JP2010024220A - 造膜助剤 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、水性塗料や水性接着剤等に用いられる造膜助剤に関する。
近年、環境汚染、労働安全衛生、省資源、非危険物化等の観点から塗料、接着剤およびインク等は、有機溶剤型から水性型への転換が進んでいる。一般に水性型の樹脂としてはエマルジョンが使用されるが、乾燥して連続的な皮膜を形成し十分な強度や接着力を得るためには造膜助剤が必要になる。
造膜助剤としては従来からブチルセロソルブ、ブチルカルビトール、フェノール類、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート、グリコールジアセテート類等が用いられている(例えば、特許文献1〜2参照)。
造膜助剤としては従来からブチルセロソルブ、ブチルカルビトール、フェノール類、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート、グリコールジアセテート類等が用いられている(例えば、特許文献1〜2参照)。
しかしながらこれらの化合物は造膜温度を十分に低下させるためには多量の使用が必要であるためにエマルジョン中の造膜助剤の量が多くなる問題がある。また使用量が多くなるため、臭気、乾燥性、汚染性、加水分解性等の点で、実用上、満足されるものではない。
これらの欠点を解消するものとして、プロピレングリコールやジプロピレングリコールの誘導体(例えば、特許文献3参照)や、アルキレンオキシドのモノエーテル(例えば、特許文献4参照)が提案されているが、VOC(Vaporized Organic Compound)規制や臭気の点から、実用上、満足のいくものではなく、上記の問題点を解決する造膜助剤の登場が望まれていた。
これらの欠点を解消するものとして、プロピレングリコールやジプロピレングリコールの誘導体(例えば、特許文献3参照)や、アルキレンオキシドのモノエーテル(例えば、特許文献4参照)が提案されているが、VOC(Vaporized Organic Compound)規制や臭気の点から、実用上、満足のいくものではなく、上記の問題点を解決する造膜助剤の登場が望まれていた。
本発明の目的は、VOC規制や臭気の観点から安全性に優れ、環境に配慮した造膜助剤等を提供することにある。
本発明は、以下の(1)〜(4)を提供する。
(1)一般式(I)
(1)一般式(I)
(式中、AOは炭素数2〜3のオキシアルキレン基を表し、nは1〜3の整数を表し、nが1のとき、R1はn−ブチル基またはイソブチル基を表し、R2は炭素数7または8の分岐状のアルキル基を表し、nが2または3のとき、R1は炭素数3〜4のアルキル基を表し、R2は炭素数6〜9の分岐状のアルキル基を表す)で表される脂肪族飽和カルボン酸モノエステルを含有する造膜助剤。
(2)2−エチルヘキサン酸エチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル、2−エチルヘキサン酸ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステルまたは2−エチルヘキサン酸トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステルの少なくとも1つを含む造膜助剤。
(3)3,5,5−トリメチルヘキサン酸エチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル、3,5,5−トリメチルヘキサン酸ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステルまたは3,5,5−トリメチルヘキサン酸トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステルの少なくとも1つを含む造膜助剤。
(4)(1)〜(3)のいずれか記載の造膜助剤とアクリルエマルジョンを含有する水性樹脂組成物。
(2)2−エチルヘキサン酸エチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル、2−エチルヘキサン酸ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステルまたは2−エチルヘキサン酸トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステルの少なくとも1つを含む造膜助剤。
(3)3,5,5−トリメチルヘキサン酸エチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル、3,5,5−トリメチルヘキサン酸ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステルまたは3,5,5−トリメチルヘキサン酸トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステルの少なくとも1つを含む造膜助剤。
(4)(1)〜(3)のいずれか記載の造膜助剤とアクリルエマルジョンを含有する水性樹脂組成物。
本発明により、VOC規制や臭気の観点から安全性に優れ、環境に配慮した造膜助剤等が提供される。
本発明の一般式(1)で表される脂肪族飽和カルボン酸モノエステルは、一般式(2)
(式中、R1およびAOは、それぞれ前記と同義である)で表される1価のアルコールと一般式(3)
(式中、R2は前記と同義である)で表される脂肪族飽和カルボン酸とを公知の方法、たとえば窒素等の不活性ガス雰囲気下において、無触媒または触媒存在下で、好ましくは150〜300℃加熱攪拌し、常圧または減圧下でエステル化することで製造できる。ここで、触媒としては、例えば、硫酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、スズ酸化物、アルキルチタネート(テトラ−n−ブトキシチタン等)等があげられる。また、反応の際に溶媒を使用してもよい。
