JP2010036821A - 車両用動力伝達部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐久性や操縦安定性を確保しつつロックアップクラッチを低回転で係合させた際に駆動系ねじり共振が発生することを抑制できる動力伝達部材を提供する。
【解決手段】ロックアップクラッチ付トルクコンバータ16を備えた車両に用いられるドライブシャフト10であって、ロックアップクラッチ29が係合されるときのねじり剛性をそれが解放されるときのねじり剛性よりも低くする中間シャフト部材38を含むことから、ロックアップクラッチ29係合時の駆動系の共振周波数が解放時に比較して低下するので、ロックアップクラッチ29を低回転で係合させた際に駆動系ねじり共振が発生することを抑制することができる。また、例えば加速走行時など、ロックアップクラッチ29解放時のねじり剛性は、ロックアップクラッチ29係合時に比較して高いので、ドライブシャフト10の耐久性や車両の操縦安定性が確保できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、ロックアップクラッチ付トルクコンバータを備えた車両において用いられる車両用動力伝達部材に関するものである。
例えば定常走行時などに係合されることにより入力軸および出力軸を直結状態にするロックアップクラッチを有するトルクコンバータを備えた車両において用いられ、動力源から出力された動力を伝達するための車両用動力伝達部材が知られている。例えば、特許文献1に記載されたドライブシャフト(駆動軸)がそれである。この特許文献1に記載されたドライブシャフトは、FF車両において差動歯車装置と駆動輪との間に設けられ、差動歯車装置から駆動輪へトルクを伝達するようになっている。
特開2004−9843号公報
ところで、上記ロックアップクラッチ付トルクコンバータを備えた車両において、燃費向上のために、そのロックアップクラッチの係合をより低回転で行うことが検討されている。しかしながら、ロックアップクラッチの係合をより低回転で行う際に発生する駆動系ねじり共振により、振動や例えば車内こもり音等の騒音が増大するという問題がある。そこで、駆動系の一部である前記動力伝達部材のねじり剛性を低下させてその駆動系の共振周波数を低下させることにより上記ねじり共振を抑制させることが考えられるが、一律にねじり剛性を低下させると、動力伝達部材の耐久性や車両の操縦安定性が低下するという問題がある。
本発明は以上の事情を背景としてなされたものであり、その目的とするところは、耐久性や操縦安定性を確保しつつ、ロックアップクラッチを低回転で係合させた際に駆動系ねじり共振が発生することを抑制できる動力伝達部材を提供することにある。
かかる目的を達成するための請求項1にかかる発明の要旨とするところは、ロックアップクラッチ付トルクコンバータを備えた車両の動力伝達経路に用いられる車両用動力伝達部材であって、前記ロックアップクラッチが係合されるときのねじり剛性をそのロックアップクラッチが解放されるときのねじり剛性よりも低くする可変剛性手段を含むことにある。
また、請求項2にかかる発明の要旨とするところは、請求項1に係る発明において、前記車両用動力伝達部材は、前記動力伝達経路の一部に設けられたドライブシャフトであり、前記可変剛性手段は、そのドライブシャフトの長手方向の中間部に設けられていることにある。
また、請求項3にかかる発明の要旨とするところは、請求項1または2に係る発明において、前記可変剛性手段は、伝達トルクが予め設定された値を越える場合には第1部材を介してトルクを伝達し、伝達トルクが予め設定された値以上である場合にはその第1部材に加えて第2部材を介してトルクを伝達することにある。
また、請求項4にかかる発明の要旨とするところは、請求項1または2に係る発明において、前記可変剛性手段は、トルク伝達方向に長手状に配設されたコアシャフトと、一端がそのコアシャフトに固定され、そのコアシャフトと同心に設けられたスリーブシャフトと、そのスリーブシャフトの他端に設けられ、上記コアシャフトのねじり角が所定値を越えるとそのコアシャフトに周方向に当接して伝達トルクの一部をスリーブシャフトからコアシャフトへ伝達するストッパとを、含むことにある。
また、請求項5にかかる発明の要旨とするところは、請求項1または2に係る発明において、前記可変剛性手段は、互いに同心に設けられた第1シャフトおよび第2シャフトと、一端にその第1シャフトの一端が挿入され、他端がその第2シャフトの一端に固定されたスリーブシャフトと、そのスリーブシャフトの内周面と上記第1シャフトの外周面との間に設けられてトルクを伝達する弾性部材と、上記スリーブシャフトに設けられ、上記第1シャフトとそのスリーブシャフトとの相対回転角度が所定値を越えると、その第1シャフトとスリーブシャフトとの相対回転を阻止するストッパとを、含むことにある。
