JP2010021944A - 遅延時間推定装置、方法及びプログラム - Google Patents

遅延時間推定装置、方法及びプログラム Download PDF

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Tomohiko Oikawa
朋彦 及川
Koichi Kihara
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Abstract

【課題】わずかな処理量や小規模のハードウェアで効率よくエコー経路の往復伝搬遅延時間を推定することができる遅延時間推定装置、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】本発明の遅延時間推定装置は、受信入力信号及び送信入力信号の信号波形の包絡線を生成する包絡線生成手段と、受信入力信号及び送信入力信号の零交差計数手段と、受信入力信号及び送信入力信号の単位時間当たりの零交差数情報を所定時間だけ記憶する一時記憶手段と、受信入力信号の零交差数情報と送信入力信号の零交差数情報との相関性を時間差を変数として求め、その相関結果に基づいて当該エコー経路の遅延推定時間を推定する遅延時間推定手段と、受信入力信号の信号包絡線と、送信信号入力信号の信号包絡線と、遅延推定時間とに基づいて、遅延推定手段の相関演算の有意性を判定する有意性判定手段とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、遅延時間推定装置、方法及びプログラムに関し、例えば、電話回線のエコー信号を消去する回線エコーキャンセラからエコー信号発生地点までの往復伝搬遅延時間を推定する装置、方法及びプログラムに適用し得るものである。
図2は、エコー反射点までの往復伝搬遅延時間が大きな回線エコーキャンセラの配備例を示す構成図である。
なお、図2においては、伝送路1、2、3及び4は2線伝送路であるが、便宜上1本線で描いている。
伝送路1は、図2に図示しない対向側の電話機から送信されてくる音声信号x(n)の伝送経路であり、回線エコーキャンセラ5及び中継網(NW)6を介して、2線/4線変換器(HYB)7に接続されている。
音声信号x(n)は、2線/4線変換器7でのインピーダンス不整合により、その一部が反射し、信号y(n)として伝送路3及び中継網6に入り込み、回線エコーキャンセラ5に与えられる。
このエコー信号y(n)は、回線エコーキャンセラ5で消去されるが、一般には、完全に消去することは不可能なので、残留エコー信号e(n)が伝送路4を介して、対向側電話機に戻っていく。
次に、回線エコーキャンセラ5で一般的に実用されている代表的なエコー消去アルゴリズムである学習同定法について説明する。なお、これ以降、特に断らない限り、信号はある標本化レートで量子化された離散値系信号とみなし、時間は標本化周期を1単位時間とする離散時間nで表記することとする。
エコー消去アルゴリズムにおいて、回線エコーキャンセラ5から見た電話機8側のエコー経路を線形シフト不変システムとみなし、具体的には、N次の有限インパルス応答型フィルタとみなす。
当該フィルタのタップ係数をh(k)、また、回線エコーキャンセラ5が推定する当該フィルタの時刻nの時点でのタップ係数をg(k)、回線エコーキャンセラ5が推定するエコー信号をy’(n)と表すと、当該アルゴリズムは(1)式で表すことができる。
Figure 2010021944
(1)式において、μはg(k)の収束速度を決定するパラメータであり、通常、0<μ<2の範囲に設定される。
次に、回線エコーキャンセラ5とエコー反射点である2線/4線変換器7との間の往復伝搬距離は長く、また、中継網6の内部に配置されている各種ネットワーク装置による処理遅延により、回線エコーキャンセラ5と2線/4線変換器7との間の往復伝搬遅延時間Trtは十分に大きいものとする。
ここで、Trtは離散時間換算でNDLY単位時間に相当するとし、この遅延をz関数による伝達関数HDLY(z)で表すと(2)式となる。
また、2線/4線変換器7を有限インパルス応答型フィルタとみなしたときのフィルタ次数をNHYB、当該フィルタのタップ係数をh(0)、h(1)、…、h(NHYB)とし、当該フィルタのz関数による伝達関数をNHYB(z)で表すと(3)式となる。
Figure 2010021944
したがって、このときのエコー経路をz関数による伝達関数HEP(z)と表すと、(4)式となる。
(4)式で表されるエコー経路の伝達関数の入出力信号をそれぞれx(n)、y(n)とし、これらのz変換をX(z)、Y(z)とすると、(5)式に示す関係が成立する。
(5)式において、Z−NDLYX(z)は時間領域において、入力信号x(n)をNDLY単位時間だけ遅延させることを意味する。実際、(5)式を逆z変換により時間領域に変換すると(6)式を得る。
Figure 2010021944
EP(z)を逆z変換した離散時間領域の信号hEP(n)の具体例を図3に示す。
EP(n)の時間的な振る舞いは前述した説明に従っており、式(7)で表される。
Figure 2010021944
ここで、(1)式に従ってエコー推定を実施する回線エコーキャンセラ5の推定器のフィルタ次数Nとし、これとNDLY及びNHYBとの関係を式(8)のように想定し、(6)式で表されるエコー信号y(n)と(1)式で表せるエコー推定信号y’(n)とを、(9)式に示すように比較する。
Figure 2010021944
(9)式において、推定エコー信号y’(n)の右辺のx(n)の係数g(k)は、学習によりエコー信号y(n)の右辺のx(n)の係数h(k)に下式に示すように収束する。
Figure 2010021944
(10)式は、次のことを示唆している。仮に、前もって、エコー経路の遅延時間が判明しているならば、回線エコーキャンセラ5はフィルタ係数g(0)〜g(NDLY−1)の算出を省略できると同時に、g(0)〜g(NDLY−1)を格納するメモリ領域も節約することができる。
実際のところ、2線/4線変換器7のインパルス応答時間は、非特許文献1による実測結果によると16msec以内となることが判明しているのに対して、エコー経路の遅延時間はネットワークトポロジー、並びに、通信事業者の設備運用方針に依存することとなり、前もって知ることは不可能である。
したがって、この場合、エコー経路の遅延時間を推定できる機能を回線エコーキャンセラに具備することが望ましい。これにより、回線エコーキャンセラのエコー推定に関する処理量の低減を可能とし、とりわけ、通信事業者向けVoIP(Voice Over IP)ゲートウェイ装置のように多数の音声呼を収容する装置にとっては大きなメリットとなる。
次に、従来技術による遅延時間の推定技術について説明する。
