JP2010028621A - 電子音響システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 マイクA,Bおよび楽器Aから入力された音響信号はミキシングエンジン部29に入力されてミキシング処理されてメインスピーカL,Rから放音される。マイクA,Bおよび楽器Aのステージ50上の配置位置をメッシュ型センサー群27および実体位置検出回路28により検出して、その位置情報を制御部51に供給する。制御部51は位置情報に基づいて、操作テーブル52上にマイクA,Bおよび楽器Aのパラメータの値を変更可能なCH1オブジェクト〜ch3オブジェクトを表示させる。これにより、マイクA,Bおよび楽器Aに各オブジェクトを直感的に対応付けてパラメータを制御することができる。
【選択図】 図2
Description
そこで、上記の不都合を解決する目的で、透明又は半透明のタッチ操作子付きの平面状とされた表示手段をミキサー装置のパネルに立設し、該表示手段を透過して見える演奏者(音響入力機器)と重なるように、該表示手段上に操作子を表示したミキサー装置が従来提案されている。
そこで、本発明は複数の音響入力機器のパラメータを直感的に操作手段に対応付けて制御することができる電子音響システムを提供することを目的としている。
図1に示す第1実施例の電子音響システム1は、電子音響システム1の全体の動作を管理プログラム(OS:Operating System)を実行することにより制御するCPU(Central Processing Unit)10と、CPU10が実行するミキシング制御プログラム等の動作ソフトウェアが格納されている不揮発性のROM(Read Only Member)11と、CPU10のワークエリアや各種データ等が記憶されるRAM(Random Access Memory)12を備えている。CPU10は、ミキシング制御プログラムを実行することにより、入力された複数の音響信号に音響信号処理を施してミキシング処理を行っている。なお、ROM11をフラッシュメモリ等の書き換え可能なROMとすることで、動作ソフトウェアの書き換えを可能とすることができ、動作ソフトウェアのバージョンアップを容易に行うことができる。また、一定間隔でCPU10に対して割り込みを発生させるタイマ13が備えられている。外部記憶装置14は、ハードディスク(HD)、FD(フレキシブルディスク又はフロッピーディスク(商標)、CD(コンパクトディスク)−ROM、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(ディジタル多目的ディスク)、フラッシュメモリや半導体メモリなどの記憶媒体と、その駆動装置からなり、管理プログラム(OS)、動作ソフトウェアや各種データが記憶されている。この場合、記憶媒体は着脱可能であってもよいし、電子音響システム1に内蔵されていてもよい。通信I/F15は、外部機器との間でデータ等の授受を行うためのイーサネット(商標)等の通信用のインタフェース(I/F)であり、インターネット等の通信ネットワーク16を介してサーバ装置17に接続して各種データやプログラム等をダウンロードすることができる。MIDI I/F18は、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)機器19と接続するためのMIDIインタフェースであり、MIDIインタフェースを有するシンセサイザや音源などと接続することができる。
このように構成された電子音響システム1において、ユーザが音響入力機器30である楽器やマイクのレベルやパン等のパラメータを制御する場合は、パラメータ値がグラフ表示される第二モードに切り替えて、タッチパネル24上に表示されたオブジェクトに対して操作を行う。これにより、当該オブジェクトに対応する音響入力機器30に割り当てられたチャンネルの音響特性を制御するパラメータの値が変更され、ミキシングエンジン部29は、変更されたパラメータ値に基づいてミキシングレベルや定位位置等の音響信号処理を実行するようになる。
