JP2010034409A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体装置の電流駆動能力の向上および電流駆動能力の変動の抑制が図られた半導体装置を提供する。
【解決手段】半導体装置は、半導体基板200と、半導体基板200の主表面に形成された溝部内に埋め込まれた素子分離絶縁膜104と、半導体基板200の主表面上に形成されたゲート電極120と、ゲート電極120と隣り合う部分に形成されたソース領域111と、ゲート電極120と隔てて設けられたゲート電極150と、ゲート電極150と隣り合う部分に形成されたソース領域141と、ソース領域111,141を覆うように形成され、素子分離絶縁膜104が半導体基板200に加える応力と反対方向の応力を半導体基板に加えるストレス絶縁膜130を備え、ゲート電極120の隣りに位置する部分は、ゲート電極120下に位置する部分よりも下方に位置し、ゲート電極150の隣りに位置する部分からゲート電極150下に達する部分は、実質的に面一とされる。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置に関し、特にMISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)の駆動力を向上させることができる半導体装置に関する。
従来から、半導体装置の電流駆動能力の向上を図るため、MISFETのチャネル領域に積極的にストレスを加える技術が知られている。
特に、近年、シャロー・トレンチ・アイソレーション構造により形成された素子分離絶縁膜からチャネルに加えられる応力に起因する電流駆動能力の変動の抑制が図られた半導体装置が各種提案されている。
たとえば、特開2007−27502号公報に記載された半導体装置は、第1および第2領域を有する半導体基板と、半導体基板に形成された素子分離絶縁膜と、素子分離絶縁膜によって規定された活性領域とを備えている。そして、第1領域内に形成された素子分離絶縁膜の高さと、第2領域内に形成された素子分離絶縁膜の高さとを異ならせて、一方の高さを他方の高さに対して低くしている。
この半導体装置においては、素子分離絶縁膜の表面をリセスさせることで、素子分離絶縁膜から生じる物理的な応力を解放することができ、素子分離絶縁膜から生じる応力に起因した半導体装置の電流駆動能力の変動の抑制が図られている。
特開2007−27502号公報
しかし、上記従来の半導体装置においては、素子分離機能を確保するために、素子分離絶縁膜の高さを確保する必要があり、絶縁膜を低くするのにも制限があった。このため、チャネルに加えられる応力を十分に低減することができず、電流駆動能力の向上および変動の抑制を十分に図ることがきないものとなっている。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、半導体装置の電流駆動能力の向上および電流駆動能力の変動の抑制が図られた半導体装置を提供することである。
本発明に係る半導体装置は、主表面を有する半導体基板と、半導体基板の主表面に形成された溝部内に埋め込まれた素子分離絶縁膜と、半導体基板の主表面上に形成された第1ゲート電極と、半導体基板の主表面上のうち、第1ゲート電極と隣り合う部分に形成された第1導電型の第1不純物領域と、第1ゲート電極と隔てて設けられた第2ゲート電極と、半導体基板の主表面上のうち、第2ゲート電極と隣り合う部分に形成された第2導電型の第2不純物領域と、第1および第2不純物領域上を覆うように形成され、素子分離絶縁膜が半導体基板に加える応力と異なる方向の応力を半導体基板に加えるストレス膜とを備える。そして、上記主表面のうち、第1ゲート電極の隣りに位置する部分は、第1ゲート電極下に位置する部分よりも下方に位置し、第2ゲート電極の隣りに位置する部分から第2ゲート電極下に達する部分は、実質的に面一とされる。
本発明に係る半導体装置によれば、電流駆動能力の向上および変動の抑制を図ることができる。
図1から図23を用いて、本発明に係る半導体装置について説明する。なお、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、以下の実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本発明にとって必ずしも必須のものではない。また、以下に複数の実施の形態が存在する場合、特に記載がある場合を除き、各々の実施の形態の特徴部分を適宜組合わせることは、当初から予定されている。
(実施の形態1)
図1から図10を用いて、本発明の実施の形態1に係る半導体装置100について説明する。図1は、半導体装置100の断面図である。
この図1に示すように、半導体装置100は、主表面を有する半導体基板200と、半導体基板200の主表面のNMOS(negative channel Metal Oxide Semiconductor)領域101に形成されたNMOSトランジスタ110と、PMOS(positive channel Metal Oxide Semiconductor)領域102に形成されたPMOSトランジスタ140とを備えている。
さらに、半導体装置100は、半導体基板200の主表面上に形成されたトレンチ溝103内に充填され、各素子(NMOSトランジスタ110およびPMOSトランジスタ140)を分離する素子分離絶縁膜104を備えている。
素子分離絶縁膜104は、NMOS領域101と、PMOS領域102とを区画すると共に、NMOS領域101およびPMOS領域102内において、複数の活性領域(P型ウエル領域105およびN型ウエル領域106)を区画する。
NMOS領域101には、複数のNMOSトランジスタ110が互いに間隔を隔てて設けられており、素子分離絶縁膜104によって互いに分離されている。
PMOS領域102には、複数のPMOSトランジスタ140が互いに間隔を隔てて形成されており、素子分離絶縁膜104によって互いに分離されている。