エコー経路の遅延時間を推定する既存の3種類の方法について説明する。
第1の従来方法は、特許文献1などに開示されているものであり、これは音声パケットの中に時刻情報を付加し、これにより、遅延時間を算出するものである。しかしながら、本方法は、IP(Internet Protocol)においては、非特許文献2によってさらに汎用的に往復伝搬遅延時間を算出するメカニズムが規定されている。これにより、回線エコーキャンセラに遅延推定器を具備しなくてもよいことになる。
第2の従来方法は、特許文献2、特許文献3、特許文献4などに開示されているものであり、遅延推定専用の機能を具備することなく、通常のエコー推定処理を実施する。つまり、エコー経路を線形シフト不変システムとみなし、前述した学習同定法などのアルゴリズムを利用してエコー経路の伝達関数を推定し、具体的には(10)式に示す伝達関数の推定係数g(k)を算出し、例えば、0≦k≦dの範囲でg(k)≒0に収束するならば、このdをエコー経路の遅延時間とみなす。純粋遅延とみなされた推定係数はエコー推定処理から排除することで、エコーキャンセラの処理量の低減を図るものである。
第3の従来方法は、特許文献5、特許文献6に開示されているものであり、エコーキャンセラが電話機側に送信する音声信号と電話機側から反射されて戻ってくるエコー信号の相互相関を取り遅延時間を決定するものである。
特開2001−333000号公報 特開平9−55687号公報 特表2001−501413号公報 特開平7−283859号公報 特開平7−303061号公報 特表2005−528039号公報 ITU−T勧告 G.168 Appendix II IETF RFC3550
しかしながら、上述した従来の遅延時間推定方法は、以下のような問題が生じ得る。
第1の従来方法に関する非特許文献2の適用条件は、エコーを発生する箇所と音声信号をパケット化する箇所の伝搬遅延時間が無視できる場合、かつ、エコー消去対象となる電話機側のインタフェースがIPパケットインタフェースである場合に限定される。しかしながら、エコーキャンセラとエコー反射点の間にIP網が介在することは極めて稀である。また、既存固定電話を時分割多重(TDM)インタフェースで収容することが一般的となっているVoIP装置に搭載する回線エコーキャンセラには、この方式を適用できないという問題が生じ得る。
また、第2の従来方法は初期のエコー推定の学習においては処理量の低減化を図ることが一切できず、これは、多数の電話呼を収容するVoIPゲートウェイ装置仕様には耐えられないという問題が生じ得る。理由としては、これらの通信装置においては、収容呼を全チャネル同時に通話状態に遷移させるまでに要する時間がサービス稼働率を決定する要因として重要視されているからである。よって、これらの通信装置に第2の従来方法を採用すると、エコー経路の往復伝搬遅延時間も含めたエコー推定を全チャネル同時実施するだけの処理量を具備させるか、若しくは、それだけの処理量を確保できないときは収容呼を幾つかのグループに分け時系列的に何回かに分けてエコー推定を実施することとなる。いずれにしても、第2の従来方法は、多数の音声呼を収容する装置に実装するエコーキャンセラに適していない。
第3の従来方法では、エコーキャンセラが電話機側に送信する音声信号と電話機側から反射されて戻ってくるエコー信号の相互相関を取ることが必要となっている。一般的に相互相関演算の処理量はエコー推定処理のそれとそれほど変わらず、また、特許文献5や特許文献6は相関演算の具体的な処理方法については言及していない。
そこで、本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、わずかな処理量や小規模のハードウェアで効率よくエコー経路の往復伝搬遅延時間を推定することを目的とするものである。
かかる課題を解決するために、第1の本発明の遅延時間推定装置は、(1)受信入力信号の信号波形の包絡線を生成する受信信号包絡線生成手段と、(2)受信入力信号を復号した復号信号値に基づいて零交差を判別し、受信入力信号の所定時間当たりの零交差数を計数する受信信号零交差計数手段と、(3)受信入力信号の単位時間当たりの零交差数情報を所定時間だけ記憶する受信信号一時記憶手段と、(4)エコー経路を経由してエコーキャンセラに入力するエコー信号を含む送信入力信号の信号波形の包絡線を生成する送信信号包絡線生成手段と、(5)送信入力信号を復号した復号信号値に基づいて零交差を判別し、送信入力信号の所定時間当たりの零交差数を計数する送信信号零交差計数手段と、(6)送信入力信号の単位時間当たりの零交差数情報を所定時間だけ記憶する送信信号一時記憶手段と、(7)受信信号一時記憶手段から受信入力信号の零交差数情報と、送信信号一時記憶手段から送信入力信号の零交差数情報との相関性を、時間差を変数として求め、その相関結果に基づいて当該エコー経路の遅延推定時間を推定する遅延時間推定手段と、(8)受信信号包絡線生成手段により生成された受信入力信号の信号包絡線と、送信信号包絡線生成手段により生成された送信信号入力信号の信号包絡線と、遅延推定時間とに基づいて、遅延推定手段の相関演算の有意性を判定する有意性判定手段とを備えることを特徴とする。
第2の本発明の遅延時間推定方法は、(1)受信信号包絡線生成手段が、受信入力信号の信号波形の包絡線を生成する受信信号包絡線生成工程と、(2)受信信号零交差計数手段が、受信入力信号を復号した復号信号値に基づいて零交差を判別し、受信入力信号の所定時間当たりの零交差数を計数する受信信号零交差計数工程と、(3)受信信号一時記憶手段が、受信入力信号の単位時間当たりの零交差数情報を所定時間だけ記憶する受信信号一時記憶工程と、(4)送信信号包絡線生成手段が、エコー経路を経由してエコーキャンセラに入力するエコー信号を含む送信入力信号の信号波形の包絡線を生成する送信信号包絡線生成工程と、(5)送信信号零交差計数手段が、送信入力信号を復号した復号信号値に基づいて零交差を判別し、送信入力信号の所定時間当たりの零交差数を計数する送信信号零交差計数工程と、(6)送信信号一時記憶手段が、送信入力信号の単位時間当たりの零交差数情報を所定時間だけ記憶する送信信号一時記憶工程と、(7)遅延時間推定手段が、受信信号一時記憶手段から受信入力信号の零交差数情報と、送信信号一時記憶手段から送信入力信号の零交差数情報との相関性を、時間差を変数として求め、その相関結果に基づいて当該エコー経路の遅延推定時間を推定する遅延時間推定工程と、(8)有意性判定手段が、受信信号包絡線生成手段により生成された受信入力信号の信号包絡線と、送信信号包絡線生成手段により生成された送信信号入力信号の信号包絡線と、遅延推定時間とに基づいて、遅延推定手段の相関演算の有意性を判定する有意性判定工程とを有することを特徴とする。
