JP2010024284A - 熱可塑性共重合体の結晶化方法 - Google Patents

熱可塑性共重合体の結晶化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 結晶性の劣る熱可塑性共重合体、特に共重合ポリエステルを、生産性を損なうことなく、十分に結晶化させることができる熱可塑性共重合体の結晶化方法を提供する。
【解決手段】 ペレット状の熱可塑性共重合体を結晶化させる方法において、結晶化装置1にて結晶化処理が施されたペレットを、上部に供給口、下部に払出し口を備えた加熱可能な縦型容器2に供給し、縦型容器2内に110〜150℃の熱風を1.0〜2.0m/分/トンの風量で流通させている中に、70〜180分/トンで滞留させた後、次工程に払出す。熱可塑性共重合体は、融点210〜250℃の共重合ポリエステルが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、共重合ポリエステル等の熱可塑性共重合体を好適に結晶化させる熱可塑性共重合体の結晶化方法に関するものである。
熱可塑性樹脂を用いて、成型機により成型を行う場合には、結晶化した乾燥状態のペレットを使用して成型品を得る方法が広く実施されている。
この際、結晶化したペレットを用いる理由は、未結晶化の状態では、ペレットが水分を含有してしまったり、成型機のホッパーにペレットを投入した際にペレット同士が密着して成型品の性能が悪化したり、成型時の操業性が低下する等の問題が発生するので、これらの問題発生を防止するためである。
熱可塑性樹脂ペレットを結晶化させる場合、例えば、ポリエステル樹脂ペレットを結晶化させるために、90〜200℃の温度でペレットを予熱する方法等が採用されている。
しかし、このような方法においては、結晶性の劣る熱可塑性共重合体ペレット等の場合、通常の結晶化装置を用いて一般的な条件でペレットの結晶化を試みても、十分に結晶化しないばかりかペレット同士の融着等が発生するため、生産能力が著しく低下するという問題があった。
このような問題を解決するため、結晶化装置のペレット供給口の位置や攪拌翼とペレット粒面までの距離、及び攪拌速度を調整した装置を用いたり(特許文献1参照)、結晶化装置のタンク底部にスクリーンセパレーター等を有する装置を用いる(特許文献2参照)方法が提案されている。
しかし、上記いずれの方法も、結晶化しやすい一般的な熱可塑性樹脂、例えばポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略記する。)のペレットにおいては効果を発揮するが、上述したような結晶性の劣る熱可塑性共重合体のペレットについては、ペレット同士の融着を起こさず、十分に結晶化させるという効果は得られていない。
特開昭61−112609号公報 特許3721057号公報

これに対し本発明者らは、結晶化装置の攪拌軸に設置された仕切り壁の数や形状等の改良の検討や、結晶化装置の温度条件の変更を行ってみた。
しかしながら、仕切り壁の数や形状等の改良では、多大な改造費用がかかるわりには大きな改良効果が見込めないことが判明した。また、温度条件の変更では、結晶化度と生産性を両立することができない等、既存の結晶化装置自体の改良や運転条件の変更のみでは、これらの問題を解決するのは困難であった。
したがって、本発明は、結晶性の劣る熱可塑性共重合体、特に共重合ポリエステルを、生産性を損なうことなく、十分に結晶化させることができる熱可塑性共重合体の結晶化方法を提供することを技術的な課題とするものである。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、一般的な運転条件にて既存の結晶化装置内を通過した熱可塑性共重合体のペレットを、次工程(冷却した後、ストックサイロに移送し製品を得る)に移るまでの間に、ある一定の温度と風量を有した熱風が流動している縦型容器内に、所定の時間滞留させた後、通過させることにより、生産性を損なうことなく、良好な結晶化度のペレットが得られることを知見して本発明に到達した。
すなわち、本発明は、次の構成を要旨とするものである。
(1)ペレット状の熱可塑性共重合体を結晶化させる方法において、結晶化装置にて結晶化処理が施されたペレットを、上部に供給口、下部に払出し口を備えた加熱可能な縦型容器に供給し、縦型容器内に110〜150℃の熱風を1.0〜2.0m/分/トンの風量で流通させている中に、70〜180分/トンで滞留させた後、次工程に払出すことを特徴とする熱可塑性共重合体の結晶化方法。
