JP2010021966A - 送信装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】衛星伝送路等で発生する歪を補償する送信装置及びそのプログラムを提供する。
【解決手段】本発明による送信装置1は、多値変調のデジタル伝送方式における送信装置であって、既知パターン情報のパイロット信号の信号列を生成する信号列生成手段113と、該パイロット信号を中継器2に送信して、該中継器2から当該パイロット信号を受信する送受信手段117,121と、当該送信したパイロット信号と受信したパイロット信号との差分から、送受信した伝送路における信号の歪成分を推定し、当該歪成分を補償した送信信号を生成する送信信号生成手段114,116とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、デジタル伝送方式の技術分野に関し、特に、衛星伝送路等で発生する歪を補償する送信装置及びそのプログラムに関する。
デジタル伝送方式では、各サービスで利用可能な周波数帯域幅において、より多くの情報が伝送可能なよう、多値変調方式がよく用いられる。周波数利用効率を高めるには、変調信号1シンボル当たりに割り当てるビット数(変調多値数)を高める必要があるが、周波数1Hzあたりに伝送可能な情報速度の上限値と信号対雑音比の関係は、シャノン限界で制限される。
衛星伝送路を用いた情報の伝送形態の一例として、衛星デジタル放送が挙げられる。衛星デジタル放送においては、衛星中継器のハードウェア制限上、電力効率のよいTWTA(進行波管増幅器)がよく用いられる。また、限られた衛星中継器のハードウェア制限を最大限生かすため、衛星中継器出力が最大となるよう、飽和領域で増幅器を動作させることが望ましい。
しかし、増幅器で発生する歪は伝送劣化につながるため、電力増幅器で発生する歪で生じる伝送劣化に強い変調方式として、位相変調がよく利用される。現在日本では衛星デジタル放送の伝送方式としてISDB−Sとよばれる伝送方式が用いられ、BPSK,QPSK,8PSKといった位相変調が利用可能である。また、ヨーロッパの伝送方式であるDVB−S2ではAPSKという振幅位相変調を利用し、さらなる周波数利用効率の改善を図った変調方式の実用化が成されている。例えば、16APSKであれば周波数利用効率は最大4bps/Hzであり、32APSKであれば最大5bps/Hz伝送することが可能である。
現在利用されている衛星デジタル放送では、誤り訂正符号を用いた受信装置における情報訂正が行われている。パリティビットと呼ばれる冗長信号を送るべき情報に付加することで信号の冗長度(符号化率)を制御し、雑音に対する耐性を上げる事が可能である。誤り訂正符号と変調方式は密接に関わっており、冗長度を加味した周波数利用効率と信号対雑音比の関係はシャノン限界で定義される。シャノン限界に迫る性能を有する強力な誤り訂正符号の一つとしてLDPC(Low Density Parity Check)符号が1962年にギャラガーによって提案されている(例えば、非特許文献1参照) 。LDPC符号は、極めて疎な検査行列H(検査行列の要素が0と1からなり、且つ1の数が非常に少ない)により定義される線形符号である。
LDPC符号は、符号長を大きくし、適切な検査行列を用いることによりシャノン限界に迫る伝送特性が得られる強力な誤り訂正符号であり、欧州の新しい衛星放送規格であるDVB−S2や広帯域無線アクセス規格IEEE802.16eにおいてもLDPC符号が採用されている。多値位相変調とLDPC符号をはじめとする強力な誤り訂正符号を組み合わせる事で、より高い周波数利用効率の伝送が可能となってきている。
一方、APSKに対する伝送特性改善方式の一例として、例えば既知情報パターンを変調した信号(パイロット信号)を用いて送信装置から受信装置に送信し、受信装置側でAPSKの伝送特性改善を図る技術も知られている(例えば、特許文献1参照)。
R.G gallager"Low density parity check codes,"in Research Monograph series Cambridge, MIT Press(1963) 特開2008−154102号公報
しかしながら、上記LDPC符号等の強力な誤り訂正符号は、白色雑音に対する訂正能力は優れているものの、衛星伝送路固有の歪に対する信号劣化に対する訂正能力は十分ではない。
