JP2010036469A - 水酸化フッ素化マグネシウム超微粒子層を有する積層構造体及び製法 - Google Patents

水酸化フッ素化マグネシウム超微粒子層を有する積層構造体及び製法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、水酸化フッ素化マグネシウム超微粒子の機能を大いに活用できる積層構造体を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明の積層構造体は、水酸化フッ素化マグネシウム超微粒子が凝集してなる超微粒子膜層と該膜層を支持する支持膜層からなる積層構造体であり、該支持膜層は超微粒子膜層に塗布液が塗布及び乾燥されて形成されるものであり、該塗布液は有機置換基とシロキサン結合を含む有機無機ハイブリッド物質(前駆体)からなるものであること、もしくは前駆体が有機溶媒に溶解されてなるものであることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、水酸化フッ素化マグネシウム超微粒子膜層と有機無機ハイブリッド物質の支持膜層からなる積層構造体に関する。
低屈折率性の機能性超微粒子を基材中に含有あるいは担持させた材料は、反射防止材料への適用が期待されている。このような超微粒子を基材表面に担持させる場合、超微粒子は基材との密着性が小さいため、これを改善するために、超微粒子を分散させたゾルまたはバインダー樹脂を用いたバインダー成分を併用するコーティング法が広く行われている(例えば特許文献1および2)。
しかし、ゾルまたはバインダー樹脂の粘度制御を必要とするために超微粒子を高濃度に含有させることができない問題があった(例えば特許文献3参照)。また、例えば、バインダーとしてテトラアルコキシシラン(TEOS)を用い、超微粒子を均一分散させた膜を基材上に作製させると、膜表面にはTEOSに由来するSiO部分と超微粒子とが混在した状態となり、超微粒子単体膜あるいは超微粒子を高濃度に含有する膜を最表面に形成させた場合に比べ、超微粒子由来の効果が低くなってしまう問題があった。
特開昭64−41149号公報 特開平2−26824号公報 特開平7−69621号公報
水酸化フッ素化マグネシウム超微粒子を基材表面に長期的に担持させるためには、有機または無機のバインダー成分の使用が望ましいが、機能性超微粒子由来の特性が損なわれる。本発明は、超微粒子の機能を大いに活用できる積層構造体を提供することを課題とする。
本発明の積層構造体は、水酸化フッ素化マグネシウム超微粒子が凝集してなる超微粒子膜層と該膜層を支持する支持膜層からなる積層構造体であり、該支持膜層は超微粒子膜層に塗布液が塗布及び乾燥されて形成されるものであり、該塗布液は有機置換基とシロキサン結合を含む有機無機ハイブリッド物質(前駆体)からなるものであること、もしくは前駆体が有機溶媒に溶解されてなるものであることを特徴とする。
超微粒子が凝集してなる超微粒子膜層に塗布液を塗布して、有機置換基とシロキサン結合を含む有機無機ハイブリッド物質(前駆体)から形成される重縮合化合物よりなる支持膜層を形成することで、超微粒子膜層と支持膜層との密着性が良好に保たれる。また、有機無機ハイブリッド物質(前駆体)から形成される重縮合化合物よりなる支持膜層は、それ自身が形状を自律的に保てるので、超微粒子膜層と支持膜層との良好な密着性は、積層構造体自体の形状を自律的に保たせる。
前記超微粒子の平均粒径は、好ましくは5〜200nm、より好ましくは5〜100nm、さらに好ましくは10〜50nmとされる。200nm超では超微粒子膜層の緻密性が低くなることがあり、結果として、超微粒子膜層の硬度が低くなることがある。また、積層構造体の可視光透過性の低下も起こりうる。また、5nm未満では、超微粒子膜層形成時に膜厚の不均質な超微粒子膜層となることがある。
尚、平均粒径は、超微粒子膜層の断面の任意位置を、電子顕微鏡を用いて観測したときに像(超微粒子の像が明確に現れる倍率)に現れる全粒子の直径を測定し、結果を平均する。この操作を5回繰り返し、得られた値を平均粒径とした。
また、乾燥後の支持膜層が粘着性を有することが好ましい。支持膜層に粘着性を持たせることで、本発明の積層構造体と基材とを張り合わせたときに支持膜層と基材とを良好に接合させることができる。