請求項1にかかる発明の車両用動力伝達部材によれば、ロックアップクラッチ付トルクコンバータを備えた車両の動力伝達経路に用いられる車両用動力伝達部材であって、前記ロックアップクラッチが係合されるときのねじり剛性をそのロックアップクラッチが解放されるときのねじり剛性よりも低くする可変剛性手段を含むことから、比較的低いトルクが伝達されるロックアップクラッチ係合時の駆動系の共振周波数がロックアップクラッチ解放時に比較して低下するので、ロックアップクラッチを低回転で係合させた際に駆動系ねじり共振が発生することを抑制することができる。また、例えば加速走行時など、比較的高いトルクが伝達されるロックアップクラッチ解放時のねじり剛性は、ロックアップクラッチ係合時に比較して高いので、車両用動力伝達部材の耐久性や車両の操縦安定性が確保できる。つまり、耐久性や操縦安定性を確保しつつ、ロックアップクラッチを低回転で係合させた際に駆動系ねじり共振が発生することを抑制できる車両用動力伝達部材が得られる。
また、請求項2にかかる発明の車両用動力伝達部材によれば、その車両用動力伝達部材は、前記動力伝達経路の一部に設けられたドライブシャフトであり、前記可変剛性手段は、そのドライブシャフトの長手方向の中間部に設けられていることから、比較的低いトルクが伝達されるロックアップクラッチ係合時の駆動系の共振周波数がロックアップクラッチ解放時に比較して低下するので、ロックアップクラッチを低回転で係合させた際に駆動系ねじり共振が発生することを抑制することができる。また、例えば加速走行時など、比較的高いトルクが伝達されるロックアップクラッチ解放時のねじり剛性は、ロックアップクラッチ係合時に比較して高いので、車両用動力伝達部材の耐久性や車両の操縦安定性が確保できる。つまり、耐久性や操縦安定性を確保しつつ、ロックアップクラッチを低回転で係合させた際に駆動系ねじり共振が発生することを抑制できる車両用動力伝達部材が得られる。
また、請求項3にかかる発明の車両用動力伝達部材によれば、前記可変剛性手段は、伝達トルクが予め設定された値以下である場合には第1部材を介してトルクを伝達し、伝達トルクが予め設定された値を越える場合にはその第1部材に加えて第2部材を介してトルクを伝達することから、第1部材だけを介してトルクを伝達する場合の駆動系の共振周波数は、第1部材および第2部材を介してトルクを伝達する場合に比較して低下するので、伝達トルクが低い例えば定常走行時などにおいてロックアップクラッチを低回転で係合させた際に、駆動系ねじり共振が発生することを抑制することができる。また、例えば加速走行時など、伝達トルクが高い場合のロックアップクラッチ解放時のねじり剛性は、ロックアップクラッチ係合時に比較して高いので、車両用動力伝達部材の耐久性や車両の操縦安定性が確保できる。つまり、耐久性や操縦安定性を確保しつつ、ロックアップクラッチを低回転で係合させた際の駆動系ねじり共振の発生を抑制することができる車両用動力伝達部材が得られる。
また、請求項4にかかる発明の車両用動力伝達部材によれば、前記可変剛性手段は、トルク伝達方向に長手状に配設されたコアシャフトと、一端がそのコアシャフトに固定され、そのコアシャフトと同心に設けられたスリーブシャフトと、そのスリーブシャフトの他端に設けられ、上記コアシャフトのねじり角が所定値を越えるとそのコアシャフトに周方向に当接して伝達トルクの一部をスリーブシャフトからコアシャフトへ伝達するストッパとを、含むことから、コアシャフトだけを介してトルクを伝達する場合の駆動系の共振周波数は、コアシャフトおよびスリーブシャフトを介してトルクを伝達する場合に比較して低下するので、伝達トルクが低く上記ねじり角が所定値以下である例えば定常走行時などにおいてロックアップクラッチを低回転で係合させた際に、駆動系ねじり共振が発生することを抑制できる。また、例えば加速走行時など、高負荷がかかることで上記ねじり角が所定値を越える場合のロックアップクラッチ解放時のねじり剛性は、ロックアップクラッチ係合時に比較して高いので、車両用動力伝達部材の耐久性や車両の操縦安定性が確保できる。つまり、耐久性や操縦安定性を確保しつつ、ロックアップクラッチを低回転で係合させた際の駆動系ねじり共振の発生を抑制することができる車両用動力伝達部材が得られる。
また、請求項5にかかる発明の車両用動力伝達部材によれば、前記可変剛性手段は、互いに同心に設けられた第1シャフトおよび第2シャフトと、一端にその第1シャフトの一端が挿入され、他端がその第2シャフトの一端に固定されたスリーブシャフトと、そのスリーブシャフトの内周面と上記第1シャフトの外周面との間に設けられてトルクを伝達する弾性部材と、上記スリーブシャフトに設けられ、上記第1シャフトとそのスリーブシャフトとの相対回転角度が所定値を越えると、その第1シャフトとスリーブシャフトとの相対回転を阻止するストッパとを、含むことから、弾性部材だけを介してトルクを伝達する場合の駆動系の共振周波数は、弾性部材およびスリーブシャフトを介してトルクを伝達する場合に比較して低下するので、伝達トルクが低く上記相対回転角度が所定値より小さい例えば定常走行時などにおいてロックアップクラッチを低回転で係合させた際に、駆動系ねじり共振が発生することを抑制することができる。また、例えば加速走行時など、高負荷がかかることで上記相対回転角度が所定値以上になる場合のロックアップクラッチ解放時のねじり剛性は、ロックアップクラッチ係合時に比較して高いので、車両用動力伝達部材の耐久性や車両の操縦安定性が確保できる。つまり、耐久性や操縦安定性を確保しつつ、ロックアップクラッチを低回転で係合させた際の駆動系ねじり共振の発生を抑制することができる車両用動力伝達部材が得られる。