第3の本発明の遅延時間推定プログラムは、コンピュータを、(1)受信入力信号の信号波形の包絡線を生成する受信信号包絡線生成手段、(2)受信入力信号を復号した復号信号値に基づいて零交差を判別し、受信入力信号の所定時間当たりの零交差数を計数する受信信号零交差計数手段、(3)受信入力信号の単位時間当たりの零交差数情報を所定時間だけ記憶する受信信号一時記憶手段、(4)エコー経路を経由してエコーキャンセラに入力するエコー信号を含む送信入力信号の信号波形の包絡線を生成する送信信号包絡線生成手段、(5)送信入力信号を復号した復号信号値に基づいて零交差を判別し、送信入力信号の所定時間当たりの零交差数を計数する送信信号零交差計数手段、(6)送信入力信号の単位時間当たりの零交差数情報を所定時間だけ記憶する送信信号一時記憶手段、(7)受信信号一時記憶手段から受信入力信号の零交差数情報と、送信信号一時記憶手段から送信入力信号の零交差数情報との相関性を、時間差を変数として求め、その相関結果に基づいて当該エコー経路の遅延推定時間を推定する遅延時間推定手段、(8)受信信号包絡線生成手段により生成された受信入力信号の信号包絡線と、送信信号包絡線生成手段により生成された送信信号入力信号の信号包絡線と、遅延推定時間とに基づいて、遅延推定手段の相関演算の有意性を判定する有意性判定手段として機能させることを特徴とする。
本発明によれば、わずかな処理量や小規模のハードウェアで効率よくエコー経路の往復伝搬遅延時間を推定することができる。
(A)第1の実施形態
以下では、本発明の往復伝搬遅延時間推定装置、方法及びプログラムの第1の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(A−1)第1の実施形態の構成
図1は、第1の実施形態の往復伝搬遅延時間推定器、擬似遅延器、ならびに、これら周辺の構成を示すブロック図である。
図1においては、往復伝搬遅延時間推定器100、擬似遅延器200、回線エコーキャンセラ300、エコー経路400を備える。
なお、図1において、回線エコーキャンセラ300及びエコー経路400は本発明の対象外であるが、説明便宜上、図示するものとする。
また、往復伝搬遅延時間推定器100、擬似遅延器200、回線エコーキャンセラ300の各機能構成は、ハードウェアで実現されてもよいし、コンピュータソフトウェアで実現されてもよいし、又は、ハードウェアとソフトウェアの混成で実現されてもよい。
往復伝搬遅延時間推定器100は、受信入力端子Rinに入力した受信入力信号と、エコー経路400を介して送信入力端子Sinに入力した送信入力信号とを取り込み、受信入力信号及び送信入力信号に基づいて、エコー経路推定遅延時間141を推定するものである。
また、往復伝搬遅延時間推定器100は、推定したエコー経路推定遅延時間141を擬似遅延器200に与えるものである。
擬似遅延器200は、往復伝搬遅延時間推定器100からエコー経路推定遅延時間141と受信入力端子Rinから入力した受信入力信号とを取り込み、受信入力信号に対してエコー経路推定時間141の遅延を与えて、回線エコーキャンセラ300に与えるものである。
回線エコーキャンセラ300は、擬似遅延器200からエコー経路推定遅延時間141だけ遅延された受信入力信号を受け取り、擬似エコーを生成し、送信入力信号から擬似エコーを差し引いた信号を送信出力端子Soutから出力するものである。
図1において、往復伝搬遅延時間推定器100は、復号器101、絶対値化器102、低域ろ波器103、零交差判別器104、零交差計数器105、一時記憶素子106、復号器111、絶対値化器112、低域ろ波器113、零交差判別器114、零交差計数器115、一時記憶素子116、最小自乗演算器120、有意性判定器130、判定保護器140を少なくとも有するものである。
(A−2)第1の実施形態の動作
次に、第1の実施形態の往復伝搬遅延時間推定器100におけるエコー経路推定時間の推定処理について図面を参照しながら詳細に説明する。
以下では、まず、往復伝搬遅延時間推定器100における処理の動作を概略的に説明し、その後、各機能ブロックにおける詳細な処理の動作を説明する。
(A−2−1)往復伝搬遅延時間推定器100における概略動作
まず、図1に図示しない対向側電話機から送出された音声信号は、2線伝送路501を介して、擬似遅延器200及び往復伝搬遅延時間推定器100に入力される。
往復伝搬遅延時間推定器100に入力された音声信号は、復号器111に与えられる。
復号器111において、音声信号は、ディジタル信号処理により頻繁に実施されることになる加減乗除演算に適用可能な線形符号に変換される。
線形符号に変換されると、この線形符号は、絶対値化器112及び零交差判別器114に与えられる。
絶対値化器112において、線形符号は、入力信号が負数のときに限り、大きさが等しく、符号を反転させた正数に変換される。
絶対値化器112により絶対値化された音声信号は、低域ろ波器113に与えられる。入力した音声信号は、低域ろ波器113により高域周波数成分を遮断することにより、音声信号の包絡線が抽出される。
この包絡信号は、有意性判定器130に与えられ、電力の有意性判定条件(Rin側の電力閾値の判定、ダブルトーク状態の判定)として使用される。
一方、復号器111からの線形符号が零交差判別器114に与えられると、零交差判別器114は音声符号が零交差をしたか否かを判定し、零交差計数器115が単位標本時間における零交差の回数を計測する。また、零交差計数器で計測した一定時間分の零交差の回数は一時記憶素子116に保持される。
また、対向側電話機からの音声信号は、2線伝送路501を介してエコー経路400に送出される。また、当該エコー経路400で反射されたエコー信号が、2線伝送路502を介して往復伝搬遅延時間推定器100及び回線エコーキャンセラ300に入力する。
往復伝搬遅延時間推定器100に入力したエコー信号は、復号器101に入力される。
復号器101において、エコー信号は、ディジタル信号処理において頻繁に実施されることになる加減乗除演算に適用可能な線形符号に変換される。この線形符号は、絶対値化器102及び零交差判別器104に入力される。
絶対値化器102において、線形符号は、入力信号が負数のときに限り、大きさが等しく、符号を反転させた正数に変換される。
絶対値化器102により絶対値化されたエコー信号は、低域ろ波器103に入力され、低域ろ波器103によりエコー信号の高域周波数成分が遮断され、エコー信号の包絡線が抽出される。
この包絡線信号は、有意性判定器130に与えられ、有意性判定器130において、電力の有意性判定条件(ダブルトーク状態の判定)として使用される。
一方、復号器101からの線形符号が零交差判別器104に与えられると、零交差判別器104は音声信号が零交差をしたか否かを判定し、零交差計数器105は単位標本時間における零交差の回数を計測する。また、零交差計数器105で計測された一定時間分の零交差の回数は一時記憶素子106に保持される。