さらに、有機無機ハイブリッド物質(前駆体)が、有機置換基として芳香族又は芳香族を含む炭化水素基を含有するものとすることが好ましい。前駆体を芳香族又は芳香族を含む炭化水素基を含有するものとすることで、支持膜層の形状を自律的に保ちやすくなり好ましい。
本発明により、水酸化フッ素化マグネシウム超微粒子を高濃度で含有する膜を最表面に形成させた積層構造体を簡便に得ることが出来る。また、本発明の積層構造体と該積層構造体の支持膜層と接合される基材とからなる物品とすることで、基材に超微粒子に由来する機能を発現させることもできる。これら物品は、低反射性に加え、超微粒子の水酸基に起因した親水性、防曇性の発現が期待できる。
本発明の積層構造体は、水酸化フッ素化マグネシウム超微粒子が凝集してなる超微粒子膜層と該膜層を支持する支持膜層からなる積層構造体であり、該支持膜層は超微粒子膜層に塗布液が塗布及び乾燥されて形成されるものであり、該塗布液は有機置換基とシロキサン結合を含む有機無機ハイブリッド物質(前駆体)からなるものであること、もしくは前駆体が有機溶媒に溶解されてなるものであることを特徴とする。
水酸化フッ素化マグネシウムを含む超微粒子は、例えば、以下の(a)、(b)、(c)の3工程を有するものによって好適には作製される。
(a)反応用有機溶媒にマグネシウム化合物が分散してなる分散液または懸濁液、もしくは溶解してなる溶液に、フッ酸水溶液の添加量を調整しつつ、攪拌しながら滴下し、水酸化フッ素化マグネシウム超微粒子を生成させる工程、
(b)副生成物あるいは過剰のフッ酸を除去する工程
(c)前記(b)工程で得られる水酸化フッ素化マグネシウムゾルの溶媒置換あるいは溶媒濃度を調整してオルガノゾルとする工程
工程(a)は、マグネシウム化合物が分散してなる分散液または懸濁液又はマグネシウム化合物が溶解してなる溶液と、フッ酸水溶液あるいはフッ酸水溶液に有機溶媒を添加した溶液とを混合するものである。前記マグネシウム化合物をフッ酸と反応させつつ、水酸化フッ素化マグネシウム超微粒子を生成せしめることで、マグネシウム化合物とフッ酸とが遭遇する機会を、ずっと少ないものとでき、結果、水酸化フッ素化マグネシウムの形成速度を遅いものとできる。
水酸化フッ素化マグネシウムの形成速度が速い場合は、反応系内のいたるところでコロイドが生成し、それに起因して凝集体が形成し、チクソトロピー性の高いゲルとなってしまうことがある。例えば塩化マグネシウムをプロトン性極性溶媒に溶解してなる溶液にフッ酸水溶液を一気に混合した場合は、マグネシウム化合物とフッ酸水溶液との反応が速くなり、凝集が進みゲル化が生じることがある。
コロイドの形成速度を遅くする方法としては、
1)マグネシウム化合物を有機溶媒中に分散させることにより、反応がマグネシウム化合物の表面から序々に進行するように調整する。
2)フッ酸水溶液の滴下速度を遅くすることにより、マグネシウム化合物とフッ酸との反応機会を調整する。
3)滴下するフッ酸水溶液の濃度を希釈することにより反応が急激に進行するのを抑制する。
4)反応温度を低くすることにより反応の進行を抑制する。
5)攪拌速度を遅くしてマグネシウム化合物とフッ酸とが遭遇する機会を低くする。
等の方法があり、選択するマグネシウム化合物の溶媒に対する溶解度や、溶媒の粘度、およびマグネシウム化合物と有機溶媒の組合せにより、適宜良好な方法を選択すればよい。もちろん、これらの方法を組み合わせて行うことも可能である。
上記方法3)に関連して、形成速度の調整を容易なものとするために、フッ酸水溶液中のフッ酸の濃度を5〜60質量%をとすることが好ましい。この濃度の調整は、水、メタノール、アルコール、イソプロパノール等の低級アルコール等の極性溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等の非極性溶媒で行ってもよい。
マグネシウム化合物と溶媒の組み合わせにより、分散、懸濁あるいは溶解の仕方は違ってくる。「マグネシウム化合物が分散してなる分散液または懸濁液」とするには、マグネシウム化合物として、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、マグネシウムアルコキシド化合物、1価カルボン酸マグネシウム、2価マグネシウム、マグネシウム錯体等の化合物を用い、プロトン性の極性有機溶媒、非プロトン性極性溶媒に分散させることにより調製できる。