炭素数3〜4のアルキル基としては、例えば、直鎖または分岐状のものがあげられ、より具体的には、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等があげられる。
炭素数6〜9の分岐状のアルキル基としては、例えば、イソヘキシル基、イソペンチル基、1−メチルペンチル基、2−エチルヘキシル基、1−エチルペンチル基、1−メチルヘキシル基、イソヘキシル基、2,4,4−トリメチルペンチル基等があげられる。
炭素数6〜9の分岐状のアルキル基としては、例えば、イソヘキシル基、イソペンチル基、1−メチルペンチル基、2−エチルヘキシル基、1−エチルペンチル基、1−メチルヘキシル基、イソヘキシル基、2,4,4−トリメチルペンチル基等があげられる。
炭素数7または8の分岐状のアルキル基としては、例えば、1−エチルペンチル基、2,4,4−トリメチルペンチル基等があげられる。
炭素数2〜3のオキシアルキレン基としては例えば、オキシエチレン基、オキシプロピレン基等があげられる。
一般式(2)で表される1価のアルコールの好ましい例としては、エチレングリコールモノn−ブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノn−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノsec−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノtert−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノn−プロピルエーテル、トリエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノイソブチルエーテル、トリエチレングリコールモノsec−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノtert−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノn−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノsec−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノtert−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノn−プロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノn−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノイソブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノsec−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノtert−ブチルエーテル等があげられ、これらの中でも、エチレングリコールモノn−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテルまたはトリエチレングリコールモノn−ブチルエーテルがより好ましい。
炭素数2〜3のオキシアルキレン基としては例えば、オキシエチレン基、オキシプロピレン基等があげられる。
一般式(2)で表される1価のアルコールの好ましい例としては、エチレングリコールモノn−ブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノn−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノsec−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノtert−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノn−プロピルエーテル、トリエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノイソブチルエーテル、トリエチレングリコールモノsec−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノtert−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノn−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノsec−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノtert−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノn−プロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノn−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノイソブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノsec−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノtert−ブチルエーテル等があげられ、これらの中でも、エチレングリコールモノn−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテルまたはトリエチレングリコールモノn−ブチルエーテルがより好ましい。
