本発明は、外枠および該外枠に対して開閉自在に配設された開閉扉および遊技盤本体を備えた遊技機において、夜間における前記開閉扉またはおよび遊技盤本体の不正開閉を検知する遊技機に関するものである。
従来の第1の遊技機においては、図43に示されるように開閉自在の前面扉が上扉および下扉に分割された筐体を備え、下扉の裏面側上部に移動部材Iが設けられ、変更許可ボタンセンサから許可信号が出力されていない時において、設定変更操作が不正に行われた時にはソレノイドSLにより前記移動部材Iを移動させて、下扉の閉動作を阻止するものであった。
特開2007−117418
また従来の第2の遊技機においては、図44に示されるように扉が開放されると、レールRに移動可能に取り付けられた扉開放センサSが駆動部によってレールRに沿って移動されることにより、扉の開放を検知するものであった。
特開2006−149485
しかしながら、上記従来の第1の遊技機においては、昼間の開店時間内において、変更許可ボタンセンサから許可信号が出力されていない時に設定変更操作が不正に行われた時にはソレノイドSLにより前記移動部材Iを移動させて、下扉の閉動作を阻止するものであり、電源供給のない夜間における前記開閉扉またはおよび遊技盤本体の不正開閉を検知することは出来ないという問題があった。
また従来の第2の遊技機においては、昼間の開店時間内において、扉が開放されると、レールRに移動可能に取り付けられた扉開放センサSが駆動部によってレールRに沿って移動されることにより、扉の開放を検知するものであり、駆動部への電源供給のない夜間における前記開閉扉またはおよび遊技盤本体の不正開閉を検知することは出来ないという問題があった。
そこで本発明者は、外枠および該外枠に対して開閉自在に配設された開閉扉および遊技盤本体を備えた遊技機において、夜間における前記開閉扉またはおよび遊技盤本体の開閉動作に付随して動く移動部材の位置を、翌朝電源投入がされた後、位置検出センサーによって、定位置にあるのか、移動した位置にあるのかを検出して、前記位置検出センサーの出力に基づき判定回路により前記開閉扉またはおよび遊技盤本体の開閉を判定するとともに、前記判定回路において夜間における前記開閉扉またはおよび遊技盤本体の不正開閉を検知したときは、前記遊技開始阻止手段によって遊技制限を行うという本願発明の第1の基本的な技術的思想に着眼した。
さらに本発明者は、上述の着眼した基本的な技術的思想に基づき、研究開発を重ねた結果、夜間における前記開閉扉またはおよび遊技盤本体の不正開閉を検知するという目的を達成する本発明に到達した。
本発明(請求項1に記載の第1発明)の遊技機は、
外枠および該外枠に対して開閉自在に配設された開閉扉および遊技盤本体を備えた遊技機において、
前記開閉扉またはおよび遊技盤本体の開閉動作に付随して動く移動部材と、
前記移動部材の位置を検出して定位置にあるのか、移動した位置にあるのかを検出する位置検出センサーと
移動した前記移動部材を定位置に復帰させる復帰駆動手段と、
前記位置検出センサーの出力に基づき前記開閉扉またはおよび遊技盤本体の開閉を判定する判定回路と、
前記判定回路の判定結果に基づいて遊技制限を行う遊技開始阻止手段を備えた
ものである。
本発明(請求項2に記載の第2発明)の遊技機は、
前記第1発明において、
前記判定回路において前記移動部材が移動位置にあることが判定された時には、異常を報知する報知手段を備えた
ものである。
本発明(請求項3に記載の第3発明)の遊技機は、
前記第1発明において
前記判定回路において前記移動部材が定位置にあることが判定された時には、正常を報知する報知手段を備えた
ものである。
上記構成より成る第1発明の遊技機は、外枠および該外枠に対して開閉自在に配設された開閉扉および遊技盤本体を備えた遊技機において、夜間における前記開閉扉またはおよび遊技盤本体の開閉動作に付随して動く移動部材の位置を、翌朝電源投入がされた後、位置検出センサーによって、定位置にあるのか、移動した位置にあるのかを検出して、前記位置検出センサーの出力に基づき判定回路により前記開閉扉またはおよび遊技盤本体の開閉を判定するとともに、前記判定回路において夜間における前記開閉扉またはおよび遊技盤本体の不正開閉を検知したときは、遊技開始阻止手段によって遊技制限を行うことにより、夜間における前記開閉扉またはおよび遊技盤本体の不正開閉を精確に検知するとともに、遊技盤に配設された釘への不正操作および制御基板への不正改造の可能性を示唆することにより、翌朝電源投入後に遊技盤に配設された釘への不正操作および制御基板の不正改造に対する処置を可能にして、該処置が行われる前に行われる不正な遊技を防止するという効果を奏する。
上記構成より成る第2発明の遊技機は、前記第1発明において、前記報知手段が、前記判定回路において前記移動部材が移動位置にあることが判定された時には、異常を報知するので、夜間における前記開閉扉またはおよび遊技盤本体の不正開閉があったことを確実に報知して、遊技盤に配設された釘への不正操作および制御基板の不正改造に対する処置を可能にするという効果を奏する。
上記構成より成る第3発明の遊技機は、前記第1発明において、前記報知手段が、前記判定回路において前記移動部材が定位置にあることが判定された時には、正常を報知するので、夜間における前記開閉扉またはおよび遊技盤本体の不正開閉が無かったことを確実に報知して、遊技盤に配設された釘への不正操作および制御基板の不正改造の有無のチェックを不要にするという効果を奏する。
以下本発明の最良の実施の形態につき実施例に基づき、図面を用いて説明する。
本第1実施例のパチンコ遊技機は、図1ないし図11に示されるように、外枠101と、前記外枠101に対して揺動自在に付設された開閉扉9および遊技盤本体100と、前記開閉扉9またはおよび前記遊技盤100の開閉動作を支持するヒンジ部102と、鍵のロック機構50を備えたパチンコ遊技機において、開閉扉9の開放動作に付随して移動する移動部材1と、前記移動部材の位置を検出して定位置にあるのか、移動した位置にあるのかを検出する位置検出センサー2と、移動し前記移動部材1の位置を定位置に復帰させる復帰駆動手段3と、前記開閉扉9の開閉を検知する扉開閉検知手段4と、前記開閉扉9に配設された鍵のロック機構50の開施錠を検知して、前記復帰駆動手段3に信号を出力するための開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5と、開閉扉9の電子ロック機構6と、電子ロック機構6のロック状態を検知する電子ロック検知手段7と、これらの検出センサーおよび検知手段からの入力情報に基づき営業時間外の不正な開閉扉9の開閉を判定する判定回路と、および前記開閉扉9の不正開閉があった時には、遊技制限を行う遊技開始阻止手段150を備えている。
前記開閉扉9および遊技盤本体100は、図1に示されるように前記外枠101の左側上下部の端部に配設されたヒンジ部102によって揺動自在に支持されることによって、前記外枠101に対して揺動自在に配設されている。
前記移動部材1は、図2ないし図4に示されるように移動機構10における前記開閉扉9の開放動作に伴う押圧部材16の先端部161の押圧により、ガイド棒13および14に沿って移動する矩形部材15によって構成される。
前記移動機構10は、図2ないし図4に示されるように、前記開閉扉9を揺動自在に支持するヒンジ部102が配設される前記外枠101の上面に前後方向において一定距離離して配設された所定厚さの矩形部材より成る両端部材11および12と、該両端部材11および12を連結して、上下方向一定間隔で平行に延在形成された円柱状の前記ガイド棒13および14と、前記ガイド棒が介挿される2個の穴部を有し、前記両端部材11および12の間において前記ガイド棒13および14に沿って移動する前記両端部材11および12に比べてサイズの大きな前記矩形部材15と、前記開閉扉9の下端のコーナー部91に突設され、前記開閉扉9が開放された時、前記ヒンジ廻りの揺動に伴い前記先端部161が前記矩形部材15の一方の面151に当接して、前記ガイド棒13,14に沿って前記矩形部材15を後方へ移動させる前記押圧部材16とによって構成される。
前記一方の両端部材12は、前記ガイド棒13および14が介挿される2個の穴部の間の部位に磁石のような磁気を帯びた部材16Mが螺装され介挿される穴部を有する。また、前記磁気を帯びた部材16Mは、図3(a)破線表示に示されるように前記開閉扉9が開放された際に前記押圧部材16の揺動により揺動して接近してきた前記矩形部材15を前記両端部材12へ磁気吸着力により誘引することにより、前記移動機構10の移動を確実なものとするとともに、図3(b)に示すように前記開閉扉9の閉鎖時において、前記開閉扉9に配設された前記押圧部材16の前記先端部161と前記矩形部材15の一方の面151との間に一定の間隔を確保して、干渉を回避することにより前記開閉扉9の閉鎖動作を円滑なものとするように構成されている。
前記位置検出センサー2は、図2ないし図4に示されるように前記外枠101の上面に前後方向において前記開閉扉9と一定距離離して配設された直方体のベース部材32の上面に配設された矩形部材33の前記矩形部材15に対向する前方端に備え付けられ、前記矩形部材15が、前記開閉扉9の開放動作に伴い後方に移動された際に、前記矩形部材15の移動に合わせて後方に撓み変形するバネ材より成る略ノの字状の接触部材21と、前記略ノの字状の接触部材21が撓み後方に変形揺動して接点部材23に当接するとON検知となり、前記矩形部材15の移動を検知する押圧検知センサー22とにより構成されている。
前記復帰駆動手段3は、図2ないし図4に示されるように前記外枠101の上面に前後方向において前記開閉扉9と一定距離離して配設された前記ベース部材32内に配設されたソレノイド35と、該ソレノイド内に往復動自在に介挿され、後方に移動された前記矩形部材15を復帰駆動電流に基づき前記ソレノイド35の磁気駆動力により前方に移動して前方定位置に戻すための押圧棒31と、前記押圧棒31の一端に配設され、該押圧棒31を手動で前後方向に操作するための手動操作部34とにより構成されている。
上述の前記移動機構10と前記位置検出センサー2と前記復帰駆動手段3は、図2に示されるように前記押圧部材16との干渉を回避するための矩形状の開口部が一部に形成された直方体状の包囲部材109によって包囲され、前記矩形部材15の位置、前記押圧検知センサー22の状態および手動操作部34の位置が外部から見えないように構成されている。
前記扉開閉検知手段4は、図5および図6に示されるように前記外枠101の前記ヒンジ部102が配設された枠体側面とは反対側の遊技盤側面に接合部材41および42により備えつけられ、開閉扉9が閉鎖された際に閉鎖状態を安定維持させるための磁石のような磁気を帯びた平行に配設された2個の部材43と、前記開閉扉9が閉鎖された際に前記開閉扉9に押圧され後方に退避するローラ状部材44と、一端451が固着され、他端に前記ローラ状部材44を回転自在に支持するためのピン部材452の両端を支持する支持部453を有し前記ローラ状部材44に連動して動くバネ材よりなる薄板状の揺動部材45と、前記開閉扉9が閉鎖状態となり前記揺動部材45が後方に押圧されると前記支持部453背面と当接する接点部材454とから成り、前記開閉扉9の閉鎖状態を検知する押圧検知センサー46とにより構成され、主に昼間の電源投入時において前記開閉扉9が開放された際に照明の点滅または音声等で報知することにより不正開閉を抑制するために用いられる。
鍵のロック機構50は、図7に示されるように前記開閉扉9の前記ヒンジ部102と逆側(開放端側)に配設された鍵操作部54と、前記開閉扉9に回転自在に支持され、前記鍵操作部54の回転動作に応じて一体的に回転する円柱上の回転軸55と、前記回転軸55に固着された矩形部材によって構成され前記鍵操作部54の操作による回転動作に連動して前記回転軸55を介して一体的に回転し前記枠体101と係合してロックする係合部材56とから成る。
前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5は、図7に示されるように前記枠体101の後方、前記開閉扉9のヒンジ部102と逆側に前記係合部材56と一定距離離して対向配設され、一端が固着されたバネ材より成る薄板矩形状の揺動部材52と、前記揺動部材52の他端に回転自在に配設されたローラ状部材51とから成り、図7(b)に示されるように前記鍵操作部54において施錠動作された際に前記係合部材56の先端部との接触によりローラ状部材51が押圧され右方に退避するので、前記ローラ状部材51を一端に支持する前記揺動部材52が他端を中心として図中反時計方向に揺動するので、前記開閉扉9の鍵が開いている状態においては図7(a)に示されるように図中右方に突出して、前記揺動部材52と非接触の接点部材53が揺動してきた前記揺動部材52に接触して図中左方へ押圧され、前記開閉扉9が施錠されたことを検知するように構成されている。
前記開閉扉9の電子ロック機構6は、図8および図9に示されるように前記枠体101の後方、前記開閉扉9の前記ヒンジ部102と逆側のコーナー部60に突設され、図中左右方向に移動自在に形成された円柱状の第1の往復部材61と、前記第1の往復部材61の駆動源となるソレノイド62を内蔵するケース部材63と、前記第1の往復部材61を手動で左右方向に操作するための手動操作部64と、前記第1の往復部材61と上下方向に延在形成された連結部65を介して連結された図中左右方向に往復自在に延在形成された第2の往復部材としての円柱状のロック棒68と、前記枠体101の後方に固定形成され前記円柱状のロック棒68の左右方向の動きを誘導する穴部69を有する前記枠体101に固定された固定部材70と、前記開閉扉9の後方に固定形成され図9(b)に示されるように前記円柱状のロック棒68が図中右方に誘導された際に該円柱状のロック棒68を収納可能な穴部71を有した前記開閉扉9に固定配設された第2の固定部材72とにより構成される。
前記電子ロック機構6のロック状態を検知する電子ロック検知手段7は、図8および図9に示されるように前記枠体101の後方、前記開閉扉9のヒンジ部102と逆側に前記開閉扉9の電子ロック機構6の下方に一定距離離して配設された一端が固着されたバネ材より成る薄板状矩形部材の揺動部材74と、前記揺動部材74の他端に回転自在に配設されたローラ状部材73とから成り、図9(b)に示されるように前記開閉扉9の電子ロック機構6において施錠動作された際に前記連結部材65の下端651が図中右方へ揺動することに伴い当該下端651に押圧されローラ状部材73が下方に退避するので前記ローラ状部材73に連動して揺動部材74が図中時計方向に揺動するため、上方に突出していた接点部材75と揺動した揺動部材74とが当接することによりロック状態を検知するように構成されている。
前記判定回路は、図1に示されるように前記外枠101の左側上下部の端部に配設されたヒンジ部102によって前記開閉扉9とともに揺動自在に支持された前記遊技盤本体100の裏面に配設された制御基板108上に配設されたマイクロコンピュータ80によって構成される。
前記マイクロコンピュータ80は、図11に示すように前記制御基板108上に配設されたCPU81と、制御プログラム、不正開閉判定プログラム、遊技開始阻止制御プログラム、他の各種プログラムおよびデータが格納されているROM82およびRAM83と、I/0すなわち入出力インターフェース84とから成る。
前記入出力インターフェース84の入力インターフェース841には、前記位置検出センサー2の押圧検知センサー22と、前記扉開閉検知手段4の押圧検知センサー46と、前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5と、電子ロック検知手段7その他のセンサーおよび前記解除スイッチ110その他の各種スイッチがそれぞれ接続されている。
前記入出力インターフェース84の出力インターフェース842には、図柄表示装置、スピーカ、装飾ランプ、役物装置、遊技球発射ソレノイド、前記復帰駆動手段3と前記電子ロック機構6および報知手段90その他のものが接続されている。
上記構成より成る本第1実施例における前記開閉扉9の不正開放検知の流れを以下で説明する。
最初に本第1実施例のパチンコ遊技機において電源が投入された営業時間中には図7(a)に示されるように前記開閉扉9の鍵が開錠されると、前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5によってOFF検知される。
すなわち鍵が開錠されると前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5において、前記係合部材56が反時計方向に回転するので、該係合部材56の先端部との接触により押圧されていた前記ローラ状部材51が図中右方に突出するため、前記接点部材53に当接していた前記揺動部材52が図中時計方向に揺動して、前記接点部材53との接触状態が解除され、OFF検知される。
続いて、前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5のOFF検知信号に基づき前記開閉扉9の電子ロック機構6において電子ロックが解除されるとともに前記電子ロック機構6のロック状態を検知する電子ロック検知手段7がOFF検知される。
