JP2010036726A - タイヤ - Google Patents

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達也 宮崎
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Abstract

【課題】タイヤ全体の重量を増加させることなく、放熱性、耐久性に優れたタイヤを提供する。
【解決手段】(A)天然ゴムを35〜85質量%(a1)およびブタジエンゴムを15〜65質量%(a2)を含有するジエン系ゴム成分100質量部に対して、(B)酸化亜鉛50〜400質量部含有するタイヤサイド部補強用ゴム組成物からなる補強ゴム層を有するタイヤであって、補強ゴム層の厚さが0.01〜2mmであるタイヤ。
【選択図】なし

Description

本発明は、タイヤサイド部を補強する補強ゴム層を有するタイヤに関する。
従来、走行により生じるタイヤの発熱温度を下げるために、タイヤのサイドウォールやバットレスに空気流動性を増すデザインを設けることが知られており、サイドウォールやインサートゴム、さらにはタイヤ全体の発熱性を下げ、高速耐久性、デフレート走行耐久性を増す工夫が行われている。
外部設計デザインの工夫によりタイヤ全体を空冷する方法として、突起や凹みを設ける方法があるが、割れ耐久性において制約があり、限度がある。また、突起のない部分と有る部分で、必要ゴム量が異なり過ぎ、ゴム流れがいびつになる、ユニフォミティーの悪化、筋状に影が残る、表面ベアーの原因となるという問題がある。
また、インサートゴムの発熱を低くしても、放熱は、タイヤ表面やリムを介してしか行われず、空気に接するゴムの熱伝導度に依存する。また、インサート自体で耐久性を向上させるには限度が有る。
さらに、サイドウォール用ゴム組成物として、特許文献1のように、ゴム成分として、1,2−シンジオタクチックポリブタジエンゴム結晶とスズ変性ブタジエンゴムを含有させることによって、耐カット性や耐亀裂成長性を向上させ、かつ、車の低燃費性を向上させることが知られているが、タイヤ内部の熱を外部へ発散させる点においては改善の余地がある。
そのため、タイヤサイド部を補強する補強ゴム層を設け、該ゴム層の配合を工夫することが望ましく、補強ゴム層の配合として、ゴム成分として天然ゴムを使用し、酸化亜鉛や酸化アルミニウム等の金属を大量に配合する方法が知られているが、金属の擬集塊やゴム中の異物が破壊核となり、割れ起点となる問題が生じるため、配合上の工夫が必要となる。
タイヤのバランスウェイトとして活用することは、従来より航空機用タイヤにおいて知られているが、放熱改善によって、耐久性と重量(低燃費性)を両立させることは実施されていない。
また、ランフラットタイヤにおいて、サイドウォールの厚さを薄くすることによって、放熱と軽量化を向上できるが、デフレート走行時の耐久性とは相反する問題がある。
特開2006−63143号公報
本発明は、タイヤ全体の重量を増加させることなく、放熱性、耐久性に優れたタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、(A)天然ゴムを35〜85質量%(a1)およびブタジエンゴムを15〜65質量%(a2)を含有するジエン系ゴム成分100質量部に対して、
(B)酸化亜鉛50〜400質量部含有するタイヤサイド部補強用ゴム組成物からなる補強ゴム層を有するタイヤであって、補強ゴム層の厚さが0.01〜2mmであるタイヤに関する。
ブタジエンゴム(a2)が、高シス含有量のブタジエンゴム、変性ブタジエンゴムおよび1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶を含むブタジエンゴムよりなる群から選ばれる少なくとも1種のブタジエンゴムであることが好ましい。
ブタジエンゴム(a2)が、1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶を含むブタジエンゴムであることが好ましい。
天然ゴム(a1)が50〜75質量%であることが好ましい。
スチレン−ブタジエンゴム、ブチルゴムまたはエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合ゴムを含有することも可能である。
前記タイヤが、ランフラットタイヤ、スピードレンジV以上の乗用車タイヤもしくはトラックまたはバス用タイヤであることが好ましい。