一般式(3)で表される脂肪族飽和状カルボン酸の好ましい例としては、2−メチルヘキサン酸、3−メチルヘキサン酸、4−メチルヘキサン酸、5−メチルヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸、3,5−ジメチルヘキサン酸、2,2−ジメチルヘキサン酸、2−メチルヘプタン酸、3−メチルヘプタン酸、4−メチルヘプタン酸、2−プロピルペンタン酸、2,2−ジメチルヘプタン酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸、2−メチルオクタン酸、3−メチルオクタン酸、イソデカン酸等があげられ、中でも2−エチルヘキサン酸または3,5,5−トリメチルヘキサン酸がより好ましい。
一般式(1)で表される脂肪族飽和カルボン酸モノエステルとしては、例えば、2−メチルヘキサン酸ジエチレングリコールモノn−プロピルエーテルエステル、2−メチルヘキサン酸ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル、2−メチルヘキサン酸トリエチレングリコールモノn−プロピルエーテルエステル、2−メチルヘキサン酸トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル、2−メチルヘキサン酸ジプロピレングリコールモノn−プロピルエーテルエステル、2−メチルヘキサン酸ジプロピレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル、2−メチルヘキサン酸トリプロピレングリコールモノn−プロピルエーテルエステル、2−メチルヘキサン酸トリプロピレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル、2−エチルヘキサン酸エチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル、2−エチルヘキサン酸ジエチレングリコールモノn−プロピルエーテルエステル、2−エチルヘキサン酸ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル、2−エチルヘキサン酸トリエチレングリコールモノn−プロピルエーテルエステル、2−エチルヘキサン酸トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル、2−エチルヘキサン酸ジプロピレングリコールモノn−プロピルエーテルエステル、2−エチルヘキサン酸ジプロピレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル、2−エチルヘキサン酸トリプロピレングリコールモノn−プロピルエーテルエステル、2−エチルヘキサン酸トリプロピレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル、3,5,5−トリメチルヘキサン酸エチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル、3,5,5−トリメチルヘキサン酸ジエチレングリコールモノn−プロピルエーテルエステル、3,5,5−トリメチルヘキサン酸ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル、3,5,5−トリメチルヘキサン酸トリエチレングリコールモノn−プロピルエーテルエステル、3,5,5−トリメチルヘキサン酸トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル、3,5,5−トリメチルヘキサン酸ジプロピレングリコールモノn−プロピルエーテルエステル、3,5,5−トリメチルヘキサン酸ジプロピレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル、3,5,5−トリメチルヘキサン酸トリプロピレングリコールモノn−プロピルエーテルエステル、3,5,5−トリメチルヘキサン酸トリプロピレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル、イソデカン酸ジエチレングリコールモノn−プロピルエーテルエステル、イソデカン酸ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル、イソデカン酸トリエチレングリコールモノn−プロピルエーテルエステル、イソデカン酸トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル、イソデカン酸ジプロピレングリコールモノn−プロピルエーテルエステル、イソデカン酸ジプロピレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル、イソデカン酸トリプロピレングリコールモノn−プロピルエーテルエステル、イソデカン酸トリプロピレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル等があげられ、これらの中でも2−エチルヘキサン酸エチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル、2−エチルヘキサン酸ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル、2−エチルヘキサン酸トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル、3,5,5−トリメチルヘキサン酸エチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル、3,5,5−トリメチルヘキサン酸ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステルまたは3,5,5−トリメチルヘキサン酸トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステルがより好ましい。
