JP2010036320A - 工作機械の状態検知装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被加工物と工具取付け軸の位置を常に正しく検知しながら正しい寸法の加工物が得られる工作機械の状態検知装置および方法を提供する。
【解決手段】数値制御自動工作機械1において工具取付け軸6はX軸方向の正逆両方向へ駆動され、工具保持部材7はZ軸方向の正逆両方向へ駆動され、移動テーブル13はY軸方向の正逆両方向へ駆動される。工具取付け軸6先端の工具8は移動テーブル13上に固定して載置される被加工物に対して相対的にXYZの3次元方向へ移動しながら被加工物を所定に形状に加工する。工具取付け軸6の下部に配設された波動発信器9から所定の波動エネルギーが常時発信され、据付テーブル3の一方(図の左方)の端部の2個の波動受信機12a、12b、長短4本の波動受信機設置アーム14a、14b、15a、15bに設けられた4個の波動受信機12c、12d、12e、12fにより常時工具取付け軸6の位置と被加工物との位置関係を検出しながら工具8により被加工物が加工される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被加工物と工具取付け軸の位置を常に正しく検知しながら正しい寸法の加工物が得られる工作機械の状態検知装置および方法に関する。
従来、被加工物を加工する自動工作機械が良く知られている。自動工作機械によって被加工物を自動的に加工するには、被加工物の位置の状態と、この被加工物を加工する自動工作機械の工具取付け軸の位置の状態を常に且つ自動的に検知する必要がある。
そのような自動工作機械の構成としては、自動工作機械の工具取付け軸に反射体を固定し、複数の追尾式レーザ干渉計を配置し、これら複数の追尾式レーザ干渉計により反射体を追尾して、その追尾する反射体の移動量を測定するものが開示されている。(例えば、特許文献1参照。)
この特許文献1のような構成の場合、自動工作機械による本稼動に先立って、反射体が指定位置に移動するように工具取付け軸を動作させると共に、移動する反射体を追尾式レーザ干渉計で追尾して反射体の移動量を測定し、測定した移動量から算出した反射体の移動後の位置と指定位置を比較することによって運動精度を測定するようにしている。
特開07−239209号公報
しかしながら、上記の追尾式レーザ干渉計を使用する自動工作機械の状態検知方法には以下のような課題がある。
先ず、例えば、5軸制御工作機械などでは、被加工物を加工する作用素である工具が取り付けられる主軸を回転機構上に装着しているか、工作物側に回転機構を持たせることが多いため、移動軸の物理的干渉でレーザが遮られ、追尾式レーザ干渉計での測定が困難になるといった問題がある。
また、一般に、自動工作機械による被加工物の加工には切削油が必要である。この切削油は工具の回転によって周囲に飛散する。このような飛散した切削油が、追尾式レーザ干渉計を構成する発信器および受信機の主要部に付着し、検知精度を低下させるといった問題もある。
また、更には、上述したように、本稼動前の初期に、発信部と受信部との位置関係を調整することが必要であり、この初期調整に時間がかかるといった問題もある。
本発明は、上記の課題を解決するために、被加工物と工具取付け軸の位置を常に正しく検知しながら正しい寸法の加工物が得られる工作機械の状態検知装置および方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、先ず、本発明の工作機械の状態検知装置は、被加工物を加工する工具の状態を3次元的に常時検知することのできる工作機械の状態検知装置であって、被加工物を加工する工具を装着する工具保持部材に取り付けられ、該工具保持部材を保持する工具取付け軸によって移動される波動発信器と、該波動発信器から発信される波動エネルギーを受信する少なくとも3個の波動受信機と、を有することを特徴とする。
次に、本発明の工作機械の状態検知方法は、被加工物を加工する工具の状態を3次元的に常時検知することのできる工作機械の状態検知方法であって、被加工物を加工する工具を装着する工具保持部材に波動発信器を取り付け、該波動発信器を取り付けた工具保持部材を工作機械の工具取付け軸に保持して前記工具により前記被加工物の加工をしつつ、波動発信器から波動エネルギーを発信し、少なくとも3個の波動受信機で波動エネルギーを同時に受信し、この受信に基づいて波動発信器の位置を特定する、ことを特徴とする。