本発明によれば、タイヤのサイド部補強用ゴム層として、特定のゴム成分を用い、かつ酸化亜鉛を特定量含有するゴム組成物を用いることによって、得られるタイヤの重量を増加させることなく、放熱性および耐久性に優れるタイヤを提供することができる。
本発明のタイヤは、(A)天然ゴム(NR)(a1)およびブタジエンゴム(BR)を(a2)を含有するジエン系ゴム成分ならびに(B)酸化亜鉛を含有するタイヤサイド部補強用ゴム組成物からなる補強ゴム層を有するタイヤに関する。
NRとしては、とくに制限はなく、通常ゴム工業で使用されるものを使用することができ、具体的には、RSS♯3、TSR20などがあげられる。
ジエン系ゴム成分(A)におけるNR(a1)の含有率は、破断強度に優れる、加工性に優れるため、補強ゴム層のシート加工が容易であり、穴開き、ビッツ、分散不良が生じないという点から、35質量%以上であり、50質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましい。また、ジエン系ゴム成分(A)中のNR(a1)の含有率は、耐亀裂成長性に優れ、硬度を向上させることができるという点から、85質量%以下であり、80質量%以下が好ましく、75質量%以下がより好ましい。
BRとしては、通常のBR、高シス含有量のブタジエンゴム(ハイシスBR)、変性ブタジエンゴム(変性BR)、1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶を含むブタジエンゴム(SPB含有BR)があげられるが、これらの中で、NRとの海島構造が安定しており、割れ防止効果や耐亀裂成長性が良好であるという点で、SPB含有BRが好ましい。
ジエン系ゴム成分(A)におけるBR(a2)の含有率は、耐亀裂成長性が向上するという点から、15質量%以上であり、20質量%以上が好ましく、25質量%以上がより好ましい。また、ジエン系ゴム成分(A)中のBR(a2)の含有率は、酸化亜鉛を充分に分散させることができる点、シート生地の平坦性、穴開きなし性に優れるという点から、65質量%以下であり、55質量%以下が好ましく、45質量%以下がより好ましい。
BR(a2)におけるハイシスBRとは、得られたゴムのブタジエン部分に対するシス1,4−結合の含有率が90%以上のBRをいう。
本発明で使用されるハイシスBRは、市販のハイシスBRを用いることができ、例えば、宇部興産(株)製のBR130B、BR150Bなどのハイシス含有量のBR(ハイシスBR)などを好適に使用することができる。
BR(a2)における変性BRとしては、スズ末端変性ブタジエンゴム(スズ末端変性BR)、式(1):
Figure 2010036726
(式中、R1、R2およびR3は、同じかまたは異なり、アルキル基、アルコキシ基、アセタール基、カルボキシル基、メルカプト基またはこれらの誘導体であり、R4およびR5は、同じかまたは異なり、のアルキル基または水素原子であり、nは整数である)
で表される化合物で変性されたBRがあげられる。
スズ末端変性BRは、リチウム開始剤により1,3−ブタジエンの重合をおこなったのち、スズ化合物を添加することにより得られ、さらにBR分子の末端がスズ−炭素結合で結合されていることが好ましい。
リチウム開始剤としては、アルキルリチウム、アリールリチウム、アリルリチウム、ビニルリチウム、有機スズリチウムおよび有機窒素リチウム化合物などのリチウム系化合物があげられる。リチウム系化合物をBRの開始剤とすることで、Highビニル、lowシス含量のスズ末端変性BRを作製できる。
スズ化合物としては、四塩化スズ、ブチルスズトリクロライド、ジブチルスズジクロライド、ジオクチルスズジクロライド、トリブチルスズクロライド、トリフェニルスズクロライド、ジフェニルジブチルスズ、トリフェニルスズエトキシド、ジフェニルジメチルスズ、ジトリルスズクロライド、ジフェニルスズジオクタノエート、ジビニルジエチルスズ、テトラベンジルスズ、ジブチルスズジステアレート、テトラアリルスズ、p−トリブチルスズスチレンなどがあげられ、これらのなかから、1種または2種以上選択して使用することができる。
スズ末端変性BR中においてスズ原子の含有量は50ppm以上、好ましくは60ppm以上である。含有量が50ppm未満では、スズ末端変性BR中のカーボンブラックの分散を促進する効果が小さく、tanδが悪化する。また、スズ原子の含有量は3000ppm以下、好ましくは2500ppm以下、さらに好ましくは250ppm以下である。含有量が3000ppmをこえると、混練り物のまとまりが悪く、エッジが整わないため、混練り物の押出し性が悪化する。
