JP2010036851A - 乗員保護装置 - Google Patents

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孝浩 杉山
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Abstract

【課題】乗員への衝撃エネルギーを吸収することが可能な乗員保護装置を提供することを目的とする。
【解決手段】緊急状態として後方衝突を予測して(202、204)、後方衝突を予測した場合(衝突予測時間が所定時間未満になった場合)に、衝突対象の相対速度と、乗員の荷重とから乗員の運動エネルギーを算出して運動エネルギーに対応するアクチュエータの逆転トルクを算出する(208)。そして、算出した乗員の運動エネルギーを吸収するように逆転トルクがシートアクチュエータに発生するように制御する(210)。これによって、後方衝突した際には、後方衝突によって乗員をシートバックが押す力によってシートバックがリンク機構により車体側(車両後方側)へ倒れるが、この際にシートアクチュエータの逆転トルクの発生によって衝撃が吸収される。
【選択図】図7

Description

本発明は、乗員保護装置にかかり、特に、衝突などの緊急状態を予測して乗員を保護する乗員保護装置に関する。
乗員保護装置としては、例えば、緊急状態を予測してシートバックの傾斜角度を予め定めた角度にすることによってシートベルトやエアバッグ装置を適切に動作させる乗員保護装置がある。
一方、セダンタイプの車両の後席は、シートバックの車両後方側に車体パネルがあるため、後席のシートバックの傾斜角度を調整するためには工夫が必要であり、シートバックの傾斜角度を調整するための種々の技術が提案されている。
例えば、特許文献1に記載の技術では、リンク機構を介してシートバックを車体に固定することで、リンク機構を作動させることによってシートバックの傾斜角度を変更可能にしている。
特開2002−345589号公報
緊急状態を予測した際にシートバックの角度を調整することによって乗員を保護する技術では、前方衝突などの場合には、有効であるが、後方衝突の場合には、改善の余地がある。
また、特許文献1に記載の技術のように後席シートのシートバックが車体に固定されている場合でも、衝撃を的確に吸収することが望まれている。
本発明は、上記事実を考慮して成されたもので、乗員への衝撃エネルギーを吸収することが可能な乗員保護装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、自車両に対する緊急状態を予測する予測手段と、前記緊急状態に対応する障害物と自車両との相対速度を検出する相対速度検出手段と、シートバックに作用する力に抗し、かつ大きさが変更可能な力を前記シートバックに作用させる抗力作用手段と、シートクッションに加わる荷重を検出する荷重検出手段と、前記予測手段によって前記緊急状態が予測された場合に、前記相対速度検出手段及び前記荷重検出手段の検出結果に基づいて定まる運動エネルギーを吸収するように前記抗力作用手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、予測手段では、自車両に対する緊急状態が予測される。例えば、予測手段は、自車両と障害物の距離等を検出することによって自車両に対する緊急状態を予測したり、自車両と障害物の衝突予測時間等を求めることによって自車両に対する緊急状態を予測することが可能である。
相対速度検出手段では、緊急状態に対応する障害物と自車両との相対速度が検出される。例えば、自車両と障害物との距離を所定時間間隔で検出し、検出した距離と所定時間とから相対速度を検出することが可能である。
抗力作用手段は、シートクッションに作用する力に抗し、かつ大きさが変更可能な力をシートクッションに作用させ、荷重検出手段では、シートクッションに加わる荷重が検出される。
そして、制御手段では、予測手段によって緊急状態が予測された場合に、相対速度検出手段及び荷重検出手段の検出結果に基づいて定まる運動エネルギーを吸収するように抗力作用手段が制御される。すなわち、後方衝突等の緊急状態の際には、シートバックに乗員や荷物等が押し付けられるが、これを吸収するように抗力作用手段が制御手段によって制御されるので、乗員や荷物等への衝撃エネルギーを吸収することができ、乗員や荷物を保護することができる。