図2は、NMOSトランジスタ110の断面図である。この図2において、NMOSトランジスタ110はP型ウエル領域(第1活性領域)105上に形成されている。NMOSトランジスタ110は、半導体基板200の主表面上に形成されたゲート絶縁膜119と、このゲート絶縁膜119上に形成されたゲート電極(第1ゲート電極)120と、ソース領域111およびドレイン領域115(第1不純物領域)とを備えている。
ゲート絶縁膜119は、たとえば、シリコン酸化膜等によって形成されており、ゲート電極120は、たとえば、ポリシリコン膜等によって構成されている。
ソース領域111は、半導体基板200の主表面のうち、ゲート電極120に対して隣り合う部分に形成されており、ドレイン領域115は、ゲート電極120に対してソース領域111と反対側に位置する半導体基板200の主表面上に形成されている。
ソース領域111は、N型の低濃度不純物領域112と、N型の高濃度不純物領域113とを備えており、ドレイン領域115は、N型の低濃度不純物領域116と、N型の
高濃度不純物領域117とを備えている。
そして、ソース領域111の上面上およびドレイン領域115の上面上には、シリサイド膜(金属膜)118が形成されている。
ゲート電極120の上面上には、シリサイド膜(金属膜)125が形成されており、ゲート電極120の側面には、サイドウォール121が形成されている。
サイドウォール121は、ゲート電極120、シリサイド膜(金属膜)125およびゲート絶縁膜119の側面上に形成された第1側壁絶縁膜122と、この第1側壁絶縁膜122の側面から半導体基板200の主表面上に延びる第2側壁絶縁膜123と、この第2側壁絶縁膜123上に形成された第3側壁絶縁膜124とを備えている。
第1側壁絶縁膜122および第2側壁絶縁膜123は、シリコン酸化膜等によって形成されており、第3側壁絶縁膜124は、窒化シリコン膜等によって構成されている。
ここで、半導体基板200の主表面のうち、サイドウォール121に対してゲート電極120と反対側に位置する領域172は、ゲート電極120下に位置する領域170および、サイドウォール121下に位置する領域171よりも下方に位置している。
たとえば、領域172は、領域170や領域171よりも2nm以上7nm以下程度、下方に位置している。
素子分離絶縁膜104のうち、P型ウエル領域105と隣り合う素子分離絶縁膜104は、上面173が領域170および領域171より下方に位置している。たとえば、素子分離絶縁膜104の上面173は、領域170および領域171よりも、2nm以上7nm以下程度下方に位置している。
すなわち、ゲート電極120に所定の電圧が印加されることで、ゲート電極120下に位置する半導体基板200内に形成されるチャネル領域は、上面173より上方に位置している。
素子分離絶縁膜104は、たとえば、高密度プラズマ(HDP:High Density Plasma)CVD装置によってトレンチ溝103内にシリコン酸化膜を充填することで形成されている。この素子分離絶縁膜104は、半導体基板200(P型ウエル領域105)に対して、ゲート長方向Lに圧縮力190を加える。
半導体装置100は、上記のように構成されたNMOSトランジスタ110を覆うストレス絶縁膜130を備えている。ストレス絶縁膜130は、たとえば、窒化シリコン膜から構成されている。ストレス絶縁膜130は、素子分離絶縁膜104、シリサイド膜118、シリサイド膜125、サイドウォール121上に形成されており、シリサイド膜118を介して、ソース領域111、ドレイン領域115、ソース領域141およびドレイン領域145上を覆うように形成されている。
このストレス絶縁膜130は、半導体基板200(P型ウエル領域105)に対して、ゲート長方向Lに、圧縮力190と反対方向に引張力191を加える。すなわち、ストレス絶縁膜130が半導体基板200に加える荷重方向と、素子分離絶縁膜104が半導体基板200に加える荷重方向とが反対方向となるように、素子分離絶縁膜104とストレス絶縁膜130とは選択されている。なお、ストレス絶縁膜130は、UV光(紫外線)が照射されることで、半導体基板200に引張力191を加えることができる。
NMOSトランジスタにおいて、活性領域のうち、チャネル領域となる部分に、ゲート長方向Lの圧縮力が加えられることで、NMOSトランジスタの電流駆動能力が低下し、ゲート長方向Lの引張力が加えられることで、NMOSトランジスタの電流駆動能力の向上を図ることができる。
ここで、NMOSトランジスタ110においては、領域170およびその近傍にチャネルが形成される。そして、領域170は、素子分離絶縁膜104の上面173より上方に位置しているため、チャネル領域に、素子分離絶縁膜104からの圧縮力190が加えられることを抑制することができる。これにより、NMOSトランジスタ110の電流駆動能力が低下することを抑制することができる。
さらに、ゲート電極120に対して、隣り合う半導体基板200の主表面上には、シリサイド膜118を介して、ストレス絶縁膜130が形成されており、このストレス絶縁膜130によって、半導体基板200には、ゲート長方向Lに引張力191が加えられている。これにより、NMOSトランジスタ110のチャネル領域に、引張力を加えることができ、NMOSトランジスタ1100の電流駆動能力の向上を図ることができる。
特に、領域171と、領域172との間には、段差部が形成されており、この段差部の側面がシリサイド膜118を介して、ストレス絶縁膜130によって引っ張られることで、チャネル領域に大きな引張力を加えることができる。これにより、NMOSトランジスタ110の電流駆動能力の向上を図ることができる。そして、段差部の少なくとも一部は、圧縮力190が加えられる部分よりも、半導体基板200の厚さ方向において、チャネル領域に近接しているため、形成されるチャネル領域には、引張力191が良好に加えられる。
