以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係るIP電話システムの概略図である。
図示するように、本実施の形態のIP電話システムは、複数の構内電話システム1および呼制御サーバ2が、IP電話網3を介して相互に接続されて構成されている。
呼制御サーバ2は、IP電話網3を提供するIP電話サービスプロバイダが運営するSIP(Session Initiation Protocol)サーバである。
構内電話システム1は、自構内電話システム1をIP電話網3に接続するゲートウェイ(GW)11と、構内呼制御サーバ12と、IP電話端末13と、ゲートウェイ11、構内呼制御サーバ12およびIP電話端末13を相互に接続するLAN14と、を有する。
構内呼制御サーバ12は、自構内呼制御サーバ12に帰属する自構内電話システム1内の各IP電話端末13の呼制御を実施するSIPサーバである。
IP電話端末13は、自IP電話端末13が帰属する自構内電話システム1内の構内呼制御サーバ12と連携して通話相手との間にセッションを確立し、このセッションを介して通話を行う。
ゲートウェイ11は、IP電話網3から受信した音声パケットを、宛先アドレスをマルチキャストアドレスに変更し、LAN14上にマルチキャストで送信する。この設定は、ゲートウェイ11に予め設定しておくようにしてもよいし、あるいは、構内呼制御サーバ12が呼制御サーバ2経由でセッションを確立する都度、このセッションで利用するゲートウェイ11のポートに対して設定するようにしてもよい。
さて、図1において、構内呼制御サーバ12は、自構内呼制御サーバ12に帰属する自構内電話システム1内のIP電話端末13と連携して、通話相手側の構内電話システム1との間にセッションを確立する。このとき、呼制御サーバ2で管理されている自構内電話システム1のセッション(網管理セッションと呼ぶ)の数が、IP電話網3を提供するIP電話サービスプロバイダとの契約回線数に達していないならば、呼制御サーバ2経由でセッションを確立する。一方、網管理セッションの数がこの契約回線数に達しているならば、通話相手側の構内電話システム1との間に確立されている網管理セッションがあるか否かを調べ、そのような網管理セッションがあるならば、この網管理セッションを利用して呼制御情報をやり取りする。これにより、呼制御サーバ2に管理されていないセッション(網管理外セッションと呼ぶ)を、この網管理セッションのなかに確立する。
次に、構内呼制御サーバ12を詳細に説明する。
図2は、構内呼制御サーバ12の概略構成図である。
図示するように、構内呼制御サーバ12は、ネットワークIF部121と、端末登録情報記憶部122と、網管理セッション情報記憶部123と、網管理外セッション情報記憶部124と、SIP処理部125と、独自メッセージ多重化要求部126と、独自メッセージ受信部127と、品質変更要求部128と、主制御部129と、を有する。
ネットワークIF部121は、LAN14およびIP電話網3に接続するためのインターフェースであり、トランスポート層以下の各層のプロトコル(TCP(Transmission Control Protocol)、UDP(User Datagram Protocol)、IP、イーサネット(登録商標)等)を処理する。
端末登録情報記憶部122には、自構内呼制御サーバ12に帰属しているIP電話端末13各々の端末登録情報(端末ID、内線番号、IPアドレス(ローカルIPアドレス)を含む)が記憶されている。
網管理セッション情報記憶部123には、自構内電話システム1との間に確立されている網管理セッションの情報が記憶される。
図3(A)は、網管理セッション情報記憶部123の登録内容例を模式的に表した図である。図示するように、網管理セッション情報記憶部123には、自構内電話システム1との間に確立されている網管理セッション毎にレコード1230が登録される。レコード1230は、網管理セッションの識別情報である網管理セッションIDを登録するフィールド1231と、この網管理セッションと接続する自構内電話システム1内のIP電話端末13の端末IDを登録するフィールド1232と、通話相手の構内電話システム1に付与された電話番号(相手番号情報:IP電話網3を提供するIP電話サービスプロバイダによって付与された電話番号)を登録するフィールド1233と、通話相手の構内電話システム1のIPアドレス(相手IPアドレス:グローバルIPアドレス)を登録するフィールド1234と、この網管理セッションの実際の使用状況(「使用中」および「使用終了」のいずれか)を登録するフィールド1235と、を有する。
