JP2010027487A - 放電ランプ駆動装置、放電ランプの駆動方法、光源装置、およびプロジェクタ - Google Patents

放電ランプ駆動装置、放電ランプの駆動方法、光源装置、およびプロジェクタ Download PDF

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Abstract

【課題】放電ランプの点灯開始時における電極間の温度差を抑えることを目的とする。
【解決手段】光束立ち上げ期間において、第1電極が陽極として動作する第1状態での電力量と比べて、第2電極が陽極として動作する第2状態での電力量を小さくする。
【選択図】図5

Description

本発明は、第1電極と第2電極とを有する放電ランプの駆動装置と、放電ランプの駆動方法と、光源装置と、プロジェクタとに関するものである。
従来、放電ランプを利用した光源装置が知られている。また、放電ランプに設けられた2つの電極の間で放電を行うために、交流電力を放電ランプに供給する技術が知られている(特許文献1〜4)。
特開2006−4919号公報 特開2003−338394号公報 特開2006−93008号公報 特開2006−120654号公報
上記従来の技術では、放電ランプに備えられた2つの電極の間に温度差が生じることがあった。温度差が生じるのは、反射鏡からの反射光が放電ランプの一部に照射されて、その部分の温度が高くなり、光源装置内の温度分布に偏りが生じること等、種々の要因による。電極間に温度差が生じると、例えば、一方の電極における放電位置(アーク位置)が安定せずに移動すること等の種々の不具合が発生する虞があった。
なお、放電ランプを点灯させるためには、電極間に高電圧を供給して絶縁破壊させて放電を開始する必要があるが、この絶縁破壊以降の光束立ち上げ期間においては、上述したように電極間に一定の電流を供給する必要があるために、上記電極間の温度差はより大きなものとなった。
本発明は、上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、放電ランプの点灯開始時における電極間の温度差を抑えることを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1] 第1電極と第2電極とを有する放電ランプの駆動装置であって、
前記第1電極と前記第2電極との間に交流電力を供給する電力供給部を備え、
前記電力供給部は、
前記放電ランプの定常動作前の光束立ち上げ期間に、前記第1電極が陽極として動作する第1状態での電力量と比べて、前記第2電極が陽極として動作する第2状態での電力量を小さくする非対称電力設定部
を備える、放電ランプ駆動装置。
この構成によれば、放電ランプの定常動作前の光束立ち上げ期間に、第1電極が陽極として動作する第1状態での電力量と比べて、第2電極が陽極として動作する第2状態での電力量が小さくなる。このために、光束立ち上げ期間において、第1電極の温度が低く第2電極の温度が高いことを示す温度差が過剰に大きくなることを抑制できる。これらの結果、極性と温度とを考慮して電力を放電ランプに供給することができる。
[適用例2] 適用例1に記載の放電ランプ駆動装置であって、前記非対称電力設定部は、前記第1状態の累積時間よりも前記第2状態の累積時間が短くなるように前記交流電力の極性を切り替える極性切替設定部を備える、放電ランプ駆動装置。
この構成によれば、極性の切替によって、容易に、第1状態での電力量と比べて第2状態での電力量を小さくすることができる。
[適用例3] 適用例2に記載の放電ランプ駆動装置であって、前記電力供給部は、前記交流電力として矩形波の駆動信号を供給する構成であり、前記極性切替設定部は、前記駆動信号のデューティ比を、前記第1状態の時間幅と比べて、前記第2状態での時間幅が小さくなるように定めるデューティ比設定部である、放電ランプ駆動装置。
この構成によれば、放電ランプの駆動信号のデューティ比を切り換えるだけで、容易に、第1状態での電力量と比べて第2状態での電力量を小さくすることができる。
[適用例4] 適用例3に記載の放電ランプ駆動装置であって、前記デューティ比設定部は、時間経過と共に段階的に、前記第2状態での時間幅をより小さく定める構成である、放電ランプ駆動装置。
この構成によれば、段階的に徐々に、第1状態での電力量と比べて第2状態での電力量を小さくすることができる。この結果、第1電極と第2電極との温度差を徐々に抑制することができる。
[適用例5] 適用例1に記載のランプ駆動装置であって、前記非対称電力設定部は、前記第1状態での最大電流よりも前記第2状態での最大電流を小さくする構成を備える、放電ランプ駆動装置。
この構成によれば、電流の制御によって、容易に、第1状態での電力量と比べて第2状態での電力量を小さくすることができる。
[適用例6] 適用例1ないし5のいずれかに記載の放電ランプ駆動装置であって、前記電力供給部は、定常動作時に、前記第1電極が陽極として動作する第1状態での電力量と、前記第2電極が陽極として動作する第2状態での電力量とを等しくする対称電力設定部を備える放電ランプ駆動装置。
この構成によれば、定常動作時には、第1電極が陽極として動作する第1状態での電力量と、前記第2電極が陽極として動作する第2状態での電力量とが等しくなる。このために、放電ランプの実用域である定常動作時においては、第1状態での電力量と第2状態での電力量が非対称となることによる光のちらつきを防止することができる。