図3は、PMOSトランジスタ140の断面図である。この図3において、PMOSトランジスタ140はN型ウエル領域106(第2活性領域)上に形成されている。PMOSトランジスタ140は、半導体基板200の主表面上に形成されたゲート絶縁膜149と、このゲート絶縁膜149上に形成されたゲート電極(第2ゲート電極)150と、ソース領域141およびドレイン領域145(第2不純物領域)とを備えている。ゲート電極150は、たとえば、ポリシリコン等によって構成されている。
ソース領域141は、半導体基板200の主表面のうち、ゲート電極150に対して隣り合う位置に形成されており、ドレイン領域145は、ゲート電極150に対してソース領域141と反対側に位置する半導体基板200の主表面上に形成されている。
ソース領域141は、P型の低濃度不純物領域142と、P型の高濃度不純物領域143とを含む。ドレイン領域145は、P型の低濃度不純物領域146と、P型の高濃度不純物領域147とを含む。
そして、ソース領域141の上面には、シリサイド膜148が形成されており、ドレイン領域145の上面にも、シリサイド膜148が形成されている。
ゲート電極150の上面上には、シリサイド膜(金属膜)155が形成されており、ゲート電極150の側面には、サイドウォール151が形成されている。
なお、サイドウォール151は、上記図1に示すサイドウォール121と同様に構成されており、第1側壁絶縁膜152と、第2側壁絶縁膜153と、第3側壁絶縁膜154とを備えている。
半導体基板200の主表面のうち、ゲート電極150下に位置する領域180と、サイドウォール151下に位置する領域181とは、実質的に面一となっている。そして、領域181と領域182との間に形成された段差の大きさよりも、図1に示す領域171と領域172との間に形成された段差の大きさの方が大きくなっている。なお、領域182は、半導体基板200の主表面のうち、サイドウォール151に対してゲート電極150と反対側に位置する領域182と領域181との間の段差は、たとえば、1.5nm以下程度となっている。すなわち、領域182から領域180に亘って、半導体基板200の主表面は、面一とされている。
ここで、素子分離絶縁膜104のうち、N型ウエル領域106に隣接する素子分離絶縁膜104は、PMOSトランジスタ140のチャネル領域に圧縮力を加える。そして、素子分離絶縁膜104のうち、N型ウエル領域106に隣接する素子分離絶縁膜104の上面183は、領域182、領域181および領域180より上方または一致している。このため、ゲート電極150に所定の電圧を印加することで形成されるチャネル領域には、素子分離絶縁膜104からの圧縮力190が良好に加えられる。
PMOSトランジスタのチャネル領域にゲート長方向Lの圧縮力を加えることで、PMOSトランジスタの電流駆動能力の向上を図ることができる。そして、このPMOSトランジスタ140を覆うように、ストレス絶縁膜130が形成されている。このストレス絶縁膜130は、サイドウォール151上、シリサイド膜148、シリサイド膜155上および素子分離絶縁膜104の上面183上に形成されている。
ここで、図3に示すPMOSトランジスタ140において、領域182と領域181との間に規定された段差部は、図2に示す領域172と領域171との間に規定された段差部よりも小さくなっている。このため、ストレス絶縁膜130がPMOSトランジスタ140のチャネル領域に加える引張力は、ストレス絶縁膜130がゲート電極120のチャネル領域に加える引張力よりも小さく抑えられている。
これにより、ストレス絶縁膜130からの引張力によって、PMOSトランジスタ140の電流駆動能力が低下することが抑制されている。
上記のように構成された半導体装置100の製造方法について、図4から図8を用いて説明する。
図4は、半導体装置100の製造工程の第1工程を示す断面図である。この図4に示すように、半導体基板200の主表面上に選択的に、トレンチ溝103を形成する。そして、高密度プラズマ(HDP:High Density Plasma)CVD装置によってトレンチ溝103内にシリコン酸化膜を充填する。
その後、半導体装置100の主表面上に、レジストマスクを形成して、P型ウエル領域105およびN型ウエル領域106を形成する。
図5は、半導体装置100の製造工程の第2工程を示す断面図である。この図5において、まず、半導体基板200の主表面に熱酸化処理を施して、シリコン酸化膜等の絶縁膜を形成する。そして、この絶縁膜の上面上にポリシリコン膜を堆積する。
その後、これら、熱酸化膜、およびポリシリコン膜にパターニングを施す。これにより、P型ウエル領域105上に、ゲート絶縁膜119を介して、ゲート電極120が形成される。また、N型ウエル領域106の上面上に、ゲート絶縁膜149を介してゲート電極150が形成される。
このように、ゲート電極120およびゲート電極150を形成した後、シリコン酸化膜を堆積し、さらに、ドライエッチングを施すことで、第1側壁絶縁膜122をゲート電極120の側面上に形成すると共に、ゲート電極150の側面上に第1側壁絶縁膜152を形成する。
第1側壁絶縁膜122および第1側壁絶縁膜152を形成した後に、PMOS領域102を覆うように、レジストマスクを形成する。その後、ゲート電極120と隣り合う半導体基板200の主表面に、N型の不純物を注入して、低濃度不純物領域112,116を形成する。低濃度不純物領域112,116を形成した後、PMOS領域102上のレジストマスクを除去し、NMOS領域101上にレジストマスクを形成する。
そして、PMOS領域102が位置する半導体基板200の主表面にP型の不純物を注入して、ゲート電極150に対して隣り合う位置に低濃度不純物領域142,146を形成する。
図6は、半導体装置100の製造工程の第3工程を示す断面図である。この図6に示すように、半導体基板200の主表面およびゲート電極120、150を覆うように、シリコン酸化膜等の絶縁膜163と、窒化シリコン膜等の絶縁膜164と順次CVD(Chemical Vapor Deposition)法により順次堆積する。
図7は、半導体装置100の製造工程の第4工程を示す断面図である。この図7に示すように、PMOS領域102が位置する半導体基板200の主表面上に、レジストマスク165を形成する。
