JP2010037267A - 歯科用重合性仮着材組成物 - Google Patents
歯科用重合性仮着材組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010037267A JP2010037267A JP2008201842A JP2008201842A JP2010037267A JP 2010037267 A JP2010037267 A JP 2010037267A JP 2008201842 A JP2008201842 A JP 2008201842A JP 2008201842 A JP2008201842 A JP 2008201842A JP 2010037267 A JP2010037267 A JP 2010037267A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temporary
- water
- meth
- dental
- weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Dental Preparations (AREA)
Abstract
【効果】発明の歯科用重合性仮着材組成物は、接着維持力暫間修復物を短期間であれば維持できる程度の接着維持力を有しており、治療途中で暫間修復物が、脱離することはないが、暫間修復物の歯牙に対する接着強さは弱く、治療の際に暫間修復物を撤去する容易には歯牙に悪影響を及ぼすことなく暫間修復物撤を容易に撤去することができる。
【選択図】なし
Description
(2)ユージノール系仮着材は、酸化亜鉛とユージノールとが主成分で一般的であり、仮封材や裏層材としても多くの製品がある。
(4)カルボン酸系仮着材は酸化亜鉛とポリアクリル酸が主成分で、歯質(象牙質)を強化する効果のあるHY材(タンニンフッ化物合材)が配合されている。
する可能性が少ながらずあった。
一方、特許文献1の請求項には歯科用重合性組成物の記載があり、この歯科用重合性組成物は、口腔内の治療を要しない部分に塗布してこの部分を治療の際に保護するための歯科用重合性組成物である。従って、特許文献1に記載の歯科用重合性組成物は、口腔内治療の際に治療を要しない部分を保護するための組成物であり、補綴物などとの接着を企図されていないため、補綴材料との接着強度に関しては一切記載されていない。
歯界展望 別冊 歯科機材・薬剤選択のすべて(医歯薬出版)1993、内山洋一、p.216〜219"補綴物の仮着材として何をしようしたらよいか" 歯科材料・機械 Vol24 No.6 p.431〜438"PEMAとユージノールを基材として新しい仮着材の開発"
(A)水混和性多官能性単量体、
(B)水、
(C)ラジカル重合開始剤、および、
(D)粘度調整剤を含有することを特徴としている。
(A)水混和性多官能性単量体と、
この(A)水混和性多官能性単量体;100重量部に対して、
5〜500重量部の(B)水と、
0.01〜5重量部の(C)ラジカル重合開始剤と、
5〜500重量部の(D)粘度調整剤とを含有することが好ましく、このような歯科用重合性仮着材組成物は、JIS T 6602-1993 の4.3の規定に準拠して測定した稠度が、通常
は5〜100mmの範囲内にあるペースト状物であり、好適には、(C)ラジカル重合開始剤は、光重合開始剤であることから、通常は、本発明の歯科用重合性仮着材組成物は、遮光性容器に絞り出し可能に収容されている。
用に永久補綴物を固定するために用いる歯科用の接着剤の接着強度に対して0.2〜30%、好ましくは0.5〜15%の範囲内の接着強度を有しているに過ぎず、テンポラリークラウンの脱離の際に歯牙に損傷を与えることがない。
本発明の歯科用重合性仮着材組成物は、硬化する前は柔らかなペースト状であり、仮着面の細部にまで侵入して仮着が必要なテンポラリークラウンあるいは支台歯の表面に余すところなく塗布することができる。こうして塗布しテンポラリークラウンあるいは支台歯を装着後、この歯科用重合性仮着材組成物を硬化させて硬化ゲルにすることにより、暫間修復物と支台とを適度の接着強度で仮着することができる。さらに、暫間修復物を撤去した後、この硬化ゲルは容易に除去することができ、このとき歯牙に損傷を与えることがない。
本発明の歯科用重合性仮着材組成物は、撤去することを前提とした固定を行う目的で暫間修復物を仮着するための、低接着性の仮接着材組成物である。
本発明の歯科用重合性仮着材組成物は、
(A)水混和性多官能性単量体、
(B)水、
(C)ラジカル重合開始剤、および、
(D)粘度調整剤を含有している。
この水混和性多官能重合性単量体の少なくとも5重量%水溶液が均一に溶解もしくは分散する多官能性単量体であり、好ましくは20重量%以上の水溶液が均一に溶解もしくは分散する多官能性の重合性単量体である。
このような(A)水混和性重合性単量体の例としては、ペンタエチレングリコールジ(
メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、オクタエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、デカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラデカエチレングリコールジ(