すなわち前記ソレノイド62の磁気駆動力により前記往復部材61が図中左方に移動するので、該往復部材61と連結された第2の往復部材としての円柱状のロック棒68が図中左方に移動することにより、前記開閉扉9に配設された第2の固定部材72の前記穴部71と非接触状態となり前記開閉扉9が開閉自在な状態となる。また、前記往復部材61が図中左方に移動するので、該往復部材61と連結した前記連結部材65が図中左方に移動するため、前記連結部材65の下端651が図中左方に退避することにより、前記電子ロック機構6のロック状態を検知する電子ロック検知手段7の前記ローラ状部材73が図中下方への前記下端651による押圧から開放され図中上方へと退避し、前記ローラ状部材73と連動して前記揺動部材74が反時計方向に揺動することによって、前記揺動部材74と前記接点部材75が非接触状態(ロック解除状態)となることによりOFF検知される。
次に図6(a)および図6(c)に示されるように前記開閉扉9が開放されると前記扉開閉検知手段4においてOFF検知されるとともに図3(a)破線表示および図4(b)に示されるように前記移動部材1が移動し、前記位置検出センサー2においてON検知される。
すなわち前記開閉扉9が図中右方に移動する(図6(c))または時計方向に揺動する(図6(a))ので、前記開閉扉9により図中左方に押圧されていた前記ローラ状部材44が図中右方へ移動し、また前記ローラ状部材44に連動して動く前記揺動部材45が反時計方向に揺動し前記接点部材454と非接触状態となることにより前記扉開閉検知手段4においてOFF検知される。また、前記開閉扉9の開放により前記押圧部材16の前記先端部161が揺動し前記矩形部材15を図3および図4中右方に退避させるので、該矩形部材15に押圧され撓み変形した前記略ノの字状の接触部材21が前記接点部材23に当接することにより前記位置検出センサー2においてON検知される。
また前記開閉扉9が閉鎖されると図6(b)および図6(d)に示されるように前記扉開閉検知手段4においてON検知される。
すなわち前記開閉扉9が図中左方に移動する(図6(d))または反時計方向に揺動する(図6(b))ので、前記ローラ状部材44が前記開閉扉9により図中左方に押圧されるので、前記ローラ状部材44に連動して動く前記揺動部材45が時計方向に揺動し前記接点部材454と接触状態となることにより前記扉開閉検知手段4においてON検知される。
さらに前記開閉扉9の鍵が施錠されると図7(b)に示されるように前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5においてON検知される。
すなわち鍵が施錠されると前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5において前記係合部材56が時計方向に回転するので、前記ローラ状部材51が該係合部材56の先端部に押圧されて図中左方に移動するため、前記ローラ状部材51と連動して動く前記揺動部材52が図中反時計方向に揺動して、前記接点部材53と接触することにより、ON検知される。
前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5のON検知信号に基づき図9(b)に示されるように前記開閉扉9の電子ロック機構6において施錠状態となり前記電子ロック機構6のロック状態を検知する電子ロック検知手段7がON検知される。
すなわち前記ソレノイド62の磁気駆動力により前記往復部材61が図中右方に移動するので、該往復部材61と連結された第2の往復部材としての円柱状のロック棒68が図中右方に移動することにより、前記開閉扉9に配設された第2の固定部材72の前記穴部71に前記円柱状のロック棒68が収容され、前記開閉扉9が開放不可能な状態となる。また、前記往復部材61が図中右方に移動するので、該往復部材61と連結した前記連結部材65が図中右方に移動するので前記連結部材65の下端651が図中右方に移動することにより、前記電子ロック機構6のロック状態を検知する電子ロック検知手段7の前記ローラ状部材73を図中下方へ押圧し、前記ローラ状部材73と連動して前記揺動部材74が時計方向に揺動することにより、前記揺動部材74と前記接点部材75が接触状態となることによりON検知される。
ここで前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5のON検知信号を契機として復帰駆動手段3が作動し、図4(a)破線表示に示されるように前記移動部材1が定位置に戻り前記位置検出センサー2においてOFF検知される。
すなわち復帰駆動電流に基づき前記ソレノイド35の磁気駆動力により前記押圧棒31が図中左方に移動し、該押圧棒31の移動に押圧され前記矩形部材15が左方へと移動するので、該矩形部材15の図中右方への押圧から開放された前記略ノの字状の接触部材21が時計方向に揺動することにより前記接点部材と非接触状態となり前記位置検出センサー2においてOFF検知される
次に本第1実施例のパチンコ遊技機は、営業時間外においては、電源無供給であり、前記開閉扉9の鍵が開錠されても、電源が供給されていないため前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5が、図7(a)に示されるようなOFF状態となるがOFF検知はされず、当然前記開閉扉9の電子ロック機構6において電子ロックが解除されるための信号も出力されない。
すなわち鍵が開錠されると前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5において、前記係合部材56が反時計方向に回転するので、該係合部材56の先端部との接触により押圧されていた前記ローラ状部材51が図中右方に突出するため、前記接点部材53に当接していた前記揺動部材52が図中時計方向に揺動して、前記接点部材53との接触状態が解除され、OFF状態となるが電源が供給されていないため当然前記開閉扉9の電子ロック機構6において電子ロックが解除されるための信号が出力されないので、前記電子ロック機構6は図9(b)に示されるように前記往復部材61が図中右方の位置に維持されるので、該往復部材61と連結された第2の往復部材としての円柱状のロック棒68が図中右方の位置に維持されることにより、前記開閉扉9に配設された第2の固定部材72の前記穴部71に前記円柱状のロック棒68が収容された状態を維持するため、前記開閉扉9が開放不可能な状態を維持する。
本第1実施例のパチンコ遊技機においては、営業時間が終了し、正当な手順でパチンコ遊技機への電源が切断された場合には、営業時間外において前記開閉扉9は開放不可能となるように構成されており、不正開放を検知する機能に加え不正開放を防止する機能を有している。
以下、不正に電子ロックを解除された場合等により前記開閉扉9が不正開放される場合を説明する。上記した不正開放がされる場合には、前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5は図7(a)に示されるようなOFF状態にあり、前記開閉扉9の電子ロック機構6は図9(a)に示されるように不正解除されており前記電子ロック機構6のロック状態を検知する電子ロック検知手段7はOFF状態にある。
すなわち前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5において前記係合部材56の先端部と前記ローラ状部材51は非接触状態であり、前記接点部材53に当接していた前記揺動部材52は図中時計方向に揺動した状態であるため前記接点部材53とは非接触状態が維持されている。
また、何者かの何らかの操作により前記往復部材61が図中左方に移動されているので、該往復部材61と連結された第2の往復部材としての円柱状のロック棒68が図中左方に移動することによって、前記開閉扉9に配設された第2の固定部材72の前記穴部71と非接触状態となり前記開閉扉9が開閉自在な状態となる。また、前記往復部材61が図中左方に移動されるので、該往復部材61と連結した前記連結部材65が図中左方に移動するため、前記連結部材65の下端651が図中左方に退避することにより、前記電子ロック機構6のロック状態を検知する電子ロック検知手段7の前記ローラ状部材73が図中下方への前記下端651による押圧から開放され図中上方へと退避し、前記ローラ状部材73と連動して前記揺動部材74が反時計方向に揺動することによって、前記揺動部材74と前記接点部材75が非接触状態となることによりOFF状態となる。
次に前記開閉扉9が不正開放されると前記扉開閉検知手段4は図6(a)および図6(c)に示されるようなOFF状態となるとともに前記移動部材1が図3(a)破線表示に示されるように移動し、位置検出センサー2は図3( a) 破線表示および図4(b)に示されるようにON状態となる。
すなわち前記開閉扉9が、図中右方に移動する(図6(c))または時計方向に揺動する(図6(a))ので、前記開閉扉9により図中左方に押圧されていた前記ローラ状部材44が図中右方へ移動し、また前記ローラ状部材44に連動して動く前記揺動部材45が反時計方向に揺動し前記接点部材454と非接触状態となることにより前記扉開閉検知手段4においてOFF状態となる。また、前記開閉扉9の開放により前記押圧部材16の前記先端部161が揺動し前記矩形部材15を図3および図4中右方に退避させるので、該矩形部材15に押圧され撓み変形した前記略ノの字状の接触部材21が前記接点部材23に当接することによって、前記位置検出センサー2においてON状態となる。
続いて前記開閉扉9が閉鎖されると前記扉開閉検知手段4は、図6(b)および図6(d)に示されるようにON状態となる。
すなわち前記開閉扉9が図中左方に移動する(図6(d))または反時計方向に揺動する(図6(b)ので、前記ローラ状部材44が前記開閉扉9により図中左方に押圧され、前記ローラ状部材44に連動して動く前記揺動部材45が時計方向に揺動し前記接点部材454と接触状態となることにより前記扉開閉検知手段4においてON状態となる。
続いて前記開閉扉9の鍵が施錠されると前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5は図7(b)に示されるようなON状態となるが、電源が供給されていないため前記開閉扉9の電子ロック機構6において電子ロックが施錠されるための信号は出力されず、前記電子ロック機構6のロック状態を検知する電子ロック検知手段7は図9(a)に示されるようなOFF状態を維持するととともに、前記復帰駆動手段3が作動しないために前記移動部材1は図3(b)に示されるように移動した場所にとどまり前記位置検出センサー2はON状態を維持する。
すなわち鍵が施錠されると前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5において前記係合部材56が時計方向に回転するので、前記ローラ状部材51が該係合部材56の先端部に押圧されて図中左方に移動するため、前記ローラ状部材51と連動して動く前記揺動部材52が図中反時計方向に揺動して、前記接点部材53と接触することにより、ON状態となるが前記開閉扉9の電子ロック機構6の前記ソレノイド62は復帰駆動電流が供給されないため前記往復部材61が図中左方に移動した位置で維持され、該往復部材61と連結された第2の往復部材としての円柱状のロック棒68が図中左方に移動した位置で維持されることによって、前記開閉扉9に配設された第2の固定部材72の前記穴部71と前記円柱状のロック棒68は非接触状態を維持し、前記開閉扉9が開放可能な状態を維持する。
また、前記往復部材61が図中左方へ移動した位置で維持されるので、該往復部材61と連結した前記連結部材65が図中左方に移動した位置で維持され前記連結部材65の下端651が左方に移動した位置で維持されるため、前記電子ロック機構6のロック状態を検知する電子ロック検知手段7の前記ローラ状部材73は図中下方へ押圧されないので、前記ローラ状部材73と連動して前記揺動部材74が反時計方向に揺動した位置を維持することにより、前記揺動部材74と前記接点部材75が非接触状態を維持するので前記電子ロック機構6のロック状態を検知する電子ロック検知手段7はOFF状態を維持する。
ここで、翌朝電源供給が切断されていたパチンコ遊技機に、開店前に電源が投入されると、前記電子ロック機構6のロック状態を検知する電子ロック検知手段7がOFF検知されるとともに、前記位置検出センサー2がON検知される。なお、正当な手順でパチンコ遊技機への電源が切断され、不正開放されることなく再度電源が投入された場合は前記電子ロック機構6のロック状態を検知する電子ロック検知手段7はON検知されるとともに、前記位置検出センサー2はOFF検知されるためこれらの出力に基づき前記判定回路において営業時間外における不正開放の可能性を判定し、パチンコ遊技機に備えられた報知手段90によって報知するための信号を出力する。
なお、報知手段90は、判定回路からの指令により、夜間に不正開放が行われた場合の不正開放報知状態と、夜間に不正開放が行われなかった場合の正常報知状態を備えている。
なお、異常報知がなされ従業員により遊技盤に配設された釘の不正操作および制御基板への不正改造への処置がなされた後、前記開閉扉9の鍵のロック機構50において施錠動作されるとともに、前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5において施錠が検知されると、前記判定回路としての前記マイクロコンピュータ80からの復帰駆動指令により前記復帰駆動手段3が作動し、図4(a)破線表示で示されるように前記移動部材1が定位置に戻り前記位置検出センサー2においてOFF検知される。
さらに前記開閉扉9が不正開放され前記電子ロック機構6のロック状態を検知する電子ロック検知手段7が図9(a)に示されるようなOFF状態となり前記位置検出センサー2が図3(b)に示されるようなON状態となった後に、何者かが前記電子ロック機構6のロック状態を検知する電子ロック検知手段7を図9(b)に示されるようなON状態に戻した場合にも、本第1実施例のパチンコ遊技機では電源投入時に前記位置検出センサー2がON検知されれば前記判定回路において不正開放の可能性ありと判定するように設定してあるため前記電子ロック機構6を操作できる者による不正開放に対しても検出可能なように構成されている。
また、前記開閉扉9の不正開放により前記位置検出センサー2が図10(a)のける破線表示で示されるようなON状態となった後に、不正開放者が前記移動部材1を図10(a)における実線表示で示されるような定位置に故意に戻すことにより前記位置検出センサー2をOFF状態とした場合には図10(b)に示されるように前記開閉扉9の閉鎖が不可能なように構成されているため、前記移動部材1および前記位置検出センサー2の存在を知る者または気づいた者または操作し得る者等による不正開放に対しても検出可能なように構成されている。
また、本第1実施例においては、不正開放による異常状態を判定した際には前記報知手段90等により報知することに加え、不正改造に必要な処置その他の一定条件が満たされるまでの間は遊技の開始を阻止する制御を加えられる。
本第1実施例における上述の遊技の開始阻止制御について、図11のブロック図を用いて説明すると、位置検出センサー2または電子ロック機構6のロック状態を検知する電子ロック検知手段7の出力に応じて前記判定回路において不正開放が検知されるとメイン基板CPU において異常判定制御が行なわれ、該異常判定制御からの出力信号により図柄表示装置、スピーカ、装飾ランプ、役物装置またはおよび報知手段90等によって報知されるとともに、発射ソレノイドをOFFとする信号を出力する。
次に異常報知および遊技の開始阻止制御の解除方法について以下で説明する。 本第1実施例の変形例の遊技機は、前記異常報知および遊技の開始阻止制御の解除方法として解除スイッチ110を備えており、前記解除スイッチ110は、図5に示されるように前記枠体101の後方方向に押圧可能なスイッチ操作部111と、前記枠体101の内部に備えられ前記スイッチ操作部111が前記枠体101の後方方向に押圧されたことを検知する押圧検知センサー112とから構成される。また前記解除スイッチ110を施錠管理可能とする鍵穴部113を有する包囲部材114を備えた構成となっている。
不正開放により異常報知および遊技の開始阻止制御が作動されると、該報知により特定遊技台の不正開放をホール従業員が確認した後、前記解除スイッチ110の前記スイッチ操作部111を押圧することにより、前記押圧検知センサー112の検知出力がメイン基板CPUに送信されることにより前記異常報知および前記遊技の開始阻止制御が解除されるとともに、前記開閉扉9の電子ロック機構6において施錠制御される。
以下において、電源切断時に不正開放され、電源投入時に不正開放による異常を検知し該異常検知による異常報知および遊技の開始阻止制御を前記解除スイッチ110を用いて解除するまでの流れを、前記制御基板108に配設された前記ROM82に予め格納されているプログラムに基づく図12に示されるフローチャートを用いて説明する。
