JP2010027880A - エピタキシャルウェーハの製造方法。 - Google Patents

エピタキシャルウェーハの製造方法。 Download PDF

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Abstract

【課題】気相成長装置の反応炉内部のサセプタ上においてシリコンウェーハが滑ることを防止し、それによりウェーハの周縁部がサセプタの表面に接触することを防止してそのウェーハの割れを回避する。
【解決手段】製造方法は、シリコンウェーハ10を収容可能な凹部21が形成されたサセプタ20が収容された反応炉にシリコン原料含有ガスを供給して凹部の内表面に平均厚さが0.05μm以上1μm以下のシリコン膜22を形成するシリコン膜形成工程と、その凹部21の内周面に周縁部11の一部が接触しないようにシリコンウェーハ10を収容するウェーハ収容工程と、反応炉にシリコン原料含有ガスを供給してシリコンウェーハ10の主面にエピタキシャル層12を形成させるエピタキシャル成長工程とを含む。凹部21内表面に付着したシリコン堆積物を除去する堆積物除去工程をシリコン膜形成工程の前に設けることが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、気相成長装置のサセプタに載せられたシリコンウェーハを回転しながらその主面にエピタキシャル層を形成させるエピタキシャルウェーハの製造方法に関するものである。
従来、シリコンウェーハの主面にエピタキシャル層を形成するためには、一般に加熱方法やサセプタの形状の違いにより各種構造の気相成長装置が使用されている。そして、エピタキシャル層に要求される品質や、コストが年々厳しくなりつつある最近では、枚葉型や横型の気相成長装置が注目されている。一般に、この横型式の気相成長装置は、石英製の通路状のチャンバーからなり、黒鉛の母材にSiCをコートした円盤状のサセプタにシリコンウェーハを載せ、ランプや高周波により加熱し、端部に設けられたノズル部より各種原料ガスをチャンバー内に導入する構造となっている。この気相成長装置では、円盤状のサセプタにシリコンウェーハを1枚ないしは複数枚載せて回転させながらシリコンウェーハの主面にエピタキシャル層を形成するようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−35800号公報(明細書[0034]、図1)
しかし、このような気相成長装置を用いてサセプタに載せられたシリコンウェーハの主面にエピタキシャル層を成長させるには、図5に示すように、ウェーハ1をサセプタ2に載せ、その状態で加熱するとともにサセプタ2を回転させている。このときに、比較的平坦度の高いウェーハ1をサセプタ2に載せると、そのウェーハ周縁部の全てがサセプタ2の表面に接触してシリコンウェーハ1の裏面とサセプタ2との間に密閉空間が形成される。その空間に溜まった空気は加熱により膨張してシリコンウェーハ1をサセプタ2から浮かせる。ウェーハ1が浮いた状態でサセプタ2が回転すると、ウェーハ1がサセプタ2上において滑って移動してしまうようなことがあった。
ここで、サセプタ2にはウェーハ1の位置決めとその移動を防止するための凹部3を形成し、その凹部3の中央部分にウェーハ1を載せるようにしているけれども、その凹部3の内部でウェーハ1が移動するとその周縁部の一部がサセプタ2の表面を構成する凹部3の内周面に接触してしまうことになる。そして、ウェーハ1の周縁部が凹部3の内周面に接触したままエピタキシャル成長を行うと、ウェーハ1の表面と凹部3の内周面との間にエピタキシャル層が成長し、成長したエピタキシャル層がそれらを連結してしまい、その後ウェーハ1をサセプタ2から取り外すときに、そのウェーハ1が割れてしまうような不具合もある。
本発明の目的は、気相成長装置の反応炉内部のサセプタ上においてシリコンウェーハが滑ることを防止し、それによりウェーハの周縁部がサセプタの表面に接触することを防止してそのウェーハの割れを回避し得るエピタキシャルウェーハの製造方法を提供することにある。
請求項1に係る発明は、図3に示すように、シリコンウェーハ10を収容可能な凹部21が形成されたサセプタ20が収容された気相成長装置の反応炉にシリコン原料含有ガスを供給して凹部21の内表面に平均厚さが0.05μm以上1μm以下のシリコン膜22を形成するシリコン膜形成工程と、図2に示すように、表面にシリコン膜22が形成されたサセプタ20の凹部21に凹部21の内周面に周縁部11の一部が接触しないようにシリコンウェーハ10を収容するウェーハ収容工程と、図1に示すように、反応炉にシリコン原料含有ガスを供給してシリコンウェーハ10の主面にエピタキシャル層12を形成させるエピタキシャル成長工程とを含むエピタキシャルウェーハの製造方法である。