本発明の水性樹脂組成物は、本発明の造膜助剤とビニル系単量体より製造したアクリルエマルジョン等のアクリルエマルジョンを含み、アクリルエマルジョンの量は、水性樹脂組成物に対して、5〜99.9%であるのが好ましく、30〜99%であるのがより好ましい。
ビニル系単量体としては、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル類、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシデシル等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル類、(メタ)アクリル酸エチレングリコール、(メタ)アクリル酸ジエチレングリコール、(メタ)アクリル酸プロピレングリコール、(メタ)アクリル酸ジプロピレングリコール等の(ポリ)オキシエチレン(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類、グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有アクリレート類、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等のカルボキシル基含有不飽和単量体、スチレン、ビニルトルエン等のビニル芳香族化合物、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル類、(メタ)アクリロニトリル等のシアン化ビニル類、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート等のフッ素含有ビニル系単量体、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン等のシラン含有ビニル単量体等があげられる。ここで、(メタ)アクリル酸メチルは、メタクリル酸メチルおよびアクリル酸メチルを表す。他のものについても同様である。
ビニル系単量体としては、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル類、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシデシル等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル類、(メタ)アクリル酸エチレングリコール、(メタ)アクリル酸ジエチレングリコール、(メタ)アクリル酸プロピレングリコール、(メタ)アクリル酸ジプロピレングリコール等の(ポリ)オキシエチレン(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類、グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有アクリレート類、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等のカルボキシル基含有不飽和単量体、スチレン、ビニルトルエン等のビニル芳香族化合物、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル類、(メタ)アクリロニトリル等のシアン化ビニル類、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート等のフッ素含有ビニル系単量体、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン等のシラン含有ビニル単量体等があげられる。ここで、(メタ)アクリル酸メチルは、メタクリル酸メチルおよびアクリル酸メチルを表す。他のものについても同様である。
前記のアクリルエマルジョンは、公知の方法(例えば、プラスチック材料講座 アクリル樹脂 日刊工業新聞社(1961)記載の方法等)に準じて製造することができる。
本発明の水性樹脂組成物中の造膜助剤の量は、任意でもよいが、樹脂分(固形分)100重量部に対して好ましくは1〜30重量%、より好ましくは2〜15重量%の範囲で、該造膜助剤は、単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の水性樹脂組成物中の造膜助剤の量は、任意でもよいが、樹脂分(固形分)100重量部に対して好ましくは1〜30重量%、より好ましくは2〜15重量%の範囲で、該造膜助剤は、単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の造膜助剤は、従来の造膜助剤より、少量で同等の効果を発揮する。
本発明の水性樹脂組成物は必要に応じて公知の添加剤を含有してもよく、公知の添加剤としては、例えば、炭酸カルシウム、酸化チタン、カオリン等の白色顔料、カーボンブラック、ベンガラ等の着色顔料、溶剤、可塑剤、分散剤、増粘剤、消泡剤、防腐剤、紫外線吸収剤、香料等を使用することができ、その含有量は、特に限定されないが、樹脂分(固形分)に対して、0.1〜30重量%が好ましい。
本発明の水性樹脂組成物は必要に応じて公知の添加剤を含有してもよく、公知の添加剤としては、例えば、炭酸カルシウム、酸化チタン、カオリン等の白色顔料、カーボンブラック、ベンガラ等の着色顔料、溶剤、可塑剤、分散剤、増粘剤、消泡剤、防腐剤、紫外線吸収剤、香料等を使用することができ、その含有量は、特に限定されないが、樹脂分(固形分)に対して、0.1〜30重量%が好ましい。
