JP2010025722A - X線検出器 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガスフロー型の軟X線分光器において、検出器に長時間振動が加えられても検出器内部のガスのリークが起こらないX線検出器を提供する。
【解決手段】本発明に係るガスフロー型の軟X線分光器では、X線を検出器内に導入する窓材3を貼付した窓枠5を検出器筐体1の内部から外に向かってネジ6で固定し、検出器筐体1の内側と窓枠5との間に挟持された封止部材2によって、検出器内部のガスがリークするのを防止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、検出器内部に軟X線によって電離放電を起こすガスを充填させ、放電電流を測定することによってX線強度を検出するタイプのX線検出器に関する。
電子線プローブマイクロアナライザ(以下「EPMA」と呼ぶ)やX線蛍光分析装置において、軽元素の特性X線による分析には、しばしば、X線強度の検出には、非特許文献1に開示されているようなガスフロー型の軟X線検出器(以下「FPC」と呼ぶ)が使われる。このタイプのX線検出器は検出器内部に不活性ガス、あるいは不活性ガスとメタンガスの混合気体を流しておき、そこに強度を検出したいX線を検出器に備えた窓材を介して入射させる。検出器内部には芯線と呼ばれる針金(タングステン線)が配置されており、高電圧がかけられている。入射したX線は内部のガスを電離させるが、電離した光電子とイオンがさらに新たな電離(なだれ現象)を起こし、次々と増殖する。そこで生じる電流を芯線で拾い、流れる電流値の大きさを測定することによってX線強度を検出する。
このX線検出器の窓材は、臭素、炭素、窒素のKα線に代表される軽元素の特性X線をできるだけ強度を落とさずに透過させるため、その厚みを極力薄くする必要がある。一方、EPMAや蛍光X線分析装置ではX線検出は真空雰囲気で行われることから、X線検出器の窓材は、検出器内外の圧力差を保持するために十分な強度を備える必要がある。
このように、厚みを極力薄くするとともに検出器内外の圧力差を保持するという機能をできるだけ高い次元で満足させるため、従来よりX線検出器の窓材として樹脂フィルムが使われている。特に、その中でもポリプロピレンは引き伸ばして1μm以下の超薄膜にすることが容易であることから、広く軟X線用窓材として使われている。
従来のFPCでは、図5に示すように、X線を透過させるためのスリット108を開けた金属製の窓枠105に金属製のメッシュ104を貼り、そのメッシュ104を支えとして引き伸ばしたポリプロピレンフィルム製の窓材103を貼り付けて固定したものを、検出器の筐体101に設けられたX線導入のための開口部に対して封止部材102を介してネジ106で固定している。なお、金属製のメッシュ104は、検出器内外の圧力差によって窓材が破裂することを防ぐために挿入されている。
なお、EPMAや蛍光X線分析装置等の分析装置の特性X線分析部分は、試料から発生する特性X線を集光させるための湾曲結晶及び、X線検出器で構成されている。特許文献1に開示されているように、湾曲結晶とX線検出器は1つの湾曲結晶で複数の特性X線を検出するために、可動式アームの上に設置され、測定する特性Xの波長に応じて最大の強度が得られるよう、モータ等を使用した駆動機構によって最適な位置に移動できる構成となっている。
電子線マイクロアナリシス、副島啓義著 日刊工業出版、昭和62年2月28日発行、61頁 特開2001−33408号公報
EPMAや蛍光X線の分析は真空中で行われるので、検出器外部は真空雰囲気である一方、検出器内部には不活性ガス、あるいは不活性ガスとメタンガスの混合気体が流れているため、検出器内部は大気圧に近い圧力に置かれることになる。したがって、検出器内外の圧力差によって検出器内部の混合気体が漏出しないように、窓枠105を固定するネジ106は十分なトルクで締め付ける必要がある。
しかし、X線検出器が分析装置内で移動する際に、モータの振動が検出器に伝わることによって、窓枠105を締め付けているネジ106が緩む場合がある。