前記マグネシウムアルコキシド化合物の例としては、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、iso-プロポキシ基、n-ブトキシ基、s-ブトキシ基、t-ブトキシ基を有したものが挙げられる。また、1価カルボン酸マグネシウムの例としては、蟻酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、プロピオン酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、リンゴ酸マグネシウム、酒石酸マグネシウム、マロン酸マグネシウムが挙げられる。さらに、2価マグネシウムの例としては、シュウ酸マグネシウム、クエン酸マグネシウムが挙げられる。そして、マグネシウム錯体の例としては、アセチルアセトンマグネシウム、トリフロロアセチルアセトンマグネシウム、アセト酢酸エチルマグネシウム、トリフロロメタンスルフォン酸マグネシウム、メタンスルフォン酸マグネシウムが挙げられる。
マグネシウム化合物が有機溶媒中に分散されてなる分散液または懸濁液にフッ酸水溶液を滴下したときのマグネシウム化合物とフッ酸水溶液との反応は、分散液または懸濁液中に分散されたマグネシウム化合物の粒子が、フッ酸水溶液と接触する表面から反応が進行し、侵食することでフッ素化が進行するものと考えられ、具体的にはF-イオンの一部がOH−イオンと置換していると考えられ、同時にあるいはしかる後に、フッ酸水溶液に含有される水との反応で一部のフッ素が置換してn水酸基が導入されると考えられる。
前記ように、水酸化フッ素化マグネシウムの生成速度が遅くなるように調整することにより、水酸化フッ素化マグネシウムの微粒子が徐々に生成する。溶媒の種類にも依存するが、マグネシウム化合物を分散させて反応を行う場合のマグネシウム化合物の好ましい濃度としては、例えば、0.01mol/l〜5mol/l、より好ましくは0.1mol/l〜2mol/lが好ましい。水酸化フッ素化マグネシウムの生成速度が速すぎる場合は、急激な反応によりコロイドが生成し、微細で表面が活性なため瞬時に凝集体が生成しやすくなり好ましくない。
マグネシウム化合物の粒子の大きさは、分散液または懸濁液を形成できるものであればよく、例えば、平均粒径が0.1〜800μm、好ましくは、0.3〜500μmのものを使用してもよい。この平均粒径は、JIS K1150(1994年)に準拠して測定されたものが適用される。また、懸濁液中のマグネシウム化合物の含有量は、例えば、0.01〜5mol/l、好ましくは、0.05〜2mol/lとされる。含有量が少ないと、水酸化フッ素化マグネシウム超微粒子の生産効率が低いものとなりやすい。他方、含有量が多いと、懸濁液とフッ酸水溶液との混合の際に瞬時にゲル化がおこり混合液の粘度が急上昇してマグネシウム化合物とフッ酸との反応が均一に進行しづらくなり好ましくない。
有機溶媒としては、極性有機溶媒または非極性有機溶媒が使用できる。プロトン性の極性有機溶媒としては、炭素数が1〜4のアルコール、好ましくは炭素数が1〜3のアルコールであり、又はグリコール類であり、又はこれらの混合物とすることが好ましい。炭素数が1〜4のアルコールの例として、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、第2ブチルアルコール、第3ブチルアルコールが挙げられ、グリコール類としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられ、一種以上を混合して使用することも可能である。
非極性溶媒としては、トルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、ヘキサンまたはヘプタン等を使用することができる。極性溶媒と非極性溶媒ではマグネシウム化合物による溶解度が異なるため、極性溶媒中では溶解していた化合物でも、非極性溶媒中であれば分散させて反応させることも可能となる。例えば、塩化マグネシウムとトルエンまたはヘキサンでの組合せでは、塩化マグネシウムは非極性溶媒には溶解しないので、攪拌条件下で速度を適宜遅くすると、反応は表面から序々に進行させることができる。さらには、副生成物である塩酸もトルエンには溶解しにくいため、副生成物を系外に排出しやすく、プロトン性極性溶媒を用いた場合と比較してはるかに簡単に副生成物を除去できる。