そして、NMOS領域101内に形成された絶縁膜163および絶縁膜164にドライエッチングを施して、サイドウォール121をゲート電極120の側面上に形成する。
この際、半導体基板200の主表面のうち、サイドウォール121に対して隣り合う部分および、素子分離絶縁膜104の上面にもエッチングを施す。素子分離絶縁膜104の上面が高くなる場合、加えてHF処理等による酸化膜エッチを実施して高さ調整をおこなっても良い。
これにより、半導体基板200の主表面のうち、サイドウォール121に対してゲート電極120と反対側に位置する領域172と、素子分離絶縁膜104の上面173とが面一となる。
その一方で、半導体基板200の主表面のうち、ゲート電極120下に位置する領域170と、サイドウォール121下に位置する領域171とは、いずれも、領域172および素子分離絶縁膜104の上面173より、たとえば、2nm以上7nm以下程度上方に位置する。
ここで、サイドウォール121に対してゲート電極120と反対側に位置する半導体基板200の主表面に施されたオーバエッチング量は、低濃度不純物領域112,116の深さよりも小さい。このため、上記オーバエッチングにより、低濃度不純物領域112,116が除去されることを抑制することができる。
このように、ドライエッチングを施した後に、サイドウォール121に対してゲート電極120と反対側に位置する半導体基板200の主表面にN型の不純物を注入して、高濃度不純物領域113,117を形成する。これにより、ソース領域111およびドレイン領域115が形成される。
図8は、半導体装置100の製造工程の第5工程を示す断面図である。この図8に示すように、レジストマスク165を除去した後、NMOS領域101が位置する半導体基板の主表面上にレジストマスク166を形成する。
その後、PMOS領域102上に位置する絶縁膜163および絶縁膜164にドライエッチングを施す。この際、半導体基板200の主表面をオーバエッチングを施さない。これにより、ゲート電極150下に位置する半導体基板200の主表面と、サイドウォール151下に位置する主表面と、サイドウォール151に対してゲート電極150と反対側に位置する主表面は、面一の状態が維持される。
そして、上記のようなドライエッチング施した後に、PMOS領域102が位置する半導体基板の主表面に、P型の不純物を注入して、高濃度不純物領域143,147を形成する。これにより、ソース領域141およびドレイン領域145が形成される。
図1において、上記のように高濃度不純物領域143,147を形成した後、レジストマスク166を除去する。そして、ソース領域111およびドレイン領域115上に、シリサイド膜118を形成すると共に、ソース領域141およびドレイン領域145の上面上に、シリサイド膜148を形成する。また、ゲート電極120、150の上面上に、シリサイド膜125、155を形成する。
このように、シリサイド膜を形成した後に、窒化シリコン膜等のストレス絶縁膜130をCVD法などにより形成する。これにより、ストレス絶縁膜130は、シリサイド膜118を介してソース領域111およびドレイン領域115を覆うと共に、サイドウォール121およびゲート電極120を覆う。さらに、ストレス絶縁膜130は、シリサイド膜148を介してソース領域141およびドレイン領域145を覆うと共に、サイドウォール151およびゲート電極150を覆う。このようにして、本実施の形態1に係る半導体装置100を製作することができる。
なお、上記図1等に示された半導体装置100は、素子分離絶縁膜104の上面173と、領域172とが略面一となっているが、これに限られない。
図9は、本実施の形態1に係る半導体装置100の変形例を示す断面図である。この図9に示す例においては、素子分離絶縁膜104の上面173は、領域172よりも下方に位置している。なお、この図9に示す例においても、領域172は、領域171および領域170よりも下方に位置している。
このように、素子分離絶縁膜104は、チャネル領域が形成される領域170よりも下方に退避しているため、ゲート電極120下に形成されるチャネル領域にゲート長方向Lの圧縮力が加えられることを抑制することができる。すなわち、半導体基板200の厚さ方向において、上面173は、領域172よりチャネル領域から離れるように形成されているため、素子分離絶縁膜104からの圧縮力をさらに低減することができる。
このように、素子分離絶縁膜104の上面を領域172よりも下方に退避させるには、上記図7に示す第4工程後において、図10に示すように、素子分離絶縁膜104にウエットエッチングを施し、素子分離絶縁膜104の上面をトレンチ溝103の開口部よりも下方に退避させる。上記第4工程において、素子分離絶縁膜104の上面は、略平坦化されているため、ウエットエッチングによっても、素子分離絶縁膜104の上面を平坦な状態に維持することができる。そして、上述のような製造工程を経ることで、図9に示すような半導体装置100を製造することができる。
(実施の形態2)
図11から図16を用いて、本発明の実施の形態2に係る半導体装置100について説明する。なお、図11から図16において、上記図1から図10に示す構成と同一または相等する構成には、同一の符号を付して、その説明を省略する場合がある。
図11は、本発明の実施の形態2に係る半導体装置100の断面図であり、図12は、半導体装置100のNMOSトランジスタ110における断面図である。この図11および図12に示すように、本実施の形態2に係る半導体装置においては、半導体基板200の主表面のうち、ゲート電極120下に位置する領域170は、サイドウォール121下に位置する領域171および、領域171に対してゲート電極120と反対側に位置する領域172よりも上方に位置している。その一方で、半導体基板200の主表面のうち、サイドウォール121に対してゲート電極120と反対側に位置する領域172と、領域171とは、素子分離絶縁膜104の上面173とは、互いに略面一となるように形成されている。
