JP2010031052A - 眼科用組成物、及び眼科製剤用防腐組成物 - Google Patents

眼科用組成物、及び眼科製剤用防腐組成物 Download PDF

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明人 小高
Naoji Umezawa
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Abstract

【課題】眼刺激がなく、ドライアイや眼精疲労、角膜損傷、抗アレルギー、コンタクトレンズ装用によるダメージ等、トラブルを有する眼にも安全に適用できる眼科製剤用防腐剤組成物を提供する。また、本発明は、塩化ベンザルコニウムなどの眼粘膜に刺激を与える防腐剤を含有しなくても防腐力に優れた眼科用組成物を提供する。
【解決手段】(A)トロメタモール0.05重量/質量%以上0.5重量/質量%未満、
(B)ホウ酸、リン酸、酢酸、マレイン酸、フタル酸及びε−アミノカプロン酸から選ばれる1種または2種以上を、
・(A)/(B)=1/50〜50/1(質量比)かつ
・(A)/(B)≧3/1または(A)/(B)≦3/2(共に質量比)
の範囲で含有し、かつpH5〜7.5であり、塩化ベンザルコニウム等の刺激性防腐剤量が0.0005重量/質量%以下又は無配合の点眼剤または洗眼剤である眼科用組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、塩化ベンザルコニウムやソルビン酸などの防腐剤を低含量、好ましくは配合せず、ドライアイや角膜損傷、アレルギー症状、コンタクトレンズ装用による各種ダメージなど、トラブルを有する眼にも刺激がなく安全で、しかも防腐力に優れ安定性も良好な眼科用組成物(点眼剤、洗眼剤、コンタクトレンズ装着剤等)、そのような眼科組成物に使用される防腐組成物に関する。
眼科用組成物は、二次汚染などに由来する製剤の腐敗を防止することが必要であり、その目的のために、通常、塩化ベンザルコニウムなどのカチオン系界面活性剤やメチルパラベンなどのパラオキシ安息香酸エステルなどの各種防腐剤を配合する。しかし、これらの防腐剤は粘膜に刺激を与える性質があり、場合によっては眼刺激緩和のために、局所麻酔作用のあるクロロブタノールなどを配合したり、清涼化剤を加えて刺激のマスキングをして製剤を設計していた。
しかし、最近のOA機器の普及によるVDT作業の増加やコンタクトレンズ装用者の増加に伴いドライアイ患者が急速に増え、また、花粉症などのアレルギー罹患者の増加も伴ない、角結膜が傷ついているなど眼にトラブルを有する患者が急速に増えてきている。これらの患者は健常者と比較すると明らかに角結膜にダメージを受けており、刺激緩和剤やマスキングでの対処療法を施しても刺激を緩和できない場合がある。さらに、ダメージを受けた細胞に防腐剤が接触することにより、症状が改善されにくかったり悪化したりする場合がある。
防腐剤を含有しない(防腐剤フリー)眼科用組成物として、一回使いきりの眼科用製剤とすることが考えられるが、そのような製剤はコストの点で汎用性が低いのが現状である。したがって、従来の防腐剤(塩化ベンザルコニウムなど)を含有せずに、二次汚染に耐えうる眼科用組成物が望まれていた。
トロメタモールはTRIS−塩酸緩衝液として医薬製剤に使用され、眼科製剤においても緩衝剤として公知の成分である(特表平8−508049、特開平10−203960)。本発明者らはトロメタモール自身が良好な防腐力を有することを知見し、これを防腐有効成分として眼科用組成物に配合する発明を、特願2001−121619にてすでに特許出願した。
本発明は、さらにトロメタモールの防腐力を向上させるべく検討を行ったものである。
特表平8−508049 特開平10−203960 特願2001−121619
本発明は、眼刺激がなく、ドライアイや眼精疲労、角膜損傷、抗アレルギー、コンタクトレンズ装用によるダメージ等、トラブルを有する眼にも安全に適用できる眼科製剤用防腐剤組成物を提供する。また、本発明は、塩化ベンザルコニウムなどの眼粘膜に刺激を与える防腐剤を含有しなくても防腐力に優れた眼科用組成物を提供する。
本発明者らは、検討の結果、一定濃度以上のトロメタモールと、ホウ酸、リン酸、酢酸、炭酸、マレイン酸、フタル酸、ε−アミノカプロン酸から選ばれる化合物を特定比で併用することにより、トロメタモールを含有する眼科用組成物の防腐効果を向上できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、
<1>(A)トロメタモール0.5〜5.0重量/質量%
(B)ホウ酸、リン酸、酢酸、マレイン酸、フタル酸、ε−アミノカプロン酸から選ばれる1種または2種以上