例えば、乗員がシートに着座している場合、緊急状態に伴ってシートバックに加わるエネルギーは、乗員の体重mと速度vからmv/2で求められるので、制御手段が、求めた運動エネルギーを吸収する力になるように抗力作用手段を制御することによって、抗力作用手段によって乗員へ加わる運動エネルギーを乗員の体格に応じて吸収することができ、乗員を確実に保護することができる。
なお、抗力作用手段及び制御手段は、請求項2に記載の発明のように、抗力作用手段が、シートバックの傾斜角度を変更するための駆動力を発生する駆動手段を含んで、制御手段が、運動エネルギーを吸収するように駆動手段の駆動力を制御するようにしてもよいし、請求項3に記載の発明のように、抗力作用手段が、粘性流体が封入され、粘性流体の通路の径及び粘性流体の粘性の少なくとも一方が変更可能な粘性ダンパを含んで、制御手段が、運動エネルギーを吸収するように、粘性ダンパの通路の径及び粘性の少なくとも一方を制御するようにしてもよい。
また、抗力作用手段は、請求項4に記載の発明のように、シートバックと車体との間に設けられたリンク機構及び力を変更する変更手段を含み、該リンク機構によってシートバックの傾斜角度を変更するものを適用するようにしてもよい。
以上説明したように本発明によれば、緊急状態が予測された場合に、相対速度とシートクッションに加わる荷重に基づいて定まる運動エネルギーを吸収するように、シートバックに作用する力に抗した力を変更するように制御するので、乗員への衝撃エネルギーを吸収することができる、という効果がある。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係わる乗員保護装置の概略車両搭載位置を示す図であり、図2は、本発明の実施の形態に係わる乗員保護装置の構成を示すブロック図である。
本発明の実施の形態に係わる乗員保護装置10は、図1、2に示すように、後方の障害物までの距離を検出するための後方ミリ波レーダー12、後側方の障害物までの距離を検出するための後側方ミリ波レーダー14、及び衝突判断ECU(Elecgtronic Control Unit)16を備え、それぞれバス18に接続されている。後方ミリ波レーダー12、及び後側方ミリ波レーダー14は、車両周辺を監視して、監視結果を衝突判断ECU16に出力する。
後方ミリ波レーダー12及び後側方ミリ波レーダー14は、リアバンパー等に設けられ、それぞれ車両後方や後側方にミリ波を出射することで対象物から反射してきた電波を受信し、伝搬時間やドップラー効果によって生じる周波数差などを基に対象物までの距離や自車との相対速度等を測定するために設けられている。
そして、衝突判断ECU16は、後方ミリ波レーダー12、及び後側方ミリ波レーダー14の検出結果を取得して衝突予測を行う。衝突予測については既知の各種技術を適用することができるので、詳細な説明を省略する。
また、本発明の実施の形態に係わる乗員保護装置10は、衝突判断ECU16によって衝突が予測された場合に、シートバックに加わる力を吸収するための制御を行うシート制御ECU20を更に備えてバス18に接続されている。
シート制御ECU20は、シートクッションに加わる荷重を検出する荷重センサ22、及びシートバックの傾斜角度を調整するためのシートアクチュエータ24が接続されており、衝突判断ECU16によって後方衝突が予測された場合に、シートアクチュエータ24の駆動力を制御して、衝突等の緊急状態に際にシートクッションに加わるエネルギーを吸収するように、シートアクチュエータ24を制御する。すなわち、シートアクチュエータ24の駆動を制御することにより、衝突等の緊急状態の際にシートバックに作用する力に抗し、かつ大きさが変更可能な力をシートバックに作用させることが可能であるので、シートアクチュエータ24のトルクを制御することによって乗員への衝撃を吸収することができる。