メタ)アクリレート、トリコサエチレンジ(メタ)アクリレートなどのポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート;ポリプロピレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリカルボン酸およびその中和物などの親水性ポリマー乃至はオリゴマーに(メタ)アクリル基を複数導入した単量体を挙げることができる。なお、言うまでもなく、前記「ジ(メタ)アクリレート」とあるのは、官能基が両方とも同一(アクリレート同士、メタクリレ
ート同士)であっても良いし、異なって(アクリレートとメタクリレート)いても良い。
成し、後述の(B)水を包含してゲル状になる化合物である。
たとえ水溶性であっても水を使用せずに単官能重合性単量体を用いたのでは、上記のようなポリマーネットワークは形成されないため、ゲル状は形成されず、簡単に流動するため、本発明の用途には適していない。
返し単位(−CH2CH2O−)を平均して通常は5個以上、好ましくは5〜30個、特に好ましくは9〜30個有するポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートを使用する。
体を含有するものであるが、ペーストの堅さを調整するなどの目的で上記の(A)水混和
性多官能重合性単量体以外の重合性単量体を含有していてもよい。これらの重合性単量体は、(A)水混和性多官能重合性単量体と(B)水の混合物に溶解して均一な組成物を形成できるものであれば特に限定されない。このような重合性単量体には、単官能重合性単量体と多官能重合性単量体とがある。
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルへキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレートなどのような(メタ)アクリル酸のアルキルエステル;
2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-または3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、5-ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、6-ヒドロキシへキシル(メタ)アクリレート、1,2-または1,3-ジヒドロキシプロピルモノ(メタ)アクリレート、エリスリトールモノ(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸のようなヒドロキシル基と(メタ)アクリレート基とを有する(ポリ)ヒドロキシアルキルエステル;
ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートのようなポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート;
エチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテル(メタ)アクリレートのような(ポリ)エチレンモノアルキルエーテル(
メタ)アクリレート;
パーフルオロオクチル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸のようなフルオロアルキルエステル;
γ-(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルトリ(トリメチルメトキシ)シランなどの(メタ)アクリロキシアルキル基を有するシラン化
合物;テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートのような複素環を有する(メタ)アクリレート;
(メタ)アクリル酸、マレイン酸およびその酸無水物、4-(メタ)アクリロイルオキシメチルトリメリット酸およびその酸無水物、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルアシドホスフェート、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルアシドホスフェート、10-(メタ)ア
クリロイルオキシデシルアシドホスフェートおよび2-メチル-2-(メタ)アクリルアミドプ
ロパンスルホン酸のようなカルボン酸基あるいはリン酸基あるいはスルホン酸基のような酸性基を有する(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキシレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートのようなアルカンポ
リオールのポリ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートのようなポリオキシアルカンポリオール(メタ)アクリレートを挙げることができる。
できる。
下記式(2)で表される脂肪族、脂環族または芳香族エポキシジ(メタ)アクリレートを挙
げることができる。
さらにまた、下記式(3)で表される分子内にウレタン結合を有する多官能(メタ)アクリ
レートなどを挙げることができる。
本発明の歯科用重合性仮着材組成物において、上記のような単官能重合性単量体あるい