を(A)/(B)=1/5〜5/1(質量比)含有し、かつpH5〜7.5であることを特徴とする、刺激性防腐剤量が0.0005重量/質量%以下又は無配合である眼科用組成物。
<2>(A)トロメタモール0.05〜0.5重量/質量%未満、
(B)ホウ酸、リン酸、酢酸、マレイン酸、フタル酸、ε−アミノカプロン酸から選ばれる1種または2種以上を
・(A)/(B)=1/50〜50/1(質量比)かつ
・(A)/(B)≧3/1または(A)/(B)≦3/2(共に質量比)
の範囲で含有し、かつpH5〜7.5であることを特徴とする、刺激性防腐剤量が0.0005重量/質量%以下又は無配合である眼科用組成物。
<3>刺激性防腐剤を含有しないことを特徴とする、<1>または<2>に記載の眼科用組成物。
<4>ドライアイ治療剤、角結膜損傷治療剤、又は抗アレルギー用治療剤であることを特徴とする、<1>〜<3>に記載の眼科用組成物。
<5>(A)トロメタモール0.5〜5.0重量/質量%
(B)ホウ酸、リン酸、酢酸、マレイン酸、フタル酸、ε−アミノカプロン酸から選ばれる1種または2種以上
を(A)/(B)=1/5〜5/1(質量比)含有することを特徴とする、眼科製剤用防腐組成物。
<6>(A)トロメタモール0.05〜0.5重量/質量%未満、
(B)ホウ酸、リン酸、酢酸、マレイン酸、フタル酸、ε−アミノカプロン酸から選ばれる1種または2種以上を
・(A)/(B)=1/50〜50/1(質量比)かつ
・(A)/(B)≧3/1または(A)/(B)≦3/2(共に質量比)
の範囲で含有することを特徴とする、眼科製剤用防腐組成物。
を提供する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明によれば、刺激性防腐剤が低含量好ましくは含有しないため、ダメージを受けた眼に対しても安全で、刺激がなく、しかも安定性に優れた眼科用組成物が得られる。したがって、本発明の眼科用組成物は、ドライアイなどの角結膜に損傷を有する患者用の点眼剤等として、好ましく使用できる。
本発明の眼科製剤用防腐組成物は、防腐有効成分として、(A)トロメタモールを含有するものである。トロメタモールの含有量は、組成物全量に対して0.05〜5g/100ml(以下、w/v%と記載)配合する。好ましくは0.5〜5w/v%、より好ましくは0.8〜5w/v%、更に好ましくは1〜5w/v%である。この範囲で本発明の目的とする(B)成分との併用による防腐力向上効果が得られ、しかも眼刺激がない組成物を得ることができる。
本発明の(B)成分は、ホウ酸、リン酸、酢酸、マレイン酸、フタル酸、ε−アミノカプロン酸から選ばれる1種または2種以上である。好ましくは、ホウ酸、リン酸、ε−アミノカプロン酸、特に好ましくはホウ酸を使用する。
(B)成分の含有量は、(A)成分との含有比で決定され、その比は、下記(A)成分の量による。
・(A)が0.5〜5.0w/v%、0.8〜5.0w/v%、1.0〜5.0w/v%のときは、(A)/(B)=1/5〜5/1(質量比)の範囲とする。・(A)が0.05〜5.0w/v%未満のときは、(A)/(B)=1/50〜50/1かつ、(A)/(B)≧3/1または(A)/(B)≦3/2(共に質量比)の範囲とする。
前記範囲で、(A)(B)を併用した優れた防腐組成物が得られる。
また、本発明の(B)成分はトロメタモールの防腐効力を向上させる効果を有する他、中〜弱酸領域で設定した眼科用組成物のpH安定性を維持する効果を有する。すなわち、眼科用組成物は、通常pH5〜8の間で調整されるが、pH5〜7.5、好ましくは5.0〜7.0、特に好ましくは5.5〜7.0の中〜弱酸性領域で特に刺激がない良好な使用感が得られる。しかし、一般に使用されるトロメタモール−塩酸緩衝液のみで眼科用剤を上記の中〜弱酸性領域で調整した場合、長期保存でpHが低下し、安定性に問題がある。
pH安定性に対するトロメタモールの組成物中の含有量としては、好ましくは0.1〜5w/v%、より好ましくは0.5〜5w/v%、特に好ましくは1〜5w/v%の範囲である。この範囲で、眼科用組成物とした場合のpH安定性が良好で、しかも眼刺激がない眼科用組成物が得られる。
本発明の眼科製剤用防腐組成物は、前記成分の他、エデト酸及び/またはその塩を含有することが、さらに防腐効果を向上させるため、好ましい。エデト酸塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩などが好ましく使用される。
エデト酸及び/またはその塩の含有量は、組成物中、0.005〜0.5w/v%、より好ましくは0.01〜0.2w/v%であることが好ましい。