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明の一実施例のドライブシャフト(車両用動力伝達部材)10を備える車両の駆動装置12の概略構成およびその車両に設けられた制御系統の要部を示す図である。図1において、駆動装置12は、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)車両用のものであり、走行用の動力源としてエンジン14を備えている。例えば内燃機関にて構成されているエンジン14で発生された動力は、エンジン14のクランクシャフト、流体伝動装置として機能するトルクコンバータ16、および自動変速機18をそれぞれ介して差動歯車装置22に伝達され、その差動歯車装置22から一対のドライブシャフト10を介して一対の駆動輪24へそれぞれ分配される。
上記トルクコンバータ16は、エンジン14のクランクシャフトに連結され、エンジン14から回転駆動されることによってトルクコンバータ16内の作動油の流動による流体流を発生させるポンプ翼車25と、自動変速機18の入力軸に連結され、ポンプ翼車25からの流体流を受けて回転駆動されるタービン翼車26と、そのタービン翼車26からポンプ翼車25への流体流中に配設されたステータ翼車27とを備えており、トルクを増幅しつつ作動油を介して動力伝達を行うようになっている。また、それ等のポンプ翼車25とタービン翼車26との間には、油圧制御回路28から供給される油圧によって係合または解放されるロックアップクラッチ29が設けられている。このようなトルクコンバータ16においては、ロックアップクラッチ29が完全係合状態とされることによってポンプ翼車25およびタービン翼車26が機械的に直結状態とされ、エンジン14のクランクシャフトと自動変速機18の入力軸とが一体的に回転されるようになっており、これにより、作動油を介して動力伝達を行う場合に比較して動力伝達効率が良くなる。また、ポンプ翼車25には、自動変速機18の変速制御やロックアップクラッチ29の係合解放制御などに用いられる油圧を油圧制御回路28に供給するための機械式のオイルポンプ30が連結されている。
電子制御装置31は、CPU、RAM、ROM、入出力インターフェイス等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されている。この電子制御装置31には、スロットルセンサ32からのスロットル弁開度θTHを示す信号、または車速センサ33からの車速Vを示す信号などが供給されるようになっており、RAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、エンジン14の出力制御、自動変速機18の変速制御、またはトルクコンバータ16のロックアップクラッチ29の係合解放制御などを行うようになっている。上記ロックアップクラッチ29の係合解放制御は、例えば、図2に示すような車速軸とスロットル弁開度軸との二次元座標内において設定されたロックアップクラッチ29の作動領域すなわち解放領域および係合領域から構成される予め記憶された関係(マップ、ロックアップ領域線図)から、実際のスロットル弁開度θTHおよび車速Vに基づいてロックアップクラッチ29の作動領域を決定し、その決定された作動領域に基づいてロックアップクラッチ29の作動状態を切り換えるためのロックアップ制御指令信号Sを油圧制御回路28に出力することにより行われる。油圧制御回路28は、上記ロックアップ制御指令信号Sに従ってロックアップクラッチ29の作動状態が切り換わるように、例えば内部に有するソレノイド弁等を作動させてロックアップクラッチ29へ供給される油圧を制御するようになっている。
図1に戻って、ドライブシャフト10は、一端が差動歯車装置22に連結された第1連結シャフト部材34と、一端がその第1連結シャフト34の他端に自在継手36を介して連結された中間シャフト部材38と、一端がその中間シャフト部材38に自在継手40を介して連結された第2連結シャフト部材42とを含んで構成されている。
図3は、図1のドライブシャフト10の長手方向の中間部すなわち中間シャフト部材38のIII矢視部を拡大して断面で示す図である。図3において、中間シャフト部材38は、トルク伝達方向に長手状に配設されたコアシャフト44と、一端がコアシャフト44に固定されるとともにそのコアシャフト44と同心に設けられたスリーブシャフト46と、そのスリーブシャフト46の他端に設けられ、コアシャフト44のねじり角θTが所定値θT1を越えるとそのコアシャフト44に周方向に当接して伝達トルクの一部をスリーブシャフト46からコアシャフト44へ伝達するストッパ48とを、含んで構成されている。以下、この中間シャフト部材38に関して具体的に説明する。
図4は、図3に示す中間シャフト部材38のIV−IV矢視断面を示す断面図であり、図5は、図3に示す中間シャフト部材38のV−V矢視断面を示す断面図である。図3乃至図5において、コアシャフト44は、一端が図1に示す自在継手36に、他端が図1に示す自在継手40にそれぞれ連結されたシャフト部材である。このコアシャフト44は、駆動系の動力伝達経路における上流側すなわち自在継手36側から順に、円柱状の第1シャフト部50と、外周に周方向の等間隔に歯溝が形成された円柱状の第1スプライン軸部52と、第1シャフト部50および後述の第2シャフト部58に比較して直径が小さく形成された円柱状の低ねじり剛性部54と、外周に周方向の等間隔に歯溝が形成された円柱状の第2スプライン軸部56と、円柱状の第2シャフト部58とを有している。上記低ねじり剛性部54は、第1シャフト部50および第2シャフト部58に比較して、ねじり剛性が小さく(低く)されている。