すなわち、半導体基板200の主表面のうち、ゲート電極120下に位置する部分には、上方に向けて突出する突出部131が形成されている。
そして、この突出部131の上面上に、ゲート電極120が形成されている。チャネル領域は、この突出部131に形成される。この突出部131は、突出部131に対して隣り合う部分よりも、2nm以上7nm以下程度、上方に突出している。
ここで、突出部131は、素子分離絶縁膜104の上面173より上方に位置しているため、素子分離絶縁膜104からの圧縮力190は、突出部131に達し難くなっている。特に、素子分離絶縁膜104の上面173は、領域171および領域172と略面一となっている。このように、NMOSトランジスタ110のチャネル領域に、ゲート長方向Lの圧縮力が加わり難くなっているため、NMOSトランジスタ110の電流駆動能力の低下を抑制することができる。
なお、図11に示すように、本実施の形態2に係る半導体装置100も、PMOS領域102に形成されたPMOSトランジスタ140と、NMOSトランジスタ110およびPMOSトランジスタ140を覆うストレス絶縁膜130とを備えている。
本発明の実施の形態2に係る半導体装置100の製造方法を図13から図16を用いて説明する。
図13は、本実施の形態2に係る半導体装置100の製造工程の第1工程を示す断面図である。図13に示すように、半導体基板200の主表面上に、トレンチ溝103を形成して、このトレンチ溝103内に素子分離絶縁膜104を充填する。そして、半導体装置100に選択的に、不純物を注入して、P型ウエル領域105と、N型ウエル領域106とを選択的に形成する。
その後、半導体基板200の主表面上に、シリコン酸化膜等の絶縁膜210と、ポリシリコン膜等の導電膜211と、パターニングされたレジスト膜213とを順次形成する。なお、レジスト膜213には、形成するゲート電極120およびゲート電極150のパターンが形成されている。
そして、導電膜211と、絶縁膜210とをパターニングすることで、半導体基板200のNMOS領域101が位置する部分に、ゲート絶縁膜119と、ゲート電極120とを順次形成する。同時に、PMOS領域102が位置する部分に、ゲート絶縁膜149と、ゲート電極150とを順次形成する。
この際、半導体基板200の主表面のうち、ゲート電極120と隣り合う部分が略面一になるようオーバエッチングを施す。これにより、半導体装置100の主表面のうち、ゲート電極120と隣り合う領域175は、ゲート電極120下に位置する領域170と略面一となるように位置する。
図14は、本実施の形態2に係る半導体装置100の製造工程の第2工程を示す断面図である。この図14に示すように、レジスト膜213を除去して、半導体装置100の主表面のうち、PMOS領域102を覆うように、レジストマスク168を形成する。この後、半導体基板200の主表面のうち、ゲート電極120と隣り合う部分を僅かにオーバーエッチングを施す。これにより、半導体装置100の主表面のうち、ゲート電極120と隣り合う領域175は、ゲート電極120下に位置する領域170よりも下方に位置させる。そして、ゲート電極120下に位置する部分には、ゲート電極120と隣り合う部分よりも上方に向けて突出する突出部131が形成される。
図15は、本実施の形態2に係る半導体装置100の製造工程の第3工程を示す断面図である。この図15に示すように、各ゲート電極120の側面上に第1側壁絶縁膜122を形成すると共にゲート電極150の側面上に第1側壁絶縁膜152を形成する。その後、半導体装置100のうち、ゲート電極120隣り合う部分に、N型の不純物を注入して、低濃度不純物領域112および低濃度不純物領域116を形成する。
さらに、半導体装置100の主表面のうち、ゲート電極150と隣り合う部分に、P型の不純物を注入し、低濃度不純物領域142および低濃度不純物領域146を形成する。
図16は、本実施の形態2に係る半導体装置100の製造工程の第4工程を示す断面図である。この図16に示すように、ゲート電極120の側面上に、サイドウォール121を形成すると共に、サイドウォール121に対してゲート電極120と反対側に位置する部分に、N型の不純物を注入することで、高濃度不純物領域113および高濃度不純物領域117を形成する。これにより、ソース領域111およびドレイン領域115が形成される。
そして、ゲート電極150の側面上にサイドウォール151を形成し、サイドウォール151に対してゲート電極150と反対側に位置する半導体基板200の主表面上に、高濃度不純物領域143および高濃度不純物領域147を形成する。これにより、ソース領域141およびドレイン領域145が形成される。
その後、半導体基板200の主表面のうち、ソース領域111およびドレイン領域115が位置する部分に、シリサイド膜118を形成すると共に、ソース領域141およびドレイン領域145が位置する半導体基板200の主表面上にシリサイド膜148を形成する。ここで、シリサイド膜118は、半導体基板200の主表面の上方および半導体基板200内のいずれの方向にも成長する。このため、図12に示すように、シリサイド膜118下に位置する領域172は、サイドウォール121下に位置する領域171よりも下方に位置する。その後、NMOSトランジスタ110およびPMOSトランジスタ140を覆うように、ストレス絶縁膜130を堆積することで、本実施の形態2に係る半導体装置100を制作することができる。
(実施の形態3)
図17から図19を用いて、本発明の実施の形態3に係る半導体装置100について説明する。なお、図17から図19に示す構成のうち、上記図1から図16に示された構成と同一または相等する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
図17は、本実施の形態3に係る半導体装置100に設けられたNMOSトランジスタ110の断面図である。この図17に示すように、半導体装置100のうち、ゲート電極120下に位置する部分には、突出部131が形成されている。半導体装置100の主表面のうち、突出部131に対して隣り合う領域171および領域172は、突出部131の上面(領域170)よりも下方に位置している。