また、本発明は、メントール、カンフル、ボルネオールなどのテルペノイド化合物を配合すると、さらに高い防腐効果が得られて好ましい。テルペノイド化合物は、組成物中に0.0001〜1w/v%の範囲で含有され、より好ましくは0.0005〜0.2w/v%、更に好ましくは、0.001〜0.1w/v%の範囲である。
本発明の眼科製剤用防腐組成物は、その他の眼科製剤に使用される各種成分を添加して、眼科用組成物として使用する。
本発明の眼科用組成物のpHは、上述したように、pH5〜7.5、好ましくは5.0〜7.0、特に5.5〜7.0であることが好ましく、(B)成分の量で調整できない場合は、他のpH調整剤を使用して調整することもできる。使用するpH調整剤としては、塩酸、硫酸、水酸化ナトリウム、エタノールアミンなどが好ましく使用できる。
本発明の眼科用組成物には、前記防腐組成物の他、眼科用組成物に配合する各種成分を、本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。それらの成分としては、各種薬物、安定化剤、清涼化剤、滞留性向上剤、溶解補助剤、色素、等張化剤などがあげられる。
薬物としては、アミノ酸(但しε−アミノカプロン酸を除く;例として、アスパラギン酸、アミノエチルスルホン酸、グルタミン酸、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸などとそれらの塩)を配合することが好ましい。アミノ酸は、ダメージを受けた眼粘膜の改善効果を有する。
その他の薬物として、充血除去剤(塩酸ナファゾリン、塩酸テトラヒドロゾリン、塩酸フェニレフリン等)、消炎・収斂剤(メチル硫酸ネオスチグミン、アラントイン、塩化ベルベリン、硫酸亜鉛、塩化リゾチーム等)、抗ヒスタミン剤(塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸イソチペンジル、マレイン酸クロルフェニラミン等)、水溶性ビタミン類(活性型ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12)、脂溶性ビタミン類(ビタミンA類(例えば酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール)、ビタミンE類(酢酸トコフェロール(例えば、酢酸d−α−トコフェロール)、サルファ剤、殺菌剤(イオウ、イソプロピルメチルフェノール、ヒノキチオール等)、局所麻酔剤(リドカイン、塩酸リドカイン、塩酸プロカイン、塩酸ジブカイン等)を適宜配合することができる。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
薬物の中には刺激を有する成分も存在するが、本発明のトロメタモールはそのような薬物による眼刺激性を緩和する効果をも有する。
ドライアイやコンタクトレンズ着用による水分低下による眼粘膜のトラブル改善を目的にする場合は、前記薬物中、特に、脂溶性ビタミン類、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウムを配合すると好ましい。
本発明の眼科用組成物における上記薬物の含有量は、特に制限されるものではないが、通常、組成物全量に対して、0.001〜10w/v%、好ましくは0.003〜5w/v%、より好ましくは0.005〜4w/v%であると好適である。また、トロメタモールに対する含有割合は、トロメタモール:薬物(質量比)=5000:1〜1:20、好ましくは1000:1〜1:10、より好ましくは500:1〜1:8であると、薬物による眼刺激が緩和されて好適である。
溶解補助剤としては、例えば、プロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール、エタノール、ポリオキシエチレン(p=60)硬化ヒマシ油などのポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン(p=20)ソルビタンモノオレエートなどのポリオキシエチレンソルビタン高級脂肪酸エステルなどのノニオン界面活性剤、が挙げられる。ノニオン界面活性剤は、刺激性が懸念されることから、好ましくは多価アルコールを用いる。
等張化剤としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム等が挙げられる。
安定化剤としては、例えば、シクロデキストリン、亜硫酸塩、ジブチルヒドロキシトルエン等が挙げられる。特にジブチルヒドロキシトルエンはトロメタモールの防腐効力を高めるので好ましい。安定化剤は、通常、0.001〜0.1w/v%配合すると好適であり、より好ましくは0.001〜0.01w/v%の範囲である。