スズ末端変性BRの分子量分布(Mw/Mn)は2以下、好ましくは1.5以下である。Mw/Mnが2をこえると、カーボンブラックの分散性、およびtanδが悪化する。
式(1):
Figure 2010036726
で表される化合物で変性されたBRは、充填剤としてシリカを含有する場合、シリカとの結合性を向上させることができる点、シリカの分散を向上させる点において好ましい。
また、式(1)の具体例としては、たとえば、式:
Figure 2010036726
があげられる。
前記式(1)で表される化合物で変性されたBRの変性率は、30%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましい。また、前記式(1)で表される化合物で変性されたBRの変性率は、80%以下であることが好ましく、70%以下であることがより好ましい。
前記式(1)で表される化合物で変性されたBRの分子量分布(Mw/Mn)は、低分子量成分が増加せず、転がり抵抗が悪化しない点から、分子量分布が狭いものが好ましく、具体的には2.3以下が好ましく、2.2以下がより好ましい。なお、分子量分布の下限は、特に限定されないが、1であることが好ましい。
BR(a2)におけるSPB含有BRは、1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶が、単にBR中に結晶を分散させたものではなく、BRと化学結合したうえで分散していることが好ましい。前記結晶がゴム成分と化学結合したうえで分散することにより、クラックの発生および伝播が抑制される傾向がある。
また、BR中に含有する1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶は充分な硬さを有するため、架橋密度が少なくても充分な複素弾性率を得ることができる。そのため、ゴム組成物の耐摩耗性を向上させることができる。
1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶の融点は180℃以上であることが好ましく、190℃以上であることがより好ましい。融点が180℃未満では、プレスにおけるタイヤの加硫中に結晶が溶融し、硬度が低下する傾向がある。また、1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶の融点は220℃以下であることが好ましく、210℃以下であることがより好ましい。融点が220℃をこえると、BRの分子量が大きくなるため、ゴム組成物中において分散性が悪化する傾向がある。
SPB含有BR中において、沸騰n−ヘキサン不溶物の含有量は,2.5質量%以上であることが好ましく、8質量%以上であることがより好ましい。含有量が2.5質量%未満では、ゴム組成物の充分な硬度が得られない傾向がある。また、沸騰n−ヘキサン不溶物の含有量は22質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましく、18質量%以下であることがさらに好ましい。含有量が22質量%をこえると、BR自体の粘度が高く、ゴム組成物中におけるBRおよびフィラーの分散性が悪化する傾向がある。ここで、沸騰n−ヘキサン不溶物とは、SPB含有BR中における1,2−シンジオタクチックポリブタジエンを示す。
SPB含有BR中において、1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶の含有量は、2.5質量%以上、好ましくは10質量%以上である。含有量が2.5質量%未満では、硬度が不充分である。また、BR中において、1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶の含有量は20質量%以下、好ましくは18質量%以下である。含有量は20質量%をこえると、BRがゴム組成物中に分散し難く、加工性が悪化する。
また、ゴム組成物の硬度(Hs)、リバージョン性、耐候性の向上のために、ジエン系ゴム成分として、さらに、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム(IIR)またはエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合ゴム(EPDM)を含有してもよい。
