JP2010023200A - 研削盤および砥石車と総形ツルアの位置決め方法 - Google Patents

研削盤および砥石車と総形ツルアの位置決め方法 Download PDF

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Abstract

【課題】熱変位などの影響を受けることなく、砥石車と総形ツルアとの相対的な軸方向位置を高精度に割り出すことができる研削盤および砥石車と総形ツルアの位置決め方法を提供する。
【解決手段】研削盤1は、砥石車43と、砥石車43のツルーイングを行う総形ツルア52と、砥石車43と総形ツルア52の何れか一方に設けられた被検出部43cと、砥石車43と総形ツルア52の他方に設けられ被検出部43cの位置を検出可能なセンサ53と、センサ53の出力に基づいて総形ツルア52と砥石車43とが対向する位置を割り出す割出部60とを備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、研削盤および砥石車と総形ツルアの位置決め方法に関するものである。
研削盤は、砥石車のツルーイングを行うために、ツルアを備えている。このツルアには、予め砥石車の外周面形状を転写した形状を有する総形ツルアがある。総形ツルアについては、例えば、特開平11−19870号公報(特許文献1)および特開平11−198035号公報(特許文献2)などに記載されたものがある。
総形ツルアにより砥石車のツルーイングを行う場合には、砥石車と総形ツルアの相対的な軸方向位置を、適切な位置に割り出す必要がある。仮に、両者の相対的な軸方向位置が適切な位置からずれていると、砥石車を目的の形状に成形することができない。砥石車の形状を目的の形状に成形できないと、ワークの加工精度が悪化するおそれがある。
この問題を解決するために、特許文献1、2には、砥石車と総形ツルアとの相対的な軸方向位置をセンサにより検知して、適切な位置に割り出すことが記載されている。
特開平11−19870号公報 特開平11−198035号公報
しかし、特許文献1、2に記載の砥石車と総形ツルアの位置割り出しのための位置検出センサは、総形ツルアから離れた位置に取り付けられている。そのため、センサの取付位置と総形ツルアとの間における熱変位の影響により、結果として、砥石車と総形ツルアとの相対的な軸方向位置に誤差が生じるおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、熱変位などの影響を受けることなく、砥石車と総形ツルアとの相対的な軸方向位置を高精度に割り出すことができる研削盤および砥石車と総形ツルアの位置決め方法を提供することを目的とする。
以下、上記課題を解決するのに適した各手段につき、必要に応じて作用効果等を付記しつつ説明する。
(手段1)手段1に係る研削盤は、
砥石車と、
前記砥石車のツルーイングを行う総形ツルアと、
前記砥石車と前記総形ツルアの何れか一方に設けられた被検出部と、
前記砥石車と前記総形ツルアの他方に設けられ前記被検出部の位置を検出可能なセンサと、
前記センサの出力に基づいて前記総形ツルアと前記砥石車とが対向する位置を割り出す割出部と、
を備えることを特徴とする。
手段1によれば、被検出部の位置を検出するセンサを、砥石車または総形ツルアに直接設けている。つまり、砥石車または総形ツルアに直接設けているセンサにより、砥石車と総形ツルアとの相対的な軸方向位置を直接検出できる。このような構成とすることで、センサと、センサが設けられる砥石車または総形ツルアとの間には熱変位の影響を受けることがない。従って、砥石車と総形ツルアとの相対的な軸方向位置を適切な位置に高精度に割り出すことができる。その結果、砥石車の形状を目的の形状に成形でき、ワークを高精度に研削することができる。
なお、本手段においては、センサが砥石車に設けられ、且つ、被検出部が総形ツルアに設けられる場合と、センサが総形ツルアに設けられ、且つ、被検出部が砥石車に設けられる場合とがある。
(手段2)手段1の研削盤において、
前記砥石車は、円盤状に形成され、外周面にワークを研削する研削部位を有し、
前記総形ツルアは、円盤状に形成され、外周面に前記砥石車の前記研削部位を転写したツルーイング凹溝が形成され、
前記被検出部と前記センサの何れか一方は、前記砥石車の前記外周面に設けられ、
前記被検出部と前記センサの他方は、前記総形ツルアの前記ツルーイング凹溝の底部に埋設されるとよい。
手段2によれば、より確実に、センサと、センサが設けられる砥石車または総形ツルアとの間に熱変位の影響を受けることを防止できる。さらに、被検出部と、被検出部が設けられる砥石車または総形ツルアとの間に熱変位の影響を受けることを防止できる。この結果、砥石車と総形ツルアの高精度な割り出しが可能となる。
(手段3)手段2の研削盤において、
前記砥石車の外周面は、前記砥石車の軸方向に離間した複数の前記研削部位と、前記砥石車の軸方向に隣り合う前記研削部位の間に設けられた凹部または周状溝部とを備え、
前記被検出部は、前記砥石車の外周面に設けられた前記凹部または前記周状溝部であり、
前記センサは、物体までの離間距離を検出する距離センサであり、
前記割出部は、前記距離センサによる検出距離の変化に基づいて前記総形ツルアと前記砥石車とが対向する位置を割り出すとよい。
手段3によれば、砥石車の外周面に設けられた凹部または周状溝部を被検出部とすることで、割出部は、研削部位までの離間距離と、被検出部までの離間距離とを確実に且つ容易に分別できる。従って、被検出部がどこに位置するのかを確実に検出できる。さらに、本手段によれば、被検出部と、被検出部が設けられる砥石車との間に熱変位の影響を受けることを防止できる。この結果、砥石車と総形ツルアの高精度な割り出しが可能となる。