[適用例7] 光源装置であって、適用例1ないし6のいずれかに記載の放電ランプ駆動装置と、放電ランプと、前記放電ランプの前記第1電極側に配置されるとともに、前記放電ランプからの光を所定方向に向かって反射する主反射鏡と、前記放電ランプの前記第2電極側に配置されるとともに、前記放電ランプからの光を前記主反射鏡に向かって反射する副反射鏡と、を備える、光源装置。
[適用例8] プロジェクタであって、適用例1ないし6のいずれかに記載の放電ランプ駆動装置と、放電ランプと、前記放電ランプによって発せられた光を、画像を投写するための投写光に変調する空間光変調部と、前記投写光を投写する投写光学系と、を備える、プロジェクタ。
[適用例9] 第1電極と第2電極とを有する放電ランプの駆動方法であって、前記第1電極と前記第2電極との間に交流電力を供給する電力供給工程を備え、前記電力供給工程は、前記放電ランプの定常動作前の光束立ち上げ期間に、前記第1電極が陽極として動作する第1状態での電力量と比べて、前記第2電極が陽極として動作する第2状態での電力量を小さくする工程を備える、放電ランプの駆動方法。
上記のように構成された光源装置、プロジェクタ、放電ランプの駆動方法は、適用例1に記載の放電ランプ駆動装置と同様に、光束立ち上げ期間において、第1電極の温度が低く第2電極の温度が高いことを示す温度差が過剰に大きくなることを抑制できるという効果を奏する。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、放電ランプ駆動装置と光源ランプとを有する光源装置の制御方法、その光源装置を有するプロジェクタの制御方法、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、等の形態で実現することができる。
次に、この発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1実施例:
A−1.全体構成:
A−2.電力供給部の構成:
A−3.制御処理:
A−4.作用効果:
B.第2実施例:
C.第3実施例:
D.第4実施例:
E.第5実施例:
F.変形例:
A.第1実施例:
A−1.全体構成:
図1は、本発明の第1実施例としてのプロジェクタ1000を示す説明図である。プロジェクタ1000は、光源装置100と、平行化レンズ305と、照明光学系310と、色分離光学系320と、3つの液晶ライトバルブ330R、330G、330Bと、クロスダイクロイックプリズム340と、投写光学系350とを有している。
光源装置100は、光源ユニット110と電力供給部200とを有している。光源ユニット110は、主反射鏡112と放電灯500とを有している。電力供給部200は、放電灯500に電力を供給して、放電灯500を点灯させる。主反射鏡112は、放電灯500から放出された光を、照射方向Dに向けて反射する。照射方向Dは、光軸AXと平行である。光源ユニット110からの光は、平行化レンズ305を通過して照明光学系310に入射する。この平行化レンズ305は、光源ユニット110からの光を、平行化する。
照明光学系310は、光源装置100からの光の照度を均一化する。また、照明光学系310は、光源装置100からの光の偏光方向を一方向に揃える。この理由は、光源装置100からの光を有効に利用するためである。照度分布と偏光方向とが調整された光は、色分離光学系320に入射する。色分離光学系320は、入射光を、赤(R)、緑(G)、青(B)の3つの色光に分離する。3つの色光は、各色に対応付けられた液晶ライトバルブ330R、330G、330Bによって、それぞれ変調される。変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム340によって合成される。合成光は、投写光学系350に入射する。投写光学系350は、入射光を、図示しないスクリーンに投写する。これにより、スクリーン上には画像が表示される。
なお、平行化レンズ305と、照明光学系310と、色分離光学系320と、クロスダイクロイックプリズム340と、投写光学系350とのそれぞれの構成としては、周知の種々の構成を採用可能である。
図2は、光源装置100の構成を示す説明図である。光源装置100は、前述したように、光源ユニット110と電力供給部200とを有している。図中には、光源ユニット110の断面図が示されている。光源ユニット110に備えられた放電灯500は、放電灯本体510と副反射鏡520とを有している。放電灯本体510は、特許請求の範囲における「放電ランプ」に相当する。
放電灯本体510の形状は、第1端部510e1から第2端部510e2まで、照射方向Dに沿って延びる棒形状である。放電灯本体510の材料は、例えば、石英ガラス等の透光性材料である。放電灯本体510の中央部は球状に膨らんでおり、その内には、放電空間512が形成されている。放電空間512内には、希ガス、金属ハロゲン化合物等を含む放電媒体であるガスが封入されている。
また、放電空間512内には、2つの電極532、542が、放電灯本体510から突出している。第1電極532は、放電空間512の第1端部510e1側に配置され、第2電極542は、放電空間512の第2端部510e2側に配置されている。これらの電極532、542の形状は、光軸AXに沿って延びる棒形状である。放電空間512内では、各電極532、542の先端(「放電端」とも呼ぶ)が、所定距離だけ離れて向かい合っている。なお、これらの電極532、542の材料は、例えば、タングステン等の金属である。
放電灯本体510の第1端部510e1には、第1端子536が設けられている。第1端子536と第1電極532とは、放電灯本体510の内部を通る導電性部材534によって電気的に接続されている。同様に、放電灯本体510の第2端部510e2には、第2端子546が設けられている。第2端子546と第2電極542とは、放電灯本体510の内部を通る導電性部材544によって電気的に接続されている。各端子536、546の材料は、例えば、タングステン等の金属である。また、各導電性部材534、544としては、例えば、モリブデン箔が利用される。