ここで、網管理セッションIDは、INVITEメッセージのメッセージボディに含まれているセッションIDを利用して定義してもよい。あるいは、構内呼制御サーバ12が独自に定義してもよい。
網管理外セッション情報記憶部124には、自構内電話システム1との間に確立されている網管理外セッションの情報が記憶される。
図3(B)は、網管理外セッション情報記憶部124の登録内容例を模式的に表した図である。図示するように、網管理外セッション情報記憶部124には、自構内電話システム1との間に確立されている網管理外セッション毎にレコード1240が登録される。レコード1240は、網管理外セッションの識別情報である網管理外セッションIDを登録するフィールド1241と、この網管理外セッションと接続する自構内電話システム1内のIP電話端末13の端末IDを登録するフィールド1242と、通話相手の構内電話システム1に付与された電話番号(相手番号情報)を登録するフィールド1243と、この網管理外セッションが利用する網管理セッションのセッションIDを登録するフィールド1244と、を有する。
なお、網管理外セッションが自構内電話システム1内のIP電話端末13間のセッション(内線)である場合、対応するレコード1240のフィールド1243には通話相手の内線番号が登録され、また、網管理セッションは利用されないので、対応するレコード1240のフィールド1244には「NULL」が登録される。また、網管理外セッションIDは、INVITEメッセージのメッセージボディに含まれているセッションIDを利用して定義してもよい。あるいは、構内呼制御サーバ12が独自に定義してもよい。
SIP処理部125は、主制御部129の指示に従いSIPメッセージを処理する。
独自メッセージ多重化要求部126は、主制御部129の指示に従い、SIPメッセージを含む独自メッセージの多重化要求を自構内電話システム1内のIP電話端末13に通知する。
独自メッセージ受信部127は、自構内電話システム1内のIP電話端末13から独自メッセージを受信して、この独自メッセージに格納されているSIPメッセージを主制御部129に通知する。
品質変更要求部128は、主制御部129の指示に従い、音声データの品質(圧縮率)の変更要求を自構内電話システム1内のIP電話端末13に通知する。
そして、主制御部129は、自構内呼制御サーバ12の各部121〜128を統括的に制御する。
図4は、構内呼制御サーバ12の動作を説明するためのフロー図である。
主制御部129は、ネットワークIF部121およびSIP処理部125を介して、自構内電話システム1内のIP電話端末13からREGISTERメッセージを受信すると(S10でYES)、このIP電話端末13の端末登録情報の登録処理を実施する(S11)。
具体的には、主制御部129は、このREGISTERメッセージの送信元のIPアドレスと、このREGISTERメッセージに記述されている内線番号および端末IDとを含む端末登録情報を端末登録情報記憶部122に登録する。また、SIP処理部125およびネットワークIF部121を介して、このREGISTERメッセージの送信元に200OKメッセージを送信する。
また、主制御部129は、SIP処理部125あるいは独自メッセージ受信部127からINVITEメッセージを受信すると(S12でYES)、後述する発着信処理を実施する(S13)。
また、主制御部129は、SIP処理部125あるいは独自メッセージ受信部127からBYEメッセージを受信すると(S14でYES)、後述する切断処理を実施する(S15)。
図5は、図4に示す発着信処理(S13)を説明するためのフロー図である。
先ず、主制御部129は、端末登録情報記憶部122を参照して、INVITEメッセージの送信元が、自構内呼制御サーバ12に帰属するIP電話端末13であるか否かを調べる(S1301)。そして、INVITEメッセージの送信元が、自構内呼制御サーバ12に帰属するIP電話端末13であるならば(S1301でYES)、S1302に進み、自構内呼制御サーバ12に帰属するIP電話端末13でないならば(S1301でNO)、S1311に進む。
S1302において、主制御部129は、端末登録情報記憶部122を参照して、INVITEメッセージの送信先が、自構内呼制御サーバ12に帰属するIP電話端末13であるか否かを調べる。そして、INVITEメッセージの送信先が、自構内呼制御サーバ12に帰属するIP電話端末13でないならば(S1302でNO)、S1305に進む。