本発明によれば、被加工物と工具取付け軸の位置を常に正しく検知しながら正しい寸法の加工物が得られる工作機械の状態検知装置および方法を提供することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、上に第1の実施の形態における数値制御自動工作機械の斜視図を示し、下にその平面図を示している。
図1に示す数値制御自動工作機械1は、基礎フレーム2と、この基礎フレーム2の上に固定して配置された据付テーブル3と、これら基礎フレーム2及び据付テーブル3一方の端部(図1の左側)両側面に付け沿って固定され、それぞれ対向して立設された側部フレーム4(4a、4b)と、これらの側部フレーム4の上端に差し渡されて固定された工具取付け軸保持構造物5を備えている。
なお、図1では、手前側の側部フレーム4aと工具取付け軸保持構造物5を、本来は陰になって見えない内側の構造物を分かりやすく示すため半透明状で図示している。
また図1において、対向して配置された側部フレーム4a、4bの配置方向をX軸方向、側部フレーム4a、4bの上端に差し渡された工具取付け軸保持構造物5の厚さ方向をZ軸方向、据付テーブル3の側面に沿う方向をY軸方向とし、工具取付け軸保持構造物5の上面をZ軸方向における原点位置と設定する。
上記の工具取付け軸保持構造物5の右側面には、工具取付け軸6がX軸方向に移動自在に保持されている。工具取付け軸6は、工具取付け軸保持構造物5の内部に配設されたモータ(不図示)によって、X軸方向へ正逆両方向に移動駆動される。
また、工具取付け軸6の下部には工具保持部材受け穴(不図示、以下、受け穴という)が穿設され、この受け穴内の一定位置までに工具保持部材7の上端側が嵌挿されることによりこの保持部材7が位置決めされ、そして工具取付け軸6の下部側で工具保持部材7がZ軸方向に昇降自在に保持されている。
工具保持部材7は、その先端に工具8を着脱自在に装着され、その上端側が工具取付け軸6の内部に配設されたモータ(不図示)によってZ軸方向へ昇降駆動される。上記の工具取付け軸6に対して常に露呈する位置となる工具保持部材7の前面には、所定の波動を発信する波動発信器9が取り付けられている。この波動発信器9による所定の波動は、工具8ごとに対応させてあり、すなわち工具保持部材7毎に設定が異なっている。
また、据付テーブル3には、その一方の端部(図1の左面)上面に接して、受信機取り付けアーム11が、その両端を側部フレーム4a及び4bに固定されている。受信機取り付けアーム11には、その両端近傍の前面に2個の波動受信機12(12a、12b)が取り付けられている。
また、据付テーブル3上面には、波動発信器9の直下の位置を、中心の基準位置とする移動テーブル13が配置されている。移動テーブル13は、据付テーブル3の内部に配設されたモータ(不図示)によって、Y軸方向へ正逆両方向に移動駆動される。
上記の構成により、移動テーブル13上の中心に載置される被加工物が据付テーブル3によりY軸方向に自在に移動し、工具8が工具取付け軸6のX軸方向への移動に従ってX軸方向に移動すると共に、工具保持部7のZ軸方向への移動に従ってZ軸方向へ移動することにより、被加工物に対して工具8は、相対的にXYZの3次元方向へ移動可能である。
また、数値制御自動工作機械1には、更に、基礎フレーム2及び据付テーブル3の他方の端部(図1の右側)両側面の近傍に固設されて立設する長短4本の波動受信機設置アーム14(14a、14b)及び15(15a、15b)が設けられている。
これらの波動受信機設置アーム14(14a、14b)及び15(15a、15b)は基礎フレーム2及び据付テーブル3の熱変位の影響を受けない位置に基礎フレーム2及び据付テーブル3から離れて固設されている。
これら長短4本の波動受信機設置アーム14及び15の上端部には、それぞれ受信面を波動発信器9方向に向けて配置された波動受信機12(12c、12d、12e、12f)が取り付けられている。
長いほうの波動受信機設置アーム14a及び14bに取り付けられた波動受信機12c及び12dの高さ位置は、工具取付け軸6の下部の工具保持部材7前面に取り付けられた波動発信器9が工具取付け軸6の熱伸縮によりZ軸方向の最もプラス側に移動した位置においても、波動発信器9よりも高くなる位置に設置される。ただし、夫々同じ高さでなくても良い。