特に、16APSK及び32APSKといった振幅位相変調を衛星伝送路に用いる場合、衛星中継器や地球局で用いるTWT等の増幅器で生じる波形歪による信号劣化が位相変調に比べ、より大きく発生する。そこで、一般的に、これらの増幅器で発生する波形歪を抑える方法として、これらの増幅器の飽和領域に対して出力レベルを下げることで、増幅器を線形領域で動作させるようにするが、この場合、歪による伝送劣化は収まる一方で、衛星中継器出力が低下し、地上における受信側の受信信号の低下につながってしまう。
従って、衛星放送等でAPSKを適用するには、衛星出力をなるべく低下させることなく、歪による伝送劣化に強い伝送方法の利用が望まれる。
DVB−S2をはじめ最新の衛星デジタル放送方式では、誤り訂正符号の復号方法としてベイズ理論に基づく事後確率を最大化する手法(最尤復号)が用いられる。事後確率は、式(1)に示すような尤度関数により求めることができる。
Figure 2010021966
尤度関数の定義より、尤度関数と、受信信号と理想シンボル点の距離を示すユークリッド距離は密接に関わっている。白色雑音のみの伝送路においては、受信シンボルは、S/N及びガウス分布に応じたランダム偏差を生じるが、白色雑音以外の特定の歪を含んだ伝送路においては、ランダム偏差に加え、特定の振幅・位相偏差を伴った信号点変移が起きる。特に、非線形増幅器にAPSKを入力した場合においては、APSKは複数種類の同心円を組み合わせて伝送する都合上、もっとも振幅の大きい同心円に属するシンボルがより大きな信号偏差を生ずる。
このAPSKに対する伝送特性改善方式の一例として、例えば特許文献1に記載のように、パイロット信号とよばれる既知パターン情報を変調した信号を用いれば、衛星伝送路等で生じる非線形歪を含んだシンボルを事前に受信装置に通知し、受信装置は、歪を含んだパイロット信号の平均化処理を行い、歪伝送路下における受信信号の収束点を求めることができる。この収束点を尤度計算時の理想シンボル点と差し替える事で尤度の計算精度を向上させ、APSKの伝送特性改善を図ることができる。
しかしながら、受信装置にて既知パターン情報を変調した信号(パイロット信号)から伝送路歪の推定を行うやり方では、尤度計算における理想シンボル点の最適位置を知ることができるものの、送信信号そのものは変化しているわけではない。従って、32APSK等変調多値数が増加すると、衛星中継器における増幅器の非線形歪に加え、地球局側における増幅器の影響や、他のサービスからの干渉信号の影響等も考慮すると、上記パイロット信号の利用のみでは伝送特性の改善量は不十分な場合が想定でき、更なる特性改善の技法が必要となる。
そこで、本発明の目的は、衛星伝送路等で発生する歪を補償する送信装置及びそのプログラムを提供することにある。
本発明による送信装置は、パイロット信号とよばれる既知パターン情報を変調した信号を利用して、伝送路における歪ベクトルを送信装置側で推定し、その歪ベクトル成分を差し引いた信号点配置の変調信号を発生し、該伝送路を経て送信信号を受信装置に送信するように構成する。
即ち、本発明による送信装置は、多値変調のデジタル伝送方式における送信装置であって、既知パターン情報のパイロット信号の信号列を生成する信号列生成手段と、該パイロット信号を中継器に送信して、該中継器から当該パイロット信号を受信する送受信手段と、当該送信したパイロット信号と受信したパイロット信号との差分から、送受信した伝送路における信号の歪成分を推定し、当該歪成分を補償した送信信号を生成する送信信号生成手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明による送信装置において、前記送信信号生成手段は、当該送信したパイロット信号と受信したパイロット信号との差分を繰り返し算出し、繰り返し算出した値から得られる繰り返し精度の誤差を前記送受信した伝送路における信号の歪成分として推定することを特徴とする。
また、本発明による送信装置において、前記既知パターン情報のパイロット信号の信号列は、各変調方式で利用可能な変調シンボルが全て均一に伝送できるように重複なく選定されていることを特徴とする。
また、本発明による送信装置において、前記既知パターン情報のパイロット信号の信号列は、各変調方式で利用可能な変調シンボルのうち同心円上の1つ以上の信号点が全て均一に伝送できるように重複なく選定されていることを特徴とする。
また、本発明による送信装置において、前記送信信号生成手段は、主信号列の送信前にのみ、送信信号の歪補償を行うことを特徴とする。
また、本発明による送信装置において、前記送信信号生成手段は、常時又は定期的に前記伝送路の歪成分を監視し、該歪成分が所定の閾値以上になった場合に、送信信号の歪補償を行うことを特徴とする。
更に、本発明は、請求項1に記載の送信装置として構成するコンピュータに、送信したパイロット信号と受信したパイロット信号との差分から、送受信した伝送路における信号の歪成分を推定するステップと、当該歪成分を補償した送信信号を生成するステップと、を実行させるためのプログラムとしても特徴付けられる。