(手段4)手段3の研削盤において、
前記割出部は、前記距離センサによる検出距離の変化に基づいて前記凹部または前記周状溝部の角部を算出し、前記角部の位置に基づいて前記総形ツルアと前記砥石車とが対向する位置を割り出すこととよい。
手段4によれば、距離センサにより検出された被検出部の検出位置と、砥石車と総形ツルアとが対向する割り出し位置との関係を、明確にできる。従って、高精度に、砥石車と総形ツルアの高精度な割り出しが可能となる。
(手段5)手段4の研削盤において、
前記割出部は、前記距離センサによる検出距離の変化に基づいて前記凹部または前記周状溝部の両角部を算出し、前記両角部の位置に基づいて前記総形ツルアと前記砥石車とが対向する位置を割り出すとよい。
手段5によれば、凹部または周状溝部の両角部の位置を用いて、総形ツルアと砥石車との相対的な位置を割り出している。従って、砥石車と総形ツルアの、より高精度な割り出しが可能となる。
(手段6)手段3〜5の何れかの研削盤において、
前記凹部または前記周状溝部は、砥粒により形成されるようにしてもよい。
凹部または周状溝部を砥粒により形成されるということは、従来用いている砥石車に凹部または周状溝部を新たに形成するのみでよい。つまり、凹部または周状溝部の成形のために、別途部材を要することなく、容易にできる。
(手段7)手段3〜5の何れかの研削盤において、
前記凹部または前記周状溝部の表面は、砥粒と異なる材質により形成され、前記砥粒の表面粗さよりも小さい表面粗さに成形されるようにしてもよい。
手段7によれば、凹部または周状溝部の表面粗さを、研削部位に用いる砥粒の表面粗さよりも小さくすることで、高精度に凹部または周状溝部の位置を検出できる。凹部または周状溝部は、例えば、鉄、アルミニウム、ステンレスなどの金属材料や、樹脂材料を用いることができる。
(手段8)手段1〜7の何れかの研削盤において、
前記割出部は、前記砥石車および前記総形ツルアをそれぞれ回転している状態における前記センサの出力に基づいて、前記総形ツルアと前記砥石車とが対向する位置を割り出すとよい。
砥石車を回転する状態とは、ワークを研削加工する状態であるとともに、砥石車のツルーイングを行うときの状態である。また、総形ツルアを回転する状態とは、砥石車のツルーイングを行うときの状態である。従って、手段8によれば、研削加工およびツルーイングするときの砥石車および総形ツルアの状態で両者の割り出しを行っていることになる。そのため、熱変位の影響は、研削加工およびツルーイングを行うときの状態と同一である。従って、砥石車と総形ツルアの割り出し時と、研削加工およびツルーイングを行う時における、熱変位変化の影響を受けることなく、高精度なツルーイングが可能となる。
(手段9)手段1〜7の何れかの研削盤において、
前記割出部は、前記センサが設けられている前記砥石車と前記総形ツルアの前記他方を回転停止している状態における前記センサの出力に基づいて、前記総形ツルアと前記砥石車とが対向する位置を割り出すとよい。
手段9において、砥石車と総形ツルアの他方とは、砥石車と総形ツルアのうちセンサを設ける側である。つまり、センサを設ける側の部材を回転停止している状態で、センサは被検出部の位置を検出している。この場合、センサ自身も停止している状態となるため、センサによる安定した検出が可能となる。
(手段10)手段2の研削盤において、
前記被検出部は、前記砥石車の外周面に露出するように設けられ、前記砥石車の前記研削部位の砥粒と異なる材質からなり、
前記センサは、材質の違いを非接触にて検出可能としてもよい。
手段10によれば、確実に被検出部の位置を検出することができる。
(手段11)手段10の研削盤において、
前記被検出部は、砥粒と光の反射率の異なる材質からなり、
前記センサは、物体の反射率を検出する光学式センサであり、
前記割出部は、前記光学式センサにより前記被検出部の反射率を検出することで、前記総形ツルアと前記砥石車とが対向する位置を割り出すようにしてもよい。
手段11によれば、被検出部の反射率を用いることで、確実に被検出部の位置を検出できる。
(手段12)手段11の研削盤において、
前記光学式センサは、前記被検出部の範囲より広範囲を検出可能としてもよい。
手段12によれば、光学式センサは、被検出部が設けられる範囲を含み、さらに、被検出部に対して砥石車の軸方向の一方および他方の範囲を検出できる。これにより、被検出部が設けられる砥石車を、砥石車の軸方向に大きく移動させることなく、被検出部の位置を検出できる。
(手段13)手段1〜12の何れかの研削盤において、
前記総形ツルアは、支持部材に対して回転可能に設けられ、
前記センサは、前記総形ツルアの回転に伴って回転するように前記総形ツルアに設けられるようにしてもよい。
手段13によれば、センサを総形ツルアに容易に設けることができる。さらに、手段2のように、センサを総形ツルアのツルーイング凹溝の底部に埋設することを、確実に且つ容易に実現することができる。
(手段14)手段1〜12の何れかの研削盤において、
前記総形ツルアは、支持部材に対して回転可能に設けられ、
前記センサは、前記総形ツルアが回転する際に回転しないように前記総形ツルアまたは前記支持部材に設けられているようにしてもよい。
手段14によれば、センサが回転しないように総形ツルアまたは支持部材に設けることで、センサを安定的に取り付けることができる。その結果、センサの検出精度を高くできる。
(手段15)手段15に係る砥石車と総形ツルアの位置決め方法は、
砥石車のツルーイングを行う総形ツルアに対向する位置に、前記砥石車と前記総形ツルアを位置決めする方法であって、
前記砥石車と前記総形ツルアの何れか一方に被検出部を設け、
前記砥石車と前記総形ツルアの他方に前記被検出部の位置を検出可能なセンサを設け、