また、短いほうの波動受信機設置アーム15a及び15bに取り付けられた波動受信機12e及び12fの高さ位置は、工具取付け軸6の下部の工具保持部材7前面に取り付けられた波動発信器9が工具取付け軸6の熱伸縮によりZ軸方向の最もマイナス側に移動した位置においても、波動発信器9よりも低くなる位置に設置される。ただし、夫々同じ高さでなくても良い。
また、受信機取り付けアーム11に取り付けられる波動受信機12a及び12bの高さ位置は、短いほうの波動受信機設置アーム15a及び15bに取り付けられた波動受信機12e及び12fと同じ高さにはならないように配設される。
ところで、上記のような数値制御自動工作機械1においては、工具8を回転駆動する主軸を回転させるために工具取付け軸6の内部に配設されている不図示のモータは、工具取付け軸6の内部の主軸を回転させることで発熱し、熱膨張によって工具取付け軸6の下部がZ軸のマイナス方向に伸びることが知られている。
本例では、工具取付け軸6の下部の工具保持部材7に取り付けた波動発信器9からは常時波動エネルギーとしての電波が発信されている。この電波を、加工作業開始前の状態において、3つ以上の波動受信機12で受信して、工具取付け軸6の下部の位置、すなわち対応する工具保持部材7の位置を検出する。
また、工具8の長さはあらかじめ測定しておくので、工具取付け軸6の下部の工具保持部材7の位置が分かれば工具8の加工刃の位置も分かる。この加工刃の位置の検知に基づいて、用意してある加工プログラムにより被加工物に対する加工を開始する。
加工プログラムには定期的(本実施例では5分程度の間隔とする)に、上記のように加工前に工具取付け軸6の下部の位置(すなわち、対応する工具保持部材7の位置)の確認をした基準位置に、工具8の加工刃による被加工物への加工を中断して、工具取付け軸6の下部(すなわち、対応する工具保持部材7)を戻す処理を組み込んである。
この工具取付け軸6の下部を基準位置に戻す処理が完了したときに、工具取付け軸6の下部の位置を検知装置(波動発信器9からの波動エネルギーの発信と複数の波動受信機12による波動エネルギーの受信)で測定する。
この測定により、現在位置と加工前の位置(基準位置)との間に、位置の変化があるか否かを読み取り、変化があれば、工具取付け軸6の下部の熱膨張による変化が発生したと判断して被加工物への加工を中断し、変化の分を不図示の駆動制御部にフィードバックする。
駆動制御部は、フィードバックされた差分の内容に応じた補正値で工具取付け軸6の受け穴内に保持された工具保持部材7のZ軸方向における駆動位置を補正し、その後、中断していた被加工物への加工作業を続行する。
ところで、従来の加工では加工中の工具取付け軸の熱変位により被加工物がZ軸方向に削れ過ぎて、加工上がりの部品のZ軸方向の寸法が所望の寸法よりマイナスした寸法のものが出来てしまう。
しかし、本実施の形態によれば、工具取付け軸6の熱変位量を被加工物の加工中にリアルタイムに測定し、定期的に一定時間間隔で被加工物への工具8による加工を中断して工具取付け軸6の下部の熱変位量に応じて工具保持部材7の位置を補正することができるため、被加工物が正しい寸法で加工され、正しい寸法の最終加工物が得られる。
なお、上記実施の形態においては熱変位によるZ軸方向の動的精度の補正について説明したが、X軸方向、及びY軸方向の熱変位による動的精度の補正においても、Z軸方向の熱変位を補正する場合と同様に補正できる。
また、指令した通りに工具取付け軸6の主軸が動くかどうかの静的精度の確認においても上記と同様に実施して確認することができる。
また、型彫り放電加工機やワイヤー放電加工機においても、動的精度および静的精度の補正を、上記と同様に実施できる。
(第2の実施の形態)
図2は、第2の実施の形態における自動工作機械の主要部の概略の構成を示す斜視図である。
なお、図2に示す自動工作機械16の構成は、一部を除き、図1に示した第1の実施の形態における自動工作機械1の構成と同一であるので、説明に必要な部分についてのみ図1と同一の番号を付与して示し、他の同一構成部分には番号を省略している。
また、第2の実施の形態において新たな構成となる部分には、新たな番号を付与して示している。
図2に示すように、本例の自動工作機械16は、基礎フレーム2及び据付テーブル3の他方の端部(図の右側)の一方の側面(図の手前側)と長短2本の波動受信機設置アーム14a及び15aとの間隙に、断熱素材17(17a)が介装されている。