この請求項1に記載されたエピタキシャルウェーハの製造方法では、凹部21の内表面に形成されたシリコン膜22によりサセプタ20の表面とシリコンウェーハ10との間に隙間を少なくとも円周方向の一部分を外部に連通させてその間に密閉空間が形成されることを防止し、その間の隙間のエアが膨張することによるウェーハ10の浮きを回避することができる。この結果、ウェーハ10が浮くことに起因するサセプタ20上におけるウェーハ10の滑りは防止され、これによりウェーハ10の周縁部11がサセプタ20の表面に接触することに起因するウェーハ10の割れ等を抑制することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、図4に示すように、気相成長装置の反応炉にエッチングガスを供給して反応炉内部に設けられたサセプタ20の凹部21内表面に付着したシリコン堆積物を除去する堆積物除去工程がシリコン膜形成工程の前に設けられたことを特徴とする。
この請求項2に記載されたエピタキシャルウェーハの製造方法では、このような堆積物除去工程の後に上記シリコン膜形成工程を行うことにより、シリコン堆積物が除去された凹部21の内表面に、シリコンが粒塊状に付けられて所望の平均厚さを有するシリコン膜22をその凹部21の内表面に形成することが可能となる。
請求項3に係る発明は、サセプタ20の凹部21内表面に形成するシリコン膜22の成長速度が1μm/分以下であって、かつその成長時間が1分以下であることを特徴とする。
この請求項3に記載されたエピタキシャルウェーハの製造方法では、所望の平均厚さを有するシリコン膜22をその凹部21の内表面に比較的容易かつ確実に形成することが可能となる。
本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法では、シリコン膜をサセプタの凹部の内表面に少なくとも一部分に付けたので、そのシリコン膜によりサセプタの表面とシリコンウェーハとの間に隙間を外部に連通させて、その間の隙間のエアが膨張することによるウェーハの浮きを防止することができる。このため、気相成長装置のサセプタに載せた状態でサセプタが回転するときウェーハが移動してその周縁部の一部がそのウェーハを収容する凹部の内周面に接触しないようにすることができる。よって、ウェーハが浮くことに起因するサセプタ上におけるウェーハの滑りは防止され、これによりウェーハの周縁部がサセプタの表面に接触することに起因するウェーハの割れ等を抑制することができる。
次に本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法では、気相成長装置が用いられる。この気相成長装置は、反応炉と、この反応炉内部に設けられたサセプタを備える。反応炉は石英製のチャンバであり、サセプタは黒鉛の母材にSiCをコートした円盤状を成す。そして、図1に示すように、このサセプタ20にはウェーハ10の位置決めとその移動を防止するための凹部21が上面に形成される。凹部21の外径は載せるウェーハ10の外径より大きく形成され、シリコンウェーハ10をこの凹部21の中央部分に載せた場合に、凹部21の内周面とウェーハ10の周縁部11との間の円周方向の全周において所定の隙間があるように構成される。そして、このサセプタ20はその凹部21にシリコンウェーハ10を収容した状態で反応炉内部において回転可能に設けられる。
本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法では、図3に示すように、サセプタ20の凹部21にシリコンウェーハ10を収容する以前に、そのサセプタ20が収容された反応炉にシリコン原料含有ガスを供給して、サセプタ20の凹部21の内表面に平均厚さが0.05μm以上1μm以下のシリコン膜22を形成するシリコン膜形成工程を含む。サセプタ20の凹部21の内表面にシリコン膜22を形成するのは、その凹部21の内表面にシリコンを粒塊状に付けて凹部21の内表面に凹凸を生じさせるためである。即ち、この凹凸により粗さが生じた凹部21の内表面と、後工程においてその凹部21に収容されるシリコンウェーハ10との間の隙間を外部に連通させて、その間に密閉空間が形成されることを防止するためである。
そして、シリコン膜22形成工程において形成されるシリコン膜22の平均厚さは0.05μm以上1μm以下であることを要件とする。これを要件とするのは、後のエピタキシャル成長工程においてそのシリコン膜22が蒸発してシリコンウェーハ10の裏面に転写することを防止するためである。ここで、このような平均厚さを有するシリコン膜22の形成にあっては、温度範囲が800℃〜1000℃、好ましくは900℃〜1000℃の比較的低温であって、サセプタ20の凹部21内表面に形成するシリコン膜22の成長速度が1μm/分以下であり、かつその成長時間が1分以下であることにより実現可能である。そして、このシリコン膜22の更に好ましい平均厚さは0.05μm以上0.4μm以下である。また、サセプタ20の凹部の全面に均一に凹凸を生じさせる必要はなく、ウェーハが滑らない程度の隙間が部分的にできる凹凸を生じさせる最薄のシリコン膜厚さでも良い。