スリーブシャフト46は、コアシャフト44の低ねじり剛性部54の半径方向の外側に位置してそのコアシャフト44と同心に設けられた中空円筒状部材である。また、そのスリーブシャフト46の第1スプライン軸部52側の一端の内周面には、内周に周方向の等間隔に歯溝が形成された中空円筒状の固定スリーブ60が圧入されている。そして、スリーブシャフト46は、その固定スリーブ60の内周の歯溝がコアシャフト44の第1スプライン軸部52の外周の歯溝にスプライン嵌合されることにより、その第1スプライン軸部52に対して周方向の相対回転不能に固定されている。また、スリーブシャフト46の第2スプライン軸部56側の他端の内周面には、内周に周方向の等間隔に歯溝が形成された中空円筒状のストッパ48が圧入されている。また、ストッパ48は、そのストッパ48の内周に形成された歯の周方向位置がコアシャフト44の第2スプライン軸部56の外周に形成された溝に位置するように、且つその第2スプライン軸部56に対してドライブシャフト10の回転方向(図2および図4における矢印aの方向)に所定角度θ1だけ相対回転可能に設けられている。そして、ストッパ48は、ドライブシャフト10へ入力される伝達トルクTが予め設定された所定値T1[N・m]を越えてコアシャフト44のねじり角θTが所定値θT1[rad]を越え、ストッパ48とコアシャフト44の第2スプライン軸部56との相対回転角度が所定角度θ1以上になると、第2スプライン軸部56に対して周方向に当接して伝達トルクTの一部をスリーブシャフト46からコアシャフト44へ伝達するようになっている。すなわち、伝達トルクTが所定値T1以下である場合にはコアシャフト44を介してトルクを伝達し、伝達トルクTが所定値T1を越える場合にはコアシャフト44に加えてスリーブシャフト46を介してトルクを伝達するようになっている。本実施例において、コアシャフト44は、本発明における第1部材に相当し、また、スリーブシャフト46およびストッパ48は、本発明における第2部材に相当し、また、中間シャフト部材38は、本発明におけるドライブシャフト10の長手方向の中間部に設けられている可変剛性手段に相当する。
図6は、ドライブシャフト10のねじりに関する特性を示す図であって、ドライブシャフト10の伝達トルクTとコアシャフト44のねじり角θTとの関係を示す図である。図6に示すように、上述のように構成されるドライブシャフト10において、伝達トルクTが所定値T1以下でありコアシャフト44だけを介してトルクを伝達する場合は、伝達トルクTが所定値T1を越えてコアシャフト44に加えてスリーブシャフト46を介してトルクを伝達する場合に比較して、伝達トルクTの増加量に対するねじり角θTの増加量が大きくなるすなわちねじり剛性が低くなるようになっている。ここで、上記所定値T1は、予め実験的に求められた値である。本実施例では、例えば、シミュレーションまたは実走行試験などにより種々の走行パターンを実施した際に、所定のギヤ段における図2に示す所定速度V1から所定速度V2までのロックアップクラッチ29の係合領域内の低速度域Aにおいて、ロックアップクラッチ29の係合時の最大トルクが所定値T1となるように設定される。ここで、図2に示すように、低速度域Aにおいて伝達トルクTが最大となるスロットル弁開度θTH、すなわちロックアップクラッチ29の作動状態が係合状態から解放状態へ切り替わる直前の所定値θTH1は、上記所定値T1に相当するスロットル弁開度θTHとなっている。これにより、中間シャフト部材38は、ロックアップクラッチ29が係合されるときのねじり剛性をロックアップクラッチ29が解放されるときのねじり剛性よりも低くするようになっている。さらに具体的には、本実施例の中間シャフト部材38は、比較的小さなトルクを伝達する低速度域Aにおけるロックアップクラッチ29の係合時にドライブシャフト10に作用する伝達トルクTが最も大きいときのねじり剛性を、例えば加速走行時など、高負荷がかかることでねじり角θTが所定値θT1以上となる比較的大きなトルクを伝達する低速度域Aにおけるロックアップクラッチ29の解放時のねじり剛性よりも、低くするようになっている。
因みに、図6において2点鎖線で示すように、伝達トルクTに応じてねじり剛性が変化しない従来例のドライブシャフトでは、ロックアップクラッチ29が係合されるときのねじり剛性とロックアップクラッチ29が解放されるときのねじり剛性とが同じになる。そのため、従来例のドライブシャフトにおいては、ねじり剛性は、一般的に、耐久性や操作安定性を確保するために高負荷がかかるときに合わせて設計される。なお、図6において点線で示すように、上記従来例に比較して剛性を落とした一例のドライブシャフトでは、そのドライブシャフトに高負荷がかかった場合の耐久性や操作安定性が確保されない。
以下においては、上述のように構成される本実施例のドライブシャフト10を備える車両の駆動系の振動特性について説明する。