これらの端子536、546は、電力供給部200に接続されている。電力供給部200は、これらの端子536、546に、交流電流を供給する。その結果、2つの電極532、542の間でアーク放電が起きる。アーク放電により発生した光(放電光)は、破線の矢印で示すように、放電位置から全方向に向かって放射される。
放電灯本体510の第1端部510e1には、固定部材114によって、主反射鏡112が固定されている。主反射鏡112の反射面(放電灯本体510側の面)の形状は、回転楕円形状である。主反射鏡112は、放電光を照射方向Dに向かって反射する。なお、主反射鏡112の反射面の形状としては、回転楕円形状に限らず、放電光を照射方向Dに向かって反射するような種々の形状を採用可能である。例えば、回転放物線形状を採用してもよい。この場合は、主反射鏡112は、放電光を、光軸AXにほぼ平行な光に変換することができる。従って、平行化レンズ305(図1)を省略することができる。
放電灯本体510の第2端部510e2側には、固定部材522によって、副反射鏡520が固定されている。副反射鏡520の反射面(放電灯本体510側の面)の形状は、放電空間512の第2端部510e2側を囲む球面形状である。副反射鏡520は、放電光を、主反射鏡112に向かって反射する。これにより、放電空間512から放射される光の利用効率を高めることができる。
なお、固定部材114、522の材料としては、放電灯本体510の発熱に耐える任意の耐熱材料(例えば、無機接着剤)を採用可能である。また、鏡112、520と放電灯本体510との配置を固定する方法としては、鏡112、520を放電灯本体510に固定する方法に限らず、任意の方法を採用可能である。例えば、放電灯本体510と主反射鏡112とを、独立に、プロジェクタの筐体(図示せず)に固定してもよい。副反射鏡520についても同様である。
A−2.電力供給部の構成:
図3は、電力供給部200の構成を示す説明図である。電力供給部200は、ダウンチョッパ回路C1と、インバータブリッジ回路C2と、イグナイタ回路C3と、回路C1〜C2を制御する制御回路C4と、を有している。
ダウンチョッパ回路C1は、図示しない直流電源から電力供給を受け、そして、出力電力を制御する。このような回路としては、周知の種々の回路を採用可能である。例えば、図3に示すような、スイッチ素子(トランジスタ)Trcと、ダイオードD1と、コイルL1と、コンデンサCd1とを組み合わせた回路を採用可能である。スイッチ素子Trcには、制御回路C4から制御信号CScが入力される。制御信号CScは、例えば、HレベルとLレベルとが周期的に繰り返す信号である。制御回路C4は、制御信号CScのデューティ比を制御することによって、出力電圧を制御する。制御回路C4は、CPUとメモリとを有するコンピュータにより構成される。なお、制御回路C4は、コンピュータに換えて、ディスクリートな論理回路により構成してもよい。
インバータブリッジ回路C2は、ダウンチョッパ回路C1から電力供給を受け、そして、出力電力の波形を制御する。本実施例では、インバータブリッジ回路C2は、直流電力を交流電力に変換する。このような回路としては、周知の種々の回路を採用可能である。本実施例では、インバータブリッジ回路C2は、いわゆるH型ブリッジ回路である。このインバータブリッジ回路C2は、4つのトランジスタTr1〜Tr4を有している。2つのトランジスタTr1、Tr2が、第1出力ラインOL1を制御し、他の2つのトランジスタTr3、Tr4が、第2出力ラインOL2を制御する。トランジスタTr1〜Tr4には、制御回路C4から、制御信号CS1〜CS4が、それぞれ入力される。制御回路C4は、これらの制御信号CS1〜CS4によって、出力ラインOL1、OL2から出力される電力(駆動信号)の波形を制御する。
イグナイタ回路C3は、図示しない昇圧回路を含んでいる。イグナイタ回路C3は、点灯開始時に、高電圧パルスを電極532、542(図2)間に印加する。これにより、電極間の絶縁が破壊されて、放電経路が作られる。その後の定常動作時においては、インバータブリッジ回路C2は、イグナイタ回路C3を介して、交流電力(駆動信号)を放電灯500に供給する。「定常動作」とは、放電灯本体510に定常的な電力を供給するものであり、定常的な点灯状態を実現する。なお、このようなイグナイタ回路C3としては、周知の種々の回路を採用可能である。
A−3.制御処理:
次に、電力の極性と電極の温度との関係と、交流電力(駆動信号)とについて説明し、続けて、制御処理について説明する。
図4は、2つの電極532、542の動作状態を示す説明図である。図中には、2つの電極532、542の先端部分が示されている。電極532、542の先端には突起532p、542pがそれぞれ設けられている。放電は、これらの突起532p、542pの間で生じる。本実施例では、突起が無い場合と比べて、各電極532、542における放電位置(アーク位置)の移動を抑えることができる。ただし、このような突起を省略してもよい。
図4(A)は、第1電極532が陽極として動作し、第2電極542が陰極として動作する第1状態S1を示している。第1状態S1では、放電によって、第2電極542(陰極)から第1電極532(陽極)へ電子が移動する。陰極(第2電極542)からは、電子が放出される。陰極(第2電極542)から放出された電子は、陽極(第1電極532)の先端に衝突する。この衝突によって熱が生じ、そして、陽極(第1電極532)の先端(突起532p)の温度が上昇する。