薬物の眼粘膜への滞留性向上剤としては、例えば、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー等が挙げられる。好ましい滞留性向上剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ヒアルロン酸ナトリウムである。これらの配合量は、組成物中、0.001〜20w/v%、より好ましくは0.01〜10w/v%であることが好ましい。
本発明の眼科用組成物の好ましい粘度は、20℃における粘度1〜200mPa・s、好ましくは 1〜50mPa・sである。
清涼化剤としては、例えば、メントール、カンフル、ボルネオール、ゲラニオール、クロロブタノール、エタノール等が挙げられる。
本発明の眼科用組成物は、トロメタモールと特定の弱酸物質を組み合わせて防腐力を付与するものであり、組成物中に、従来から使用される塩化ベンザルコニウムなどの刺激性防腐剤を必要としない。したがって、刺激性防腐剤は含有しないことが好ましい。配合する場合でも配合量は0.0005w/v%以下とし、好ましくは0.0001w/v%以下とする。本発明でいう「刺激性防腐剤」とは、従来から使用された防腐剤で眼粘膜に刺激を与えるものを指し、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ソルビン酸またはその塩、パラオキシ安息香酸エステル(メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン)、グルコン酸クロルヘキシジン、チロメサール、フェニルエチルアルコール、塩酸アルキルジアミノエチルグリシンンがあげられる。
本発明の好ましい態様を、以下にまとめる。
〔1〕(A)トロメタモール0.5〜5.0重量/質量%
(B)ホウ酸、リン酸、酢酸、マレイン酸、フタル酸、ε−アミノカプロン酸から選ばれる1種または2種以上
を(A)/(B)=1/5〜5/1(質量比)含有し、かつpH5〜7.5、好ましくは5〜7、特に好ましくは5.5〜7であることを特徴とする、刺激性防腐剤量が0.0005重量/質量%以下、好ましくは無配合である眼科用組成物。
〔2〕(A)トロメタモール0.05〜0.5重量/質量%未満、
(B)ホウ酸、リン酸、酢酸、マレイン酸、フタル酸、ε−アミノカプロン酸から選ばれる1種または2種以上を
・(A)/(B)=1/50〜50/1(質量比)かつ
・(A)/(B)≧3/1または(A)/(B)≦3/2(共に質量比)
の範囲で含有し、かつpH5〜7、好ましくは5〜7、特に好ましくは5.5〜7であることを特徴とする、刺激性防腐剤量が0.0005重量/質量%以下、好ましくは無配合である眼科用組成物。
〔3〕アミノ酸(ε−アミノカプロン酸を除く)を含有する、〔1〕〜〔2〕に記載の眼科用組成物。
〔4〕ドライアイ治療剤であることを特徴とする、〔1〕〜〔3〕に記載の眼科用組成物。
〔5〕角結膜損傷治療剤であることを特徴とする、〔1〕〜〔3〕に記載の眼科用組成物。
〔6〕抗アレルギー用治療剤であることを特徴とする、〔1〕〜〔3〕に記載の眼科用組成物。
〔7〕コンタクトレンズ用、特にソフトコンタクトレンズ用眼科組成物である、〔1〕〜〔3〕に記載の組成物。
〔8〕コンタクトレンズ装着液であることを特徴とする、〔1〕〜〔3〕に記載の眼科用組成物。
〔9〕洗眼剤であることを特徴とする、〔1〕〜〔3〕に記載の眼科用組成物。
〔10〕(A)トロメタモール0.5〜5.0重量/質量%
(B)ホウ酸、リン酸、酢酸、マレイン酸、フタル酸、ε−アミノカプロン酸から選ばれる1種または2種以上を
(A)/(B)=1/5〜5/1(質量比)含有することを特徴とする、眼科製剤用防腐組成物。
〔11〕(A)トロメタモール0.05〜0.5重量/質量%未満、
(B)ホウ酸、リン酸、酢酸、マレイン酸、フタル酸、ε−アミノカプロン酸から選ばれる1種または2種以上を
・(A)/(B)=1/50〜50/1(質量比)かつ
・(A)/(B)≧3/1または(A)/(B)≦3/2(共に質量比)
の範囲で含有することを特徴とする、眼科製剤用防腐組成物。
〔12〕メント−ル、カンフル、ボルネオールなどのテルペノイド化合物を含有することを特徴とする、〔10〕〜〔11〕の眼科製剤用防腐組成物。
以下、本発明をさらに実施例をあげて説明する。表1に示す眼科用組成物を調製し、防腐力試験と、眼刺激感の有無を評価した。
<試験1> 防腐効力試験
表1に示す組成に対して、第14改正日本薬局方・参考情報の保存効力試験法を参考にし、一部変更を加えて実施した。被検菌株は以下に示す細菌及び真菌の5種を用い各実施例及び比較例の試料1mLあたり105〜106個になるように加え、25℃に静置し、7日後に菌を接種した溶液1mLのそれぞれを培養した後、生菌数を測定し、接種菌数に対する生存率を算出した。
細菌 Pseudomonas aeruginosa ATCC9027