図2において、ステージ50上にはマイクAを使用して歌唱する演奏者、楽器Aを演奏する演奏者、マイクBを使用して歌唱する演奏者が所定の位置に立っている。マイクAにはRFID31等のタグ1が埋め込まれており、同様に、楽器Aにはタグ2が埋め込まれており、マイクBにはタグ3が埋め込まれている。マイクA,Bおよび楽器Aからの音響信号はミキシングエンジン部29のそれぞれに割り当てられたチャンネルに入力される。ミキシングエンジン部29では制御部51の制御の基で、各チャンネルのパラメータに基づいて音量レベルや周波数特性が調整されてミキシングされ、音量、パン、効果などの音響特性が付与されて、ステージ50の脇に設けられているメインスピーカL32aおよびメインスピーカR32bから、歌唱音や演奏音が客席に向けて出力されるようになる。なお、制御部51はCPU10、ROM11、RAM12等から構成される。
図3においては、タッチパネル24に表示される第一モードの配置表示の表示態様と、第二モードの入力レベル表示の表示態様と、第二モードのパン表示の表示態様とが示されている。このように、第二モードにおいてはパラメータ種類に応じた表示態様とされる。第一モードの表示態様と第二モードの2つの表示態様は、ボタン52d〜52fのいずれかを操作することにより、いずれの表示態様からでも所望の表示態様に切り替えることができる。例えば、レベルボタン52eが操作された場合はレベルボタン52eが白抜き表示になり入力レベル表示の表示態様に切り替わり、縦棒の長さで各音響入力機器30に割り当てられたチャンネルにおける入力レベルの大きさが表示される棒グラフの画像がタッチパネル24に表示される。そして、矩形枠のオブジェクトとされる図形52a,52b,52cが、対応するチャンネルの棒グラフの先端に表示される。これにより、図形52a,52b,52cの各表示位置により、そのチャンネルの入力レベルが示されるようになる。また、各棒グラフの近傍に入力レベル値が数値で表示される。図示する例では、チャンネル1では−3dB、チャンネル2では−10dB、チャンネル3では0dBの入力レベルが設定されている。この入力レベル表示の表示態様において、オブジェクトの図形52a,52b,52cのいずれかにタッチして指を上下に動かしてドラッグすると、そのドラッグ操作がタッチ検出回路26により検出されて、制御部51の制御の基で操作された図形52a,52b,52cが指の移動に伴って移動表示されていくと共に、対応するチャンネルの入力レベルのパラメータ値が操作に応じて変更されるようになる。変更されたパラメータ値は、制御部51からミキシングエンジン部29に送られてミキシングエンジン部29において当該チャンネルの音響特性である入力レベルが変更された音響信号処理が行われるようになる。
図5に示すように、ステージ50上の構成は図2に示す第1実施例の概略構成と同様とされており、音響入力機器30とされるマイクA、楽器A、マイクBにはそれぞれRFID31等のタグ1〜タグ3が埋め込まれている。マイクA,Bおよび楽器Aからの音響信号はミキシングエンジン部29のそれぞれ割り当てられたチャンネルに入力され、各チャンネルのパラメータに基づいて音量レベルや周波数特性が調整されてミキシングされ、音量、パン、効果などの音響特性が付与されて、ステージ50の脇に設けられているメインスピーカL32aおよびメインスピーカR32bから、歌唱音や演奏音が客席に向けて出力されるようになる。なお、ミキシングエンジン部29においてマイクAはチャンネル1に割り当てられ、楽器Aはチャンネル2に割り当てられ、マイクBはチャンネル3に割り当てられているものとする。
図6に示すように、パッド34の外形は円盤状とされており、パッド34内には球状のトラックボール34cがほぼ中央に設けられている。トラックボール34cはパッド34を移動させるための手段であり、下部がパッド34の下面より下方に突出しているトラックボール34cが回転されることにより、その回転方向にパッド34が移動していくようになる。パッド34の下面の内側であってトラックボール34cの周囲に駆動部がほぼ直交して設けられているX軸モータ34eとY軸モータ34dとにより、トラックボール34cは回転駆動することができ、X軸モータ34eとY軸モータ34dの回転方向および速度を制御することによりパッド34を任意の方向に移動することができる。このように、パッド34は自走式パッドとされている。また、パッド34の下面の内側に2つのタグ共振回路34aとタグ共振回路34bとが離隔されると共に対向して設けられている。タグ共振回路34a,34bはそれぞれLC共振回路を内蔵しており、タグ共振回路34aの共振周波数faとタグ共振回路34bの共振周波数fbは異なるように設定されている。