そして、基礎フレーム2及び据付テーブル3の他方の端部(図の右側)の他方の側面(図の向う側)と長短2本の波動受信機設置アーム14b及び15bとの間隙にも断熱素材17(17b)が介装されている。上記の断熱素材17(17a、17b)は、例えばセラミック等からなる断熱材である。
このように基礎フレーム2及び据付テーブル3と、波動受信機設置アーム14a及び14bとの間、及び波動受信機設置アーム15a及び15bとの間に、断熱素材17を介装することにより、基礎フレーム2及び据付テーブル3からの輻射熱の影響を回避することができる。
また、セラミックのような剛体の断熱素材17を介装することにより、基礎フレーム2及び据付テーブル3に対し波動受信機設置アーム14及び15を一定の間隔を持って組み付ける場合の安定した組み付けに寄与することができる。
(第3の実施の形態)
図3は、第3の実施の形態における被加工物保持機構を示す斜視図である。本例の図3に示す被加工物保持機構18は、必要に応じて、第1及び第2の実施の形態における自動工作機械1及び16の移動テーブル13上に固定して用いられる。
すなわち、この被加工物保持機構18は、通常のXYZの3軸制御の加工では出来ない加工のときに、上述した第1及び第2の実施の形態において用いられる。
図3に示すように、被加工物保持機構18は、移動テーブル13上に固定される傾斜テーブル支持台19と、傾斜テーブル支持台19に支持される傾斜テーブル21と、傾斜テーブル21に支持される回転テーブル22を備えている。
傾斜テーブル支持台19は、断面が角ばったU字形の形状をしており、U字型の底部19aの下面を移動テーブル13上に固定されている。そして、そのU字形の両側部19bと19cとの各内面の間に、傾斜回動軸23a及び23bにより、傾斜テーブル21を回動可能に支持している。
傾斜テーブル21も、断面が角ばったU字形の形状をしており、底部21a、両側部21b及び21cからなる。その底部21aの下面は、傾斜テーブル支持台19の底部19aの上面から所定の間隔で離間している。
傾斜回動軸23a及び23bの一方の傾斜回動軸23aは、一端(図の右方端部)を傾斜テーブル支持台19のU字形の一方の側部19bにより軸周りに回動自在に支持されている。そして、傾斜回動軸23aの他端(図の左方端部)は傾斜テーブル21のU字形の一方の側部21bに固定されている。
また、傾斜回動軸23a及び23bの他方の傾斜回動軸23bは、一端(図の右方端部)を傾斜テーブル21のU字形の他方の側部21cに固定されている。
そして、傾斜回動軸23bの他端(図の左方端部)は、傾斜テーブル支持台19のU字形の他方の側部19cを貫通して、その側部19cにより回動可能に支持され、且つ貫通部より更に延び出す端部が、傾斜軸モータ24の回転軸に、クラッチ部25を介して連結されている。
傾斜軸モータ24及びクラッチ部25は、傾斜テーブル支持台19のU字形の他方の側部19cの外側に固定されている傾斜軸モータカバー26により覆われている。
傾斜テーブル21は、傾斜軸モータ24の順逆両方向の回転により、傾斜回動軸23a及び23bを回動中心にして、図3の手前方向に90度、図3の向う側に90度、合わせて180度の範囲で回動する。
これにより、傾斜テーブル21の底部21aは、図3の前後に180度の範囲で円弧を描くように傾斜する。
この傾斜テーブル21の底部21aの上面に、回転テーブル22が配置されている。回転テーブル22は、その底部の中心位置に、回転テーブル回転軸27を固設されている。回転テーブル回転軸27の固設側とは反対側の回転テーブル回転軸27の端部は、傾斜テーブル21の底部21aの内部に配設されている回転テーブルモータ28の回転軸に連結されている。
回転テーブルモータ28が順逆両方向に回転することにより、回転テーブル22は、傾斜テーブル21の底部21aの上面において、順逆両方向に360度回転する。
この回転テーブル22の上面には、取り付け冶具29が固定されている。この取り付け冶具29の上部に、被加工物30が着脱自在に固定される。
この構成により、被加工物30は、取り付け冶具29の上において、順逆両方向に360度回転可能であると共に、図3の前後に180度の範囲で円弧を描くように傾斜が可能である。
また、この被加工物保持機構18は、傾斜テーブル支持台19のU字形の両側部19b及び19cの上端面に、それぞれ波動発信器31−1及び31−2を備えている。波動発信器31−1及び31−2は、図1及び図2に示した各波動受信機12a〜12fに対する移動テーブル13のXY軸方向の位置関係を検出するために使用される。