SBR、IIRまたはEPDMの含有量は、ゴム組成物の硬度(Hs)、リバージョン性、耐候性の効果が発現するという点から、ジエン系ゴム(A1)100質量部に対して、10質量%以上が好ましく、15質量%以上がより好ましく、20質量%以上がさらに好ましい。また、SBR、IIRまたはEPDMの含有量は、破断強度、加工性において優れるという点から、ジエン系ゴム(A1)100質量部に対して、40質量%以下が好ましく、35質量%以下がより好ましく、30質量%以下がさらに好ましい。
本発明のタイヤに用いられる補強ゴム層に含有する酸化亜鉛の含有量は、補強ゴム層のゴムの熱伝導度が良好であるという点から、ジエン系ゴム成分(A)100質量部に対して、50質量部以上であり、70質量部以上が好ましく、90質量部以上がより好ましい。また、酸化亜鉛の含有量は、加工性、耐亀裂成長性において優れるという点から、ジエン系ゴム成分(A)100質量部に対して、400質量部以下であり、380質量部以下が好ましく、360質量部以下がより好ましい。
前記酸化亜鉛の含有により、ゴム硬度は向上するが、割れ性能や耐亀裂成長性が悪化するため、さらに、補強用充填剤として、シリカやカーボンブラックを含有してもよい。
カーボンブラックの含有量は、充分な硬度が得られる点、紫外線吸収やオゾン吸収などの耐候性において優れるという点から、ジエン系ゴム成分100質量部に対して、5質量部以上が好ましく、7質量部以上がより好ましく、10質量部以上がさらに好ましい。また、カーボンブラックの含有量は、充分な破断強度が得られる点、低発熱性において優れるという点から、ジエン系ゴム成分100質量部に対して、60質量部以下が好ましく、55質量部以下がより好ましく、50質量部以下がさらに好ましい。
カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA)は、25〜100m2/gが好ましく、30〜90m2/gがより好ましく、35〜80m2/gがさらに好ましい。N2SAが25m2/g未満では、破断強度が低い傾向があり、N2SAが100m2/gをこえると、発熱性が高い傾向がある。
カーボンブラックとしては、たとえば、N330、N351、N550,N660などのカーボンブラックが、破断強度、低発熱性の点で好ましい。
シリカとしては、とくに制限はないが、乾式法シリカ(無水ケイ酸)、湿式法シリカ(無水ケイ酸)などがあげられ、シラノール基が多いという理由から、湿式法シリカが好ましい。
シリカの含有量は、破断強度の向上および低発熱性の向上の点から、ジエン系ゴム成分100質量部に対して、5質量部以上が好ましく、7質量部以上がより好ましく、9質量部以上がさらに好ましい。また、シリカの含有量は、シランカップリング剤を含有しなくても、シリカが凝集せず、割れ防止や耐亀裂成長性において問題がないという点から、ジエン系ゴム成分100質量部に対して、15質量部以下が好ましく、13質量部以下がより好ましく、11質量部以上がさらに好ましい。
シリカのN2SAは、ゴム組成物の破断強度が向上する点で、40m2/g以上が好ましく、45m2/g以上がより好ましい。また、シリカのN2SAは、低発熱性が向上する点で、250m2/g以下が好ましく、200m2/g以下がより好ましい。
一般的に、充填剤としてさらにシリカを用いた場合、シリカとともに、シランカップリング剤を配合されるが、本発明においては、酸化亜鉛とシランカップカップリング剤が反応し、シリカとカップリング剤が強固な化学結合を形成する事は困難であり、また、加硫反応中にカップリング剤が分解し、硫黄ドナーとなり、単に硫黄成分を増した現象が生じてしまう。そのため、ゴム組成物中に、シランカップリング剤を含有しないことが好ましい。
本発明のタイヤは、前記タイヤサイド部補強用ゴム組成物からなる補強ゴム層を有する。補強ゴム層の厚さは、0.01mm以上であり、0.1mm以上が好ましく、0.2mm以上がより好ましい。補強ゴム層の厚さが、0.01mm未満であると、加工上困難となる。また、補強ゴム層の厚さは、タイヤの重量の軽減において優れるという点から、2mm以下であり、1.5mm以下が好ましく、1.0mm以下がより好ましい。
サイド補強用ゴム組成物としては、前記ゴム成分、酸化亜鉛、シリカやカーボンブラックなどの補強用充填剤以外にも、ゴム組成物の製造に一般に使用される配合剤、老化防止剤、ステアリン酸粘着樹脂、アロマオイル、ワックス、硫黄などの加硫剤、加硫促進剤などを必要に応じて通常使用される量を含むことができる。