先ず、前記従来例のドライブシャフトを備える車両のねじり振動に関して考察する。図7は、車両の駆動装置12のねじり振動系をマス(質量)とダンパとで表した等価4自由度モデルを示す図である。図7において、マスM1は、エンジン14のクランクシャフトおよびトルクコンバータ16の1次側(トルクコンバータ16の入力軸およびポンプ翼車25)を含み、慣性モーメントI1を有している。また、マスM2は、トルクコンバータ16の2次側(トルクコンバータ16の出力軸およびタービン翼車26)、自動変速機18、および差動歯車装置22を含み、慣性モーメントI2を有している。また、マスM3は、駆動輪24を含み、慣性モーメントI3を有している。また、マスM4は、サスペンションおよび車体を含み、慣性モーメントI4を有している。また、マスM1とマスM2との間は、ねじり剛性Kθ1を有するトルクコンバータ16のロックアップダンパにより連結されている。また、マスM2とマスM3との間は、ねじり剛性Kθ2を有する上記従来例のドライブシャフトにより連結されている。また、マスM3とマスM4との間は、ねじり剛性Kθ3を有する駆動輪24のタイヤにより連結されている。
ここで、図7の等価4自由度モデルの運動方程式を計算した結果、すなわち、例えば、図7に示す等価4自由度モデルのねじり振動の挙動を電子計算機によってシミュレーションした結果、低回転領域すなわち例えば1000乃至1500[rpm]のエンジン回転速度領域のねじり振動に最も影響を与えているのは、ねじり共振2次モードであることがわかる。図8は、そのねじり共振2次モード(振動モード)を示すものであり、マスM1乃至M3のねじれの指標(各マス相互の相対的な振幅または角度)を矢印b、c、dの大きさで示した図である。なお、図8において、マスM4はほとんど動いていない。図8に示すように、このねじり共振2次モードにおいて最もねじれているのはマスM2であり、この駆動モードで効果的に共振を低減させるには、ドライブシャフト10のねじり剛性Kθ2を低下させるということが考えられる。
図9は、本実施例のドライブシャフト10を備えた車両の振動系全体の振動特性の一部を示す図であって、エンジン14のエンジン回転速度Nと振動伝達レベルLVとの関係を示す図である。図9において、点線は、伝達トルクTが所定値T1を越えるときのエンジン回転速度Nと振動伝達レベルLVとの関係を示すものであって、また、前記従来例のドライブシャフトを備えた車両の振動系におけるエンジン回転速度Nと振動伝達レベルLVとの関係を示すものでもある。なお、本実施例のドライブシャフト10において伝達トルクTが所定値T1を越えるときのねじり剛性は、前記従来のドライブシャフトと同じ値である。また、実線は、伝達トルクTが所定値T1以下であるときのエンジン回転速度Nと振動伝達レベルLVとの関係を示すものである。図9に示すように、実線は、点線に比較して共振点が低下すなわち低回転方向へ移動されている。すなわち、本実施例のドライブシャフト10では、伝達トルクTが所定値T1以下であるロックアップクラッチ29の係合時には、伝達トルクTが所定値T1を越えるロックアップクラッチ29の解放時に比較して、ねじり剛性が低くされることにより共振周波数が低下されている。これにより、伝達トルクTが所定値T1以下となるロックアップクラッチ29の係合時においては、前記従来例のドライブシャフトを備えた車両に比較して、エンジン回転速度Nが例えば1500[rpm]と同じ値であっても、振動伝達レベルLVが所定値LV1から所定値LV2へ低下されている。また、伝達トルクTが所定値T1以下となるロックアップクラッチ29の係合時においては、前記従来例のドライブシャフトを備えた車両に比較して、エンジン回転速度Nが1500[rpm]より低い所定値N1であっても、振動伝達レベルLVが同じ値すなわち所定値LV1を示す。
上述のように、本実施例のドライブシャフト(動力伝達部材)10によれば、動力伝達経路に設けられたロックアップクラッチ付トルクコンバータ16を備えた車両に用いられるドライブシャフト10であって、ロックアップクラッチ29が係合されるときのねじり剛性をそのロックアップクラッチ29が解放されるときのねじり剛性よりも低くする中間シャフト部材(可変剛性手段)38を含むことから、ロックアップクラッチ29係合時の駆動系の共振周波数がロックアップクラッチ29解放時に比較して低下するので、ロックアップクラッチ29を低回転で係合させた際に駆動系ねじり共振が発生することを抑制することができる。また、例えば加速走行時など、ロックアップクラッチ29解放時のねじり剛性は、ロックアップクラッチ29係合時に比較して高いので、ドライブシャフト10の耐久性や車両の操縦安定性が確保できる。つまり、耐久性や操縦安定性を確保しつつ、ロックアップクラッチ29を低回転で係合させた際に駆動系ねじり共振が発生することを抑制できるドライブシャフト10が得られる。
また、本実施例のドライブシャフト(動力伝達部材)10によれば、そのドライブシャフト10は、前記動力伝達経路の一部に設けられたものであり、中間シャフト部材38は、そのドライブシャフト10の長手方向の中間部に設けられていることから、ロックアップクラッチ29係合時の駆動系の共振周波数がロックアップクラッチ29解放時に比較して低下するので、ロックアップクラッチ29を低回転で係合させた際に駆動系ねじり共振が発生することを抑制することができる。また、例えば加速走行時など、ロックアップクラッチ29解放時のねじり剛性は、ロックアップクラッチ29係合時に比較して高いので、ドライブシャフト10の耐久性や車両の操縦安定性が確保できる。つまり、耐久性や操縦安定性を確保しつつ、ロックアップクラッチ29を低回転で係合させた際に駆動系ねじり共振が発生することを抑制できるドライブシャフト10が得られる。