そして、素子分離絶縁膜104の上面173は、領域172よりも下方に位置しており、ストレス絶縁膜130は、素子分離絶縁膜104の上面173と、シリサイド膜118の上面と、サイドウォール121の上面とを覆うように形成されている。なお、ストレス絶縁膜130は、シリサイド膜118を介して、半導体装置100の主表面のうち領域172およびトレンチ溝103の開口縁部を覆うように形成されている。
素子分離絶縁膜104の上面173は、突出部131よりも下方に位置しているので、素子分離絶縁膜104からの圧縮力190が突出部131に加えられることを抑制することができ、突出部131に形成されるチャネル領域に圧縮力190が加えられることを抑制することができる。これにより、NMOSトランジスタ110の電流駆動能力が低下することを抑制することができる。
ここで、ストレス絶縁膜130は、素子分離絶縁膜104の上面173と領域172とによって規定される段差部(トレンチ溝103の開口縁部)上に形成されている。このため、ストレス絶縁膜130は、段差部の表面をゲート長方向Lに引っ張ることができる。これにより、半導体基板200にストレス絶縁膜130からの引張力191がゲート長方向Lに良好に加えられ、NMOSトランジスタ110の電流駆動能力の向上を図ることができる。
さらに、領域172上に、ストレス絶縁膜130が形成されているので、シリサイド膜118を介して、半導体装置100に引張力191を加えることができ、NMOSトランジスタ110の電流駆動能力の向上を図ることができる。
図18は、本実施の形態3に係る半導体装置100のNMOSトランジスタ110の変形例を示す断面図である。なお、この図18においては、上記図1から図17に示された構成と同一または相等する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
図18に示す例においては、半導体装置100の主表面のうち、突出部131の上面上に位置する領域170は、領域171よりも上方に位置しており、領域171は領域172よりも上方に位置している。さらに、領域172は、素子分離絶縁膜104の上面173よりも上方に位置している。
そして、ストレス絶縁膜130は、上面173と、領域172と、サイドウォール121とを覆うように形成されている。
素子分離絶縁膜104の上面173は、突出部131よりも下方に位置しているため、素子分離絶縁膜104からの圧縮力190が突出部131に加えられることを抑制することができる。
さらに、ストレス絶縁膜130は、領域172と領域171とによって規定される段差部に、シリサイド膜118を介して引張力191を加えることができる。これにより、チャネルが形成される突出部131に直接引張力191を加えることができる。さらに、ストレス絶縁膜130は、素子分離絶縁膜104の上面173と領域172とによって規定される段差部に引張力191を加えることができ、半導体基板200に大きな引張力191を加えることができる。
このように、この図18に示す例においては、NMOSトランジスタ110が位置する
半導体装置100に大きな引張力191を加えることができるため、NMOSトランジスタ110の電流駆動能力の向上を図ることができる。さらに、領域170および領域171とによって規定された段差部と、領域172および上面173によって規定された段差部は、いずれも、上面173よりもチャネル領域に近接している。これにより、NMOSトランジスタ110の電流駆動能力の向上を図ることができる。なお、ゲート電極120下に形成されるチャネルは、ゲート電極120に所定電圧が印加されることで形成される。
図19を用いて、図18に示す半導体装置100の製造方法について説明する。図19は、上記図15に示された製造工程後の工程を示す断面図である。
この図19に示すように、ゲート電極120およびゲート電極150を覆うように、絶縁膜163および絶縁膜164を堆積する。
そして、半導体装置100の主表面のうち、PMOS領域102を覆うように、レジストマスク169を形成する。そして、半導体装置100の主表面のうち、NMOS領域101上に位置する絶縁膜164および絶縁膜163にドライエッチングを施して、サイドウォール121を形成する。
この際、半導体基板200の主表面のうち、サイドウォール121に対してゲート電極120と反対側に位置する部分に、エッチングを施す。そして、さらに、素子分離絶縁膜104にウエットエッチングを施して、素子分離絶縁膜104の上面を領域172より下方に位置させる。素子分離絶縁膜104の上面が高くなる場合、加えてHF処理等による酸化膜エッチを実施して高さ調整をおこなっても良い。
その後、領域172にN型の不純物を注入して、低濃度不純物領域112および高濃度不純物領域117を形成して、ソース領域111およびドレイン領域115を形成する。
そして、レジストマスク169を除去し、NMOS領域101を覆うようなレジストマスクを形成した後、PMOS領域102上に位置する絶縁膜163および絶縁膜164にドライエッチングを施す。これにより、ゲート電極150の側面上に、サイドウォール151が形成される。
その後、サイドウォール151に対してゲート電極150と反対側に位置する半導体基板200の主表面上に、P型の不純物を注入して、高濃度不純物領域143および高濃度不純物領域147を形成する。これにより、ソース領域141およびドレイン領域145が形成される。
ソース領域141およびドレイン領域145を形成した後、ソース領域141、ドレイン領域145、ソース領域111およびドレイン領域115上にシリサイド膜を形成する。これにより、NMOSトランジスタ110およびPMOSトランジスタ140が形成される。その後、これらNMOSトランジスタ110およびPMOSトランジスタ140を覆うように、ストレス絶縁膜130を形成することで、図18に示された半導体装置100を製作することができる。
(実施の形態4)