(2)熱可塑性共重合体が、融点210〜250℃の共重合ポリエステルであることを特徴とする上記(1)記載の熱可塑性共重合体の結晶化方法。
本発明の熱可塑性共重合体の結晶化方法によれば、結晶性の劣る熱可塑性共重合体、好ましくは共重合ポリエステルにおいて、生産性を損なうことなく良好な結晶化度のペレットを得ることが可能となる。
以下、本発明について図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明で使用する装置の一実施態様を示す概略説明図であり、図1において、Pは結晶化させるペレットの流れ、Aは縦型容器に導入する熱風の流れ、1は結晶化装置、2は加熱可能な縦型容器、3は冷却装置、4は篩、5は熱交換器、6はエアー供給用のブロアー、7は風量流量計、8は温度検出端、9はペレット供給用のロータリーバルブ、10はペレット移送配管を示す。
一般に、熱可塑性樹脂のペレットを結晶化させるに際し、まずペレットを結晶化装置1の上部から結晶化装置1に導入し、加熱、結晶化した後、ペレット移送配管10により直接ロータリーバルブ9に導入して計量し、冷却装置3にて冷却した後、篩4を通過させてペレットストックサイロに搬送する。
このような方法でペレットを結晶化する場合、品質上の観点から、ペレット同士が融着することなく十分に結晶化していることが重要である。一方で生産上の観点から、単位時間当たりの処理量(結晶化装置運転に際しての日々のレート)を低下させることなく運転することが重要である。
しかしながら、各種共重合成分が導入された共重合ポリエステル等の熱可塑性共重合体を結晶化装置1のみで結晶化させても、結晶性の低いものとなったり、著しく融点が低下するものが多くある。このような熱可塑性共重合体のペレットを、結晶化装置1に導入する場合、通常の熱可塑性樹脂、例えばPETと同様の温度、時間条件で処理しても、融点の低いものは、結晶化装置1内でペレット同士が融着したり、溶融する。また、融点が十分に高くても、結晶性に劣るものは十分に結晶化しないので、繰り返し結晶化装置1を通過させなければならないといった品質的、経済的問題が生じる。そのため、生産性を損なうことなく、熱可塑性共重合体のペレットを十分に結晶化させる技術の確立が急務であった。
そこで、本発明では、品質上問題なく、効率的に共重合ポリエステル等の熱可塑性共重合体のペレットを結晶化させるために、ペレットを既存の結晶化装置1に導入して結晶化処理を施した後、連続的に加熱可能な縦型容器2に導入し、一定の温度、風量下で所定時間滞留させて結晶化させるものである。
具体的には、図1のように、結晶化装置1と冷却装置3との間に、上部に供給口、下部に払出し口を備えた縦型容器2を設け、その内部に110〜150℃の熱風を1.0〜2.0m/分/トンの風量で流通させるようにした中に、熱可塑性共重合体のペレットを、70〜180分/トン滞留させた後、次工程に払出すことにより効率的に結晶化を行なうものである。
本発明において、縦型容器2内における処理条件は、熱可塑性共重合体の融点と滞留させるペレットの通過量によって選定する。まず、ペレットを結晶化させるために縦型容器2に導入する熱風の温度は、熱可塑性共重合体の融点によって異なるが、110〜150℃の範囲であることが必要である。熱風の温度が110℃未満の場合は、結晶化が十分に促進されない。一方、熱風が150℃を超えると、縦型容器2内での滞留時に、ペレット同士の融着が発生するので好ましくない。
また、熱風の風量は、1.0〜2.0m/分/トンにすることが必要であり、1.3m〜1.8m/分/トンがより好ましい。風量が1.0m/分/トン未満の場合、結晶化が十分に促進されず、また、2.0■/分/トンを超えて供給しても風量アップの割には効果が少なく、経済的に不利である。
さらに、縦型容器2内での滞留時間はペレット1トン当たり70〜180分が必要であり、100分〜160分/トンがより好ましい。滞留時間が70分未満/トンの場合、結晶化が十分に進まず、一方、180分/トンを超えると、滞留時にペレット同士の融着が発生する。
本発明を用いれば、熱可塑性共重合体のペレットが良好に結晶化する理由は、次のとおりである。すなわち、結晶化速度の遅い熱可塑性共重合体のペレットを通常の結晶化装置1を通過させただけでは十分に結晶化しないが、本発明のように通常の結晶化装置1に引き続き、加熱可能な縦型容器2に導入するとともに、縦型容器2内に導入する熱風の温度と風量、さらにはペレットの滞留時間が前記の条件を同時に満足するようにすることにより結晶化が促進され、十分に結晶化するものと認められる。