前記センサにより検出された前記被検出部の位置に基づいて、前記砥石車と前記総形ツルアが対向する位置を割り出し、
割り出した前記位置に基づいて前記砥石車と前記総形ツルアとが対向する位置に前記砥石車と前記総形ツルアを位置決めすることを特徴とする。
手段15によれば、被検出部の位置を検出するセンサを、砥石車または総形ツルアに直接設けている。つまり、砥石車または総形ツルアに直接設けられたセンサにより、砥石車と総形ツルアとの相対的な軸方向位置を直接検出できる。このような構成とすることで、センサと、センサが設けられる砥石車または総形ツルアとの間には熱変位の影響を受けることがない。従って、砥石車と総形ツルアとの相対的な軸方向位置を適切な位置に高精度に割り出すことができる。その結果、砥石車の形状を目的の形状に成形でき、ワークを高精度に研削することができる。
また、上述した本発明の研削盤としての他の特徴は、本手段の砥石車と総形ツルアの位置決め方法に対して、同様に適用できる。この場合、同様の効果を奏する。
以下、本発明の研削盤、および、砥石車と総形ツルアの位置決め方法を具体化した実施形態について図面を参照しつつ説明する。
<第一実施形態>
第一実施形態の研削盤1について、図1を参照して説明する。図1は、研削盤1の平面図である。研削盤1は、ベッド10と、主軸台20と、心押台30と、砥石支持装置40と、ツルーイング装置50と、制御装置60から構成される。なお、本実施形態においては、例えば、ワークWであるボールねじのねじ溝を研削加工する研削盤を例に挙げて説明する。
ベッド10は、ほぼ矩形状からなり、床上に配置される。このベッド10の上面には、砥石支持装置40を構成する砥石台トラバースベース41が摺動可能な砥石台用ガイドレール11、12が、図1の左右方向(Z軸方向)に延びるように、且つ、相互に平行に形成されている。さらに、ベッド10の上面のうち、砥石台用ガイドレール11、12より図1の下側には、主軸台20が摺動可能な第一ガイドレール13、14が、図1の左右方向(Z軸方向)に延びるように、且つ、相互に平行に形成されている。また、ベッド10の上面のうち、第一ガイドレール13、14より図1の右側には、心押台30が摺動可能な第二ガイドレール15、16が、図1の左右方向(Z軸方向)の延びるように、且つ、相互に平行に形成されている。
また、ベッド10には、砥石台用ガイドレール11、12の間に、砥石台トラバースベース41を図1の左右方向に駆動するための、砥石台用Z軸ボールねじ(図示せず)が配置され、この砥石台用Z軸ボールねじを回転駆動する砥石台用Z軸モータ17が配置されている。さらに、ベッド10には、第一ガイドレール13、14の間に、主軸台20を図1の左右方向に駆動するための、第一Z軸ボールねじ(図示せず)が配置され、この第一Z軸ボールねじを回転駆動する第一Z軸モータ18が配置されている。ベッド10には、第二ガイドレール15、16の間に、心押台30を図1の左右方向に駆動するための、第二Z軸ボールねじ(図示せず)が配置され、この第二Z軸ボールねじを回転駆動する第二Z軸モータ19が配置されている。
主軸台20は、主軸台本体21と、主軸22と、主軸センタ23とを備えている。主軸台本体21は、ベッド10の上面のうち、第一ガイドレール13、14上を摺動可能に配置されている。そして、主軸台本体21は、第一ボールねじのナット部材に連結されており、第一Z軸モータ18の駆動により第一ガイドレール13、14に沿って移動する。この主軸台本体21の内部には、主軸22が図1のZ軸周りに回転可能に挿通支持されている。この主軸22の右端に、ワークWの軸方向一端を支持する主軸センタ23が取り付けられている。
心押台30は、心押台本体31と、心押センタ32とを備えている。心押台本体31は、ベッド10の上面のうち、第二ガイドレール15、16上を摺動可能に配置されている。そして、心押台本体31は、第二ボールねじのナット部材に連結されており、第二Z軸モータ19の駆動により第二ガイドレール15、16に沿って移動する。この心押台本体31は、図1の左右方向に貫通する穴が形成されている。この心押台本体31の貫通孔に、心押センタ32が回転可能に挿通支持されている。この心押センタ32の回転軸は、主軸22の回転軸と同軸上に位置している。そして、この心押センタ32は、ワークWの軸方向他端を支持する。つまり、心押センタ32は、主軸センタ23に対向するように配置されている。そして、主軸センタ23と心押センタ32とにより、ワークWの両端を支持している。このように、ワークWは、主軸センタ23および心押センタ32により、主軸22の回転軸周り(Z軸周り)に回転可能に保持されている。
砥石支持装置40は、砥石台トラバースベース41と、砥石台42と、砥石車43と、砥石回転用モータ44とを備えている。砥石台トラバースベース41は、ほぼ矩形の平板状に形成されており、ベッド10の上面のうち、砥石台用ガイドレール11、12上を摺動可能に配置されている。砥石台トラバースベース41は、砥石台用ボールねじのナット部材に連結されており、砥石台用Z軸モータ17の駆動により砥石台用ガイドレール11、12に沿って移動する。この砥石台トラバースベース41の上面には、砥石台42が摺動可能なX軸ガイドレール41a、41bが、図1の上下方向(X軸方向)に延びるように、且つ、相互に平行に形成されている。さらに、砥石台トラバースベース41には、X軸ガイドレール41a、41bの間に、砥石台42を図1の上下方向に駆動するための、X軸ボールねじ(図示せず)が配置され、このX軸ボールねじを回転駆動するX軸モータ41cが配置されている。
