JP2010024050A - フランジ付き部品の供給制御装置および通路構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 フランジ付きの部品を円滑に移送し、送出制御ユニットの動作を確実に行い、さらに目的箇所への搬送性を有利にすることができるフランジ付き部品の供給制御装置を提供する。
【解決手段】 フランジ付き部品1の通路部材8に、主通路12と副通路13が形成され、主通路12と副通路13の境界部に吊り下げガイド面17が形成され、主通路12と副通路13の下流側に搬送通路20が設けられ、主通路12と副通路13から搬送通路20に移行する部位に、主通路12の幅寸法が徐々に大きくなる拡幅部22と副通路13の空間が徐々に減少して主通路12のみに変化する傾斜部23が設けられ、拡幅部22の近傍に部品1を1つずつ送り出す送出制御ユニット26が設けてある。
【選択図】図1
【解決手段】 フランジ付き部品1の通路部材8に、主通路12と副通路13が形成され、主通路12と副通路13の境界部に吊り下げガイド面17が形成され、主通路12と副通路13の下流側に搬送通路20が設けられ、主通路12と副通路13から搬送通路20に移行する部位に、主通路12の幅寸法が徐々に大きくなる拡幅部22と副通路13の空間が徐々に減少して主通路12のみに変化する傾斜部23が設けられ、拡幅部22の近傍に部品1を1つずつ送り出す送出制御ユニット26が設けてある。
【選択図】図1
Description
この発明は、本体部にフランジが一体化されたフランジ付きの部品を供給の対象とするもので、このような部品の供給制御装置および通路構造に関している。
パーツフィーダ等からの送出されたフランジ付き部品を、1つずつ送り出す種々な送出制御ユニットが知られている。
特公平7−96042号公報 特許第3581983号公報
上述のような送出制御ユニットは、最先の部品の移動を規制する第1規制部材と、2番目の部品の移動を規制する第2規制部材が、部品の通路部材に対して進退するように配置されている。
ところで、本体部にフランジが一体化されたフランジ付きの部品を供給の対象とする場合には、フランジ付き部品にとってより好ましい姿勢状態で移送するとともに、送出制御ユニットの動作にとっても好ましい姿勢状態で送出制御を行う必要がある。このような必要性に関する技術的配慮は、特許文献1や2においては尽くされていない。同時に、吊り下げ状態の移送から吊り下げ形式ではない通常の供給通路への変換が円滑になされる必要がある。
本発明は、上記の問題点を解決するために提供されたもので、フランジ付きの部品を円滑に移送し、送出制御ユニットの動作を確実に行い、さらに目的箇所への搬送性を有利にすることができるフランジ付き部品の供給制御装置の提供を目的とする。
請求項1記載の発明は、本体部にフランジが一体化されたフランジ付きの部品を供給の対象とするものであって、前記部品を通過させるとともに下流側が低くなるように傾斜している通路部材に、前記本体部を通過させる主通路とフランジを通過させ前記主通路の幅寸法よりも大きくされた幅寸法の副通路が形成されているとともに、この主通路と副通路の境界部にフランジの下面を支持して滑動させる吊り下げガイド面が形成され、この主通路と副通路の下流側にフランジの幅寸法と部品の高さ寸法よりもわずかに大きくされた幅寸法と高さ寸法の搬送通路が設けられ、主通路と副通路から搬送通路に移行する部位に、主通路の幅寸法が徐々に大きくなる拡幅部と副通路の空間が徐々に減少して主通路のみに変化する傾斜部が副通路の上側内面に設けられ、前記拡幅部の近傍に部品を1つずつ送り出す送出制御ユニットが設けられていることを特徴とするフランジ付き部品の供給制御装置である。
部品は、前記通路部材に形成した吊り下げガイド面を、吊り下げ状態で傾斜に沿って滑降し搬送される。したがって、部品はそのフランジ下面が吊り下げガイド面に接触するだけであるから、摺動抵抗が少なくなり、円滑な滑降移送がなされる。また、吊り下げ状態であるから、前後の部品のフランジが重なるようなことがあっても、滑降させることが可能であり、移送に支障が発生しない。そして、このような吊り下げ状態のまま送出制御ユニットにおいて1つずつ送り出されるので、最先の部品を送り出し2番目の部品を停止させることが行いやすくなり、確実な送出機能が果たされる。1つになった部品は部品外形寸法よりもわずかに大きな通路寸法の搬送通路に入るので、搬送通路内を円滑に搬送される。搬送通路の断面形状が矩形のように簡素化されるので、目的箇所に向かう供給ホースの原価低減に有効である。