具体的には、荷重センサ22の検出結果及び衝突判断ECU16で算出される衝突対象との相対速度から衝突等の緊急状態によって発生する乗員の運動エネルギーを算出して、算出した運動エネルギーを吸収する力となるようにシートアクチュエータ24を制御する。例えば、図3(A)に示すようなマップを予めシート制御ECU20に記憶しておき、算出した乗員エネルギーに対応するモータトルクになるようにシートアクチュエータ24を制御する。アクチュエータ24の制御としては、印加する電流や電圧等を制御することによってモータトルクを制御することが可能である。
なお、乗員エネルギーとモータ逆転トルクのマップは、図3(A)のように直線的なものに限るものではなく、例えば、図3(B)に示すように、2時曲線や他の多次元関数で表されるのようなものとしてもよい。
また、シート制御ECU20は、図示しないスイッチ等によってシートの状態変更が指示された場合にスイッチの操作状態に応じて、シートアクチュエータ24の駆動を制御して、リクライニング角度を調整したり、他のアクチュエータの駆動を制御して、各種状態を変更する。
ここで、シートバックの傾斜角度の変更するリクライニング機構について説明する。なお、前席については、周知の一般的なリクライニング機構のため詳細な説明を省略する。
図4は、本発明の実施の形態に係わる乗員保護装置における後席のリクライニング機構の概略機構を示す図である。
後席のシートは、図4に示すように、シートクッション26が車体(フロアパネル)32に固定され、シートバック28は、リンク機構(詳細は後述)30を介して車体(シートバックブレースパネルやシートバックサポートパネル等)34に固定されている。
シートバック28の下端は、ブラケット36を介して車体に固定されており、シートバック28は、ブラケット36を回転軸として、リンク機構30を動作させることによって傾斜角度が変更可能とされている。
図5は、リンク機構30の詳細な構成を示す図であり、(A)はシートバック28が起立する方向に調整された際のリンク機構の状態を示し、(B)はシートバック28が倒れる方向に調整された際のリンク機構30の状態を示す。
リンク機構30は、シートバック28と車体34との間に車幅方向に沿って2つ設けられている。また、リンク機構30は、リンク部材の台座となるベースブラケット38を備え、該ベースブラケット38が車体に固定される。
ベースブラケット38には、リンク部材を回転可能に軸支するための3つの貫通穴38A、38B、38Cが設けられており、それぞれの貫通穴には、円弧状の第1円弧リンク部材40、L字状の第1L字リンク部材42、及びL字状の第2L字リンク部材44の一端がそれぞれ回転可能に軸支されている。
第1円弧リンク部材40の他端は、棒状の第1リンク部材46の一端が回転可能に軸支されており、第1リンク部材46の他端は、シートバック28を支持するシートバック支持ブラケット48に回転可能に軸支されている。
第1L字リンク部材42の他端は、第1リンク部材46のシートバック支持ブラケット48の軸支位置と第1円弧リンク部材40の軸支位置の間に回転可能に軸支されている。
第2L字リンク部材44の他端は、円弧状の第2円弧リンク部材50の一端が回転可能に軸支されており、第2円弧リンク部材50の他端が、シートバック支持ブラケット48に回転可能に軸支されている。
また、第1L字リンク部材42と第2L字リンク部材44の各L字の角部分には、棒状の第2リンク部材52の端部がそれぞれ回転可能に軸支されている。
シートバック支持ブラケット48は、U字形状の部分を有しており、当該U字形状部分に、シートバック28に設けられたワイヤ54が係止される。
また、ベースブラケット38は、第2L字リンク部材44が軸支された貫通穴38Cに、図示しないロッド部材が車幅方向に沿って設けられており、2つのベースブラケット38がロッド部材によって連結されている。また、ロッド部材と第2L字リンク部材44とは回転しないように固定されており、ロッド部材の回転によって第2L字リンク部材44が回転可能とされている。
また、ロッド部材には、リンク機構30を駆動するための駆動用ブラケット56が設けられており、該駆動用ブラケット56には、シートアクチュエータ24に接続された駆動ロッド58が接続されている。