最小自乗演算器120は、一時記憶素子116に一定時間記憶されているエコー経路400に出力される音声信号の零交差回数と、一時記憶素子106に一定時間記憶されているエコー経路400から反射されて戻ってきたエコー信号の零交差回数とを、時間差を変数にして自乗差を算出するものである。
そして、音声信号の零交差回数及びエコー信号の零交差回数の自乗差が最小となるときの時間差が、往復伝搬遅延時間推定器100から見たときのエコー経路の往復伝搬遅延時間に相当する。
有意性判定器130は、低域ろ波器103及び113からの出力に基づいて、被測定信号の電力などを監視すると共に、最小自乗演算器120の出力が有意であるか否かを判定するものである。
判定保護器140は、有意性判定器130からの出力に基づいて、エコー経路の往復遅延伝搬時間の統計的信頼性を評価するものである。判定保護器140は、統計的信頼性を得ることができた時点で、エコー経路推定遅延時間141を擬似遅延器200に与えるものである。
擬似遅延器200は、往復伝搬遅延時間推定器100からのエコー経路推定遅延時間141に相当する遅延を受信入力信号に与えて、遅延を与えた音声信号を回線エコーキャンセラ300に与えるものである。
(A−2−2)復号器101及び111における動作
復号器101及び111は、符号化された入力音声信号を、加減乗除演算処理が可能な線形符号に変換するものである。この線形符号としては、例えば、2の補数の固定小数点などに変換する。
ここで、音声信号は、既存電話網での伝送の場合、一般にITU−T勧告G.711に準拠したPCM(パルス符号変調)符号で伝送される。
復号処理としては、例えばITU一T勧告G.711のPCM符号は高々8ビット符号にすぎないので、例えば256ワードの変換テーブル、つまり、変換ROM(Read Only Memory)を用意し、PCM符号をアドレスとし、当該アドレスに線形符号を格納しておくことで、復号処理は単なる変換ROMのリードだけで完了する方法を適用することができる。
もちろん、復号化アルゴリズムに従って計算して求めることも適用できる。しかし、今日のハードウェアの集積技術及びゲート単価からすれば、上述した変換ROMを用意して復号する復号処理ほうがコスト面のメリットがある。
なお、ITU−T勧告G.711以外の符号化の場合にも、その符号化に応じた復号処理を適用することができ、この場合の復号処理は当該符号化で規定されているアルゴリズムに準拠した処理を実施するものとする。
(A−2−3)絶対値化器102及び112における動作
絶対値化器101及び112は、入力信号が負数であるときに限り、当該入力信号の符号を反転させ、負数を正数に変換するものである。この絶対値化器102及び112と、次に説明する低域ろ波器103及び113とは、包絡線を得るために具備しているものである。
ここで、音声信号の包絡線の簡易な算出法としては、種々の方法を適用することができるが、例えば音声信号の局所的極大値を抽出してこれらを接続することで求める方法を適用するこができる。これは、音声信号の絶対値を取り、低域ろ波器103及び113を通すことで実現される。
(A−2−4)低域ろ波器103及び113における動作
低域ろ波器103及び113は、予め設定された遮断周波数よりも低い周波数成分を通過させ、遮断周波数よりも高い周波数成分を遮断するものである。
低域ろ波器103及び113は、前述した絶対値化器102及び112と共に音声信号から包絡線信号を抽出するために具備されているものである。
(A−2−5)零交差判別器104及び114における動作
図4は、零交差判別器104及び114による零交差判別を説明する説明図である。
零交差判別器104及び114は、復号器101及び111からの音声信号(線形符号)の標本データの信号レベルが、負値から正値、又は、逆に正値から負値に零交差するか否かを判別するものであり、零交差の判別の際に参照する閾値を変化させる。つまり、零交差判別器104及び114は、ヒステリシス特性を有した零交差の判別を実施するものである。
ここで、音声信号レベルが負側から正側に零交差するときに参照する閾値を「+ZERO_TH」、音声信号レベルが正側から負側に零交差するときに参照する閾値を「−ZERO_TH」とする。
零交差の判別条件は、信号レベルが+ZERO_TH未満の音声信号が+ZERO_TH以上に遷移するとき、または、信号レベルが−ZERO_TH超過の音声信号が−ZERO_TH以下に遷移するときとする。
(A−2−6)零交差計数器105及び115における動作
零交差計数器105及び115は、一定時間当たりの零交差判別器104及び114により判別された零交差数を計数ものである。この実施形態では、計数対象とする時間区間をNサンプル時間とする。1サンプル時間は音声信号の標本化間隔に相当する。
図5は、零交差計数器105及び115の構成を示す構成図である。図5において、零交差計数器105及び115は、Nワードのシフトレジスタ(Shift Register)602と、アップ/ダウンカウンタ(Up/Down Counter)601を有する。
図5において、零交差判別器104及び114からの判別結果は、シフトレジスタ602及びアップ/ダウンカウンタ601に与えられる。
アップ/ダウンカウンタ601では、零交差有りの場合のみ「+1」でインクリメントする。
また、シフトレジスタ602では、判別結果がNサンプル時間後にアップ/ダウンカウンタ601に出力される。このとき、アップ/ダウンカウンタ601は、シフトレジスタ601からの出力を取り込むと、「−1」でデクリメントする。
以上の処理を行うことにより、Nサンプル時間当たりの零交差数の情報1サンプル時間単位で取得することができる。
なお、零交差計数器105及び115の構成は、図5に示す構成以外の構成に限定されるものではなく種々の構成を採用することができる。例えば、図5のシフトレジスタ602の代わりに、格納データのシフトを必要とせず、リード/ライトアドレスを循環的に変化させることでシフトレジスタと同等の機能を実現する循環キューを使用することもできる。
(A−2−7)S側の一時記憶素子106の動作
一時記憶素子106は、零交差計数器105の出力をMサンプル毎にL個、つまり、LMサンプル時間保持するシフトレジスタ、もしくは、循環キューを適用することができる。
図6は、一時記憶素子106における格納の様子を説明する説明図である。図7は、一時記憶素子106に格納される零交差数の時間関係を説明する説明図である。
図7において、1単位時間をMサンプル時間とし、Mサンプル時間は往復伝搬遅延時間推定器100の時間分解能に相当するものである。
また、図6及び図7に示すように、一時記憶素子106は、零交差の計数区間であるNサンプル時間の零交差数の情報をLMサンプル時間保持するようにする。
