JP2010028194A - 高精度トリガ遅延装置、その使用方法 - Google Patents
高精度トリガ遅延装置、その使用方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】高精度トリガ遅延装置は、第1デジタル信号の入力を受け付けDA変換された第1アナログ信号を出力する第1DA変換器と、第1クロック及び第1アナログ信号の入力を受け付け第1クロックの位相が変調された第1変調クロックを出力する第1位相変調器と、第1変調クロックとリセット信号の入力を受け付け、リセット信号が入力されると第1変調クロックに基づいてカウントを開始し設定値に到達したとき出力するカウンタと、第2デジタル信号の入力を受け付けDA変換された第2アナログ信号を出力する第2DA変換器と、第1クロックのm倍の周波数を有する第2クロック及び第2アナログ信号の入力を受け第2クロックの位相が変調された第2変調クロックを出力する第2位相変調器と、同期回路とを備える。
【選択図】図1
Description
このようなタイミングを制御するために、リセット信号に対して正確な遅延時間を持つトリガ信号を生成することが求められる。遅延したトリガ信号を出力する方法の一つとして、クロックをロジックカウンタで計数し、設定値になった時点でトリガ信号を出力するという方法がある。しかし、この方法では、クロック周期以下の遅延時間が設定できないという問題がある。クロックの周波数を高くすれば遅延時間の設定の精度を向上させることができるが、その場合、大きな遅延を作るには大きなビット数のカウンタを用意する必要がある。速いクロックで多ビットのカウンタの同期を取ることは技術的に困難である。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、ジッタを小さくしトリガ信号の遅延時間の精度を向上させることができる高精度トリガ遅延装置を提供するものである。
一方、本発明では、カウンタ出力信号を同期回路に入力し、比較的周波数の高い第2変調クロックに同期させてカウンタ出力信号をトリガ信号として出力している。本発明の構成では、トリガ信号のジッタの大きさは、第2変調クロックのジッタの大きさに依存する。第2変調クロックの周波数は、カウンタクロック(第1変調クロック)の周波数よりも大きいので、ノイズによってクロックの電圧が変動した場合のクロックのタイミングの変動幅が小さく、従って、トリガ信号のジッタが小さくなる。
以上より、本発明によれば、ジッタを小さくしトリガ信号の遅延時間の精度を向上させることができる高精度トリガ遅延装置が提供される。
以下、本発明の実施形態等を例示する。
また、本発明は、上記の高精度トリガ遅延装置の使用方法であって、第2クロックの位相が1/2周期ずれた状態で第2クロックが第1クロックに同期するように第1及び第2クロックを入力し、第1及び第2クロックの遅延時間が等しくなるように第1及び第2位相変調器による第1及び第2クロックの位相変調が行われるように第1及び第2デジタル信号を入力する高精度トリガ遅延装置の使用方法も提供する。
このような構成の場合、遅延素子出力信号を同期回路に入力し、比較的周波数の高い第2変調クロックに同期させて遅延素子出力信号をトリガ信号として出力している。このような構成では、トリガ信号のジッタの大きさは、第2変調クロックのジッタの大きさに依存する。第2変調クロックの周波数は、カウンタクロック(第1クロック)の周波数よりも大きいので、ノイズによってクロックの電圧が変動した場合のクロックのタイミングの変動幅が小さく、従って、トリガ信号のジッタが小さくなる。従って、本発明によれば、ジッタを小さくしトリガ信号の遅延時間の精度を向上させることができる高精度トリガ遅延装置が提供される。
ここで例示した実施形態等は互いに組み合わせることができる。
図1及び図2を用いて本発明の第1実施形態の高精度トリガ遅延装置1について説明する。図1は、高精度トリガ遅延装置1の構成を示すブロック図であり、図2は、高精度トリガ遅延装置1に関係する種々の信号の関係を示すタイムチャートの一例である。
以下、各構成要素について説明する。
第1位相変調器5は、第1クロック及び第1アナログ信号の入力を受け付け且つ第1アナログ信号に基づいて第1クロックの位相が変調された第1変調クロックを出力する。
カウンタ7は、第1変調クロックとリセット信号の入力を受け付け、前記リセット信号が入力されると第1変調クロックに基づいてカウントを開始し且つカウント値が設定値に到達したときにカウンタ出力信号を出力する。カウンタ7の回路としては、たとえば高速8bitカウンタ素子 製品名:on semiconductor MC100EP016を組み合わせた回路があげられる。
第2位相変調器11は、第1クロックのm倍(mは2以上の整数)の周波数を有する第2クロック及び第2アナログ信号の入力を受け付け且つ第2アナログ信号に基づいて第2クロックの位相が変調された第2変調クロックを出力する。
同期回路13は、前記カウンタ出力信号と第2変調クロックの入力を受け付け且つ第2変調クロックに同期して前記カウンタ出力信号をトリガ信号として出力する。
同期回路13は、上記機能を有するものであれば特に限定されないが、例えばD型F/F(フリップフロップ)からなる(例えば製品名:on semiconductor NBSG53A)。D型F/Fは、D型F/Fとして販売されているものであってもよく、別のF/Fを用いてD型F/Fと同じ機能を実現したもの、例えばJK型F/Fとインバータを用いてD型F/Fと同じ機能を実現したものであってもよい。
第2クロックの周波数が大きいほどトリガ信号のジッタを小さくすることができるが、第2クロックの周波数が大きすぎるとジッタ許容範囲が小さくなりすぎるという問題がある。