は多官能重合性単量体は、(A)水混和性多官能重合性単量体100重量部に対して、通常
は200重量部以下、好ましくは50重量部以下の量で使用される。
溶媒として、エチルアルコールあるいはアセトンなどの比較的安全性の高い溶媒を含有していてもよいが、歯肉などへの刺激などを考慮すると、これら他の溶媒の使用量は、水の30重量%以下の量とすることが好ましい。
め、溶媒として使用することにより(A)水混和性多官能重合性単量体が重合するときの
発熱を押さえることができる。本発明の歯科用重合性仮着材組成物において、(B)水は
、(A)水混和性多官能重合性単量体100重量部に対して、通常は5〜500重量部、
好ましくは10〜200重量部の範囲内の量で使用される。(A)水の量を上記範囲内で
調整することにより、本発明の歯科用重合性仮着材組成物の粘度を、例えばシリンジから押しだし可能であり、かつ塗布面から容易に垂れ流れることがない程度に調整することができる。さらに、本発明の歯科用重合性仮着材組成物が硬化して形成される硬化ゲル中に充分な水が含有されるので、この硬化ゲルが硬質にならず、切削加工、除去などを容易に行うことができる。
本発明で用いられる(C)ラジカル重合開始剤としては、有機過酸化物、無機過酸化物
、α-ジケトン化合物、ホスフィンオキサイド、有機アミン化合物、有機スルホン酸、有
機スルフィン酸、無機硫黄化合物、有機燐化合物およびバルビツール酸類を挙げることができる。これらは単独であるいは組み合わせて使用することができる。本発明において重合開始剤としては、口腔内で使用することから、常温化学重合タイプ、光重合タイプおよびこれらを複合したデュアル重合タイプなど反応開始形態を有する開始剤を使用することが好ましい。常温化学重合タイプあるいはデュアル重合タイプの開始剤を使用する場合には、保存中に組成物が重合しないように、通常は、組成物を2種類に分けて保存し、使用
直前に混合して使用する。
する場合、過酸化物(C1)を使用することができる。ここで使用される過酸化物の例としては、ジアセチルペルオキシド、ジプロピルペルオキシド、ジブチルペルオキシド、ジカプリルペルオキシド、ジラウリルペルオキシド、過酸化ベンゾイル(BPO)、p,p'-ジク
ロルベンゾイルペルオキシド、p,p'-ジメトキシベンゾイルペルオキシド、p,p'-ジメチルベンゾイルペルオキシドおよびp,p'-ジニトロジベンゾイルペルオキシドなどの有機過酸
化物、ならびに、過硫酸アンモニウム、塩素酸カリウム、臭素酸カリウムおよび過リン酸カリウムなどの無機過酸化物を挙げることができる。これらの過酸化物(C1)は、(A)水混
和性多官能重合性単量体100重量部に対して、通常は0.01〜5重量部、好ましくは0.1〜1重量部の量で使用される。
アントラキノン、ジアセチル、d、l-カンファーキノン(CQ)、トリメチルベンゾイルジ
フェニルホスフィンオキサイドなどを挙げることができる。これらの光重合タイプの重合
開始剤(C2)は、(A)水混和性多官能重合性単量体100重量部に対して、通常は0.0
1〜5重量部、好ましくは0.05〜0.5重量部の量で使用される。
メチル-p-tert-ブチルアニリン、N,N-ジメチルアニリジン、N,N-ジメチル-p-クロルアニ
リン、N,N-ジメチルアミノ安息香酸およびそのアルキルエステル、N,N-ジエチルアミノ安息香酸およびそのアルキルエステル、N,N-ジメチルアミノベンツアルデヒドなどの芳香族アミン類;N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジエチルアミノエチル(
メタ)アクリレート、N-フェニルグリシン、N-トリルグリシン、N,N-(3-メタクリロキシ-2-ヒドロキシプロピル)フェニルグリシンなどを挙げることができる。これらのアミン化合物は単独であるいは組み合わせて使用することができる。
とができる。
〜5重量部、好ましくは0.1〜1重量部の量で使用される。
ゴマー(D2)などが使用される。ここで(D)粘度調整剤として使用される充填材(D1)には無
機質フィラー、有機質フィラーおよび有機質複合フィラーがある。本発明において、無機質フィラーの例としては、シリカ、シリカアルミナ、アルミナ、アルミナ石英、ガラス(バリウムガラスを含む)、チタニア(酸化チタン)、ジルコニア(酸化ジルコニウム)、炭酸カルシウム、カオリン、クレー、雲母、硫酸アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウムを挙げることができる。このような無機質フィラーは、(A)水
混和性多官能重合性単量体あるいは(B)水への分散性をコントロールするためにシランカ
ップリング剤などのカップリング剤で表面処理されていてもよい。
プロピル、ポリメタクリル酸ブチル(PBMA)、ポリ(エチレングリコールジメタクリレート)、ポリ(トリメチロールプロパントリメタクリレート)などを挙げることができる。さらに、上記以外の重合体として、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、およびこれらの共重合体などを挙げることができる。
性多官能重合性単量体100重量部に対して、通常は1〜500重量部、好ましくは5〜500重量部、特に好ましくは5〜100重量部の範囲内の量で使用される。