砥石台42は、砥石台トラバースベース41の上面のうち、X軸ガイドレール41a、41b上を摺動可能に配置されている。そして、砥石台42は、X軸ボールねじのナット部材に連結されており、X軸モータ41cの駆動によりX軸ガイドレール41a、41bに沿って移動する。つまり、砥石台42は、ベッド10、主軸台20および心押台30に対して、X軸方向およびZ軸方向に相対移動可能となる。
そして、この砥石台42のうち図1の下側部分には、図1の左右方向に貫通する穴が形成されている。この砥石台42の貫通孔に、砥石車回転軸部材が、砥石中心軸周り(Z軸周り)に回転可能に支持されている。この砥石車回転軸部材の一端(図1の左端)に、砥石車43が同軸的に取り付けられている。また、砥石台42の上面には、砥石回転用モータ44が固定されている。そして、砥石車回転軸部材の他端(図1の右端)と砥石回転用モータ44の回転軸とにプーリが懸架されることで、砥石回転用モータ44の駆動により、砥石車43が回転する。
砥石車43の詳細について、図2を参照して説明する。図2は、砥石車43の軸方向部分断面図である。砥石車43は、図1に示すように、円盤状をなしている。そして、砥石車43の外周面は、ワークWを研削する部位であって、砥石車43の軸方向に離間した2か所の研削部位43a、43bを有する。研削部位43a、43bにおける軸方向断面形状は、何れも、約90degの円弧凸状をなしている。
さらに、砥石車43の外周面には、隣り合う2か所の研削部位43a、43bの間に周状溝部43cが設けられている。つまり、周状溝部43cは、砥石車43の外周面のうち砥石車43の軸方向中央に、砥石車43の外周全周に亘って形成されている。この周状溝部43cは、後述するセンサ53により位置検出される被検出部を構成する。なお、この周状溝部43cは、研削部位43a、43bと同様に、砥粒により形成されている。
ここで、図2において、砥石車43により研削された後の形状を実線にて示す。この研削後(研削目標形状)におけるワークWの研削部位の断面形状は、ゴシックアーク形状、すなわち、中心の異なる円弧を接続する形状からなる。また、図2において、砥石車43により研削される前の形状を破線にて示す。つまり、砥石車43により研削する領域は、図2の破線と実線との間の領域Aである。砥石車43により研削する領域は、砥石車43の研削部位43a、43bに対応する部位である。つまり、砥石車43の周状溝部43cに相当する部位は、研削しない部位となる。
ツルーイング装置50は、ベッド10上のうち、主軸台20の図1の上側に配置されている。ツルーイング装置50は、ベッド10に対して水平軸周り(C軸)に回転可能に支持された総形ツルア52を備えている。ツルーイング装置50の詳細については後述する。
ツルーイング装置50について、図3を参照して詳細に説明する。図3(a)は、ツルーイング装置50の軸方向部分断面図である。図3(b)は、図3(a)のA−A断面図である。ツルーイング装置50は、図3(a)(b)に示すように、支持部材51と、総形ツルア52と、センサ53と、スリップリング54とを備えている。支持部材51は、ベッド10に固定されている。
総形ツルア52は、全体として円盤状に形成され、砥石車43の外周面、特に、砥石車43の研削部位43a、43bを成形するために用いられる。この総形ツルア52は、回転可能なロータリーツルアである。総形ツルア52は、本体部52aとツルア部52bとを備えている。
本体部52aは、鉄、アルミニウム、ステンレスなどの金属材料、または、樹脂材料により成形され、ほぼ円盤状をなしている。この本体部52aの外周面は、全周に亘って、円弧凹状溝が形成されている。この本体部52aは、本体部52aの中心軸回りに回転可能に、支持部材51に支持されている。そして、本体部52aの中心軸は、Z軸に平行となるように設けられている。
ツルア部52bは、本体部52aの外周面のうち円弧凹状溝に設けられ、ダイヤモンドなどの砥粒により形成されている。このツルア部52bの外周面は、全周に亘って、ツルーイング凹溝が形成されている。このツルア部52bの外周面のツルーイング凹溝は、砥石車43の研削部位43a、43bの目標形状を転写した形状とされている。つまり、砥石車43のツルーイングを行うと、総形ツルア52のツルア部52bの外周面形状に倣う形状に、砥石車43の外周面が成形される。さらに、このツルア部52bは、図3(a)(b)に示すように、ツルーイング凹溝のうち砥石車43の軸方向の中央部であって、周方向に等間隔で4か所に円形孔52cが形成されている。
センサ53は、物体までの離隔距離を検出するセンサである。このセンサ53は、図3(a)(b)に示すように、本体部52aのうち外周側であって、本体部52aの周方向に等間隔で4か所の部位に、埋設されている。つまり、各センサ53は、総形ツルア52のツルーイング凹溝の底部に埋設されている。センサ53が本体部52aに埋設される部位は、ツルア部52bのうち円形孔52cが形成されている部位の径方向内方に位置する。つまり、センサ53の外周側端面は、総形ツルア52の外周側に露出している。これらのセンサ53は、総形ツルア52の支持部材51に対する回転に伴って回転する。それぞれのセンサ53は、総形ツルア52の径方向(放射方向)における物体までの離間距離を検出できる。各センサ53には導線が接続されている。
スリップリング54は、支持部材51と総形ツルア52の間であって、支持部材51に固定されている。このスリップリング54は、各センサ53から接続される配線との間で、電気的に接続可能な構成を採用している。つまり、各センサ53に接続される配線は、総形ツルア52に埋設されているため、支持部材51に対して回転する。つまり、スリップリング54により、回転する各センサ53に接続される配線から、固定側の支持部材51側へ電気的な接続を可能としている。
