JP2010036759A - シート用ダクト - Google Patents

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Abstract

【課題】相対変位量が大きいシートの場合でも、それらの相対変位に対する良好な追従性により、安定した送風路を維持でき、しかも、設置スペースの低減を実現することができるシート用ダクトを提供することを目的とする。
【解決手段】空調風吹き出し口7cと空調風取り入れ口5aとの間においてシートクッション3のスライド方向に沿って移動可能にシートフレームに支持された第1のダクト13と、この第1のダクト13の第2の空調風吹き出し口7c側の開口端を第2の空調風吹き出し口7cに接続する蛇腹式の第2のダクト15と、第1のダクト13の空調風取り入れ口5a側の開口端を空調風取り入れ口5aに接続する蛇腹式の第3のダクト17と、を備えたことにより、追従性の向上と、設置スペースの低減を実現することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用のシートにおいて、シートクッションの裏面に固定装備された空調風吹き出し口からシートバックの空調風取り入れ口に空調風を案内するシート用ダクトに関する。
車両用シートとして、シートクッションやシートバックに空調風を送るシート空調ユニットを備えたものが開発されている。
図7は、このようなシート空調ユニットの従来例を示したものである。
ここに示したシート空調ユニット101は、下記特許文献1に開示されたもので、車両のエンジンルーム等に設置されるフロント空調ユニット103から送給される空調風102を、シート104の下方の車体床部に固定設置されたフロアダクト105と、シート104のシートクッション107の裏面に固定されたファンユニット109とを介して、シートクッション107の空調風取り入れ口107a及びシートバック111の空調風取り入れ口111aに送る。
ファンユニット109は、シートクッション107の裏面のクッションパンに固定されるユニットケース113内に送風ファン114を装備したものである。
ユニットケース113には、フロアダクト105に接続される供給口113aと、2つの空調風吹き出し口113b,113cとが装備されている。
ファンユニット109は、フロアダクト105から送給されてきた空調風を、送風ファン114により、2つの空調風吹き出し口113b,113cに圧送する。
ユニットケース113に装備された2つの空調風吹き出し口113b,113cの内、一方の空調風吹き出し口113bはシートクッション103の空調風取り入れ口103aに空調風を送るためのものであり、他方の空調風吹き出し口113cはシートクッション103の後端側に傾動可能に装備されているシートバック111の空調風取り入れ口111aに空調風を送るためのものである。
ユニットケース113の空調風吹き出し口113bとシートクッション107の空調風取り入れ口107aとの間、及び空調風吹き出し口113cとシートバック111の空調風取り入れ口111aとの間は、シートの前後方向へのスライド移動時やシートバック111のリクライニング動作時における相対変位の許容や、各部の取り付け寸法の誤差の許容のために、いずれも、蛇腹式のダクト115,116により接続されている。
特開2001−047848号公報
ところで、近年の車両に搭載されるシートは、使用者の体格等に応じて着座位置や姿勢を調整する機構として、例えば、シートクッションの高さ位置を調整するリフト機構、シートクッションを車両前後方向にスライド移動させるスライド機構、背もたれであるシートバックの傾きを調整するリクライニング機構などが装備されて、着座位置や姿勢をより細やかに調整することが可能にされ、また、各機構における調整量も増加している。
そのため、各機構の可動部間に跨って配設されるダクト、特にシートクッション107の下方からシートバック111に空調風102を送る蛇腹式のダクト116では、可動部の相対変位に対する高い追従性能(相対変位吸収性能)を確保することが要求されるようになった。
前述した蛇腹式のダクト116は、管の軸方向に伸縮できるだけでなく、軸に直交する方向の屈曲にも対応できて、多様な変位吸収性能を得ることができる。