また、本実施例のドライブシャフト(動力伝達部材)10によれば、中間シャフト部材38は、伝達トルクTが予め設定された所定値T1以下である場合にはコアシャフト(第1部材)44を介してトルクを伝達し、伝達トルクTが予め設定された所定値T1を越える場合にはそのコアシャフト44に加えてスリーブシャフト46およびストッパ48(第2部材)を介してトルクを伝達することから、コアシャフト44だけを介してトルクを伝達する場合の駆動系の共振周波数は、コアシャフト44およびスリーブシャフト46を介してトルクを伝達する場合に比較して低下するので、伝達トルクTが低い例えば定常走行時においてロックアップクラッチ29を低回転で係合させた際に、駆動系ねじり共振が発生することを抑制することができる。また、例えば加速走行時など、伝達トルクTが高い場合のロックアップクラッチ29解放時のねじり剛性は、ロックアップクラッチ29係合時に比較して高いので、ドライブシャフト10の耐久性や車両の操縦安定性が確保できる。つまり、耐久性や操縦安定性を確保しつつ、ロックアップクラッチ29を低回転で係合させた際の駆動系ねじり共振の発生を抑制することができるドライブシャフト10が得られる。
また、本実施例のドライブシャフト(動力伝達部材)10によれば、中間シャフト部材38は、トルク伝達方向に長手状に配設されたコアシャフト44と、一端がそのコアシャフト44に固定され、そのコアシャフト44と同心に設けられたスリーブシャフト46と、そのスリーブシャフト46の他端に設けられ、上記コアシャフト44のねじり角θTが所定値θT1を越えるとそのコアシャフト44に周方向に当接して伝達トルクTの一部をスリーブシャフト46からコアシャフト44へ伝達するストッパ48とを、含むことから、コアシャフト44だけを介してトルクを伝達する場合の駆動系の共振周波数は、コアシャフト44およびスリーブシャフト46を介してトルクを伝達する場合に比較して低下するので、伝達トルクTが低く上記ねじり角θTが所定値θT1以下である例えば定常走行時などにおいてロックアップクラッチ29を低回転で係合させた際に、駆動系ねじり共振が発生することを抑制できる。また、例えば加速走行時など、高負荷がかかることで上記ねじり角θTが所定値θT1を越えるロックアップクラッチ29解放時のねじり剛性は、ロックアップクラッチ29係合時に比較して高いので、ドライブシャフト10の耐久性や車両の操縦安定性が確保できる。つまり、耐久性や操縦安定性を確保しつつ、ロックアップクラッチ29を低回転で係合させた際の駆動系ねじり共振の発生を抑制することができるドライブシャフト10が得られる。
次に、本発明の他の実施例について説明する。なお、以下の実施例の説明において、前述の実施例と重複する部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図10は、本発明の他の実施例のドライブシャフト10の中間シャフト部材(可変剛性手段)70を示す断面図であり、前述の実施例における図3に相当する図である。また、図11は、図10の中間シャフト部材70におけるXI−XI矢視断面を示す断面図である。図10および図11において、中間シャフト部材70は、互いに同心に設けられた第1シャフト72および第2シャフト74と、一端がその第2シャフト74に固定され、他端に第1シャフト72の一端が挿入されたスリーブシャフト76と、そのスリーブシャフト76の内周面78と第1シャフト74の外周面80との間に設けられてトルクを伝達する例えばゴム等の弾性部材82と、スリーブシャフト76に設けられ、そのスリーブシャフト76と第1シャフト72との相対回転角度θRが所定値θR1以上になると、スリーブシャフト76と第1シャフト72との相対回転を阻止するストッパ84とを、備えて構成されている。以下、具体的に説明する。
第1シャフト72は、一端が上述のようにスリーブシャフト76の他端に挿入され、他端が図1に示す自在継手36に連結された円筒状のシャフト部材である。また、第2シャフト74は、一端面が第1シャフト72の他端面に向かい合うように配設され、他端が図1に示す自在継手40に連結された円筒状のシャフト部材である。
スリーブシャフト76は、一端が第2シャフト74の一端に固定されてその第2シャフト74と一体的に設けられ、他端が第1シャフト72の一端を覆うように且つその第1シャフト72と同心に設けられた有底中空円筒状部材である。