本発明のタイヤは、前記ゴム組成物を用いて通常の方法で製造される。すなわち、必要に応じて前記配合剤を配合した本発明のゴム組成物を、未加硫の段階でタイヤのサイド部補強用ゴム層の形状にあわせて押出し加工し、タイヤ成形機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することによりタイヤを得る。
また、本発明のタイヤは、ランフラットタイヤ、スピードレンジV以上の乗用車タイヤ、高速使用タイヤもしくはトラックまたはバス用タイヤとして好適に用いられる。
ここで、スピードレンジV以上の乗用車タイヤとは、走行できる最高速度が240km/h以上である乗用車タイヤを意味する。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらのみに限定されるものではない。
次に、実施例および比較例で用いた各種薬品について、説明する。
天然ゴム(NR):TSR20
SPB含有BR:宇部興産(株)製のVCR412(1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶分散体、1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶の含有量:12質量%、1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶の融点:200℃、沸騰n−ヘキサン不溶物の含有量:12.0質量%、(シス−1,4−結合含量:98質量%、ムーニー粘度(100℃):45、SPBの還元比粘度:2.2)
1,4ハイシスBR:宇部興産(株)製のBR150B
スズ末端変性ブタジエンゴム(スズ末端変性BR):日本ゼオン(株)製のBR1250(開始剤としてリチウムを用いて重合、ビニル結合量:10〜13質量%、Mw/Mn:1.5、スズ原子の含有量:250ppm)
スチレン−ブタジエンゴム(SBR):住友化学工業(株)製のSBR1502
カーボンブラック:キャボットジャパン(株)製のN550(N2SA:143m2/g、DBP吸油量:113ml/100g)
シリカ:ローディア社製のZ115GR(N2SA:112m2/g)
シランカップリング剤:デグッサヒュルス(株)製のSi75(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
ステアリン酸:日本油脂(株)製のステアリン酸
老化防止剤6C:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノック
アロマオイル:出光興産(株)製のダイアナプロセスAH−24
不溶性硫黄(10%オイル含有):日本乾溜工業(株)製のセイミサルファー(二硫化炭素による不溶物60%以上、オイル分10質量%含む不溶性硫黄)
加硫促進剤CBS:大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ(化学名:N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)
実施例1〜11および比較例1〜8
硫黄および加硫促進剤を除く各種薬品を、表1および2に示す配合量にしたがって、バンバリーミキサーにて最高温度が165℃条件下、5分間混練りし、混練り物を得た。得られた混練り物に、硫黄および加硫促進剤を表1および2に示す配合量添加し、オープンロールにて最高温度が97℃条件下、3分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。そして、得られた未加硫ゴム組成物を表1および2に示す厚さとなるようにビニアサイドウォールをシート状に圧延後、タイヤ成型機上でサイドウォールとともに貼り付け、タイヤ金型で170℃の条件下で約15分間プレス加硫し、サイズ245/45R18のPCタイヤを製造し、以下の方法により、各物性を評価した。
比較例9
硫黄および加硫促進剤を除く各種薬品を、表2に示す配合量にしたがって、バンバリーミキサーにて最高温度が165℃条件下、5分間混練りし、混練り物を得た。得られた混練り物に、硫黄および加硫促進剤を表2に示す配合量添加し、オープンロールにて最高温度が97℃条件下、3分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。そして、得られた未加硫ゴム組成物をサイドウォール形状に圧延後、タイヤ成型機上でサイドウォールとともに貼り付け、タイヤ金型で170℃の条件下で約15分間プレス加硫し、サイズ245/45R18のPCタイヤを製造し、以下の方法により、各物性を評価した。