(A−2−8)R側の一時記憶素子116の動作
一時記憶素子116は、零交差計数器115の出力をMサンプル毎に(L+K−1)個、つまり、(L+K−1)Mサンプル時間保持するシフトレジスタ、もしくは、循環キューを適用することができる。図8は、一時記憶素子116における格納の様子を説明する説明図である。
(A−2−9)最小自乗演算器120における動作
これ以降の説明では、時間は離散時間nで表記し、Mサンプル時間を1単位時間として説明する。
S(n)とR(n)の時間差をパラメータとして、時刻nにおけるS(n)とR(n)との差分の自乗和がD(n,τ)を計算する。
Figure 2010021944
時刻nにおいて、D(n,τ),0≦τ≦K−1を最小化するτminが往復伝搬遅延時間に対応する。
Figure 2010021944
時刻nが更新されるたびにD(n,τ),0≦τ≦K−1を計算することになるが、D(n,τ)を効率よく算出することを考える。時刻n+1でのD(n,τ)は式(4−1)と同様に下記のように表現できる。
Figure 2010021944
しかしながら、式(4−1)と式(4−3)の累和Σには多くの共通項が存在する。異なる項だけに着目して式(4−3)を表現しなおすと、次のようになる。
Figure 2010021944
これにより、N回の差分の自乗和演算を2回に低減できることになる。
(A−2−10)有意性判定器130における動作
有意性判定器130は、相関演算の有意性を判定するものである。相関演算の有意性を低下させる要因には以下のものが想定される。
(1)遠端話者の音声包絡線信号電力
これ以降において、近端話者とは、図1におけるエコー経路400に接続されている電話端末(図示しない)の話者のことを指している。これに対して、近端話者の対向者を遠端話者と呼ぶ。
図1の2線伝送路501を介して遅延時間推定器100に入力される遠端話者の音声包絡線信号の電力つまり、低域ろ波器113の出力である遠端話者包絡線信号電力が小さいときは、遠端話者包絡線信号の信号対雑音比(SN比)が悪くなり、最小自乗演算器120の演算結果の信頼性が劣化するので、このときの演算結果は無効化される必要がある。この実施形態では、R側のLPF出力にある閾値を設けて監視することにする。
(2)ダブルトーク
ダブルトークとは、遠端話者と近端話者が同時に話中状態にあることをいう。当然のことながら、この場合、エコー経路の遅延時間を算出するための最小自乗演算は意味をなさないので、最小自乗演算器120の演算結果は無効化される必要がある。
ダブルトーク検出は、近端側の低域ろ波器103の出力DC(S)と遠端側の低域ろ波器113の出力DC(R)との比率に適当な閾値を設けて判定すればよい。
例えば、ITU−T勧告G.168ではエコー経路のエコー反射減衰量は6dB以上であることを想定しているので、音声の低域ろ波器の出力にもこの関係が適用できると想定すると、この場合、DC(S)>(1/2)×DC(R)ならばダブルトークとみなすことができる。なお、この閾値として実際に採用する値に関しては、各通信事業者が加入者回路で規定しているエコー反射減衰量に依存することになる。
(3)最小自乗演算値
最小自乗演算器120は、時刻nが更新される毎に、式(4−2)を0≦k<Mについて演算し、M個のD(n,τ)を当該有意性判定器130に引き渡す。
この中からD(n,τ)の自乗和を最小化するτの値をτminとするとき、τminが求めようとしている遅延時間に相当する。ただし、D(n,τmin)がある閾値を超過しているときは、相関性が不十分とみなして、最小自乗演算器120の演算結果は廃棄される。
(4)包絡線信号の周期性
Rin側のMサンプルごとの零交差数R(n)、R(n−1)、・・・、R(n−L+1)の全ての値がほぼ一定であるとき、これは繰り返し波形、つまりは狭帯域信号であるとみなすことができる。狭帯域の判定はR(n)の分散を算出し、この分散がある閾値よりも小さいとき狭帯域信号が入力していると判定すればよい。
R(n)の平均値をMEAN_R(n)とすると、式(4−5)が得られる。
Figure 2010021944
以上、4種類の有意性検査をすべて満たしたときのみ、有意性判定器130は、最小自乗演算器120による演算結果を有意とみなし、このときのエコー経路までの往復伝搬遅延時間に対応するτminを判定保護器140に与える。
(A−2−11)判定保護器140における動作
判定保護器140は、有意性判定器130からのエコー経路400の往復伝搬遅延時間の統計的信頼性を評価し、統計的信頼性を取得した時点で、エコー経路の往復伝搬遅延時間141を擬似遅延器200に与えるものである。
このように、判定保護器140が統計的信頼性を評価する理由は、次の理由からである。
電話網の回線エコーキャンセラに採用される遅延推定器は、通信中の遠端話者信号を試験信号として用いて遅延時間を推定しなければならない。このため、話者信号自身の非定常性、話者周辺の環境騒音、ダブルトークなどの影響により、前述した有意性判定器130だけでは完璧な有意性判定を下すことは不可能である。このため、有意性判定器130が報告するτminの統計的信頼性を評価する必要がある。
ここで、判定保護器140による統計的信頼性を評価する方法としては、例えば、実用的で簡単な多数決論理などの保護論理を適用することができる。
図9は、多数決論理を説明する状態遷移図である。図9では、(a)及(b)の2種類の論理を示す。
図9(a)の状態遷移図において、まず最初は[状態0]の箱から開始する。[状態0]では、各種変数を初期化した後に、有意性判定器130から遅延時間τminが報告されるのを待つ。
有意性判定器130からτminが報告されると、これを変数Delayに格納し、[状態1]に遷移し、次の報告を待つ。
[状態1]のとき、有意性判定器130からτminが報告されると、Delayとτminの値を比較し、同一なら[状態2]に遷移する。これを図9(a)ではYesと表現している。
Delayとτminの値が異なっているときは、1つ前状態の[状態0]に戻る。これを図9(a)ではNoと表現している。
以下同様に処理を進めていき、[状態m]に到達した時点で、続計的信頼性は得られたと想定し、擬似遅延器(001−200)にエコー経路までの推定伝搬遅延時間を報告すると同時に、[状態0]に戻り、以後、前述した処理を繰り返す。
次に、図9(b)の状態遷移図において、まず最初は[状態0]の箱から開始する。[状態0]では、各種変数を初期化した後に、有意性判定器130から遅延時間τminが報告されるのを待つ。
有意性判定器130からτminが報告されるとこれを変数Delayに格納し、[状態1]に遷移し、次の報告を待つ。