本第1実施例の遊技機は、電源が切断された閉店後、何者かが何らかの方法により電子ロックを解除して、前記開閉扉9が不正に開放されると、前記開閉扉9の開放により前記押圧部材16の前記先端部161が揺動し、移動部材としての前記矩形部材15を図3および図4中右方に退避させる。前記両端部材12に配設された前記磁気を帯びた部材16Mが、図3(a)破線表示に示されるように前記開閉扉9が開放された際に前記押圧部材16の揺動により、退避接近してきた前記矩形部材15を前記両端部材12へ磁気吸着力により誘引するので、該矩形部材15に押圧され撓み変形した前記略ノの字状の接触部材21が前記接点部材23に当接することによって、前記位置検出センサー2がON状態となる。
次にステップ2001において、翌朝になり開店前に、遊技機の電源が投入される。
次にステップ2002において、前記移動部材1が定位置にあるかどうかを、前記位置検出センサー2によって検出し、定位置にある場合はステップ2003において、前記開閉扉9の電子ロック機構6が施錠状態か開錠状態かを前記電子ロック機構6のロック状態を検知する電子ロック検知手段7において検出する。
ステップ2002において、前記移動部材1が定位置にあると判定されると、ステップ2003において、前記開閉扉9の電子ロック機構6が施錠状態であることが検出される場合は、ステップ2004において、前記判定回路が正常と判定し、ステップ2005において、遊技開始可能状態となる。
ステップ2002において、前記移動部材1としての前記矩形部材15が定位置にないことすなわち移動位置にあることが検出されるもしくは、ステップ2003において、前記開閉扉9の電子ロック機構6が開錠状態であることが検出された場合には、ステップ2006において、前記判定回路が異常と判定し、ステップ2007において、異常報知が開始されるとともに、ステップ2008において、遊技開始阻止手段150を構成する遊技開始阻止制御に基づく阻止指令により遊技球の発射を阻止する制御が開始される。
次にステップ2009において、従業員により遊技盤に配設された釘の不正操作および制御基板への不正改造への処置がなされた後、前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5において施錠が検知されると、ステップ2010において、前記判定回路としての前記マイクロコンピュータ80からの復帰駆動指令により前記復帰駆動手段3が作動し、前記移動部材1が定位置に復帰する(前記移動部材1が定位置にある場合は現状が維持される)。
次にステップ2011において、前記解除スイッチ110が操作されると、ステップ2012において、開錠状態にある前記開閉扉9の電子ロック機構6が前記ソレノイド62の磁気駆動力により施錠される(前記開閉扉9の電子ロック機構6が施錠状態にある場合は現状が維持される)。
続いてステップ2013において、異常報知が解除されるとともに、ステップ2014において、遊技開始阻止手段150を構成する遊技開始阻止制御に基づく阻止指令により遊技球の発射を阻止する制御が解除されることにより、ステップ2005において、遊技開始可能状態となる。
本第1実施例の遊技機においては、異常報知および遊技の開始阻止制御の解除方法の一例として前記解除スイッチ110を用いたが、以下に説明する電源切換検出手段を用いたもの、またはタイマー回路を用いたものでもよく、さらには前記解除スイッチ110または前記電源切換検出手段または前記タイマー回路を組み合わせた変形例を採用することも可能である。
最初に、異常報知および遊技の開始阻止制御の解除方法として電源切換検出手段を用いたものは図13ブロック図に示されるように電源切換スイッチからの出力をメイン基板CPU の電源切換判定制御により該電源切換が所定の条件を満たしているかを判定し、該電源切換が所定の条件を満たしている場合には異常報知および遊技の開始阻止制御を解除するものである。
本第1実施例の遊技機においては、異常報知および異常報知後における遊技の開始阻止制御のその他の解除方法として、電源が切断される時刻から次に電源が投入される時刻が10秒以内であった場合に、異常報知および遊技の開始阻止制御を解除する例として、図14および図15を用いて説明する。
前記電源切換判定制御は、図14の制御ブロックに示されるように電源切換スイッチからの出力を微分回路を介すことにより、電源投入信号パルスと電源切断信号パルスを抽出する。次に、タイマー回路により前記電源切断信号パルスの立ち上がりから10秒間で立ち下がる矩形波パルスを出力し、前記電源の再投入信号パルスと前記10秒間の矩形波パルスとをAND 回路に入力することにより、アンド論理が成立する場合には、異常報知後の遊技の開始阻止制御を解除するものである。
図15に示されるタイムチャートに沿って説明すると、上述の報知により特定遊技台の不正開放をホール従業員が確認して、必要な処置を行った後、時刻t1において遊技機に投入されていた電源が切断され時刻t2において電源を再投入する。ここで時刻t1では電源切断信号パルスとともに、時刻t1における電源の切断により立ち上がる10秒間のパルスが出力され、時刻t2において電源再投入信号パルスが出力されると、該電源の切断時刻t1から10秒以内の時刻t2に再び電源を投入することにより時刻t2において前記電源投入信号パルスと前記10秒間のパルスが同時に出力され、アンド論理が成立することとなり、不正開放による異常報知および遊技の開始阻止制御を解除する条件となるAND出力が抽出される。
以下においては、電源切断時に不正開放され、電源投入時に不正開放による異常を検知し該異常検知による異常報知および遊技の開始阻止制御を電源切換検出手段を用いて解除するまでの流れを図16に示されるフローチャートを用いて説明する。なお、前記電源切換検出手段の出力により前記復帰駆動手段3が作動することにより前記移動部材1が定位置に戻る例として示す。
最初に、ステップ3001において、翌朝開店前に遊技機の電源が投入され、ステップ3002において、前記移動部材1が定位置にあるかないかを前記位置検出センサー2によって検出し、定位置にある場合はステップ3003において、前記開閉扉9の電子ロック機構6が施錠状態か開錠状態かを前記電子ロック機構6のロック状態を検知する電子ロック検知手段7において検出する。
ステップ3002において、前記移動部材1が定位置にあることが検出され、かつステップ3003において、前記開閉扉9の電子ロック6が施錠状態であることが検出される場合は、ステップ3004において、前記判定回路が正常判定し、ステップ3005において、遊技開始可能状態となる。
ステップ3002において、前記移動部材1が定位置にないすなわち移動位置にあることが検出されるもしくは、ステップ3003において、前記開閉扉9の電子ロック6が開錠状態であることが検出された場合には、ステップ3006において、前記判定回路が異常判定し、ステップ3007において異常報知が開始されるとともに、ステップ3008において、遊技開始阻止手段150を構成する遊技開始阻止制御に基づく阻止指令により遊技球の発射を阻止する制御が開始される。
次にステップ3009において、電源が切断され、ステップ3010において、電源が再び投入されると、ステップ3011において、該ステップ3010における電源再投入がステップ3009の電源切断から10秒以内に行なわれたものかどうかを判定し、ステップ3009の電源切断からステップ3010の電源再投入が10秒以内に行なわれた場合はステップ3012へと続き、ステップ3009の電源切断からステップ3010の電源再投入が10秒以内に行なわれていない場合はステップ3007へと戻る。
ステップ3011において、異常報知および遊技の開始阻止制御を解除するための電源切換の所定条件が満たされると、ステップ3010における電源再投入より5秒間が経過した後に、ステップ3012において移動した前記移動部材1が前記復帰駆動手段3により定位置に復帰される(前記移動部材1が定位置にある場合は現状が維持される)とともに、ステップ3013において開錠状態にある前記開閉扉9の電子ロック機構6が前記ソレノイド62の駆動力により施錠される(前記開閉扉9の電子ロック機構6が施錠状態にある場合は現状が維持される)、なお従業員はステップ3010における電源再投入より5秒以内に前記開閉扉9を閉鎖させる。
続いてステップ3014において、異常報知が解除されるとともに、ステップ3015において遊技開始阻止手段150を構成する遊技開始阻止制御に基づく阻止指令により遊技球の発射を阻止する制御が解除されることにより、ステップ3005において遊技開始可能状態となる。
次に、異常報知および遊技の開始阻止制御の解除方法として前記タイマー回路を用いたものを図17のブロック図を用いて説明すると、前記位置検出センサー2または前記電子ロック機構6のロック状態を検知する電子ロック検知手段7の出力に応じて前記判定回路において不正開放が検知されると、メイン基板CPU において異常判定制御が行なわれ、該異常判定制御からの出力信号により図柄表示装置、スピーカ、装飾ランプ、役物装置またはおよび報知手段90等によって報知されるとともに、発射ソレノイドをOFFとする信号を出力し、該出力に応じメイン基板CPU に備えられたタイマー回路において10分間を測定し、上述のように異常報知および遊技の開始阻止制御が作動した後10分後に前記異常報知および遊技の開始阻止制御を解除する信号が出力されるよう構成されている。
不正開放により異常報知および遊技の開始阻止制御が作動されると、10分が経過するまでに特定遊技台への不正開放をホール従業員が確認するとともに、10分経過時には上述の不正開放による異常状態を解除するための信号が人為的操作を必要とすることなく出力される。
以下においては、電源切断時に不正開放され、電源投入時に不正開放による異常を検知し該異常検知による異常報知後の遊技の開始阻止制御をプログラムにより等価的に前記タイマー回路を実現して判断した上で、解除するまでの流れを図18に示されるフローチャートを用いて説明する。なお、前記タイマー回路の出力により前記復帰駆動手段3が作動することにより前記移動部材1が定位置に戻る例として示す。
最初にステップ4001において、翌朝開店前に遊技機の電源が投入されると、ステップ4002において、前記移動部材1が定位置にあるかないかを前記位置検出センサー2において検出し、定位置にある場合はステップ4003において、前記開閉扉9の電子ロック機構6が施錠状態か開錠状態かを前記電子ロック機構6のロック状態を検知する電子ロック検知手段7において検出する。
ステップ4002において、前記移動部材1が定位置にあることが検出され、かつステップ4003において、前記開閉扉9の電子ロック機構6が施錠状態であることが検出される場合は、ステップ4004において、前記判定回路が正常判定し、ステップ4005において、遊技開始可能状態となる。
ここでステップ4002において、前記移動部材1が定位置にないすなわち移動位置にあることが検出される、もしくはステップ4003において、前記開閉扉9の電子ロック機構6が開錠状態であることが検出された場合には、ステップ4006において、前記判定回路が異常判定し、ステップ4007において異常報知が開始されるとともに、ステップ4008において、遊技開始阻止手段150を構成する遊技開始阻止制御に基づく阻止指令により遊技球の発射を阻止する制御が開始される。
ステップ4009において、ステップ4006の前記判定回路においての異常判定時刻から10分経過したかを判断し、10分未経過の場合はステップ4007に戻り、10分経過が判断されると、ステップ4010において、移動した前記移動部材1が前記復帰駆動手段3により定位置に復帰される(前記移動部材1が定位置にある場合は現状が維持される)とともに、ステップ4011において、開錠状態にある前記開閉扉9の電子ロック機構6が前記ソレノイド62の磁気駆動力により施錠される(前記開閉扉9の電子ロック機構6が施錠状態にある場合は現状が維持される)。
続いてステップ4012において、異常報知が解除されるとともに、ステップ4013において、遊技開始阻止手段150を構成する遊技開始阻止制御に基づく阻止指令により遊技球の発射を阻止する制御が解除されることにより、ステップ4005において、遊技開始可能状態となる。
上記作用を奏する第1実施例の遊技機は、夜間における前記開閉扉9の開閉動作に付随して動く前記移動部材1の位置を、翌朝電源投入がされた後、前記位置検出センサー2によって、定位置にあるのか、移動した位置にあるのかを検出して、前記位置検出センサー2の出力に基づき判定回路により前記開閉扉9の開閉判定をすることにより、夜間における前記開閉扉9の不正開閉を精確に検知するという効果を奏する。
また、本第1実施例の遊技機は、前記判定回路において夜間における前記開閉扉9の不正開放を検知したときは、遊技開始阻止手段150を構成する遊技開始阻止制御に基づく阻止指令により、翌朝電源投入後に遊技盤に配設された釘への不正操作および制御基板の不正改造に対する処置が行われる前に行われる不正な遊技を防止するという効果を奏する。
また本第1実施例の遊技機は、翌朝および昼間の電源投入時において前記鍵のロック位置検出センサー5が、前記鍵のロック機構50のロック状態を検知して出力が出されているときは、前記判定回路が、前記位置検出センサー2の出力とともに参照して、夜間前記開閉扉9の不正開放が行われたことを判定するとともに前記移動部材1が移動していると判定された場合には前記復帰駆動手段3に復帰駆動指令を出力するので、翌朝電源投入時において前記移動部材1を確実に定位置に復帰させて新たな不正開放を検知できるようにするとともに、昼間の営業時間中の従業員が行う遊技機の前記開閉扉9の開閉動作を伴う点検業務を円滑なものとするという効果を奏する。
なお、本第1実施例の遊技機は、仮に位置検出センサー2が壊れて、前記移動部材1の移動を検知出来ない場合でも、前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5が前記鍵のロック機構50の開錠を検知している場合には、前記判定回路によって不正開放があったと判定することが出来る。
また本第1実施例の遊技機は、電源が切断された閉店後において、何者かによって、前記開閉扉9が不正に開放されると、前記開閉扉9の開放により前記押圧部材16の前記先端部161が揺動し、移動部材としての前記矩形部材15を図2および図3中右方に退避させ、該矩形部材15に押圧され撓み変形した前記略ノの字状の接触部材21が前記接点部材に当接することによって、前記位置検出センサー2をON状態とするものであるため、夜間の電源切断時においても、前記開閉扉9の不正開閉を確実に検知することが出来るという効果を奏する。
さらに本第1実施例の遊技機は、前記移動機構10の前記両端部材12に配設された前記磁気を帯びた部材16Mが、図3(a)に示されるように前記開閉扉9が開放された際に前記押圧部材16の揺動により、退避接近してきた前記矩形部材15を前記両端部材12へ磁気吸着力により誘引するので、前記移動機構10の移動を確実なものとするとともに、前記開閉扉9の閉鎖時において、前記開閉扉9に配設された前記押圧部材16の前記先端部161と前記矩形部材15の一方の面151との間に一定の間隔を確保して、干渉を回避することにより前記開閉扉9の閉鎖動作を円滑なものにするという効果を奏する。
また本第1実施例の遊技機は、前記解除スイッチ110、電源切断検出手段およびまたはタイマー回路を用いて上述の所定の条件を満たした時は、上述のロック位置検出センサー5が壊れて、前記鍵のロック機構50の施錠を検知する出力が出されていない場合には、前記復帰駆動手段3に作動信号を出力して、復帰駆動手段3により移動した前記移動部材1を定位置に復帰させるため夜間における前記開閉扉9の不正開閉を精確に検知するとともに、翌朝電源投入後に遊技盤に配設された釘への不正操作および制御基板の不正改造に対する処置を可能にして、新たな不正開放が検知出来るように前記移動部材1を定位置に復帰させるという効果を奏する。
さらに本第1実施例の遊技機は、前記報知手段90が、前記判定回路において前記移動部材1が定位置にあることを判定した時、前記移動部材1が定位置にあることを報知するので、夜間における前記開閉扉9の不正開閉が無かったことを確実に報知して、遊技盤に配設された釘への不正操作および制御基板の不正改造の有無のチェックを不要にするという効果を奏する。
すなわち本第1実施例の遊技機は、異常判定制御からの出力信号に基づき、図柄表示装置、スピーカ、装飾ランプまたは役物装置等のいずれかまたは報知手段90を用いて報知することが出来るので、確実に報知して、遊技盤に配設された釘への不正操作および制御基板の不正改造に対する処置を可能にするという効果を奏する。
さらに本第1実施例の遊技機は、上述の前記移動機構10と前記位置検出センサー2と前記復帰駆動手段3が、図2に示されるように前記押圧部材16との干渉を回避するための矩形状の開口部が一部に形成された直方体状の包囲部材109によって包囲され、前記矩形部材15の位置、前記押圧検知センサー22の状態および手動操作部34の位置が外部から見えないように構成されているので、夜間における前記開閉扉9の不正開閉の検知を回避するために、前記開閉扉9の開閉動作に付随して移動した前記移動部材1の位置を定位置に戻すことを不可能にするという効果を奏する。