本発明の水性樹脂組成物は、塗料、接着剤、インク、コーテイング剤、シーリング剤等に使用される。具体的には建築内外装、木工、プラスチック、自動車や船舶等の金属加工製品、スレートやモルタル、紙加工等に使用される。例えば、本発明の水性樹脂組成物を塗料等に使用する場合、常温で乾燥してもよいが、好ましくは20〜60℃に加熱することにより、塗膜を製造することができる。
例えば、本発明の水性樹脂組成物を塗料等に使用する場合、塗膜外観、べとつき性等に優れている。
以下、実施例および比較例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例等に制限されるものではない。
合成例1:攪拌機、温度計、窒素吹き込み管、冷却管付き水分分留器を取り付けた4ツ口フラスコに、2−エチルヘキサン酸144g(1モル)、ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテル195g(1.2モル)を仕込み、触媒のテトラ−n−ブトキシチタン0.01g存在下、減圧して200℃で約9時間反応を行なった。生成する水は水分分留器で除去した。反応後、減圧下、過剰のジエチレングリコールモノn−ブチルエーテルを留出させた後、苛性ソーダで中和し、その後中性になるまで水洗した。次いで120℃の減圧下で脱水した後、珪藻土で吸着処理を行なった。その後、濾過して2−エチルヘキサン酸ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル282gを得た。
合成例2:攪拌機、温度計、窒素吹き込み管、冷却管付き水分分留器を取り付けた4ツ口フラスコに、2−エチルヘキサン酸144g(1モル)、トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテル248g(1.2モル)を仕込み、触媒のテトラ−n−ブトキシチタン0.01g存在下、減圧して200℃で約12時間反応を行なった。生成する水は水分分留器で除去した。反応後、減圧下、過剰のトリエチレングリコールモノn−ブチルエーテルを留出させた後、苛性ソーダで中和し、その後中性になるまで水洗した。次いで120℃の減圧下で脱水した後、珪藻土で吸着処理を行なった。その後、濾過して2−エチルヘキサン酸トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル326gを得た。
合成例3:攪拌機、温度計、窒素吹き込み管、冷却管付き水分分留器を取り付けた4ツ口フラスコに、3,5,5−トリメチルヘキサン酸158g(1モル)、ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテル195g(1.2モル)を仕込み、触媒のテトラ−n−ブトキシチタン0.01g存在下、減圧して200℃で約10時間反応を行なった。生成する水は水分分留器で除去した。反応後、減圧下、過剰のジエチレングリコールモノn−ブチルエーテルを留出させた後、苛性ソーダで中和し、その後中性になるまで水洗した。次いで120℃の減圧下で脱水した後、珪藻土で吸着処理を行なった。その後、濾過して3,5,5−トリメチルヘキサン酸ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル295gを得た。
合成例4:攪拌機、温度計、窒素吹き込み管、冷却管付き水分分留器を取り付けた4ツ口フラスコに、3,5,5−トリメチルヘキサン酸158g(1モル)、トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテル248g(1.2モル)を仕込み、触媒のテトラ−n−ブトキシチタン0.01g存在下、減圧して200℃で約14時間反応を行なった。生成する水は水分分留器で除去した。反応後、減圧下、過剰のトリエチレングリコールモノn−ブチルエーテルを留出させた後、苛性ソーダで中和し、その後中性になるまで水洗した。次いで120℃の減圧下で脱水した後、珪藻土で吸着処理を行なった。その後、濾過して3,5,5−トリメチルヘキサン酸トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル340gを得た。
合成例5:攪拌機、温度計、窒素吹き込み管、冷却管付き水分分留器を取り付けた4ツ口フラスコに、2−エチルヘキサン酸144g(1モル)、エチレングリコールモノn−ブチルエーテル142g(1.2モル)を仕込み、触媒のテトラ−n−ブトキシチタン0.01g存在下、減圧して200℃で約8時間反応を行なった。生成する水は水分分留器で除去した。反応後、減圧下、過剰のエチレングリコールモノn−ブチルエーテルを留出させた後、苛性ソーダで中和し、その後中性になるまで水洗した。次いで120℃の減圧下で脱水した後、珪藻土で吸着処理を行なった。その後、濾過して2−エチルヘキサン酸エチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル237gを得た。
アクリルエマルジョンA:攪拌機、温度計、窒素吹き込み管、還流冷却器、滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコに、脱イオン水500g、アクアロンHS10「第一工業製薬(株)製」9gを入れて70℃に昇温した。予め、準備したメタクリル酸メチル273.7g、アクリル酸ブチル150.1g、メタクリル酸6.9g、ダイアセトンアクリルアミド10.4gのモノマー混合液の1割と、過硫酸アンモニウム1gと脱イオン水45gの触媒混合液の2割を投入し初期重合を行なった。初期重合後、残りのモノマー混合液と触媒混合液を2時間かけて滴下して重合を行なった。その後、80℃で2時間熟成を行なった後に室温まで冷却した。25重量%アンモニア水溶液でpHを9.4に調整して固形分45重量%のアクリルエマルジョンを得た(最低造膜温度43℃)。
アクリルエマルジョンB:商品名 ボンコートEC−819「大日本インキ化学工業(株)製」、(pH8.6、固形分49重量%、最低造膜温度20℃)