マグネシウム化合物が溶解してなる溶液で反応をおこなう場合、例えば、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム等のハロゲン化マグネシウム、酢酸マグネシウムを前記プロトン性溶媒に溶解させることにより当該溶液が調製できる。フッ酸水溶液との反応においては、フッ酸水溶液の添加を遅くする(上記方法2))か、フッ酸水溶液の濃度を薄める(上記方法3))、反応温度を低くする(上記方法4))等で調整することにより、微粒子生成速度を遅くすることが可能となる。
フッ酸水溶液のフッ化水素酸の濃度は、5〜60質量%、好ましくは10〜58質量%とすることが好ましい。フッ化水素酸の濃度が低いと、フッ化マグネシウム超微粒子の生産効率が低くなる傾向がある。他方、フッ化水素酸の濃度が高いと水酸基を含有するフッ化マグネシウムが高粘度になり工業的に超微粒子の生成効率が低くなりやすい。
上記のようにマグネシウム化合物が分散してなる分散液または懸濁液とフッ酸水溶液との混合を、分散液または懸濁液へのフッ酸水溶液の添加量を調整しながら行うことが好ましい。この添加量を調整しながら行うことは、水酸化フッ素化マグネシウムの生成において反応が逐次的に進行することが容易となるので好ましい。添加量の調整は、例えば、分散液または懸濁液1リットルあたり、フッ酸水溶液を1〜200ml/分、好ましくは、5〜100ml/分の速度で添加する等して行うことができる。また、懸濁液とフッ酸水溶液を混合するときには、分散液または懸濁液を攪拌しつつ添加することが好ましい。
また、マグネシウム化合物が分散してなる分散液または懸濁液とフッ酸水溶液との混合割合は、所望の水酸基の導入量にも依存するが、マグネシウム化合物中のマグネシウムとフッ酸(HF)とのモル比が、フッ酸/Mgにおいて、1.6〜4.0をとりうる。低屈折率を有する光学用途へ応用する場合は、フッ素原子の比率を大きくする必要があるので、フッ酸/Mgの比は、好ましくは1.9〜2.6、より好ましくは2〜2.5となるように懸濁液とフッ酸水溶液との混合割合を調整することが好ましい。
フッ酸/Mgのモル比を4としてフッ酸を過剰に用いて反応させたところ、フッ素化反応は完全には進行せず、モル比を1.9として反応した場合と同様、水酸化フッ素化マグネシウムの生成が認められた。これは、フッ素化反応において平衡が存在するものと考えられる。
本反応の反応温度は、反応を逐次的に進行させる条件であれば特に制限はないが、−20℃〜70℃で行うことができ、好ましくは10℃〜40℃、さらに好ましくは20℃〜30℃の室温付近がよい。反応温度がー20℃よりも低い場合は反応速度が遅くなる上、冷却装置が必要となり好ましくない。また、反応温度が70℃を超える場合は、HFの沸点が低く添加直後に揮発してしまい有効に利用されないばかりかHFガスが発生して危険である、また添加直後に反応が急激に進行してしまい、生成したコロイドが局部凝集あるいはゲルとなることがあり、好ましくない。
マグネシウム化合物が溶液である場合は、フッ酸を急激に添加した場合は反応が急激に進行し、70℃付近までの発熱も認められる場合もあるが、添加条件を調整して徐々に添加した場合は、微量の発熱が観測される程度で、概ね設定した温度付近で反応は進行する。また、マグネシウム化合物が溶液であって反応が急激にならないように制御する必要がある場合は、低温にて反応を進行させることもできる。反応温度を−20℃〜10℃にすることにより、徐々に反応を進行させることができる。
製造工程(a)で得られた溶液を工程(b)にて処理することにより、副生成物の除去、あるいはフッ酸が過剰に添加された場合は未反応のフッ酸の除去を行うことができる。工程(b)の処理としては、以下の3つの方法があり、副生成物の溶媒への溶解性の違い、あるいは使用目的に応じて使い分けることができる。もちろんこれらを組み合わせて処理することも可能である。
(b−1)室温から溶媒の沸点付近でリフラックスさせながらN2ガスを導入して、副生成物あるいは過剰のフッ酸を系外に留去させて除去する方法。
(b−2)減圧下で吸引することにより副生成物あるいは過剰のフッ酸を除去する方法。
(b−3)限外ろ過により副生成物あるいは過剰のフッ酸を除去する方法。
本反応における副生成物は、マグネシウム化合物のアニオンの成分あるいは配位子に起因する。例えば、アニオンの成分が無機化合物の場合は、マグネシウム化合物が塩化マグネシウムの場合、副生成物は塩酸、炭酸カルシウムの場合は二酸化炭素、硝酸マグネシウムの場合は硝酸、水酸化マグネシウムの場合は水が生成する等、無機系の副生成物として生成する。また、アニオンの成分が有機化合物の場合は、酢酸マグネシウムの場合は酢酸、マグネシウムメトキシドの場合はメタノール、マグネシウムアセチルアセトナートの場合は、アセチルアセトン等、有機系の副生成物が生成する。