一方、INVITEメッセージの送信先が、自構内呼制御サーバ12に帰属するIP電話端末13である場合(S1302でYES)、主制御部129は、SIP処理部125およびネットワークIF部121を介して、INVITEメッセージの送信先に、このINVITEメッセージを転送する。その後、主制御部129は、SIP処理部125およびネットワークIF部121と連携して、INVITEメッセージの送信元と送信先との間でやり取りされるSIPメッセージを中継することにより、自構内呼制御サーバ12に帰属するIP電話端末13間に網管理外セッションを確立する内線発信処理を実施する(S1303)。
それから、主制御部129は、網管理外セッション情報記憶部124にレコード1240を追加する。そして、このレコード1240のフィールド1241に網管理外セッションIDを、フィールド1242にINVITEメッセージの送信元のIP電話端末13の端末IDを、フィールド1243にINVITEメッセージの送信先のIP電話端末13の内線番号を、そして、フィールド1244に「NULL」を登録する(S1304)。
S1305において、主制御部129は、網管理セッション情報記憶部123に登録されているレコード1230のレコード数、つまり現在確立中の網管理セッション数を調べる。そして、網管理セッション数が、IP電話網3を提供するIP電話サービスプロバイダとの契約回線数に達しているならば(S1305でNO)、S1308に進む。
一方、網管理セッション数がIP電話網3を提供するIP電話サービスプロバイダとの契約回線数に達していない場合(S1305でYES)、主制御部129は、SIP処理部125およびネットワークIF部121を介して、呼制御サーバ2にINVITEメッセージを転送する。その後、主制御部129は、SIP処理部125およびネットワークIF部121と連携して、INVITEメッセージの送信元であるIP電話端末13と送信先である他の構内電話システム1との間で呼制御サーバ2経由でやり取りされるSIPメッセージを中継することにより、自構内呼制御サーバ12に帰属するIP電話端末13と他の構内呼制御サーバ12との間に網管理セッションを確立する網管理外線発信処理を実施する(S1306)。
それから、主制御部129は、網管理セッション情報記憶部123にレコード1230を追加する。そして、このレコード1230のフィールド1231に網管理セッションIDを、フィールド1232に、INVITEメッセージの送信元であるIP電話端末13の端末IDを、フィールド1233に、INVITEメッセージの送信先である他の構内電話システム1の電話番号を、フィールド1234に、INVITEメッセージの送信先である他の構内電話システム1のIPアドレスを、そして、フィールド1235に「使用中」を登録する(S1307)。
S1308において、主制御部129は、網管理セッション情報記憶部123を参照し、INVITEメッセージの送信先が、フィールド1233またはフィールド1234に登録されているレコード1230があるか否か、つまり、INVITEメッセージの送信先と接続する網管理セッションがすでに存在するか否かを調べる。INVITEメッセージの送信先と接続する網管理セッションがすでに存在する場合は(S1308でYES)、後述する網管理外外線発信処理を実施する(S1309)。
一方、INVITEメッセージの送信先と接続する網管理セッションが存在しない場合(S1308でNO)、主制御部129は、SIP処理部125およびネットワークIF部121と連携し、INVITTEメッセージの送信元にBUSYメッセージを返信するなどの所定の話中処理を実施する(S1310)。
S1311において、主制御部129は、INVITEメッセージを独自メッセージ受信部127経由で受け取ったか、それともSIP処理部125経由で受け取ったかを判断する。独自メッセージ受信部127経由で受け取った場合は(S1311で「独自メッセージ受信部経由」)、後述する網管理外外線着信処理を実施する(S1314)。
一方、SIP処理部125経由で受け取った場合(S1311で「SIP処理部経由」)、主制御部129は、SIP処理部125およびネットワークIF部121を介して、自構内呼制御サーバ12に帰属する各IP電話端末13にINVITEメッセージを転送する。その後、主制御部129は、SIP処理部125およびネットワークIF部121と連携して、INVITEメッセージの送信元である他の構内電話システム1とINVITEメッセージに応答した送信先のIP電話端末13との間でやり取りされるSIPメッセージを呼制御サーバ2経由で中継することにより、自構内呼制御サーバ12に帰属するIP電話端末13と他の構内呼制御サーバ12との間に網管理セッションを確立する網管理外線着信処理を実施する(S1312)。