しかし、その一方、蛇腹式のダクト116の場合は、伸縮時や屈曲時に発生する撓み方向が一定にはならないため、大きな変位吸収性能を確保するべく長いダクトを使用すると、伸縮時や屈曲時の大きな撓み変形によりダクトが意図しない方向に大きく振れて、ダクトと周囲の構造物との接触により追従性が低下したり、あるいは、ダクトと周囲の構造物との接触によりダクトの損傷等の不都合が発生するおそれがあった。
そして、このような不都合の発生を防止するためには、蛇腹式のダクトの周囲に大きな設置スペースを確保しておかねばならないが、設置スペースの節約が重要課題となる車両設備においては、余分に設置スペースを確保することが難しい。結局、可動部の相対変位が大きい近年のシートにおいて、蛇腹式のダクトのみでは、十分な追従性を確保してシートバックへの良好な空調性能を維持することが難しいという問題が生じた。
本発明の目的は上記課題を解消することに係り、車両用シートのシートクッションの裏面側に固定装備された空調風吹き出し口からシートバックの空調風取り入れ口に空調風を案内するシート用ダクトであって、シート調整時における前記空調風吹き出し口と空調風取り入れ口との間の相対変位量が大きい場合でも、それらの相対変位に対する良好な追従性により、安定した送風路を維持でき、しかも、空調風吹き出し口と空調風取り入れ口との相対変位に伴う送風路の撓み変位を抑えて、設置スペースの低減を実現することができ、従って、可動部の相対変位量が大きい近年の車両用シートにおいて、シートバックへの良好な空調性能を維持することができるシート用ダクトを提供することにある。
本発明の前述した目的は、下記の構成により達成される。
(1) シートの座部の裏面側に固定装備された空調風吹き出し口から前記シートの背もたれ部の空調風取り入れ口に空調風を案内するシート用ダクトであって、
前記座部のスライド方向に沿って延在するように前記空調風吹き出し口と前記空調風取り入れ口との間に配置されると共に、前記座部のスライド方向に沿って移動可能にシートフレームに支持された第1のダクトと、
前記第1のダクトの前記空調風吹き出し口側の第1の開口端に連結された、当該第1の開口端を前記空調風吹き出し口に接続するための蛇腹式の第2のダクトと、
前記第1のダクトの前記空調風取り入れ口側の第2の開口端に連結された、当該第2の開口端を前記空調風取り入れ口に接続するための蛇腹式の第3のダクトと、
を備えたことを特徴とするシート用ダクト。
(2) 前記座部のスライド方向に沿って前記第1のダクトの外側面に延設されたスライド用係合部と、前記座部のスライド方向に沿って該スライド用係合部が移動自在に係合する前記シートフレーム側のガイド部材と、をさらに備え、前記第1のダクトが前記座部のスライド方向に沿って直線的に移動可能に支持されていることを特徴とする前記(1)に記載のシート用ダクト。
(3) 前記第1のダクトと第2のダクトと第3のダクトとが樹脂材料により一体成形されていることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載のシート用ダクト。
上記(1)の構成によれば、例えば、リフト機構によるシートの座部の高さ調整時、あるいはスライド機構によるシートの座部の前後方向への位置調整時、あるいはリクライニング機構によるシートの背もたれ部の角度調整時には、シートの座部の裏面側に固定装備された空調風吹き出し口とシートの背もたれ部の空調風取り入れ口との位置関係や離間距離が変化する。
そして、このような空調風吹き出し口と空調風取り入れ口との位置関係や離間距離の変化に伴い、これらの空調風吹き出し口と空調風取り入れ口とを接続しているシート用ダクトの両端には、引張り荷重又は圧縮荷重、あるいは曲げ荷重が作用する。
そして、これらの荷重がシート用ダクトの両端に作用したとき、当該ダクトでは中間部の第1のダクトが、シートの座部のスライド方向に移動可能なため、両端に作用する引張り荷重や圧縮荷重は両端の第2及び第3のダクトのそれぞれにほぼ均等に分配されて、これらの第2のダクト及び第3のダクトの蛇腹の伸長又は収縮により吸収される。