あれば特に制限はないが、特にポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアルコール、中和されたポリカルボン酸塩などの水に溶解してもほぼ中性であるポリマーが好ましく使用される。このような水混和性ポリマーまたはオリゴマー(D2)の重量平均分子量は、大きいほど少量の添加で粘度調整が可能であるが、その他に歯科用重合性仮着材組成物の塗布感や塗布時の延びなどの調整も可能であり、通常は数百〜数十万、好ましくは5000〜10万程度の重量平均分子量を有する(共)重合体が使用される。上記のような水混和性ポリマーまたはオリゴマー(D2) は、(A)水混和性多官能重合性単量体100重量部に対して、通常は1〜500重量部、好ましくは5〜500重量部、特に好ましくは5〜100重量部の範囲内の量で使用される。本発明の歯科用重合性仮着材組成物は、上述した(A)〜(D)成分を含有するものであるが、さらに他の成分を配合することができる。本発明の歯科用重合性仮着材組成物に配合することができる他の成分の例としては、重合禁止剤(重合抑制剤と呼ぶこともある)、顔料、染料、防黴剤、抗菌剤、溶剤(例、アセトン、アルコールなど)の成分を配合することができる。
本発明の歯科用重合性仮着材組成物は、上記(A)水混和性多官能性単量体、(B)水、(C)ラジカル重合開始剤、(D)粘度調整剤、さらに必要により還元性化合物および他の成分を任意の順序で混合することにより製造することができる。ただし、(C)ラジカル重合開始剤として、常温化学重合タイプの開始剤またはデュアル重合タイプの開始剤を使用する場合には、保存中に組成物が重合しないように、通常は、組成物を2種類に分
けて保存し、使用直前に混合して使用する。また、光重合タイプの開始剤を使用する場合には、混合中あるいは保存中に重合反応が進行しないように遮光することが望ましい。
このようにして得られた本発明の歯科用重合性仮着材組成物は、粘着性の比較的粘度の高いペースト状であり、JIS T 6602-1993 の4.3に規定する方法で測定した稠度は、通常は5〜100mm、好ましくは10〜50mmである本発明の歯科用重合性仮着材組成物を上記のような稠度を有するペースト状にすることにより、テンポラリークラウンに容易に塗布することが可能であり、また、塗布したテンポラリークラウンを装着することが可能になる。さらに、このペーストをシリンジのような容器に充填して押し出すことも可能である。
本発明の歯科用重合性仮着材組成物は、テンポラリークラウンに塗布した後、装着し硬化させて暫定修復物を仮着する仮着材として使用する。更に金属を含有しないため金属ア
レルギーを起こすことのないものである。
始剤を含有する光重合性仮着材組成物である場合、この光重合性仮着材組成物を遮光性のシリンジなどに充填して使用することが好ましい。すなわち、この光重合性仮着材組成物を暫間固定しようとするテンポラリークラウンに押し出して必要によりへらなどで一様に塗布する。この段階では、本発明の歯科用重合性仮着材組成物は、柔らかいポマードのようなペースト状であり、塗布厚、塗布部分などを自由に変えることができる。しかしながら、このペーストはある程度の粘度を有しているので、塗布面から垂れたりあるいは周囲に広がるようなことはない。次いで、テンポラリークラウンを手指圧にて装着し保持したまま可視光線照射装置などを用いて所定の光線を照射することにより硬化反応が進行し、一旦硬化反応が始めると本発明の歯科用重合性仮着材組成物は急速に反応が進行してポリマーのネットワークが形成されてゲル状になる。こうして形成された硬化ゲルは、多量の水を含有しており、塑性変形しない程度に硬質であり、充分にテンポラリークラウンと支台歯を仮着することができる。一方、この硬化ゲルは充分な水を含有することから、比較的柔らかく、脱着時無理な力をかけることなく取りはずすことが可能である。こうして本発明の歯科用重合性仮着材組成物を硬化させて暫間修復物を固定する。
本発明の仮着材に求められるテンポラリークラウンとの接着力としては、実施例記載の支台歯との接着維持力の評価において、通常の仮着用セメント、例えば、ハイボンドテンポラリーセメント ソフト(松風製)の接着強さ(ニュートン単位)で好ましくは5〜400%、より好ましくは20〜200%、更に好ましくは50〜150%で有る。前記数値範囲の下限値を下回るとテンポラリークラウンが脱落しやすくなり、一方、上限値を上回るとテンポラリークラウンを取り外すことが難しくなり、何れも好ましくない。
〔実施例〕
次に実施例を示してさらに本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
支台歯との接着維持力の評価
支台築造用コンポジットレジン ビルドイットFR, A2 Shade(Pentron Japan製)
を用いて、上顎小臼歯の支台歯を形態した。
リークラウンを作成した。
37℃水中に24時間浸漬後、引っ張り試験をクロスヘッドスピード1mm/minで行った。
歯質との接着試験
新鮮なウシ下顎前歯を抜去し、水中で凍結して保存したものを歯質サンプルとして使用した。解凍した牛歯を象牙質が露出するように回転式研磨機ECOMET−III(BUEHLER製)で注水、指圧下で耐水エメリー紙#180で頬側面を研磨して平滑な面を得た。研削した牛歯を一度気銃にて水分を除去して直ちに露出した象牙質の接着面積を規定するための直径4.8mmの円孔のあいたセロハンテープを貼り付けた。
結果を表1および表2示す。
様に測定した稠度は30mmであった。