本発明による送信装置を用いることにより、特に、歪を有する伝送路に対する耐性の優れた情報伝送が可能となる。ので、伝送特性を極めて改善させることができる。
本発明による一実施例の送信装置を説明する。
図1に、本発明による一実施例の送信装置と衛星中継器を介する受信装置とを備える伝送システムの概略図を示す。また、図2に、本発明による一実施例の送信装置における計算フローを示す。
尚、図1に示す伝送システムは、各サービスで利用可能な周波数帯域幅にて多値変調のデジタル伝送方式を用いる既存の伝送形態として考えてよく、従って、送信装置1と衛星中継器2を介する受信装置3−1,3−2,・・・,3−N(Nは1以上の自然数)との間の通信に必要な規格及び信号処理要素の説明は省略し、本発明による送信装置の主要な構成要素のみを説明する。
例えば、本伝送システムで用いるAPSKのシンボル列は、後述するように全て複素信号と想定する。また、一般の受信者の受信装置3−Nとは別に、送信装置1が、送信部11及び受信部12を有し、送信部11及び受信部12を個別のデバイスとして設置可能であるが、受信部12は、送信部11と同一場所にあると想定する。更に、送信装置1は、衛星中継器2を介する衛星伝送路にて信号を伝送することを想定し、この場合、伝送路歪みが送信部11から衛星伝送路を介して受信装置3−N、又は受信部12へ経る過程においてのみ発生することを想定する。尚、この伝送路歪みの発生する原因の主要部分は、送信部11内の図示しない増幅器と衛星中継器2内の増幅器21との双方によって引き起こされることに留意すべきである。
図1を参照するに、送信装置1は、送信部11と受信部12とを備える。送信部11は、既知パターン発生部111と、基準信号列生成部112と、パイロット信号列生成部113と、誤差ベクトル列算出部114と、誤差ベクトル判定部115と、パイロット信号列/主信号列更新部116と、パイロット信号列/主信号列送信部117とを有する。受信部12は、パイロット信号列受信部121と、平均パイロット列算出部122とを有する。
送信装置1の動作を、図2を参照しながら説明する。まず、ステップS1にて、既知パターン発生部111は、既知パターンを発生させて、基準信号列生成部112、及びパイロット信号列生成部113に送出する。パイロット信号列生成部113は、この既知パターン情報源とするパイロット信号列Sp_startを生成する。また、基準信号列生成部112は、既知パターンから発生した初期のパイロット信号列Sp_startと同一の信号列を基準信号列Sp_referとして生成する。
このパイロット信号列Sp_startは、伝送すべき主データが含まれる主信号列S_dataの伝送性能を向上させるために補助的に伝送される信号と定義する。
この時、パイロット信号列Sp_startで利用する既知パターンは、変調方式で利用可能な変調シンボルが全て均一に伝送できるよう、既知パターンを重複なく選定されている必要がある。
具体的には、パイロット信号列Sp_startは、最低限、1種類以上の利用可能な変調シンボル列から構成される。QPSKを例にとると、パイロット信号列に用いる既知パターン例としては、{00,01,11,10}の4シンボルであり、該当するパイロット信号点列はSp_start={(1,1),(―1,1),(―1,―1),(1,―1)} となる。同様に、32APSKの場合には、パイロット信号列に用いる既知パターン例としては、{00000,00001,…,11110,11111}の32シンボルであり、該当するパイロット信号点列Sp_startは、各シンボルに対応する信号点の列となる。
尚、本実施例では、全てのシンボルに対応する信号点を既知の順序で伝送することとするが、信号点配置が対称性を持っている場合には、対称性のシンボルの一部の信号点を伝送するだけでも良い。例えば、同心円上に複数の信号点を持つ信号点配置の変調方式を用いる場合には、当該円上の信号点群のうち1つ以上が伝送されれば、伝送路歪の推定が可能である。
また、基準信号列生成部112は、既知パターン発生部111から既知パターンを取得して、初期状態におけるパイロット信号列Sp_startと同じものを基準信号列Sp_referとして生成してもよいし、パイロット信号列生成部113から初期状態におけるパイロット信号列Sp_startをコピーさせて受け取るように構成してもよい。
