JP2010032685A - 幟旗掲揚装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】幟旗掲揚装置を、鉛直ポール10と、鉛直ポール10の上部に水平回転自在に設けられた上側回転部材20と、上側回転部材20から張り出して設けられた水平アーム30と、鉛直ポール10に沿って下方から上方へと導かれ水平アーム30を経由してその一端が幟旗100の上縁に固定される昇降ロープ40と、昇降ロープ40の他端側を巻き取る巻取動作と該他端側を繰り出す繰出動作とを行うための昇降ロープ巻取手段50とを備えたものとし、鉛直ポール10の下部に水平回転自在な下側回転部材60を設け、下側回転部材60に昇降ロープ巻取手段50を固定し、上側回転部材20と下側回転部材60とが連動して鉛直ポール10に対して水平回転するようにした。
【選択図】図1
Description
本発明の幟旗掲揚装置は、図1に示すように、幟旗100を掲揚するための鉛直ポール10と、鉛直ポール10の上部に水平回転自在に設けられた上側回転部材20と、上側回転部材20から水平方向に張り出して設けられた水平アーム30と、鉛直ポール10に沿って下方から上方へと導かれ水平アーム30を経由してその一端が幟旗100の上縁に固定される昇降ロープ40と、昇降ロープ40の他端側を巻き取る巻取動作と該他端側を繰り出す繰出動作とを行うための昇降ロープ巻取手段50と、鉛直ポール10の下部に水平回転自在に設けられた下側回転部材60とを備えたものとなっており、下側回転部材60に昇降ロープ巻取手段50が固定されたものとなっている。上側回転部材20と下側回転部材60は、昇降ロープ40によって結ばれた状態となっているために、連動して鉛直ポール10に対して水平回転するようになっている。
鉛直ポール10の長さや太さは、掲揚しようとする幟旗100の寸法などに応じて適宜決定される。鉛直ポール10の長さは、通常、1〜10m程度に設定され、鉛直ポールの太さ(外径)は、通常、5〜30cm程度に設定される。本実施態様の幟旗掲揚装置においては、図1に示すように、鉛直ポール10の太さは、下端から上端まで一定となっているが、先端へ行くほど細くなるように形成することも好ましい。これにより、鉛直ポール10を風に対して安定させることが可能になる。また、鉛直ポール10における下側回転部材60よりも下側の外周面には、図3に示すように、フランジ状のストッパ11を設けている。このため、下側回転部材60は、ストッパ11よりも下方に移動することができないようになっている。
上側回転部材20は、鉛直ポール10の上部に水平回転自在に設けられたものであれば特に限定されない。本実施態様の幟旗掲揚装置において、上側回転部材20は、図2に示すように、鉛直ポール10の内部に挿入される支持軸21と、鉛直ポール10の上端に掛止されるフランジ22と、フランジ22から上向きに立設する先端軸23とで構成されている。支持軸21の下端には、錘24が固定されており、上側回転部材20がぐらつかないようになっている。フランジ22は、鉛直ポール10の上端に直接載せてもよいが、本実施態様の幟旗掲揚装置においては、鉛直ポール10の上端に固定したスラスト軸受13の上に載せており、上側回転部材20が回転する際の摩擦を軽減している。これにより、上側回転部材20を滑らかに水平回転させることが可能となっている。
水平アーム30を設ける箇所は、上側回転部材20と一体的に水平回転を行う部分であれば特に限定されない。本実施態様の幟旗掲揚装置において、水平アーム30は、図1に示すように、その基端を上側回転部材20における先端軸23の外周面に固定している。また、水平アーム30の先端寄りの部分と上側回転部材20の先端軸23における先端とを吊り紐25によって連結しており、幟旗100の荷重によって水平アーム30の先端が下がらないようにしている。水平アーム30には、風受板(図示省略)などを取り付けてもよい。これにより、上側回転部材20をより滑らかに水平回転させることができる。また、風受板に屋号などを表示して、幟旗100の宣伝効果をより高めることも可能になる。