即ち、空調風吹き出し口と空調風取り入れ口との間の離間距離の変化に対応して、シート用ダクトが伸長又は収縮するが、その際の伸長や収縮は両端の蛇腹式のダクトのそれぞれに分配され、必要な伸長や収縮がいずれか一方の蛇腹式ダクトに集中することがないため、シート用ダクト全体としては伸長量や収縮量の増加を図り易くなり、シート調整時における前記空調風吹き出し口と空調風取り入れ口との間の相対変位量が大きい場合でも、それらの相対変位に対する良好な追従性により、安定した送風路を維持することができる。
さらに、上記(1)の構成によれば、伸長あるいは収縮時の撓みが両端に分配されて撓み量が平均化され、さらに、中間部の第1のダクト自体はシートフレームにスライド可能に結合されているため、両端の伸長や収縮に伴って、中間部が撓み変位することもない。即ち、伸長時、又は収縮時における変形は両端の蛇腹式のダクトの部位のみに限られるため、全体を蛇腹式のダクトのみで構成した従来のダクトと比較すると、空調風吹き出し口と空調風取り入れ口との相対変位に伴う送風路の撓み変位を抑えて、設置スペースの低減を実現することができる。
従って、可動部の相対変位量が大きい近年の車両用シートにおいて、ダクトの設置スペースの増加を招くことなく、シートの背もたれ部への良好な空調性能を維持することができる。
上記(2)の構成によれば、スライド用係合部とガイド部材との係合長さを適宜長に設定しておくだけで、第1のダクトの直線的なスライド動作を安定させることができ、シートの座部と背もたれ部間の相対変位に対する追従性を向上させることができる。
上記(3)の構成によれば、部品点数の増加に伴うコストアップを防止して、シート用ダクトのコスト低減を図ることができる。
本発明によるシート用ダクトによれば、例えば、リフト機構によるシートの座部の高さ調整時、あるいはスライド機構によるシートの背もたれ部の前後方向への位置調整時、あるいはリクライニング機構によるシートの背もたれ部の角度調整時には、空調風吹き出し口と空調風取り入れ口との間の離間距離の変化に対応して、シート用ダクトが伸長又は収縮するが、その際の伸長や収縮は両端の蛇腹式のダクトのそれぞれに分配され、必要な伸長や収縮がいずれか一方の蛇腹式ダクトに集中することがない。これにより、シート用ダクト全体としては伸長量や収縮量の増加を図り易くなり、シート調整時における前記空調風吹き出し口と空調風取り入れ口との間の相対変位量が大きい場合でも、それらの相対変位に対して良好な追従性を得て、安定した送風路を維持することができる。
さらに、本発明によるシート用ダクトによれば、伸長あるいは収縮時の撓みが両端に分配されて撓み量が平均化され、しかも、中間部の第1のダクト自体は撓み変位することもないため、全体を蛇腹式のダクトのみで構成した従来のダクトと比較すると、空調風吹き出し口と空調風取り入れ口との相対変位に伴う送風路の撓み変位を抑えて、設置スペースの低減を実現することができる。
従って、可動部の相対変位量が大きい近年の車両用シートにおいて、ダクトの設置スペースの増加を招くことなく、シートバックへの良好な空調性能を維持することができる。
以下、本発明に係るシート用ダクトの好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係るシート用ダクトを使った車両用シートにおける空調機構の一実施形態の斜視図、図2は図1に示したシート用ダクトの拡大斜視図である。
図1に示したシート1は、車両の運転席等に装備されるシートで、運転者の体格等に応じて着座位置や姿勢を調整する機構として、運転者が着座する座部となるシートクッション3の高さ位置を調整するリフト機構、シートクッション3を車両前後方向(図1の矢印X方向)にスライド移動させるスライド機構、運転者の背もたれ部となるシートバック5の傾きを調整するリクライニング機構などを備えている。
シートクッション3の裏面側には、シートクッション3及びシートバック5に送給する空調風を吐出するファンユニット7が挿着されている。
このファンユニット7は、図3に示すように、シートクッション3の裏面に裏打ちされた構造材であるクッションパン3aに固定装備されたファンケース7a内に内蔵されたファンにより、空調風の吐出を行う。
クッションパン3aは、車体の前後方向に沿って移動可能にシートフレーム8に支持されている。
ファンケース7aには、シートクッション3に空調風を送るための第1の空調風吹き出し口7bと、シートバック5に空調風を送るための第2の空調風吹き出し口7cとが装備されている。