本発明を用いて熱可塑性共重合体のペレットを結晶化する場合、同一銘柄で連続的に行なうことも、少量多品種のものをバッチ方式のように間欠的に行なうこともできる。
本発明に用いる熱可塑性共重合体は特に限定されるものではないが、融点が210〜250℃の共重合ポリエステルが好ましい。融点が210℃未満のものは、ペレット同士の融着が多く発生するので本装置を使用する効果があまりなく、250℃以上のものは、通常の結晶化装置だけでも結晶化が進行するので経済的に不利となる。
融点が210〜250℃の共重合ポリエステルとしては、特に限定されるものではないが、酸成分として、イソフタル酸、無水フタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸や、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸が挙げられる。グリコール成分としては、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等の脂肪族グリコールや、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールSのエチレンオキサイド付加物、1,4−シクロヘキサンジメタノールのような芳香族、脂環族グリコールが挙げられる。また、4−ヒドロキシ安息香酸、ε−カプロラクトン等のヒドロキシカルボン酸成分を用いてもよい。共重合成分の共重合量としては、融点が所定の値となるような量が適当である。
次に、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例における特性評価は、次のようにして行った。
(1)結晶化度
結晶化後のペレットを篩の出口で採取し、ペレット100g当たりのペレットの白化数(結晶化数)によって、次の4段階で評価した。
◎:98g以上/100g 良好
○:90g以上〜98g未満/100g ほぼ良好
△:75g以上〜90g未満/100g 悪い
×:75g未満/100g 結晶化不良
(2)ペレット融着
結晶化後のペレットを篩の出口で採取し、ペレット100g当たりにおいて2粒以上の融着したペレットの数とその質量によって、次の4段階で評価した。
◎:0〜2粒 5g未満/100g 良好
○:3〜5粒 5g未満/100g ほぼ良好
△:3〜5粒 6g以上/100g 悪い
6粒以上 5g未満/100g 悪い
×:ペレットが融着固まり状態
(実施例1〜2、比較例1〜5)
表1に示す融点の共重合ポリエステルのペレットを、図1に示す装置を使用し、表1に示す条件にて結晶化を行った。なお、結晶化装置1は、ホソカワミクロン社製:ソリッドエアー:SJS―16―10を使用した。
実施例1〜2と比較例1〜5で得られたペレットの結晶化状況を、併せて表1に示す。
表1から明らかなように、実施例1、2で得られたペレットは、融着がなく、結晶化度も良好なものであった。
一方、比較例1は縦型容器に供給する熱風の温度が低かったので、また、比較例3は、熱風の風量が不足したので、いずれもペレットの融着はなかったが、結晶化度が不十分であった。次に、比較例2は熱風の温度が高かったので、また、比較例5は、縦型容器での滞留時間が長かったので、いずれもペレットの結晶化度は十分であったが、融着が発生した。さらに、比較例4は縦型容器での滞留時間が短かったので融着は少なかったが、ペレットの結晶化度が不十分であった。
本発明の熱可塑性共重合体の結晶化方法で使用する装置の一実施態様を示す概略説明図である。
符号の説明
P ペレットの流れ(―→)
A 熱風の流れ(----→)
1 結晶化装置
2 縦型容器
3 冷却装置
4 篩
5 熱交換器
6 ブロアー
7 風量流量計
8 温度検出端
9 ロータリーバルブ
10 ペレット移送配管

Claims (2)

  1. ペレット状の熱可塑性共重合体を結晶化させる方法において、結晶化装置にて結晶化処理が施されたペレットを、上部に供給口、下部に払出し口を備えた加熱可能な縦型容器に供給し、縦型容器内に110〜150℃の熱風を1.0〜2.0m/分/トンの風量で流通させている中に、70〜180分/トンで滞留させた後、次工程に払出すことを特徴とする熱可塑性共重合体の結晶化方法。
  2. 熱可塑性共重合体が、融点210〜250℃の共重合ポリエステルであることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性共重合体の結晶化方法。
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