昇降ロープ40は、図1に示すように、鉛直ポール10に沿って下方から上方へと導かれて水平アーム30を経由し、水平アーム30の中央付近から垂れ下がった一端が幟旗100の上縁に固定されている。昇降ロープ40の他端は、下側回転部材60に固定された昇降ロープ巻取手段50に巻き取られた状態となっている。このため、幟旗100の上縁は、昇降ロープ40の他端が昇降ロープ巻取手段50によって巻き取られると上昇し、昇降ロープ40の他端が昇降ロープ巻取手段50から繰り出されると下降するようになっている。昇降ロープ40は、図1と図2に示すように、幟旗100の上縁に沿って取り付けた上縁支持バー102の内端に設けられた昇降ロープ案内リング104と、幟旗100の下縁に沿って取り付けた下縁支持バー103の内端に設けられた昇降ロープ案内リング105の中に通されており、幟旗100の上縁及び下縁が傾かないようになっている。幟旗100の上縁及び下縁は、上縁支持バー102及び下縁支持バー103によって直線状に保たれるようになっている。
昇降ロープ巻取手段50は、昇降ロープ40を巻き取る巻取動作と、昇降ロープ40を繰り出す繰出動作とを行うことができるものであれば特に限定されない。例えば、昇降ロープ巻取手段50を、ハンドル(図示省略)と、該ハンドルに連動して回転する巻取ドラム(図示省略)と、ハンドル又は巻取ドラムを回転不能にロックするロック機構(図示省略)とを備えた手動のものとすることもできる。これにより、ハンドルを正方向に回すことにより、昇降ロープ40が巻取ドラムに巻き取られる巻取動作を行い、ハンドルを逆方向に回すことにより、昇降ロープ40が巻取ドラムから繰り出される繰出動作を行うことが可能になる。しかし、後述するように、風速に応じて幟旗100の揚げ降ろしを自動的に行うことができるようにするためには、昇降ロープ巻取手段50を電動のものとすることが好ましい。本実施態様の幟旗掲揚装置においては、図3に示すように、昇降ロープ巻取手段50として、モーター51と、モーター51に連動して回転する巻取ドラム52とを備えたものを採用している。この昇降ロープ巻取手段50は、リモートコントローラ(図示省略)によって遠隔的に操作できるようになっている。
下側回転部材60は、鉛直ポール10の下部に水平回転自在に設けられたものであれば特に限定されない。本実施態様の幟旗掲揚装置において、下側回転部材60は、図3に示すように、昇降ロープ40及び吊下ロープ80を通すための貫通孔61aが設けられたフランジ61と、昇降ロープ巻取手段50などを収容するための収容ボックス62と、フランジ61の底面と収容ボックス62の上面を連結しながら鉛直ポール10の外周部を被覆する第一パイプ63と、収容ボックス62の天井面と内底面とを連結しながら鉛直ポール10の外周部を被覆する第二パイプ64とで構成されている。フランジ61と、収容ボックス62を形成する上板及び底板には、鉛直ポール10を挿通するための貫通孔が形成されている。このため、フランジ61と収容ボックス62は、鉛直ポール10に対して水平回転自在に軸支された状態となっている。フランジ61と収容ボックス62と第一パイプ63と第二パイプ64は、全て一体的に固定されており、鉛直ポール10を中心として一体的に水平回転を行うことができるようになっている。フランジ61は、図4に示すように、幟旗100が降ろされた際に、ストッパ82と対になって幟旗100における下縁支持バー103の両端を支え、幟旗100の下縁を水平に保つ機能を有している。幟旗100が降ろされた際に、吊下ロープ案内リング(大)106がストッパ82に引っ掛かるおそれがある場合には、ストッパ82をフランジ61と同様に、鍔の広いフランジ状に形成したり、吊下ロープ81の下端を固定しているアーム(下側回転部材60から水平方向に延びるアーム)の先端をさらに延ばしたりなどの工夫を施すとよい。
下側回転部材60は、昇降ロープ40のみによって吊り下げられるようにしてもよいが、この場合に下側回転群を吊り下げ状態に保つためには、幟旗100の総重量と、下側回転群の総重量とを等しく設定しなければならないなど、幟旗100と下側回転群の重量バランスを保つための工夫が必要になってくる。このため、本実施態様の幟旗掲揚装置においては、図1に示すように、昇降ロープ40とは独立して水平アーム30と下側回転群とを連結するための吊下ロープ80,81を設けている。したがって、下側回転群は、その高さが吊下ロープ80,81によって規制された状態となっている。また、幟旗100の総重量と下側回転群の総重量とを等しくしなくても、下側回転群の総重量が幟旗100の総重量よりも重くなるようにしさえすれば、下側回転群を吊り下げた状態に支持することができるため、幟旗100と下側回転群の重量バランスを調整する手間を軽減することもできる。