図4(B)は、第1電極532が陰極として動作し、第2電極542が陽極として動作する第2状態S2を示している。第2状態S2では、第1状態S1とは逆に、第1電極532から第2電極542へ電子が移動する。その結果、第2電極542の先端(突起542p)の温度が上昇する。
このように、陽極の温度は、陰極と比べて高くなりやすい。ここで、一方の電極の温度が他方の電極と比べて高い状態が続くことは、種々の不具合を引き起こし得る。例えば、高温電極の先端が過剰に溶けた場合には、意図しない電極変形が生じ得る。その結果、アーク長が適正値からずれる場合がある。また、低温電極の先端の溶融が不十分な場合には、先端に生じた微少な凹凸が溶けずに残り得る。その結果、いわゆるアークジャンプが生じる場合がある(アーク位置が安定せずに移動する)。
このような不具合を抑制する技術として、各電極の極性を繰り返し交替させる交流駆動を利用可能である。図5は、放電灯500(図2)に供給される交流電力(駆動信号)を示す説明図である。この駆動信号は、放電灯500の定常動作時のものである。横軸は時間Tを示し、縦軸は電流Iを示している。電流Iは、放電灯500を流れる電流を示す。正値は、第1状態S1を示し、負値は、第2状態S2を示す。図5の例では、矩形波交流電流が利用されている。そして、第1状態S1と第2状態S2とが交互に繰り返される。ここで、第1時間T1は、第1状態S1が続く時間を示し、第2時間T2は、第2状態S2が続く時間を示す。また、第1電流値Im1は、第1状態S1での電流値I(絶対値)を示し、第2電流値Im2は、第2状態S2での電流値I(絶対値)を示す。
電流Iの波形は、正値と負値とが位相をずらして対称となっている。すなわち、電流Iの波形は、Im1=Im2であり、かつT1=T2という条件を満たす波形である。この結果、2つの電極532、542の間で、供給される電力の条件が同一となっている。なお、駆動周波数は、放電灯500(放電灯本体510)の特性に合わせて、実験的に決定可能である(例えば、30Hz〜1kHzの範囲の値が採用される)。他の値Im1(=Im2)、T1(=T2)も、同様に実験的に決定可能である。
図6は、電力供給部200に備えられる制御回路C4にて実行される点灯制御ルーチンを示すフローチャートである。この点灯制御ルーチンは、制御回路C4の電源がオンとなった以後、繰り返し実行される。図示するように、処理が開始されると、制御回路C4は、電源オン時からの経過時間tを演算し(ステップS10)、その経過時間tが、以下のi)〜iii)のいずれに該当するかを判定する(ステップS20)。
i)t≦ta
ii)ta<t<tb
iii)t≧tb
ただし、ta<tbの関係を備え、例えば、taは10[秒]であり、tbは80[秒]である。なお、ta、tbの値は、放電灯500(放電灯本体510)の特性等に合わせて、実験的に決定可能であり、上記に限る必要はない。taは、例えば、5〜20秒の範囲内の値としてもよいし、tbは、例えば、60〜120秒の範囲内の値としてもよい。
制御回路C4は、ステップS10で、t≦taと判定された場合には、始動の処理を行い(ステップS30)、ta<t<tbと判定された場合には、光束立ち上げ制御の処理を行い(ステップS40)、t≧tbと判定された場合には、定常動作の処理を行う(ステップS50)。制御回路C4は、ステップS30、S40、またはS50の実行後、「リターン」に抜けて、この点灯制御ルーチンを繰り返し実行する。
点灯制御ルーチンによれば、定常動作に先立って「初期動作」が実行される。この初期動作の期間は、電源オン直後の始動期間と、定常動作前の光束立ち上げ期間とに別れる。すなわち、この点灯制御ルーチンによれば、電源オン時からta秒経過するまでは、始動の処理を行い、その後、電源オン時からtb秒経過するまで、放電灯本体510の光束を急速に立ち上げるための光束立ち上げ制御の処理を行い、電源オン時からtb秒経過後においては、定常動作の処理を行う。
図7は、放電灯本体510に供給する電流/電力の変化を示すグラフである。この電流/電力の変化は、上記点灯制御ルーチンを実行した結果、得られるものである。図中のグラフの横軸は、電源オン時からの経過時間tを示し、グラフの縦軸は、放電灯本体510に供給する電流iまたは電力Wを示す。グラフ中の実線が電流iの変化を示し、一点鎖線が電力Wの変化を示す。経過時間tがta以下であるときが始動期間であり、経過時間tがtaからtbまでであるときが光束立ち上げ期間であり、経過時間tがtb以上であるときが定常動作期間である。
電力Wは、一点鎖線に示すように、始動期間後の光束立ち上げ期間において徐々に増加し、定常動作期間中において一定値に飽和する。電流iは、実線に示すように、光束立ち上げ期間において、定常動作期間に比べて大きな値に直ちに上昇し、その後、しばらくほぼ一定の値を保ち、次いで、減少し、その後の定常動作期間中はほぼ一定値に維持される。
上記電流i/電力Wの変化を実現すべく、ステップS40の光束立ち上げ制御の処理においては、定電流制御を行い、ステップS50の定常動作の処理においては、定電力制御を行う。光束立ち上げ期間において定電流制御を行うことで、放電灯本体510の温度を高めて、放電灯本体510の点灯を安定化させる準備を行うことができ、定常動作の処理において定電力制御を行うことで、放電灯本体510を安定的に点灯させることができる。
一方、始動期間における始動の処理は、光束立ち上げ期間に先立つ電力供給の準備を進めるもので、この始動期間の終了時点がほぼ、電極間の絶縁が破壊されたのちの高周波電流制御が終了したときである。