主通路と副通路から搬送通路に移行する部位に、主通路の幅寸法が徐々に大きくなる拡幅部と副通路の空間が徐々に減少して主通路のみに変化する傾斜部が副通路の上側内面に設けられ、前記拡幅部の近傍に部品を1つずつ送り出す送出制御ユニットが設けられている。したがって、送出制御ユニットから送り出された1つの部品は直ちに搬送通路に移行し、部品姿勢が狂うことなく目的箇所へ円滑に搬送される。
請求項2記載の発明は、前記送出制御ユニットは、最先の部品の滑動を規制する第1規制部材と2番目の部品の滑動を規制する第2規制部材が交互に通路部材内に進退する形式である請求項1記載のフランジ付き部品の供給制御装置である。
上記構成によって、第1規制部材が後退して最先の部品が送出されるときには、第2規制部材が進出していて2番目の部品の前進を禁止している。その後、第1規制部材が進出すると、第2規制部材が後退して2番目であった部品が最先位置に移動する。それとともに移動してきた新たな2番目の部品が第2規制部材の進出によって拘束される。このように第1規制部材と第2規制部材の進退動作で送出制御ユニットが吊り下げ状態の部品に対して機能するので、第1規制部材が後退するとそれに遅れることなく最先の部品が円滑に送出される。同時に、2番目の部品も最先位置に円滑に移動し、信頼性の高い動作がえられる。
請求項3記載の発明は、部品は孔あき部品とされ、この孔の内径よりも小さな直径とされた第2規制部材が孔内に進入するように構成された請求項2記載のフランジ付き部品の供給制御装置である。
最先の部品と2番目の部品の間隔、すなわち両部品の軸間距離は、正常にフランジの外周同士が突き当たっている場合と、一方のフランジが他方のフランジに乗り上げた重複状態の場合では、前者が長く後者が短くなっている。部品の孔の内径よりも小さな直径とされた第2規制部材が部品の孔内に進入するように構成してあるので、上述のように軸間距離に長短が発生しても第2規制部材が確実に2番目の部品孔に進入できるので、送出制御ユニットとしての機能が常に正常に果たされ、送出制御ユニットの動作信頼性が向上する。
請求項4記載の発明は、前記第1規制部材から開放された最先の部品に対して搬送空気を噴射する空気噴射口が通路部材内に向けて開口させてある請求項2または請求項3記載のフランジ付き部品の供給制御装置である。
搬送空気の噴射を受けた部品は、直ちに搬送通路へ移動する。搬送通路は、主通路の幅寸法が徐々に大きくなる拡幅部と副通路の空間が徐々に減少して主通路のみに変化する傾斜部を経て形成されているので、部品と搬送通路内面との隙間が小さくなっている。したがって、噴射空気の漏れが少なくなり部品の搬送速度や搬送力の低下を最小化することができ、搬送効率を高めるのに効果的である。つまり、吊り下げ状態で円滑に移送するとともに送出制御ユニットの動作を確実に行わせた後は、通常の供給ホースのような搬送通路に変換して効果的な空気搬送が行われるのである。
請求項5記載の発明は、前記第1規制部材から開放された最先の部品に対して初期移動を行わせる補助空気噴射口が通路部材内に向けて開口させてある請求項2〜請求項4のいずれかに記載のフランジ付き部品の供給制御装置である。
補助空気噴射口からの噴射空気により、部品に対する初期移動が強制的になされるので、最先の部品の初期移動が第1規制部材の後退と同時に開始され、確実な部品移送が行われて、信頼性の高い送出動作がえられる。
請求項6記載の発明は、本体部にフランジが一体化されたフランジ付きの部品を供給の対象とするものであって、前記部品を通過させるとともに下流側が低くなるように傾斜している通路部材に、前記本体部を通過させる主通路とフランジを通過させ前記主通路の幅寸法よりも大きくされた幅寸法の副通路が形成されているとともに、この主通路と副通路の境界部にフランジの下面を支持して滑動させる吊り下げガイド面が形成され、この主通路と副通路の下流側にフランジの幅寸法と部品の高さ寸法よりもわずかに大きくされた幅寸法と高さ寸法の搬送通路が設けられ、主通路と副通路から搬送通路に移行する部位に、主通路の幅寸法が徐々に大きくなる拡幅部と副通路の空間が徐々に減少して主通路のみに変化する傾斜部が副通路の上側内面に設けられ、前記拡幅部の下流側に前記傾斜部が配置されていることを特徴とするフランジ付き部品の通路構造である。