[状態1]のとき、有意性判定器130からτminが報告されると、Delayとτminの値を比較し、同一なら[状態2]に遷移する。これを図9(b)ではYesと表現している。
Delayとτminの値が異なっているときは、現在の状態番号がいかなる値であっても[状態0]に戻る。これを図9(b)ではNoと表現している。
以下同様に処理を進めていき、[状態m]に到達した時点で、統計的信頼性は得られたと想定し、擬似遅延器200にエコー経路までの推定伝搬遅延時間141を報告すると同時に、[状態0]に戻り、以後、前述した処理を繰り返す。
なお、上記した2種類の保護論理において、Yesの条件はDelayと今回報告されたτminが同一であることにしたが、実際の遅延時間が例えばτminとτmin+1の中間の値であるときは、有意性判定器130が報告する推定遅延時間はτminの値とτmin+1の値が例えば50%の頻度で現われる可能性がある。
この場合、Yesの条件を、Delay−1≦τmin≦Delay+1としてもよい。
(A−2−12)擬似遅延器200における動作
擬似遅延器200は、遠端話者信号が2線伝送路501を介してエコー経路400に送出されてから、エコー経路400を経由して、2線伝送路502を介して回線エコーキャンセラ300に戻ってくるまでに要する往復伝搬遅延時間141に相当する遅延時間を遠端話者信号に与えた後で、当該信号を回線エコーキャンセラ300に提供するものである。
当該擬似遅延器200は、既知のシフトレジスタで構成してもよいし、汎用メモリ空間上に循環キューを作成して論理シフトレジスタを構成してもよい。
遅延量は、往復伝搬遅延時間推定器100から報告される推定値に従うものとする。ただし、往復伝搬遅延時間推定器100の推定値には時間分解能、つまり、包絡線信号の標本化間隔に相当する誤差を含むので、当該擬似遅延器200で作成する遅延時間は、往復伝搬遅延時間推定器100が報告する値よりも少なくとも1単位時間分解能だけ短い遅延時間に設定するべきである。
(A−3)第1の実施形態の効果
以上のように、第1の実施形態の往復伝搬遅延時間推定器100を用いることにより以下に示す効果を適用することができる。
[効果1]
第1の実施形態によれば、音声信号から一定時間ごとの零交差数を抽出することにより、見た目の標本化速度を数十分の1程度に低減できるので、音声信号の相互相関により往復伝搬遅延時間推定を実施する場合と比較して、処理量とメモリ量を数十分の1程度に低減することが可能である。
[効果2]
第1の実施形態によれば、音声信号の零交差数に基づいた往復伝搬遅延時間推定を実施している。零交差数による往復伝搬遅延時間推定は、絶対値演算と減算により算出できるため、平方根処理や除算を実施する相互相関演算と比較して演算量の低減が可能である。
[効果3]
第1の実施形態によれば、音声信号の零交差数により計算するため、信号のエネルギーを無視することができる。よって、正規化処理を省略して音声波形の相関性を求めることが可能である。
[効果4]
第1の実施形態によれば、下記に示す最小自乗演算の有意性を評価することで誤動作防止を図っている。
その1として、近端話者包絡線電力と遠端話者包絡線電力を監視することで、遠端話者のみが話中状態にあり、かつ、そのエコーが戻ってきているときのみ最小自乗演算を有意とみなす。
その2として、その1だけではその検出が不完全となるダブルトーク状態での誤動作を回避するため、零交差の最小自乗和に閾値を設け、当該閾値を超過する最小自乗和のみを有意とみなす。
その3として、零交差の分散を検出する方法を設け、零交差数の分散が閾値より小さい際には最小自乗和演算結果を無効化することで、音声包絡線信号への空調設備などの低周波雑音の重畳に対する誤動作を防止している。
[効果5]
第1の実施形態によれば、効果4の短時間的な有意性評価だけでは防御しきれない誤動作に対して、有意性評価結果を長時間的な多数決論理の保護をとることで、推定結果の信頼性を高めている。
[効果6]
第1の実施形態によれば、エコー経路までの往復伝搬遅延時間の推定を通話中も実施することで、転送サービスなどのように、通話中にエコー経路が別のエコー経路に切り替わっても、新しいエコー経路までの往復伝搬遅延時間の推定を可能とし、擬似遅延器での遅延量を再設定することで、回線エコーキャンセラでのエコー消去動作を維持可能とし、その結果、通話品質の劣化を最小化することができる。
(B)第2の実施形態
次に、本発明の往復伝搬遅延時間推定装置、方法及びプログラムの第2の実施形態について図面を参照して説明する。
(B−1)第2の実施形態の構成
図10は、第2の実施形態の往復伝搬遅延時間推定器、擬似遅延器、ならびに、これら周辺構成を示すブロック図である。
図10において、第2の実施形態では、往復伝搬遅延時間推定器700、擬似遅延器200、回線エコーキャンセラ300、エコー経路400を少なくとも有して構成される。
第2の実施形態が第1の実施形態と異なる点は、往復伝搬遅延時間推定器700の内部構成である。
具体的には、高域ろ波器707及び717を新たに備える点、及び、最小自乗演算器120に代えて相関器720を用いる点である。それ以外の構成は、第1の実施形態で説明した構成と同じであるため、以下では、高域ろ波器707及び717、相関器720の構成を中心に説明する。
高域ろ波器707及び717は、零交差計数器105及び115から零交差数を受け取ると、予め設定された遮断周波数よりも高い周波数成分を通過させ、この遮断周波数よりも低い周波数成分を遮断するものである。これにより、直流成分を除去することができる。
また、高域ろ波器707及び717は、出力信号を一時記憶素子106及び116に与えるものである。
相関器720は、一時記憶素子106及び116に記憶されている高域ろ波器707及び717から零交差数を取り出し、正規化相互相関関数による零交差数の相関を求め、その相関係数から往復伝搬遅延時間を推定するものである。また、相関器720は、推定した往復伝搬遅延時間を有意性判定器130に与えるものである。
(B−2)第2の実施形態の動作
以下では、第2の実施形態の往復伝搬遅延時間推定器700における処理の動作を説明する。
以下では、第1の実施形態と異なる点である、零交差数から相関を求め往復伝搬遅延時間を推定するまでの動作概要を述べる。
(B−2−1)動作概要
相関器720は、一時記憶素子106及び116に一定時間記憶されている高域ろ波器707及び717の零交差数の正規化相互相関関数による相関を求める。
正規化相互相関を求めるためには、入力信号に含まれる直流成分を除去する必要がある。零交差数は、音声信号が零交差した回数であるから、常に正の値を取る。そのため、零交差数には直流成分が含まれているため、高域ろ波器707及び717を備え、零交差数に含まれる直流成分を除去する。
高域ろ波器707及び717により直流成分が除去された零交差数は、一時記憶素子106及び116に入力されて一定時間だけ記憶される。