副生成物の溶媒への溶解性にも依存するため一概には決められないが、二酸化炭素、塩酸およびフッ酸等、比較的沸点が低いものを除去したい場合は、比較的簡便な(b−1)の処理が適当である。但し、すべての副生成物、フッ酸が除かれるわけではない。メタノール、酢酸等、やや沸点が高い副生成物を除去する場合、あるいは低沸点の副生成物をより確実に除去する必要がある場合は(b−2)の処理が適当である。具体的には、エバポレーターを用いて溶媒を留去する過程において、副生成物、過剰のフッ酸が除去される。さらに無機系の副生成物を十分に除去する必要がある場合は、(b−3)の限外ろ過の処理を行う。但し、有機溶媒は限外ろ過の膜にダメージを与えたり、ハウジング(容器)を溶解させたりするため、使用できる溶媒としてはメタノール等低級アルコールや、またフィルターにダメージを与えない溶媒の組み合わせの場合が好ましい。
本発明の積層構造体を反射防止等の光学用途に用いる場合で、短波長での透過性が要求されるときは、炭素系化合物をできる限り除去する必要があり、オルガノゾル調製は(b−2)工程があることが好ましい。
工程(a)、(b)、(c)を経て、水酸化フッ素化マグネシウム超微粒子のオルガノゾルが製造される。当該超微粒子は、平均粒子径が5nm〜200nmを有するものであるが、製造の条件によっては150nm〜200nmが主成分として得られる場合がある。前述のように、水酸化フッ素化マグネシウムを光学材料として用いる場合は、ヘイズの関係で粒径を50nm以下に調整することが好ましい。このような場合は、場合によっては、製造したオルガノゾル中の超微粒子の粒径を機械的に解砕する必要がある。また、親水性用途での使用においても、粒径が細かいコーティングにすることにより表面積が大きくすることができるので、必要に応じて粒径が調整できるのがよい。溶液中の超微粒子の平均粒径は、例えば、レーザー光を用いて測定されたものを、JIS Z8826(2005年)の付属書Aに準拠して求められる。
解砕方法については特に限定されないが、例えば、ホモジナイザーやビーズミルなどの湿式粉砕法が挙げられる。これらの方法は粉砕と分散・乳化が可能であるので、好ましい方法である。このような後粉砕を行うことにより、粒径50nm以下の超微粒子のオルガノゾルを製造することが可能となる。
超微粒子には、その表面が水酸化フッ素化マグネシウムとなっているもの、超微粒子のほとんどが(又は全体が)水酸化フッ素化マグネシウムとなっているものが使用される。その表面が水酸化フッ素化マグネシウムとなっているものは、金属マグネシウム粒子をフッ酸水溶液でフッ素化及び水酸化することで形成されたものや、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化タンタル、酸化二オブ、酸化鉄、ITO、IZO(ZnInOxide)、ATO、AZO(AlZnOxide)、酸化マグネシウム等の金属酸化物粒子の表面が水酸化フッ素化マグネシウムで覆われているもの等が使用されてもよい。
前記水酸化フッ素化マグネシウムがMgF2-x(OH)x(x=1〜0.01、好ましくはx=0.7〜0.03、より好ましくはx=0.5〜0.05)であることが好ましい。xが1超では、水酸化フッ素化マグネシウムの酸性溶液への溶解性が高くなることがある。他方、0.01未満では、超微粒子膜層で露出される水酸基の数が少なく、超微粒子膜層が発現する親水性が小さくなることがある。
超微粒子膜層は、超微粒子が2次元的に凝集して単層からなるものや、3次元的に凝集して厚み方向にも超微粒子が積み重なったものとしてもよい。超微粒子層の厚みは、好ましくは5nm〜20μm、より好ましくは100nm〜10μmとされる。超微粒子膜層の厚みが大きくなると、該層の白濁感が増加し、可視光透過率の減少が見られる。かくして、該層の厚みは、20μm以下、好ましくは10μm以下とされることが好ましい。可視光透過率向上の観点に加え、該層の製造効率の観点から、該層の厚みを2μm以下、さらには1μm以下、またさらには0.5μm以下としてもよい。
支持膜層の厚みは、好ましくは50μm〜1000μm、より好ましく100μm〜500μmとされる。50μm未満では、支持膜層の自律的な形状保持性が低くなることがある。他方、1000μm超では、支持膜層の超微粒子膜との反対側層の平滑性が低くなることがあり、基材との張り合わせが難しくなることがある。