すなわち、シートアクチュエータ24によって駆動ロッド58を図5の紙面略上下方向へ移動することによって、ベースブラケット38間を連結するロッド部材が回転され、第2L字リンク部材44がベースブラケット38の貫通穴38Cを回転軸として回転する。これに伴って第2円弧リンク部材50が図5の紙面略左右方向へ移動されてシートバック支持ブラケット48の車両下側の部分が図5の紙面左右方向へ移動される。また、第2L字リンク部材44の回転によって第2リンク部材52が図5の紙面略上下方向へ移動することで、第1L字リンク部材42が回転される。これによって第1リンク部材24が図5の紙面略左右方向へ移動されると共に、第1円弧リンク部材40が貫通穴38Aを中心に回転し、シートバック支持ブラケット48の車両上側の部分が図5の紙面略左右方向へ移動される。これによって、シートバック28の傾斜角度が調整される。
続いて、上述のように構成された本発明の実施の形態に係わる乗員保護装置10の各ECUで行われる処理について説明する。
まず、衝突判断ECU16で行われる処理について説明する。図6は、本発明の実施の形態に係わる乗員保護装置10の衝突判断ECU16で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図6の処理は、図示しないイグニッションスイッチがオンされた場合に開始し、イグニッションスイッチがオフまたは車両が衝突した場合に終了するものとして説明する。
ステップ100では、後方障害物までの距離が入力されてステップ102へ移行する。すなわち、後方ミリ波レーダー12、及び、後側方ミリ波レーダー14等の検出結果が入力される。
ステップ102では、相対速度が算出されてステップ104へ移行する。例えば、ミリ波レーダーによって所定時間毎に検出された前方物体までの距離から相対速度が算出される。なお、カメラを設けてカメラの撮影結果を画像処理することによって距離を求めて相対速度を算出するようにしてもよい。
ステップ104では、新たにミリ波レーダーの検出結果が入力されてステップ106へ移行する。
ステップ106では、衝突までの時間tが算出され、ステップ100に戻って上述の処理が繰り返される。すなわち、後方ミリ波レーダー12、及び後側方ミリ波レーダー14等によって検出した前方物体までの距離と、ステップ102で算出した相対速度から衝突までの時間tを算出して、ステップ100に戻って上述の処理が繰り返される。
次に、シート制御ECU20で行われる処理について説明する。図7は、本発明の実施の形態に係わる乗員保護装置10のシート制御ECU20で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
ステップ200では、荷重センサ22の検出結果及び衝突判断ECU16で算出された相対速度が取得されてステップ202へ移行する。
ステップ202では、衝突判断ECU16によって算出された衝突予測時間tが入力されてステップ204へ移行する。
ステップ204では、衝突予測時間tが予め定めた時間t1未満になったか否か判定され、該判定が肯定された場合にはステップ206へ移行し、否定された場合にはステップ212へ移行する。
ステップ206では、シートアクチュエータ24の逆転トルクが制御中か否か判定される。該判定は、既にステップ206が肯定されて後述するステップ210でシートアクチュエータ24の逆転トルク制御が既に行われているか否かを判定し、該判定が肯定された場合にはステップ200に戻って上述の処理が繰り返され、判定が肯定された場合にはステップ208へ移行する。
ステップ208では、シートアクチュエータ24の逆転トルクの算出が行われてステップ210へ移行する。すなわち、ステップ200で取得した乗員荷重と相対速度から、乗員の運動エネルギーを算出し、算出した乗員の運動エネルギーに対応するモータ逆転トルクを予め定めたマップ(例えば、図3(A))から求めることによって、シートアクチュエータ24の逆転トルクを算出する。
ステップ210では、算出した逆転トルクを発生するようにシートアクチュエータ24が制御され、ステップ200に戻って上述の処理が繰り返される。これによって、車両が後方衝突や後方から追突された場合には、シートアクチュエータ24の逆転トルクによって乗員への衝撃が吸収される。すなわち、後席においてもシートバック28と車体との間を衝撃吸収範囲として衝突時の衝撃が吸収されるので、衝撃を吸収して乗員を保護することができる。また、荷重センサ22によって検出した乗員の体重を用いて乗員の運動エネルギーを算出してシートアクチュエータ24を制御しているので、乗員の体格に応じて衝撃を吸収することができる。