さらに本第1実施例の遊技機においては、前記解除スイッチ110からの信号に基づき、上述の異常報知および遊技の開始阻止制御を簡単且つ確実に解除することが出来るという効果を奏する。
また本第1実施例の遊技機においては、前記解除スイッチ110を用いることなく上述の電源切換検出手段を用いることにより、上述の異常報知および遊技の開始阻止制御を簡単且つ確実に解除することが出来るという効果を奏する。
また本第1実施例の遊技機においては、上述の制御基板の不正改造に対する処置を行なうのに必要な時間を考慮した例えば10分に設定された等価的なタイマー回路を用いることにより、ホール従業員の前記解除スイッチ110その外の何らの操作を必要とすることなく、上述の異常報知および遊技の開始阻止制御を簡単且つ確実に解除することが出来るという効果を奏する。
本第2実施例のパチンコ遊技機は、図19に示されるように外枠101および該外枠に対してヒンジ部102を介して開閉自在に配設された遊技盤本体200に配設され、遊技盤本体200の閉鎖動作に付随して移動する移動機構を用いる点が、上述の第1実施例との主な相違点であり、以下相違点を中心に説明する。
前記移動機構(移動部材)は、図20ないし図23に示されるように前記遊技盤本体200の開放動作に応じて移動する第1の移動部材211と、前記遊技盤本体200の閉鎖動作に応じて移動する第2の移動部材212とから成る。
本第2実施例のパチンコ遊技機は、図19ないし図23に示されるように前記第2の移動部材212の位置を検出するための位置検出センサーと、前記遊技盤本体200の開放動作に応じて移動した前記第1の移動部材211の位置を復帰させる復帰駆動手段203と、前記遊技盤本体200の開閉を検知する扉開閉検知手段4と、前記開閉扉9に配設された鍵のロック機構50の開施錠を検知して、前記復帰駆動手段203に駆動指令を出力するための遊技盤本体200の鍵のロック位置検出センサー5と、これらの検出センサーおよび検知手段からの入力情報に応じて営業時間中の正当な遊技盤本体200の開閉かまたは営業時間外の不正な遊技盤本体200の開閉かを判定する判定開路208とを備えており、上述の第1実施例と同様の構成より成る部分においては同一の符号を用いて、説明を省略する。
前記移動機構は、図20ないし図23に示されるように、前記開閉扉9および遊技盤本体200を揺動自在に支持する前記ヒンジ部102側の遊技盤本体200の円筒状凹部に前記枠体101の内側壁に対向して介挿されている。
前記第1の移動部材211は、位置検出センサー用の貫通孔2112および第2の移動部材212を係止するための内方に突出したフランジ部2113が形成された径の大きな中空筒状の大径部2111と、右端2114を付勢手段としてのコイルスプリング2115が図中左方に付勢する径の小さな中実筒状の小径部2116とから成る略Y字状の部材より成る。
前記第2の移動部材212は、前記遊技盤本体200の円筒状凹部内に介挿される有底中空円筒状の先端部2121と、前記フランジ部2113と係合する係止部2122と、前記先端部2121と係止部2122とを連結するとともに、位置検出センサー用の孔2125が形成された連結部2123と、前記先端部2121の内底面と前記第1の移動部材211のフランジ部2113との間に介挿され、前記先端部2121を図中左方に突出させる付勢手段としてのコイルスプリング2124とから成る略T字状の部材より成る。
係止部材213が、前記遊技盤本体200の円筒状凹部に半径方向に穿設された穴部に、半径方向内方に付勢する付勢手段としてのコイルスプリング2131とともに介挿され、前記第1の移動部材211が、前記遊技盤本体200が開放され前記遊技盤本体200の円筒状凹部内において図中左端位置まで前記大径部2111が移動した時、突出して前記大径部2111のコーナー部に係合して係止されるように構成されている。
前記第2の移動部材212は、その前記コイルスプリング2124のバネ定数が、前記遊技盤本体200が開放された後再び閉鎖された時前記先端部2121を介して前記コイルスプリング2124は圧縮されるが、前記コイルスプリング2131の付勢力により前記大径部2111のコーナー部に係合して係止している前記係止部材213の係止関係を解除しないように設定されており、前記遊技盤本体200の閉鎖に伴い前記第1の移動部材211を移動させることなく、前記第2の移動部材212のみを独立して移動させて後退するように構成されている。
前記位置検出センサーは、図20ないし図23に示されるように前記遊技盤本体200の前後方向において前記遊技盤本体200と一定距離離して配設されたフォトセンサー発光部221、前記フォトセンサー発光部221より導かれた光を感知するフォトセンサー受光部222とにより構成されている。
また、前記位置検出センサーは、図20ないし図23に示されるように前記遊技盤本体200の前記枠体101に当接するd1の位置に対して前記遊技盤本体200の左右方向におけるd2の位置に配設され、図21に示されるように前記遊技盤本体200の開放動作に伴い前記第1の移動部材211の前記貫通孔2112が左右方向におけるd2の位置に移動し、図22に示されるように前記遊技盤本体200の閉鎖動作に伴い前記第2の移動部材212の前記連結部2123の貫通孔2125が左右方向におけるd2の位置に移動することにより前記貫通孔2112および貫通孔2125を介して前記フォトセンサー発光部221より導かれた光を前記フォトセンサー受光部222が感知することにより、前記遊技盤本体200の閉鎖が検知される。
前記復帰駆動手段203は、図20ないし図23に示されるように前記遊技盤本体200の左右方向において前記第1の移動部材211に対して一定距離離して配設され、前記第1の移動部材211および前記第2の移動部材212の駆動源となる閉店前に電源が投入された後、営業時間外の不正な遊技盤本体200の開閉および制御基板の不正改造が行われたと判定回路により判定されると駆動されるソレノイド231により構成されている。
前記扉開閉検知手段4は、前記枠体101側面に配設され、前記遊技盤本体200の閉鎖状態を検知可能なように構成され、基本構成が上述の第1実施例における前記扉開閉検知手段4と同一であるため説明を省略する。
前記遊技盤本体200の鍵のロック位置検出センサー5は、前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5が前記枠体101の後方、前記開閉扉9の前記ヒンジ部102と逆側に前記係合部材56と一定距離離して対向配設され、前記遊技盤本体200の施錠状態を検知可能なように構成され、基本構成が上述の第1実施例における前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5と同様の構成より成るものであるため、説明を省略する。
上記構成より成る本第2実施例の遊技機における前記遊技盤本体200の不正閉鎖検知の大略の流れを以下で説明する。
最初に本第2実施例のパチンコ遊技機において電源が供給された営業時間中には図7(a)に示されるように前記遊技盤本体200の鍵が開錠されると、前記遊技盤本体200の鍵のロック位置検出センサー5においてOFF検知される。次に図6(a)に示されるように前記遊技盤本体200が開放されると前記扉開閉検知手段4においてOFF検知されるとともに図21に示されるように前記第1の移動部材211および第2の移動部材212が前記遊技盤本体200内における図中左方向に移動する。
続いて前記遊技盤本体200が閉鎖されると、図22に示されるように前記第1の移動部材211は前記係止部材213の係止により一定位置に維持されるとともに、前記第2の移動部材212は前記遊技盤本体200の左右方向における右方向に退避されるので、前記位置検出センサーにおいてON検知されるとともに、図6(b)に示されるように前記扉開閉検知手段4においてON検知され、該扉開閉検知手段4におけるON検知を契機として図23に示されるように復帰駆動手段203が作動し前記第1の移動部材211または前記第2の移動部材212が定位置に戻り前記位置検出センサーのフォトセンサー受光部222によってOFF検知される。続いて図7(b)に示されるように前記遊技盤本体200の鍵が施錠されると前記遊技盤本体200の鍵のロック位置検出センサー5によってON検知される。
次に本第2実施例のパチンコ遊技機において電源が供給されていない営業時間外においては前記遊技盤本体200の鍵が開錠されても、電源が供給されていないため前記遊技盤本体200の鍵のロック位置検出センサー5は図7(a)に示されるようなOFF状態となるがOFF検知はされず、前記遊技盤本体200が不正開放されると、前記扉開閉検知手段4は図6(b)に示されるようなOFF状態となるとともに、前記第1の移動部材211および前記第2の移動部材212が、図21に示されるように前記遊技盤本体200の左右方向左方に移動する。
続いて前記遊技盤本体200が閉鎖されると図22に示されるように前記第1の移動部材211は前記係止部材213の係止により一定位置に維持されるとともに、第2の移動部材212は前記遊技盤本体200の左右方向右方に退避されるので、前記位置検出センサーによって検知可能な状態となるとともに、前記扉開閉検知手段4は図6(b)に示されるようにON状態となるが、電源が供給されていないため前記復帰駆動手段203が作動しないため、前記第1の移動部材211および前記第2の移動部材212は図22に示されるように移動した場所にとどまり前記位置検出センサーは検知可能な状態を維持する。続いて、前記遊技盤本体200の鍵が施錠されると前記遊技盤本体200の鍵のロック位置検出センサー5は図7(b)に示されるようなON状態となる。
上述したように前記遊技盤本体200が不正に開放されその後閉鎖されると前記第2の移動部材212が退避することにより、図22に示されるように前記位置検出センサーによって検知可能な状態となっているので、翌朝電源供給が切断されていたパチンコ遊技機に、開店前に電源が投入されると前記位置検出センサーの前記フォトセンサー受光部222によって受光検知される。
正当な手順でパチンコ遊技機への電源が切断され、不正開放されることなく再度電源が投入された場合は、前記位置検出センサーによって検知可能な状態となっていないため、前記フォトセンサー受光部222によって受光出力に基づき、前記判定回路によって営業時間外における不正開放の可能性を判定し、パチンコ遊技機に備えられた報知手段90によって報知するための信号を出力する。また、本第2実施例においては、不正閉鎖による異常状態を判定した際には前記報知手段90等により報知することに加え、不正改造に必要な処置その他の一定条件が満たされるまでの間は遊技の開始を阻止する制御を加えられる。
なお、異常報知がなされ従業員により遊技盤に配設された釘の不正操作および制御基板への不正改造への処置がなされた後、前記開閉扉9の鍵のロック機構50において施錠動作されるとともに、前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5において施錠が検知されると、前記判定回路からの復帰駆動指令に基づき前記復帰駆動手段203が作動し、前記移動部材が定位置に戻り前記位置検出センサーにおいてOFF検知される。なお、不正閉鎖による異常報知および遊技の開始阻止制御の解除方法としては第1実施例に記載したタイマー回路を用いる。
上記作用を奏する本第2実施例のパチンコ遊技機は、電源が切断された閉店後において、何者かによって、前記遊技盤本体200が不正に開放されると、前記遊技盤本体200の閉鎖により前記第2の移動部材212が図中左右方向における右方に移動して退避することにより、翌朝電源投入後に前記位置検出センサーのフォトセンサー受光部222によって受光検知されるものであるため、夜間の電源切断時における前記遊技盤本体200の不正開閉を、非接触で確実に検知することが出来るという効果を奏する。
また、本第2実施例の遊技機は、前記判定回路において夜間における前記遊技盤本体200の不正閉鎖を検知したときは、遊技開始阻止手段150によって遊技制限を行うことにより、翌朝電源投入後に遊技盤に配設された釘への不正操作および制御基板の不正改造に対する処置が行われる前に行われる不正な遊技を防止するという効果を奏する。
また本第2実施例の遊技機は、翌朝および昼間の電源投入時において前記鍵のロック位置検出センサー5が、前記鍵機構の施錠を検知して出力が出されているときは、前記判定回路が、前記移動部材が移動している場合には前記復帰駆動手段203に復帰駆動指令を出力するので、翌朝電源投入時において前記移動部材を確実に定位置に復帰させて不正開放を検知できるようにするとともに、昼間の営業時間中には前記扉開閉検知手段4が、前記開閉扉9の閉鎖を検知して前記復帰駆動手段203に復帰駆動指令を出力するので、昼間の営業時間中に従業員が行う遊技機の前記開閉扉9の開閉動作を伴う点検業務を円滑なものとするという効果を奏する。
さらに、本第2実施例のパチンコ遊技機は、夜間における前記遊技盤本体200の閉鎖動作に応じて移動した前記移動部材の位置を、翌朝電源投入がされた後、前記位置検出センサーによって、定位置にあるのか、移動した位置にあるのかを検出して、前記位置検出センサーの出力に基づき判定回路により遊技盤本体200の閉鎖判定をするので、かかる判定に基づき遊技盤に配設された釘への不正操作および制御基板の不正改造に対する処置を可能するという効果を奏する。
また、本第2実施例のパチンコ遊技機は、図20ないし図23に示されるように前記移動機構および前記復帰駆動手段203が、前記開閉扉9および遊技盤本体200を揺動自在に支持する前記ヒンジ部102側の遊技盤本体200の円筒状凹部に前記枠体101の内側壁に対向して介挿されているので、前記第1実施例のような前記包囲部材109を用いるまでもなく不可視な構造とすることにより、不正開閉をした者の不正開閉検知を回避するための操作を阻止できるという効果を奏する。
さらに、本第2実施例の遊技機においては、第1実施例で説明したタイマー回路を用いることにより、ホール従業員の前記解除スイッチ110その外の何らの操作を必要とすることなく、上述の異常報知および遊技の開始阻止制御を簡単且つ確実に解除することが出来るという効果を奏する。
本第3実施例のパチンコ遊技機は、図24ないし図27に示されるように前記開閉扉9の鍵の開錠動作に付随して移動する移動部材301と、前記移動部材の位置を検出するための位置検出センサー302と、移動された前記移動部材301の位置を定位置に復帰させる復帰駆動手段303と、前記開閉扉9の開閉を検知する前記扉開閉検知手段4と、前記開閉扉9に配設された鍵のロック機構50の開施錠を検知して、前記復帰駆動手段303の復帰動作を可能にするための開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5と、これらの検出センサーおよび検知手段からの入力情報に応じて営業時間中の正当な開閉扉9の鍵のロック機構50の開錠かまたは営業時間外の不正な開閉扉9の鍵のロック機構50の開錠かを判定する判定回路とを備えている。以下では、第1実施例ないし第2実施例との相違点を中心に説明し、同一部分には同一符号を付し説明を省略する。
移動部材301を構成する移動機構310は、図24ないし図27に示されるように、前記鍵ロック機構50の回転軸55と一体的に配設されたロック部材56の後方(図中前方)に一体的に配設され先端に歯部312が形成された回転部材311と、前記枠体101に回転自在に支持された支持軸313に配設され前記回転部材311の前記歯部312と噛み合う歯部を備えた歯車314と、前記支持軸313に配設され前記支持軸313が時計方向に回転したときのみ時計方向に回転する前記移動部材301としての外歯車318を備えた一方向歯車315とから成る。
前記一方向歯車315は、前記支持軸313と一体的に形成され鋸歯状の歯部を備えた内歯車316と、前記内歯車316の鋸歯状の歯部に係合する係合片317と、内周面に係合片317を介挿する凹部3181が形成された前記外歯車318とから成り、ロック部材56および回転部材311が図中反時計方向に回転して鍵の開錠動作が行われる時は、内歯車316が時計方向に回転して前記係合片317が内歯車の鋸歯状の歯部に係合するので、前記係合片317を介して前記外歯車318が時計方向に回転する。
前記ロック部材56および前記回転部材311が図中時計方向に回転して鍵の施錠動作が行われる時は、内歯車316が反時計方向に回転すると内歯車316の鋸歯状歯部の突起部が接触する度に前記係合片317が前記凹部内で外方に移動して係合を回避するので、前記係合片317が内歯車316の鋸歯状の歯部に係合しないため、前記外歯車318が反時計方向に回転することはなく、静止している。
鍵の開錠が行われる時は、前記外歯車318が時計方向に回転するが、鍵の施錠動作が行われる時は、前記外歯車318が静止しており、前記外歯車318が反時計方向に回転することはないので、前記外歯車318が時計方向の回転を検知することにより、鍵の開錠動作が行われたことを検知することが出来るのである。
