JP2010025949A - 電波距離計の温度補償方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成で電波距離計の温度補償を行う。
【解決手段】送信回路1と受信回路3との間の結合によって、送信回路1からアンテナ4へと向かわずに送信回路3へと漏れる送信漏れ信号は、温度変化の影響を受けて、その送信漏れ信号の位置及び強度が変化する。また、受信信号も温度変化の影響を受ける。従って、この送信漏れ信号の位置または強度の基準値をメモリ9に予め記録しておき、実測された送信漏れ信号の位置または強度と比較し、この比較結果に基づき補正を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、電波信号を送信してから受信するまでの時間を測定することによって目標までの距離を測定する電波距離計に関し、特に、その温度補償方法に関する。
従来、温度に対して距離測定値が一定で、信号検出能力が変化しない電波距離計を実現するためには、温度によっても特性が変化しない時間差測定回路と、送受信回路が必要とされている。
産業用の電波距離計では、例えば−20℃から+70℃までの範囲で1ミリメートル程度の精度が必要とされるため、時間差測定回路には10ピコ秒程度の安定性が要求される。この安定な時間差測定回路を作るためには、素子の選別等が必要になる。素子の選別等を行わないとすると、25℃から70℃までの温度の変化で、時間差測定回路を構成するタイミング回路を形成するロジックICの温度によるゲート遅延時間が一般に1ナノ秒程度は変化するため、測定距離が100ミリメートル以上ずれてしまうのが普通である。
また、上記温度範囲内で、信号検出能力が変化しない送受信回路を実現するためには、利得を一定にする目的の温度補償回路が必要である。温度補償回路がない場合には、25℃から70℃までの温度の変化によって受信回路内の増幅回路の利得が1対2以上に変化することがあり、目標からの反射信号であっても、不要反射波と判断される可能性が高くなってしまう。
このように従来の電波距離計では、精度が高く安定した回路を実現するために、回路素子の選別や、複雑な温度補償回路を必要とし、素子点数や調整工数の増加によってコストが高くなってしまうという課題がある。
一方、温度の補償手段を設けない場合には、温度の変化によって測定距離自体が増減するという問題があり、また、振幅の変化によって信号の検出能力が低下するという課題がある。
本発明はかかる課題に鑑みなされたもので、簡単な構成で温度補償を行うことができ、温度の変化の影響を受けない測定を行うことができる電波距離計の温度補償方法を提供することをその目的とする。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明は、送信回路、受信回路、送信回路及び受信回路に接続され電波の送受信を行う単一のアンテナを備え、受信回路で受信した受信信号に基づき目標までの距離を測定する電波距離計の温度補償方法であって、
目標を観測可能な観測範囲を設定して、その観測範囲に存在する受信信号のデータを取得する工程と、
前記取得した受信信号のデータから目標までの距離を計算する工程と、
前記計算した目標までの距離を補正する工程と、
所定時間毎に、前記送信回路から前記受信回路に漏れる送信漏れ信号を観測可能な観測範囲を設定して、その観測範囲に存在する送信漏れ信号のデータを取得する工程と、
前記取得した送信漏れ信号のデータから送信漏れ信号の位置の測定値を求めて、測定値と送信漏れ信号の位置基準値とを比較する工程と、
を備え、前記目標までの距離を補正する工程は、最新に得られた送信漏れ信号の位置と送信漏れ信号の位置基準値との比較結果に基づき、目標までの距離の補正を行う、ことを特徴とする。
また、請求項2記載の発明は、送信回路、受信回路、送信回路及び受信回路に接続され電波の送受信を行う単一のアンテナを備え、受信回路で受信した受信信号に基づき目標までの距離を測定する電波距離計の温度補償方法であって、
