JP2010024888A - 扇風機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】扇風機50では、ファン1とガード2との間に、ファン1によって送り出される風の流れを調整するための整流ユニット20が設けられている。整流ユニット20は、ガード2の中央に取り付けられた基部18と、基部18から放射状に伸び出した複数枚の整流翼3とを含んでおり、整流翼3は、風の流れに対して角度が調整可能である。そのため、整流翼3の角度を調整することによって、整流翼3は、ファン1に送り出される風を引き続き同じ方向へ流したり、抵抗となって風速を下げるとともに風の向きを変えたりすることができる。つまり、この扇風機50では、整流翼3が、風速および風向きを変えることができる。
【選択図】図3
Description
特許文献1に記載の冷風扇(扇風機に相当する。)は、筐体と、筐体において開口した側面に固設されたファンとを備えており、ファンが回転することによって生成された風は、筐体の開口から外部へ吐出される。
一般的な扇風機では、付属のダイヤル等を操作することによってファンの回転速度を変更して風速を調整できるが、加速翼でも風速を調整できれば風速についての選択肢が増えるので、風速に対するユーザの細かい要望に応えることができる。
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、風速および風向きを変えることができる整流翼を備えた扇風機を提供することを目的とする。
請求項3記載の発明は、前記基部には、環状のラックギヤが内蔵され、前記複数枚の整流翼の根元部には、前記ラックギヤと噛合するピニオンギヤが設けられていて、前記操作部により前記ラックギヤを回動させることにより、前記複数枚の整流翼の角度が一緒に切換わることを特徴とする、請求項2記載の扇風機である。
そのため、整流翼の角度を調整することによって、整流翼は、ファンに送り出される風を引き続き同じ方向へ流したり、抵抗となって風速を下げるとともに風の向きを変えたりすることができる。
請求項2記載の発明によれば、整流ユニットの基部に備えられた操作部をガードの前方側から操作することにより、整流翼は、風を前方へ導く加速位置と、風の流れを側方へ曲げる分散位置とのいずれかに切換えられ、これにより、風速および風向きを容易に変えることができる。
図1は、この発明の一実施形態に係る扇風機50の主要部の正面図である。
この発明に係る扇風機50は、図示しない台座から上方へ延びる支柱の上端に取り付けられる頭部60(図2参照)を備えている。図1では、扇風機50の頭部60に取付けられるファン1、ガード2および整流翼3が示されている。
図2は、図1に示す扇風機50の頭部60ならびにファン1、ガード2および整流翼3を正面右側から見た斜視図である。
整流翼3は、ガード2の円中心側(丸穴7側)にあってガード2の径方向外側へ延びる略円柱状の根元部3Aと、根元部3Aから連続して延び、ガード2の径方向外側へ向かって次第に細くなる略三角形の板状の翼部3Bとを一体的に含んでいる。
操作部8は、基部18に備えられており、詳しくは、ギヤケース10と操作部8とが、一体化されている(後述する図3も参照)。そのため、上述したように操作部8が回動すると、ギヤケース10は、操作部8と一緒に回動し、詳しくは、ガードオーナメント6に対して相対回動する。換言すれば、ギヤケース10および操作部8は、一体となって、ガードオーナメント6によって周方向へ移動自在に支持されている。ギヤケース10の後側周縁には、整流翼3と同じ数(10個)の切欠き13が、周方向に等しい間隔を隔てて形成されている。各切欠き13は、ギヤケース10の後側周縁を前側へ向かって略U字状に切欠いており、周方向に長手である。各切欠き13には、対応する整流翼3の根元部3Aが、ギヤケース10の径方向における外側から遊嵌されており、これにより、これらの整流翼3は、基部18から放射状に伸び出している。
図3は、図2に示す扇風機50の主要部を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を示した図である。
そして、上述した内蓋11も、隙間X内に配置されており、ギヤケース10でなく、外蓋12に前側から組み付けられている。そのため、上述したようにギヤケース10および操作部8が回動しても、内蓋11は、外蓋12とともに静止している。内蓋11が外蓋12に組み付けられた状態において、各整流翼3の根元部3Aは、内蓋11と外蓋12とによって前後から挟持されており、この状態で、各整流翼3は、根元部3Aが延びる方向(つまりガード2の径方向)に延びる基準線を中心として、根元部3Aの外周面の周方向に沿って回動自在である。そのため、整流翼3(厳密には翼部3B)は、ファン1によって前方へ送り出される風の流れに対して角度が調整可能である(以降で詳説する。)。ここで、上述したようにギヤケース10および操作部8が回動しても内蓋11および外蓋12が静止していることから、内蓋11と外蓋12とに挟持される整流翼3は、ギヤケース10および操作部8の回動方向に沿って回動しない。