図20から図22を用いて、本発明の実施の形態4に係る半導体装置100について説明する。なお、図20から図22に示された構成のうち、上記図1から図19に示された構成と同一または相等する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。図20は、本発明の実施の形態4に係る半導体装置100におけるNMOSトランジスタ110の断面図であり、図21は、半導体装置100のPMOSトランジスタ140における断面図である。図20に示すように、本実施の形態4においては、NMOSトランジスタ110のサイドウォール膜は、第1側壁絶縁膜122と、第2側壁絶縁膜123とによって構成されている。
そして、ストレス絶縁膜130は、シリサイド膜118の上面上と、素子分離絶縁膜104の上面173と、第2側壁絶縁膜123の上面上に形成されている。
このため、ストレス絶縁膜130からの引張力191は、第2側壁絶縁膜123を介して、領域171に加えられると共に、シリサイド膜118を介して領域172に加えられる。これにより、半導体基板200に大きな引張力191を突出部131および形成されるチャネル領域に加えることができ、NMOSトランジスタ110の電流駆動能力の向上を図ることができる。
なお、この図20示す例においても、半導体基板200の主表面のうち、ゲート電極120下に位置する部分には、突出部131が形成されている。さらに、素子分離絶縁膜104の上面173は、突出部131よりも下方に位置している。これにより、突出部131に形成されるチャネル領域は、素子分離絶縁膜104に対して、半導体基板200の厚さ方向に大きく離間させることができ、素子分離絶縁膜104からの圧縮力190がチャネル領域に加えられることを抑制することができる。
図21に示すように、PMOSトランジスタ140においては、素子分離絶縁膜104の上面183は、半導体基板200の主表面のうち、ゲート電極150下に位置する領域180よりも上方に位置している。
これにより、PMOSトランジスタ140においては、チャネル領域に素子分離絶縁膜104からの圧縮力を加えることができ、PMOSトランジスタ140における電流駆動能力の向上を図ることができる。
図22は、本実施の形態4に係る半導体装置100におけるNMOSトランジスタ110の変形例を示す断面図である。なお、この図22に示す構成においても、上記図1から図21に示された構成と同一または相等する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
この図22に示す例においても、NMOSトランジスタ110のサイドウォールは、第1側壁絶縁膜122と、第2側壁絶縁膜123とによって構成されている。そして、半導体基板200の主表面のうち、第2側壁絶縁膜123に対して、ゲート電極120と反対側に位置する領域172は、領域170および領域171よりも下方に位置している。さらに、素子分離絶縁膜104の上面173は、上面173よりも下方に位置している。これにより、形成されるチャネル領域と、素子分離絶縁膜104との半導体基板200の厚さ方向の距離を大きく確保することができ、形成されるチャネル領域に素子分離絶縁膜104から圧縮力が加えられることを抑制することができる。
(実施の形態5)
図23を用いて、本発明の実施の形態5に係る半導体装置100について説明する。なお、図23に示す構成のうち、上記図1から図22に示された構成と同一または相等する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
図23は、本発明の実施の形態5に係る半導体装置100の断面図である。ここで、この図23に示す例においては、素子分離絶縁膜104は、シリコン窒化膜等から構成されており、素子分離絶縁膜104は、半導体基板200にゲート長方向Lの引張力を加えている。NMOSトランジスタ110およびPMOSトランジスタ140を覆うように形成されたストレス絶縁膜130は、たとえば、シリコン酸化膜等によって構成されており、半導体基板200にゲート長方向Lの圧縮力を加えている。
そして、PMOS領域102に複数のPMOSトランジスタ140が形成され、NMOS領域101には、NMOSトランジスタ110が間隔をあけて複数形成されている。そして、PMOSトランジスタ140は、ゲート電極150と、サイドウォール121と、ソース領域141と、ドレイン領域145とを備えている。
半導体基板200の主表面のうち、ゲート電極150下に位置する領域180と、サイドウォール121下に位置する領域181は、サイドウォール121に対してゲート電極150と反対側に位置する領域182よりも、上方に位置している。そして、素子分離絶縁膜104の上面183は、領域180および領域181よりも下方に位置している。
このため、素子分離絶縁膜104からの引張力が、PMOSトランジスタ140のチャネル領域に加えられることを抑制することができ、PMOSトランジスタ140の電流駆動能力の低下を抑制することができる。
さらに、領域182と領域181との間に形成された段差部にシリサイド膜148を介して、ストレス絶縁膜130からの圧縮力が加えられている。このため、PMOSトランジスタ140において、ゲート電極150下に形成されるチャネル領域には、大きな圧縮力を加えることができ、PMOSトランジスタ140の電流駆動能力の向上を図ることができる。
そして、素子分離絶縁膜104のうち、P型ウエル領域105と隣り合う素子分離絶縁膜104は、上面がゲート電極120下に位置する半導体基板200の主表面と一致または上方に位置している。
このため、素子分離絶縁膜104からの引張力をNMOSトランジスタ110のチャネル領域に加えることができ、NMOSトランジスタ110の電流駆動能力の向上を図ることができる。なお、NMOS領域101において、ストレス絶縁膜130は、NMOSトランジスタ110のチャネル領域に加える圧縮力は、素子分離絶縁膜104からの引張力によって低減されている。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行ったが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、半導体装置に適用することができ、特に、MMOSトランジスタとPMOSトランジスタとを備えた半導体装置に好適である。