また、前駆体を溶解する有機溶媒としては特に限定されないが、アルコール類、エステル類、ケトン類等が好ましく、特にエタノール、イソプロピルアルコール、酢酸イソブチル、メチルエチルケトン等が好ましい。
また、支持膜層は、塗布液が超微粒子膜層に塗布された後に150℃未満の温度で乾燥されてなるものであることが好ましい。150℃以上の温度では前駆体の急激な硬化反応が起こることがあり、支持膜層内に目視で観察される泡が生じることがある。また、支持膜層自体に粘着性を付与させたい場合、粘着性の付与が難しいことがある。
また、有機無機ハイブリッド物質(前駆体)が、有機置換基として芳香族又は芳香族を含む炭化水素基を含有することが好ましい。芳香族又は芳香族を含む炭化水素基を含有することで、支持膜層の形状を自律的に保ちやすくなるためである。芳香族または芳香族を含む炭化水素基としてフェニル基、ナフチル基、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等があるが、熱的、化学的安定性に優れるフェニル基が特に好ましい。
本発明の積層構造体は、好ましくは基材と張り合わされて使用される。当該基材は、無機質のガラス基材、プラスチック製基材、金属製基材、セラミック基材の群から選ばれるいずれかであることが好ましい。また、無機質のガラス基材の例としては、ソーダライム珪酸塩ガラス、硼珪酸ガラス、アルミノ珪酸ガラス、バリウム硼珪酸ガラス、石英ガラス等の板状のもので特にはフロート法で製造されたものが好ましい。さらには、これらガラス基材は、クリアガラス品、グリーン、ブロンズ等の着色ガラス品、UV、IRカットガラス等の機能性ガラス品、強化ガラス、半強化ガラス、合せガラス等の安全ガラス品、鏡等も使用されうる。
プラスチック製基材の例としては、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド等が挙げられる。
金属製基材の例としては、アルミニウム、ステンレス鋼、銅、鉄鋼、真鍮、マグネシウム、マグネシウム合金等が挙げられる。セラミック基材の例としては、タイル、衛生陶器として使用される酸化ケイ素、アルミナ、ジルコニア、チタニア等の金属酸化物の焼結体等が例として挙げられる。
使用される基材の厚みは、例えば、0.1〜10mmの厚みを有するものが使用され得る。その形状は、板状のもの、曲率を有する形状のもの等、積層構造体の用途に応じて適宜選択される。
本発明の積層構造体は、可視光透過性を有するので、基材種としては、特には無機質のガラス基材、プラスチック製基材が好ましい。
積層構造体と基材とは、張り合わされた後、50〜500℃、好ましくは100〜300℃で加熱されることで、支持膜層と基材とが接合されることが好ましい。50℃未満の場合、有機無機ハイブリッド物質を硬化するのに長時間を要し、コスト高の要因となりえる。他方500℃超の場合、支持膜層内に目視で観察される泡が生じることがある。また、硬化温度は被着体(基材)の耐熱温度以下とする必要がある。
また、積層構造体と該積層構造体の支持膜層と接合される基材とからなる物品は、次の工程を有する製法で得られることが好ましい。また、下記の(a)、(b)、(d)の工程だけを採用して、本発明の積層構造体を提供してもよい。
(a)超微粒子を含有する溶液を剥離性基材に塗布して超微粒子膜層を形成する工程
(b)有機置換基とシロキサン結合を含む有機無機ハイブリッド物質(前駆体)からなる塗布液、又は前駆体が有機溶媒に溶解されてなる塗布液を超微粒子膜層に塗布、乾燥して支持膜層を形成する工程
(c)支持膜層を基材に貼付する工程。
(d)剥離性基材を超微粒子膜層から剥離させる工程。
(e)加熱により支持膜層を硬化させる工程。
工程(a)の剥離性基材としては特に限定されないが、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)等が好ましい。また、超微粒子を含有する溶液は、所謂コロイド溶液が好適に使用され、特には表面が平坦なものが好ましい。さらに該表面が撥水性を呈するものとしてもよい。
超微粒子を含有する溶液の溶媒の例としては、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、アセトニトリル、水等の極性溶媒が挙げられる。