なお、サセプタ20が既に使用され、その前回の使用時におけるシリコン等の堆積物が残存している場合には、堆積物除去工程を上記シリコン膜形成工程の前に設けることが好ましい。この堆積物除去工程においては、図4に示すように、気相成長装置の反応炉にエッチングガスを供給してその反応炉内部に設けられたサセプタ20の凹部21内表面に付着したシリコン堆積物を除去するものであり、エッチングガスとしては塩素系ガスが挙げられる。そして、このような堆積物除去工程の後に上記シリコン膜形成工程を行うことにより、図4に示すようにシリコン堆積物が除去された凹部21の内表面に、シリコンが粒塊状に付けられて所望の平均厚さを有する図3に示すようなシリコン膜22をその凹部21の内表面に形成することが可能となる。
また、本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法では、このシリコン膜形成工程の後にウェーハ収容工程が設けられる。図2に示すように、このウェーハ収納工程は、表面にシリコン膜22が形成されたサセプタ20の凹部21にシリコンウェーハ10を収容するものであり、このシリコンウェーハ10はシリコンインゴットを例えばいわゆる内歯形のIDソーはワイヤソー等によりスライスすることにより作られるものである。そして、このシリコンウェーハ10の収容に関しては、サセプタ20に形成された凹部21の内周面にシリコンウェーハ10の周縁部11の一部が接触しないように収容することを要件とする。このような要件を設けることは、後のエピタキシャル成長工程において、ウェーハ10の表面と凹部21の内周面との間にエピタキシャル層が成長してしまうような事態を回避するためである。ここで、ウェーハ10の状況は、ウェーハ10を凹部21収容した状態で、凹部21の外周部とウェーハ10の周縁部11との間の隙間が少なくとも0.5〜2mmであって、そのような隙間が全周囲に発生していることが好ましい。
そして、本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法では、このウェーハ収容工程の後にエピタキシャル成長工程が設けられる。このエピタキシャル成長工程では、凹部21にシリコンウェーハ10を収容した状態でサセプタ20を反応炉内部において回転させる。それとともに、サセプタ20を高周波等により加熱し、図1に示すように、その反応炉にシリコン原料含有ガスを供給してサセプタ20の凹部21に収容されたシリコンウェーハ10の主面にエピタキシャル層12を形成させる。このエピタキシャル層12の形成における温度や原料含有ガスの流量等は従来から行われている条件及び手順と同一であるので、その詳細な記載は省略する。
このような本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法では、エピタキシャル層形成工程におけるウェーハ10の移動を防止することができる。即ち、エピタキシャル層形成工程においてサセプタ20の凹部21に収容されたウェーハ10がサセプタ20の回転中に移動するのは、シリコンウェーハ10の裏面とサセプタ20との間に溜まった空気が加熱により膨張して、シリコンウェーハ10をサセプタ20から浮かせてしまうことが原因と考えられている。これに対して本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法では、シリコン膜22形成工程においてサセプタ20の凹部21の内表面にシリコン膜22を形成し、粗さが生じた凹部21の内表面とその凹部21に収容されるシリコンウェーハ10との間に隙間を外部に連通させて、その間に密閉空間が形成されることを防止する。このため、エピタキシャル層12形成工程においてサセプタ20が加熱されても、そのウェーハ10がサセプタ20から浮くようなことはなく、そのウェーハ10が浮くことに起因する滑りを抑制することができる。
そして、本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法では、気相成長装置のサセプタ20の凹部21にシリコンウェーハ10を載せて回転しながらそのシリコンウェーハ10の主面にエピタキシャル層12を形成させるけれども、サセプタ20の凹部21にシリコンウェーハ10を収容するウェーハ10収容工程において、サセプタ20に形成された凹部21の内周面にシリコンウェーハ10の周縁部11の一部が接触しないようにシリコンウェーハ10を凹部21に収容する。このため、エピタキシャル層12形成工程においてサセプタ20を回転させても、シリコンウェーハ10の周縁部11の一部がサセプタ20の凹部21周囲に接触するようなことはない。
