンベ
2 高圧液体ポンプ
3 冷却装置
4 抽出容器
5 加熱ヒータ
6 保持容器
7 減圧バルブ
8 流量計

Claims (10)

  1. 超臨界流体を用いて脱脂を行う粉末射出成形体用のバインダーであって、ワックス成分および/または潤滑性付与成分とプラスチックス成分と植物油の合計量100体積%に対し、前記ワックス成分および/または潤滑性付与成分を30〜45体積%と、前記プラスチックス成分を30〜50体積%と、さらに前記植物油を5〜40体積%と、を配合することを特徴とする粉末射出成形体用バインダー。
  2. 前記ワックス成分がパラフィンワックスまたはマイクロクリスタリンワックスであり、前記潤滑性付与成分がステアリン酸またはステアリン酸ステアリルであり、前記プラスチックス成分がポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の粉末射出成形体用バインダー。
  3. 前記植物油が、落花生油、ひまし油、オリーブ油、サラダ油のうちから選ばれた1種または2種以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の粉末射出成形体用バインダー。
  4. 前記植物油の一部に代えて、界面活性付与成分を、0.1〜5体積%配合することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の粉末射出成形体用バインダー。
  5. 前記界面活性付与成分が、脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールのいずれかであることを特徴とする請求項4に記載の粉末射出成形体用バインダー。
  6. 前記粉末射出成形体用が、金属粉末射出成形体用であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の粉末射出成形体用バインダー。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の粉末射出成形体用バインダーを使用して得られた粉末射出成形体の脱脂処理を行う粉末射出成形体の脱脂方法であって、前記脱脂処理が、脱脂媒体として超臨界二酸化炭素を使用し、圧力:10〜30MPa、温度:35〜80℃で行い、前記粉末射出成形体からバインダーの一部の成分を前記脱脂媒体中に抽出する処理とすることを特徴とする粉末射出成形体の脱脂方法。
  8. 前記脱脂媒体から抽出された成分を、吸着剤を用いて吸着し、分離することを特徴とする請求項7に記載の粉末射出成形体の脱脂方法。
  9. 前記吸着剤が、活性炭であることを特徴とする請求項8に記載の粉末射出成形体の脱脂方法。
  10. 前記粉末射出成形体が、金属粉末射出成形体であることを特徴とする請求項7ないし9のいずれかに記載の粉末射出成形体の脱脂方法。
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