このような通路構造によって、フランジ付き部品が吊り下げられて移送される状態から通常の搬送通路で移送される状態への変換が徐々になされて、通路部材におけるフランジ付き部品の移送態様が円滑になされる。
つぎに、本発明のフランジ付き部品の供給制御装置および通路構造を実施するための最良の形態を説明する。
図1〜図5は実施例1を示す。
まず、フランジ付きの部品について説明する。
図5は、フランジ付きの部品1を示す。鉄製の部品1は貫通孔2を有する円筒型であり、円筒状の本体部3とそれに一体化されている円形のフランジ4から構成されている。そして、本体部3の下面には電気抵抗溶接において溶着する溶着用突起5が環状に形成されている。部品1の各部の寸法は、フランジ4の直径が16mm、その厚さが2mm、本体部3の直径が12mm、貫通孔2の内径が8mm、部品の高さが12mmである。
つぎに、供給制御装置の概略的な構成について説明する。
図4は、供給制御装置全体を示す側面図である。パーツフィーダ6の送出通路7から吊り下げ状態で送り出された部品1は、通路部材8を通過して供給ホース9に送られ、目的箇所(図示していない)へ供給される。前記供給ホース9は、ウレタン樹脂やポリプロピレン樹脂等の柔軟性のある合成樹脂によって製作されたもので、部品1は供給ロッドを備えた部品供給装置に供給される。この部品供給装置によって、部品1は電気抵抗溶接機の電極に供給される。なお、通路部材8は機枠等の静止部材10に固定されている。
つぎに、通路部材について説明する。
図1(A)は一部を破断した通路部材8の側面図、図2は通路部材8の平面図、図3は図1(A)の(3)−(3)断面図である。前記通路部材8は図1(A)や図4に示すように、左側の下流側が低くなるように傾斜させてあり、部品1は傾斜に沿って滑降するようになっている。通路部材8のほぼ全域において部品1は吊り下げ状態で搬送される。そのために、前記本体部3を通過させる主通路12と、フランジ4を通過させる副通路13が形成されている。この副通路13の幅寸法は主通路12の幅寸法よりも大きくしてある。そして、主通路12は通路部材8の溝側部材14に、上方に開放しているコ字型の溝として形成されている。図1(C)は同図(A)を右側からみた図であり、コ字型の溝が主通路12として示されている。一方、副通路13は通路部材8の蓋部材15に、下方に開放しているコ字型の溝として形成されている。図1(C)にコ字型の溝が副通路13として示されている。
前記主通路12と副通路13の境界部にフランジ4の下面16を支持して滑動させる吊り下げガイド面17が形成されている。この吊り下げガイド面17は、溝側部材14の上面に形成されているもので、左右に平行な状態で配置されている。図2にこの配置状態が鎖線で示されている。部品1は吊り下げ状態になっているので、部品1の下部と主通路12の底面18との間に図1(D)に示すように、隙間19が存在している。
主通路12と副通路13の下流側にフランジ4の幅寸法と部品1の高さ寸法よりもわずかに大きくされた幅寸法と高さ寸法の搬送通路20が設けられている。この搬送通路20の断面形状は矩形である。図1(B)は同図(A)を左側から見た図であり、この図から明らかなように、搬送通路20の内面と部品1との間には最小限の隙間が設置してある。なお、図1(B)においては、部品1の一部を破断して、搬送通路20の空間状態を理解しやすくしている。
主通路12と副通路13から搬送通路20に移行する部位に、主通路12の幅寸法が徐々に大きくなる拡幅部22と、副通路13の空間が徐々に減少して主通路12のみに変化する傾斜部23が副通路13の上側内面に設けられている。前記拡幅部22は図2や図3に示すように、主通路12の幅寸法が徐々に拡がって搬送通路20の幅寸法に変化して行く過渡形状部分であり、主通路12の横内面24の間隔が徐々に大きくなって行く傾斜形状とされている。したがって、この拡幅部22の配置によって吊り下げガイド面17が部品1の進行方向に向かって徐々に消滅するのである。