それから、主制御部129は、網管理セッション情報記憶部123にレコード1230を追加する。そして、このレコード1230のフィールド1231に網管理セッションIDを、フィールド1232に、INVITEメッセージに応答したIP電話端末13の端末IDを、フィールド1233に、INVITEメッセージの送信元である他の構内電話システム1の電話番号を、フィールド1234に、INVITEメッセージの送信元である他の構内電話システム1のIPアドレスを、そして、フィールド1235に「使用中」を登録する(S1313)。
図6は、図5に示す網管理外外線発信処理(S1309)を説明するためのフロー図である。
先ず、主制御部129は、自構内呼制御サーバ12に帰属するIP電話端末13のなかから、SIPメッセージを中継するIP電話端末13(中継端末13と呼ぶ)を選択する(S130900)。
具体的には、図5のS1308において網管理セッション情報記憶部123から検索した網管理セッションのレコード1230のフィールド1235に登録されている使用状況を確認し、この使用状況が「使用中」であるならば、このレコード1230のフィールド1232に登録されている端末IDにより特定されるIP電話端末13を中継端末13に選択する。一方、この使用状況が「使用終了」であるならば、レコード1230のフィールド1231に登録されているセッションIDがフィールド1244に登録されているレコード1240を網管理外セッション情報記憶部124から検索する。そして、検索したレコード1240のなかから何れか一つのレコード1240を選択し、このレコード1240のフィールド1242に登録されている端末IDにより特定されるIP電話端末13を中継端末13に選択する。
次に、主制御部129は、S12で受信したINVITEメッセージを含む独自メッセージを生成する。また、主制御部129は、端末登録情報記憶部122を参照して、中継端末13のIPアドレスを特定する。そして、この独自メッセージを、中継端末13のIPアドレスとともに独自メッセージ多重化要求部126に通知する(S130901)。
これを受けて、独自メッセージ多重化要求部126は、主制御部129より通知された独自メッセージの多重化要求を、この独自メッセージとともに主制御部129より通知されたIPアドレスにより特定される中継端末13へ、ネットワークIF部121を介して送信する(S130902)。
また、主制御部129は、SIP処理部125およびネットワークIF部121を介して、INVITEメッセージの送信元に100Tryingメッセージを返信する(S130903)。それから、主制御部129は、中継端末13、ネットワークIF部121および独自メッセージ受信部127を介して、INVITEメッセージの送信先からの100Tryingメッセージを受信するのを待つ(S130904)。
INVITEメッセージの送信先からの100Tryingメッセージを受信したら(S130904でYES)、主制御部129は、中継端末13、ネットワークIF部121および独自メッセージ受信部127を介して、INVITEメッセージの送信先からの180Riningメッセージを受信するのを待つ(S130905)。INVITEメッセージの送信先からの180Riningメッセージを受信すると(S130905でYES)、主制御部129は、SIP処理部125およびネットワークIF部121を介してINVITEメッセージの送信元に、この180Ringingメッセージを転送する(S130906)。
次に、主制御部129は、中継端末13、ネットワークIF部121および独自メッセージ受信部127を介して、INVITEメッセージの送信先からの200OKメッセージを受信すると(S130907でYES)、SIP処理部125およびネットワークIF部121を介して、INVITEメッセージの送信元に、この200OKメッセージを転送する(S130908)。それから、主制御部129は、ネットワークIF部121およびSIP処理部125を介して、INVITEメッセージの送信元からACKメッセージを受信するのを待つ(S130909)。
INVITEメッセージの送信元からACKメッセージを受信すると(S130909でYES)、主制御部129は、このACKメッセージを含む独自メッセージを生成し、この独自メッセージを、中継端末13のIPアドレスとともに、独自メッセージ多重化要求部126に通知する(S130910)。
これを受けて、独自メッセージ多重化要求部126は、主制御部129より通知された独自メッセージの多重化要求を、この独自メッセージとともに主制御部129より通知されたIPアドレスにより特定される中継端末13へ、ネットワークIF部121を介して送信する(S130911)。