たとえ小さな振動であっても、長い時間振動を加え続けると、検出器の筐体101と窓枠105を固定しているネジ106が緩んでくる。ネジの緩み止め剤等を施しても、長時間に及ぶ振動に対しては緩み止めの有効な対策にはなりえない。ネジ106が緩むと、検出器内外の圧力差から、窓枠105が持ち上がり、それによって生じる窓枠105と封止部材102もしくは筐体101と封止部材102との隙間から内部のガスがリークする。リークが起こると、まず、X線検出器の性能が劣化し検出感度が悪くなる。同時に分析装置内にガスがリークし、真空度が悪くなるので、X線の透過率が悪くなり、検出強度低下の原因となる。また、リークが続き真空度が落ちると、安全回路が働きシステム全体が停止する。特に分析装置内が高真空であることが必要な場合、スパッタイオンポンプのような真空排気装置に対して、このFPCからのリークガスがスパッタイオンポンプ内部の壁面あるいは電極に吸着・堆積し、スパッタイオンポンプの寿命を著しく縮める要因ともなっている。
本発明は上記、従来型FPCの欠点に鑑みてなされ、たとえ長時間振動にさらされたとしても、リークの起こらないX線検出器を提供することを目的とする。
本発明のFPCは、検出器筐体に対し、X線を検出器内に導入する窓材を添付した窓枠を筐体の内側から筐体に設けられたX線導入のための開口部を塞ぐように固定し、さらに、検出器筐体の内側と窓枠との間で封止部材を挟持することを特徴とする。
検出器の外側は真空であるのに対し、内側は大気圧に近い圧力になっている。そのため、メッシュと窓材が貼り付けられた窓枠は気圧差により絶えず外向きの力を受ける。本発明では、窓枠は筐体の内側に取り付けられているので、絶えず封止部材が筐体に押さえつけられている状態になっている。すなわち、メッシュと窓材が貼り付けられた窓枠が封止部材を筐体に押さえつけることによってリークを防いでいる力の源は、1)ネジの締め付けトルクと、2)検出器内外の圧力差の2種類の力になる。したがって、検出器に長時間振動が加えられることによって、窓枠と筐体を固定するネジが緩んだとしても、窓枠には圧力差による力が働いているので、窓枠が持ち上がってリークすることは起こりえない。このようにしてリークの起こらないX線検出器を提供することができる。
1つの結晶でいくつかの特性X線を検出するために、湾曲結晶とX線検出器をスキャナーに設置し、最大強度が得られるよう波長毎に最適な位置に移動させる機構を有するEPMAやX線蛍光分析装置のような分析装置には必ず機械的な振動が付いてまわるが、本発明のFPC検出器では検出器に長時間振動が加えられることによって、窓枠と筐体を固定するネジが緩んだとしても、窓枠が持ち上がってリークすることは防止できる。本発明の検出器は従来の検出器と比べて製作方法はほとんど変わらないにもかかわらず、高真空雰囲気でもイオンポンプなどの真空ポンプに対しても、ガスリークなどのポンプに対する負担を従来に比べ大幅に抑え、しかも、従来と同程度の検出器感度を持つX線検出器を実現することができる。さらに、検出器窓枠が持ち上がることによるリークが無くなれば、装置の不具合も大幅に低減され、装置寿命を大幅に伸ばすことができるし、測定精度も安定し、装置信頼性が向上する。
本発明の検出器に係る第1の実施例を図1にしたがって説明する。なお、図1は検出器の断面図をあらわしている。FPCの筐体1と窓枠5を固定するネジ6用のタップは、筐体1の内側に切られている。メッシュ4と窓材3が貼り付けられた窓枠5の構成は従来技術と同じで、X線が検出器に入射する側にメッシュ4が配置され、メッシュ4に対して検出器内部側に窓材3が配置されるが、筐体1と窓枠5とによって狭持される封止部材2の取り付く位置は図5に示す従来技術の場合と表裏逆になる。なお、本実施例においては、窓材3としてポリプロピレンフィルムを使用し、封止部材2としてゴム製のパッキンを使用している。
本発明の第1の実施例のFPC検出器の構成と組み立て手順を図2にしたがって説明する。まず、窓材3の材料となるポリプロピレンフィルムは、厚さが20〜30μmのものが市販されており、これらを引き伸ばし加工すれば、容易に1μm以下の膜厚のフィルムを得ることができる。1μm以下の適当な膜厚に調整されたフィルムはX線を透過し、しかも真空を保持する機能を併せ持つ。この延伸したフィルムをスリット8の周囲の気密を確保するように窓枠5に貼り付ける。その上に真空雰囲気下でもフィルムが破れないように、メッシュ4を貼る(図2(a))。メッシュ4の材質として、一般的にニッケル(Ni)が使用される。
そして、メッシュ4とポリプロピレンフィルムで作成した窓材3を貼り付けた窓枠5を検出器の筐体1の内側からゴム製パッキンからなる封止部材2を介してネジ6で固定する(図2(b))。その後に芯線7を張り(図2(c))、最後に裏蓋8を取り付け接着剤で隙間を密封、固定する(図2(d))。