そして、操作テーブル52に設けられた3つの共振タグセンサー38a〜共振タグセンサー38cの各アンテナから周波数がスキャンされた電波が放射された際に、タグ共振回路34a,34bは共振周波数fa,fbの電波のみを再放射(反射)するようになる。この再放射された電波を3つの共振タグセンサー38a〜共振タグセンサー38cの各アンテナにより受信して、受信信号をパッド位置検出回路39に供給する。パッド位置検出回路39は、供給された受信信号の強度や波形から3つの共振タグセンサー38a〜共振タグセンサー38cとタグ共振回路34a,34bとのそれぞれの距離を検出し、検出された各距離情報からパッド34の位置と向きを算出する。
図7においては、操作テーブル52の液晶ディスプレイ35に表示される第一モードの配置表示の表示態様と、第二モードの入力レベル表示の表示態様と、第二モードのパン表示の表示態様とが示されている。このように、第二モードにおいてはパラメータ種類に応じた表示態様とされる。第一モードの表示態様と第二モードの2つの表示態様は、ボタン52d〜52fのいずれかを操作することにより、いずれの表示態様からでも所望の表示態様に切り替えることができる。例えば、レベルボタン52eが操作された場合はレベルボタン52eが白抜き表示になり入力レベル表示の表示態様に切り替わり、縦棒の長さで各音響入力機器30に割り当てられたチャンネルにおける入力レベルの大きさが表示される棒グラフの画像がタッチパネル24に表示される。そして、オブジェクトとされるパッド34−1〜34−3が、対応するチャンネルの棒グラフの先端に自動的に移動されて配置される。これにより、パッド34−1〜34−3が配置されている各位置により、そのチャンネルの入力レベルが示されるようになる。また、各棒グラフの近傍に入力レベル値が数値で液晶ディスプレイ35上に表示される。図示する例では、チャンネル1では−3dB、チャンネル2では−10dB、チャンネル3では0dBの入力レベルが設定されている。この入力レベル表示の表示態様において、オブジェクトのパッド34−1〜34−3のいずれかを摘んでパッド34−1〜34−3を上下に動かすと、その操作がパッド位置検出回路39により検出されて、制御部51の制御の基で操作されたパッド34−1〜34−3に対応するチャンネルの入力レベルのパラメータ値が操作に応じて変更されるようになる。変更されたパラメータ値は、制御部51からミキシングエンジン部29に送られてミキシングエンジン部29において当該チャンネルの音響特性である入力レベルが変更された音響信号処理が行われるようになる。
上記したように、操作テーブル52の設定モードが第二モードとされている場合は、制御部51は、パッド34−1〜パッド34−3を、パラメータ値を変更できる操作摘みに見立てており、送られたいずれかのパッド34−1〜34−3の移動後の位置とされる操作情報から対応するチャンネルにおける変更されたパラメータ値を算出し、変更後の対応するチャンネルのパラメータ値をミキシングエンジン部29に送っている。
図4に示す第2実施例の電子音響システム2において、液晶ディスプレイ35は、電子音響システム2の各チャンネルの音響特性を制御可能な操作テーブル52を構成しており、ディスプレイ表示回路36により操作テーブルの設定モードに応じて配置表示、入力レベル表示、パン表示の画像が表示される。液晶ディスプレイ35の上面とされる操作テーブル52上には、操作テーブルの設定モードに応じた所定の位置に各々の音響入力機器30に対応する複数のパッド34が自動的に配置される。音響入力機器30であるマイクA,Bおよび楽器Aのステージ50上の配置位置は、ステージ50の床下に配設されたメッシュ型センサー群27および実体位置検出回路28により検出され、複数のパッド34の操作テーブル52上の位置は、操作テーブル52上に設けられた例えば3つのタグセンサーを備える共振タグセンサー群38およびパッド位置検出回路39により検出される。そして、CPU10を含む制御部51が、パッド位置検出回路39等により検出された位置が所定の配置位置となるように、複数のパッド34の移動制御を行っている。所定の配置位置は、操作テーブル52の設定モードが第一モードとされている場合は、実体位置検出回路28等により検出された音響入力機器30の配置位置に対応する位置とされ、第二モードに設定されている場合はグラフ表示の画像におけるパラメータを示す位置とされる。