ファンケース7aに装備されている第1の空調風吹き出し口7bは、クッションパン3aに開口した空調風取り入れ口に直結されていて、直にシートクッション3内の送風路に空調風を送給する。
ファンケース7aに装備されている第2の空調風吹き出し口7cは、本発明に係るシート用ダクト11を介して、シートバック5の空調風取り入れ口5aに接続されている。
空調風取り入れ口5aは、シートバック5内に埋設される空調ダクト5bの基端に開設されている。
シート用ダクト11は、シートクッション3の裏面に固定されたファンケース7aの第2の空調風吹き出し口7cからシートバック5の空調風取り入れ口5aに空調風を案内する送風路である。
このシート用ダクト11は、図2及び図3に示すように、シートクッション3の下方で第2の空調風吹き出し口7cと空調風取り入れ口5aとの間に配置される第1のダクト13と、第1のダクト13の第2の空調風吹き出し口7c側の第1の開口端を第2の空調風吹き出し口7cに接続する蛇腹式の第2のダクト15と、第1のダクト13の空調風取り入れ口5a側の第2の開口端を空調風取り入れ口5aに接続する蛇腹式の第3のダクト17とから構成されている。
本実施形態の場合、第1のダクト13は、シートクッション3の下方でクッションパン3aのスライド方向に沿って延在する如く配置される。また、第1のダクト13は、図2に示すように、その外側面上に、シートクッション3のスライド方向に沿って直線状に延設されたスライド用係合部18が装備されている。
スライド用係合部18は、シートクッション3のスライド方向に沿って移動自在に、シートフレーム8に支持されるガイド部材21に係合支持される。
即ち、第1のダクト13は、スライド用係合部18とガイド部材21との係合により、シートクッション3のスライド方向に沿って直線的に移動可能に、シートフレーム8に支持される。
さらに、本実施形態の場合、第1のダクト13と第2のダクト15と第3のダクト17とは、図2に示すように、樹脂材料により一体成形されている。
次に、シート1の位置調整時におけるシート用ダクト11の各部の変位動作について、図3〜図6を参照して説明する。
なお、図3〜図6において、矢印Aはシートクッション3の裏面に固定されたクッションパン3aのスライド方向を示し、矢印Bはシートバック5の傾倒方向を示し、矢印Cは第1のダクト13のスライド移動方向を示している。
図3は、図1に示した車両用シート1において、シートクッション3を前方に移動させ、且つ、シートバック5を前方に引き起こした時のシート用ダクト11の各部の変位動作を示すシート側面図である。
このとき、シートクッション3の前方移動に伴い、シート用ダクト11に引張り荷重が作用する。この引張り荷重によって第1のダクト13が矢印C方向にスライド移動すると同時に、第2の空調風吹き出し口7cと空調風取り入れ口5aとの間の離間距離が増大した分については、第2のダクト15及び第3のダクト17の伸長動作によって吸収する。
一方、シートバック5の引き起こしに伴う空調風取り入れ口5aの傾きの変化は、第3のダクト17に曲げ荷重を作用させるため、第3のダクト17の曲げ変形(屈曲)により吸収される。
図4は図1に示した車両用シート1において、シートクッション3を後方に移動させ、且つ、シートバック5を前方に引き起こした時のシート用ダクト11の各部の変位動作を示すシート側面図である。
このとき、シートクッション3の後方移動に伴い、シート用ダクト11に圧縮荷重が作用する。この圧縮荷重によって第1のダクト13が矢印C方向にスライド移動すると同時に、第2の空調風吹き出し口7cと空調風取り入れ口5aとの間の離間距離が減少した分については、第2のダクト15及び第3のダクト17の収縮動作によって吸収する。
一方、シートバック5の引き起こしに伴う空調風取り入れ口5aの傾きの変化は、第3のダクト17に曲げ荷重を作用させるため、第3のダクト17の曲げ変形(屈曲)により吸収される。
図5は図1に示した車両用シート1において、シートクッション3を前方に移動させ、且つ、シートバック5を後方に倒した時のシート用ダクト11の各部の変位動作を示すシート側面図である。