目標を観測可能な観測範囲を設定して、その観測範囲に存在する受信信号のデータを取得する工程と、
前記取得した受信信号のデータから目標までの距離を計算する工程と、
所定時間毎に、前記送信回路から前記受信回路に漏れる送信漏れ信号を観測可能な観測範囲を設定して、その観測範囲に存在する送信漏れ信号のデータを取得する工程と、
前記取得した送信漏れ信号のデータから送信漏れ信号の強度の測定値を求めて、測定値と送信漏れ信号の強度基準値とを比較する工程と、
を備え、前記受信信号のデータを取得する工程は、最新に得られた送信漏れ信号の強度と送信漏れ信号の強度基準値との比較結果に基づき、受信信号の強度に関する補正を行う工程を含む、ことを特徴とする。
送信回路と受信回路との間の結合によって、送信回路からアンテナへと向かわずに受信回路へと漏れる送信漏れ信号は、温度変化の影響を受けて、その送信漏れ信号の位置及び強度が変化する。また、受信信号も温度変化の影響を受けるが、温度変化の影響は送信回路、受信回路または時間差測定回路等の回路素子を要因とするために、受信信号も送信漏れ信号と同じように変化する。従って、この送信漏れ信号の位置または強度の基準値を記録しておき、実測された送信漏れ信号の位置または強度と比較し、この比較結果に基づき補正を行うことで、受信信号の温度補正を行うことができる。
例えば、受信信号の位置の補正については、送信漏れ信号の位置の基準値に対する実測された送信漏れ信号の位置との偏差を求めて、この偏差分だけ、受信信号の位置をずらすことで行うことができる。
また、例えば、受信信号の強度の補正については、送信漏れ信号の強度の基準値に対する実測された送信漏れ信号の強度の比率を求め、掛け算手段により、この比率の逆数を受信信号の強度に掛けることにより行うことができる。または送信漏れ信号の強度の基準値に対する実測された送信漏れ信号の強度の比率を求め、目標からの反射波かどうかを判定するための受信信号の強度の閾値を上記比率分に応じて変化させることにより補正することができる。より具体的には、基準の閾値に対して上記比率を掛けることにより補正することができる。
送信漏れ信号の測定は、測定中に定期的に行うことができる。また、前記受信回路は、等価サンプリング回路を有することができ、サンプリングタイミングを変えることで、任意に観測範囲を変えることができる。従って、観測範囲を送信漏れ信号の観測できる範囲とすることにより、送信漏れ信号位置測定手段による送信漏れ信号の位置の測定または送信漏れ信号強度測定手段による送信漏れ信号の強度の測定を行うことができる。
本発明によれば、送信回路から受信回路へと漏れる送信漏れ信号の温度変化に基づいて温度補償を行うために、回路素子の選定に特別な配慮を行う必要はなく、また、複雑な温度補償回路も不要とすることができ、簡単な構成で温度補償を行うことができ、温度の変化の影響を受けない安定した測定を行うことができる。特に、請求項1記載の発明によれば、距離測定値のずれが発生しにくく、また、請求項2記載の発明によれば、信号の検出を安定して行うことができる。
また、温度以外の例えば経時変化等の他の要因による回路素子の変化についても同様に補償することができる。
本発明の電波距離計の実施の形態を表すブロック図である。 (a)常温時と(b)高温時とのそれぞれの送信漏れ信号と受信信号との関係を表す波形図である。 本発明の電波距離計の温度補償処理を含む測定距離演算処理を表すフローチャートである。 サンプリングの遅延時間のタイムチャートである。 演算回路の機能ブロック図である。
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。図1ないし図5は、本発明による補償方法に係る電波距離計の実施形態を表す図である。