相関器720は、一時記憶素子116に一定時間だけ記憶されているエコー経路400に送出される音声信号の零交差数と、一時記憶素子106に一定時間だけ記憶されているエコー経路400から反射されて戻ってきたエコー信号の零交差数との相互相関係数を、時間差を変数にして算出する。
相互相関係数を最大とするときの時間差が、往復伝搬遅延時間推定器700から見たときのエコー経路400の往復伝搬遅延時間に相当する。
次に、高域ろ波器707及び717と、相関器720における動作の詳細について説明する。
(B−2−1)高域ろ波器707及び717における動作
高域ろ波器707及び717は、予め設定された遮断周波数よりも高い信号成分を通過させ、当該遮断周波数よりも低い信号成分を遮断するものである。
零交差計数器105及び115から出力される零交差数は、常に正の値であるため直流成分が重畳されている。相関器720では正規化相互相関係数を算出しており、当該計算では、入力信号には直流分が重畳されていないことを前提としているため、当該高域ろ波器707及び717により直流分を除去するものである。
(B−2−2)相関器720における動作
相関器720は、一時記憶素子106に記憶されているエコー経路400から反射されて戻ってきたエコー信号の音声信号の零交差敷から直流成分を除いた信号をX(n)、一時記憶素子116に記憶されているエコー経路400に送出される音声信号の零交差数から直流成分を除いた信号をY(n)とおく。
X(n)とY(n−k)との類似度を表す正規化相互相関係数Corr(n,k)は次式で定義される
Figure 2010021944
ここで、kは、X(n)とY(n)の時間差を表す変数であり、0≦k<Mとする。NはCorr(n,k)を算出する際のK(n)とY(n−k)の参照区間である。
式(4−6)の定性的な意味を説明する。時刻nを固定するとき、Nサンプルで構成される信号X(n−i),0≦i<NとY(n−k−i),0≦i<Nの類似度を算出している。そして、その探索範囲は0≦k<Mとしている。つまり、現時刻nにおいてM個の正規化相互相関係数Corr(n,0),Corr(n,1),Corr(n,2),…,Corr(n,M−1)が得られるので、その中からCorr(n,k)が最も大きくなるときのkをkmaxと表記すると、X(n−i),0≦i<Nに対して最も類似度が高い信号はY(n−kmax−i),0≦i<Nである。以上の手順を時刻nが更新されるごとに繰り返す。
式(4−6)の実現に際しては、幾つかの工夫を凝らすことで演算量を低減することが可能となる。
まず、平方根演算を省略することが可能である。式(4−6)の両辺を自乗すると下式を得る
Figure 2010021944
正規化相互相関係数Corr(n,k)の最大値を探索するに際しては、Corr(n,k)はCorr(n,k)で代用可能である。なお、正規化相互相関係数は−1から1までの範囲の値を取り得るが、音声信号の零交差数から直流成分を除いた信号の相互相関においては相関係数が負値となる場合は類似性がないとみなす必要があるので、式(4−7)において分子を自乗する前に分子の値が負値ならCorr(n,k)の最大値探索の候補から排除されなければならない。
言い換えると、式(4−7)の分子の相関演算ΣX(n−i)Y(n−k−i)(i=0〜N−1)を自乗する前にこれの極性をチェックし、負値であるならば、分母の計算、つまり正規化処理はスキップし、最大値探索候補から排除すればよい。もしくは、式(4−7)の分子の相関演算ΣX(n−i)Y(n−k−i)(i=0〜N−1)が負値の場合、このときのCorr(n,k)を強制的に零としてもよい。
次に、式(4−7)の分母に現れる自乗和の演算を高速化することが可能である。式(4−7)のΣX(n−j)(i=0〜N−1)は、nが更新される毎に自乗和をN回繰り返さなくても、SUM=SUM+X(n)−X(n−(N−1))なる2回の自乗和に置換することができる。ここで、変数SUMは零で初期化されており、X(n)ならびにX(n)の過去の値を一定時間保持している一時記憶素子106も零で初期化されているものとする。式(4−7)のΣY(n−k−i)(i=0〜N−1)についても同様にして演算量の低減が可能である。
相関器720は時間nが更新される毎に、式(4−7)を0≦k<Mについて演算し、M個のCorr(n,k)を有意性判定器130に引き渡す。
(B−3)第2の実施形態の効果
以上のように、第2の実施形態によれば、第1の実施形態に加えて以下の効果を奏することができる。
[効果1]
第2の実施形態によれば、音声信号から零交差数を抽出することで、見かけ上の標本化速度を音声信号の数十分の1程度に低減できるので、エコー経路の往復伝搬遅延時間推定に要する相関演算の処理量とメモリ容量を、音声信号自身を使用して実施する場合と比較して数十分の1程度に低減することが可能である。
[効果2]
第2の実施形態によれば、相互相関演算には正規化相互相関演算を採用しているので、相似波形の相関性を正確に評価でき、エコー経路のエコー反射減衰量の影響を受けない。
[効果3]
第2の実施形態によれば、正規化相互相関係数の自乗を算出することによる平方根演算の回避、ならびに、ある演算区間の自乗和演算を、当該演算区間に入ってくるデータの自乗の加算と出ていくデータの自乗の減算とすることで、演算量の低減を可能としている。
(C)他の実施形態
本発明の適用範囲には電話回線エコーキャンセラ以外に、会議システムなどでスピーカとマイク間の音響結合で発生するエコーを消去するために使用される音響系エコーキャンセラも含まれる。
第1の実施形態の往復伝搬遅延時間推定器、擬似遅延器及びこれら周辺の構成を示す構成図である。 従来のエコー反射点までの往復伝搬遅延時間が大きな回線エコーキャンセタの配備を示す構成図である。 従来の大きな伝搬遅延時間を有するエコー経路のインパルス応答を示す図である。 第1の実施形態の零交差の判別条件を説明する説明図である。 第1の実施形態の零交差計数器の構成を示す構成図である。 第1の実施形態のS側の一時記憶素子における格納の様子を示す構成図である。 第1の実施形態のS側の一時記憶素子に保持される零交差数の時間関係を説明する説明図である。 第1の実施形態のR側の一時記憶素子における格納の様子を示す構成図である。 第1の実施形態の判定保護器における判定保護方法を説明する説明図である。 第2の実施形態の往復伝搬遅延時間推定器、擬似遅延器及びこれら周辺の構成を示す構成図である。
符号の説明
100…往復伝搬遅延時間推定器、200…擬似遅延器、300…回線エコーキャンセラ、400…エコー経路、101及び111…復号器、102及び112…絶対値化器、103及び113…低域ろ波器、104及び114…零交差判別器、105及び115…零交差計数器、106及び116…一時記憶素子、120…最小自乗演算器、130…有意性判定器、140…判定保護器、720…相関器、707及び717…高域ろ波器。