超微粒子を含有する溶液の剥離性基材への塗布方法の例としては、スピンコート、ディップコート、フローコート、ロールコート、スプレーコート、スクリーン印刷、フレキソ印刷、バーコート印刷等の公知方法を採用できる。塗布後は、約20℃の室温で放置又は100℃までの加熱で溶媒を揮散させ剥離性基材に超微粒子膜層を形成する。
次に超微粒子膜層に有機置換基とシロキサン結合を含む有機無機ハイブリッド物質(前駆体)からなる塗布液、又は前駆体が有機溶媒に溶解されてなる塗布液が塗布される。
該塗布液の塗布方法の例としては、スピンコート、ディップコート、フローコート、ロールコート、スプレーコート、スクリーン印刷、フレキソ印刷、バーコート印刷等の公知方法を採用できる。塗布後は、約20℃の室温で放置又は好ましくは150℃までの加熱で超微粒子膜層上に支持膜層を形成する。
前記有機溶媒の例としては、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、アセトニトリル等が挙げられる。
有機無機ハイブリッド物質(前駆体)は、アルコキシシランが加水分解及び重縮合されて形成されるものが好ましく、該アルコキシシランが、芳香族又は芳香族を含む炭化水素基を含有するアルコキシシランが10〜60モル%、飽和炭化水素基を含有するアルコキシシランが20〜80モル%、不飽和炭化水素基を含有するアルコキシシラン及びテトラアルコキシシランから選ばれる少なくとも1種を0〜50モル%からなるものであることが好ましい。
芳香族または芳香族を含む炭化水素基を含有するアルコキシシランがモル比で10%未満の場合、ゲル化が起こりやすく、塗布が難しくなることがある。芳香族または芳香族を含む炭化水素基を含有するアルコキシシランがモル比で60%を超える場合、硬化に長時間を要し、硬化後に十分な表面硬度を維持できないことがある。
飽和炭化水素基を含有するアルコキシシランがモル比で20%未満の場合、硬化後に温度変化によってクラックが発生しやすく、飽和炭化水素基を含有するアルコキシシランがモル比で80%を超える場合、ゲル化が起こりやすく、塗布が難しくなる。
不飽和炭化水素基を含有するアルコキシシランがモル比で50%を超える場合、ゴム化しやすく、硬化後に発砲体となりやすい。また、不飽和炭化水素基同士の架橋が熱または紫外光により不規則に起こり、透過率や硬度等の物性が安定しないことがある。また、テトラアルコキシシランがモル比で50%を超える場合、硬化後に発砲体となりやすい。
アルコキシシランの加水分解及び重縮合は、アルコール溶媒中で水、酸触媒を加えて加熱撹拌することによりなされる。アルコール溶媒としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール等が挙げられる。水の添加量はモル比でアルコキシシランの10倍以上が好ましい。10倍未満の場合、加水分解が不完全となる場合がある。酸触媒としては、酢酸、塩酸、硝酸、硫酸、トリフルオロメタンスルホン酸等が挙げられるが、反応の進行を制御しやすい酢酸が好ましい。また、50〜200℃で5分間〜10時間加熱撹拌することにより加水分解及び重縮合がなされることが好ましい。
また、アルコキシシランが加水分解及び重縮合された後、20〜110℃、5分間〜10時間減圧下で保持することで有機無機ハイブリッド物質(前駆体)を安定化させることが好ましい。
剥離性基材を超微粒子膜層から剥離させる工程は、剥離性基材と超微粒子膜層とを機械的に剥がしていくことでなされる。この剥がす作業は、手作業でも、ロボットを使用するものでもよい。加熱により支持膜層を硬化させる工程は、好ましくは50〜500℃、より好ましくは100〜300℃で加熱されることでなされる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
[超微粒子膜層の作製]
試薬特級グレードの塩化マグネシウム10.23g量(0.108mol)にメタノール150ml(116.2g)を加え、室温で2時間攪拌し、塩化マグネシウムを溶解させ、塩化マグネシウム溶液を得た。
51質量%のフッ酸水溶液9.815g量(0.25mol(HF/Mg比=2.33))をメタノール50mlで希釈したフッ酸溶液を滴下ロートに仕込み、攪拌された上記塩化マグネシウム溶液に、室温で断続的にフッ酸水溶液を滴下した。
フッ酸水溶液を全部滴下後、30分攪拌し、透明な溶液(ゾル)を得た。この溶液中に存在する超微粒子の平均粒径は、20nmであった。