まず構成を図1によって説明すると、この電波距離計は主に、送信回路1、結合回路2、アンテナ4、受信回路3、及び時間差測定回路9を備えており、時間差測定回路9は、さらに、タイミング回路5、包絡線検波回路6、A/D変換回路7、演算回路8及びメモリ19を備えている。送信回路1に結合回路2が接続され、結合回路2にはアンテナ4が接続されると共に受信回路3が接続されている。送信回路1は、タイミング回路5からの送信トリガ信号Tr1を受けて、送信マイクロ波信号S1を出力するものであり、発生された送信マイクロ波信号S1は、結合回路2へと送られる。送信マイクロ波信号S1は、例えば、6ギガヘルツ程度の中心周波数のパルス波とすることができるが、勿論、他の周波数帯域のパルス信号を使用することができることは明らかである。結合回路2は方向性結合器から構成されており、送信回路1からの送信マイクロ波信号S1の大部分はアンテナ4へと送られる。アンテナ4から送信された電波は、対象物11(例えば液面)で反射して、アンテナ4で受信され、受信マイクロ波信号S2となり、結合回路2において送信回路1と受信回路3に等分されて伝送される。
受信回路3はサンプリング回路を備えており、受信マイクロ波信号S2に対して、タイミング回路5から出力された受信トリガ信号Tr2によって等価サンプリングを実行し、低周波受信信号S3に変換する。
受信回路3には包絡線検波回路6が接続され、さらに、A/D変換回路7及び演算回路8が接続されている。上記低周波受信信号S3は、包絡線検波回路6によって包絡線検波受信信号S4に変換され、さらにA/D変換回路7によって受信信号データD1に変換される。演算回路8では、この受信信号データD1を基にして対象物11までの距離を計算し、最終的に測定距離データD2として外部に出力する。演算回路8は、CPUを含むコンピュータで構成することができ、後述の温度補償処理を行うものであり、図5に示すように、その処理機能として比較手段81、距離測定手段82、閾値設定手段83、観測範囲設定手段84、及び補正手段としての送信漏れ信号位置測定手段85と送信漏れ信号強度測定手段86を有する。
演算回路8にはさらに記録手段としてのメモリ9が接続されており、メモリ9において各種のデータが保存される。また、演算回路8の観測範囲設定手段84からは、タイミング回路5に向けて、観測する距離範囲をどこに設定するかを決定する距離設定信号S5が出力される。タイミング回路5では、この距離設定信号S5に基づいて、受信回路3にてサンプリングを行うタイミングを決定する受信トリガ信号Tr2が出力される。
送信回路1から送信マイクロ波パルス信号S1が出力されると、結合回路2で大部分の信号がアンテナ4へと伝送されるが、その一部がアンテナ4へ向かわずに直接受信回路3へと漏れる。この送信漏れ波形は、タイミング回路5及び受信回路3等における回路素子の温度特性の影響を受けて、温度によって変化する。図2は、この変化を表す図であり、図2(a)のW01は常温時の送信漏れ波形を表し、図2(b)のW02は高温時の送信漏れ波形を表している。常温時と高温時とでは、送信漏れ波形の位置とピーク値が変化する。一般に、高温になると送信漏れ波形のピークレベルは低下する傾向があり、その測定環境下で変化しうる温度変化において、常温時における送信漏れ波形W01のピークレベルL01と高温時における送信漏れ波形W02のピークレベルL02とでは、6デシベル程度の違いが生じうる。また、常温時と高温時で、それぞれの送信漏れ波形の位置P1、P2のずれP12が生じる。また、図2(a)のWr1は常温時における受信信号波形、図2(b)のWr2は高温時における受信信号波形を示しており、受信信号波形においても、送信漏れ波形と同様の傾向を示すことが分かる。つまり、常温時における受信信号波形のピークレベルLr1と高温時における受信信号波形のピークレベルLr2の比率と、常温時における送信漏れ波形W01のピークレベルL01と高温時における送信漏れ波形W02のピークレベルL02の比率は等しくなる。これは、受信回路3の温度変化による利得の変化が、送信漏れ波形及び受信信号波形の双方に同じ程度に生じるからである。また、常温時における受信信号波形と高温時における受信信号波形との位置のずれD12も、常温時における送信漏れ波形と高温時における送信漏れ波形との位置のずれP12に等しくなる。これは、位置ずれの原因となるのが、主としてタイミング回路5の内部で使用されるロジックICのゲート遅延時間の温度による変化であり、これは送信漏れ波形及び受信信号波形の双方に同じ程度に影響を与えるからである。