比較例10および11
硫黄および加硫促進剤を除く各種薬品を、表2に示す配合量にしたがって、バンバリーミキサーにて最高温度が165℃条件下、5分間混練りし、混練り物を得た。得られた混練り物に、硫黄および加硫促進剤を表2に示す配合量添加し、オープンロールにて最高温度が97℃条件下、3分間練り込み、未加硫ゴムシートを得た。そして、得られた未加硫ゴムシートを175℃の条件下で10分間プレス加硫し、比較例10および11の加硫ゴム組成物を作製し、以下の方法により、各物性を評価した。
なお、比較例10および11の未加硫ゴムシートについては、ビニアサイドウォールに加工することができなかった。
<粘弾性試験>
前記タイヤから切り出したサンプルを、(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメーターを用いて、初期歪10%、動歪2%および周波数10Hzの条件下で、30℃における複素弾性率E*および損失正接tanδを測定した。なお、E*が大きいほど、剛性が高く、硬度が高いことを示し、tanδが小さいほど低発熱性に優れることを示す。
<引張試験>
前記タイヤから切り出したサンプルからなる3号ダンベル型試験片を用いて、JIS K 6251「加硫ゴムおよび熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」に準じて引張試験を実施し、破断時伸びEB(%)を測定した。EBが大きいほどゴム強度が優れることを示す。
<ランフラット耐久性試験>
各供試タイヤを、バルブコアを取り去ったリム(18×8.5JJ)にリム組みし、デフレート状態でドラム試験機上を速度(80km/h)、縦荷重(4.14kN:正規荷重の65%の荷重)、室温(38±2℃)の条件にて、タイヤが破壊するまで走行させた。結果は比較例1を100とする指数(ランフラット耐久性指数)により表示した。数値が大きいほど、放熱性の改良により、サイドウォールおよびインサートの耐久性が向上したことを示す。
<低内圧ドラム耐久性>
JIS規格より前記タイヤの内圧を150kPaの低内圧に設定し、140%オーバーロード荷重条件下で、80km/hで走行させ、走行距離1.5万kmを指数100として指数表示した。数値が大きいほどビニアサイドウォールの亀裂成長性が優れることを示す。
以上の試験結果を表1および2に示す。
Figure 2010036726
Figure 2010036726

Claims (6)

  1. (A)天然ゴムを35〜85質量%(a1)およびブタジエンゴムを15〜65質量%(a2)を含有するジエン系ゴム成分100質量部に対して、
    (B)酸化亜鉛50〜400質量部含有するタイヤサイド部補強用ゴム組成物からなる補強ゴム層を有するタイヤであって、補強ゴム層の厚さが0.01〜2mmであるタイヤ。
  2. ブタジエンゴム(a2)が、高シス含有量のブタジエンゴム、変性ブタジエンゴムおよび1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶を含むブタジエンゴムよりなる群から選ばれる少なくとも1種のブタジエンゴムである請求項1記載のタイヤ。
  3. ブタジエンゴム(a2)が、1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶を含むブタジエンゴムである請求項1または2記載のタイヤ。
  4. 天然ゴム(a1)が50〜75質量%である請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ。
  5. さらに、スチレン−ブタジエンゴム、ブチルゴムまたはエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合ゴムを含有する請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ。
  6. ランフラットタイヤ、スピードレンジV以上の乗用車タイヤもしくはトラックまたはバス用タイヤである請求項1〜5のいずれかに記載のタイヤ。
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