さらに、図6に示すように、ステップS50の定常動作の処理は、対称電力設定の処理(ステップS55)を含む。対称電力設定の処理は、インバータブリッジ回路C2へ出力する制御信号CS1〜CS4を調整することにより、放電灯500に供給される交流電力(駆動信号)の波形を、図5を用いて前述した対称なものとする。
一方、ステップS40の光束立ち上げ制御の処理は、非対称電力設定の処理(ステップS45)を含む。この非対称電力設定の処理は、電流Iの波形を非対称な波形とするものであり、次に詳述する。
図8は、光束立ち上げ期間における電流Iの波形を示す説明図である。横軸は時間Tを示し、縦軸は電流Iを示している。定常動作処理では、電流Iの波形が対称である(図5参照)のに対して、光束立ち上げ制御処理では、第1電流値Im1は第2電流値Im2と同じでありながら、第2時間T2が第1時間T1よりも短い。すなわち、電力供給部200(図3)は、第1状態S1の時間の割合よりも第2状態S2の時間の割合が小さくなるように、デューティ比を制御する。なお、第1状態S1のデューティ比は、1周期の時間(T1+T2)に対する第1時間T1の割合によって表される。また、第2状態S2のデューティ比は、1周期の時間に対する第2時間T2の割合によって表される。
第1時間T1と第2時間T2とは、予め実験的に決定すればよい。ここで、放電灯500に供給される総電力量が同じで波形が対称である場合と比べて、第1電極532と第2電極542との間の温度差が小さくなるように、時間T1、T2を決定することが好ましい。例えば、対称波形における2つの時間T1、T2を、1周期の時間を変えずに、温度差が小さくなるように調整すればよい。なお、温度差としては、例えば、第1電極532の時間平均温度と、第2電極542の時間平均温度との差を採用可能である。時間平均は、1周期の平均でもよいが、1周期と比べて十分に長い時間(例えば、数時間といった100万サイクルより長い時間)の平均であることが好ましい。また、電極の先端部分の温度を比較することが好ましい。なお、温度測定には、例えば、非接触赤外線温度計を用いることができる。
また、第1電極532と第2電極542とのそれぞれの温度を、計算によって推定してもよい。ここで、このような計算を、光源装置100の構成部品の熱容量、熱伝導率及び冷却条件等を考慮して行うことが好ましい。
図6に示すステップS45の非対称電力設定の処理では、インバータブリッジ回路C2へ出力する制御信号CS1〜CS4を調整することにより、放電灯500に供給される交流電力(駆動信号)の波形を、前述した非対称のものとする。
A−4.作用効果:
以上のように構成された第1実施例によれば、放電灯本体510の定常動作前の光束立ち上げ期間に、第1電極532が陽極として動作する第1状態S1の時間の割合と比べて、第2電極542が陽極として動作する第2状態S2の時間の割合が小さくなるように、放電灯500に供給する駆動信号のデューティ比を定める。このために、光束立ち上げ期間において、第1状態S1での電力量と比べて、第2状態S2での電力量が小さくなる。したがって、光束立ち上げ期間において、第1電極532の温度が低く第2電極542の温度が高いことを示す温度差が過剰に大きくなることを抑制できる。
特に本実施例では、放電ランプの駆動信号のデューティ比を切り換えるだけで、容易に、第1状態S1での電力量と比べて第2状態S2での電力量を小さくすることができる。また、本実施例では、光束立ち上げ期間後の定常動作期間においては、放電灯500に供給する駆動信号のデューティ比を、第1状態S1の時間割合と第2状態S2の時間の割合とが等しくなるように切り換えていることから、放電ランプの実用域である定常動作時においては、第1状態での電力量と第2状態での電力量が非対称となることによる光のちらつきを防止することができる。
B.第2実施例:
第2実施例は、第1実施例と比較して、光束立ち上げ期間における非対称電力設定の処理が相違するだけであり、その他の構成は同一である。図9は、第2実施例の光束立ち上げ期間における電流Iの波形を示す説明図である。図5に示す定常動作期間における波形との差違は、第2電流値Im2が第1電流値Im1よりも小さい点だけである。この第2実施例の非対称電力設定の処理では、放電灯500に供給される交流電力(駆動信号)の波形を、図9に示すものとしている。
この結果、第2実施例では、第2状態S2(図4(B))で第2電極542が電子衝突によって受けるエネルギ(熱)が、第1状態S1(図4(A))で第1電極532が電子衝突によって受けるエネルギ(熱)よりも小さい。従って、第1実施例と同様に、第1電極532の温度が低く第2電極542の温度が高いことを示す温度差が過剰に大きくなることを抑制できる。
なお、第1電流値Im1と第2電流値Im2とは、予め実験的に決定すればよい。電流値Im1、Im2の決定方法としては、第1実施例における時間T1、T2の決定方法と同様の方法を採用可能である。例えば、対称波形における2つの電流値Im1、Im2を、総電力量を変えずに(すなわち、2つの電流値Im1、Im2の合計を変えずに)、温度差が小さくなるように調整すればよい。
C.第3実施例:
図10は、第3実施例の光束立ち上げ期間における電流Iの波形を示す説明図である。図8に示す第1実施例の光束立ち上げ期間における波形との差違は、第2電流値Im2が第1電流値Im1よりも小さい点だけである。この結果、第1電極532の温度が低く第2電極542の温度が高いことを示す温度差が過剰に大きくなることを、第1実施例と比べて強く抑制することができる。なお、時間T1、T2と電流値Im1、Im2との決定方法としては、第1と第2の実施例と同様の方法を採用可能である。
D.第4実施例:
図11は、第4実施例における光源装置100A(光源ユニット110A)の構成を示す説明図である。図2に示す光源装置100(光源ユニット110)との差違は、副反射鏡520と固定部材522とが省略されている点だけである。他の構成は、図2の光源装置100と同じである。なお、本実施例の光源装置100Aは、上述の各実施例において、光源装置100の代わりに利用可能である。
図2に示す実施例と同様に、放電灯本体510(放電灯500A)の第1端部510e1には、主反射鏡112が固定されている。放電灯本体510の温度が上昇すると、熱が、放電灯本体510から固定部材114を介して主反射鏡112に伝導する。このように、主反射鏡112は、放電灯本体510の放熱器として機能する。特に、主反射鏡112は、第2端部510e2側よりも、第1端部510e1側を強く冷却する。すなわち、第2電極542の温度が、第1電極532の温度と比べて、高温となり得る。このように、副反射鏡520が無い場合であっても、第2電極542の温度は、第1電極532の温度と比べて、高温になり易い。そこで、上述の各実施例のように、非対称な波形の電流Iを利用することによって、第1電極532の温度が低く第2電極542の温度が高いことを示す温度差が過剰に大きくなることを抑制することができる。
E.第5実施例:
図12は、第5実施例における光源装置100B(光源ユニット110B)の構成を示す説明図である。図11に示す光源装置100A(光源ユニット110A)との差違は、主反射鏡112Bの向きが90度だけ回転している点だけである。他の構成は、図11の光源装置100Aと同じである。なお、本実施例の光源装置100Bは、上述の各実施例において、光源装置100の代わりに利用可能である。
本実施例では、主反射鏡112Bは、2つの電極532、542を通るラインEDとは垂直な照射方向DBを向いている(放電灯本体510からみて、ラインEDは図11の光軸AXと同じである)。そして、光軸AXBは、ラインEDと垂直で、2つの電極532、542の間を通る。このように、2つの電極532、542を通るラインEDが、光軸AXBと平行でなくてもよい。
このような光源ユニット110Bを利用する場合にも、種々の要因が、2つの電極532、542の間の温度差を引き起こし得る。例えば、図中の破線の矢印は、図示しない冷却ファンからの冷却風CWの流れを示している。図示するように、冷却風CWは、主反射鏡112Bの反射面に沿って流れる。本実施例では、冷却風CWは、第1端部510e1側を流れた後、第2端部510e2側を流れる。その結果、冷却風CWは、第2端部510e2側よりも、第1端部510e1側を強く冷却する。すなわち、第2電極542の温度が、第1電極532の温度と比べて、高温となり得る。そこで、上述の各実施例のように、非対称な波形の電流Iを利用することによって、第1電極532の温度が低く第2電極542の温度が高いことを示す温度差が過剰に大きくなることを抑制することができる。
F.変形例:
なお、上記各実施例における構成要素の中の、独立クレームでクレームされた要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。また、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
変形例1:
上述の各実施例において、光束立ち上げ期間において2つの電極532、542に供給される駆動信号としては、図8)、図9、図10に示す駆動信号に限らず、種々の駆動信号を採用可能である。一般には、以下のような条件を満たす駆動信号を採用することが好ましい。すなわち、第1電極が陽極として動作する第1状態での電力量と比べて、第2電極が陽極として動作する第2状態での電力量が小さいことが好ましい。このような駆動信号を利用すれば、第1電極の温度が低く第2電極の温度が高いことを示す温度差が過剰に大きくなることを抑制することができる。なお、第2電極としては、2つの電極の内の比較的高温になりやすい電極を選択することが好ましい。そして、第1状態での電力量と第2状態での電力量との合計値である総電力量が同じで対称な矩形波電流を利用した場合と比べて、2つの電極間の温度差が小さくなるように、駆動信号を決定することが好ましい。なお、第1状態での電力量と、第2状態での電力量とを比較する場合には、1周期における累積電力を利用可能である。ただし、1周期と比べて十分に長い時間(例えば、数時間といった100万サイクルより長い時間)の間、放電ランプを点灯させた場合の累積電力を利用することが好ましい。こうすれば、放電ランプの長時間点灯を考慮して、第1状態での電力量と第2状態での電力量とを比較することができる。なお、このような電力量は、電極が受けるエネルギに相当する、と考えることができる。
上述の条件を満たす場合には、以下のような駆動信号の変形も可能である。例えば、図8の実施例において、第2電流値Im2が第1電流値Im1よりも大きくてもよい。また、図9の実施例において、第2時間T2が第1時間T1よりも長くてもよい。また、駆動信号の波形としては、矩形波に限らず、上述の条件を満たすような任意の形状を採用可能である。例えば、第1状態S1が続く時間内において、電流Iが時間Tとともに変化してもよい。同様に、第2状態S2が続く時間内において、電流Iが時間Tとともに変化してもよい。いずれの場合も、第1状態S1での最大電流よりも第2状態S2での最大電流が小さいことが好ましい。こうすれば、電流の制御によって、容易に、第1状態S1での電力量と比べて第2状態S2での電力量を小さくすることができる。また、第1状態S1の累積時間よりも第2状態S2の累積時間が短くなるように、交流電力の極性を切り替えることが好ましい。こうすれば、極性の切替によって、容易に、第1状態S1での電力量と比べて第2状態S2での電力量を小さくすることができる。ここで、累積時間としては、1周期と比べて十分に長い時間(例えば、数時間といった100万サイクルより長い時間)の間、放電ランプを点灯させた場合の、各状態S1、S2のそれぞれの累積時間を利用すればよい。いずれの場合も、デューティ比が、時間とともに変化してもよい。
変形例2:
上述の各実施例および変形例により、光束立ち上げ期間における駆動信号の波形を説明してきたが、これらの例では、その波形は一定のもので光束立ち上げ期間内においては同一のものであった。これに変えて、光束立ち上げ期間内において、時間経過と共に段階的に、第2状態での時間幅をより小さく定める構成としてもよい。例えば、電源がオンとなってから10〜30秒においては、第1状態S1が続く時間である第1時間T1と第2状態S2が続く時間である第2時間T2との割合を60:40とし、30〜50秒においては、上記割合を70:30とし、50〜80秒においては、上記割合を80:20としてもよい。この結果、第1電極と第2電極との温度差を徐々に抑制することができる。
なお、上記割合の具体的な数値や、時間の刻み幅は上記例に限る必要ななく、さまざま数値とすることができる。なお、増減の方向は時間経過とともに一様とすることができる。また、例えば、光束立ち上げ期間を前半と後半に分けて、前半部分では上記割合が50:50として、後半部分だけで、第1電極が陽極として動作する第1状態での電力量と比べて、記第2電極が陽極として動作する第2状態での電力量を小さくする構成としてもよい。
変形例3:
上述の各実施例および変形例によれば、主反射鏡112側の第1電極532の温度が低く副反射鏡520側の第2電極542の温度が高くなることを前提に、放電灯本体510の駆動信号の波形を定めていた。これに対して、設計によっては、第1電極532の温度が低く第2電極542の温度が高くなることがあり得る。例えば、副反射鏡520の戻り光が第1電極に強く当たる場合にこうしたことがあり得る。この場合には、前述した矩形の駆動波形において、第1電流値Im1は第2電流値Im2と同じでありながら、第1時間T1が第2時間T2よりも短い構成とすればよい。すなわち、光束立ち上げ期間に、第2電極542が陽極として動作する第2状態での電力量と比べて、第1電極532が陽極として動作する第1状態での電力量を小さくすればよい。なお、この関係を実現するためには、前述した時間幅を変えるだけではなく、上述の各実施例および変形例と同様に、第1電流値Im1、第2電流値Im2を変化させてもよい。
変形例4:
上述の各実施例において、放電灯本体510の構成、材料等は一例であり、他の構成、材料等を採用可能である。例えば、2つの電極532、542が同じ軸上で向かい合う代わりに、2つの電極532、542が同じ方向に向かって突出してもよい。一般には、2つの放電電極を含む任意の構成を採用可能である。また、ランプの種類としては、例えば、高圧水銀ランプやメタルハライドランプ等の種々の種類を採用可能である。また、光源ユニットの構成としては、図2、図8、図9に示す構成に限らず、放電ランプを含む任意の構成を採用可能である。例えば、反射鏡112、520が省略されてもよい。
変形例5:
上述の各実施例では、液晶ライトバルブ330R、330G、330Bは透過型であるが、この代わりに、反射型の液晶ライトバルブを採用してもよい。また、上述の各実施例において、放電ランプによって発せられた光を、画像を投写するための投写光に変調する空間光変調部としては、液晶ライトバルブに限らず、任意の空間光変調装置を採用可能である。例えば、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD:TI社の商標)などのマイクロミラー型光変調装置を用いることもできる。また、空間光変調部の総数は、3に限らず、任意である。例えば、1つや2つや4以上を採用可能である。
変形例6:
上述の各実施例において、光源装置100、100A、100Bは、プロジェクタに限らず、他の任意の装置に組み込んでもよい。例えば、車両のヘッドライトや、照明機器を採用可能である。
変形例7:
上述の各実施例において、電力供給部200の構成としては、図3に示す構成に限らず、上述したような交流電力を出力可能な任意の構成を採用可能である。例えば、ダウンチョッパ回路C1が省略されてもよい。また、イグナイタ回路C3の代わりに、他の点灯開始装置を利用してもよい。また、交流電力の波形を制御する回路としては、インバータブリッジ回路C2に限らず、他の種々の回路を採用可能である。
また、放電ランプの駆動装置としては、電力供給部200を有する種々の構成を採用可能である。例えば、電力供給部200と電源とを含む構成を採用可能である。この代わりに、駆動装置から電源を省略してもよい。この場合、外部電源を利用すればよい。
変形例8:
上記各実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部あるいは全部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。
また、本発明の機能の一部または全部がソフトウェアで実現される場合には、そのソフトウェア(コンピュータプログラム)は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納された形で提供することができる。この発明において、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスクやCD−ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各種のRAMやROM等のコンピュータ内の内部記憶装置や、ハードディスク等のコンピュータに固定されている外部記憶装置も含んでいる。
本発明の第1実施例としてのプロジェクタ1000を示す説明図である。 光源装置100の構成を示す説明図である。 電力供給部200の構成を示す説明図である。 2つの電極532、542の動作状態を示す説明図である。 放電灯500に供給される交流電力(駆動信号)を示す説明図である。 電力供給部200に備えられる制御回路C4にて実行される点灯制御ルーチンを示すフローチャートである。 放電灯本体510に供給する電流/電力の変化を示すグラフである。 光束立ち上げ期間における電流Iの波形を示す説明図である。 第2実施例の光束立ち上げ期間における電流Iの波形を示す説明図である。 第3実施例の光束立ち上げ期間における電流Iの波形を示す説明図である。 第4実施例における光源装置100Aの構成を示す説明図である。 第5実施例における光源装置100Bの構成を示す説明図である。
符号の説明
100、100A、100B…光源装置
110、110A、110B…光源ユニット
112、112B…主反射鏡
114…固定部材
200…点灯駆動部
305…平行化レンズ
310…照明光学系
320…色分離光学系
330R、330G、330B…液晶ライトバルブ
340…クロスダイクロイックプリズム
350…投写光学系
500、500A…放電灯
510…放電灯本体
512…放電空間
520…副反射鏡
522…固定部材
532…第1電極
532p…突起
534…導電性部材
536…第1端子
542…第2電極
542p…突起
544…導電性部材
546…第2端子
1000…プロジェクタ
510e1…第1端部
510e2…第2端部
C1…ダウンチョッパ回路
D1…ダイオード
L1…コイル
Cd1…コンデンサ
C2…インバータブリッジ回路
C3…イグナイタ回路
C4…制御回路
DB…照射方向
ED…ライン
CW…冷却風
AX、AXB…光軸
OL1…第1出力ライン
OL2…第2出力ライン
CSc、CS1、CS2、CS3、CS4…制御信号
Tr1、Tr2、Tr3、Tr4…トランジスタ
Trc…スイッチ素子

Claims (9)

  1. 第1電極と第2電極とを有する放電ランプの駆動装置であって、
    前記第1電極と前記第2電極との間に交流電力を供給する電力供給部を備え、
    前記電力供給部は、
    前記放電ランプの定常動作前の光束立ち上げ期間に、前記第1電極が陽極として動作する第1状態での電力量と比べて、前記第2電極が陽極として動作する第2状態での電力量を小さくする非対称電力設定部
    を備える、放電ランプ駆動装置。
  2. 請求項1に記載の放電ランプ駆動装置であって、
    前記非対称電力設定部は、
    前記第1状態の累積時間よりも前記第2状態の累積時間が短くなるように前記交流電力の極性を切り替える極性切替設定部を備える、放電ランプ駆動装置。
  3. 請求項2に記載の放電ランプ駆動装置であって、
    前記電力供給部は、前記交流電力としての矩形波の駆動信号を供給する構成であり、
    前記極性切替設定部は、
    前記駆動信号のデューティ比を、前記第1状態の時間幅と比べて、前記第2状態での時間幅が小さくなるように定めるデューティ比設定部である、放電ランプ駆動装置。
  4. 請求項3に記載の放電ランプ駆動装置であって、
    前記デューティ比設定部は、
    時間経過と共に段階的に、前記第2状態での時間幅をより小さく定める構成である、放電ランプ駆動装置。
  5. 請求項1に記載の放電ランプ駆動装置であって、
    前記非対称電力設定部は、
    前記第1状態での最大電流よりも前記第2状態での最大電流を小さくする構成を備える、放電ランプ駆動装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の放電ランプ駆動装置であって、
    前記電力供給部は、
    定常動作時に、前記第1電極が陽極として動作する第1状態での電力量と、前記第2電極が陽極として動作する第2状態での電力量とを等しくする対称電力設定部
    を備える放電ランプ駆動装置。
  7. 光源装置であって、
    請求項1ないし6のいずれかに記載の放電ランプ駆動装置と、
    放電ランプと、
    前記放電ランプの前記第1電極側に配置されるとともに、前記放電ランプからの光を所定方向に向かって反射する主反射鏡と、
    前記放電ランプの前記第2電極側に配置されるとともに、前記放電ランプからの光を前記主反射鏡に向かって反射する副反射鏡と、
    を備える、光源装置。
  8. プロジェクタであって、
    請求項1ないし6のいずれかに記載の放電ランプ駆動装置と、
    放電ランプと、
    前記放電ランプによって発せられた光を、画像を投写するための投写光に変調する空間光変調部と、
    前記投写光を投写する投写光学系と、
    を備える、プロジェクタ。
  9. 第1電極と第2電極とを有する放電ランプの駆動方法であって、
    前記第1電極と前記第2電極との間に交流電力を供給する電力供給工程を備え、
    前記電力供給工程は、
    前記放電ランプの定常動作前の光束立ち上げ期間に、前記第1電極が陽極として動作する第1状態での電力量と比べて、前記第2電極が陽極として動作する第2状態での電力量を小さくする工程
    を備える、放電ランプの駆動方法。
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