本実施態様の幟旗掲揚装置には、図1に示すように、幟旗100の上縁が上死点に達したことを検知して上死点検知信号を発するための上死点検知手段70と、図4に示すように、幟旗100の上縁が下死点に達したことを検知して下死点検知信号を発するための下死点検知手段71が設けられている。上死点検知手段70が発した上死点検知信号と、下死点検知手段71が発した下死点検知信号は、図示省略の制御手段に入力される。該制御手段は、上死点検知信号が入力されると、昇降ロープ巻取手段50に巻取動作を停止させるための巻取動作停止信号を出力し、下死点検知信号が入力されると、昇降ロープ制御手段50に繰出動作を停止させるための繰出動作停止信号を出力するように設定されている。このため、幟旗100の上縁が上死点に達した後に下側回転群(昇降ロープ巻取手段50や下側回転部材60など、下側回転部材60と一体的に水平回転する部分)が上昇したり、幟旗100の上縁が下死点に達した後に昇降ロープ40が弛むなどの不具合が生じないようになっている。
本実施態様の幟旗掲揚装置には、図1に示すように、風速検知手段90が設けられている。この風速検知手段90は、風速が所定値S1を超えたことを検知して強風検知信号を発するための強風検知手段と、風速が所定値S2(S2≦S1)を下回ったことを検知して強風解除検知信号を発するための強風解除検知手段とを兼ねたものとなっている。風速検知手段90(強風検知手段兼強風解除検知手段)が発した強風検知信号及び強風解除信号は、図示省略の制御手段に入力される。該制御手段は、強風検知信号が入力されると、昇降ロープ巻取手段50に繰出動作を開始させるための繰出動作開始信号を出力し、強風解除検知信号が入力されると、昇降ロープ巻取手段50に巻取動作を開始させるための巻取動作開始信号を出力するように設定されている。
図1に示す昇降ロープ巻取手段50や風速検知手段90などを駆動するのに必要な電力の供給源としては、太陽電池や商用電源などが例示される。例えば、図1に示すように、太陽電池モジュール110と、該太陽電池モジュールより得られた電力を蓄えるためのバッテリー(図示省略)を幟旗掲揚装置に備え付けることができる。これにより、幟旗掲揚装置の省エネルギー化を実現することが可能になる。この構成は、商用電源を確保することが困難なイベント会場や山奥の道路などに幟旗掲揚装置を設置したい場合に好適に採用できる。太陽電池モジュール110を設ける場所は、特に限定されない。下側回転部材60に太陽電池モジュール110を設けてもよいが、この場合には、風向と日照方向との兼ね合いによって、太陽電池モジュールが幟旗100や鉛直ポール10の日陰になるおそれがある。このため、本実施態様の幟旗掲揚装置は、鉛直ポール10(上側回転部材20の先端軸23の先端)に対して太陽電池モジュール110を水平に取り付けている。これにより、幟旗掲揚装置の見た目を向上することも可能である。前記バッテリを設ける場所も特に限定されないが、本実施態様の幟旗掲揚装置においては、前記バッテリを下側回転部材60における収容ボックス62の内部に収容している。
本発明の幟旗掲揚装置は、掲揚する幟旗の種類を特に限定されるものではなく、宣伝広告用の商業的なものから、祭り用の非商業的なものまで、各種の幟や旗を掲揚することができる。なかでも、デパートやスーパーマーケットなどの大型小売店、ゲームセンターやパチンコ店などのアミューズメント施設、又は祭りやコンサートなどのイベント会場で掲揚される宣伝広告用の幟旗を掲揚するものとして好適である。これらの施設や会場では、多数の幟旗が掲揚されるのが一般的であるために、幟旗の揚げ降ろしにかかる手間や、メンテナンスにかかる手間を軽減できるという本発明の幟旗掲揚装置の特徴を活かすことができるからである。幟旗は、連続面状のものだけでなく、ネットなど、開口部を有するものを使用することもできる。これにより、幟旗が風から受ける抵抗を小さくすることが可能になる。幟旗をネットとする場合には、文字や図形を該ネットに直接記載してもよいが、予めカットされたものを貼り付けるようにしてもよい。また、電飾するためのコード類を絡ませるようにしてもよい。