第1シャフト72の外周面80におけるスリーブシャフト76の他端に位置する箇所には、周方向の等間隔に且つ半径方向外側に突き出す複数(本実施例では5つ)の突起86を有する中空円筒状の突起部材88が嵌着されている。ストッパ84は、周方向の等間隔に複数(本実施例では5つ)の溝90が形成された中空円筒状部材であり、スリーブシャフト76の他端の内周面に圧入されている。また、ストッパ84は、そのストッパ84の内周に形成された溝90の周方向位置が第1シャフト72に嵌着された突起部材88の突起86に位置するように、且つ第1シャフト72に対して回転方向(図10および図11における矢印aの方向)とは反対方向に所定角度θ1だけ相対回転可能に設けられている。そして、ストッパ84は、ドライブシャフト10へ入力される伝達トルクTが予め設定された所定値T1[N・m]を越えて中間シャフト部材70のねじり角θTが所定値θT1[rad]を越え、ストッパ84と第1シャフト72との相対回転角度θRが所定角度θ1以上になると、突起部材88の突起86に周方向に当接して、第1シャフト72とスリーブシャフト76との相対回転を阻止するようになっている。すなわち、ストッパ84は、伝達トルクTが所定値T1以下である場合には弾性部材82を介してトルクを伝達し、伝達トルクTが所定値T1を越える場合にはその弾性部材82に加えてスリーブシャフト76を介してトルクを伝達するようになっている。本実施例において、第1シャフト72と弾性部材82と第2シャフト74とは、本発明における第1部材に相当し、また、スリーブシャフト76およびストッパ84は、本発明における第2部材に相当し、また、本実施例において、中間シャフト部材70は、本発明における可変剛性手段に相当する。
上述のように、本実施例のドライブシャフト10によれば、中間シャフト部材(可変剛性手段)70は、互いに同心に設けられた第1シャフト72および第2シャフト74と、一端にその第1シャフト72の一端が挿入され、他端がその第2シャフト74の一端に固定されたスリーブシャフト76と、そのスリーブシャフト76の内周面78と第1シャフト72の外周面80との間に設けられてトルクを伝達する弾性部材82と、スリーブシャフト76に設けられ、第1シャフト72とそのスリーブシャフト76との相対回転角度θRが所定値θR1を越えると、その第1シャフト72とスリーブシャフト76との相対回転を阻止するストッパ84とを、含むことから、弾性部材82だけを介してトルクを伝達する場合の駆動系の共振周波数は、弾性部材82およびスリーブシャフト76を介してトルクを伝達する場合に比較して低下するので、伝達トルクTが低く相対回転角度θRが所定値θR1より小さい例えば定常走行時などにおいてロックアップクラッチ29を低回転で係合させた際に、駆動系ねじり共振が発生することを抑制することができる。また、例えば加速走行時など、高負荷がかかることで相対回転角度θRが所定値θR1以上になるロックアップクラッチ29解放時のねじり剛性は、ロックアップクラッチ29係合時に比較して高いので、ドライブシャフト10の耐久性や車両の操縦安定性が確保できる。つまり、耐久性や操縦安定性を確保しつつ、ロックアップクラッチ29を低回転で係合させた際の駆動系ねじり共振の発生を抑制することができるドライブシャフト10が得られる。
以上、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、別の態様でも実施され得る。
たとえば、前述の実施例において、ドライブシャフト10は、FF車両において用いられていたが、FR車両や4WD車両などの他の駆動形式の車両において用いられてもよい。またドライブシャフト10は、FF車両において差動歯車装置22と駆動輪24とを連結し、その差動歯車装置22から駆動輪24へ動力を伝達するものであったが、これに限らない。要するに、動力伝達経路に設けられたロックアップクラッチ付トルクコンバータを備えた車両において用いられる動力伝達部材であればよい。例えば、FR車両において自動変速機から差動歯車装置へ動力を伝達するもの(プロペラシャフト)、または4WD車両においてトランスファから差動歯車装置へ動力を伝達するもの等であってもよい。
また、前述の実施例において、スリーブシャフト46の一端とコアシャフト44との固定は、スリーブシャフト46の一端の内周面に圧入された固定スリーブ60の内周の歯溝がコアシャフト44の第1スプライン軸部52の外周の歯溝にスプライン嵌合されることにより行われていたが、これに限らない。例えば、溶接、ボルト締付、あるいは固定ピン圧入により行われてもよいなど、種々の態様が考えられる。
また、前述の実施例において、ストッパ48は、内周に周方向の等間隔に歯溝が形成された中空円筒状の部材であったが、これに限らない。要するに、ストッパ48は、ドライブシャフト10へ入力される伝達トルクTが予め設定された所定値T1を越えてコアシャフト44のねじり角θTが所定値θT1を越え、ストッパ48とコアシャフト44の第2スプライン軸部56との相対回転角度が所定角度θ1以上になると、第2スプライン軸部56に対して周方向に当接して伝達トルクTの一部をスリーブシャフト46からコアシャフト44へ伝達するものであればよい。例えば、ストッパ48は、コアシャフト44の外周面に固定されたキーに対して、ドライブシャフト10の回転方向(図2および図4における矢印aの方向)に所定角度θ1だけ相対回転可能に形成されたキー溝であってもよい。
また、前述の実施例において、ストッパ48および固定スリーブ60はスリーブシャフト46に対して圧入されて固定されたものであったが、これに限らず、例えばスリーブシャフト46に一体的に形成されたものであってもよい。