第2実施例の電子音響システム2においては、操作テーブル52の設定モードが第一モードとされている場合は、操作テーブル52上に配置されている各パッド34−1〜パッド34−3に対応するステージ50上の音響入力機器30をそれぞれ直感的に対応付けることができる。そして、操作テーブル52の設定モードが第二モードとされている場合に、このパッド34−1〜パッド34−3に対して操作テーブル52上において移動操作を行うことにより、パッド34−1〜パッド34−3のそれぞれに対応する音響入力機器30が割り当てられたチャンネルのパラメータの値を操作することができる。このように、第二モードにおいては、操作テーブル52上に配置されたオブジェクトに対して操作テーブル52上において操作を行うことにより、当該オブジェクトに対応する音響入力機器30である楽器やマイクのレベル等を制御することができる。
電子音響システムにおいて電源が投入されると図8に示すメイン、電源投入処理が起動され、ステップS10にてミキシングエンジン部29等の初期設定が行われる。初期設定が終了するとステップS11にて操作テーブル52における設定モードのデフォルトのモードとされている第一モードへの遷移処理が行われる。第一モードへの遷移処理では第一モード用の背景を表示する処理が行われ、第一モードへの遷移処理が終了するとステップS12にて第一モードの処理が行われる。第一モードの処理ではステージ50上の音響入力機器30の配置位置に対応する位置にオブジェクトとされる画像52a〜52cあるいはパッド34−1〜34−3を設定する処理が行われる。第一モードの処理が終了するとステップS13にてレベルボタン52eあるいはパンボタン52fが操作されて第二モードへの遷移操作が行われたか否かが判断される。ここで、ボタン52e,52fが操作されず第二モードへの遷移操作が行われていないと判断された場合は、ステップS12へ戻り第二モードへの遷移操作が行われたとステップS13において判断されるまで第一モードの処理が繰り返し行われる。
図9に示す初期設定処理がスタートされると、ステップS20にてシーンメモリから読み出された設定データがミキシングエンジン部29に設定されたり、前回設定した設定データがミキシングエンジン部29に設定されて、所望の音響特性が付与されたミキシング信号がミキシングエンジン部29から出力可能とされるミキシングエンジン部初期設定処理が行われる。次いで、ステップS21にてステージ50上に実際に配置されているマイクA,Bや楽器Aの音響入力機器30の各々と、それぞれ特有の機器固有IDを有する各RFID31との対応付けが行われると共に、音響入力機器30(機器固有ID)にそれぞれ割り当てられるチャンネルとの対応付けが行われ、対応付けの結果はテーブルとして記憶される処理が行われる。ステップS21の処理が終了すると初期設定処理は終了する。
図10に示す対象パラメータ切り替え処理がスタートされると、ステップS30にて対象パラメータ用に背景表示が更新されて対象パラメータ切り替え処理は終了する。対象パラメータ用の背景は、対象パラメータ切り替え操作に応じた第二モードにおける入力レベル表示あるいはパン表示の背景とされる。背景には、オブジェクトおよびパラメータ値の表示は含まれていない。
次に、メイン、電源投入処理のステップS11にて行われる第一モードへの遷移処理のフローチャートを図11に示す。
図11に示す第一モードへの遷移処理がスタートされると、ステップS40にて第一モード用に背景表示が更新されて第一モードへの遷移処理は終了する。第一モード用の背景は配置表示の背景とされ、背景には、オブジェクトの表示は含まれていない。
図12に示す第一モードの処理がスタートされると、ステップS50にてこの処理を行う対象チャンネルの順番が決められ、決められた順となった対象チャンネルに対応する機器固有IDが、初期設定処理のステップS21において記憶されたテーブルを参照することによりステップS51にて取得される。次いで、ステップS52にて実体位置検出回路28により対象チャンネルに対応する機器固有IDとされているRFID31の位置を検出することにより対象チャンネルに対応する音響入力機器30の現在位置を検出する。次いで、検出された対象チャンネルの音響入力機器30の現在位置に対応して設定するオブジェクト(図形)の目標位置がステップS53にて算出される。