また、傾斜テーブル支持台19の両側部19b及び19cの上端面というように異なる位置に2個の波動発信器31−1及び31−2を備えるのは、波動発信器31−1、31−2と各波動受信機12a〜12fとの位置関係をリアルタイムに測定することにより、傾斜テーブル支持台19の両側部19b又は19cと工具保持部材7に装着された工具8との干渉を防止するためである。
また、傾斜テーブル21の底部21aの両側面には、それぞれ波動発信器31−3及び31−4(ただし、31−4は図3の向う側の側面に在るので陰になって見えない)が設けられ、傾斜テーブル21のU字形の両側部21b及び21cの上端となる先端部には、それぞれ波動発信器31−5及び31−6が設けられている。
これら4個の波動発信器31−3〜31−6は、図1及び図2に示した各波動受信機12a〜12fに対する傾斜テーブル21の傾斜状態における位置関係を検出するために使用される。
また、4個の波動発信器31−3〜31−6がそれぞれ異なる位置に配設されているのは、工具保持部材7に装着された工具8と傾斜テーブル21の底部21aの両側面との干渉、又は両側部21b及び21cの先端部との干渉を防止するためである。
更に、回転テーブル22の上面の適宜の位置で、回転テーブル回転軸27の軸線に対称な位置に、それぞれ波動発信器31−7及び31−8が配設され、取り付け冶具29の上面の、上記波動発信器31−7及び31−8を結ぶ線に直角な位置に、波動発信器31−9及び31−10が配設されている。
本実施の形態の作用を、図3に基づいて説明する。
傾斜テーブル21は被加工物30の加工される形状によって傾斜運動を行なう。回転テーブル22は被加工物30の加工される形状によって回転運動を行なう。取り付け冶具29は一方では被加工物30を着脱自在に固定して保持し、他方では回転テーブル22に着脱自在に固定されて保持されている。
あらかじめ傾斜テーブル21と回転テーブル22と冶具29と、図1及び図2に示した工具保持部材7に装着された工具8とが干渉する危険位置を設定し、その危険位置直前における工具保持部材7の波動発信器9からの発信信号と各波動発信器(31−1〜31−10)からの発信信号を波動受信機12a〜12fにより受信して、その受信によって検出された波動発信器9と各波動発信器(31−1〜31−10)の位置を設定された危険位置として、制御部のメモリに記憶する。
そして、被加工物30の加工中、あるいは自動工作機械の操作中に、各波動受信機12a〜12fにより検出されたいずれかの受信信号が上記設定した危険位置を示す数値を超えようとした時点で、波動発信器9すなわち工具保持部材7に装着された工具8の位置が、傾斜テーブル21又は回転テーブル22又は冶具29と干渉する危険位置に近接したと判断して、アラーム等の報音処理をし、機械本体を強制的に停止させる。
このように本発明の第3の実施の形態によれば、従来では、自動工作機械を操作する者の目視によって判断していた工具8と他構造物との干渉の有無を、電波発信器と電波受信機との通信で判断できるようにしている。
これにより、人が目視では限界を超える範囲において又は見落としによって又は見えない箇所において発生する虞のある工具8と、傾斜テーブル21や回転テーブル22や冶具29あるいは被加工物30等の他構造物との干渉を未然に防ぐことができる。
このように、自動工作機械の状態検知において、本体機械の稼動・停止に関わることなく、常時、傾斜テーブル21や回転テーブル22や冶具29あるいは被加工物30等の被検知体の位置検知ができることによって、工具と被検知体との干渉を防止するだけでなく、静的精度、動的精度、さらには熱変位量をリアルタイムに検知し、検知した数値の差分を読み取り、駆動制御部にフィードバックすることにより、高精度な制御ができ、結果として高精度な加工精度が実現できる。
なお、上記実施の形態においては、工具保持部材に装着された工具と他構造物との干渉について説明したが、あらかじめ自動工作機械による加工に必要な運動範囲を定めておくことにより、無人稼動時において、自動工作機械の加工動作が加工範囲を逸脱する異常な動作を検出して衝突監視装置の役割を持たせることもできる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、実施段階では、その要旨を変更しない範囲で種々変形することが可能である。