また、前記傾斜部23は、副通路13の上側内面21すなわち天井面が次第に低くなる傾斜構造部分であり、この傾斜が消滅する箇所において主通路12だけになる。図1(A)から明らかなように、拡幅部22において吊り下げガイド面17が消滅し、その直ぐ下流側に連続させて傾斜部23が配置されている。このような拡幅部22と傾斜部23の上流下流方向の配列、すなわち拡幅部22が傾斜部23の上流側に配置されていることによって、主通路12と副通路13が断面矩形の搬送通路20に滑らかに変化している。このような滑らかな変化を実現するために、主通路12の底面18と搬送通路20の底面25は平面的に連続した状態になっている。つまり、底面18と25は一仮想平面上に存在している。そして、主通路12の溝深さは、搬送通路20の上下寸法と同じにしてある。したがって、吊り下げ状態で移行してきた部品1は、拡幅部22において吊り下げ状態が消滅し、その直後に傾斜部23によって副通路13が消滅している。なお、副通路13の高さは、図1(D)に示すように、部品1のフランジ4が重複しても滑降できる値に設定されている。
前述のように、拡幅部22が上流側に配置され、傾斜部23が下流側に配置されているのであるが、拡幅部22と傾斜部23とが部品1の進行方向に離隔していてもよく、また、拡幅部22と傾斜部23とがわずかに重複していてもよい。
つぎに、送出制御ユニットについて説明する。
前記拡幅部22の近傍に部品1を1つずつ送り出す送出制御ユニット26が設けられている。送出制御ユニット26の動作は部品1が吊り下げになっている状態で行われるので、最先の部品1は拡幅部22にさしかかる直前でその前進が規制されている。前記送出制御ユニット26は、最先の部品1の滑動を規制する第1規制部材27と2番目の部品1の滑動を規制する第2規制部材28が交互に通路部材8内に進退する形式である。第1規制部材27、第2規制部材28はいずれも断面円形のロッド状の部材で構成され、通路部材8の外側面に固定されたエアシリンダ29,30によって進退する。
第1規制部材27は最先の部品1の前端部を受け止めるように通路部材8内に進入する。また、第2規制部材28は2番目の部品1の貫通孔2内に進入する。なお、各エアシリンダ29,30は間座部材31を介して通路部材8に固定されている。
このような構成により、第1規制部材27が後退して最先の部品1が送出されるときには、第2規制部材28が進出していて2番目の部品1の前進を禁止している。その後、第1規制部材27が進出すると、第2規制部材28が後退して2番目であった部品1が最先位置に移動する。それとともに移動してきた新たな2番目の部品1が第2規制部材28の進出によって拘束される。このように第1規制部材27と第2規制部材28の進退動作で送出制御ユニット26が吊り下げ状態の部品1に対して機能するので、第1規制部材27が後退するとそれに遅れることなく最先の部品1が円滑に送出される。同時に、2番目の部品1も最先位置に円滑に移動し、信頼性の高い動作がえられる。
前述のように、部品1は貫通孔2を有する孔あき部品とされ、この孔2の内径よりも小さな直径とされた第2規制部材28が貫通孔2内に進入するように構成されている。第2規制部材28の小さな直径部分は、2.5mmの直径とされている。
最先の部品1と2番目の部品1の間隔、すなわち両部品の軸間距離は、正常にフランジ4の外周同士が突き当たっている場合と、一方のフランジ4が他方のフランジ4に乗り上げた重複状態の場合では、前者が長く後者が短くなっている。部品1の貫通孔2の内径よりも小さな直径とされた第2規制部材28が部品1の貫通孔2内に進入するように構成してあるので、上述のように軸間距離に長短が発生しても第2規制部材28が確実に2番目の部品の貫通孔2に進入できるので、送出制御ユニット26としての機能が常に正常に果たされ、送出制御ユニット26の動作信頼性が向上する。
前記第1規制部材27から開放された最先の部品1に対して搬送空気を噴射する空気噴射口33が通路部材8内に向けて開口させてある。この空気噴射口33は蓋部材15に斜め前方に向けて開口させたもので、その開口位置は、第1規制部材27が後退して滑動を開始した最先の部品1の背後を直撃できるように設定されている。なお、符号32は空気噴射口33へ空気を供給するホースを示している。