そして、ステップS54にて当該オブジェクトが算出された目標位置に表示されて、当該オブジェクトの表示位置が算出された目標位置に更新される。次いで、ステップS55にて全てのチャンネルにおいて上記した処理が行われたか否かが判断される。ここで、全てのチャンネルにおいて上記した処理が行われていないと判断された場合は、ステップS50に戻り次の順とされているチャンネルに対して上記した処理が行われ、全てのチャンネルにおいて上記した処理が行われるまでステップS50ないしステップS55の処理が繰り返し行われる。そして、ステップS55にて全てのチャンネルにおいて上記した処理が行われたと判断された場合は第一モードの処理が終了し、メイン、電源投入処理のステップS13へリターンされる。
図13に示す第一モードの処理がスタートされると、パッド位置検出回路39が共振タグセンサー38a〜38cを用いて周波数スキャンを行うことにより、パッド34−1〜34−3が2つずつ備えるタグ共振回路からの反射波を検出する処理がステップS60にて行われる。次いで、ステップS61にてこの処理を行う対象チャンネルの順番が決められる。そして、決められた順となった対象チャンネルにおけるパッド34に備えられている2つのタグ共振回路34a,34bの位置が、ステップS60の処理におけるスキャン結果である反射波の検出信号を解析することにより求められる。求められた対象チャンネルにおける2つのタグ共振回路34a,34bの位置情報から、ステップS62にて対象チャンネルにおけるパッド34の現在位置と向きとが求められる。次いで、対象チャンネルに対応する機器固有IDが、初期設定処理のステップS21において記憶されたテーブルを参照することによりステップS63にて取得される。次いで、ステップS64にて実体位置検出回路28により対象チャンネルに対応する機器固有IDとされているRFID31の位置を検出することにより対象チャンネルに対応する音響入力機器30の現在位置を検出する。そして、検出された対象チャンネルの音響入力機器30の現在位置に対応して設定するオブジェクトであるパッド34の目標位置がステップS65にて算出される。次いで、対象チャンネルに対応するパッド34の現在位置と算出された目標位置との差ベクトルがステップS66にて求められ、求めた差ベクトルの大きさと方向およびパッド34の現在の向きに応じてステップS67にてX軸モータ34eとY軸モータ34dとを駆動する移動指示をパッド34に赤外線通信で送信する。これにより、パッド34において受信された移動指示情報に基づいてX軸モータ34eとY軸モータ34dとが駆動されて、対象チャンネルにおけるパッド34が目標位置へ移動していくようになる。続いて、ステップS68にて全てのチャンネルにおいて上記した処理が行われたか否かが判断される。ここで、全てのチャンネルにおいて上記した処理が行われていないと判断された場合は、ステップS60に戻り次の順とされているチャンネルに対して上記した処理が行われ、全てのチャンネルにおいて上記した処理が行われるまでステップS60ないしステップS68の処理が繰り返し行われる。そして、ステップS68にて全てのチャンネルにおいて上記した処理が行われたと判断された場合は第一モードの処理が終了し、メイン、電源投入処理のステップS13へリターンする。
図14に示す第二モードへの遷移処理がスタートされると、上記ステップS13において操作されたレベルボタン52eあるいはパンボタン52fに応じた対象パラメータに応じてステップS90にて入力レベル表示あるいはパン表示の第二モード用の背景表示に更新される。次いで、全てのチャンネルについての上記操作されたボタン52e,52fに応じた対象パラメータの値をステップS91にてミキシングエンジン部29の対応するレジスタから取得する。取得された全てのチャンネルの対象パラメータの値から、ステップS92にて各チャンネルにおける各オブジェクト(図形)の目標位置が求められる。この目標位置は、第二モード時に表示されるグラフ表示の画像における取得された対象パラメータの値を示す位置とされる。ここで、一定間隔で処理するためにCPU10に対して割り込みを一定間隔で発生させるタイマ13から割り込みが発生されるまでステップS93で待機される。そして、タイマ13からの割り込みが発生すると、ステップS94に進み処理を行う対象チャンネルの順番が決められる。順番が決まると、決められた順となった対象チャンネルにおけるオブジェクト(図形)の現在位置である第一モードの配置表示における位置と、上記ステップS95において求められた目標位置との差が求められる。