前記位置検出センサー302は、図24ないし図27に示されるように前記枠体101に配設された高さ調整用のスペーサー部材320と、一端が前記スペーサー部材320の一端に固着されたバネ材より成る薄板矩形状の揺動部材321と、前記揺動部材321の他端に回転自在に配設されたローラ状部材322とから成り、前記鍵操作部54によって開錠前施錠状態にあるとき前記先端部を延長した手動操作部319との接触により前記ローラ状部材322が押圧され図中下方に退避されているので、前記ローラ状部材322を一端に支持する前記揺動部材321が前記一端を中心として図中時計方向に揺動しており、前記鍵操作部54によって開錠動作される前の状態においては図24に示されるように図中下方に突出して、前記揺動部材321と非接触の接点部材323が図中時計方向に揺動した前記揺動部材321に接触して図中下方へ押圧され、前記鍵のロック機構50が施錠されていることを検知するように構成されている。
前記復帰駆動手段303は、図24ないし図27に示されるように前記先端部を延長した手動操作部319を手動で回転操作するための手動操作部319により構成されている。
前記扉開閉検知手段4は、上述の実施例と基本構成が同一であるため説明を省略する。
前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5は、上述の実施例と基本構成が同一であるため説明を省略する。
上記構成より成る本第3実施例における前記開閉扉9の不正開放検知の流れを以下で説明する。
最初に本第3実施例のパチンコ遊技機において、電源供給時の営業時間中には図7(a)に示されるように前記開閉扉9の鍵が開錠され、次に図6(a)および図6(c)に示されるように前記開閉扉9が開放されると、図25および図26に示されるように前記移動部材301が移動し、前記位置検出センサー302によってOFF検知され、前記扉開閉検知手段4によってOFF検知されるとともに前記鍵のロック位置検出センサー5によってOFF検知される。
すなわち、前記鍵のロック機構50において開錠動作されると前記歯部312および前記回転部材311が前記回転軸55を中心として図中反時計方向に回転することにより、図25に示されるように前記歯車314と前記歯部312が噛み合い、回転動作が伝動し前記歯車314は図中時計方向に回転し、該歯車314と前記支持軸313を介し連結された前記内歯車316が図中時計方向に回転する。
ここで上述したように前記内歯車316の図中時計方向の回転動作は前記係合片317と前記内歯車316の鋸歯状の歯部が係合することにより前記外歯車318に伝動するので、該外歯車318の前記先端部を延長した手動操作部319が時計方向に回転することにより、前記先端部を延長した手動操作部319により図中下方に押圧されていた前記ローラ状部材322が図中上方に退避する。
よって、前記ローラ状部材322を一端支持する前記揺動部材321が他端を中心として図中反時計方向に揺動するので、前記接点部材323が前記揺動部材321と非接触状態となり前記位置検出センサー302がOFF検知される。
ここで本第3実施例のパチンコ遊技機では、移動した移動部材301を定位置に復帰させるために電気的駆動力を用いず、人為的な操作によって復帰させるため図24に示されるように復帰駆動手段303である前記手動操作部319を回転操作することにより、移動部材301である前記先端部を延長した手動操作部319を有する外歯車318が定位置に復帰し前記位置検出センサー302によってON検知させる。
続いて前記開閉扉9が閉鎖されると図6(b)および図6(d)に示されるように前記扉開閉検知手段4によってON検知され、図7(b)に示されるように前記開閉扉9の鍵が施錠されると前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5によってON検知されるとともに前記位置検出センサー302は図24に示されるようにON検知状態を維持する。
すなわち、前記鍵のロック機構50において施錠動作されると前記歯部312および回転部材311が前記回転軸55を中心として図中時計方向に回転することにより、前記歯車314と前記歯部312が噛み合い、回転動作が伝動し前記歯車314は図中反時計方向に回転し、該歯車314と前記支持軸313と一体的に形成された前記内歯車316が図中反時計方向に回転する。
ここで上述したように前記内歯車316の図中反時計方向の回転動作は、前記係合片317が前記内歯車316の鋸歯状の歯部に係合しないので前記外歯車318は反時計方向に回転することなく、該外歯車318は前記鍵のロック機構50によって施錠動作されても静止状態を維持するので、結果として前記先端部を延長した手動操作部319は現状を維持することにより、位置検出センサー302はON検知状態を維持する。
次に本第3実施例のパチンコ遊技機において電源非供給時の営業時間外には前記開閉扉9の鍵が開錠され、次に図6(a)に示されるように前記開閉扉9が開放されると、図26に示されるように前記移動部材301が移動し、前記位置検出センサー302によってOFF状態となり、前記扉開閉検知手段4によってOFF状態となるとともに前記鍵のロック位置検出センサー5によってOFF状態となる。
すなわち、前記鍵のロック機構50において開錠動作されると前記歯部312および回転部材311が前記回転軸55を中心として反時計方向に回転することにより、図25に示されるように前記歯車314と前記歯部312が噛み合い、回転動作が連絡され前記歯車314は図中時計方向に回転し、該歯車314と前記支持軸313を介し連結された前記内歯車316が図中時計方向に一体的に回転する。
ここで上述したように前記内歯車316の図中時計方向の回転動作は、前記係合片317と前記内歯車316の鋸歯状の歯部が係合することにより前記外歯車318に回転連絡されるので、該外歯車318の前記先端部を延長した手動操作部319が時計方向に回転することにより、前記先端部を延長した手動操作部319により図中下方に押圧されていた前記ローラ状部材322が図中上方に退避し、前記ローラ状部材322を一端支持する前記揺動部材321が他端を中心として図中反時計方向に揺動するので、前記接点部材323が前記揺動部材321と非接触状態となり前記位置検出センサー302がOFF状態となる。
続いて前記開閉扉9が閉鎖されると図6(b)および図6(d)に示されるように前記扉開閉検知手段4がON状態となり、図7(b)に示されるように前記開閉扉9の鍵が施錠されると前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5がON状態となるが前記位置検出センサー302は図27に示されるようにOFF状態を維持する。
すなわち、前記鍵のロック機構50において施錠動作されると前記歯部312および回転部材311が前記回転軸55を中心として時計方向に回転することにより、前記歯車314と前記歯部312が噛み合い、回転動作が伝動し前記歯車314は図中反時計方向に回転し、該歯車314と前記支持軸313を介し連結された前記内歯車316が図中反時計方向に一体的に回転する。
ここで上述したように前記内歯車316の図中反時計方向の回転動作は前記係合片317が前記内歯車316の鋸歯状の歯部に係合しないので前記外歯車318は反時計方向に回転することなく、該外歯車319は前記鍵のロック機構50によって施錠動作されても静止状態を維持するので、結果として前記先端部を延長した手動操作部319は現状を維持することにより、位置検出センサー302はOFF状態を維持する。
上記構成より成る本第3実施例のパチンコ遊技機は、夜間に不正開錠が行われた場合に、翌朝電源が投入されると正当な手順でパチンコ遊技機への電源が切断され、不正開錠されることなく再度電源が投入された場合はON検知される前記位置検出センサー302がOFF検知されるため、これらの出力に基づき前記判定回路によって営業時間外における不正開錠の可能性が判定され、パチンコ遊技機に備えられた報知手段90によって報知するための信号を出力するので、夜間における不正開錠を精確に検知するとともに、遊技盤に配設された釘への不正操作および制御基板の不正改造に対する処理を可能にするという効果を奏する。
また、本第3実施例においては、不正開錠による異常状態を判定した際には前記報知手段90等により報知することに加え、不正改造に必要な処置その他の一定条件が満たされるまでの間は遊技の開始を阻止する制御を加えられる。
なお、本第3実施例においては、前記開閉扉9が開放されていて、前記鍵のロック位置検出センサー5が、前記鍵のロック機構50の開錠を検知して出力が出されているときは図示しない前記手動操作部319の係止機構が解除されるので、前記復帰駆動手段303である前記手動操作部319を回転操作することにより不正開錠により移動した前記移動部材301が定位置に復帰するとともに、前記遊技の開始を阻止する制御が解除されるものである。
また、本第3実施例の遊技機は、前記判定回路において夜間における前記鍵のロック機構50の不正開錠を検知したときは、遊技開始阻止手段150によって遊技制限を行うことにより、翌朝電源投入後に遊技盤に配設された釘への不正操作および制御基板の不正改造に対する処置が行われる前に行われる不正な遊技を防止するという効果を奏する。
また、本第3実施例のパチンコ遊技機は、前記復帰駆動手段303が電気的駆動によるものではなく手動操作によるものであるので、図24に示されるように前記移動部材301または前記位置検出センサー302または前記歯車314および前記内歯車316および前記係合片317および前記先端部を延長した手動操作部319等を上述の第1実施例と同様の包囲部材109により不可視な構造とすることにより、不正開錠をした者の不正開錠検知を回避するための手動操作を阻止できるという効果を奏する。
また、本第3実施例のパチンコ遊技機は、前記開閉扉9の前記鍵のロック機構50の開錠を検知して不正開錠を前記判定回路により判定するので、前記開閉扉9の開閉を伴わずに前記開閉扉9の鍵のロック機構50の開錠により行われる不正行為に対しても検知することが出来るという効果を奏する。
本第4実施例のパチンコ遊技機は、図28ないし図31に示されるように前記開閉扉9の鍵の施錠動作に付随して移動する移動部材401と、前記移動部材401の位置を検出するための位置検出センサー402と、移動された前記移動部材401の位置を定位置に復帰させる復帰駆動手段403と、前記開閉扉9の開閉を検知する前記扉開閉検知手段4と、前記開閉扉9に配設された鍵のロック機構50の開施錠を検知して、前記復帰駆動手段403に復帰駆動指令を出力するための開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5と、これらの検出センサーおよび検知手段からの入力情報に応じて営業時間中の正当な鍵機構の施錠かまたは営業時間外の不正な鍵機構の施錠かを判定する判定回路とを備えている。以下では、第1実施例ないし3実施例との相違点を中心に説明し、同一部分には同一の符号を用いて説明を省略する。
移動機構は、図28ないし図31に示されるように、前記鍵ロック機構50の前記回転軸55と一体的に配設されたロック部材56の後方(図中前方)に一体的に配設され先端に歯部412が形成された回転部材411と、前記枠体101に回転自在に支持された支持軸413に配設され前記回転部材411の前記歯部412と噛み合う歯部を備えた歯車414と、前記支持軸413に配設され前記支持軸413が反時計方向に回転したときのみ反時計方向に回転する前記移動部材401としての外歯車418を備えた一方向歯車415とから成る。
前記一方向歯車415は、前記支持軸413と一体的に形成され鋸歯状の歯部を備えた内歯車416と、前記内歯車416の鋸歯状の歯部に係合する係合片417と、内周面に係合片417を介挿する凹部4181が形成された前記外歯車418とから成り、ロック部材56および回転部材411が図中時計方向に回転して鍵の施錠動作が行われる時は、前記歯車414および内歯車416が反時計方向に回転するため、前記係合片417が内歯車の鋸歯状の歯部に係合するので、前記係合片417を介して前記移動部材401としての前記一方向歯車415を構成する前記外歯車418が反時計方向に回転する。
鍵の開錠動作が行われる時は、前記内歯車416が図中時計方向に回転するとともに、前記係合片417が前記凹部4181内に侵入して、前記内歯車416の鋸歯状の歯部に係合しないので前記外歯車418は回転しない。
前記位置検出センサー402は、図28ないし図31に示されるように前記枠体101の図中前方に配設され、前記枠体101に配設されたスペーサー部材420と、一端が前記スペーサー部材420の一端に固着されたバネ材より成る薄板矩形状の揺動部材421と、図28および図29に示されるように前記揺動部材421の他端に回転自在に配設されたローラ状部材422とから成り、前記鍵操作部54によって施錠動作される前において前記先端部を延長した当接部419との接触により前記ローラ状部材422が押圧され図中下方に退避しているので、前記ローラ状部材422を一端に支持する前記揺動部材421が他端を中心として図中時計方向に揺動されているので接点部材423が揺動されている前記揺動部材421に接触して図中下方へ押圧され、前記鍵のロック機構50が施錠がされていないことを検知するように構成されている。
前記復帰駆動手段403は図28ないし図31に示されるように前記歯車414に当接して配設された駆動歯車431と復帰駆動電流により前記駆動歯車431を作動させるステッピングモーター432とから成る。
前記扉開閉検知手段4は上述の実施例と同様の構成のため説明を省略する。
前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5は上述の実施例と同様の構成のため説明を省略する。
上記構成より成る本第4実施例における前記開閉扉9の不正施錠検知の流れを以下で説明する。
最初に本第4実施例のパチンコ遊技機において電源が供給されている営業時間中には図7(a)に示されるように前記開閉扉9の鍵が開錠され、次に図6(a)および図6(c)に示されるように前記開閉扉9が開放されると、図29に示されるように前記移動部材401は移動しない、すなわち前記一方向歯車415の前記外歯車418が回転しないため、前記位置検出センサー402はON検知された状態を維持し前記扉開閉検知手段4によってOFF検知されるとともに前記鍵のロック位置検出センサー5によってOFF検知される。
すなわち、前記鍵のロック機構50において開錠動作されると前記歯部412および回転部材411が前記回転軸55を中心として図中反時計方向に回転することにより、前記歯車414と前記歯部412が噛み合い、回転動作が伝動し前記歯車414は図中時計方向に回転し、該歯車414と前記支持軸413を介し連結された前記内歯車416が図中時計方向に一体となって回転する。
ここで上述したように前記内歯車416の図中時計方向の回転動作は前記係合片417が前記内歯車416の鋸歯状の歯部に係合しないので、前記外歯車418は時計方向に回転することなく静止状態を維持するため、該外歯車418の前記先端部を延長した当接部419は現状を維持するので、前記先端部を延長した当接部419により図中下方に押圧されていた前記ローラ状部材422を一端支持する前記揺動部材421が他端を中心として図中時計方向に揺動した状態を維持することによって、前記接点部材423と前記揺動部材421が接触状態を維持することにより前記位置検出センサー402がON検知された状態を維持する。
続いて前記開閉扉9が閉鎖されると図6(b)および図6(d)に示されるように前記扉開閉検知手段4によってON検知され、図7(b)に示されるように前記開閉扉9の鍵が施錠されると前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5によってON検知されるとともに前記位置検出センサー402は図31に示されるようにOFF検知される。
すなわち、前記鍵のロック機構50において施錠動作されると前記歯部412および回転部材411が前記回転軸55を中心として時計方向に回転することにより、図30に示されるように前記歯車414と前記歯部412が噛み合い、回転動作が伝動し前記歯車414は図中反時計方向に回転し、該歯車414と前記支持軸413と一体的に形成された前記内歯車416が図中反時計方向に回転する。
ここで上述したように前記内歯車416の図中反時計方向の回転動作は前記係合片417と前記内歯車416の鋸歯状の歯部が係合することにより前記外歯車418に伝動されるので、該外歯車418は前記鍵のロック機構50による施錠動作にともない図中反時計方向に回転し、結果として前記先端部を延長した当接部419が図中反時計方向に移動することにより前記当接部419により図中下方に押圧されていた前記ローラ状部材422が図中上方に退避し、前記ローラ状部材422を一端支持する前記揺動部材421が他端を中心として図中反時計方向に揺動するので、前記接点部材423が前記揺動部材421と非接触状態となり前記位置検出センサー402がOFF検知される。
ここで前記判定回路によって一連の前記鍵のロック機構50における開施錠および前記開閉扉9における開閉が営業時間中の正当なものと判断された場合には、前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5のON検知信号を契機として復帰駆動手段403が作動し、図28に示されるように前記移動部材401が定位置に戻り前記位置検出センサー402によってON検知される。