制御装置60は、主軸22の回転、砥石台42のX軸位置およびZ軸位置をNC制御している。つまり、制御装置60により、砥石車43を回転させながら、砥石車43の長尺ワークWに対するX軸位置およびZ軸位置を制御することで、ワークWの外周面にねじ溝を研削加工する。
さらに、制御装置60は、砥石車43のツルーイングを行う。この砥石車43のツルーイング方法について、図4(a)〜図4(d)および図5を参照しながら説明する。図4(a)〜図4(d)は、それぞれ、砥石車43の部分断面とツルーイング装置50の部分断面図である。そして、図4は、時間経過に伴って、(a)から(b)、(c)、(d)の順に進んでいく。図5は、制御装置60における割出部による、総形ツルア52に対する砥石車43の割り出し位置を説明する図である。
まず、砥石車43のツルーイングを開始する前に、制御装置60は、砥石車43および総形ツルア52を回転させる。続いて、図4(a)に示すように、砥石車43をZ軸マイナス方向(図4(a)の左側)へ移動させる。このとき、センサ53が離間距離を検出可能なZ軸方向座標(図4(a)の一点鎖線で示す座標)には、砥石車43が存在しない。
さらに、砥石車43をZ軸マイナス方向に移動させると、砥石車43の一方の研削部位43aが、センサ53が離間距離を検出可能なZ軸方向座標を通過して、図4(b)の状態となる。図4(b)の状態は、センサ53が離間距離を検出可能なZ軸方向座標に、周状凹溝43cの軸方向一方の角部が位置している。
さらに、砥石車43をZ軸マイナス方向に移動させると、砥石車43の周状凹溝43cが、センサ53が離間距離を検出可能なZ軸方向座標を通過して、図4(c)の状態となる。図4(c)の状態は、センサ53が離間距離を検出可能なZ軸方向座標に、周状凹溝43cの軸方向他方の角部が位置している。さらに、砥石車43をZ軸マイナス方向に移動させると、砥石車43の他方の研削部位43bが、センサ53が離間距離を検出可能なZ軸方向座標を移動する。
このように、図4(a)から図4(d)のように、砥石車43をZ軸マイナス方向に移動させた場合に、センサ53による離間距離の検出結果を図5に示す。図5において、時刻Ta、Tb、Tc、Tdは、それぞれ、図4(a)、(b)、(c)(d)のそれぞれの状態の時刻に相当する。図5に示すように、図4(a)の状態においては、センサ53が検出可能なZ軸方向座標に何も存在していないため、センサ53は何ら検出できない。従って、センサ53の検出距離は0(または、無限大とすることもできる)となる。
その後、図4(b)の状態となるまでの間では、砥石車43の研削部位43aが、センサ53の検出可能座標に存在する。そのため、センサ53は、当該研削部位43aの形状に応じた距離を出力する。そして、図4(b)の状態になり、周状凹溝43cの一方側の角部に達すると、周状凹溝43cの存在により、センサ53により検出される離間距離は、急激に増加する。このセンサ53による検出距離が変化するときにおける砥石車43のZ軸方向座標は、Xbとなる。
続いて、図4(b)の状態から図4(c)の状態となるまでの間では、センサ53は、周状凹溝43cの底部までの離間距離を出力する。そして、図4(c)の状態になり、周状凹溝43cの他方側の角部に達すると、センサ53により検出される離間距離は、急激に減少する。このセンサ53による検出距離が変化するときにおける砥石車43のZ軸方向座標は、Xcとなる。
続いて、図4(c)の状態の後には、砥石車43の研削部位43bが、センサ53の検出可能座標に存在する。そのため、センサ53は、当該研削部位43bの形状に応じた距離を出力する。そして、センサ53が検出可能なZ軸方向座標に、研削部位43bがなくなる状態になると、センサ53の検出距離は0(または、無限大とすることもできる)となる。
その後、制御装置60は、センサ53からの出力結果に基づいて、図5に示す「X1」のZ軸方向座標を割り出す。具体的には、時刻TbにおけるZ軸方向座標「Xb」と、時刻TcにおけるZ軸方向座標「Xc」との中間座標を、「X1」とする。そして、制御装置60は、砥石車43が割り出されたZ軸方向座標「X1」に位置するように、砥石車43を移動させる。つまり、この状態が、砥石車43と総形ツルア52とが対向する位置であって、砥石車43を目標形状にツルーイング可能なZ軸方向の相対位置となる。
続いて、制御装置60は、砥石車43をX軸方向に移動させて、砥石車43の外周面を総形ツルア52のツルア部52bのツルーイング凹溝に押し当てる。その結果、砥石車43の外周面のうち研削部位43a、43bは、目標形状に成形される。なお、ツルーイングを行う際には、砥石車43および総形ツルア52は、いずれも回転した状態のままである。
以上説明した研削盤によれば、以下の効果を奏する。被検出部である周状溝部43cの位置を検出するセンサ53を、総形ツルア52に直接設けている。つまり、総形ツルア52に直接配置されたセンサ53により、砥石車43と総形ツルア52との相対的な軸方向位置を直接検出できる。このような構成とすることで、センサ53と、センサ53が配置される総形ツルア52との間には熱変位の影響を受けることがない。従って、砥石車43と総形ツルア52との相対的な軸方向位置を適切な位置に高精度に割り出すことができる。その結果、砥石車43の形状を目的の形状に成形でき、ワークWを高精度に研削することができる。
特に、センサ53を総形ツルア52のツルーイング凹溝の底部に埋設し、且つ、被検出部である周状溝部43cは砥石車43の外周面に設けている。これにより、確実に、センサ53と、センサ53が配置される総形ツルア52との間に熱変位の影響を受けることを防止できる。さらに、被検出部である周状溝部43cと、被検出部が形成される砥石車43との間に熱変位の影響を受けることを防止できる。この結果、砥石車43と総形ツルア52の高精度な割り出しが可能となる。