上記のように搬送空気の噴射を受けた部品1は、直ちに搬送通路20へ移動する。搬送通路20は、主通路12の幅寸法が徐々に大きくなる拡幅部22と副通路13の空間が徐々に減少して主通路12のみに変化する傾斜部23を経て形成されているので、部品1と搬送通路20の内面との隙間が小さくなっている。したがって、噴射空気の漏れが少なくなり部品1の搬送速度や搬送力の低下を最小化することができ、搬送効率を高めるのに効果的である。つまり、吊り下げ状態で円滑に移送するとともに送出制御ユニット26の動作を確実に行わせた後は、通常の供給ホース9のような搬送通路20に変換して効果的な空気搬送が行われるのである。
前記第1規制部材27から開放された最先の部品1に対して初期移動を行わせる補助空気噴射口34が通路部材8内に向けて開口させてある。この補助空気噴射口34は、図2、図3に示すように、主通路12の横内面24に開口していて、第1規制部材27で開放された部品1に対して短時間の空気噴射を行う。補助空気噴射口34からの噴射空気は最先の部品1の背後を直撃する。
前記補助空気噴射口34からの噴射空気により、部品1に対する初期移動が強制的になされるので、最先の部品1の初期移動が第1規制部材27の後退と同時に開始され、確実な部品移送が行われて、信頼性の高い送出動作がえられる。
図4に示すように、通路部材8に供給ホース9が接合されている。そのために、通路部材8の端部に外形寸法が小さくされた嘴状のジョイント部35が形成されている。
上述の実施例では、フランジ4が円形であるからフランジ4の幅寸法は直径寸法ということになるが、フランジ4が四角い形状の場合もあるので、「幅寸法」と表現してある。
上記の実施例においては、第1規制部材27と第2規制部材28が通路部材の底面18から進退するようになっているが、この進退方向を90度変換して通路部材8の横内面24等から進退するようにすることも可能である。
なお、上記各種のエアシリンダに換えて、進退出力をする電動モータを採用することもできる。
上述の動作は、一般的に採用されている制御手法で容易に行わせることが可能である。制御装置またはシーケンス回路からの信号で動作する空気切換弁や、エアシリンダの所定位置で信号を発して前記制御装置に送信するセンサー等を組み合わせることによって、所定の動作を確保することができる。
以上に説明した実施例1の作用効果は、つぎのとおりである。
部品1は、前記通路部材8に形成した吊り下げガイド面17を、吊り下げ状態で傾斜に沿って滑降し搬送される。したがって、部品1はそのフランジ下面16が吊り下げガイド面17に接触するだけであるから、摺動抵抗が少なくなり、円滑な滑降移送がなされる。また、吊り下げ状態であるから、前後の部品1のフランジ4が重なるようなことがあっても、滑降させることが可能であり、移送に支障が発生しない。そして、このような吊り下げ状態のまま送出制御ユニット26において1つずつ送り出されるので、最先の部品1を送り出し2番目の部品1を停止させることが行いやすくなり、確実な送出機能が果たされる。1つだけの状態で移送を開始した部品1は部品外形寸法よりもわずかに大きな通路寸法の搬送通路20に入るので、搬送通路20内を円滑に搬送される。搬送通路20の断面形状が矩形のように簡素化されるので、目的箇所に向かう供給ホースの原価低減に有効である。
主通路12と副通路13から搬送通路20に移行する部位に、主通路12の幅寸法が徐々に大きくなる拡幅部22と副通路13の空間が徐々に減少して主通路12のみに変化する傾斜部23が副通路13の上側内面21に設けられ、前記拡幅部22の近傍に部品1を1つずつ送り出す送出制御ユニット26が設けられている。したがって、送出制御ユニット26から送り出された1つの部品1は直ちに搬送通路20に移行し、部品姿勢が狂うことなく目的箇所へ円滑に搬送される。
前記送出制御ユニット26は、最先の部品1の滑動を規制する第1規制部材27と2番目の部品1の滑動を規制する第2規制部材28が交互に通路部材8内に進退する形式である。
上記構成によって、第1規制部材27が後退して最先の部品1が送出されるときには、第2規制部材28が進出していて2番目の部品1の前進を禁止している。その後、第1規制部材27が進出すると、第2規制部材28が後退して2番目であった部品1が最先位置に移動する。それとともに移動してきた新たな2番目の部品1が第2規制部材28の進出によって拘束される。このように第1規制部材27と第2規制部材28の進退動作で送出制御ユニット26が吊り下げ状態の部品1に対して機能するので、第1規制部材27が後退するとそれに遅れることなく最先の部品1が円滑に送出される。同時に、2番目の部品1も最先位置に円滑に移動し、信頼性の高い動作がえられる。