次に、主制御部129は、中継端末13の端末IDをキーにして網管理セッション情報記憶部123からレコード1230を検索する。レコード1230を検索できなかった場合は、この端末IDをキーにして網管理外セッション情報記憶部124からレコード1240を検索する。そして、検索したレコード1230のフィールド1231、あるいはレコード1240のフィールド1244から、利用対象の網管理セッションのセッションIDを取得する。
それから、主制御部129は、網管理外セッション情報記憶部124にレコード1240を追加する。そして、このレコード1240のフィールド1241に網管理外セッションIDを、フィールド1242に、INVITEメッセージの送信元であるIP電話端末13の端末IDを、フィールド1243に、INVITEメッセージの送信先である他の構内電話システム1の電話番号を、そして、フィールド1244に利用対象の網管理セッションのセッションIDを登録する(S130912)。
次に、主制御部129は、利用対象の網管理セッション、およびこの網管理セッションを利用する網管理外セッションの音声データの品質を決定する(S130913)。
具体的には、利用対象の網管理セッションのセッションIDがフィールド1244に登録されているレコード1240を網管理外セッション情報記憶部124から検索することにより、網管理外セッションの数を計測する。また、利用対象の網管理セッションのセッションIDがフィールド1231に登録されているレコード1230を網管理セッション情報記憶部123から検索し、このレコード1230のフィールド1235に登録されている使用状況を調べる。そして、使用状況が「使用中」であるならば、利用対象の網管理セッションおよび網管理外セッションの総数が大きいほど音声データの品質が低くなるように(例えば利用対象の網管理セッションおよび網管理外セッションの総数に比例して圧縮率が高くなるように)に、音声データの品質を設定する。一方、使用状況が「使用終了」であるならば、網管理外セッションの総数が大きいほど音声データの品質が低くなるように(例えば網管理外セッションの総数に比例して圧縮率が高くなるように)、音声データの品質を設定する。
次に、主制御部129は、網管理セッション情報記憶部123を参照し、フィールド1231に利用対象の網管理セッションのセッションIDが登録されているレコード1230のフィールド1232に登録されている端末IDを特定する。また、網管理外セッション情報記憶部124を参照し、フィールド1244に利用対象の網管理セッションのセッションIDが登録されているレコード1240のフィールド1242に登録されている端末ID各々を特定する。そして、端末登録情報記憶部122を参照し、これらの端末IDにより特定されるIP電話端末13各々のIPアドレスを特定する。そして、これらのIPアドレスを、S130913において決定された音声データの品質とともに品質変更要求部128に通知する。
これを受けて、品質変更要求部128は、ネットワークIF部121を介して、これらのIPアドレスにより特定されるIP電話端末13各々に、決定された音声データの品質への変更要求(品質変更要求)を送信する(S130914)。
図7は、図5に示す網管理外外線着信処理(S1314)を説明するためのフロー図である。
先ず、主制御部129は、自構内呼制御サーバ12に帰属するIP電話端末13のなかから中継端末13を選択する(S131400)。具体的には、独自メッセージ受信部127から、INVITEメッセージが格納されていた独自メッセージの送信元であるIP電話端末13のIPアドレスを取得する。そして、このIPアドレスを中継端末13のIPアドレスに決定する。
次に、主制御部129は、SIP処理部125およびネットワークIF部121を介して、自構内呼制御サーバ12に帰属するIP電話端末13各々にINVITEメッセージを送信する(S131401)。
次に、主制御部129は、100Tryingメッセージを含む独自メッセージを生成する。そして、この独自メッセージを、中継端末13のIPアドレスとともに、独自メッセージ多重化要求部126に通知する(S131402)。
これを受けて、独自メッセージ多重化要求部126は、主制御部129より通知された独自メッセージの多重化要求を、この独自メッセージとともに主制御部129より通知されたIPアドレスにより特定される中継端末13へ、ネットワークIF部121を介して送信する(S131403)。