このようにシリコンウェーハ10の周縁部11の一部がサセプタ20の表面に接触しないと、シリコンウェーハ10の裏面とサセプタ20との間に溜まった空気が、シリコンウェーハ10のエッジとサセプタ20の外周部底面との隙間から抜けやすくなり、シリコンウェーハ10の裏面とサセプタ20との間に溜まった空気が加熱により膨張して、シリコンウェーハ10をサセプタ20から浮かせてしまうことはない。従って、シリコンウェーハ10がサセプタ20から浮くことに起因するウェーハ10の滑りは効果的に抑制され、サセプタ20凹部21の内周面とウェーハ10エッジとが接触するような事態を有効に回避することができる。
そして、本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法では、シリコンウェーハ10の一端が凹部21の内周面に接触することを回避できるので、エピタキシャル成長を行ってもスリップが発生しないので、スリップの発生に起因するエピタキシャルウェーハ10の歩留を低下させるようなことを回避することができる。また、エピタキシャル成長中におけるシリコンウェーハ10の温度分布も均一になり、エピタキシャル層の比抵抗分布を均一化させることができる。更に、エピタキシャル成長工程において、ウェーハ10の表面と凹部21の内周面との間にエピタキシャル層12が成長してしまうような事態を回避することができる。このため、ウェーハ10の表面とサセプタ20の内周面とがエピタキシャル層12において連結されるようなこともなく、そのウェーハ10をサセプタ20から取り外すときにそのウェーハ10が割れてしまうような事態を有効に回避することができる。
<実施例1>
外径が6インチで厚さが600μmであるシリコンウェーハ10を8枚と、直径が153mmであって深さが0.7mmの凹部21が形成されサセプタ20を有する気相成長装置を準備した。そして、サセプタ20の凹部21にシリコンウェーハ10を収容することなく、そのサセプタ20を8rpmの速度で回転させ、高周波により950℃にサセプタ20を加熱した後、SiHC13をシリコンソースとして反応炉内部に供給し、その凹部21の内表面にシリコン膜22を形成した。その成長速度は0.8μm/分であり、かつその成長時間は45秒である、これにより凹部21の内表面に平均厚さが0.6μmのシリコン膜22を形成した。
次に、このようなシリコン膜22が形成された、サセプタ20の凹部21にシリコンウェーハ10を凹部21の内周面に周縁部11の一部が接触しないように収容した。その状態でそのサセプタ20を8rpmの速度で回転させ、高周波で反応温度である1150℃に加熱した後、SiHC13をシリコンソースとして、そのシリコンウェーハ10の主面に厚さ約100μmのエピタキシャル層12をそれぞれ成長させた。
<実施例2>
サセプタ20に形成された凹部21の内表面に平均厚さが1μmのシリコン膜22を形成させたことを除いて、実施例1と同一の条件及び手順により、シリコンウェーハ10の主面に厚さ約100μmのエピタキシャル層12をそれぞれ成長させた。ここで、凹部21の内表面のシリコン膜22の成長速度は1μm/分であり、かつその成長時間は1分である。
<実施例3>
サセプタ20に形成された凹部21の内表面に平均厚さが0.05μmのシリコン膜22を形成させたことを除いて、実施例1と同一の条件及び手順により、シリコンウェーハ10の主面に厚さ約100μmのエピタキシャル層12をそれぞれ成長させた。ここで、凹部21の内表面のシリコン膜22の成長速度は0.1μm/分であり、かつその成長時間は30秒である。
<比較例1>
サセプタ20に形成された凹部21の内表面にシリコン膜22を形成させることなく、その凹部21にシリコンウェーハ10を収容したことを除いて、実施例1と同一の条件及び手順により、シリコンウェーハ10の主面に厚さ約100μmのエピタキシャル層12をそれぞれ成長させた。
<比較例2>
サセプタ20に形成された凹部21の内表面に平均厚さが2μmのシリコン膜22を形成させたことを除いて、実施例1と同一の条件及び手順により、シリコンウェーハ10の主面に厚さ約100μmのエピタキシャル層12をそれぞれ成長させた。ここで、凹部21の内表面のシリコン膜22の成長速度は1μm/分であり、かつその成長時間は2分である。
<比較例3>
サセプタ20に形成された凹部21の内表面に平均厚さが3μmのシリコン膜22を形成させたことを除いて、実施例1と同一の条件及び手順により、シリコンウェーハ10の主面に厚さ約100μmのエピタキシャル層12をそれぞれ成長させた。ここで、凹部21の内表面のシリコン膜22の成長速度は1μm/分であり、かつその成長時間は3分である。
<比較例4>
サセプタ20に形成された凹部21の内表面に平均厚さが4μmのシリコン膜22を形成させたことを除いて、実施例1と同一の条件及び手順により、シリコンウェーハ10の主面に厚さ約100μmのエピタキシャル層12をそれぞれ成長させた。ここで、凹部21の内表面のシリコン膜22の成長速度は1μm/分であり、かつその成長時間は4分である。
<比較例5>