すなわち復帰駆動電流により前記ステッピングモーター432が作動し、前記駆動歯車431を図中時計方向に半回転する駆動力を与えることにより、前記駆動歯車431と当接した前記歯車414が図中反時計方向に半回転するので、該歯車414と前記支持軸413を介し連結され一体となって動く前記内歯車416が図中反時計方向に半回転する。
ここで上述したように前記内歯車416の図中反時計方向の回転動作は前記係合片417と前記内歯車416の鋸歯状の歯部が係合することにより前記外歯車418へ伝動されるので、該外歯車418は復帰駆動手段403の作動にともない図中反時計方向に半回転し前記移動部材401が定位置に復帰されるので前記位置検出センサー402においてON検知される
次に本第4実施例のパチンコ遊技機において電源が供給されていない営業時間外には図7(a)に示されるように前記開閉扉9の鍵が開錠され、次に図6(a)および図6(c)に示されるように前記開閉扉9が開放されると、図29に示されるように前記移動部材401は移動しないため、前記位置検出センサー402によってON状態が維持されるとともに前記扉開閉検知手段4によってOFF状態となるとともに前記鍵のロック位置検出センサー5によってOFF状態となる。
すなわち、前記鍵のロック機構50において開錠動作されると前記歯部412および回転部材411が前記回転軸55を中心として反時計方向に回転することにより、前記歯車414と前記歯部412が噛み合い、回転動作が伝動し前記歯車414は図中時計方向に回転し、該歯車414と前記支持軸413を介し連結された前記内歯車416が図中時計方向に一体的に回転する。
ここで上述したように前記内歯車416の図中時計方向の回転動作は前記係合片417が前記内歯車416の鋸歯状の歯部に係合しないので前記外歯車418への伝動を回避するので、該外歯車418の前記先端部を延長した当接部419は現状を維持するので、前記先端部を延長した当接部419により図中下方に押圧されていた前記ローラ状部材422を一端支持する前記揺動部材421が他端を中心として図中時計方向に揺動した状態を維持するので、前記接点部材423と前記揺動部材421が接触状態を維持することにより前記位置検出センサー402がON検知された状態を維持する。
続いて前記開閉扉9が閉鎖されると図6(b)および図6(d)に示されるように前記扉開閉検知手段4によってON状態となり、図7(b)に示されるように前記開閉扉9の鍵が施錠されると前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5によってON状態となるとともに前記位置検出センサー402は図31に示されるようにOFF状態となる。
すなわち、前記鍵のロック機構50において施錠動作されると前記歯部412および回転部材411が前記回転軸55を中心として時計方向に回転することにより、図30に示されるように前記歯車414と前記歯部412が係合し、回転動作が連絡され前記歯車414は図中反時計方向に回転し、該歯車414と前記支持軸413を介し連結された前記内歯車416が図中反時計方向に回転する。
ここで上述したように前記内歯車416の図中反時計方向の回転動作は前記係合片417と前記内歯車416の鋸歯状の歯部が係合することにより前記外歯車418に伝動されるので、該外歯車418は前記鍵のロック機構50の施錠動作にともない図中反時計方向に回転し、結果として前記先端部を延長した当接部419が図中反時計方向に移動するので前記当接部419により図中下方に押圧されていた前記ローラ状部材422が図中上方に退避し、前記ローラ状部材422を一端支持する前記揺動部材421が他端を中心として図中反時計方向に揺動するので、前記接点部材423が前記揺動部材421と非接触状態となり前記位置検出センサー402がOFF状態となる。
ここで電源が供給されていない営業時間外では前記判定回路では前記開閉扉9の開閉および前記鍵のロック機構50の開施錠についての入力情報が得られないため、前記開閉扉9の開閉および前記鍵のロック機構50の開施錠についての判定はされず、また前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5はON状態であるがON検知はされないため、当然として前記復帰駆動手段403は作動せず、図31に示されるように前記移動部材401は移動した位置を維持し前記位置検出センサー402はOFF状態を維持する。
上記構成より成る本第4実施例のパチンコ遊技機は、夜間において不正施錠がなされた場合は、翌朝電源が投入されると正当な手順でパチンコ遊技機への電源が切断され、不正開放されることなく再度電源が投入された場合はON検知される前記位置検出センサー402がOFF検知されるためこれらの出力に基づき前記判定回路によって営業時間外における不正施錠の可能性を判定し、パチンコ遊技機に備えられた報知手段90によって報知するための信号を出力するので、夜間における不正施錠を精確に検知するとともに、遊技盤に配設された釘への不正操作および制御基板の不正改造に対する処理を可能にするという効果を奏する。
また、本第4実施例においては、不正施錠による異常状態を判定した際には前記報知手段90等により報知することに加え、不正改造に必要な処置その他の一定条件が満たされるまでの間は遊技の開始を阻止する制御を加えられる。
なお、異常報知がなされ従業員により遊技盤に配設された釘の不正操作および制御基板への不正改造への処置がなされた後、前記開閉扉9の鍵のロック機構50において施錠動作されるとともに、前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5において施錠が検知されると、前記判定回路からの復帰駆動指令により前記復帰駆動手段403が作動し、前記移動部材401が定位置に戻り前記位置検出センサー402においてOFF検知される。なお、異常報知および遊技の開始阻止制御の解除方法としては、第1実施例に記載したタイマー回路を用いる。
また、本第4実施例のパチンコ遊技機では、翌朝および昼間の電源投入時において前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5の施錠を検知すると、前記復帰駆動手段403に復帰駆動指令を出力するので、翌朝の電源投入時において前記移動部材401を確実に定位置に復帰させて新たな不正施錠を検知できるようにするとともに、昼間の営業時間中の従業員が行う遊技機の前記鍵のロック機構50の開施錠動作を伴う点検業務を円滑なものとするという効果を奏する。
また、本第4実施例の遊技機は、前記判定回路において夜間における前記鍵のロック機構50の不正施錠を検知したときは、遊技開始阻止手段150によって遊技制限を行うことにより、翌朝電源投入後に遊技盤に配設された釘への不正操作および制御基板の不正改造に対する処置が行われる前に行われる不正な遊技を防止するという効果を奏する。
また、本第4実施例のパチンコ遊技機は、前記開閉扉9の開閉および前記鍵のロック機構50の施錠を検知して、不正施錠を前記判定回路により判定するので、前記開閉扉9の開閉を伴わずに前記開閉扉9の鍵のロック機構50の施錠を伴う不正行為に対しても検知することが出来るという効果を奏する。
本第5実施例のパチンコ遊技機は、図32ないし図36に示されるように前記外枠101および該外枠101に対して前記ヒンジ部102を介して開閉自在に配設された開閉扉9および遊技盤本体500を備えた遊技機において、前記開閉扉9の開放動作に連動して動く移動部材と、前記移動部材の位置を検出して定位置にあるのか、移動した位置にあるのかを検出する位置検出センサーと、移動した前記移動部材の位置を定位置に復帰させる復帰駆動手段と、前記開閉扉9の開放および閉鎖を検知する扉開閉検知手段4と、前記開閉扉9に配設された鍵のロック機構50の開施錠を検知して、前記復帰駆動手段に復帰駆動指令を出力するための開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5と、前記位置検出センサーの出力により前記開閉扉9の開閉判定する判定回路とを備えており、以下上述の実施例との相違点を中心に説明し、同一部分には同一の符号を用いて説明を省略する。
なお、図36の(a),(b),(c)は、図32および図35におけるs1−s1線、s2−s2線、s3−s3線にそれぞれ沿う断面図である。
以下、本第5実施例の構成および不正開放検知の流れについて第1実施例ないし第4実施例との相違点を中心に説明する。
前記移動部材は、図32ないし図36に示されるように前記遊技盤本体500の左右方向に延在配設されたガイドレール510に沿って往復動する立方体部材のスライダー511の図中左方への移動動作に対して連動して移動する矩形部材512と、前記矩形部材512と一体となって移動する後述する環状のソレノイド531内に介挿されるロッド部材513とによって構成される。
前記スライダー511は、前記移動部材としての矩形部材512を連係させて移動させるものであって、十字状の横断面形状を有し、下面の左右の径部511S によって前記ガイドレール510の左右の径部510Sに当接し、摺動するように構成されるとともに、一端がピン514を介して前記開閉扉の一部に回転自在に配設されるとともに他端がピン515を介しスライダーの上部に回転自在に配設された矩形板状のリンク部材516によって連結されているので、前記開閉扉9の開閉動作に伴い前記ガイドレール510に沿って図中左方および右方に移動するように構成されている。
前記位置検出センサーは、図32ないし図35および図36(a)に示される前記遊技盤本体500に配設された前記ガイドレール510の一方の側面521に配設された発光ダイオードのような発光装置522と、他方の側面523に配設された受光ダイオードのような受光検知装置524とから成り、前記移動部材としての前記矩形部材512が移動前の定位置にあるときは、前記矩形部材512が発光装置522からの光を遮断し、受光検知装置524に光が到達しないように構成されている。
前記復帰駆動手段は、図32ないし図35および図36(c)に示される前記遊技盤本体500に配設された前記ガイドレール510の一部に配設され、前記矩形部材512に一体的に形成された前記ロッド状部材513に対して同軸状に配設される環状のソレノイド531により構成される。
前記扉開閉検知手段4は、上述の実施例と同様の構成のため説明を省略する。 前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5は、上述の実施例と同様の構成のため説明を省略する。
上記構成より成る本第5実施例における前記開閉扉9の不正開放検知の流れを以下で説明する。
最初に本第5実施例のパチンコ遊技機において電源が供給された営業時間中において図7(a)に示されるように前記開閉扉9の鍵が開錠されると、前記開閉扉9の鍵のロック検知手段5においてOFF検知される。
すなわち、前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5において鍵が開錠されると前記係合部材56が反時計方向に回転するので、該係合部材56の先端部との接触により押圧されていた前記ローラ状部材51が図中右方に突出するため、前記接点部材53に当接していた前記揺動部材52が図中時計方向に揺動して、前記接点部材53との接触状態が解除され、OFF検知される。
続いて前記開閉扉9が開放されると、前記扉開閉検知手段4によってOFF検知されるとともに、図33に示されるように前記移動部材が定位置より移動することにより前記位置検出センサーにおいてON検知される。
すなわち前記開閉扉9が図6中右方に移動する(c)または時計方向に揺動(a)するので、前記開閉扉9により図中左方に押圧されていた前記ローラ状部材44が図中右方へ移動し、また前記ローラ状部材44に連動して動く前記揺動部材45が反時計方向に揺動し前記接点部材454と非接触状態となることにより前記扉開閉検知手段4によってOFF検知される。
また、図33に示されるように前記開閉扉9の開放にともない前記矩形板状のリンク部材516およびピン515が図中左方に移動するため、前記矩形部材512が該ピン515において連結され該ピン515と連動して前記ガイドレール510上を移動する前記スライダー511により図中左方へ押圧されることにより図中左方へと連係して移動し、前記断面s1に配設された前記位置検出センサーにおいて前記受光部524が前記発光部522の光を検知するので、前記位置検出センサーによってON検知される。
続いて前記開閉扉9が閉鎖されると図6(b)および図6(d)に示されるように前記扉開閉検知手段4によってON検知される。
すなわち前記開閉扉9が図中左方に移動する(図6(d))または反時計方向に揺動する(図6(b))ので、前記ローラ状部材44が前記開閉扉9により図中左方に押圧されるので、前記ローラ状部材44に連動して動く前記揺動部材45が時計方向に揺動し前記接点部材454と接触状態となることにより前記扉開閉検知手段4によってON検知される。
ここで図34に示されるように前記開閉扉9の閉鎖にともない前記スライダー511が前記ガイドレール510に沿って図中右方に移動する。これに対して前記矩形部材512は、前記スライダー511とは独立の別部材であり、前記矩形部材512と一体的に移動する前記ロッド部材513は図36(b)に示されるように前記スライダー511内部に形成された円筒状の空間において前記スライダー511と一定距離を保たれ延在しているので、前記矩形部材512は図中左方に移動した位置に静止した状態となるため、前記断面s1に配設された前記位置検出センサー2において前記受光部524が前記発光部522の光を検知したままであるので、前記位置検出センサー2によってON検知された状態を維持する。
続いて、前記開閉扉9が閉鎖されると前記扉開閉検知手段4におけるON検知を受け、前記判定回路において、該開閉扉9の開閉が電源の供給された営業時間中における正常な開閉であると判定するとともに、前記復帰駆動手段に作動信号を出力することにより前記位置検出センサーにおいてOFF検知される。
すなわち、前記復帰駆動手段が復帰駆動電流に基づき前記環状のソレノイド531の磁気駆動力により前記ロッド部材513を図中右方に誘引することにより、図35に示されるように前記ロッド部材513と連結された前記矩形部材512が図中右方へと移動し定位置に復帰するため、前記位置検出センサーにおいて再びOFF検知される。
最後に、前記開閉扉9の鍵が施錠されることにより、前記開閉扉9の鍵のロック検知手段5がON検知される。
すなわち、前記開閉扉9の鍵ロック位置検出センサー5において鍵が施錠されると前記係合部材56が時計方向に回転するので、前記ローラ状部材51が該係合部材56の先端部に押圧されて図中左方に移動するため、前記ローラ状部材51と連動して動く前記揺動部材52が図中反時計方向に揺動して、前記接点部材53と接触することにより、ON検知される。
次に、本第5実施例のパチンコ遊技機において電源が供給されていない営業時間外には前記開閉扉9の不正開放がされると前記扉開閉検知手段4は図6(a)および図6(c)に示されるようにOFF状態となるとともに、前記移動部材が図33に示されるように図中左方へと移動することにより前記断面s1−s1において前記位置検出センサーがON状態となる。
すなわち前記開閉扉9が図中右方に移動する(図6(c))または時計方向に揺動する(図6(a))ので、前記開閉扉9により図中左方に押圧されていた前記ローラ状部材44が図中右方へ移動し、また前記ローラ状部材44に連動して動く前記揺動部材45が反時計方向に揺動し前記接点部材454と非接触状態となることにより前記扉開閉検知手段4によってOFF状態となる。
また、図33に示されるように前記開閉扉9の開放にともない前記矩形板状のリンク部材516およびピン515が図中左方に移動するため、前記矩形部材512が、該ピン515において連結され該ピン515と連動して前記ガイドレール510上を移動する前記スライダー511により図中左方へ押圧されることにより図中左方へと連係して移動し、前記断面s1−s1に配設された前記位置検出センサーにおいて前記受光部524と前記発光部522の間に光を遮蔽しうる位置に存在した前記矩形部材512が退避することにより、前記位置検出センサーによってON状態となる。
上記した前記開閉扉9が不正開放される場合は前記開閉扉9の鍵のロック機構50はなんらかの方法により開錠されるため、前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5はOFF状態となる。
すなわち、前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5において鍵が開錠されると前記係合部材56が反時計方向に回転するので、該係合部材56の先端部との接触により押圧されていた前記ローラ状部材51が図中右方に突出するため、前記接点部材53に当接していた前記揺動部材52が図中時計方向に揺動して、前記接点部材53との接触状態が解除され、OFF状態となる。