また、制御装置60は、センサ53による検出距離の変化に基づいて、総形ツルアと砥石車43とが対向する位置を割り出している。このように、砥石車43の外周面に設けられた周状溝部43cを被検出部として、制御装置60が、研削部位43a、43bまでの離間距離と、被検出部である周状溝部43cまでの離間距離とを確実に且つ容易に分別できる。従って、被検出部である周状溝部43cがどこに位置するのかを確実に検出できる。さらに、このことにより、被検出部である周状溝部43cと、被検出部が設けられる砥石車43との間に熱変位の影響を受けることを防止できる。この結果、砥石車43と総形ツルア52の高精度な割り出しが可能となる。
また、制御装置60は、センサ53による検出距離の変化に基づいて周状溝部43cの角部を算出し、この角部の位置に基づいて総形ツルア52と砥石車43とが対向する位置を割り出している。特に、周状溝部43cの両角部を用いている。これにより、センサ53により検出された被検出部である周状溝部43cの検出位置と、砥石車43と総形ツルア52とが対向する割り出し位置との関係を、明確にできる。従って、高精度に、砥石車43と総形ツルア52の高精度な割り出しが可能となる。
また、周状溝部43cは、砥粒により形成されている。つまり、従来用いている砥石車43に周状溝部43cを新たに形成するのみでよい。つまり、周状溝部43cの成形のために、別途部材を要することなく、容易にできる。
また、制御装置60は、砥石車43および総形ツルア52をそれぞれ回転している状態におけるセンサ53の出力に基づいて、総形ツルア52と砥石車43とが対向する位置を割り出している。ここで、砥石車43を回転する状態とは、ワークWを研削加工する状態であるとともに、砥石車43のツルーイングを行うときの状態である。また、総形ツルア52を回転する状態とは、砥石車43のツルーイングを行うときの状態である。従って、研削加工およびツルーイングするときの砥石車43および総形ツルア52の状態で両者の割り出しを行っていることになる。そのため、熱変位の影響は、研削加工およびツルーイングを行うときの状態と同一である。従って、砥石車43と総形ツルア52の割り出し時と、研削加工およびツルーイングを行う時における、熱変位変化の影響を受けることなく、高精度なツルーイングが可能となる。
<第一実施形態の変形態様>
第一実施形態においては、砥石車43に設けた被検出部は、砥石車43の外周面の全周に亘って形成した周状溝部43cとした。このほかに、砥石車43の外周面の全周ではなく、砥石車43の外周の一部に形成される凹部としてもよい。この場合も、実質的に同様の効果を奏する。
また、第一実施形態においては、周状溝部43cは、研削部位43a、43bと同様に、砥粒により形成した。この変形態様について、図6を参照して説明する。図6は、当該変形態様における、砥石車143の軸方向部分断面図である。
図6に示すように、砥石車143は、軸方向の中央部分を樹脂製の円盤状中央部144と、円盤状中央部144の軸方向両側面に砥粒により形成される端面部145、146とを有する。そして、円盤状中央部144は、総形ツルア52のツルア部52bによりツルーイングされ得る。
この砥石車143の端面部145、146の外周面は、ワークWを研削する部位であって、研削部位145a、146aを有する。研削部位145a、146aにおける軸方向断面形状は、何れも、約90degの円弧凸状をなしている。
さらに、砥石車143の円盤状中央部144の外周面には、周状溝部144aが設けられている。つまり、周状溝部144aは、第一実施形態の周状溝部43cとほぼ同形状からなる。この周状溝部144aは、砥石車143の外周面のうち砥石車143の軸方向中央に、砥石車143の外周全周に亘って形成されている。そして、周状溝部144aは、端面部145、146を形成する砥粒の表面粗さよりも小さい表面粗さに成形されている。この周状溝部144aは、センサ53により位置検出される被検出部を構成する。
このように、周状溝部144aの表面粗さを、研削部位145、146に用いる砥粒の表面粗さよりも小さくすることで、高精度に周状溝部144aの位置を検出できる。周状溝部144aを形成する円盤状中央部144は、樹脂材料の他、例えば、鉄、アルミニウム、ステンレスなどの金属材料を用いることができる。
<第二実施形態>
第二実施形態の研削盤について、図7および図8を参照して説明する。図7は、第二実施形態における砥石車243の軸方向部分断面図である。図8は、制御装置60における割出部による、総形ツルア52に対する砥石車243の割り出し位置を説明する図である。
図7に示すように、砥石車243は、軸方向の中央部分をアルミニウム製の円盤状中央部244と、円盤状中央部244の軸方向両側面に砥粒により形成される端面部245、246とを有する。そして、円盤状中央部244は、総形ツルア52のツルア部52bによりツルーイングされ得る。
この砥石車243の端面部245、246の外周面は、ワークWを研削する部位であって、研削部位245a、246aを有する。研削部位245a、246aにおける軸方向断面形状は、何れも、約90degの円弧凸状をなしている。さらに、砥石車243の円盤状中央部244の外周面は、研削部位245a、246aの軸方向中央側の端部を繋ぐような円筒状外周面をなしている。つまり、円盤状中央部244は、常に、砥石車243の外周側に露出する。
そして、円盤状中央部244における光の反射率と、端面部245、246の光の反射率とは異なるように設定されている。また、ツルーイング装置50に設けられるセンサは、光の反射率を検出可能な光学式センサである。つまり、第一実施形態における距離センサ53を、光の反射率検出可能な光学式センサに置き換える。