上は第1の実施の形態における自動工作機械の主要部の概略の構成を示す斜視図であり、下はその平面図である。 第2の実施の形態における自動工作機械の主要部の概略の構成を示す斜視図である。 第3の実施の形態における被加工物保持機構を示す斜視図である。
符号の説明
1 数値制御自動工作機械
2 基礎フレーム
3 据付テーブル
4(4a、4b) 側部フレーム
5 工具取付け軸保持構造物
6 工具取付け軸
7 工具保持部材
8 工具
9 波動発信器
11 受信機取り付けアーム
12(12a、12b、・・・、12f) 波動受信機
13 移動テーブル
14(14a、14b) 長い波動受信機設置アーム
15(15a、15b) 短い波動受信機設置アーム
16 自動工作機械
17(17a、17b) 断熱素材
18 被加工物保持機構
19 傾斜テーブル支持台
19a 底部
19b 側部
19c 側部
21 傾斜テーブル
21a 底部
21b 側部
21c 側部
22 回転テーブル
23a、23b 傾斜回動軸
24 傾斜軸モータ
25 クラッチ部
26 傾斜軸モータカバー
27 回転テーブル回転軸
28 回転テーブルモータ
29 取り付け冶具
30 被加工物
30−1〜30−10 波動発信器

Claims (12)

  1. 被加工物を加工する工具の状態を3次元的に常時検知することのできる工作機械の状態検知装置であって、
    被加工物を加工する工具を装着する工具保持部材に取り付けられ、該工具保持部材を保持する工具取付け軸によって移動される波動発信器と、
    該波動発信器から発信される波動エネルギーを受信する少なくとも3個の波動受信機と、
    を有することを特徴とする工作機械の状態検知装置。
  2. 前記波動発信器は波動エネルギーの周波数を任意に変更できる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の工作機械の状態検知装置。
  3. 前記波動発信器の波動エネルギーは電波である、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の工作機械の状態検知装置。
  4. 前記波動発信器の波動エネルギーは超音波である、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の工作機械の状態検知装置。
  5. 前記工作機械は数値制御マシニングセンタである、
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の工作機械の状態検知装置。
  6. 前記工作機械は放電加工機である、
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の工作機械の状態検知装置。
  7. 前記工作機械はワイヤー放電加工機である、
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の工作機械の状態検知装置。
  8. 前記受信機は前記工作機械の熱変位による影響を受けない所定位置に設置する、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の工作機械の状態検知装置。
  9. 被加工物を加工する工具の状態を3次元的に常時検知することのできる工作機械の状態検知方法であって、
    被加工物を加工する工具を装着する工具保持部材に波動発信器を取り付け、
    前記波動発信器を取り付けた前記工具保持部材を前記工作機械の工具取付け軸に保持して前記工具により前記被加工物の加工をしつつ、前記波動発信器から波動エネルギーを発信し、
    少なくとも3個の波動受信機で前記波動エネルギーを同時に受信し、
    この受信に基づいて前記波動発信器の位置を特定する、
    ことを特徴とする工作機械の状態検知方法。
  10. 前記波動発信器は波動エネルギーの周波数を任意に変更できる、
    ことを特徴とする請求項9に記載の工作機械の状態検知方法。
  11. 前記波動発信器の波動エネルギーは電波である、
    ことを特徴とする請求項9又は10に記載の工作機械の状態検知方法。
  12. 前記波動発信器の波動エネルギーは超音波である、
    ことを特徴とする請求項9又は10に記載の工作機械の状態検知方法。
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