続いて、ステップS2にて、パイロット信号列/主信号列送信部117は、パイロット信号列生成部113から初期状態におけるパイロット信号列Sp_startを受信して、このパイロット信号列Sp_startを衛星中継器2に向けて、一定の間隔Tで繰り返し送信する。通常、パイロット信号列Sp_startの送信間隔に相当するシンボル周期Tのうちパイロット信号が送信されていない期間に、主データが含まれる主信号列S_dataを伝送する。主データが含まれる主信号列S_dataとは、通常の変調方式で伝送するデータの信号列であり、図示しない既知の生成手段によって生成することができる。従って、パイロット信号列Sp_startの各信号点は、所定の変調方式に従ってシンボル周期Tで順にS_data間で送信される。
パイロット信号列受信部121は、衛星中継器2の増幅器21を経た信号列として、周期Tの間隔でパイロット信号列Sp_startを受信する機能を有する。
送信部11から衛星中継器2を経て受信部12に信号を伝達する過程で伝送路歪が発生しうるため、受信部12が受信するパイロット信号列Sp_startを受信信号列Sp_start_distとして受信する。
続いてステップS3で、パイロット信号列受信部121は、一定期間(例えば、所定位置の信号点をM(Mは2以上の自然数)回、取得可能な期間)、受信信号列Sp_start_distをMシンボル受信し、平均パイロット列算出部122に送出する。
平均パイロット列算出部122は、受信したMシンボルの受信信号列Sp_start_distを、各シンボルについて平均ベクトルを求め、平均パイロット信号列Sp_aveを計算する。
尚、Mの値を十分大きな値に設定することで、ガウス性雑音の影響を取り除くことが可能である。Mを十分大きくとった場合の平均パイロット信号列Sp_aveは、伝送路固有の伝送路歪が含まれており、信号点配置図等でその影響を見ることができる。
続いて、ステップS4において、平均パイロット列算出部122は、算出した平均パイロット信号列Sp_aveを送信部11の誤差ベクトル列算出部114に出力する。
続いてステップS5に移行し、送信部11の誤差ベクトル列算出部114は、基準信号列生成部112から基準信号列Sp_referを取得し、平均パイロット列算出部122から得られた平均パイロット信号列Sp_aveと、基準信号列Sp_referとの差分ベクトルである誤差ベクトル列E=Sp_ave− Sp_referを各シンボルについて計算する。計算した誤差ベクトル列Eは、誤差ベクトル判定部115に送られる。
この誤差ベクトル列Eは、伝送路歪成分に相当する。誤差ベクトルEを計算するにあたり、基準とする値は初期のパイロット信号に相当するSp_referが望ましいが、SP_referは任意の値を設定することが可能である。
続いてステップS6にて、誤差ベクトル判定部115は、誤差ベクトルEの値を評価し、誤差ベクトルEの絶対値の自乗の総和が所定の閾値以下(好適には、誤差ベクトルEの絶対値の自乗の総和が0)であれば、計算終了とする。
ステップS6における評価結果として、誤差ベクトルEの総和が所定の閾値以下でない場合は、ステップS7に進む。
ステップS7にて、パイロット信号列/主信号列更新部116は、誤差ベクトル判定部115から、求めた誤差ベクトル列Eを取得し、この誤差ベクトル列E用いて、パイロット更新信号列Sp’=Sp_start−E、及び更新主信号列S_data’=S_data−Eを求める。
パイロット信号列/主信号列更新部116は、パイロット更新信号列Sp’及び更新主信号列S_data’をパイロット信号列/主信号列送信部117に送出し、再びパイロット信号列/主信号列送信部117が、パイロット更新信号列Sp’及び更新主信号列S_data’を送信することにより、伝送路歪の逆特性を送信信号に反映させることが可能となる。
尚、パイロット更新信号列Sp’及び更新主信号列S_data’の計算にあたり、ステップS1〜S7を繰り返し行って、その都度、基準信号列に対する誤差ベクトルを累積演算するように構成することができる。例えば、パイロット更新信号列Sp’=Sp_start −ΣE、及び更新主信号列S_data’=S_data−ΣEを演算する。これにより、Sp_start及びS_dataに誤差ベクトルEのベクトル減算を繰り返すことで、パイロット信号列/主信号列送信部117は、伝送路歪を補償した精度の高い送信信号を送信することができる(ステップS8)。
ここで、誤差ベクトルEの判定基準としては厳密に0である必要はなく、伝送路の品質によって、任意の値に設定することが可能である。
即ち、ステップS8にて、パイロット信号列/主信号列送信部117は、パイロット信号列Spを、ステップS7で求めたパイロット信号列Sp’に変更するとともに、主信号列S_dataを、更新主信号列S_data’に変更して衛星中継器2に送信する。以後、送信部11は、ステップS6における誤差ベクトル列Eにおける判定基準を満たすまで、上記ステップS2〜ステップS8を繰り返す。