上記のような構成とした場合に、図8を参照して説明する。砥石車243が光学式センサにより検出可能なZ軸方向座標に存在していない状態から、砥石車243をZ軸マイナス方向へ移動させた場合を考える。
まず、最初は、光学式センサが検出可能なZ軸方向座標に何も存在していないため、光学式センサは何ら検出できない。従って、光学式センサにより検出される光の反射率は0となる。その後、砥石車243がZ軸マイナス方向に移動して、砥石車243の研削部位245aが、光学式センサの検出可能座標に存在する状態となる。このとき、光学式センサは、当該研削部位245aの光の反射率に応じた値を出力する。つまり、光学式センサは、砥粒の光の反射率に応じた値を出力する。
さらに、砥石車243をZ軸マイナス方向へ移動させる。そうすると、光学式センサにより検出可能なZ軸方向座標が、一方の端面部245と円盤状中央部244との境界部Xbに到達する。そして、この状態から、光学式センサにより検出可能なZ軸方向座標が他方の端面部246と円盤状中央部244との境界部Xcに到達するまでの間、光学式センサにより検出可能なZ軸方向座標には、円盤状中央部244が存在する。つまり、光学式センサは、アルミニウムの光の反射率に応じた値を出力する。
さらに、砥石車243をZ軸マイナス方向へ移動させる。そうすると、光学式センサにより検出可能なZ軸方向座標Xcに、他方の端面部246の研削部位246aが存在する。従って、光学式センサは、砥粒の光の反射率に応じた値を出力する。
制御装置60は、光学式センサからの出力結果(光の反射率)に基づいて、図8に示す「X1」のZ軸方向座標を割り出す。具体的には、時刻TbにおけるZ軸方向座標「Xb」と、時刻TcにおけるZ軸方向座標「Xc」との中間座標を、「X1」とする。そして、制御装置60は、砥石車243が割り出されたZ軸方向座標「X1」に位置するように、砥石車243を移動させる。つまり、この状態が、砥石車243と総形ツルア52とが対向する位置であって、砥石車243を目標形状にツルーイング可能なZ軸方向の相対位置となる。
続いて、制御装置60は、砥石車243をX軸方向に移動させて、砥石車243の外周面を総形ツルア52のツルア部52bのツルーイング凹溝に押し当てる。その結果、砥石車243の外周面のうち研削部位245a、246a、および、円盤状中央部244の外周面が、目標形状に成形される。
以上説明した構成とすることにより、被検出部である円盤状中央部244の反射率を用いることで、確実に被検出部244の位置を検出できる。なお、光学式センサの他に、材質の違いを非接触にて検出できるセンサを用いる場合も、同様の効果を奏する。
<第二実施形態の変形態様>
第二実施形態においては、円盤状中央部244の直径は、端面部245、246の外周面の直径とほぼ同一とした。この他に、図9に示すような砥石車343とすることもできる。図9は、当該変形態様における砥石車343の軸方向部分断面図である。
図9に示すように、砥石車343は、アルミニウムまたは鉄製の円盤状コア部344と、その両側面に砥粒により形成される端面部345、346とを有する。端面部345、346の外径は、円盤状コア部344の外径よりも大きく形成されている。さらに、それぞれの端面部345、346は、軸方向に僅かに離間している。つまり、両端面部345、346の間には、周状溝部344aが形成されている。この周状溝部344aの溝底が、円盤状コア部344の外周面となる。そして、端面部345、346の外周面は、ワークWを研削する研削部位345a、346aである。
このようにすることで、第二実施形態と同様の効果を奏する。さらに、当該変形態様においては、円盤状コア部344が総形ツルア52によりツルーイングされないため、どのような材質でも適用可能であると共に、総形ツルア52のツルア部52bの偏摩耗を防止できる。
また、光学式センサは、被検出部である円盤状中央部244(円盤状コア部344)の範囲より広範囲を検出可能とすることもできる。この場合、光学式センサは、被検出部244、344が設けられる範囲を含み、さらに、被検出部244、344に対して砥石車243、343の軸方向の一方および他方の範囲を検出できる。これにより、被検出部244、344が設けられる砥石車243、343を、砥石車243、343の軸方向に大きく移動させることなく、被検出部244、344の位置を検出できる。
<その他>
上記実施形態においては、砥石車および総形ツルア52を共に回転させた状態で、割り出しを行った。この他に、センサが配置されている総形ツルアを回転停止している状態として、被検出部の位置を検出することもできる。この場合、センサ自身も停止している状態となるため、センサによる安定した検出が可能となる。
また、上記実施形態においては、センサ53を、総形ツルア52の本体部52bに埋設して、総形ツルア52の支持部材51に対する回転に伴って回転するようにした。この他に、センサ53を、総形ツルア52が回転する場合であっても、支持部材51に対して回転しないように、総形ツルア52または支持部材51に設けることもできる。この場合には、センサ53を安定的に取り付けることができる。その結果、センサ53の検出精度を高くできる。
また、上記においては、センサをツルーイング装置50に設け、被検出部を砥石車に設けた。このほかに、両者を逆、すなわち、センサを砥石車に設け、被検出部をツルーイング装置に設けることもできる。この場合も、上記と同様の効果を奏する。
研削盤1の平面図である。 第一実施形態における砥石車43の軸方向部分断面図である。 (a)ツルーイング装置50の軸方向部分断面図である。(b)図3(a)のA−A断面図である。 砥石車43の部分断面とツルーイング装置50の部分断面図である。 制御装置60における割出部による、総形ツルア52に対する砥石車43の割り出し位置を説明する図である。 第一実施形態の変形態様における砥石車143の軸方向部分断面図である。 第二実施形態における砥石車243の軸方向部分断面図である。 制御装置60における割出部による、総形ツルア52に対する砥石車243の割り出し位置を説明する図である。 第二実施形態の変形態様における砥石車343の軸方向部分断面図である。