図4は、ガード2、整流翼3、ギヤケース10および内蓋11を背面から見た図である。
そして、各整流翼3の根元部3Aの外周面において、内蓋11の露出穴16から露出されたラックギヤ15に後側から対向する部分には、ピニオンギヤ17が一体的に設けられている。
図5に示すように、各整流翼3において、ピニオンギヤ17を構成する複数のギヤ歯は、根元部3Aの外周面の周方向に沿って並んでいる。ピニオンギヤ17は、対応するラックギヤ15と噛合している。
図6は、図1においてガード2を省略した図である。図7は、図2においてガード2を省略した図である。
加速位置にある整流翼3(詳しくは翼部3B)は、図6に示すように、前後方向(図6の紙厚方向であり、ファン1によって前方へ送り出される風の流れる方向)に沿って平たくなっており(図3、図5および図7も参照)、正面から見たときに最も細く(小さく)見える。このとき、ファン1によって前方(図6では手前側)へ送り出される風の流れに対する整流翼3(翼部3B)の角度(傾斜角度)は、ほぼ0°となっている。また、図7に示すように、翼部3Bは、ガード2の周方向(ファン1の回転方向)から見たときに、上述した略三角形をなしている。そして、各整流翼3の根元部3Aは、ギヤケース10で対応する切欠き13において、ギヤケース10の周方向における一端部13A(図7では時計回りの方向における下流側端部)に位置している。
分散位置にある整流翼3は、図8に示すように、上下左右方向に沿って平たくなっており、正面から見たときに最も太く(大きく)見え、上述した略三角形をなしている。このとき、ファン1によって前方(図8では手前側)へ送り出される風の流れに対する整流翼3(翼部3B)の角度(傾斜角度)は、ほぼ90°となっている。
以上のように、整流翼3は、加速位置と分散位置との間で切換えることができる。そして、正面から見たときの整流翼3は、分散位置にあるときに最も大きく(図8参照)、加速位置にあるときに最も小さい(図6参照)。
すなわち、上記ダイヤル(図示せず)を操作してファン1の回転速度を最高速度に設定しておいてから、さらに整流翼3を加速位置(図1〜図7参照)に切換えることによって、風速をさらに上昇させて、強い風を発生させることができる。一方、上記ダイヤル(図示せず)を操作してファン1の回転速度を最低速度に設定しておいてから、さらに整流翼3を分散位置(図8参照)に切換えることによって、風速をさらに低下させて、柔らかい風を発生させることができる。
そのため、整流翼3の角度を調整することによって、整流翼3は、ファン1に送り出される風を引き続き同じ方向へ流したり(図1〜図7参照)、抵抗となって風速を下げるとともに風の向きを変えたりすることができる(図8参照)。
また、ガード2の前方側から操作部8を操作することにより、整流翼3は、風を前方へ導く加速位置(図1〜図7参照)と、風の流れを側方へ曲げる分散位置(図8参照)とのいずれかに切換えられ、これにより、風速および風向きを容易に変えることができる。
そして、図4および図5に示すようなラックアンドピニオン機構を用いた簡易な構成によって、複数枚の整流翼3の角度(換言すれば加速位置と分散位置との間の位置)を一緒に切換えて風速および風向きを変えることができる。もちろん、ラックアンドピニオン機構に限らず、別の機構を用いて整流翼3の角度を変えてもよい。
2 ガード
3 整流翼
3A 根元部
8 操作部
15 ラックギヤ
17 ピニオンギヤ
18 基部
20 整流ユニット
50 扇風機
Claims (4)
- ファンと、前記ファンの前方から前記ファンに物が触れるのを防止するために設けられたガードと、を有する扇風機において、
前記ファンと前記ガードとの間に、前記ファンによって送り出される風の流れを調整するための整流ユニットが設けられ、
前記整流ユニットは、前記ガードの中央に取り付けられた基部と、前記基部から放射状に伸び出した複数枚の整流翼とを含み、
前記整流翼は、風の流れに対して角度が調整可能にされていることを特徴とする、扇風機。 - 前記基部には、前記ガードの前方側から操作可能な操作部が備えられ、
前記操作部を操作することにより、前記整流翼は、風を前方へ導く加速位置と、風の流れを側方へ曲げる分散位置とのいずれかに切換えられることを特徴とする、請求項1記載の扇風機。 - 前記基部には、環状のラックギヤが内蔵され、前記複数枚の整流翼の根元部には、前記ラックギヤと噛合するピニオンギヤが設けられていて、
前記操作部により前記ラックギヤを回動させることにより、前記複数枚の整流翼の角度が一緒に切換わることを特徴とする、請求項2記載の扇風機。 - 前記操作部は、前記ガードの外表面から突出していないことを特徴とする、請求項2または3記載の扇風機。
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