以下、実施例および比較例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例等に制限されるものではない。
合成例1:攪拌機、温度計、窒素吹き込み管、冷却管付き水分分留器を取り付けた4ツ口フラスコに、2−エチルヘキサン酸144g(1モル)、ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテル195g(1.2モル)を仕込み、触媒のテトラ−n−ブトキシチタン0.01g存在下、減圧して200℃で約9時間反応を行なった。生成する水は水分分留器で除去した。反応後、減圧下、過剰のジエチレングリコールモノn−ブチルエーテルを留出させた後、苛性ソーダで中和し、その後中性になるまで水洗した。次いで120℃の減圧下で脱水した後、珪藻土で吸着処理を行なった。その後、濾過して2−エチルヘキサン酸ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル282gを得た。
合成例2:攪拌機、温度計、窒素吹き込み管、冷却管付き水分分留器を取り付けた4ツ口フラスコに、2−エチルヘキサン酸144g(1モル)、トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテル248g(1.2モル)を仕込み、触媒のテトラ−n−ブトキシチタン0.01g存在下、減圧して200℃で約12時間反応を行なった。生成する水は水分分留器で除去した。反応後、減圧下、過剰のトリエチレングリコールモノn−ブチルエーテルを留出させた後、苛性ソーダで中和し、その後中性になるまで水洗した。次いで120℃の減圧下で脱水した後、珪藻土で吸着処理を行なった。その後、濾過して2−エチルヘキサン酸トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル326gを得た。
合成例3:攪拌機、温度計、窒素吹き込み管、冷却管付き水分分留器を取り付けた4ツ口フラスコに、3,5,5−トリメチルヘキサン酸158g(1モル)、ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテル195g(1.2モル)を仕込み、触媒のテトラ−n−ブトキシチタン0.01g存在下、減圧して200℃で約10時間反応を行なった。生成する水は水分分留器で除去した。反応後、減圧下、過剰のジエチレングリコールモノn−ブチルエーテルを留出させた後、苛性ソーダで中和し、その後中性になるまで水洗した。次いで120℃の減圧下で脱水した後、珪藻土で吸着処理を行なった。その後、濾過して3,5,5−トリメチルヘキサン酸ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル295gを得た。
合成例4:攪拌機、温度計、窒素吹き込み管、冷却管付き水分分留器を取り付けた4ツ口フラスコに、3,5,5−トリメチルヘキサン酸158g(1モル)、トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテル248g(1.2モル)を仕込み、触媒のテトラ−n−ブトキシチタン0.01g存在下、減圧して200℃で約14時間反応を行なった。生成する水は水分分留器で除去した。反応後、減圧下、過剰のトリエチレングリコールモノn−ブチルエーテルを留出させた後、苛性ソーダで中和し、その後中性になるまで水洗した。次いで120℃の減圧下で脱水した後、珪藻土で吸着処理を行なった。その後、濾過して3,5,5−トリメチルヘキサン酸トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル340gを得た。
合成例5:攪拌機、温度計、窒素吹き込み管、冷却管付き水分分留器を取り付けた4ツ口フラスコに、2−エチルヘキサン酸144g(1モル)、エチレングリコールモノn−ブチルエーテル142g(1.2モル)を仕込み、触媒のテトラ−n−ブトキシチタン0.01g存在下、減圧して200℃で約8時間反応を行なった。生成する水は水分分留器で除去した。反応後、減圧下、過剰のエチレングリコールモノn−ブチルエーテルを留出させた後、苛性ソーダで中和し、その後中性になるまで水洗した。次いで120℃の減圧下で脱水した後、珪藻土で吸着処理を行なった。その後、濾過して2−エチルヘキサン酸エチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル237gを得た。
アクリルエマルジョンA:攪拌機、温度計、窒素吹き込み管、還流冷却器、滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコに、脱イオン水500g、アクアロンHS10「第一工業製薬(株)製」9gを入れて70℃に昇温した。予め、準備したメタクリル酸メチル273.7g、アクリル酸ブチル150.1g、メタクリル酸6.9g、ダイアセトンアクリルアミド10.4gのモノマー混合液の1割と、過硫酸アンモニウム1gと脱イオン水45gの触媒混合液の2割を投入し初期重合を行なった。初期重合後、残りのモノマー混合液と触媒混合液を2時間かけて滴下して重合を行なった。その後、80℃で2時間熟成を行なった後に室温まで冷却した。25重量%アンモニア水溶液でpHを9.4に調整して固形分45重量%のアクリルエマルジョンを得た(最低造膜温度43℃)。
アクリルエマルジョンB:商品名 ボンコートEC−819「大日本インキ化学工業(株)製」、(pH8.6、固形分49重量%、最低造膜温度20℃)
合成例1で得られた2−エチルヘキサン酸ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル0.45gをアクリルエマルジョンA10gに添加して、水性樹脂組成物を調製した。