続いて前記開閉扉9が閉鎖されると図6(b)および図6(d)に示されるように前記扉開閉検知手段4によってON状態となる。
すなわち前記開閉扉9が図中左方に移動する(図6(d))または反時計方向に揺動する(図6(b))ので、前記ローラ状部材44が前記開閉扉9により図中左方に押圧されるので、前記ローラ状部材44に連動して動く前記揺動部材45が時計方向に揺動し前記接点部材454と接触状態となることにより前記扉開閉検知手段4によってON状態となる。
ここで図34に示されるように前記開閉扉9の閉鎖にともない前記スライダー511が前記ガイドレール510に沿って図中右方に移動する。これに対して前記矩形部材512は前記スライダー511とは独立の別部材であり、前記矩形部材512と一体的に移動する前記ロッド部材513は図36(b)に示されるように前記スライダー511内部に形成された円筒状の空間において前記スライダー511と一定距離を保たれ延在しているので、前記矩形部材512は図中左方に移動した位置に静止した状態となるため、前記断面s1−s1に配設された前記位置検出センサーにおいて前記受光部524が前記発光部522の光を検知しうる状態が維持されるので、前記位置検出センサーによってON状態を維持する。
ここで、電源が供給された営業時間中においては前記開閉扉9が閉鎖され前記扉開閉検知手段4におけるON検知を受け、前記判定回路において、該開閉扉9の開閉が電源が供給された営業時間中における正常な開閉であると判定されると、前記復帰駆動手段に作動信号を出力するが、電源が供給されていない営業時間外では前記扉開閉検知手段4におけるON検知もされないし、結果として前記判定回路から前記復帰駆動手段に出される作動信号も出力されないため前記位置検出センサーはON状態を維持する。
すなわち、前記ロッド部材513と連結された前記矩形部材512は図中左方に移動した位置で維持されるため、前記位置検出センサーにおいては図34に示されるようにON状態を維持する。
ここで、夜間不正開放が行われた場合に、翌朝電源が投入されると、正当な手順でパチンコ遊技機への電源が切断され、不正開放されることなく再度電源が投入された場合はOFF検知される前記位置検出センサーが前記矩形部材512の移動を検出してON検知されるためこれらの出力に基づき前記判定回路において営業時間外における不正開放の可能性を判定し、パチンコ遊技機に備えられた報知手段90によって報知する。また、本第5実施例においては、不正開放による異常状態を判定した際には前記報知手段90等により報知することに加え、不正改造に必要な処置その他の一定条件が満たされるまでの間は遊技の開始を阻止する制御を加えられる。
なお、異常報知がなされ従業員により遊技盤に配設された釘の不正操作および制御基板への不正改造への処置がなされた後、前記開閉扉9の鍵のロック機構50において施錠動作されるとともに、前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5において施錠が検知されると前記判定回路からの復帰駆動指令により前記復帰駆動手段が作動し、前記移動部材が定位置に戻り前記位置検出センサーにおいてOFF検知される。なお、異常報知および遊技の開始阻止制御の解除方法としては、第1実施例に記載したタイマー回路を用いる。
また本第5実施例の遊技機は、夜間における前記開閉扉9の開放動作に付随して動く前記移動部材の位置を、翌朝電源が投入された後、前記位置検出センサーによって、定位置にあるのか、移動した位置にあるのかを検出して、前記位置検出センサーの出力に基づき前記判定回路により前記開閉扉9の開閉判定をするとともに、前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5が前記鍵のロック機構50の施錠を検知して出力が出されているときは、前記復帰駆動手段の作動信号を出力して、前記復帰駆動手段により移動した前記移動部材を定位置に復帰させることにより、夜間における前記開閉扉9の不正開放を精確に検知するとともに、翌朝電源投入後に遊技盤に配設された釘への不正操作および制御基板の不正改造に対する処置を可能にして、前記移動部材を定位置に復帰させるという効果を奏する。
また、本第5実施例の遊技機は、前記判定回路において夜間における前記開閉扉9の不正開放を検知したときは、遊技開始阻止手段150によって遊技制限を行うことにより、翌朝電源投入後に遊技盤に配設された釘への不正操作および制御基板の不正改造に対する処置が行われる前に行われる不正な遊技を防止するという効果を奏する。
また、本第5実施例の遊技機は電源が切断された閉店後において、何者かによって、前記開閉扉9が不正に開放されると、前記開閉扉9の開放により前記スライダー511が前記遊技盤本体500の左右方向に延在配設されたガイドレール510に沿って左方へ移動し、前記スライダー511により左方へ押圧されることにより前記移動部材が左方へと連係して移動し、前記断面s1−s1に配設された前記位置検出センサーをON状態とするものであるため、夜間の電源切断時においても、前記開閉扉9の不正開閉を確実に検知することができるという効果を奏する。
また、上記構成より成る本第5実施例の遊技機は、昼間の電源投入時において前記扉開閉検知手段4が、前記開閉扉9の閉鎖状態を検知してON検知による出力が出されているときは、前記判定回路が、前記復帰駆動手段に復帰駆動指令を出力するので、電源投入時において前記移動部材を確実に定位置に復帰させ営業時間中の従業員が行う遊技機の前記開閉扉9の開閉動作を伴う点検業務を円滑なものとするという効果を奏する。
さらに本第5実施例の遊技機は、前記開閉扉の開放動作に付随してガイドレール510に沿って移動するスライダーの移動方向により選択的に前記移動部材を移動させるものであるので、安価且つシンプルな構成により、電源切断時における前記開閉扉509の不正開放があったことを確実に報知して、遊技盤に配設された釘への不正操作および制御基板の不正改造に対する処置を可能にするという効果を奏する。
本第6実施例のパチンコ遊技機は、図37ないし図42に示されるように外枠101および該外枠101に対して開閉自在に配設された開閉扉609および遊技盤本体600を備えた遊技機において、前記開閉扉609の開放動作に付随して動く移動部材と、前記移動部材の位置を検出して定位置にあるのか、移動した位置にあるのかを検出する位置検出センサーと、移動した前記移動部材の位置を定位置に復帰させる復帰駆動手段と、前記開閉扉609の開放および閉鎖を検知する扉開閉検知手段4と、前記開閉扉9に配設された鍵のロック機構50の開施錠を検知して、前記復帰駆動手段に復帰駆動指令を出力するための開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5と、前記位置検出センサーの出力により前記開閉扉609の開閉判定する判定回路を備えている。以下で本第6実施例の構成および不正開放検知の流れについて実施例1ないし実施例5との相違点を中心に説明する。
前記移動部材は、図37ないし図42に示されるように前記遊技盤本体600の内部の上下方向に形成された移動空間611に上下方向に移動可能に配設された矩形部材612とから成り、円柱状のロッド部材613が前記矩形部材612と一体的に形成されている。
本第6実施例の移動機構610は、前記移動部材と、前記開閉扉609の裏面において前後方向に突設された突設部材614と、図39に示されるように前記突設部材614の先端部に前記突設部材614に対してヒンジ部615を介して前記矩形部材612の図中上方への移動を可能にするために反時計方向上方に揺動自在に形成された略コの字状の揺動部材616と、前記略コの字状の揺動部材616の前記矩形部材612の図中下方への移動を阻止するために時計方向下方への揺動動作を阻止する阻止機構617により構成される。
なお、前記矩形部材612の一辺は前記略コの字状の揺動部材616の対向間隔L より長く設定され、前記円柱状のロッド部材613の直径は前記略コの字状の揺動部材616の対向間隔L より短く設定されている。これにより、図37に示されるような前記開閉扉609の開放前閉鎖時には前記略コの字状の揺動部材616が前記矩形部材612の図中下方への落下を阻止するとともに、図40に示されるように前記開閉扉609の開放後閉鎖時には図中右方へ移動してきた前記略コの字状の揺動部材616と前記円柱状のロッド部材613との干渉を回避することが可能な構成となっている。
前記位置検出センサーは、図37、図38、図40および図41に示されるように前記遊技盤本体600内部に形成された前記移動空間611の下側に、前記矩形部材612の一辺以上の距離を離して対向配設された、発光装置621および受光検知装置622とから成る。
前記復帰駆動手段は、復帰駆動電流に基づく磁気駆動力により前記円柱状のロッド部材613を図中上方へ誘引するソレノイド631により構成され、前記ソレノノイド631は図38および図40に示されるように前記矩形部材612および前記円柱状のロッド部材613が前記移動空間611の下側に落下した際に、前記円柱状のロッド部材613の上端が前記ソレノイド631の下端より図中上方に存在する位置に配設される。
前記扉開閉検知手段4は、上記記載の実施例と同様の構成より成るので、説明を省略する。
前記開閉扉609の鍵のロック位置検出センサー5は、上記記載の実施例と同様の構成より成るので、説明を省略する。
上記構成より成る本第6実施例における前記開閉扉9の不正開放検知の流れを以下で説明する。
最初に本第6実施例のパチンコ遊技機において営業時間中の電源供給時に前記開閉扉609が開放されると、前記扉開閉検知手段4によってOFF検知されるとともに、図38に示されるように前記移動部材が定位置より落下移動することにより前記位置検出センサーにおいてOFF検知される。
すなわち前記開閉扉609が図中右方に移動する(図6(c))または時計方向に揺動する(図6(a))ので、前記開閉扉609により図中左方に押圧されていた前記ローラ状部材44が図中右方へ移動し、また前記ローラ状部材44に連動して動く前記揺動部材45が反時計方向に揺動し前記接点部材454と非接触状態となることにより、前記扉開閉検知手段4によってOFF検知される。
また、図38に示されるように前記開閉扉609の開放にともない前記突設部材614および前記略コの字状の揺動部材616が図中左方へ移動するため、該略コの字状の揺動部材616に支持されていた前記矩形部材612および円柱状のロッド部材613が図中下方へと落下することにより、前記発光装置621から放出された光を前記矩形部材612が遮ることにより前記受光検知装置622へと該放出された光を到達することを回避するので前記位置検出センサーにおいてOFF検知される。
続いて前記開閉扉609が閉鎖されると図6(b)および図6(d)に示されるように前記扉開閉検知手段4によってON検知される。
すなわち前記開閉扉609が図中左方に移動する(図6(d))または反時計方向に揺動する(図6(b))ので、前記ローラ状部材44が前記開閉扉9により図中左方に押圧されるので、前記ローラ状部材44に連動して動く前記揺動部材45が時計方向に揺動し前記接点部材454と接触状態となることにより前記扉開閉検知手段4によってON検知される。
続いて、前記開閉扉609が閉鎖され前記扉開閉検知手段4におけるON検知を受け、前記判定回路において、該開閉扉9の開閉が営業時間中(電源供給時)における正常な開閉であると判定され、前記復帰駆動手段に作動信号を出力する。
すなわち、図41に示されるように前記復帰駆動手段が復帰駆動電流に基づき前記ソレノイド631の磁気駆動力により前記円柱状のロッド部材613を図中上方に誘引することにより、前記円柱状のロッド部材613と一体的に形成された前記矩形部材612が図中上方へと移動するため、前記位置検出センサーにおいて再びON検知される。
なお前記ソレノイド631の磁気駆動力により前記円柱状のロッド部材613と一体となって図中上方へ誘引された前記矩形部材612は、前記略コの字状の揺動部材616の下端に当接し前記略コの字状の揺動部材616を図中上方へ押圧することにより、前記ヒンジ部615に支持された略コの字状の揺動部材616が反時計方向に揺動することにより、前記矩形部材612および円柱状のロッド部材613が前記開閉扉609の閉鎖時に定位置に復帰することが可能となる。
次に、本第6実施例のパチンコ遊技機において営業時間外の電源非供給時において前記開閉扉609の不正開放がされると、前記扉開閉検知手段4は、図6(a)および図6(c)に示されるようにOFF状態となるとともに、前記移動部材としての前記矩形部材612が図38に示されるように図中下方へ自然落下して移動することにより前記位置検出センサーがON状態となる。
すなわち前記開閉扉609が図中右方に移動する(図6(c))または時計方向に揺動する(図6(a))ので、前記開閉扉9により図中左方に押圧されていた前記ローラ状部材44が図中右方へ移動し、また前記ローラ状部材44に連動して動く前記揺動部材45が反時計方向に揺動し前記接点部材454と非接触状態となることにより前記扉開閉検知手段4によってOFF状態となる。
また、図38に示されるように前記開閉扉609の開放にともない前記矩形部材612が載置されていた前記突設部材614および前記略コの字状の揺動部材616が図中左方へ移動するため、該略コの字状の揺動部材616に載置されていた前記矩形部材612および円柱状のロッド部材613が自重により図中下方へと落下し、前記発光装置621から放出された光を遮ることにより前記受光検知装置622へと該放出された光が到達することを阻止するので前記位置検出センサーにおいてOFF検知状態となる。
続いて前記開閉扉609が閉鎖されると図6(b)および図6(d)に示されるように前記扉開閉検知手段4によってON状態となる。
すなわち前記開閉扉609が図中左方に移動する(図6(d))または反時計方向に揺動する(図6(b))ので、前記ローラ状部材44が前記開閉扉609により図中左方に押圧されるので、前記ローラ状部材44に連動して動く前記揺動部材45が時計方向に揺動し前記接点部材454と接触状態となることにより前記扉開閉検知手段4によってON状態となる。
ここで、営業時間中の電源供給時においては、前記開閉扉609が閉鎖され前記扉開閉検知手段4におけるON検知を受けると、前記判定回路において該開閉扉609の開閉が営業時間中における正常な開閉であると判定され、前記復帰駆動手段に作動信号を出力するが、営業時間外の電源非供給時においては、当然として前記扉開閉検知手段4におけるON検知もされないし、結果として前記判定回路から前記復帰駆動手段に出される作動信号も出力されない。
すなわち、前記円柱状のロッド部材613および矩形部材612は図中下方に落下した位置で維持されるため、前記位置検出センサーにおいては図40に示されるようにOFF状態を維持する。
ここで、翌朝電源が投入されると、正当な手順でパチンコ遊技機への電源が切断され、不正開放されることなく再度電源が投入された場合はON検知される前記位置検出センサーがOFF検知されるため、これらの出力に基づき前記判定回路において営業時間外における不正開放の可能性を判定し、パチンコ遊技機に備えられた報知手段90によって報知する。また、本第6実施例においては、不正開放による異常状態を判定した際には前記報知手段90等により報知することに加え、不正改造に必要な処置その他の一定条件が満たされるまでの間は遊技の開始を阻止する制御を加えられる。
なお、異常報知がなされ従業員により遊技盤に配設された釘の不正操作および制御基板への不正改造への処置がなされた後、前記開閉扉9の鍵のロック機構50において施錠動作されるとともに、前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5において施錠が検知されると、前記判定回路からの復帰駆動指令により前記復帰駆動手段が作動し、前記移動部材が定位置に戻り前記位置検出センサーにおいてON検知される。なお、異常報知および遊技の開始阻止制御の解除方法としては、第1実施例に記載したタイマー回路を用いる。
また、本第6実施例の遊技機は、翌朝の電源投入時においては前記鍵のロック位置検出センサー5が、前記鍵のロック機構50の施錠を検知して出力が出されているときは、前記判定回路が、前記復帰駆動手段に復帰駆動指令を出力するので前記移動部材を確実に定位置に復帰させて新たな不正開放を検知できるようにするとともに、昼間の営業時間中の従業員が行う遊技機の前記開閉扉609の開閉動作を伴う点検業務を円滑なものとするという効果を奏する。
また、本第6実施例の遊技機は、前記判定回路において夜間における前記開閉扉9の不正開放を検知したときは、遊技開始阻止手段150によって遊技制限を行うことにより、翌朝電源投入後に遊技盤に配設された釘への不正操作および制御基板の不正改造に対する処置が行われる前に行われる不正な遊技を防止するという効果を奏する。
上記構成より成る本第6実施例のパチンコ遊技機は、上述したように営業時間外における不正開放の可能性を判定し、パチンコ遊技機に備えられた報知手段90によって報知することにより、電源切断時における前記開閉扉609の不正開放があったことを確実に報知して、遊技盤に配設された釘への不正操作および制御基板の不正改造に対する処置を可能にするという効果を奏する。