このとき、シートクッション3の前方移動に伴い、シート用ダクト11に引張り荷重が作用する。この引張り荷重によって第1のダクト13が矢印C方向にスライド移動すると同時に、第2の空調風吹き出し口7cと空調風取り入れ口5aとの間の離間距離が増大した分については、第2のダクト15及び第3のダクト17の伸長動作によって吸収する。
一方、シートバック5の後方への傾倒に伴う空調風取り入れ口5aの傾きの変化は、第3のダクト17に曲げ荷重を作用させるため、第3のダクト17の曲げ変形(屈曲)により吸収される。
図6は図1に示した車両用シート1において、シートクッション3を後方に移動させ、且つ、シートバック5を後方に倒した時のシート用ダクト11の各部の変位動作を示すシート側面図である。
このとき、シートクッション3の後方移動に伴い、シート用ダクト11に圧縮荷重が作用する。この圧縮荷重によって第1のダクト13が矢印C方向にスライド移動すると同時に、第2の空調風吹き出し口7cと空調風取り入れ口5aとの間の離間距離が減少した分については、第2のダクト15及び第3のダクト17の収縮動作によって吸収する。
一方、シートバック5の後方への傾倒に伴う空調風取り入れ口5aの傾きの変化は、第3のダクト17に曲げ荷重を作用させるため、第3のダクト17の曲げ変形(屈曲)により吸収される。
以上に説明したシート1では、リフト機構によるシートクッション3の高さ調整時、あるいはスライド機構によるシートクッション3の前後方向への位置調整時、あるいはリクライニング機構によるシートバック5の角度調整時には、シートクッション3の裏面側に固定装備された第2の空調風吹き出し口7cとシートバック5の空調風取り入れ口5aとの位置関係や離間距離が変化する。
そして、このような第2の空調風吹き出し口7cと空調風取り入れ口5aとの位置関係や離間距離の変化に伴い、これらの第2の空調風吹き出し口7cと空調風取り入れ口5aとを接続しているシート用ダクト11の両端には、引張り荷重又は圧縮荷重、あるいは曲げ荷重が作用する。
そして、これらの荷重がシート用ダクト11の両端に作用したとき、当該ダクトでは中間部の第1のダクト13が、シートクッション3のスライド方向に移動可能なため、両端に作用する引張り荷重や圧縮荷重は両端の第2及び第3のダクト17のそれぞれにほぼ均等に分配されて、これらの第2のダクト15及び第3のダクト17の蛇腹の伸長又は収縮により吸収される。
即ち、第2の空調風吹き出し口7cと空調風取り入れ口5aとの間の離間距離の変化に対応して、シート用ダクト11が伸長又は収縮するが、その際の伸長や収縮は両端の蛇腹式のダクトのそれぞれに分配され、必要な伸長や収縮がいずれか一方の蛇腹式ダクトに集中することがないため、シート用ダクト11全体としては伸長量や収縮量の増加を図り易くなり、シート調整時における第2の空調風吹き出し口7cと空調風取り入れ口5aとの間の相対変位量が大きい場合でも、それらの相対変位に対する良好な追従性により、安定した送風路を維持することができる。
さらに、上記シート用ダクト11の構成によれば、伸長あるいは収縮時の撓みが両端に分配されて撓み量が平均化され、さらに、中間部の第1のダクト13自体はシートフレームにスライド可能に結合されているため、両端の伸長や収縮に伴って、中間部が撓み変位することもない。即ち、伸長時、又は収縮時における変形は両端の蛇腹式のダクトの部位のみに限られるため、全体を蛇腹式のダクトのみで構成した従来のダクトと比較すると、第2の空調風吹き出し口7cと空調風取り入れ口5aとの相対変位に伴う送風路の撓み変位を抑えて、設置スペースの低減を実現することができる。
従って、可動部の相対変位量が大きい近年の車両用シート1において、ダクトの設置スペースの増加を招くことなく、シートバック5への良好な空調性能を維持することができる。
また、上記シート用ダクト11では、シートクッション3のスライド方向に沿って第1のダクト13の外側面に延設されたスライド用係合部18と、シートクッション3のスライド方向に沿って該スライド用係合部18が移動自在に係合するシートフレーム側のガイド部材21とで、第1のダクト13がシートクッション3のスライド方向に沿って直線的に移動可能に支持されている。
そのため、スライド用係合部18とガイド部材21との係合長さを適宜長に設定しておくだけで、第1のダクト13の直線的なスライド動作を安定させることができ、シートクッション3とシートバック5間の相対変位に対する追従性を向上させることができる。