32APSKを例に、図2の計算フローに従ってシンボル列が変化する様子を図3〜6に示す。図3は32APSKのパイロット信号列Sp_startの一例であり、シンボル列数は32である。図4は、伝送路歪を受けたパイロット信号列Sp_start_distから計算した平均信号列Sp_aveの一例である。
ここで、伝送路の系統としては、衛星伝送路を想定した。衛星伝送路としては、一般的な衛星中継器を構成するIMUXフィルター、TWT、OMUXフィルターを想定し、計算機シミュレーションにより系統を再現した。TWTの動作点は、バックオフ(OBO)=3.0dBとした。
図4において、周期Tは、9296シンボル、Mは、320160シンボルである。図4より、Sp_aveは、伝送路歪の影響を受け、Sp_startと比較し、歪んだ信号点に収束していることが分かる。
図5に上記ステップS2〜ステップS8までの計算フローを1回実施した際の、パイロット更新信号列Sp’を示す。図5から、最初のパイロット信号列Sp_startに対し、伝送路歪の逆特性(基準から歪みに対して対称的な補正)が加わっていることが分かる。
続いて、図6に上記ステップS2〜ステップS8までの計算フローにより求めた更新パイロット信号列Sp’(図5に相当)を再度、図1に示す衛星伝送路に通過させ、受信部12に入力して算出した平均パイロット信号列Sp_aveを示す。図6から、図2に示す計算フローの処理を経ることで、処理前の平均パイロット信号列である図4に比べ衛星伝送路に対する歪の影響が軽減されていることが分かる。また、図2に示す計算フローは、任意の変調方式に適したパイロット信号用の情報を選定しておくことで、任意の変調方式に適用可能であり、多様な変調方式に対する歪改善を図ることが可能である。
このように、本実施例の送信装置1は、32APSK等、非線形歪に影響を受けやすい変調方式の伝送特性を改善するために、衛星中継器2を介して再び受信した受信パイロット信号列を用いて、受信パイロット信号列と、送信するパイロット信号との誤差量(誤差ベクトルE)を評価し、非線形歪の量を推定し、非線形歪によって生じた誤差量を打ち消すよう、シンボル単位で変調信号を変更し、送信信号を補償することを繰り返すことにより、逐次変調信号を変更する。
好適には、多値変調のデジタル伝送方式における送信装置1として構成し、送信装置1は、既知パターン情報のパイロット信号の信号列を生成し、該パイロット信号を中継器に送信して、該中継器から当該パイロット信号を受信し、当該送信したパイロット信号と受信したパイロット信号との差分から、送受信した伝送路における信号の歪成分を推定し、当該歪成分を補償した送信信号を生成する。また、送信装置1は、当該送信したパイロット信号と受信したパイロット信号との差分を繰り返し算出し、繰り返し算出した値から得られる繰り返し精度の誤差を、その送受信した伝送路における信号の歪成分として推定するのが好適である。
本実施例によれば、送信装置1は、送信する変調信号を逐次変更し、上記繰り返し計算が十分な試行を行った後、伝送路歪の逆特性を含んだ変調信号へと変化する変調信号を生成して送信するため、伝送路上においては、変調信号に加えられた伝送路歪の逆特性が歪を打ち消すように作用するので、受信装置3−Nは、より歪の少ない信号を受信することができるようになる。
上述の実施例では、送信装置1と衛星中継器2との間で送受信を行って、波形歪み成分を導出して補償するとして説明したが、送信装置1と任意の地上放送中継器との間で送受信を行って、波形歪み成分を導出し、補償することもできる。
上述の実施例については代表的な例として説明したが、本発明の趣旨及び範囲内で、多くの変形及び置換することができることは当業者に明らかである。例えば、上述の実施例では、送信装置1は、主信号列の送信前にのみ歪補償を行うとして説明したが、常時又は定期的に伝送路の歪成分を監視し、該歪成分が所定の閾値以上になった場合に、送信信号の歪補償を行うように構成することもできる。従って、本発明は、上述の実施例によって制限するものと解するべきではなく、特許請求の範囲によってのみ制限される。