本発明の検出器に係る第2の実施例を図3にしたがって説明する。なお、図3は図1と同様に検出器の断面図をあらわしている。この実施例では、メッシュ4とポリプロピレンフィルムで製作した窓材3を窓枠5に貼り付ける構成は実施例1と同じであるが、窓枠5の窓材3が貼り付けられていない面と検出器の筐体1の内側でゴム製パッキンからなる封止部材2を狭持する点で異なる。
本発明の第2の実施例に示すFPC検出器の構成と組み立て手順を図4にしたがって説明する。フィルムを延伸する工程は実施例1と同様である。次に、窓枠5にまずメッシュ4を貼り、その上にポリプロピレンフィルムで作成した窓材3をスリット8の周囲の気密を確保するように貼り付ける(図4(a))。そして、実施例1とは異なり、メッシュ4とポリプロピレンフィルムで制作した窓材3を貼り付けた窓枠5の窓材3を貼り付けられていない面と検出器内側とでゴム製パッキン3を狭持し、ネジ6で窓枠5と筐体1を固定する(図4(b))。その後の工程は実施例1と同様、芯線を張り(図4(c))、裏蓋を取り付け接着剤で隙間を密封、固定する(図4(d))。
もちろん、肝要なことは、メッシュ4とポリプロピレンフィルムで制作した窓材3を貼り付けた窓枠5が検出器の内側から封止部材を介して固定されることであって、この配置と、検出器の外側から内側に向かい、メッシュ、フィルムの順番に配置される構成になっていれば、実施例1や2に限らず、本発明に含まれることになる。
また、本発明の実施例では、樹脂フィルムはポリプロピレンフィルムとしたが、もちろん、フィルム材料はポリプロピレンに限定されるものではなく、X線透過特性とガス遮断性に優れていれば、他の素材でも構わない。
本発明に係るFPCの第1の実施例を示す断面図である。 本発明の第1の実施例に係るFPCの組み立て方法を説明する図である。 本発明に係るFPCの第2の実施例を示す断面図である。 本発明の第2の実施例に係るFPCの組み立て方法を説明する図である。 従来のFPCを示す図である。
符号の説明
1, 101:筐体
2, 102:封止部材
3, 103:窓材
4, 104:メッシュ
5, 105:窓枠
6,106:ネジ
7,107:芯線
8,108:スリット
9:ガス導入口
10,110:裏蓋

Claims (3)

  1. 検出器内部にX線の照射によって電離する気体を流し、前記気体の電離に起因して発生する電流を測定することによってX線の強度を検出する検出器において、X線を前記検出器内部に導入する開口部を有する筐体と、樹脂膜からなる窓材が貼付され、前記筐体の開口部を前記筐体の内側から塞ぐように固定される窓枠と、前記筐体と前記窓枠とで狭持される封止部材とを備えることを特徴とするX線検出器。
  2. 前記窓材は、前記窓枠のうち、前記封止部材を狭持している面と同じ側の面に貼付されていることを特徴とする請求項1記載のX線検出器。
  3. 前記窓材は、前記窓枠のうち、前記封止部材を狭持している面と反対側の面に貼付されていることを特徴とする請求項1記載のX線検出器。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012088284A (ja) * 2010-10-22 2012-05-10 Shimadzu Corp X線検出器及びそれを備えた表面分析装置
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JP2014006064A (ja) * 2012-06-21 2014-01-16 Anritsu Sanki System Co Ltd X線検査装置
WO2014033517A1 (en) 2012-08-29 2014-03-06 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Power storage system and temperature control method for the same
KR102620872B1 (ko) * 2023-10-11 2024-01-04 주식회사 동서라인텍 Xrf 분석기 플로우셀의 필름 변형 방지 구조 및 이를 가지는 xrf 분석기

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