次に、主制御部129は、ネットワークIF部121およびSIP処理部125を介して、自構内呼制御サーバ12に帰属するIP電話端末13各々から180Ringingメッセージを受信するのを待つ(S131404)。IP電話端末13各々から180Ringingメッセージを受信すると(S131404でYES)、主制御部129は、180Ringingメッセージを含む独自メッセージを生成する。そして、この独自メッセージを、中継端末13のIPアドレスとともに、独自メッセージ多重化要求部126に通知する(S131405)。
これを受けて、独自メッセージ多重化要求部126は、主制御部129より通知された独自メッセージの多重化要求を、この独自メッセージとともに主制御部129より通知されたIPアドレスにより特定される中継端末13へ、ネットワークIF部121を介して送信する(S131406)。
次に、主制御部129は、ネットワークIF部121およびSIP処理部125を介して、自構内呼制御サーバ12に帰属する何れかのIP電話端末13から200OKメッセージを受信するのを待つ(S131407)。何れかのIP電話端末13から200OKメッセージを受信すると(S131407でYES)、主制御部129は、200OKメッセージを含む独自メッセージを生成する。そして、この独自メッセージを、中継端末13のIPアドレスとともに独自メッセージ多重化要求部126に通知する(S131408)。
これを受けて、独自メッセージ多重化要求部126は、主制御部129より通知された独自メッセージの多重化要求を、この独自メッセージとともに主制御部129より通知されたIPアドレスにより特定される中継端末13へ、ネットワークIF部121を介して送信する(S131409)。
また、主制御部129は、ネットワークIF部121およびSIP処理部125を介して、自構内呼制御サーバ12に帰属するIP電話端末13であって200OKメッセージの送信元以外の各IP電話端末13にCANCELメッセージを送信する(S131410)。
次に、主制御部129は、中継端末13、ネットワークIF部121および独自メッセージ受信部127を介して、ACKメッセージを受信すると(S131411でYES)、SIP処理部125およびネットワークIF部121を介して、200OKメッセージの送信元に、このACKメッセージを転送する(S131412)。
次に、主制御部129は、端末登録情報記憶部122を参照して中継端末13の端末IDを取得し、この端末IDをキーにして網管理セッション情報記憶部123からレコード1230を検索する。レコード1230を検索できなかった場合は、この端末IDをキーにして網管理外セッション情報記憶部124からレコード1240を検索する。そして、検索したレコード1230のフィールド1231、あるいはレコード1240のフィールド1244から、利用対象の網管理セッションのセッションIDを取得する。
それから、主制御部129は、網管理外セッション情報記憶部124にレコード1240を追加する。そして、このレコード1240のフィールド1241に網管理外セッションIDを、フィールド1242に、200OKメッセージの送信元であるIP電話端末13の端末IDを、フィールド1243に、S12で受信したINVITEメッセージの送信元である他の構内電話システム1の電話番号を、そして、フィールド1244に利用対象の網管理セッションのセッションIDを登録する(S131413)。
次に、主制御部129は、利用対象の網管理セッション、およびこの網管理セッションを利用する網管理外セッションの音声データの品質を決定する(S131414)。
具体的には、利用対象の網管理セッションのセッションIDがフィールド1244に登録されているレコード1240を網管理外セッション情報記憶部124から検索することにより、網管理外セッションの数を計測する。また、利用対象の網管理セッションのセッションIDがフィールド1231に登録されているレコード1230を網管理セッション情報記憶部123から検索し、このレコード1230のフィールド1235に登録されている使用状況を調べる。そして、使用状況が「使用中」であるならば、利用対象の網管理セッションおよび網管理外セッションの総数が大きいほど音声データの品質が低くなるように(例えば利用対象の網管理セッションおよび網管理外セッションの総数に比例して圧縮率が高くなるように)音声データの品質を設定する。一方、使用状況が「使用終了」であるならば、網管理外セッションの総数が大きいほど音声データの品質が低くなるように(例えば網管理外セッションの総数に比例して圧縮率が高くなるように)に音声データの品質を設定する。