合成例1で得られた2−エチルヘキサン酸ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル0.315gをアクリルエマルジョンA10gに添加して、水性樹脂組成物を調製した。
合成例2で得られた2−エチルヘキサン酸トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル0.45gをアクリルエマルジョンA10gに添加して、水性樹脂組成物を調製した。
合成例2で得られた2−エチルヘキサン酸トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル0.315gをアクリルエマルジョンA10gに添加して、水性樹脂組成物を調製した。
合成例3で得られた3,5,5−トリメチルヘキサン酸ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル0.45gをアクリルエマルジョンA10gに、水性樹脂組成物を調製した。
合成例3で得られた3,5,5−トリメチルヘキサン酸ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル0.315gをアクリルエマルジョンA10gに添加して、水性樹脂組成物を調製した。
合成例4で得られた3,5,5−トリメチルヘキサン酸トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル0.45gをアクリルエマルジョンA10gに添加して、水性樹脂組成物を調製した。
合成例4で得られた3,5,5−トリメチルヘキサン酸トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル0.315gをアクリルエマルジョンA10gに添加して、水性樹脂組成物を調製した。
合成例1で得られた2−エチルヘキサン酸ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル0.245gをアクリルエマルジョンB10gに添加して、水性樹脂組成物を調製した。
合成例1で得られた2−エチルヘキサン酸ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル0.147gをアクリルエマルジョンB10gに添加して、水性樹脂組成物を調製した。
合成例2で得られた2−エチルヘキサン酸トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル0.245gをアクリルエマルジョンB10gに添加して、水性樹脂組成物を調製した。
合成例2で得られた2−エチルヘキサン酸トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル0.147gをアクリルエマルジョンB10gに添加して、水性樹脂組成物を調製した。
合成例3で得られた3,5,5−トリメチルヘキサン酸ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル0.245gをアクリルエマルジョンB10gに添加して、水性樹脂組成物を調製した。
合成例3で得られた3,5,5−トリメチルヘキサン酸ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル0.147gをアクリルエマルジョンB10gに添加して、水性樹脂組成物を調製した。
合成例4で得られた3,5,5−トリメチルヘキサン酸トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル0.245gをアクリルエマルジョンB10gに添加して、水性樹脂組成物を調製した。
合成例4で得られた3,5,5−トリメチルヘキサン酸トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル0.147gをアクリルエマルジョンB10gに添加して、水性樹脂組成物を調製した。
合成例5で得られた2−エチルヘキサン酸エチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル0.245gをアクリルエマルジョンB10gに添加して、水性樹脂組成物を調製した。
合成例5で得られた2−エチルヘキサン酸エチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル0.147gをアクリルエマルジョンB10gに添加して、水性樹脂組成物を調製した。
比較例1〜3
造膜助剤として2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート、ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテル、それぞれ0.45gをアクリルエマルジョンA10gに添加して、水性樹脂組成物を調製した。
比較例4〜6
造膜助剤として2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート、ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテル、それぞれ0.245gをアクリルエマルジョンB10gに添加して、水性樹脂組成物を調製した。
比較例1〜3
造膜助剤として2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート、ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテル、それぞれ0.45gをアクリルエマルジョンA10gに添加して、水性樹脂組成物を調製した。
比較例4〜6
造膜助剤として2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート、ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテル、それぞれ0.245gをアクリルエマルジョンB10gに添加して、水性樹脂組成物を調製した。