Claims (8)

  1. 受信入力信号の信号波形の包絡線を生成する受信信号包絡線生成手段と、
    上記受信入力信号を復号した復号信号値に基づいて零交差を判別し、上記受信入力信号の所定時間当たりの零交差数を計数する受信信号零交差計数手段と、
    上記受信入力信号の単位時間当たりの零交差数情報を所定時間だけ記憶する受信信号一時記憶手段と、
    エコー経路を経由してエコーキャンセラに入力するエコー信号を含む送信入力信号の信号波形の包絡線を生成する送信信号包絡線生成手段と、
    上記送信入力信号を復号した復号信号値に基づいて零交差を判別し、上記送信入力信号の所定時間当たりの零交差数を計数する送信信号零交差計数手段と、
    上記送信入力信号の単位時間当たりの零交差数情報を所定時間だけ記憶する送信信号一時記憶手段と、
    上記受信信号一時記憶手段から上記受信入力信号の零交差数情報と、上記送信信号一時記憶手段から上記送信入力信号の零交差数情報との相関性を、時間差を変数として求め、その相関結果に基づいて当該エコー経路の遅延推定時間を推定する遅延時間推定手段と、
    上記受信信号包絡線生成手段により生成された上記受信入力信号の信号包絡線と、上記送信信号包絡線生成手段により生成された上記送信信号入力信号の信号包絡線と、上記遅延推定時間とに基づいて、上記遅延推定手段の相関演算の有意性を判定する有意性判定手段と
    を備えることを特徴とする遅延時間推定装置。
  2. 上記遅延時間推定手段が、上記受信入力信号の零交差数情報と、上記送信入力信号の零交差数情報との差分の自乗和が最小化する時間差を遅延推定時間と推定するものであることを特徴とする請求項1に記載の遅延時間推定装置。
  3. 上記受信信号零交差計数手段からの出力に対して低域直流成分を除去して、上記受信信号一時記憶手段に記憶させる受信信号低域直流成分除去手段と、
    上記送信信号零交差計数手段からの出力に対して低域直流成分を除去して、上記送信信号一時記憶手段に記憶させる送信信号低域直流成分除去手段と
    をさらに備え、
    上記遅延時間推定手段が、上記受信信号一時記憶手段に記憶されている上記受信入力信号の情報と、上記送信信号一時記憶手段に記憶されている上記送信入力信号の情報との相関値を求め、その相関値が最大となる時間差を遅延推定時間と推定するものであることを特徴とする請求項1に記載の遅延推定装置。
  4. 上記有意性判定手段は、非ダブルトーク状態であり、上記受信入力信号の零交差数情報の分散が閾値より小さく、かつ、上記遅延推定時間が閾値を超過していないことを満たしている場合に、上記遅延時間推定手段の相関演算が有意であると判定するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の遅延推定装置。
  5. 有意と判定した上記有意性判定手段から上記遅延推定時間を受け取り、上記遅延推定時間の統計的な評価を行う判定評価手段を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の遅延推定装置。
  6. 上記判定評価手段により統計的な評価が得られた場合に、上記遅延推定時間を受け取り、上記受信入力信号に対して上記遅延推定時間だけ遅延させてエコーキャンセラに与える擬似遅延手段を備えることを特徴とする請求項5に記載の遅延推定装置。
  7. 受信信号包絡線生成手段が、受信入力信号の信号波形の包絡線を生成する受信信号包絡線生成工程と、
    受信信号零交差計数手段が、上記受信入力信号を復号した復号信号値に基づいて零交差を判別し、上記受信入力信号の所定時間当たりの零交差数を計数する受信信号零交差計数工程と、
    受信信号一時記憶手段が、上記受信入力信号の単位時間当たりの零交差数情報を所定時間だけ記憶する受信信号一時記憶工程と、
    送信信号包絡線生成手段が、エコー経路を経由してエコーキャンセラに入力するエコー信号を含む送信入力信号の信号波形の包絡線を生成する送信信号包絡線生成工程と、
    送信信号零交差計数手段が、上記送信入力信号を復号した復号信号値に基づいて零交差を判別し、上記送信入力信号の所定時間当たりの零交差数を計数する送信信号零交差計数工程と、
    送信信号一時記憶手段が、上記送信入力信号の単位時間当たりの零交差数情報を所定時間だけ記憶する送信信号一時記憶工程と、
    遅延時間推定手段が、上記受信信号一時記憶手段から上記受信入力信号の零交差数情報と、上記送信信号一時記憶手段から上記送信入力信号の零交差数情報との相関性を、時間差を変数として求め、その相関結果に基づいて当該エコー経路の遅延推定時間を推定する遅延時間推定工程と、
    有意性判定手段が、上記受信信号包絡線生成手段により生成された上記受信入力信号の信号包絡線と、上記送信信号包絡線生成手段により生成された上記送信信号入力信号の信号包絡線と、上記遅延推定時間とに基づいて、上記遅延推定手段の相関演算の有意性を判定する有意性判定工程と
    を有することを特徴とする遅延時間推定方法。
  8. コンピュータを、
    受信入力信号の信号波形の包絡線を生成する受信信号包絡線生成手段、
    上記受信入力信号を復号した復号信号値に基づいて零交差を判別し、上記受信入力信号の所定時間当たりの零交差数を計数する受信信号零交差計数手段、
    上記受信入力信号の単位時間当たりの零交差数情報を所定時間だけ記憶する受信信号一時記憶手段、
    エコー経路を経由してエコーキャンセラに入力するエコー信号を含む送信入力信号の信号波形の包絡線を生成する送信信号包絡線生成手段、
    上記送信入力信号を復号した復号信号値に基づいて零交差を判別し、上記送信入力信号の所定時間当たりの零交差数を計数する送信信号零交差計数手段、
    上記送信入力信号の単位時間当たりの零交差数情報を所定時間だけ記憶する送信信号一時記憶手段、
    上記受信信号一時記憶手段から上記受信入力信号の零交差数情報と、上記送信信号一時記憶手段から上記送信入力信号の零交差数情報との相関性を、時間差を変数として求め、その相関結果に基づいて当該エコー経路の遅延推定時間を推定する遅延時間推定手段、
    上記受信信号包絡線生成手段により生成された上記受信入力信号の信号包絡線と、上記送信信号包絡線生成手段により生成された上記送信信号入力信号の信号包絡線と、上記遅延推定時間とに基づいて、上記遅延推定手段の相関演算の有意性を判定する有意性判定手段
    として機能させることを特徴とする遅延時間推定プログラム。
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