また、上記シート用ダクト11では、第1のダクト13と第2のダクト15と第3のダクト17とが樹脂材料により一体成形されているため、部品点数の増加に伴うコストアップを防止して、シート用ダクト11のコスト低減を図ることができる。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良等が自在である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置場所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
例えば、上記実施形態では、シート用ダクトの両端の蛇腹式のダクトは、中間部のスライド式のダクトに一体形成していたが、一方の蛇腹式のダクト、あるいは双方の蛇腹式のダクトを中間部のスライド式のダクトとは別体に形成するようにしても良い。
本発明に係るシート用ダクトを使った車両用シートにおける空調機構の一実施の形態の斜視図である。 図1に示したシート用ダクトの拡大斜視図である。 図1に示した車両用シートにおいて、シートクッションを前方に移動させ、且つ、シートバックを前方に引き起こした時のシート用ダクトの各部の変位動作を示すシート側面図である。 図1に示した車両用シートにおいて、シートクッションを後方に移動させ、且つ、シートバックを前方に引き起こした時のシート用ダクトの各部の変位動作を示すシート側面図である。 図1に示した車両用シートにおいて、シートクッションを前方に移動させ、且つ、シートバックを後方に倒した時のシート用ダクトの各部の変位動作を示すシート側面図である。 図1に示した車両用シートにおいて、シートクッションを後方に移動させ、且つ、シートバックを後方に倒した時のシート用ダクトの各部の変位動作を示すシート側面図である。 車両用シートのシートクッションの裏面に固定装備された空調風吹き出し口からシートバックの空調風取り入れ口に空調風を案内するシート用ダクトの従来例を示すシート側面図である。
符号の説明
1 シート
3 シートクッション
3a クッションパン
5 シートバック
5a 空調風取り入れ口
5b 空調ダクト
7 ファンユニット
7c 空調風吹き出し口
11 シート用ダクト
13 第1のダクト
15 第2のダクト(蛇腹式のダクト)
17 第3のダクト(蛇腹式のダクト)
18 スライド用係合部
21 ガイド部材

Claims (3)

  1. シートの座部の裏面側に固定装備された空調風吹き出し口から前記シートの背もたれ部の空調風取り入れ口に空調風を案内するシート用ダクトであって、
    前記座部のスライド方向に沿って延在するように前記空調風吹き出し口と前記空調風取り入れ口との間に配置されると共に、前記座部のスライド方向に沿って移動可能にシートフレームに支持された第1のダクトと、
    前記第1のダクトの前記空調風吹き出し口側の第1の開口端に連結された、当該第1の開口端を前記空調風吹き出し口に接続するための蛇腹式の第2のダクトと、
    前記第1のダクトの前記空調風取り入れ口側の第2の開口端に連結された、当該第2の開口端を前記空調風取り入れ口に接続するための蛇腹式の第3のダクトと、
    を備えたことを特徴とするシート用ダクト。
  2. 前記座部のスライド方向に沿って前記第1のダクトの外側面に延設されたスライド用係合部と、前記座部のスライド方向に沿って該スライド用係合部が移動自在に係合する前記シートフレーム側のガイド部材と、をさらに備え、前記第1のダクトが前記座部のスライド方向に沿って直線的に移動可能に支持されていることを特徴とする請求項1に記載のシート用ダクト。
  3. 前記第1のダクトと第2のダクトと第3のダクトとが樹脂材料により一体成形されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のシート用ダクト。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014019326A (ja) * 2012-07-19 2014-02-03 Toyota Boshoku Corp 空調装置付き車両用シート

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