結果を表1および表2に示す。
結果を表1および表2に示す。
〔比較例1〕
試験すべき組成物として、ハイボンドテンポラリーセメント ソフト(松風製)を用いて、支台歯との接着維持力と歯質との接着試験について、実施例1で示した方法で特性を
評価した。
復物を短期間であれば維持できる程度の接着維持力を有しており、治療途中で暫間修復物が、脱離することはないが、暫間修復物の歯牙に対する接着強さは弱く、治療の際に容易に暫間修復物を撤去することができる。しかも、本発明の歯科用重合性仮着材組成物は、相当量の水を含むために、撤去した部分に歯科用重合性仮着材組成物の硬化物は可撓性を有するゲル状の一体物として撤去され、硬化物が歯牙の表面に残らないので、歯科治療の最終段階で、永久補綴物を歯牙に接着して固定するに際して、本発明の歯科用重合性仮着材組成物の硬化物が、歯牙の表面に残留して、永久補綴物の接着に悪影響を及ぼすこともない。
Claims (8)
- (A)水混和性多官能性単量体、
(B)水、
(C)ラジカル重合開始剤、および、
(D)粘度調整剤を含有することを特徴とする歯科用重合性仮着材組成物。 - 上記(C)ラジカル重合開始剤が、光重合開始剤であることを特徴とする請求項1項記
載の歯科用重合性仮着材組成物。 - 上記(A)水混和性多官能単量体が、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートであり、かつ該ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートが、エチレンオキシ繰り返し単位(−CH2CH2O−)を平均して5〜30個有することを特徴とする請求項第1項記載の歯科用重合性仮着材組成物。
- 上記(D)粘度調整剤が、平均粒径が0.005〜0.05μmの範囲内にあるシリカおよび/または水溶性ポリマーであることを特徴とする請求項第1項記載の歯科用重合性
仮着材組成物。 - 上記歯科用重合性仮着材組成物が、
(A)水混和性多官能性単量体と、
該(A)水混和性多官能性単量体;100重量部に対して、
5〜500重量部の(B)水と、
0.01〜5重量部の(C)ラジカル重合開始剤と、
5〜500重量部の(D)粘度調整剤とを含有することを特徴とする請求項第1項記載の歯科用重合性仮着材組成物。 - 上記歯科用重合性仮着材組成物は、JIS T 6602-1993 の4.3の規定に準拠して測定した
稠度が5〜100mmの範囲内にあるペースト状物であることを特徴とする請求項第1項記載の歯科用重合性仮着材組成物。 - 上記歯科用重合性仮着材組成物の硬化体と、テンポラリークラウンとの接着力が、0.05〜3.0MPaの範囲内にあることを特徴とする請求項第1項記載の歯科用重合性仮着材組成物。
- 上記歯科用重合性仮着材組成物が、遮光性容器に収容されていることを特徴とする請求項第1項〜第7項のいずれかに記載の歯科用重合性仮着材組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2008201842A JP5522909B2 (ja) | 2008-08-05 | 2008-08-05 | 歯科用重合性仮着材組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2008201842A JP5522909B2 (ja) | 2008-08-05 | 2008-08-05 | 歯科用重合性仮着材組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2010037267A true JP2010037267A (ja) | 2010-02-18 |
| JP5522909B2 JP5522909B2 (ja) | 2014-06-18 |
Family
ID=42010168
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2008201842A Expired - Fee Related JP5522909B2 (ja) | 2008-08-05 | 2008-08-05 | 歯科用重合性仮着材組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP5522909B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012171885A (ja) * | 2011-02-18 | 2012-09-10 | Kuraray Noritake Dental Inc | 重合収縮力を低減した接着性の歯科用修復材料 |
| JP2018079369A (ja) * | 2018-01-24 | 2018-05-24 | 学校法人 日本歯科大学 | 歯科補綴物の作製方法、歯科補綴物作製用組成物 |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2020105642A1 (ja) | 2018-11-20 | 2020-05-28 | クラレノリタケデンタル株式会社 | 歯科用清掃材及び歯科用仮着材除去材 |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2000044421A (ja) * | 1998-05-28 | 2000-02-15 | San Medical Kk | 歯科接着性組成物 |