図15に示す第二モードへの遷移処理がスタートされると、上記ステップS13において操作されたレベルボタン52eあるいはパンボタン52fに応じた対象パラメータに応じてステップS100にて入力レベル表示あるいはパン表示の第二モード用の背景表示に更新される。次いで、全てのチャンネルについての上記操作されたボタン52e,52fに応じた対象パラメータの値をステップS101にてミキシングエンジン部29の対応するレジスタから取得する。取得された全てのチャンネルの対象パラメータの値から、ステップS102にて各チャンネルにおける各オブジェクト(パッド)を配置する目標位置が求められる。この目標位置は、第二モード時に表示されるグラフ表示の画像における取得された対象パラメータの値を示す位置とされる。ここで、一定間隔で処理するためにCPU10に対して割り込みを一定間隔で発生させるタイマ13から割り込みが発生されるまでステップS103で待機される。そして、タイマ13からの割り込みが発生すると、ステップS104に進みパッド位置検出回路39が共振タグセンサー38a〜38cを用いて周波数スキャンを行うことにより、パッド34が2つずつ備えるタグ共振回路からの反射波を検出する処理が行われる。次いで、ステップS105にて処理を行う対象チャンネルの順番が決められる。順番が決まると、決められた順となった対象チャンネルにおけるパッド34に備えられている2つのタグ共振回路34a,34bの位置が、ステップS104の処理におけるスキャン結果である反射波の検出信号を解析することにより求められる。そして、求められた対象チャンネルにおける2つのタグ共振回路34a,34bの位置情報から、ステップS106にて対象チャンネルにおけるパッド34の現在位置と向きとが求められる。
図16に示す第二モードの処理がスタートされると、ステップS70にてこの処理を行う対象チャンネルの順番が決められる。次いで、決められた順となった対象チャンネルにおけるオブジェクトとされる矩形枠状の図形にタッチされ、オブジェクトをドラッグする操作が行われているか否かがステップS71にて検出される。ここで、対象チャンネルにおけるオブジェクトにタッチされドラッグされる操作が行われていると判断された場合は、ステップS72に進みドラッグされたオブジェクトの位置とされるオブジェクトにタッチされている点が検出され、タッチされている点におけるグラフ表示の値域方向の位置からパラメータ値が求められる。そして、求められたパラメータ値が、パラメータの取り得る範囲(最大値、最小値)を超えている場合は、その範囲内に収まるようにパラメータ値が修正される。ステップS72の処理が終了すると、ミキシングエンジン部29における対象チャンネルにおける対象パラメータ値が、ステップS73にて求められたパラメータ値により更新される。次いで、ステップS74にて求められたパラメータ値に基づいて対象チャンネルにおけるオブジェクト(図形)の表示位置が更新される。この場合、パラメータ値はパラメータの取り得る範囲(最大値、最小値)内に制限されることから、オブジェクトの表示位置がタッチパネル24の表示領域を超えることはない。ステップS74の処理が終了するとステップS71に戻り、ステップS71以降の処理が繰り返し行われる。また、ステップS71にてオブジェクトにタッチされドラッグされる操作が行われていないと判断された場合は、ステップS75に分岐して全てのチャンネルにおいて上記した処理が行われたか否かが判断される。ここで、全てのチャンネルにおいて上記した処理が行われていないと判断された場合は、ステップS70に戻り次の順とされているチャンネルに対して上記した処理が行われ、全てのチャンネルにおいて上記した処理が行われるまでステップS70ないしステップS75の処理が繰り返し行われる。そして、ステップS75にて全てのチャンネルにおいて上記した処理が行われたと判断された場合は第二モードの処理が終了し、電源投入処理のステップS16へリターンする。この第二モードの処理により、ミキシングエンジン部29で音響信号処理する際に用いる所望のチャンネルのパラメータを、そのチャンネルにおけるオブジェクト(図形)をドラッグすることにより任意に変更することができるようになる。