Escherichia coli ATCC 8739
Staphylococcus aureus ATCC 6538
真菌 Candida albicans ATCC 10231
Aspergillus niger ATCC 16404
7日後の生存率が細菌では接種菌数の0.1%以下、真菌では接種菌数の同レベルもしくはそれ以下となる場合に○、一つの菌種でも満たさないものは×とした。
なお、培養は細菌に対してはSCDLP寒天培地(Soybean Casein Digest Agar with Lercthin & Polysorbate80)(日本製薬(株)製)、真菌にはGPLP寒天培地(Glucose Peptone Agar with Lercthin & Polysorbate80)(日本製薬(株)製)の各種培地を使用した。
<試験2> 眼刺激試験
男女各3名(計6名)のドライアイに悩むOA機器操作者をパネラーとし、点眼したときの眼刺激性を下記評価基準に基づいて評価した。合計が0〜2点を○、3〜5点を△、6点以上を×とした。
<評価基準>
2:眼刺激性を感じた
1:やや眼刺激性を感じた
0:眼刺激は感じなかった
Figure 2010031052
表1の結果から明らかなように、トロメタモールに弱酸を併用した実施例1〜6は、弱酸を併用しない比較例1に対し、防腐力が向上し(試験1)、眼刺激性も良好であった(試験2)
また、実施例1〜6では、pH安定性を維持する効果を有しており50℃1ヵ月保存においてもpHがほとんど変化しない安定性を示した。
表2に示した眼科用組成物についても同様の評価を行い、いずれも良好な評価結果を得た。
Figure 2010031052
Figure 2010031052
表4に示した眼科用組成物についても同様の評価を行い、いずれも良好な評価結果を得た。
Figure 2010031052
本発明の各実施例の眼科用剤を、ソフトコンタクトレンズ装用のため眼の不快な症状(乾き、痛み)を訴えるパネラー5名に1日4回、7日間点眼し評価したところ、刺激なく良好な使用感で、しかも4名が実効感を感じた。

Claims (5)

  1. (A)トロメタモール0.05重量/質量%以上0.5重量/質量%未満、
    (B)ホウ酸、リン酸、酢酸、マレイン酸、フタル酸及びε−アミノカプロン酸から選ばれる1種または2種以上を、
    ・(A)/(B)=1/50〜50/1(質量比)かつ
    ・(A)/(B)≧3/1または(A)/(B)≦3/2(共に質量比)
    の範囲で含有し、かつpH5〜7.5であり、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ソルビン酸、ソルビン酸塩、パラオキシ安息香酸エステル、グルコン酸クロルヘキシジン、チロメサール、フェニルエチルアルコール及び塩酸アルキルジアミノエチルグリシンから選ばれる刺激性防腐剤量が0.0005重量/質量%以下又は無配合の点眼剤または洗眼剤である眼科用組成物。
  2. (A)/(B)(質量比)が0.05〜1である請求項1記載の点眼剤または洗眼剤である眼科用組成物。
  3. 刺激性防腐剤を含有しないことを特徴とする、請求項1または2記載の点眼剤または洗眼剤である眼科用組成物。
  4. ドライアイ治療剤、角結膜損傷治療剤、又は抗アレルギー用治療剤であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項記載の点眼剤または洗眼剤である眼科用組成物。
  5. 眼科用組成物に配合する眼科用組成物配合用防腐剤であって、
    上記眼科用組成物が、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ソルビン酸、ソルビン酸塩、パラオキシ安息香酸エステル、グルコン酸クロルヘキシジン、チロメサール、フェニルエチルアルコール及び塩酸アルキルジアミノエチルグリシンから選ばれる刺激性防腐剤量が0.0005重量/質量%以下又は無配合であり、かつpHが5〜7.5である点眼剤または洗眼剤であり、
    上記眼科用組成物配合用防腐剤が、(A)トロメタモールと、(B)ホウ酸、リン酸、酢酸、マレイン酸、フタル酸及びε−アミノカプロン酸から選ばれる1種または2種以上とを含有し、上記(A)成分と(B)成分とを、
    ・(A)/(B)=1/50〜50/1(質量比)かつ
    ・(A)/(B)≧3/1または(A)/(B)≦3/2(共に質量比)
    の範囲で含有し、上記眼科用組成物中に(A)トロメタモールが0.05重量/質量%以上0.5重量/質量%未満となるように配合することを特徴とする眼科用組成物配合用防腐剤。
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