[試験例]
実施例1〜18および比較例1〜6で調製した水性樹脂組成物を用いて、以下に示す各項目について試験した。
臭気:3人による嗅覚測定法により評価した。
1:無臭
2:やっと感知できる臭い
3:何の臭いであるか判る弱い臭い
4:らくに感知できる臭い
5:強い臭い
造膜温度(MFT):ヨシミツ精機(株)製造膜温度装置を用いて測定した。
測定温度範囲:−5℃〜45℃、塗布膜厚:75μm、乾燥時間:4時間
塗膜外観:ガラス板上にアプリケーターで膜厚75μmとなるように塗布して乾燥し、目視により評価した。
○:ツブやクラックが無い。
△:ツブやクラックが少しある。
×:ツブやクラックが全面にある。
べたつき性:ガラス板上にアプリケーターで膜厚75μmとなるように塗布して室温で乾燥し、成膜1日後のべたつき性を指触により評価した。
◎:指先にべたつきが感じられない。
○:若干べたつきが感じられる。
△:ある程度べたつく。
×:べたつく
試験結果を表1、表2に示す。表中、PHR(%)は樹脂(固形分)に対する造膜助剤の添加量を表す。
実施例1〜18および比較例1〜6で調製した水性樹脂組成物を用いて、以下に示す各項目について試験した。
臭気:3人による嗅覚測定法により評価した。
1:無臭
2:やっと感知できる臭い
3:何の臭いであるか判る弱い臭い
4:らくに感知できる臭い
5:強い臭い
造膜温度(MFT):ヨシミツ精機(株)製造膜温度装置を用いて測定した。
測定温度範囲:−5℃〜45℃、塗布膜厚:75μm、乾燥時間:4時間
塗膜外観:ガラス板上にアプリケーターで膜厚75μmとなるように塗布して乾燥し、目視により評価した。
○:ツブやクラックが無い。
△:ツブやクラックが少しある。
×:ツブやクラックが全面にある。
べたつき性:ガラス板上にアプリケーターで膜厚75μmとなるように塗布して室温で乾燥し、成膜1日後のべたつき性を指触により評価した。
◎:指先にべたつきが感じられない。
○:若干べたつきが感じられる。
△:ある程度べたつく。
×:べたつく
試験結果を表1、表2に示す。表中、PHR(%)は樹脂(固形分)に対する造膜助剤の添加量を表す。
本発明は、VOC規制や臭気の観点から安全性に優れ、環境に配慮した造膜助剤等を提供する。
Claims (4)
- 2−エチルヘキサン酸エチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル、2−エチルヘキサン酸ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステルまたは2−エチルヘキサン酸トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステルの少なくとも1つを含む造膜助剤。
- 3,5,5−トリメチルヘキサン酸エチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステル、3,5,5−トリメチルヘキサン酸ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステルまたは3,5,5−トリメチルヘキサン酸トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテルエステルの少なくとも1つを含む造膜助剤。
- 請求項1〜3のいずれか記載の造膜助剤とアクリルエマルジョンを含有する水性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009009591A JP2010024220A (ja) | 2008-06-20 | 2009-01-20 | 造膜助剤 |
Applications Claiming Priority (2)
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---|---|---|---|
JP2008161099 | 2008-06-20 | ||
JP2009009591A JP2010024220A (ja) | 2008-06-20 | 2009-01-20 | 造膜助剤 |
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JP2010024220A true JP2010024220A (ja) | 2010-02-04 |
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ID=41730363
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JP2009009591A Withdrawn JP2010024220A (ja) | 2008-06-20 | 2009-01-20 | 造膜助剤 |
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---|---|
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014500902A (ja) * | 2010-11-25 | 2014-01-16 | コグニス・アイピー・マネージメント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | 合体剤としてのエステルの使用 |
-
2009
- 2009-01-20 JP JP2009009591A patent/JP2010024220A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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