一方、ステップ212では、上述のステップ206と同様に、逆転トルク制御中か否か判定され、該判定が肯定された場合にはステップ214へ移行し、否定された場合にはステップ200に戻って上述の処理が繰り返される。
ステップ214では、逆転トルクが発生するようにシートアクチュエータ24が制御されているので、リセットしてシートアクチュエータ24の逆転トルクの発生が停止されてステップ200に戻って上述の処理が繰り返される。
このように本実施の形態に係わる乗員保護装置10では、緊急状態として後方衝突を予測して、後方衝突を予測した場合(衝突予測時間が所定時間未満になった場合)に、衝突対象の相対速度、及びシートクッションに加わる荷重に基づいて定まる運動エネルギーを算出して、運動エネルギーに対応するアクチュエータ24の逆転トルクを求め、乗員の運動エネルギーを吸収するようにシートアクチュエータ24の逆転トルクが制御されるので、後方衝突した際には、着座した乗員の運動エネルギーがシートバック28に作用してシートバック28がリンク機構30により車体側へ倒れるが、この際にシートアクチュエータ24の逆転トルクの発生によって衝撃が吸収される。
シートアクチュエータ24の逆転トルク制御を行う場合と行わない場合について比較すると、図8(A)に示すように、シートアクチュエータ24の逆転トルク制御を行わない場合には、頭部の加速度や肩の加速度等を使って求める傷害値(NIC)がリクライニング機構が底付きするタイミングから上昇するが、本実施の形態では、シートアクチュエータ24の逆転トルク制御によって衝撃を吸収することができるので、図8(B)に示すように、あらゆる条件(乗員体重差や衝突速度等)において傷害値を低減することができ、乗員を確実に保護することができる。
従って、シートバック28がリンク機構30を介して車体に固定されたシートにおいても、後方衝突等による衝撃を吸収して、乗員を確実に保護することができる。
また、荷重センサ22を用いてシートに加わる荷重を検出しているので、荷物等がシートに載せられている場合でも荷物等への衝撃も吸収することが可能となる。
なお、上記の実施の形態では、シートアクチュエータ24の逆転トルクを制御して、衝撃エネルギーを吸収するようにしたが、これに限るものではなく、例えば、可変オリフィスや可変リーフバルブ機構を備えた減衰力調整可能な油圧ダンパ等の粘性クラッチを適用するようにしてもよい。減衰力調整可能な油圧ダンパを適用する場合には、例えば、図9(A)、(B)に示すな油圧ダンパ60をシートバック28の傾斜角度変更部位に設けることによってシートバック28に加わる衝撃を吸収することができる。
ここで図9の油圧ダンパ60を簡単に説明する。油圧ダンパ60は、オイル等の粘性流体を封入したシリンダ61内にピストンロッド62を設け、ピストンロッド62にピストン64を取り付ける。そして、ピストン64にオリフィス66等の流路を設けると共に、図9(C)に示すように、径の異なる複数の穴をオリフィス66として板部材70に設け、ピストンロッド62内を通るコントロールロッド68とオリフィス66が設けられた板部材70とを接続し、アクチュエータ等によって、コントロールロッド68を回転させることによって板部材70を回転して流路を何れかに切り替えてオイルの流量を変更可能にするものなどを適用することができる。これによっても、エネルギーに応じてオリフィス66の径を替えることで減衰力を調整し、上記の実施の形態と同様に、衝撃を吸収することができる。