メモリ19には、基準となる常温時の送信漏れ波形W01のピークレベルL1と位置P1の値が基準値として予め記録されている。これらの基準値L1及びP1は、測定時の送信漏れ波形W0xのピークレベルLx及び位置Pxと比較される。これによって、温度変化による受信回路3の利得の変化と、温度変化による測定位置のずれを補償することができるようになる。例えば、送信漏れ信号の位置が温度の変化によって50ミリメートルだけ増加した場合には、対象物を反射してきた受信信号から求めた距離から50ミリメートルだけ差し引くことによって、正確な測定距離が得られる。また、送信漏れ信号のピークレベルを予め記録しておいた基準のピークレベルL1と比較し、その割合だけ受信信号レベルに対して補償することにより、温度の変化による受信信号の振幅の変化を抑圧することができる。例えば、温度の変化によって送信漏れ信号の強度が30パーセントだけ減少した場合には、受信信号に対して(100/(100−30))だけ振幅を大きくするように演算回路8で波形の振幅の拡大の処理を行えば、温度による振幅の変化を抑圧することができ、信号の検出能力を下げずに不要反射波の影響も受けないようにすることができる。または、信号の振幅を補償する以外に、信号の検出の基準となる閾値自体を30パーセント減少させることでも同様の作用がある。この閾値を変化させる場合、メモリ19には予め基準となる常温時の閾値TH1も記録される。
図3は、温度の変化による測定位置のずれを補償すると共に、信号の検出の基準となる閾値を補償する処理を表すフローチャートである。演算回路8において、この温度補償処理を含む測定距離演算が行われる。なお、演算回路8での演算計算は所定時間毎、例えば1秒に1回程度で行われるが、温度の変化が緩やかであることが仮定できる場合には、温度補償処理は、前記所定時間よりも大きい時間間隔毎に定期的に行えば十分であると考えられるため、図3の処理では、1分に1回程度で行っている。以下、図3の処理を説明する。
まず、初期化処理により距離測定のための準備が行われ送信漏れ信号を検出する(ステップS301)。このとき距離設定信号S5は、送信直後の信号に対して等価サンプリングを行うように設定されている。そして、送信漏れ信号位置測定手段85及び送信漏れ信号強度測定手段86とで、この送信漏れ信号の位置PxとピークレベルLxとを求める(ステップS302)。さらに、閾値設定手段83において、これらの求めたピークレベルLx、基準のピークレベルL1及び基準の閾値TH1を用いて、対象物11の有無を判定するための閾値THxを次の式により求める(ステップS303)。
Figure 2010025949

尚、ここで送信漏れ信号の基準のピークレベルL1と、基準の閾値TH1とは、工場出荷前に設定され、メモリ9に予め格納されている。
次に、観測範囲設定手段84で、観測範囲の先頭を距離測定範囲の最小範囲に設定し(ステップS304)、受信信号データを取得する(ステップS305)。例えば、この電波距離計を、タンク内の液体のレベル測定に用いる場合には、距離測定範囲の最小距離はタンク内部の最高液面位置までの距離とし、距離測定範囲の最大距離はタンクの底面までの距離とする。これらの最小距離及び最大距離は、電波距離計が設置された後に設定され、メモリ9内に格納される。等価サンプリングを行う場合、観測範囲は遅延時間の掃引時間となるが、遅延時間の掃引の先頭位置はタイミング回路5内の遅延掃引回路に対してディジタル的に容易に設定できるという特徴がある。例えば、観測範囲の幅を1メートルで固定にした場合、掃引幅は約6.67ナノ秒の固定値とし、掃引範囲の先頭を観測範囲の先頭に合わせて設定する。例えば、3.5メートルから4.5メートルの範囲を観測範囲とする場合は、遅延掃引回路の遅延時間の掃引範囲を23.35ナノ秒から30.02ナノ秒までとする。但し、実際は回路内部での信号伝搬時間などが存在するため、上記の間は、信号伝搬時間などによる遅延時間分だけ増減した値とすると良い。