また、前述の実施例において、突起部材88は、周方向の等間隔に且つ半径方向外側に突き出す複数の突起86を有する中空円筒状であって、第1シャフト72に嵌着されたものであり、ストッパ84は、周方向の等間隔に複数の溝90が形成された中空円筒状部材であって、スリーブシャフト76に圧入されたものであったが、これに限らない。要するに、ストッパ84は、スリーブシャフト76と第1シャフト72との相対回転角度θRが所定値θR1以上になると、スリーブシャフト76と第1シャフト72との相対回転を阻止するものであればよい。例えば、突起部材88は、第1シャフト72の外周に固定されたキーであり、ストッパ84は、スリーブシャフト76の内周に形成されたキー溝であってもよい。また、例えば突起部材88は、第1シャフト72に一体的に形成されたものであってもよいし、ストッパ84はスリーブシャフト76に一体的に形成されたものであってもよい。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、その他一々例示はしないが、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々変更、改良を加えた態様で実施することができる。
本発明の一実施例のドライブシャフトを備える車両の駆動装置の概略構成およびその車両に設けられた制御系統の要部を示す図である。 車速軸とスロットル弁開度軸との二次元座標内において設定された、図1に示すトルクコンバータのロックアップクラッチの作動領域に関する予め記憶された関係を示す図である。 図1のドライブシャフトの長手方向の中間部すなわち中間シャフト部材のIII矢視部を拡大して断面で示す図である。 図3に示す中間シャフト部材のIV−IV矢視断面を示す断面図である。 図3に示す中間シャフト部材のV−V矢視断面を示す断面図である。 ドライブシャフトのねじりに関する特性を示す図であって、ドライブシャフトの伝達トルクとコアシャフトのねじり角との関係を示す図である。 図1に示す車両の駆動装置のねじり振動系をマスとダンパとで簡素化して表した等価4自由度モデルを示す図である。 図7に示す等価4自由度モデルの運動方程式の計算結果として、ねじれの指標すなわち各マスの相互の相対的な振幅を示した図である。 本実施例のドライブシャフトを備えた車両の振動系全体の振動特性を示す、エンジン回転速度と振動伝達レベルとの関係のうちのねじり共振2次モードに関連する部分を示す図である。 本発明の他の実施例のドライブシャフトの中間シャフト部材を示す断面図であり、前述の実施例における図3に相当する図である。 図10の中間シャフト部材におけるXI−XI矢視断面を示す断面図である。
符号の説明
10:ドライブシャフト(車両用動力伝達部材)
16:トルクコンバータ
29:ロックアップクラッチ
38、70:中間シャフト部材(可変剛性手段)
44:コアシャフト(第1部材)
46:スリーブシャフト(第2部材)
48:ストッパ(第2部材)
72:第1シャフト
74:第2シャフト
76:スリーブシャフト
78:内周面
80:外周面
82:弾性部材
84:ストッパ
T:伝達トルク
T1、θR1、θT1:所定値
θR:相対回転角度
θT:ねじり角

Claims (5)

  1. ロックアップクラッチ付トルクコンバータを備えた車両の動力伝達経路に用いられる車両用動力伝達部材であって、
    前記ロックアップクラッチが係合されるときのねじり剛性を該ロックアップクラッチが解放されるときのねじり剛性よりも低くする可変剛性手段を含むことを特徴とする車両用動力伝達部材。
  2. 前記車両用動力伝達部材は、前記動力伝達経路の一部に設けられたドライブシャフトであり、
    前記可変剛性手段は、該ドライブシャフトの長手方向の中間部に設けられていることを特徴とする請求項1の車両用動力伝達部材。
  3. 前記可変剛性手段は、伝達トルクが予め設定された値以下である場合には第1部材を介してトルクを伝達し、伝達トルクが予め設定された値を越える場合には該第1部材に加えて第2部材を介してトルクを伝達することを特徴とする請求項1または2の車両用動力伝達部材。
  4. 前記可変剛性手段は、
    トルク伝達方向に長手状に配設されたコアシャフトと、
    一端が該コアシャフトに固定され、該コアシャフトと同心に設けられたスリーブシャフトと、
    該スリーブシャフトの他端に設けられ、前記コアシャフトのねじり角が所定値を越えると該コアシャフトに周方向に当接して伝達トルクの一部を該スリーブシャフトから該コアシャフトへ伝達するストッパと
    を、含むことを特徴とする請求項1または2の車両用動力伝達部材。
  5. 前記可変剛性手段は、
    互いに同心に設けられた第1シャフトおよび第2シャフトと、
    一端に該第1シャフトの一端が挿入され、他端が該第2シャフトの一端に固定されたスリーブシャフトと、
    該スリーブシャフトの内周面と前記第1シャフトの外周面との間に設けられてトルクを伝達する弾性部材と、
    前記スリーブシャフトに設けられ、前記第1シャフトと該スリーブシャフトとの相対回転角度が所定値を越えると、該第1シャフトと該スリーブシャフトとの相対回転を阻止するストッパと
    を、含むことを特徴とする請求項1または2の車両用動力伝達部材。
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