そこで、トリガ信号のジッタをより小さくすることが要求される場合には、第3DA変換器と、第3位相変調器と、第2同期回路を別途設けて、第2クロックのn倍(nは2以上の整数)の周波数を有する第3クロックが位相変調された第3変調クロックに同期させて同期回路13の出力信号をトリガ信号として第2同期回路から出力させればよい。同期回路13の出力信号は、カウンタ出力信号よりもジッタが小さいので、その分だけ、第3クロックの周波数を大きくすることができる。
図3及び図4を用いて本発明の第2実施形態の高精度トリガ遅延装置1について説明する。図3は、高精度トリガ遅延装置1の構成を示すブロック図であり、図4は、高精度トリガ遅延装置1に関係する種々の信号の関係を示すタイムチャートの一例である。
以下、各構成要素について説明する。第1実施形態で述べた内容は以下の内容に矛盾しない限り、第2実施形態にも当てはまる。
カウンタ7の機能は、基本的に第1実施形態と同様であるが、本実施形態では第1位相変調器5が設けられていないので第1クロックがそのままカウンタ7に入力される。
遅延素子15は、カウンタ出力信号及び第3デジタル信号の入力を受け付け且つ第3デジタル信号に基づいてカウンタ出力信号が遅延された遅延素子出力信号を出力する。
遅延素子15は、トリガ信号の遅延時間を第1クロックのクロック周期以下の時間の精度で設定するために設けられる。遅延素子15は、第3デジタル信号に基づいて遅延時間の設定を行うことができるものであればその構成は特に限定されないが、一例ではプログラマブル デジタル遅延素子 製品名:on semiconductor MC100EP195を用いた構成である。第3デジタル信号は、制御用コンピュータ等から供給される。
図4の例では、遅延素子15は、第1クロックの1/4周期に対応する時間だけ、カウンタ出力信号を遅延させている。
第2位相変調器11は、第1クロックのm倍(mは2以上の整数)の周波数を有する第2クロック及び第2アナログ信号の入力を受け付け且つ第2アナログ信号に基づいて第2クロックの位相が変調された第2変調クロックを出力する。
図4の例では、第2クロックの周波数は、第1クロックの周波数の2倍であり、第2クロックは、第2クロックの位相が1/2周期ずれた状態で第1クロックに同期している。また、区間Aにおいて、第2クロックの位相が1/2周期遅れるように第2クロックが位相変調されている。この位相変調は区間A以外の区間で行ってもよい。第2クロックの位相の遅延時間は、カウンタ出力信号の遅延時間と第2クロックの遅延時間が等しくなるように設定されている。
同期回路13は、遅延素子出力信号と第2変調クロックの入力を受け付け且つ第2変調クロックに同期して遅延素子出力信号をトリガ信号として出力する。
Claims (4)
- 第1デジタル信号の入力を受け付け且つ第1デジタル信号がDA変換された第1アナログ信号を出力する第1DA変換器と、
第1クロック及び第1アナログ信号の入力を受け付け且つ第1アナログ信号に基づいて第1クロックの位相が変調された第1変調クロックを出力する第1位相変調器と、
第1変調クロックとリセット信号の入力を受け付け、前記リセット信号が入力されると第1変調クロックに基づいてカウントを開始し且つカウント値が設定値に到達したときにカウンタ出力信号を出力するカウンタと、
第2デジタル信号の入力を受け付け且つ第2デジタル信号がDA変換された第2アナログ信号を出力する第2DA変換器と、
第1クロックのm倍(mは2以上の整数)の周波数を有する第2クロック及び第2アナログ信号の入力を受け付け且つ第2アナログ信号に基づいて第2クロックの位相が変調された第2変調クロックを出力する第2位相変調器と、
前記カウンタ出力信号と第2変調クロックの入力を受け付け且つ第2変調クロックに同期して前記カウンタ出力信号をトリガ信号として出力する同期回路とを備える高精度トリガ遅延装置。 - 第1位相変調器及び第2位相変調器は、それぞれ、直交変調器からなり、前記同期回路は、D型フリップフロップからなる請求項1に記載の装置。
- 請求項1又は2に記載の高精度トリガ遅延装置の使用方法であって、
第2クロックの位相が1/2周期ずれた状態で第2クロックが第1クロックに同期するように第1及び第2クロックを入力し、
第1及び第2クロックの遅延時間が等しくなるように第1及び第2位相変調器による第1及び第2クロックの位相変調が行われるように第1及び第2デジタル信号を入力する高精度トリガ遅延装置の使用方法。 - 第1クロックとリセット信号の入力を受け付け、前記リセット信号が入力されると第1クロックに基づいてカウントを開始し且つカウント値が設定値に到達したときにカウンタ出力信号を出力するカウンタと、
前記カウンタ出力信号及び第3デジタル信号の入力を受け付け且つ第3デジタル信号に基づいて前記カウンタ出力信号が遅延された遅延素子出力信号を出力する遅延素子と、
第2デジタル信号の入力を受け付け且つ第2デジタル信号がDA変換された第2アナログ信号を出力する第2DA変換器と、
第1クロックのm倍(mは2以上の整数)の周波数を有する第2クロック及び第2アナログ信号の入力を受け付け且つ第2アナログ信号に基づいて第2クロックの位相が変調された第2変調クロックを出力する第2位相変調器と、
前記遅延素子出力信号と第2変調クロックの入力を受け付け且つ第2変調クロックに同期して前記遅延素子出力信号をトリガ信号として出力する同期回路とを備える高精度トリガ遅延装置。
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JP2007241950A (ja) * | 2006-03-13 | 2007-09-20 | Japan Synchrotron Radiation Research Inst | 高精度クロック・トリガ連続遅延装置 |
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