10a 環状電極
10b 環状電極
10c 電線
10d 電線
11 ストッパ
13 スラスト軸受
14 基礎
20 上側回転部材
21 支持軸
22 フランジ
23 先端軸
24 錘
25 吊り紐
30 水平アーム
40 昇降ロープ
40a 上死点検知用被検知部
40b 下死点検知用被検知部
50 昇降ロープ巻取手段
51 モーター
52 巻取ドラム
60 下側回転部材
60a ブラシ
60b ブラシ
60c 電線
60d 電線
61 フランジ
61a 貫通孔
62 収容ボックス
63 第一パイプ
64 第二パイプ
70 上死点検知手段
70a 昇降ロープ挿通溝
70b アクチュエータ
70c スイッチ
70d 本体
71 下死点検知手段
71a 昇降ロープ挿通溝
71b アクチュエータ
71c スイッチ
71d 本体
80 吊下ロープ
81 吊下ロープ
82 ストッパ
90 風速検知手段(強風検知手段兼強風解除検知手段)
91 導風管
91a 導風口
92 風速検知部
92a 調整口
93 支持軸
94 風受板
100 幟旗
101 鉛直ポール案内リング
102 上縁支持バー
103 下縁支持バー
104 昇降ロープ案内リング
105 昇降ロープ案内リング
106 吊下ロープ案内リング(大)
107 吊下ロープ案内リング(小)
108 吊下ロープ案内リング(小)
110 太陽電池モジュール
Claims (6)
- 幟旗を掲揚するための鉛直ポールと、鉛直ポールの上部に水平回転自在に設けられた上側回転部材と、上側回転部材から水平方向に張り出して設けられた水平アームと、鉛直ポールに沿って下方から上方へと導かれ水平アームを経由してその一端が幟旗の上縁に固定される昇降ロープと、昇降ロープの他端側を巻き取る巻取動作と該他端側を繰り出す繰出動作とを行うための昇降ロープ巻取手段と、を備えた幟旗掲揚装置であって、
鉛直ポールの下部に水平回転自在な下側回転部材を設け、該下側回転部材に昇降ロープ巻取手段を固定し、上側回転部材と下側回転部材とが連動して鉛直ポールに対して水平回転するようにしたことを特徴とする幟旗掲揚装置。 - 下側回転部材と一体的に水平回転する部分の総重量を幟旗の総重量よりも重く設定し、下側回転部材が、昇降ロープによって水平アームから吊り下げられた状態に支持された請求項1記載の幟旗掲揚装置。
- 昇降ロープとは独立して水平アームから下側回転部材を吊り下げるための吊下ロープを設け、下側回転部材が、昇降ロープ及び吊下ロープによって水平アームから吊り下げられた状態に支持された請求項2記載の幟旗掲揚装置。
- 昇降ロープ巻取手段として電動のものを用いるとともに、太陽光によって発電を行う太陽電池モジュールと、該太陽電池モジュールより得られた電力を蓄えるためのバッテリーとを設け、該バッテリーと昇降ロープ巻取手段とを電気的に接続した請求項1記載の幟旗掲揚装置。
- 昇降ロープ巻取手段として電動のものを用いるとともに、幟旗の上縁が上死点に達したことを検知して上死点検知信号を発するための上死点検知手段、又は幟旗の上縁が下死点に達したことを検知して下死点検知信号を発するための下死点検知手段が設けられ、上死点検知信号又は下死点検知信号が発せられた際に、昇降ロープ巻取手段による巻取動作又は繰出動作が停止される請求項1記載の幟旗掲揚装置。
- 昇降ロープ巻取手段として電動のものを用いるとともに、風速が所定値S1を超えたことを検知して強風検知信号を発するための強風検知手段、又は風速が所定値S2(S2≦S1)を下回ったことを検知して強風解除検知信号を発するための強風解除検知手段が設けられ、強風検知信号が発せられた際に昇降ロープ巻取手段による繰出動作が開始され、又は強風解除検知信号が発せられた際に昇降ロープ巻取手段による巻取動作が開始される請求項1記載の幟旗掲揚装置。
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