また、図37に示されるように前記移動空間611を前記遊技盤本体600の内部に形成することにより等価的に、前記移動部材および前記位置検出センサーを包囲する包囲構造を構成することにより、前記開閉扉609の開放動作に付随して前記移動部材の位置を作為的に定位置に戻すことを不可能にするという効果を奏する。
さらに本第6実施例の遊技機は、前記開閉扉609の開放動作に付随して前記移動部材の自重を利用して落下移動させるものであるので、安価且つシンプルな構成により、電源切断時における前記開閉扉609の不正開放があったことを確実に報知して、遊技盤に配設された釘への不正操作および制御基板の不正改造に対する処置を可能にするという効果を奏する。
上述の実施例は、説明のために例示したもので、本発明としてはそれらに限定されるものでは無く、特許請求の範囲、発明の詳細な説明および図面の記載から当業者が認識することができる本発明の技術的思想に反しない限り、変更および付加が可能である。
上述の実施例は、一例としてパチンコ遊技機について説明したが、本発明としてはそれらに限定されるものでは無く、パチンコ遊技機に限らず、外枠および開閉扉を有する回胴式遊技機をはじめその他本発明を適用可能な遊技機等についても適用可能である。
上述の第1実施例においては一例として開閉扉の開放動作に付随して移動する移動部材と、移動部材の位置を検出する位置検出センサーと、移動した移動部材を定位置に復帰させる復帰駆動手段と、位置検出センサーからの出力に基づき開閉扉の開閉を判定する判定回路と、判定回路の判定結果に基づいて遊技制限を行う遊技開始阻止手段に加え、鍵のロック機構と、鍵のロック位置検出センサーと、電子ロック機構と、および電子ロック検知手段を備えている例について説明したが、本発明としてはそれらに限定されるものではなく、移動部材と位置検出センサーと復帰駆動手段と判定回路と遊技開始阻止手段のみが必須の構成要件であり、その他の構成については必要に応じて適宜組合わせればよい選択的構成要件である。
また、上述の実施例では復帰駆動手段の作動契機として、一例として扉開閉検知手段、鍵のロック位置検出センサーにおける検知出力、解除スイッチ、電源切換検出手段またはおよびタイマー回路を用いたが、位置検出センサーにおける検知出力のみでも復帰駆動手段の作動契機とする構成としてもよいし、その他本発明の技術構成を満たす範囲内においては適宜選択して用いることができる。
上述の第1実施例のパチンコ遊技機においては、一例として前記移動部材1の位置を検出するための前記位置検出センサー2として押圧検知センサーを用いた態様を、移動された前記移動部材1の位置を定位置に復帰させる前記復帰駆動手段3としてソレノイドを用いた態様を、前記開閉扉9の開閉を検知する前記扉開閉検知手段4として押圧検知センサーを用いた態様を、前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5として押圧検知センサーを用いた態様を、前記開閉扉9の電子ロック機構6としてソレノイドを用いた態様を、前記電子ロック機構6のロック状態を検知する電子ロック検知手段7として押圧検知センサーを用いた態様を採用したが、本発明はこれらに限定されるものではなく前記復帰駆動手段3または前記開閉扉9の電子ロック機構6としてモーター等を用いた態様や、さらには前記開閉扉9の開閉または開閉扉の鍵のロックまたは電子ロック状態または前記移動部材1の位置を検出するのに光学的フォトセンサーの他、磁気的センサーその他の物理的減少を利用した非接触式センセーおよび接触式センサーを用いた態様を採用することが出来る。
また、第1実施例においては、前記報知手段90が不正開放が行われたことを報知する不正開放報知状態および不正開放が行われなかったことを報知する正常報知状態を実現したが、不正開放報知状態を実現するのみもしくは正常報知状態を実現するのみの構成としてもよい。
また、第1実施例における前記タイマー回路においては不正開放による異常状態の自動解除までの時間を一例として10分後と設定したが、前記異常状態の自動解除までの時間を20分と設定するもしくは10分を20分に延長させるための手段を設けることが出来る。
また、前記タイマー回路を等価的に実現する手段としてサブ基板のRTCを用いた構成とすることも出来る。
また、前記鍵操作部54においてレバー操作により前記鍵のロック機構50の開施錠を実現する構成とすることも出来る。
また、前記包囲部材は、前記移動部材に加え前記位置検出センサーおよび前記復帰駆動手段等も包囲するように適用可能であり、本発明の効果を実現するにあたり有効的に適宜活用できるものである。
また、上述の第2実施例のパチンコ遊技機においては一例として、前記位置検出センサーとしてフォトセンサーを用いた態様を、移動された前記第1の移動部材211および前記第2の移動部材212の位置を定位置に復帰させる前記復帰駆動手段203としてソレノイドを用いた態様を、前記開閉扉9の開閉を検知する前記扉開閉検知手段4として押圧検知センサーを用いた態様を、前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5として押圧検知センサーを用いた態様を採用したが、本発明としてはこれらの手段の組み合わせに限定されない。
また、上述の第4実施例に記載したように前記復帰駆動手段403としてステッピングモーターを用いたが、該ステッピングモーターを第3実施例に適用することも出来る。
また上述の第3実施例で記載した包囲部材を、本第4実施例に適用することも出来る。
また、上述の第5実施例では一例として昼間の電源投入時の前記復帰駆動手段の作動契機を前記扉開閉検知手段4の検知状態としたが、本発明はこれに限定されるものではなく前記復帰駆動手段の作動契機を前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5とすることも出来る。
また、上述の第6実施例では一例として昼間の電源投入時の前記復帰駆動手段の作動契機を前記扉開閉検知手段4の検知状態としたが、本発明はこれに限定されるものではなく前記復帰駆動手段の作動契機を前記開閉扉9の鍵のロック位置検出センサー5とすることも出来る。
また、上述の第2実施例ないし第6実施例において、第1実施例と同様に不正開放による異常状態を判定した際に前記報知手段90等により報知することに加え、一定条件が満たされるまでの間は遊技の開始を阻止する制御を加えることも出来る。
上述の実施例では、図5に示されるように前記解除スイッチが前記開閉扉またはおよび遊技盤本体が閉鎖されている状態においても操作可能な構成としたが、本発明においては前記解除スイッチを前記開閉扉またはおよび遊技盤本体が開放されている状態において操作可能な構成とすることもできる。 なお、前記開閉扉またはおよび遊技盤本体が開放されている状態において前記解除スイッチが操作されると、一例として5秒間が経過した後に前記復帰駆動手段へ復帰駆動指令を出力する構成とすることが可能であり、従業員は前記解除スイッチを操作して5秒以内に前記開閉扉またはおよび遊技盤本体を閉鎖させる。
また、上述の第2実施例ないし第6実施例において、異常状態を解除する方法として第1実施例で示した解除スイッチまたはおよび電源切換検出手段を用いることも出来る。
ここで、第1実施例ないし第6実施例における報知の方法については一例としてパチンコ遊技機に備えられた報知手段90によって報知する例について説明したが、本発明はこれに限定されるものでなくパチンコ遊技機では報知されることなく、ホールの集中管理室または島データ表示装置等によって報知、もしくはこれらの組み合わせによって報知されるものであってもよい。
上述の実施例においては、一例として第2実施例において前記枠体101に対する前記遊技盤本体200および前記開閉扉9の不正開閉を検知する実施例を記載し、第1実施例、第5実施例、および第6実施例において前記枠体101および前記遊技盤本体に対する前記開閉扉の不正開閉を検知する実施例を記載したが、不正開閉を検知する対象を前記遊技盤本体および前記開閉扉とするか、前記開閉扉のみとするかは、上述した不正開閉検知機構の配置を変えることにより容易に実現できるものであり、上述の各実施例においてどちらの不正開閉を検知する構成とするかは選択的事項であるとともに、前記不正開閉検知機構を組み合わせることにより不正開放および不正閉鎖の両方を検知する構成とすることも出来る。
上述の実施例においては、一例として第3実施例ないし第4実施例において前記枠体101および前記遊技盤本体100に対する前記開閉扉9の不正開施錠を検知する実施例を記載したが、不正開施錠を検知する対象を前記遊技盤本体および前記開閉扉とするか、前記開閉扉のみとするかは、上述した不正開施錠検知機構の配置を変えることにより容易に実現できるものであり、上述の第3実施例および第4実施例においてどちらの不正開施錠を検知する構成とするかは選択的事項であるとともに、前記不正開施錠検知機構を前記第1実施例、第2実施例、第5実施例、および第6実施例に適用することも出来る。
外枠および該外枠に対して開閉自在に配設された開閉扉および遊技盤本体を備えた遊技機において、前記開閉扉またはおよび遊技盤本体の開閉動作に付随して動く移動部材と、前記移動部材の位置を検出して定位置にあるのか、移動した位置あるのかを検出する位置検出センサーと、移動した前記移動部材を定位置に復帰させる復帰駆動手段と、前記判定回路の判定結果に基づいて遊技制限を行う遊技開始阻止手段を備えることにより、電源が供給されていない夜間における前記開閉扉またはおよび遊技盤本体の不正開閉および制御基板の不正改造を精確に検知するとともに、翌朝電源投入後に制御基板の不正改造に対する処置が行われる前に行われる不正な遊技を防止するという用途にも適用できる。
本発明の第1実施例のパチンコ遊技機において、開閉扉を開放した時の斜視図である。
本第1実施例のパチンコ遊技機において、移動部材、移動機構、位置検出センサー、復帰駆動手段を示す部分拡大斜視図である。
本第1実施例のパチンコ遊技機において、開閉扉の開放前の状態、開放状態および閉鎖状態における要部である移動部材、移動機構、位置検出センサー、復帰駆動手段を示す部分拡大平面図である。
本第1実施例のパチンコ遊技機において、開放前および開放後の要部である移動部材、移動機構、位置検出センサー、復帰駆動手段を示す部分拡大側面図である。
本第1実施例のパチンコ遊技機において、開閉扉、扉開閉検知手段、包囲部材を示す部分拡大斜視図である。
本第1実施例のパチンコ遊技機において、開放および閉鎖の各状態の開閉扉、扉開閉検知手段を示す部分拡大平面図および部分拡大側面図である。
本第1実施例のパチンコ遊技機において、鍵のロック機構、開閉扉の鍵のロック位置検出センサーにおける開錠状態および施錠状態を示す部分拡大背面図である。
本第1実施例のパチンコ遊技機において、開閉扉の電子ロック機構、電子ロック機構のロック状態を検知する電子ロック検知手段を示す部分拡大斜視図である。
本第1実施例のパチンコ遊技機において、開閉扉の電子ロック機構、電子ロック機構のロック状態を検知する電子ロック検知手段におけるロック状態およびロック解除状態を示す部分拡大背面図である。
本第1実施例のパチンコ遊技機において、開閉扉が開放された後、移動部材を人為的に定位置に戻された際に開閉扉が閉鎖不能となる構造を説明するための開放状態および閉鎖途中状態を示す説明図である。
本第1実施例および変形例のパチンコ遊技機において、不正開放を検知し該不正開放の報知および遊技の開始阻止制御を行い、これら不正開放による異常状態を解除スイッチにより解除するときの制御ブロック図である。
本第1実施例の変形例のパチンコ遊技機において、不正開放を検知し該不正開放の報知および遊技の開始阻止制御を行い、これら不正開放による異常状態を解除スイッチにより解除するときのフローチャート図である。
本第1実施例の変形例のパチンコ遊技機において、不正開放を検知し該不正開放の報知および遊技の開始阻止制御を行い、これら不正開放による異常状態を電源切換検出手段により解除するときの制御ブロック図である。
本第1実施例の変形例のパチンコ遊技機において、不正開放を検知し該不正開放の報知および遊技の開始阻止制御を行い、これら不正開放による異常状態を電源切換検出手段により解除するときの簡略回路図である。
本第1実施例の変形例のパチンコ遊技機において、不正開放を検知し該不正開放の報知および遊技の開始阻止制御を行い、これら不正開放による異常状態を電源切換検出手段により解除するときの出力信号のタイムチャート図である。
本第1実施例の変形例のパチンコ遊技機において、不正開放を検知し該不正開放の報知および遊技の開始阻止制御を行い、これら不正開放による異常状態を電源切換検出手段により解除するときのフローチャート図である。
本第1実施例の変形例のパチンコ遊技機において、不正開放を検知し該不正開放の報知および遊技の開始阻止制御を行い、これら不正開放による異常状態をタイマー回路を用いて解除する制御ブロック図である。
本第1実施例の変形例のパチンコ遊技機において、不正開放を検知し該不正開放の報知および遊技の開始阻止制御を行い、これら不正開放による異常状態をタイマー回路を用いて解除するフローチャート図である。
本発明の第2実施例のパチンコ遊技機において、遊技盤本体および開閉扉を開放した時の斜視図である。
本第2実施例のパチンコ遊技機において、遊技盤本体の閉鎖時における移動部材周辺の部材の位置関係を示す部分拡大斜視図である。
本第2実施例のパチンコ遊技機において、遊技盤本体の開放時における移動部材周辺の部材の位置関係を示す部分拡大斜視図である。
本第2実施例のパチンコ遊技機において、遊技盤本体の開放後再び閉鎖された時における移動部材周辺の部材の位置関係を示す部分拡大斜視図である。
本第2実施例のパチンコ遊技機において、遊技盤本体が再び閉鎖された後、復帰駆動手段により移動部材を復帰させた状態を示す部分拡大上面図である。
本第3実施例のパチンコ遊技機において、開閉扉の鍵の施錠時における移動部材周辺の部材の位置関係を示す部分拡大斜視図である。
本第3実施例のパチンコ遊技機において、開閉扉の鍵の開錠途中における移動部材周辺の部材の位置関係を示す部分拡大斜視図である。
本第3実施例のパチンコ遊技機において、開閉扉の鍵の開錠後における移動部材周辺の部材の位置関係を示す部分拡大斜視図である。
本第3実施例のパチンコ遊技機において、開閉扉の鍵の開錠後再び施錠された後における移動部材周辺の部材の位置関係を示す部分拡大斜視図である。
本第4実施例のパチンコ遊技機において、開閉扉の鍵の施錠時における移動部材周辺の部材の位置関係を示す部分拡大斜視図である。
本第4実施例のパチンコ遊技機において、開閉扉の鍵の開錠時における移動部材周辺の部材の位置関係を示す部分拡大斜視図である。
本第4実施例のパチンコ遊技機において、開閉扉の鍵の開錠後施錠途中における移動部材周辺の部材の位置関係を示す部分拡大斜視図である。
本第4実施例のパチンコ遊技機において、開閉扉の鍵の施錠後における移動部材周辺の部材の位置関係を示す部分拡大斜視図である。
本第5実施例のパチンコ遊技機において、開閉扉の閉鎖時における移動部材およびスライダーの位置を示す部分拡大平面図である。
本第5実施例のパチンコ遊技機において、開閉扉の開放時における移動部材およびスライダーの位置を示す部分拡大平面図である。
本第5実施例のパチンコ遊技機において、開閉扉が開放された後再び閉鎖された時における移動部材およびスライダーの位置関係を示す部分拡大平面図である。
本第5実施例のパチンコ遊技機において、開閉扉が再び閉鎖された後、復帰駆動手段により移動部材を復帰させた状態を示す部分拡大平面図である。
本第5実施例のパチンコ遊技機において、図32ないし図35におけるs1−s1、s2−s2およびs3−s3線に沿って欠截した部位を示す部分拡大断面図である。
本第6実施例のパチンコ遊技機において、開閉扉の開放前閉鎖時における移動部材の位置を示す部分拡大断面図である。
本第6実施例のパチンコ遊技機において、開閉扉の開放時における落下した移動部材の位置を示す部分拡大断面図である。
本第6実施例のパチンコ遊技機において、突設部材、ヒンジ部、略コの字状の揺動部材、阻止機構を示す部分拡大斜視図である。
本第6実施例のパチンコ遊技機において、開閉扉の開放後閉鎖された状態における移動部材の位置を示す部分拡大断面図である。
本第6実施例のパチンコ遊技機において、開閉扉の開閉後、復帰駆動手段により移動部材を上方位置に復帰させる途中の揺動部材が反時計方向に揺動した状態を示す部分拡大断面図である。
本第6実施例のパチンコ遊技機において、略コの字状の揺動部材と円柱状のロッド部材との位置関係を示す図40におけるA−A線矢視の部分拡大図である。
従来の第1の遊技機において、ソレノイドにより移動させて下扉の閉動作を阻止する前記移動部材を示す部分断面図である。
従来の第2の遊技機において、レールに移動可能に取り付けられ、扉が開放されると移動する扉開放センサを示す部分断面図である。
符号の説明
1 移動部材
2 位置検出センサー
3 復帰駆動手段
4 扉開閉検知手段
5 開閉扉の鍵のロック位置検出センサー
6 開閉扉の電子ロック機構
7 電子ロック機構のロック状態を検知する電子ロック検知手段
9 開閉扉
100 遊技盤本体
101 枠体
150 遊技開始阻止手段