部品1は貫通孔2を有するものとされ、この貫通孔2の内径よりも小さな直径とされた第2規制部材28が貫通孔2内に進入するように構成されている。
最先の部品1と2番目の部品1の間隔、すなわち両部品の軸間距離は、正常にフランジ4の外周同士が突き当たっている場合と、一方のフランジ4が他方のフランジ4に乗り上げた重複状態の場合では、前者が長く後者が短くなっている。部品1の貫通孔2の内径よりも小さな直径とされた第2規制部材28が部品1の貫通孔2内に進入するように構成してあるので、上述のように軸間距離に長短が発生しても第2規制部材28が確実に2番目の部品孔2に進入できるので、送出制御ユニット26としての機能が常に正常に果たされ、送出制御ユニット26の動作信頼性が向上する。つまり、貫通孔2の内径と第2規制部材28の直径との差が大きく設定されているので、2番目の部品1の停止位置にばらつきがあっても、第2規制部材28が確実に貫通孔2内に進入できるのである。
前記第1規制部材27から開放された最先の部品1に対して搬送空気を噴射する空気噴射口33が通路部材8内に向けて開口させてある。
搬送空気の噴射を受けた部品1は、直ちに搬送通路20へ移動する。搬送通路20は、主通路12の幅寸法が徐々に大きくなる拡幅部22と副通路13の空間が徐々に減少して主通路12のみに変化する傾斜部23を経て形成されているので、部品1と搬送通路20の内面との隙間が小さくなっている。したがって、噴射空気の漏れが少なくなり部品1の搬送速度や搬送力の低下を最小化することができ、搬送効率を高めるのに効果的である。つまり、吊り下げ状態で円滑に移送するとともに送出制御ユニット26の動作を確実に行わせた後は、通常の供給ホースのような搬送通路20に変換して効果的な空気搬送が行われるのである。
前記第1規制部材27から開放された最先の部品1に対して初期移動を行わせる補助空気噴射口34が通路部材8内に向けて開口させてある。
補助空気噴射口34からの噴射空気により、部品1に対する初期移動が強制的になされるので、最先の部品1の初期移動が第1規制部材27の後退と同時に開始され、確実な部品移送が行われて、信頼性の高い送出動作がえられる。
フランジ付き部品の通路構造として、つぎのような特徴を有している。すなわち、本体部にフランジが一体化されたフランジ付きの部品を供給の対象とするものであって、前記部品を通過させるとともに下流側が低くなるように傾斜している通路部材に、前記本体部を通過させる主通路とフランジを通過させ前記主通路の幅寸法よりも大きくされた幅寸法の副通路が形成されているとともに、この主通路と副通路の境界部にフランジの下面を支持して滑動させる吊り下げガイド面が形成され、この主通路と副通路の下流側にフランジの幅寸法と部品の高さ寸法よりもわずかに大きくされた幅寸法と高さ寸法の搬送通路が設けられ、主通路と副通路から搬送通路に移行する部位に、主通路の幅寸法が徐々に大きくなる拡幅部と副通路の空間が徐々に減少して主通路のみに変化する傾斜部が副通路の上側内面に設けられ、前記拡幅部の下流側に前記傾斜部が配置されているフランジ付き部品の通路構造である。
このような通路構造によって、フランジ付き部品1が吊り下げられて移送される状態から通常の搬送通路20で移送される状態への変換が徐々になされて、通路部材8におけるフランジ付き部品1の移送態様が円滑になされる。
上述のように、本発明によれば、フランジ付きの部品を円滑に移送し、送出制御ユニットの動作を確実に行い、さらに目的箇所への搬送性を有利にすることができるフランジ付き部品の供給制御装置であるから、自動車の車体溶接工程や、家庭電化製品の板金溶接工程などの広い産業分野で利用できる。
1 部品
2 貫通孔
3 本体部
4 フランジ
8 通路部材
12 主通路
13 副通路
17 吊り下げガイド面
20 搬送通路
21 上側内面
22 拡幅部
23 傾斜部
26 送出制御ユニット
27 第1規制部材
28 第2規制部材
33 空気噴射口
34 補助空気噴射口
2 貫通孔
3 本体部
4 フランジ
8 通路部材
12 主通路
13 副通路
17 吊り下げガイド面
20 搬送通路
21 上側内面
22 拡幅部
23 傾斜部
26 送出制御ユニット
27 第1規制部材
28 第2規制部材
33 空気噴射口
34 補助空気噴射口
Claims (6)