或いは、電流や電圧を印加することによって粘性が変化する電気粘性流体を封入した電気粘性流体ダンパ72(図9(D))を用いて衝撃を吸収するようにしてもよい。この場合には、乗員の運動エネルギーを吸収する減衰力となるように、電気粘性流体ダンパ72に印加する電流や電圧等を制御すればよい。また、電気粘性流体ダンパ72に上述のオリフィス66等の流路を変更可能な機能を設けて、粘性と流路とをそれぞれ変更して衝撃を吸収するようにしてもよい。さらに、シートアクチュエータ24による逆転トルク制御と、上記の油圧ダンパ60や電気粘性流体ダンパ72を適宜組み合わせて、シートバックに加わる運動エネルギーを吸収するようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、後方衝突の場合を例に挙げて説明したが、前方衝突を予測した際に同様に、衝撃を吸収するように、シートアクチュエータ24を制御するようにしてもよい。すなわち、前方衝突の場合には、衝突時には、乗員が前方へ移動するため、シートバック28には力は加わらないが、乗員が一旦前方へ移動してシートベルトによって跳ね返されて戻って来た際にシートバック28に力が作用するので、このときの運動エネルギーを吸収するようにシートアクチュエータ24の作動タイミングを合わせて制御するようにすることで、乗員への衝撃を吸収することができる。
本発明の実施の形態に係わる乗員保護装置の概略車両搭載位置を示す図である。 本発明の実施の形態に係わる乗員保護装置の構成を示すブロック図である。 (A)は乗員エネルギーとモータトルクの関係の第1例を示す図であり、(B)は乗員エネルギーとモータトルクの関係の第2例を示す図である。 本発明の実施の形態に係わる乗員保護装置における後席のリクライニング機構の概略機構を示す図である。 リンク機構の詳細な構成を示す図であり、(A)はシートバックが起立する方向に調整された際のリンク機構の状態を示し、(B)はシートバックが倒れる方向に調整された際のリンク機構の状態を示す。 本発明の実施の形態に係わる乗員保護装置の衝突判断ECUで行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係わる乗員保護装置のシート制御ECUで行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。 (A)はシートバックアクチュエータの逆転トルク制御を行わない場合のエネルギーに対する傷害値を示す図であり、(B)はシートバックアクチュエータの逆転トルク制御をを行った場合のエネルギーに対する傷害値を示す図である。 減衰力調整可能な油圧ダンパの一例を示す図である。
符号の説明
10 乗員保護装置
12 後方ミリ波レーダー
14 後側方ミリ波レーダー
16 衝突判断ECU
20 シート制御ECU
22 荷重センサ
24 シートアクチュエータ
26 シートクッション
28 シートバック
30 リンク機構
34 車体
60 油圧ダンパ
66 オリフィス
72 電気粘性流体ダンパ

Claims (4)

  1. 自車両に対する緊急状態を予測する予測手段と、
    前記緊急状態に対応する障害物と自車両との相対速度を検出する相対速度検出手段と、
    シートバックに作用する力に抗し、かつ大きさが変更可能な力を前記シートバックに作用させる抗力作用手段と、
    シートクッションに加わる荷重を検出する荷重検出手段と、
    前記予測手段によって前記緊急状態が予測された場合に、前記相対速度検出手段及び前記荷重検出手段の検出結果に基づいて定まる運動エネルギーを吸収するように前記抗力作用手段を制御する制御手段と、
    を備えた乗員保護装置。
  2. 前記抗力作用手段は、シートバックの傾斜角度を変更するための駆動力を発生する駆動手段を含み、前記制御手段が、前記運動エネルギーを吸収するように前記駆動手段の駆動力を制御する請求項1に記載の乗員保護装置。
  3. 前記抗力作用手段は、粘性流体が封入され、粘性流体の通路の径及び粘性流体の粘性の少なくとも一方が変更可能な粘性ダンパを含み、前記制御手段が、前記運動エネルギーを吸収するように、前記粘性ダンパの前記通路の径及び前記粘性の少なくとも一方を制御する請求項1又は請求項2に記載の乗員保護装置。
  4. 前記抗力作用手段は、前記シートバックと車体との間に設けられたリンク機構及び力を変更する変更手段を含み、前記リンク機構によって前記傾斜角度を変更する請求項1〜3の何れか1項に記載の乗員保護装置。

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