次に、主制御部129は、網管理セッション情報記憶部123を参照し、フィールド1231に利用対象の網管理セッションのセッションIDが登録されているレコード1230のフィールド1232に登録されている端末IDを特定する。また、網管理外セッション情報記憶部124を参照し、フィールド1244に利用対象の網管理セッションのセッションIDが登録されているレコード1240のフィールド1242に登録されている端末ID各々を特定する。そして、端末登録情報記憶部122を参照し、これらの端末IDにより特定されるIP電話端末13各々のIPアドレスを特定する。それから、これらのIPアドレスを、S131414において決定された音声データの品質とともに品質変更要求部128に通知する。
これを受けて、品質変更要求部128は、ネットワークIF部121を介して、これらのIPアドレスにより特定されるIP電話端末13各々に、決定された音声データの品質への変更要求(品質変更要求)を送信する(S131415)。
図8は、図4に示す切断処理(S15)を説明するためのフロー図である。
先ず、主制御部129は、端末登録情報記憶部122を参照して、BYEメッセージの送信元が、自構内呼制御サーバ12に帰属するIP電話端末13であるか否かを調べる(S1501)。そして、BYEメッセージの送信元が、自構内呼制御サーバ12に帰属するIP電話端末13であるならば(S1501でYES)、S1502に進み、BYEメッセージの送信元が、自構内呼制御サーバ12に帰属するIP電話端末13でないならば(S1501でNO)、S1511に進む。
S1502において、主制御部129は、端末登録情報記憶部122を参照して、BYEメッセージの送信先が、自構内呼制御サーバ12に帰属するIP電話端末13であるか否かを調べる。そして、BYEメッセージの送信先が、自構内呼制御サーバ12に帰属するIP電話端末13でないならば(S1502でNO)、S1505に進む。
一方、BYEメッセージの送信先が、自構内呼制御サーバ12に帰属するIP電話端末13である場合(S1502でYES)、主制御部129は、SIP処理部125およびネットワークIF部121を介して、BYEメッセージの送信先に、このBYEメッセージを転送する。その後、主制御部129は、SIP処理部125およびネットワークIF部121と連携して、BYEメッセージの送信元と送信先との間でやり取りされるSIPメッセージを中継することにより、自構内呼制御サーバ12に帰属するIP電話端末13間で確立されている網管理外セッションを切断する内線切断処理を実施する(S1503)。
それから、主制御部129は、網管理外セッション情報記憶部124を参照し、フィールド1242にBYEメッセージの送信元の端末IDが登録され、かつ、フィールド1243にBYEメッセージの送信先の内線番号が登録されているレコード1240、あるいは、フィールド1242にBYEメッセージの送信先の端末IDが登録され、かつ、フィールド1243にBYEメッセージの送信元の内線番号が登録されているレコード1240を検索する。そして、検索したレコード1240を網管理外セッション情報記憶部124から削除する(S1504)。
S1505において、主制御部129は、網管理セッション情報記憶部123を参照し、フィールド1232にBYEメッセージの送信元の端末IDが登録され、かつ、フィールド1233、1234にBYEメッセージの送信先の電話番号、IPアドレスが登録されているレコード1230を検索する。
このようなレコード1230を検索できなかった場合、切断対象のセッションは、網管理外セッションである。この場合(S1505でNO)、後述する第一網管理外外線切断処理を実施する(S1506)。
一方、このようなレコード1230を検索できた場合、切断対象のセッションは網管理セッションである。この場合(S1505でYES)、主制御部129は、このレコード1230のフィールド1231に登録されているセッションIDがフィールド1244に登録されているレコード1240を、網管理外セッション情報記憶部124から検索する。
このようなレコード1240を検索できた場合、切断対象の網管理セッションを利用する網管理外セッションが存在する。この場合(S1507でYES)、後述する網管理外線みなし切断処理を実施する(S1508)。
一方、このようなレコード1240を検索できなかった場合、切断対象の網管理セッションを利用する網管理外セッションが存在しない。この場合(S1507でNO)、主制御部129は、SIP処理部125およびネットワークIF部121を介して、呼制御サーバ2にBYEメッセージを転送する。その後、主制御部129は、SIP処理部125およびネットワークIF部121と連携して、呼制御サーバ2経由で、BYEメッセージの送信元であるIP電話端末13と送信先である他の構内電話システム1との間でやり取りされるSIPメッセージを中継することにより、自構内呼制御サーバ12に帰属するIP電話端末13と他の構内呼制御サーバ12との間に確立されている網管理セッションを切断する網管理外線切断処理を実施する(S1509)。