- 本体部にフランジが一体化されたフランジ付きの部品を供給の対象とするものであって、前記部品を通過させるとともに下流側が低くなるように傾斜している通路部材に、前記本体部を通過させる主通路とフランジを通過させ前記主通路の幅寸法よりも大きくされた幅寸法の副通路が形成されているとともに、この主通路と副通路の境界部にフランジの下面を支持して滑動させる吊り下げガイド面が形成され、この主通路と副通路の下流側にフランジの幅寸法と部品の高さ寸法よりもわずかに大きくされた幅寸法と高さ寸法の搬送通路が設けられ、主通路と副通路から搬送通路に移行する部位に、主通路の幅寸法が徐々に大きくなる拡幅部と副通路の空間が徐々に減少して主通路のみに変化する傾斜部が副通路の上側内面に設けられ、前記拡幅部の近傍に部品を1つずつ送り出す送出制御ユニットが設けられていることを特徴とするフランジ付き部品の供給制御装置。
- 前記送出制御ユニットは、最先の部品の滑動を規制する第1規制部材と2番目の部品の滑動を規制する第2規制部材が交互に通路部材内に進退する形式である請求項1記載のフランジ付き部品の供給制御装置。
- 部品は孔あき部品とされ、この孔の内径よりも小さな直径とされた第2規制部材が孔内に進入するように構成された請求項2記載のフランジ付き部品の供給制御装置。
- 前記第1規制部材から開放された最先の部品に対して搬送空気を噴射する空気噴射口が通路部材内に向けて開口させてある請求項2または請求項3記載のフランジ付き部品の供給制御装置。
- 前記第1規制部材から開放された最先の部品に対して初期移動を行わせる補助空気噴射口が通路部材内に向けて開口させてある請求項2〜請求項4のいずれかに記載のフランジ付き部品の供給制御装置。
- 本体部にフランジが一体化されたフランジ付きの部品を供給の対象とするものであって、前記部品を通過させるとともに下流側が低くなるように傾斜している通路部材に、前記本体部を通過させる主通路とフランジを通過させ前記主通路の幅寸法よりも大きくされた幅寸法の副通路が形成されているとともに、この主通路と副通路の境界部にフランジの下面を支持して滑動させる吊り下げガイド面が形成され、この主通路と副通路の下流側にフランジの幅寸法と部品の高さ寸法よりもわずかに大きくされた幅寸法と高さ寸法の搬送通路が設けられ、主通路と副通路から搬送通路に移行する部位に、主通路の幅寸法が徐々に大きくなる拡幅部と副通路の空間が徐々に減少して主通路のみに変化する傾斜部が副通路の上側内面に設けられ、前記拡幅部の下流側に前記傾斜部が配置されていることを特徴とするフランジ付き部品の通路構造。
Priority Applications (1)
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JP2008209338A JP2010024050A (ja) | 2008-07-17 | 2008-07-17 | フランジ付き部品の供給制御装置および通路構造 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2017115677A1 (ja) * | 2015-12-28 | 2017-07-06 | 住友電装株式会社 | パーツ移送装置及びパーツ移送方法 |
JP2019530579A (ja) * | 2016-10-03 | 2019-10-24 | レイモンド バートレット スノー エル・エル・シーRaymond Bartlett Snow LLC | 高水分供給材料を処理するためのプラネタリローラミル |
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-
2008
- 2008-07-17 JP JP2008209338A patent/JP2010024050A/ja active Pending
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US11679392B2 (en) | 2016-10-03 | 2023-06-20 | Schenck Process Llc | Planetary roller mill for processing high moisture feed material |
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