-
2008
- 2008-08-05 JP JP2008201842A patent/JP5522909B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2000044421A (ja) * | 1998-05-28 | 2000-02-15 | San Medical Kk | 歯科接着性組成物 |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012171885A (ja) * | 2011-02-18 | 2012-09-10 | Kuraray Noritake Dental Inc | 重合収縮力を低減した接着性の歯科用修復材料 |
| JP2018079369A (ja) * | 2018-01-24 | 2018-05-24 | 学校法人 日本歯科大学 | 歯科補綴物の作製方法、歯科補綴物作製用組成物 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP5522909B2 (ja) | 2014-06-18 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US9326917B2 (en) | Dental masking compound | |
| US8129444B2 (en) | Self-adhesive dental materials | |
| JP5399069B2 (ja) | チェアサイド歯科用クラウンを製造する方法 | |
| JP6437199B2 (ja) | 高強度歯科用材料 | |
| JP6285198B2 (ja) | 歯科用レジン強化型グラスアイオノマー組成物 | |
| JP4179636B2 (ja) | 歯科用重合性組成物 | |
| US6133339A (en) | Dental cement for a temporary dental prosthesis or appliance and method of use | |
| US8501834B2 (en) | Dual-curing, multi-component dental composition | |
| JP5489494B2 (ja) | 歯科用光硬化性材料 | |
| JP2009161533A (ja) | 補綴物をセメント接着する方法およびセメント接着キット | |
| JP4344946B2 (ja) | 改良された曲げ特性を特徴とする硬化性アクリレートポリマー組成物 | |
| JP3468833B2 (ja) | 歯科用硬化性組成物の製品キット | |
| WO2012015814A1 (en) | Kit of parts, method of producing and use thereof | |
| JP2006089484A (ja) | 歯科用接着性組成物 | |
| JP5522909B2 (ja) | 歯科用重合性仮着材組成物 | |
| JP5611644B2 (ja) | 歯科用接着性組成物およびキット | |
| US6620859B2 (en) | Methods of preparing polymerizable dental compositions with improved taste or aroma, and that prevent oxygen-inhibited layer | |
| JP6286352B2 (ja) | 歯科用硬化性組成物 | |
| JP4979854B2 (ja) | 歯科用重合性組成物 | |
| JP2004300066A (ja) | 歯科用材料および歯科用組成物 | |
| JP4514470B2 (ja) | 2液型の無柱エナメル質用接着剤 | |
| JP2021054794A (ja) | 低感水陶歯、コンポジット接着材 | |
| JPH11262494A (ja) | 歯科用根管治療用キット | |
| JP6925601B2 (ja) | 歯科用可視光重合性組成物 | |
| JP4514469B2 (ja) | 2液型の無柱エナメル質用接着剤 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110801 |
|
| RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20120227 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130709 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130909 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140311 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140408 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5522909 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |
