JP2010026238A - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像の色味及び濃度を正確に再現可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】像担持体2と、中間転写体10と、像担持体2上のトナー画像を中間転写体10に一次転写する一次転写手段11と、中間転写体10に転写されたトナー画像を記録材Pに二次転写する二次転写手段12を備えた電子写真方式の画像形成装置におけるものである。二次転写後に中間転写体10に残留するトナーに対応したトナーを、予め二次転写前のトナー画像に補充するトナー補充手段を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、中間転写体を備え、当該中間転写体を介して複数の色の画像を紙等の記録材に一括して転写可能な電子写真方式の画像形成装置、及びその画像形成装置における画像形成方法に関する。
複写機、ファクシミリ、プリンタ等の電子写真方式の画像形成プロセスを利用した画像形成装置として、複数の感光体の表面に担持された異なる色のトナー画像を、中間転写ベルトに一次転写し、その中間転写体に転写されたトナー画像を紙等の記録材に一括して二次転写する間接転写方式の画像形成装置が知られている。
図9に示すように、この種の画像形成装置は、表面にトナー画像が形成される4つの像担持体としての感光体200と、中間転写体としての中間転写ベルト300と、一次転写手段としての4つの一次転写ローラ400と、二次転写手段としての二次転写ローラ500等を備える。
以下、図9を参照して、画像形成方法について説明する。
図の矢印の方向に回転する感光体200上に図示しない作像ユニットによってトナー画像を形成する。感光体200と一次転写ローラ400が互いに圧接する一次転写ニップでは、一次転写ローラ400にトナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加することによって、転写電界が形成されており、この電界の作用によって、感光体200上のトナー画像が周回走行する中間転写ベルト300上に一次転写される。フルカラー画像を形成する場合は、4つの感光体200にそれぞれトナー画像を形成し、各色のトナー画像を互いに重なり合うように中間転写ベルト300へ一次転写する。また、中間転写ベルト300と二次転写ローラ500が互いに圧接する二次転写ニップでは、二次転写ローラ500にトナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加することによって、転写電界が形成されている。そして、この二次転写ニップにおける転写電界の作用によって、中間転写ベルト300上のトナー画像が、二次転写ニップを通過する記録材Pに二次転写される。その後、図示しない定着装置によって記録材P上のトナー画像が定着され機外のストック部へ排出される。
ところで、二次転写時の中間転写ベルトから記録材へのトナーの付着量、すなわち二次転写率は、記録材の厚さや表面状態(表面粗さ)等の影響を受ける。一般的に、記録材の厚さが厚くなるほど記録材の電気抵抗値が大きくなるため、二次転写率は低下する。また、記録材の表面粗さが粗いと、二次転写時に中間転写ベルト上のトナー画像と記録材の表面の凹部との間に微小な空隙が生じるため、その微小な空隙において放電が生じ、二次転写効率が低下する。
二次転写効率が低下すると、記録材へのトナー付着量が少なくなるため、画像濃度の低下等の画像不良が発生するといった問題がある。また、近年、多用化される傾向にあるリサイクル紙等には、厚みや表面状態が同じでも、成分のばらつきによって電気抵抗が大きく二次転写効率が極端に低いものも存在する。
上記問題を解消するため、従来の画像形成装置として、中間転写ベルトに超音波等による振動を与えるように構成したものがある(例えば、特許文献1,2又は3参照)。中間転写ベルトに超音波等による振動を与えることによって、トナーと中間転写ベルトとの付着力を弱め、中間転写ベルトから記録材へのトナー画像の転写を行いやすくしている。
また、従来の別の画像形成装置として、中間転写ベルトに弾性層を形成したものがある(例えば、特許文献4参照)。この画像形成装置は、二次転写時に、中間転写ベルトの弾性層が記録材の表面の凹凸に対応して変形することによって、中間転写ベルトと記録材との空隙を小さくし、その空隙における放電を抑制するようにしている。
また、上記のような中間転写方式の画像形成装置ではなく、感光体上のトナー画像を記録材に直接転写する直接転写方式の画像形成装置であるが、記録材の表面粗さを測定し、表面粗さが大きい程、トナー付着量を増加させる制御を行うように構成したものがある(例えば、特許文献5参照)。これにより、表面粗さが大きいため二次転写効率が低い記録材であっても、予め形成するトナー画像のトナー付着量を増加させておくことによって、適正な画像濃度にするようにしている。
特公平7−21679号公報 特許第3080328号公報 特許第3553211号公報 特開2001−312159号公報 特開2004−258397号公報
しかしながら、中間転写ベルトに超音波等によって振動を付与するように構成した従来の画像形成装置は、振動部材から発生する振動音がユーザに不快感を与える場合がある。さらに、その振動によって、画像形成装置の構成部材の寿命が短くなるという問題も生じる。
また、中間転写ベルトに弾性層を形成した画像形成装置は、製造コストが高くなる上、中間転写ベルトと記録材との間の微小な空隙には十分に対応できない欠点がある。
また、記録材の表面粗さに応じてトナーの付着量を変化させる技術を、図9に示すような中間転写方式の画像形成装置に適用した場合、特にカラー画像の色味が所望の色味と異なるものになってしまう問題がある。この原因について図10を参照して説明する。
図10は、中間転写ベルト300上のトナー画像を記録材Pへ二次転写する様子を模式的に示した図である。図10の(A)は、二次転写前の状態を示す。この場合、中間転写ベルト300上には、シアンのトナー層Cとマゼンタのトナー層Mによってカラー画像が形成されている。そして、図10の(B)に示すように、中間転写ベルト300上のカラー画像を記録材Pに二次転写した場合、記録材Pの電気抵抗値によってはトナーが完全に転写されず、マゼンタのトナー層Mの一部Mbが中間転写ベルト300上に残る。一方、記録材Pに転写されたカラー画像は、シアンのトナー層Cはそのまま全部転写されているが、マゼンタのトナー層は、本来転写されるべきトナー層Mよりも少ない量のトナー層Maしか転写されない。このため、記録材Pに転写されたカラー画像は、所望の色味と異なった色味(マゼンタの色が薄い)の画像となってしまう。
従って、たとえ記録材の表面粗さに応じて各色のトナーの付着量を増加させても、二次転写時に中間転写ベルト上に残留するトナーは、中間転写ベルトに直接接触したトナー層のトナーであるため、二次転写後にカラー画像を構成する各色トナー層の比率(色味)が変化する。
本発明は、斯かる事情に鑑み、画像の色味及び濃度を正確に再現可能な画像形成装置及び画像形成方法を提供しようとするものである。
請求項1の発明は、像担持体と、中間転写体と、前記像担持体上のトナー画像を前記中間転写体に一次転写する一次転写手段と、前記中間転写体に転写されたトナー画像を記録材に二次転写する二次転写手段を備えた電子写真方式の画像形成装置において、二次転写後に前記中間転写体に残留するトナーに対応したトナーを、予め二次転写前のトナー画像に補充するトナー補充手段を備えたものである。
本発明に係る画像形成装置は、カラー画像を構成する複数色のトナー層のうち、二次転写後に中間転写体に残留するトナー層のトナーのみを予め補充することができるため、転写材に転写されたカラー画像の色味及び濃度を正確に再現することができる。
請求項2の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記トナー補充手段によって、二次転写後に前記中間転写体に残留するトナーに対応した補充用トナー画像を前記像担持体に形成すると共に、当該補充用トナー画像を前記一次転写手段によって前記中間転写体上のトナー画像に一次転写するように構成したものである。
補充用トナー画像を中間転写体上のトナー画像に一次転写することによって、カラー画像を構成する複数色のトナー層のうち、二次転写後に中間転写体に残留するトナー層のトナーのみを予め補充することができるため、転写材に転写されたカラー画像の色味及び濃度を正確に再現することができる。また、中間転写体上のトナー画像は、そのトナー画像自体が一次転写される際と、その後の補充用トナー画像が一次転写される際の二回に亘って一次転写手段による一次転写作用を受ける。これにより、中間転写体上のトナー画像のトナー帯電量を上げることができる。このため、トナーの劣化等が原因でトナー画像のトナー帯電量が低下しても、トナー画像が二回の一次転写作用を受けることでトナー帯電量を上げることができ、その後のトナー画像の二次転写を安定して行うことができる。また、トナー帯電量を上げることによって、二次転写時の静電転写に必要な電圧を小さくすることができ、低コストで効率良く二次転写することが可能である。
請求項3の発明は、請求項2に記載の画像形成装置において、二次転写後に前記中間転写体に残留するトナー量を記録材の電気抵抗値に対応して記憶した残留トナー量記憶手段と、記録材の電気抵抗値を測定する抵抗測定手段を備え、前記トナー補充手段が、前記抵抗測定手段によって測定した記録材の電気抵抗値と、前記残留トナー量記憶手段から得た二次転写後に中間転写体に残留するトナー量に基づいて、前記補充用トナー画像のトナー量を調整するように構成したものである。
二次転写後に中間転写体に残留するトナー量は、記録材の電気抵抗値によって変化する。そのため、抵抗測定手段によって記録材の電気抵抗値を測定し、その測定した電気抵抗値と、残留トナー量記憶手段が記憶している残留するトナー量の情報を対応させることにより、その記録材にトナー画像を二次転写した場合に中間転写体に残留するトナー量を正確に得ることが可能である。そして、記録材ごとに得た残留するトナー量に基づいて、トナー補充手段が補充用トナー画像のトナー量を調整することにより、記録材ごとにカラー画像の色味及び濃度を正確に再現することが可能となる。
請求項4の発明は、請求項3に記載の画像形成装置において、前記抵抗測定手段は、搬送される記録材を二次転写前に一旦停止するための一対の導電性レジストローラと、当該レジストローラ間に電圧を印加する電圧印加手段と、前記レジストローラ間に流れる電流値を測定する電流測定手段を有するものである。
レジストローラを抵抗測定手段の電極部材として使用することにより、別途、電極部材を設ける必要がなく、構造を簡素化して低コスト化及び省スペース化を図れる。
請求項5の発明は、請求項3又は4に記載の画像形成装置において、前記抵抗測定手段によって測定した記録材の電気抵抗値に基づいて前記補充用トナー画像の形成の要・不要を判断する判断手段を備え、当該判断手段は、前記抵抗測定手段によって測定した記録材の電気抵抗値が予め設定した基準電気抵抗値を超える場合に、前記補充用トナー画像の形成を必要と判断し、前記抵抗測定手段によって測定した記録材の電気抵抗値が前記基準電気抵抗値を超えない場合に、前記補充用トナー画像の形成を不要と判断するように構成したものである。
記録材の電気抵抗値が大きくなるほど、記録材へのトナー画像の転写率(二次転写率)が低下し、二次転写後に中間転写体に残留するトナー量が多くなる傾向にある。そのため、記録材の基準電気抵抗値を予め設定しておき、この基準電気抵抗値と測定した記録材の電気抵抗値を比較することで、補充用トナー画像の形成が必要か否かを判断することができる。
請求項6の発明は、請求項2から5のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記一次転写手段は、前記中間転写体を介して前記像担持体に圧接した一次転写部材を有すると共に、当該一次転写部材の前記像担持体に対する接触圧を調整可能に構成したものであって、前記補充用トナー画像を前記中間転写体上のトナー画像に一次転写する際における前記一次転写部材の接触圧を、前記補充用トナー画像が一次転写されるトナー画像を前記中間転写体に一次転写する際における前記一次転写部材の接触圧より小さくなるように設定したものである。
上述のように、中間転写体上のトナー画像は、そのトナー画像自体が一次転写される際と、その後の補充用トナー画像が一次転写される際の二回に亘って一次転写手段による一次転写作用を受ける。トナー画像が一次転写部材の接触圧を受ける回数が多くなると、中間転写体とトナー画像との非静電付着力(ファンデルワールス力)が増大する。このため、二次転写時に、トナー画像が中間転写体から剥がれにくくなり、転写不良が生じる虞がある。そこで、一次転写部材の像担持体に対する接触圧を、トナー画像を中間転写体に一次転写するときよりも、補充用トナー画像を中間転写体上のトナー画像に一次転写するときに、小さくなるように設定している。これにより、トナー画像と中間転写体の非静電付着力を低減させることができ、二次転写時の転写不良を防止することが可能となる。
請求項7の発明は、請求項2から6のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記二次転写手段は、前記中間転写体のトナー画像が転写される転写面に圧接した二次転写部材を有し、当該二次転写部材を前記中間転写体に対して接触した接触状態と接触しない非接触状態とに切り換える接離手段を備えたものである。
中間転写体に一次転写されたトナー画像は、二次転写位置を通過して、再度一次転写位置に至る。そして、中間転写体上のトナー画像に補充用トナー画像が一次転写される。上記中間転写体上のトナー画像が二次転写位置を通過する際に、二次転写部材を中間転写体に対して非接触状態にしておくことによって、トナー画像を構成するトナーが二次転写部材に付着するのを回避することができる。これにより、トナー画像が乱れることがないため、画像品質の低下を防止することが可能である。
請求項8の発明は、請求項2から6のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記二次転写手段は、前記中間転写体のトナー画像が転写される転写面に圧接した二次転写部材を有し、当該二次転写部材と前記中間転写体との間の圧接部において、前記中間転写体上のトナーが前記二次転写部材に対して反発する向きの電界を形成可能に構成したものである。
上記中間転写体上のトナー画像が二次転写位置を通過する際に、二次転写部材と中間転写体との間の圧接部において、中間転写体上のトナーが二次転写部材に対して反発する向きの電界を形成することによって、トナー画像を構成するトナーが二次転写部材に付着するのを回避することができる。また、この構成では、二次転写部材を中間転写体に対して接触・離間させるための接離手段が不要となるため、抵抗スト化及び省スペース化を図れる。
請求項9の発明は、像担持体に形成したトナー画像を中間転写体に一次転写し、当該中間転写体に一次転写したトナー画像を記録材に二次転写する電子写真方式の画像形成方法において、二次転写する前のトナー画像に、二次転写後に前記中間転写体に残留するトナーに対応したトナーを予め補充する方法である。
本発明に係る画像形成方法は、カラー画像を構成する複数色のトナー層のうち、二次転写後に中間転写体に残留するトナー層のトナーのみを予め補充することができるため、転写材に転写されたカラー画像の色味及び濃度を正確に再現することができる。
請求項10の発明は、請求項9に記載の画像形成方法において、トナー画像を前記中間転写体に一次転写した後、当該中間転写体に一次転写されたトナー画像を前記記録材に二次転写する前に、二次転写後に前記中間転写体に残留するトナーに対応した補充用トナー画像を前記像担持体上に形成すると共に、当該補充用トナー画像を前記中間転写体上の前記トナー画像に一次転写する方法である。
補充用トナー画像を中間転写体上のトナー画像に一次転写することによって、カラー画像を構成する複数色のトナー層のうち、二次転写後に中間転写体に残留するトナー層のトナーのみを予め補充することができるため、転写材に転写されたカラー画像の色味及び濃度を正確に再現することができる。また、中間転写体上のトナー画像は、そのトナー画像自体が一次転写される際と、その後の補充用トナー画像が一次転写される際の二回に亘って一次転写作用を受ける。これにより、中間転写体上のトナー画像のトナー帯電量を上げることができる。このため、トナーの劣化等が原因でトナー画像のトナー帯電量が低下しても、トナー画像が二回の一次転写作用を受けることでトナー帯電量を上げることができ、その後のトナー画像の二次転写を安定して行うことができる。また、トナー帯電量を上げることによって、二次転写時の静電転写に必要な電圧を小さくすることができ、低コストで効率良く二次転写することが可能である。
本発明の画層形成装置及び画像形成方法によれば、カラー画像を構成する複数色のトナー層のうち、二次転写後に中間転写体に残留するトナー層のトナーのみを予め補充することができる。このため、転写材に転写されたカラー画像の色味及び濃度を正確に再現することができ、高画質な画像を得ることが可能である。
図1は、本発明に係る電子写真方式のカラー画像形成装置を示す概略構成図である。図1に示す画像形成装置は、4つのプロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkを備えている。各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkは、画像形成装置本体100に対して着脱可能に構成してある。
各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの異なる色のトナーを収容している以外は同様の構成となっている。そこで、1つのプロセスユニット1Yを例にその構成を説明する。
プロセスユニット1Yは、静電潜像担持体としての感光体2と、感光体2の表面を帯電させる帯電手段としての帯電ローラ3と、感光体2の表面にトナー像を形成する現像手段としての現像装置4と、感光体2の表面をクリーニングするクリーニング手段としての感光体クリーニングブレード5を備えている。また、各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkの上方には、感光体2の表面を露光する露光手段としての露光装置7が配設されている。
図1に示す画像形成装置は、中間転写方式の画像形成装置である。詳しくは、各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkの下方に、無端状の中間転写ベルト10を有する中間転写ユニット6が配設されている。中間転写ベルト10は、駆動ローラ8及び従動ローラ9に張架され、図の矢印の方向に周回走行可能に構成されている。また、従動ローラ9は中間転写ベルト10に所定の張力を付与するためのテンションローラとして機能している。また、中間転写ベルト10の表面をクリーニングするベルトクリーニング手段として、ベルトクリーニングブレード21が、駆動ローラ8に対向して配設されている。
中間転写ベルト10の内周面には、一次転写手段としての4つの一次転写ローラ(一次転写部材)11が、4つの感光体2に対向して配設されている。4つの感光体2は、中間転写ベルト10の外周面に圧接しており、各圧接部において一次転写ニップを形成している。
中間転写ベルト10を張架する駆動ローラ8に対向した位置に、二次転写手段としての二次転写ローラ(二次転写部材)12が配設されている。二次転写ローラ12は、中間転写ベルト10の外周面に圧接しており、その圧接部において二次転写ニップを形成している。また、駆動ローラ8は、二次転写ローラ12に対向して二次転写ローラ12の接触圧を受ける二次転写対向ローラとしても機能している。
上記中間転写ベルト10の材料としては、TPE(サーモプラスチックエラストマーアロイ)、PC(ポリカーボネート)、PI(ポリイミド)、PAA(ポリアミドアロイ)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)等の高分子材料が挙げられる。また、上記二次転写ローラ12としては、弾性を有するローラが適しており、その材料はイオン導電性ローラ(ウレタン+カーボン分散、NBR、ヒドリン)や電子導電タイプのローラ(EPD)等を適用することが好ましい。
中間転写ユニット6の下方には、廃トナーを収容するための廃トナー収容器22が配設されている。廃トナー収容器22の入り口部にはベルトクリーニングブレード21の近傍から伸びた図示しない廃トナー移送ホースが接続されている。
画像形成装置本体100の下部には、紙やOHPシート等の記録材Pを収容した記録材収容部13が配設されている。記録材収容部13には、記録材Pを搬出する供給ローラ14等が設けてある。
画像形成装置本体100内には、記録材Pを記録材収容部13から上方へ案内するための搬送路Rが配設されている。駆動ローラ8と二次転写ローラ14によって形成された二次転写ニップよりも、搬送路Rの搬送方向上流側(図の下方)に、一対のレジストローラ15a,15bが配設されている。また、二次転写ニップよりも、搬送路Rの搬送方向下流側(図の上方)に、定着装置16が配設されている。定着装置16は、加熱ローラ17と加圧ローラ18を有する。加熱ローラ17と加圧ローラ18は互いに圧接しており、その圧接部において定着ニップを形成している。
搬送路Rの搬送方向下流端部には、一対の排出ローラ19a,19bが配設されている。また、記録材Pを積載するためのストック部20が、画像形成装置本体100の上面を内方へ凹ませて形成されている。
また、図2に二次転写ローラ12の構成を示す。二次転写ローラ12は、図示しない接離手段によって、中間転写ベルト10に対して接触した接触状態と接触しない非接触状態に切換可能に構成されている。
図3は、本発明の画像形成装置のブロック図を示す。図3に示すように、本発明の画像形成装置は、その全体動作を制御するためのCPU、ROM、RAM等から構成された制御手段23を備える。制御手段23には、記録材の電気抵抗値を測定するための抵抗測定手段24と、トナー画像にトナーを補充するためのトナー補充手段25が接続されている。
抵抗測定手段24は、上記一対のレジストローラ15a,15bと、レジストローラ15a,15b間に電圧を印加する電圧印加手段26と、レジストローラ15a,15b間に流れる電流値を測定する電流測定手段27を有する。図4に示すように、電圧印加手段26は、一方のレジストローラ15aに接続され、電流測定手段27は、他方のレジストローラ15bに接続されている。また、各レジストローラ15a,15bは、導電性ローラによって構成されている。
図3に示すように、トナー補充手段25は、感光体2、帯電ローラ3、現像装置4、露光装置7等のトナー画像を形成する手段によって構成されている。
また、制御手段23は、二次転写後に中間転写ベルト10に残留するトナー量を記憶した残留トナー量記憶手段28と、トナー補充手段25によるトナー補充の要・不要を判断する判断手段29を備える。
詳しくは、残留トナー量記憶手段28は、記録材にトナー画像を二次転写した後に中間転写ベルト10に残留するトナー量を、記録材の電気抵抗値に対応して記憶している。判断手段29は、記録材の電気抵抗値が予め設定された基準電気抵抗値を超えるか否かによって、トナー補充の要・不要を判断するように構成されている。既に述べたように、記録材へのトナー画像の二次転写率は、記録材の電気抵抗値が大きくなるほど低下する傾向にある。そこで、良好な二次転写が行えるか否かを判断するために、記録材の電気抵抗値の閾値として上記基準電気抵抗値を設定している。判断手段29は、記録材の電気抵抗値が基準電気抵抗値を超える場合は、当該記録材に関してトナー画像が良好に転写されないと判断し、トナー補充手段25によるトナー補充を必要と判断するようにしている。
以下、図1を参照して上記画像形成装置の通常の印刷動作について説明する。
プロセスユニット1Yにおいて、感光体2を図の矢印の方向に回転させ、その感光体2の表面を帯電ローラ3によって均一な高電位に帯電させる。次いで、画像データに基づいて露光装置7から感光体2の表面にレーザビームが照射され、照射された部分の電位が低下して静電潜像が形成される。この感光体2の表面に形成された静電潜像の部分に、現像装置4によって帯電させたトナーを静電的に転移させ、イエローのトナー画像を形成(可視画像化)する。
一次転写ローラ11に、トナーの帯電極性と逆極性の定電圧又は定電流制御された電圧が印加される。これにより、一次転写ローラ11と感光体2との間の一次転写ニップにおいて転写電界を形成する。そして、一次転写ニップにおいて、回転する感光体2上のトナー画像を、図の矢印方向に走行する中間転写ベルト10に一次転写する。
その他の各プロセスユニット1C,1M,1Bkにおいても、同様にして感光体2上にトナー画像を形成し、4色のトナー画像を互いに重なり合うように中間転写ベルト10に一次転写する。
また、一次転写行程を経た後の感光体2の表面を、感光体クリーニングブレード5によってクリーニングし、残留トナーを除去する。さらに、感光体2の表面に残る残留電荷を図示しない除電ランプによって除電する。
一方、記録材収容部13に収容されている記録材Pを、供給ローラ14を回転させて搬送路Rへ送り出す。送り出された記録材Pは、レジストローラ15a,15bによって一旦停止される。
また、二次転写ローラ12にトナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加して二次転写ニップに転写電界を形成する。あるいは、二次転写ローラ12に対向する駆動ローラ8にトナーの帯電極性と同極性の電圧を印加して、同様の転写電界を形成してもよい。その後、レジストローラ15a,15bの駆動を再開し、中間転写ベルト10上のトナー画像とタイミング(同期)をとって記録材Pを二次転写ニップへ送る。そして、二次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、中間転写ベルト10上のトナー画像を記録材P上に一括して二次転写する。
二次転写後、中間転写ベルト10の表面に残留するトナーは、ベルトクリーニングブレード21によって除去され、除去されたトナーは廃トナー収容器22へ回収される。また、ベルトクリーニングブレード21を設けずに、一次転写ローラ11に所定のバイアスを印加することによって、中間転写ベルト10に残留するトナーを感光体2へ戻し、それを感光体クリーニングブレード5によって除去するように構成してもよい(図示省略)。
トナー画像を転写された記録材Pは、定着装置16へと搬送される。定着装置16に送り込まれた記録材Pは、加熱ローラ17と加圧ローラ18間に挟まれて加熱・加圧され、トナー画像が記録材P上に定着される。その後、記録材Pは排出ローラ19a,19bによってストック部20に排出される。
次に、図5に示すフローチャートを参照して、本発明の画像形成方法について説明する。
まず、ユーザが通常モードで印刷を行うか又は高画質モードで印刷を行うかを選択する(S1)。この印刷モードの設定は、例えば、画像形成装置本体に設けた操作パネル等を操作して選択する。
通常モードを選択した場合、上述の通常印刷を実行する(S5)。一方、高画質モードを選択した場合は、記録材の電気抵抗値の測定を行う(S2)。
記録材の電気抵抗値の測定は、図4に示すように、記録材Pがレジストローラ15a,15bによって一旦停止されたときに行う。一対のレジストローラ15a,15bの間に記録材Pを挟み込んだ状態で、電圧印加手段26によって一方のレジストローラ15aに電圧を印加する。そして、他方のレジストローラ15bに流れる電流値を電流測定手段27によって測定する。このとき印加した電圧値と測定した電流値から記録材Pの電気抵抗値を測定する。なお、記録材の電気抵抗値が測定可能であれば、この実施形態に限定されない。
次に、測定した記録材の電気抵抗値が基準電気抵抗値を超えているが否かの判断を行う
(S3)。この判断は制御手段23が有する判断手段29によって行われる(図3参照)。具体的には、A4サイズの記録材の場合、上記基準電気抵抗値を109Ωとする。測定
した記録材の電気抵抗値が109Ω未満の場合は、その記録材については良好なトナー画
像の転写(二次転写)が行えると判断され、通常印刷を実行する(S5)。一方、測定した記録材の電気抵抗値が109Ω以上の場合は、その記録材については良好なトナー画像
の転写(二次転写)が行えないと判断し、その後、特別印刷が行われる(S4)。
なお、記録材の基準電気抵抗値は、中間転写ベルトの材料や二次転写ローラの材料などの二次転写構造によっても変化する。従って、上記設定した基準電気抵抗値の値(109
Ω)は絶対的な値ではなく、あくまでも一例である。
以下、図6のフローチャートを参照して、記録材の電気抵抗値が基準電気抵抗値を超えていると判断された場合に行う特別印刷の工程について説明する。
まず、上記通常印刷と同様に、各感光体上にトナー画像を形成し(S41)、それらを中間転写ベルト上に一次転写する(S42)。中間転写ベルトに一次転写されたトナー画像は二次転写ローラを配設した位置に至るが、このとき、二次転写ローラは中間転写ベルトから離された非接触状態に配置されている(図2の点線を参照)。このため、中間転写ベルト上のトナー画像は記録材に二次転写されず、二次転写ローラを通過する。なお、記録材はレジストローラによって停止された待機状態となっている。
次に、感光体上に補充用トナー画像を形成する(S43)。その後、先に中間転写ベルト上に一次転写した基本となるトナー画像(以下、これを基本トナー画像という)が再度一次転写ニップに至ったときに、その基本トナー画像に補充用トナー画像を重ねて一次転写する(S44)。そして、二次転写ニップにおいて、中間転写ベルト上の基本トナー画像及び補充用トナー画像を記録材に二次転写する(S45)
図7の(A)は、中間転写ベルト10上の基本トナー画像Tに補充用トナー画像tを一次転写した状態を示す模式図である。図7の(A)において、基本トナー画像Tは、シアンのトナー層Cとマゼンタのトナー層Mによって構成されている。
上記補充用トナー画像tの形状やトナー付着量等は、二次転写後に中間転写ベルト10に残留すると予測されるトナーに対応して決定される。具体的には、図7の(B)に示すように、中間転写ベルト10上のトナー画像T,tを記録媒体Pに二次転写した際、基本トナー画像Tを形成する各色のトナー層C,Mのうち、中間転写ベルト10に直接接触しているマゼンタのトナー層M(最下層トナー)の一部Mbが残留する。この場合、補充用トナー画像tのトナー層は、中間転写ベルト10に残留するトナー層Mbと同等のマゼンタのトナー層によって形成される。
また、二次転写後に中間転写ベルト上に残留するトナー量は、記録材の電気抵抗値に対応して決定される。このため、二次転写後に中間転写ベルト上に残留するトナー層のトナー量は、記録材の種類に応じて予測することが可能である。例えば、記録材の電気抵抗値が1011Ω以上である場合、二次転写後に中間転写ベルト上に残留するトナー量は1g/m2となる。本発明の画像形成装置は、記録材の電気抵抗値と二次転写後に中間転写ベル
トに残留するトナー量との相対的関係を示す情報を、予め残留トナー量記憶手段28(図3参照)に記憶している。これにより、上記測定した記録材の電気抵抗値と、残留トナー量記憶手段から得た情報に基づいて、二次転写後に中間転写ベルト上に残留するトナー層のトナー量を予測することができる。このようにして、中間転写ベルト上に残留するトナー量を予め把握し、補充用トナー画像を形成する際にそのトナー量を調整する。また、補充用トナー画像のトナー量の調整は、露光装置の露光量や、現像装置の現像バイアス等を制御することによって行うことができる。
なお、二次転写後に中間転写ベルト上に残留するトナー量は、中間転写ベルトの材料や厚み、二次転写ローラの材質・硬度・抵抗値等によって変化する。従って、上記記録材の電気抵抗値が1011Ω以上である場合の残留するトナー量の値(1g/m2)は絶対的な
値ではなく、あくまでも一例である。
そして、中間転写ベルト上の基本トナー画像に補充用トナー画像を重ね合わせて一次転写した後、この重ね合わせたトナー画像は二次転写ローラの位置へ送られる。このとき、二次転写ローラは中間転写ベルトに対して接触した状態に配置されており、二次転写ニップが形成されている。また、待機状態にあったレジストローラが駆動を再開し、記録材を二次転写ニップへ搬送する。そして、二次転写ニップにおいて、中間転写ベルト上のトナー画像が記録材に二次転写される。
図7の(B)に示すように、トナー画像が二次転写されたとき、マゼンタのトナー層Mの一部Mbが中間転写ベルト10上に残留する。このため、記録材Pに二次転写されるのは、シアンのトナー層C、残留したトナー層を除くマゼンタのトナー層Ma、補充用トナー画像tのトナー層である。補充用トナー画像tのトナー層は、残留するトナー層Mbと同等のトナー層で形成されている。従って、記録材Pに転写されたマゼンタのトナー層Maと補充用トナー画像tのトナー層を合わせたトナー量(トナー層の厚さ)は、本来記録材Pに転写すべきマゼンタのトナー層Mのトナー量(トナー層の厚さ)と等しくなる。これにより、トナー画像の二次転写を行う際、中間転写ベルト上に基本トナー画像の一部が残留するが、記録材に二次転写されたトナー画像は所望の色味を呈する。
また、図8の(A)(B)に示す実施例は、中間転写ベルト10に転写した基本トナー画像が、その部分A1,A2,A3ごとに異なるトナー層及びその組み合わせによって構成された場合を示す。図8の(A)において、A1部分の基本トナー画像T1は、シアンのトナー層C1とマゼンタのトナー層M1によって構成され、A2部分の基本トナー画像T2はイエローのトナー層Y2のみによって構成され、A3部分の基本トナー画像T3はシアンのトナー層C3のみによって構成されている。
図8の(A)に示す基本トナー画像を二次転写すると、図8の(B)に示すように、各部分A1,A2,A3ごとに異なる色のトナー層M1b,Y2b,C3bが中間転写ベルト10に残留する。ただし、中間転写ベルト10上に残留する各トナー層M1b,Y2b,C3bのトナー量は、各部分A1,A2,A3において同様である。また、基本トナー画像のどの部分に何色のトナーが残留するかについては、画像の形成データに基づいて把握することが可能である。そのため、画像の形成データに基づいて、各部分A1,A2,A3ごとに中間転写ベルト10上に残留するトナー層と同等のトナー層を補充用トナー画像t1,t2,t3として形成し、それらを基本トナー画像T1,T2,T3に一次転写する。そして、上記図7において説明したのと同様に、中間転写ベルト上の基本トナー画像及び補充用トナー画像を記録材に二次転写することにより、中間転写ベルト上に基本トナー画像の一部が残留するが、記録材に二次転写されたトナー画像は所望の色味を呈することができる。
上記実施例は、基本トナー画像がカラー画像の場合を例に挙げて説明したが、基本画像が一色のトナー層によって形成した単色画像から構成される場合は、その色の補充用トナー画像のみを形成し、中間転写ベルト10上の単色画像に重ねて転写すればよい。
なお、二次転写後、中間転写ベルト上に残留したトナーは、ベルトクリーニングブレード21によって除去され、除去されたトナーは廃トナー収容器22に回収される(図1参照)。
また、本発明に係る特別印刷の工程を行う場合、中間転写ベルト10に転写された基本トナー画像は、補充用トナー画像が一次転写されるときに、再度一次転写ニップを通過する。このとき、基本トナー画像のトナー帯電量を上げることができる。すなわち、補充用トナー画像の一次転写時、一次転写ローラ11は、基本トナー画像のトナーチャージアップ手段としても機能する。このため、トナーの劣化等が原因で基本トナー画像のトナー帯電量が低下しても、補充用トナー画像の転写時に基本トナー画像のトナー帯電量を上げることができ、トナー画像の二次転写を安定して行うことができる。また、基本トナー画像のトナー帯電量を上げることによって、二次転写時の静電転写に必要な電圧を小さくすることができ、低コストで効率良く二次転写することが可能である。
また、基本トナー画像は、それ自体が一次転写される際、及びその後の補充用トナー画像を一次転写する際の2回に亘って、一次転写ニップにおいて一次転写ローラによる接触圧を受ける。中間転写ベルトに基本トナー画像を転写する際に、基本トナー画像が一次転写ローラの接触圧を受ける回数が多くなると、中間転写ベルトとトナー画像との非静電付着力(ファンデルワールス力)が増大する。このため、二次転写時に、トナー画像が中間転写ベルトから剥がれにくくなり、転写不良が生じる虞がある。
そこで、本発明では、一次転写ローラの感光体に対する接触圧を、基本トナー画像を一次転写するときよりも、補充用トナー画像を一次転写するときに、小さくなるように設定している。例えば、基本トナー画像を一次転写する際の一次転写ローラの感光体に対する接触圧を5Nとし、補充用トナー画像を一次転写する際の一次転写ローラの感光体に対する接触圧を2Nに設定する。これにより、基本トナー画像と中間転写ベルトの非静電付着力を低減させることができ、二次転写時の転写不良を防止することが可能となる。なお、上記一次転写ローラの感光体に対する接触圧の設定値(5N及び2N)は、トナーの粒径・形状、中間転写ベルトの静電特性・厚み・材質、感光体の摩擦係数・膜厚等によって変動するため、絶対的な値ではなく、あくまでも一例である。
また、本発明は、上述のように中間転写ベルトに転写された基本トナー画像が二次転写ニップを通過する際、二次転写ローラを中間転写ベルトに対して非接触状態にすることができる。これにより、基本トナー画像を構成するトナーが二次転写ローラに付着するのを回避することができ、基本トナー画像が乱れることがないため、画像品質の低下を防止することが可能である。
また、中間転写ベルトに転写された基本トナー画像が二次転写ニップを通過する際に、二次転写ローラを中間転写ベルトに対して圧接させた状態で、中間転写ベルト上のトナーが二次転写ローラに対して反発する向きの電界を形成するように構成してもよい。具体的には、中間転写ベルト上のトナーの帯電極性と同極性の電圧を二次転写ローラに印加するか、あるいは、中間転写ベルト上のトナーの帯電極性と逆極性の電圧を二次転写ローラに対向する駆動ローラ8(図1参照)に印加することによって、トナーが二次転写ローラに対して反発する向きの電界を形成する。これにより、二次転写ローラを中間転写ベルトに対して非接触状態にしなくても、基本トナー画像を構成するトナーが二次転写ローラに付着するのを回避することができる。また、この実施形態は、二次転写ローラを中間転写ベルトに対して接触・離間させるための接離手段が不要となるため、抵抗スト化及び省スペース化を図れる。
以上、本発明に係る画像形成装置及び画像形成方法によれば、記録材へのトナー画像の二次転写率に応じて、二次転写後に中間転写ベルトに残留するトナーを予測し、その中間転写ベルトに残留するトナーに対応したトナーのみを二次転写前のトナー画像に補充することができる。これにより、転写材に転写された画像の色味及び濃度を正確に再現するこ
とができ、記録材が二次転写効率の低いものであっても高画質な画像を得ることが可能である。
また、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。図1に示す本発明の実施形態では、本発明の構成を、4つの感光体を備えたタンデム型間接転写方式のカラー画像形成装置に適用しているが、この他に、1つの感光体に各色のトナー画像を順次形成して中間転写ベルトに転写するいわゆるレボルバ型間接転写方式のカラー画像形成装置にも本発明の構成を適用可能である。また、本発明の構成を、中間転写体として中間転写ドラム(ドラム状の中間転写体)を用いた画像形成装置に適用しても、上記本発明の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。また、具体的構成の説明は省略するが、二次転写後に中間転写ベルトに残留すると予測されるトナーを、感光体上に基本トナー画像を形成する際に補充することによっても、画像の色味及び濃度を正確に再現することが可能である。
本発明に係る画像形成装置の概略構成図である。 二次転写ローラの概略構成図である。 前記画像形成装置のブロック図である。 レジストローラの概略構成図である。 本発明に係る画像形成方法を説明するためのフローチャートである。 本発明に係る特別印刷を説明するためのフローチャートである。 トナー画像が二次転写される一実施例を模式的に示した図であって、(A)はトナー画像が二次転写される前の状態を示す図、(B)はトナー画像が二次転写された後の状態を示す図である。 トナー画像が二次転写される他の実施例を模式的に示した図であって、(A)はトナー画像が二次転写される前の状態を示す図、(B)はトナー画像が二次転写された後の状態を示す図である。 一般的な間接転写方式の画像形成装置の概略構成図である。 従来の画像形成装置においてトナー画像が二次転写される様子を模式的に示した図であって、(A)はトナー画像が二次転写される前の状態を示す図、(B)はトナー画像が二次転写された後の状態を示す図である。
符号の説明
2 感光体
10 中間転写ベルト
11 一次転写ローラ
12 二次転写ローラ
15a レジストローラ
15b レジストローラ
24 抵抗測定手段
25 トナー補充手段
26 電圧印加手段
27 電流測定手段
28 残留トナー量記憶手段
29 判断手段
P 記録材

Claims (10)

  1. 像担持体と、中間転写体と、前記像担持体上のトナー画像を前記中間転写体に一次転写する一次転写手段と、前記中間転写体に転写されたトナー画像を記録材に二次転写する二次転写手段を備えた電子写真方式の画像形成装置において、
    二次転写後に前記中間転写体に残留するトナーに対応したトナーを、予め二次転写前のトナー画像に補充するトナー補充手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記トナー補充手段によって、二次転写後に前記中間転写体に残留するトナーに対応した補充用トナー画像を前記像担持体に形成すると共に、当該補充用トナー画像を前記一次転写手段によって前記中間転写体上のトナー画像に一次転写するように構成した請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 二次転写後に前記中間転写体に残留するトナー量を記録材の電気抵抗値に対応して記憶した残留トナー量記憶手段と、記録材の電気抵抗値を測定する抵抗測定手段を備え、前記トナー補充手段が、前記抵抗測定手段によって測定した記録材の電気抵抗値と、前記残留トナー量記憶手段から得た二次転写後に中間転写体に残留するトナー量に基づいて、前記補充用トナー画像のトナー量を調整するように構成した請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記抵抗測定手段は、搬送される記録材を二次転写前に一旦停止するための一対の導電性レジストローラと、当該レジストローラ間に電圧を印加する電圧印加手段と、前記レジストローラ間に流れる電流値を測定する電流測定手段を有する請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記抵抗測定手段によって測定した記録材の電気抵抗値に基づいて前記補充用トナー画像の形成の要・不要を判断する判断手段を備え、当該判断手段は、前記抵抗測定手段によって測定した記録材の電気抵抗値が予め設定した基準電気抵抗値を超える場合に、前記補充用トナー画像の形成を必要と判断し、前記抵抗測定手段によって測定した記録材の電気抵抗値が前記基準電気抵抗値を超えない場合に、前記補充用トナー画像の形成を不要と判断するように構成した請求項3又は4に記載の画像形成装置。
  6. 前記一次転写手段は、前記中間転写体を介して前記像担持体に圧接した一次転写部材を有すると共に、当該一次転写部材の前記像担持体に対する接触圧を調整可能に構成したものであって、前記補充用トナー画像を前記中間転写体上のトナー画像に一次転写する際における前記一次転写部材の接触圧を、前記補充用トナー画像が一次転写されるトナー画像を前記中間転写体に一次転写する際における前記一次転写部材の接触圧より小さくなるように設定した請求項2から5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記二次転写手段は、前記中間転写体のトナー画像が転写される転写面に圧接した二次転写部材を有し、当該二次転写部材を前記中間転写体に対して接触した接触状態と接触しない非接触状態とに切り換える接離手段を備えた請求項2から6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記二次転写手段は、前記中間転写体のトナー画像が転写される転写面に圧接した二次転写部材を有し、当該二次転写部材と前記中間転写体との間の圧接部において、前記中間転写体上のトナーが前記二次転写部材に対して反発する向きの電界を形成可能に構成した請求項2から6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 像担持体に形成したトナー画像を中間転写体に一次転写し、当該中間転写体に一次転写したトナー画像を記録材に二次転写する電子写真方式の画像形成方法において、
    二次転写する前のトナー画像に、二次転写後に前記中間転写体に残留するトナーに対応したトナーを予め補充することを特徴とする画像形成方法。
  10. トナー画像を前記中間転写体に一次転写した後、当該中間転写体に一次転写されたトナー画像を前記記録材に二次転写する前に、二次転写後に前記中間転写体に残留するトナーに対応した補充用トナー画像を前記像担持体上に形成すると共に、当該補充用トナー画像を前記中間転写体上の前記トナー画像に一次転写する請求項9に記載の画像形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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