本発明の実施の形態1に係る半導体装置の断面図である。 NMOSトランジスタの断面図である。 PMOSトランジスタの断面図である。 半導体装置の製造工程の第1工程を示す断面図である。 半導体装置の製造工程の第2工程を示す断面図である。 半導体装置の製造工程の第3工程を示す断面図である。 半導体装置の製造工程の第4工程を示す断面図である。 半導体装置の製造工程の第5工程を示す断面図である。 実施の形態1に係る半導体装置の変形例を示す断面図である。 図9に示す半導体装置の製造工程を示す断面図である。 本発明の実施の形態2に係る半導体装置の断面図である。 半導体装置のうち、NMOSトランジスタにおける断面図である。 実施の形態2に係る半導体装置の製造工程の第1工程を示す断面図である。 実施の形態2に係る半導体装置の製造工程の第2工程を示す断面図である。 実施の形態2に係る半導体装置の製造工程の第3工程を示す断面図である。 実施の形態2に係る半導体装置の製造工程の第4工程を示す断面図である。 実施の形態3に係る半導体装置に設けられたNMOSトランジスタの断面図である。 図17に示されたNMOSトランジスタの変形例を示す断面図である。 図18に示す半導体装置の製造工程を示す断面図である。 実施の形態4に係る半導体装置の断面図である。 図20に示された半導体装置におけるPMOSトランジスタの断面図である。 実施の形態4に係る半導体装置の変形例を示す断面図である。 実施の形態に5に係る半導体装置の断面図である。
符号の説明
100 半導体装置、103 トレンチ溝、104 素子分離絶縁膜、105 P型ウエル領域、106 N型ウエル領域、110 NMOSトランジスタ、111 ソース領域、112,116 低濃度不純物領域、113,117 高濃度不純物領域、115 ドレイン領域、131 突出部、140 PMOSトランジスタ、190 圧縮力、191 引張力、200 半導体基板。

Claims (5)

  1. 主表面を有する半導体基板と、
    前記半導体基板の主表面に形成された溝部内に埋め込まれた素子分離絶縁膜と、
    前記半導体基板の主表面上に形成された第1ゲート電極と、
    前記半導体基板の主表面上のうち、前記第1ゲート電極と隣り合う部分に形成された第1導電型の第1不純物領域と、
    前記第1ゲート電極と間隔を隔てて設けられた第2ゲート電極と、
    前記半導体基板の主表面上のうち、前記第2ゲート電極と隣り合う部分に形成された第2導電型の第2不純物領域と、
    前記第1および第2不純物領域上を覆うように形成され、前記素子分離絶縁膜が前記半導体基板に加える応力と反対方向の応力を前記半導体基板に加えるストレス膜と、
    を備え、
    前記主表面のうち、前記第1ゲート電極の隣りに位置する部分は、前記第1ゲート電極下に位置する部分よりも下方に位置し、前記第2ゲート電極の隣りに位置する部分から前記第2ゲート電極下に達する部分は、実質的に面一とされた、半導体装置。
  2. 前記第1ゲート電極の側面上に形成された第1側壁絶縁膜と、
    前記第2ゲート電極の側面上に形成された第2側壁絶縁膜とをさらに備え、
    前記半導体基板の主表面のうち、前記第1側壁絶縁膜に対して前記第1ゲート電極と反対側に隣り合う部分は、前記第1側壁絶縁膜下に位置する部分よりも下方に位置し、
    前記半導体基板の主表面のうち、前記第2側壁絶縁膜に対して前記第2ゲート電極と反対側に隣り合う部分から前記第2ゲート電極下に達する部分は、実質的に面一とされた、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 主表面を有する半導体基板と、
    前記半導体基板の主表面に形成された溝部内に埋め込まれた素子分離絶縁膜と、
    前記半導体基板の主表面上に形成された第1ゲート電極と、
    前記半導体基板の主表面上のうち、前記第1ゲート電極と隣り合う部分に形成された第1導電型の第1不純物領域と、
    前記第1ゲート電極の側面上に形成された第1側壁絶縁膜と、
    前記第1ゲート電極と間隔を隔てて設けられた第2ゲート電極と、
    前記半導体基板の主表面上のうち、前記第2ゲート電極と隣り合う部分に形成された第2導電型の第2不純物領域と、
    前記第1ゲート電極の側面上に形成された第2側壁絶縁膜と、
    前記第1および第2不純物領域上を覆うように形成され、前記素子分離絶縁膜が前記半導体基板に加える応力と反対方向の応力を前記半導体基板に加えるストレス膜と、
    を備え、
    前記半導体基板の主表面のうち、前記第1側壁絶縁膜に対して前記第1ゲート電極と反対側に隣り合う部分は、前記第1ゲート電極下に位置する部分よりも下方に位置し、
    前記半導体基板の主表面のうち、前記第2側壁絶縁膜に対して前記第2ゲート電極と反対側に隣り合う位置から前記第2ゲート電極下に達する部分は、実質的に面一とされた、半導体装置。
  4. 前記半導体基板の主表面のうち、前記第1ゲート電極の隣りに位置する部分は、前記第1ゲート電極下に位置する部分より下方に位置する、請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記素子分離絶縁膜は、前記第1ゲート電極および前記第1不純物領域が形成された第1活性領域と、前記第2ゲート電極および前記第2不純物領域が形成された第2活性領域とを規定し、前記素子分離絶縁膜のうち、前記第1活性領域と隣り合う部分は、前記第1ゲート電極下に位置する前記半導体基板の主表面より下方に位置する、請求項1から請求項4のいずれかに記載の半導体装置。
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