ステップS305で得た受信信号データに関して、前記ステップS303で求めた閾値THxを用いて閾値THxを超えるレベルが存在するか判定し(ステップS306)、超えるレベルがあれば、距離測定手段82において、そこで得た受信信号に対する距離計算を行う(ステップS309)。閾値レベルを超えるレベルがない場合には、現在の観測範囲が測定距離範囲の最大距離であるかどうかを調べ(ステップS307)、最大距離でないときには、観測範囲を0.5m後方に設定し(ステップS308)、ステップS305に戻り受信信号データを取得し、ステップS305からステップS308を繰り返す。現在の観測範囲が測定距離範囲の最大距離である場合には、観測範囲を距離測定範囲の最小距離に設定し(ステップS304)、ステップS304からステップ308を繰り返す。通常は、観測範囲が測定距離範囲の最大距離に達するまでに液面等の対象物を探知できるため、これらのステップを無限に繰り返すことは回避でき、ステップS309へと進むことになる。
次に、ステップS309で求めた測定距離が観測範囲の前の方に存在するかどうかを調べて(ステップS310)、前の方に存在する場合は、観測範囲の先頭を前の方へずらす(ステップS311)。また、求めた距離範囲が観測範囲の前の方に存在しない場合には、後の方に存在するかどうかを調べ(ステップS312)、後の方に存在する場合には、観測範囲の先頭を後にずらす(ステップS313)。これらの処理により、受信信号が常に観測範囲の中心付近にくるように設定される。
次に、ステップS309で求めた測定距離に対して、送信漏れ信号の位置Pxと送信漏れ信号の基準位置P1の差を補正し、これを正しい測定距離とする。即ち、ステップS309で求めた測定距離をDx、正しい測定距離をD’xとすると、以下の式による補正を行う。
[数2]
D’x=Dx−(Px−P1
例えば、送信漏れ信号の位置が−0.2メートルであり、送信漏れ信号の基準位置が−0.3メートルである場合には、工場での計測値よりも−0.1メートルずらす要因が存在することを意味し、ステップS309で求めた測定距離は、正確な値よりも0.1メートル大きい値であることが分かるため、このステップS309で求めた距離に対して0.1メートル減らせばより正確な測定値が得られることになる。
次に、送信漏れ信号を観測してから、1分経過したかどうかを調べ(ステップS315)、経過していれば再び、送信漏れ信号の位置PxとピークレベルLxとを求め(ステップS316)、過去の値から更新する。さらに、ステップS316で求めたピークレベルLx、送信漏れ信号の基準のピークレベルL1及び基準の閾値TH1を用いて、対象物11の有無を判断するための閾値THxを上述の(1)式により更新する(ステップS317)。
ステップS317の処理が終了すると、再び観測範囲を、ステップS316で送信漏れ信号を観測する前の範囲に戻し(ステップS318)、再度対象物11が観測できるようにする。ステップS315の判定処理で、1分以上経過していない場合、及びステップS318により観測位置が元に戻った後、観測範囲の受信信号データの取得が行われる(ステップS319)。ステップS319で取得したデータから、観測範囲内に閾値を超えるレベルがあるか判定され(ステップS320)、超えるレベルがある場合には対象物が観測範囲内に存在していると判定され、再度ステップS309で距離計算が行われる。また、ステップS320の判定処理で閾値を超えるレベルが存在しない場合には、再度ステップS304で観測範囲の先頭が測定距離範囲の最小距離に設定され、以降の処理が繰り返される。