符号の説明
1:研削盤、 10:ベッド、 20:主軸台、 30:心押台、 40:砥石支持装置
43:砥石車、 43a、43b:研削部位、 43c:周状凹溝(被検出部)
50:ツルーイング装置、 51:支持部材、 52:総形ツルア、 53:センサ
54:スリップリング
60:制御装置

Claims (15)

  1. 砥石車と、
    前記砥石車のツルーイングを行う総形ツルアと、
    前記砥石車と前記総形ツルアの何れか一方に設けられた被検出部と、
    前記砥石車と前記総形ツルアの他方に設けられ前記被検出部の位置を検出可能なセンサと、
    前記センサの出力に基づいて前記総形ツルアと前記砥石車とが対向する位置を割り出す割出部と、
    を備えることを特徴とする研削盤。
  2. 前記砥石車は、円盤状に形成され、外周面にワークを研削する研削部位を有し、
    前記総形ツルアは、円盤状に形成され、外周面に前記砥石車の前記研削部位を転写したツルーイング凹溝が形成され、
    前記被検出部と前記センサの何れか一方は、前記砥石車の前記外周面に設けられ、
    前記被検出部と前記センサの他方は、前記総形ツルアの前記ツルーイング凹溝の底部に埋設されることを特徴とする請求項1に記載の研削盤。
  3. 前記砥石車の外周面は、前記砥石車の軸方向に離間した複数の前記研削部位と、前記砥石車の軸方向に隣り合う前記研削部位の間に設けられた凹部または周状溝部とを備え、
    前記被検出部は、前記砥石車の外周面に設けられた前記凹部または前記周状溝部であり、
    前記センサは、物体までの離間距離を検出する距離センサであり、
    前記割出部は、前記距離センサによる検出距離の変化に基づいて前記総形ツルアと前記砥石車とが対向する位置を割り出すことを特徴とする請求項2に記載の研削盤。
  4. 前記割出部は、前記距離センサによる検出距離の変化に基づいて前記凹部または前記周状溝部の角部を算出し、前記角部の位置に基づいて前記総形ツルアと前記砥石車とが対向する位置を割り出すことを特徴とする請求項3に記載の研削盤。
  5. 前記割出部は、前記距離センサによる検出距離の変化に基づいて前記凹部または前記周状溝部の両角部を算出し、前記両角部の位置に基づいて前記総形ツルアと前記砥石車とが対向する位置を割り出すことを特徴とする請求項4に記載の研削盤。
  6. 前記凹部または前記周状溝部は、砥粒により形成されることを特徴とする請求項3〜5の何れか一項に記載の研削盤。
  7. 前記凹部または前記周状溝部の表面は、砥粒と異なる材質により形成され、前記砥粒の表面粗さよりも小さい表面粗さに成形されることを特徴とする請求項3〜5の何れか一項に記載の研削盤。
  8. 前記割出部は、前記砥石車および前記総形ツルアをそれぞれ回転している状態における前記センサの出力に基づいて、前記総形ツルアと前記砥石車とが対向する位置を割り出すことを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の研削盤。
  9. 前記割出部は、前記センサが設けられている前記砥石車と前記総形ツルアの前記他方を回転停止している状態における前記センサの出力に基づいて、前記総形ツルアと前記砥石車とが対向する位置を割り出すことを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の研削盤。
  10. 前記被検出部は、前記砥石車の外周面に露出するように設けられ、前記砥石車の前記研削部位の砥粒と異なる材質からなり、
    前記センサは、材質の違いを非接触にて検出可能であることを特徴とする請求項2に記載の研削盤。
  11. 前記被検出部は、砥粒と光の反射率の異なる材質からなり、
    前記センサは、物体の反射率を検出する光学式センサであり、
    前記割出部は、前記光学式センサにより前記被検出部の反射率を検出することで、前記総形ツルアと前記砥石車とが対向する位置を割り出すことを特徴とする請求項10に記載の研削盤。
  12. 前記光学式センサは、前記被検出部の範囲より広範囲を検出可能であることを特徴とする請求項11に記載の研削盤。
  13. 前記総形ツルアは、支持部材に対して回転可能に設けられ、
    前記センサは、前記総形ツルアの回転に伴って回転するように前記総形ツルアに設けられることを特徴とする請求項1〜12の何れか一項に記載の研削盤。
  14. 前記総形ツルアは、支持部材に対して回転可能に設けられ、
    前記センサは、前記総形ツルアが回転する際に回転しないように前記総形ツルアまたは前記支持部材に設けられていることを特徴とする請求項1〜12の何れか一項に記載の研削盤。
  15. 砥石車のツルーイングを行う総形ツルアに対向する位置に、前記砥石車と前記総形ツルアを位置決めする方法であって、
    前記砥石車と前記総形ツルアの何れか一方に被検出部を設け、
    前記砥石車と前記総形ツルアの他方に前記被検出部の位置を検出可能なセンサを設け、
    前記センサにより検出された前記被検出部の位置に基づいて、前記砥石車と前記総形ツルアが対向する位置を割り出し、
    割り出した前記位置に基づいて前記砥石車と前記総形ツルアとが対向する位置に前記砥石車と前記総形ツルアを位置決めすることを特徴とする砥石車と総形ツルアの位置決め方法。
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