サセプタ20に形成された凹部21の内表面に平均厚さが5μmのシリコン膜22を形成させたことを除いて、実施例1と同一の条件及び手順により、シリコンウェーハ10の主面に厚さ約100μmのエピタキシャル層12をそれぞれ成長させた。ここで、凹部21の内表面のシリコン膜22の成長速度は1μm/分であり、かつその成長時間は5分である。
<評価試験及び評価>
それぞれの実施例及び比較例において、シリコンウェーハ10にエピタキシャル層12を成長させた後、凹部21に載せられたウェーハ10滑りの有無を目視において確認するとともに、エピタキシャル層12が形成されたウェーハ10をサセプタ20から実際に取り出して拡大鏡において割れの有無をそれぞれ確認した。そして、取り出されたウェーハ10裏面におけるシリコンの転写の有無を接触式形状測定器によりそれぞれ求めた。この割れの発生確率を(割れ発生数/成長枚数)により求め、シリコンの転写の発生率を(転写発生数/成長枚数)によりそれぞれ求めた。これらの結果を凹部21内表面に形成されたシリコン膜22の厚さとともに表1に示す。
Figure 2010027880
表1から明らかなように、凹部21の内表面にシリコン膜22を形成しない比較例1では、シリコンウェーハ10が凹部21の中で滑っているのが確認されているけれども、凹部21の内表面にシリコン膜22を形成したその他の比較例及び実施例ではウェーハ10の滑りは確認されていない。これは、比較例1以外では、凹部21の内表面に形成したシリコン膜22がサセプタ20を回転させる際のシリコンウェーハ10の移動を防止したことによるものと考えられる。
そして、ウェーハ10の移動が確認された比較例1のみにおいてウェーハ10の割れが確認されている。これは、ウェーハ101が移動してその周縁部の一部が凹部21の内周面に接触し、それらの間に成長したエピタキシャル層12がそれらを連結してしまい、ウェーハ10をサセプタ20から取り外すときに、そのウェーハ10が割れてしまったものと考えられる。
一方、凹部21の内表面に形成したシリコン膜22の平均厚さが1μmを越える比較例2〜5においてウェーハ10裏面におけるシリコンの転写が認められた。これは、ウェーハ10を収容する凹部21の内表面に形成するシリコン膜22の厚さが厚いことに起因するものと考えられ、シリコン膜22の厚さが厚いほど転写量が増大しており、そのシリコン膜22の平均厚さが1μm以下の実施例及びこのシリコン膜22を形成しない比較例1ではその転写が認められないことからも判ることである。
よって、凹部21の内表面に平均厚さが0.05μm以上1μm以下のシリコン膜22を形成する本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法では、シリコンの転写を防止しつつその割れを回避し得ることが判る。
本発明実施形態のウェーハにエピタキシャル層が形成された状態を示す断面図である。 そのウェーハがサセプタに載せられた状態を示す断面図である。 そのウェーハが載せられる以前の凹部にシリコン膜が形成されたサセプタを示す断面図である。 そのシリコン膜が形成される以前のサセプタを示す断面図である。 従来のウェーハをサセプタに載せた状態を示す図2に対応する断面図である。
符号の説明
10 シリコンウェーハ
11 周縁部
12 エピタキシャル層
20 サセプタ
21 凹部
22 シリコン膜

Claims (3)

  1. シリコンウェーハ(10)を収容可能な凹部(21)が形成されたサセプタ(20)が収容された気相成長装置の反応炉にシリコン原料含有ガスを供給して前記凹部(21)の内表面に平均厚さが0.05μm以上1μm以下のシリコン膜(22)を形成するシリコン膜形成工程と、
    表面にシリコン膜(22)が形成された前記サセプタ(20)の凹部(21)に前記凹部(21)の内周面に周縁部(11)の一部が接触しないようにシリコンウェーハ(10)を収容するウェーハ収容工程と、
    前記反応炉にシリコン原料含有ガスを供給して前記シリコンウェーハ(10)の主面にエピタキシャル層(12)を形成させるエピタキシャル成長工程と
    を含むエピタキシャルウェーハの製造方法。
  2. 気相成長装置の反応炉にエッチングガスを供給して前記反応炉内部に設けられたサセプタ(20)の凹部(21)内表面に付着したシリコン堆積物を除去する堆積物除去工程がシリコン膜形成工程の前に設けられた請求項1記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
  3. サセプタ(20)の凹部(21)内表面に形成するシリコン膜(22)の成長速度が1μm/分以下であって、かつその成長時間が1分以下である請求項1又は2記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
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