図4は、図3の処理による観測範囲のタイミングチャートを示す。縦軸は、観測範囲、言い換えるならば遅延時間、即ち送信トリガ信号Tr1から受信トリガ信号Tr2が出力されるまでの時間を表している。
以上説明したように、図3の処理では、対象物の探知(ステップS304からステップS308)の際に、対象物の有無を判定するとき(ステップS306)の閾値の補正をステップ303において、送信漏れ信号の基準値と実測の送信漏れ信号の振幅の比率に応じて行っており、これによって、安定して対象物の有無を判定することができる。また、対象物の探知後に、対象物の位置が急激に変化するなどの理由によって対象物を見失っても、対象物が観測範囲に存在するかどうかの判定(ステップS320)は、閾値自体が安定しているため、確実に行うことができる。この場合、送信漏れ信号は、所定時間間隔(例えば1分に1回)の割合で定期的に観測される(ステップS315からS318)ため、温度の変化に伴う受信回路特性の変化に閾値を追従させることができる。さらに、取得された観測範囲の受信信号データから求めた距離が、送信漏れ信号の位置の基準値と送信漏れ信号の位置の差によってより正確な値に補正されるため、結果として距離精度の高い電波距離計が実現できる。
また、対象物が液面でありまたは測定環境が液体中であり、アンテナ4が液体に埋没したような場合でも、送信漏れ信号は存在するために、温度補正を行うことができる。
1 送信回路
3 受信回路
4 アンテナ
85 送信漏れ信号位置測定手段(補正手段)
86 送信漏れ信号強度測定手段(補正手段)
9 時間差測定回路

Claims (2)

  1. 送信回路、受信回路、送信回路及び受信回路に接続され電波の送受信を行う単一のアンテナを備え、受信回路で受信した受信信号に基づき目標までの距離を測定する電波距離計の温度補償方法であって、
    目標を観測可能な観測範囲を設定して、その観測範囲に存在する受信信号のデータを取得する工程と、
    前記取得した受信信号のデータから目標までの距離を計算する工程と、
    前記計算した目標までの距離を補正する工程と、
    所定時間毎に、前記送信回路から前記受信回路に漏れる送信漏れ信号を観測可能な観測範囲を設定して、その観測範囲に存在する送信漏れ信号のデータを取得する工程と、
    前記取得した送信漏れ信号のデータから送信漏れ信号の位置の測定値を求めて、測定値と送信漏れ信号の位置基準値とを比較する工程と、
    を備え、前記目標までの距離を補正する工程は、最新に得られた送信漏れ信号の位置と送信漏れ信号の位置基準値との比較結果に基づき、目標までの距離の補正を行う、ことを特徴とする電波距離計の温度補償方法。
  2. 送信回路、受信回路、送信回路及び受信回路に接続され電波の送受信を行う単一のアンテナを備え、受信回路で受信した受信信号に基づき目標までの距離を測定する電波距離計の温度補償方法であって、
    目標を観測可能な観測範囲を設定して、その観測範囲に存在する受信信号のデータを取得する工程と、
    前記取得した受信信号のデータから目標までの距離を計算する工程と、
    所定時間毎に、前記送信回路から前記受信回路に漏れる送信漏れ信号を観測可能な観測範囲を設定して、その観測範囲に存在する送信漏れ信号のデータを取得する工程と、
    前記取得した送信漏れ信号のデータから送信漏れ信号の強度の測定値を求めて、測定値と送信漏れ信号の強度基準値とを比較する工程と、
    を備え、前記受信信号のデータを取得する工程は、最新に得られた送信漏れ信号の強度と送信漏れ信号の強度基準値との比較結果に基づき、受信信号の強度に関する補正を行う工程を含む、ことを特徴とする電波距離計の温度補償方法。
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