該ゾルを120℃で乾燥させて得られた粉末のX線回折(XRD)を図1に示す[X線回折装置(RINT-UltimaIII 株式会社 リガク)にて測定]。得られた超微粒子のX線回折図では、JCPDS file 54−1272の水酸化フッ素化マグネシウム(MgF1.89(OH)0.11)と一致するピークが見られた。
本実施例のXRDは、26.9°のピークが91cpsであり、同条件で測定した試薬のMgFの27.3°のメインのピーク強度と比べて、1/16と小さいものであった。また、半価幅も±0.77°と試薬のMgFより7倍も幅広いピークを示し、結晶性の低いものであることが確認された。
前記のようにして得られたゾルを塗布液とし、バーコータ(#7)を用いて、剥離性基材であるPETフィルム表面に塗布した後、該フィルムを100℃で2時間加熱し水酸化フッ素化マグネシウム超微粒子膜層を形成させた。
[有機無機ハイブリッド物質(前駆体)の作製]
室温で6gのフェニルトリメトキシシラン(PhSi(OMe))、11gのジメチルジメトキシシラン(Me2Si(OMe)2)、6gのビニルトリエトキシシラン(ViSi(OEt)3)、135gの水、70gのエタノール、9mgの酢酸を混合した。混合溶液を100℃で3時間加熱した後、40℃で1時間減圧保持して安定化させて有機無機ハイブリッド物質(前駆体)を得た。
[積層構造体の作製]
PETフィルム上に作製したフッ化マグネシウム超微粒子膜層の表面に、アプリケーターを用いて有機無機ハイブリッド物質(前駆体)を塗布し、100℃で1時間減圧乾燥し支持膜層を形成させた。粘着性を有する支持膜層表面を基材であるソーダライムガラス表面に貼付し、100℃で3時間加熱した後、PETフィルムを剥離した。さらに200℃で3時間加熱して支持膜層を硬化させて積層構造体と該積層構造体の支持膜層と接合される基材とからなる物品を得た。
該物品の波長550nmでの透過率は、96.5%、反射率は1%であった。また、超微粒子膜層に呼気を吹きかけても曇りは生じなかった。
実施例で得られた超微粒子のXRDパターンを示す図である。

Claims (7)

  1. 水酸化フッ素化マグネシウム超微粒子が凝集してなる超微粒子膜層と該膜層を支持する支持膜層からなる積層構造体であり、該支持膜層は超微粒子膜層に塗布液が塗布及び乾燥されて形成されるものであり、該塗布液は有機置換基とシロキサン結合を含む有機無機ハイブリッド物質(前駆体)からなるものであること、又は前駆体が有機溶媒に溶解されてなるものであることを特徴とする積層構造体。
  2. 乾燥後の支持膜層が粘着性を有することを特徴とする請求項1に記載の積層構造体。
  3. 有機無機ハイブリッド物質(前駆体)が、有機置換基として芳香族又は芳香族を含む炭化水素基を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の積層構造体。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の積層構造体と該積層構造体の支持膜層と接合される基材とからなる物品。
  5. 次の工程を有する請求項4に記載の物品の製法。
    (a)水酸化フッ素化マグネシウム超微粒子を含有する溶液を剥離性基材に塗布して超微粒子膜層を形成する工程
    (b)有機置換基とシロキサン結合を含む有機無機ハイブリッド物質(前駆体)からなる塗布液、もしくは前駆体が有機溶媒に溶解されてなる塗布液を超微粒子膜層に塗布、乾燥して支持膜層を形成する工程
    (c)支持膜層を基材に貼付する工程。
    (d)剥離性基材を超微粒子膜層から剥離させる工程。
    (e)加熱により支持膜層を硬化させる工程。
  6. 有機無機ハイブリッド物質(前駆体)が、アルコキシシランが加水分解及び重縮合されて形成されるものであり、該アルコキシシランが、芳香族又は芳香族を含む炭化水素基を含有するアルコキシシランが10〜60モル%、飽和炭化水素基を含有するアルコキシシランが20〜80モル%、不飽和炭化水素基を含有するアルコキシシラン及びテトラアルコキシシランから選ばれる少なくとも1種が0〜50モル%からなるものであることを特徴とする請求項5に記載の製法。
  7. アルコキシシランが加水分解及び重縮合された後、20〜110℃、5分間〜10時間減圧下で保持することで有機無機ハイブリッド物質(前駆体)を安定化させることを特徴とする請求項6に記載の製法。
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