また、前述した実施例では、説明の便宜のために、送信装置1における各手段を個別の手段として説明したが、適宜組み合わせて、又は1つの制御手段で構成することができることは明らかである。また、例えば当該送信装置1を複数の装置又はコンピュータで実現することができる。更に、送信装置1として構成する1つ以上のコンピュータは、前述した各処理を実現させるために、中央演算処理装置(CPU)の制御によって実現でき、少なくとも1つ以上のメモリを備えることができる。更に、送信装置1としてコンピュータを機能させるために、メモリの所定の領域にCPUで実行させるためのプログラムを格納することができる。また、前述した各処理を実現させるために必要とされるデータを、メモリに一時的、又は恒久的に格納することもできる。このようなメモリは、適宜コンピュータ内部のROM、RAM又はハードディスクなどを用いて構成させることができ、或いは又、外部記憶装置(例えば、外付けハードディスク)を用いて構成させることもできる。従って、本発明は、前述した実施例に限定されるものではなく、その主旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。
本発明によれば、多値変調のデジタル伝送方式における送信信号を、受信装置で補償させることなく事前に補償して送信することができるので、多値変調のデジタル伝送を利用する任意の用途に有用である。
本発明による一実施例の送信装置と衛星中継器を介する受信装置とを備える伝送システムの概略図である。 本発明による一実施例の送信装置における計算フロー図である。 本発明による一実施例の送信装置における32APSKのパイロット信号列の一例を示す図である。 伝送路歪を受けたパイロット信号列から計算した平均信号列の一例を示す図である。 本発明による一実施例の送信装置における計算フローを、1回実施した際のパイロット更新信号列を示す図である。 本発明による一実施例の送信装置における更新パイロット信号列を再度、伝送路に通過させ、受信部12に入力して算出した平均パイロット信号列の一例を示す図である。
符号の説明
1 送信装置
2 衛星中継器
3−1,3−2,・・・,3−N 受信装置
11 送信部
12 受信部
21 衛星中継器の増幅器
111 既知パターン発生部
112 基準信号列生成部
113 パイロット信号列生成部
114 誤差ベクトル列算出部
115 誤差ベクトル判定部
116 パイロット信号列/主信号列更新部
117 パイロット信号列/主信号列送信部
121 パイロット信号列受信部
122 平均パイロット列算出部

Claims (7)

  1. 多値変調のデジタル伝送方式における送信装置であって、
    既知パターン情報のパイロット信号の信号列を生成する信号列生成手段と、
    該パイロット信号を中継器に送信して、該中継器から当該パイロット信号を受信する送受信手段と、
    当該送信したパイロット信号と受信したパイロット信号との差分から、送受信した伝送路における信号の歪成分を推定し、当該歪成分を補償した送信信号を生成する送信信号生成手段とを備えることを特徴とする、送信装置。
  2. 前記送信信号生成手段は、当該送信したパイロット信号と受信したパイロット信号との差分を繰り返し算出し、繰り返し算出した値から得られる繰り返し精度の誤差を前記送受信した伝送路における信号の歪成分として推定することを特徴とする、請求項1に記載の送信装置。
  3. 前記既知パターン情報のパイロット信号の信号列は、各変調方式で利用可能な変調シンボルが全て均一に伝送できるように重複なく選定されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の送信装置。
  4. 前記既知パターン情報のパイロット信号の信号列は、各変調方式で利用可能な変調シンボルのうち同心円上の1つ以上の信号点が全て均一に伝送できるように重複なく選定されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の送信装置。
  5. 前記送信信号生成手段は、主信号列の送信前にのみ、送信信号の歪補償を行うことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の送信装置。
  6. 前記送信信号生成手段は、常時又は定期的に前記伝送路の歪成分を監視し、該歪成分が所定の閾値以上になった場合に、送信信号の歪補償を行うことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の送信装置。
  7. 請求項1に記載の送信装置として構成するコンピュータに、
    送信したパイロット信号と受信したパイロット信号との差分から、送受信した伝送路における信号の歪成分を推定するステップと、
    当該歪成分を補償した送信信号を生成するステップと、
    を実行させるためのプログラム。
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