図17に示す第二モードの処理がスタートされると、ステップS80にてパッド位置検出回路39が共振タグセンサー38a〜38cを用いて周波数スキャンを行うことにより、パッド34が2つずつ備えるタグ共振回路からの反射波を検出する処理が行われる。次いで、ステップS81にて処理を行う対象チャンネルの順番が決められる。順番が決まると、決められた順となった対象チャンネルにおけるパッド34に備えられている2つのタグ共振回路34a,34bの位置が、上記ステップS80の処理におけるスキャン結果である反射波の検出信号を解析することにより求められる。そして、求められた対象チャンネルにおける2つのタグ共振回路34a,34bの位置情報から、ステップS82にて対象チャンネルにおけるパッド34の現在位置と向きとが求められる。求められた対象チャンネルにおけるパッド34の現在位置におけるグラフ表示の値域方向成分から、対象パラメータのパラメータ値が求められる。そして、求められたパラメータ値が、パラメータの取り得る範囲(最大値、最小値)を超えている場合は、その範囲内に収まるようにパラメータ値が修正される。ステップS83の処理が終了すると、ミキシングエンジン部29における対象チャンネルにおける対象パラメータ値が、ステップS83にて求められたパラメータ値により更新される。
さらに、第2実施例の電子音響システム2において操作テーブル52は液晶ディスプレイ35を備えていたが、これに替えてスクリーンを備えるようにして、スクリーンに上方や下方から映像を照射することで、第二モードにおける背景等を表示するようにしてもよい。さらにまた、パッド34を自走式としたが、これに替えて、操作テーブル52を弾性表面波モータで構成したり、パッド34と操作テーブル52とで平面リニアモータを構成してもよい。あるいは、バルクマイクロマシニングによるアレイ型エアーフローアクチェータを操作テーブル52に敷き詰めて、パッド34を移動させるようにしてもよい。さらにまた、操作テーブル52に設ける共振タグセンサーは3つに限るものではなく、2つでも4つ以上としてもよい。
Claims (4)
- 複数の音響入力機器から入力された音響信号の各々をそれぞれのパラメータに基づいて音響処理する音響処理手段と、
前記複数の音響入力機器の各々の配置位置を検出する位置検出手段と、
前記音響処理手段の制御パラメータのうち、前記音響入力機器に関するパラメータの値を取得するパラメータ取得手段と、
前記音響入力機器の各々の前記パラメータの値を変更可能なオブジェクトが設定される操作テーブルと、
該操作テーブルの設定モードを、第一モードと第二モードとで切り替えるモード切替手段と、
前記第一モードに切り替えられた際に、前記位置検出手段が検出した前記複数の音響入力機器のそれぞれの位置に基づいて、前記音響入力機器に対応する前記オブジェクトを前記操作テーブル上に配置する第一配置手段と、
前記第二モードに切り替えられた際に、前記パラメータ取得手段が取得したパラメータ値を前記操作テーブル上にグラフ表示すると共に、前記オブジェクトを移動させてグラフ表示における前記パラメータ値を示す位置に配置する第二配置手段とを備え、
前記モード切替手段により前記第一モードから前記第二モードに切り替えられた際に、前記オブジェクトが目視で追従可能な移動速度で移動していくようにされていることを特徴とする電子音響システム。 - さらに、
設定モードが前記第二モードとされている際に、前記オブジェクトに対する操作を検出する操作検出手段と、
該操作検出手段において操作が検出された前記オブジェクトに対応する前記音響入力機器の前記パラメータの値を変更するパラメータ変更手段と、
を備えていることを特徴とする請求項1記載の電子音響システム。 - 前記操作テーブルはタッチパネルとされており、前記第一配置手段あるいは前記第二配置手段により、前記タッチパネルにおける画面の所定の位置に前記オブジェクトとされる図形が表示されることを特徴とする請求項1あるいは2記載の電子音響システム。
- 前記オブジェクトは移動および回転可能なパッドとされ、前記第一配置手段あるいは前記第二配置手段により、前記操作テーブル上の所定の位置に前記パッドが配置されることを特徴とする請求項1あるいは2記載の電子音響システム。
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