それから、主制御部129は、網管理セッション情報記憶部123を参照し、フィールド1232にBYEメッセージの送信元の端末IDが登録され、かつ、フィールド1233、1234にBYEメッセージの送信先の電話番号、IPアドレスが登録されているレコード1230を検索する。そして、検索したレコード1230を網管理セッション情報記憶部123から削除する(S1510)。
S1511において、主制御部129は、BYEメッセージを、独自メッセージ受信部127経由で受け取ったか、それともSIP処理部125経由で受け取ったかを判断する。独自メッセージ受信部127経由でBYEメッセージを受け取った場合は(S1511で「独自メッセージ受信部経由」)、後述する第二網管理外外線切断処理を実施する(S1514)。
一方、SIP処理部125経由でBYEメッセージを受け取った場合(S1511で「SIP処理部経由」)、主制御部129は、網管理セッション情報記憶部123を参照し、フィールド1232にBYEメッセージの送信先の端末IDが登録され、かつ、フィールド1233、1234にBYEメッセージの送信元である他の構内電話システム1の電話番号、IPアドレスが登録されているレコード1230を検索し、このレコード1230のフィールド1235に登録されている使用状況を調べる(S1512)。
使用状況が「使用終了」である場合(S1512でNO)、後述する網管理外線切断代行処理を実施する(S1513)。
一方、使用状況が「使用中」である場合(S1512でYES)、主制御部129は、SIP処理部125およびネットワークIF部121を介して、BYEメッセージの送信先にBYEメッセージを転送する。その後、主制御部129は、SIP処理部125およびネットワークIF部121と連携して、呼制御サーバ2経由で、BYEメッセージの送信元である他の構内電話システム1とBYEメッセージの送信先との間でやり取りされるSIPメッセージを中継することにより、自構内呼制御サーバ12に帰属するIP電話端末13と他の構内呼制御サーバ12との間に確立されている網管理セッションを切断する網管理外線切断処理を実施する(S1509)。
それから、主制御部129は、S1512で検索したレコード1230を網管理セッション情報記憶部123から削除する(S1510)。
図9は、図8に示す第一網管理外外線切断処理(S1506)を説明するためのフロー図である。
先ず、主制御部129は、BYEメッセージの送信元の端末IDをキーにして、網管理外セッション情報記憶部124からレコード1240を検索して、このレコード1240のフィールド1244に登録されている利用対象の網管理セッションのセッションIDを取得する。次に、このセッションIDをキーにして、網管理セッション情報記憶部123からレコード1230をさらに検索し、検索したレコード1230のフィールド1235に登録されている使用状況を確認する(S150600)。
利用対象の網管理セッションの使用状況が「使用中」の場合は(S150600でYES)、S150602に進む。
一方、利用対象の網管理セッションの使用状況が「使用終了」の場合(S150600でNO)、主制御部129は、利用対象の網管理セッションのセッションIDがフィールド1244に登録されているレコード1240であって、BYEメッセージの送信元の端末ID以外の端末IDがフィールド1242に登録されているレコード1240が網管理外セッション情報記憶部124に登録されているか否か、つまりこの網管理セッションを利用する網管理外セッションが他に存在するか否かをさらに調べる(S150601)。そのような網管理外セッションが他に存在する場合は(S150601でYES)、S150602に進む。一方、そのような網管理外セッションが他に存在しない場合(S150602でNO)、S150610に進む。
S150602において、主制御部129は、自構内呼制御サーバ12に帰属するIP電話端末13のなかから中継端末13を選択する。
具体的には、S150600で検索したレコード1230(利用対象の網管理セッションのセッションIDがフィールド1231に登録されているレコード1230)のフィールド1235に登録されている使用状況を確認し、この使用状況が「使用中」であるならば、このレコード1230のフィールド1232に登録されている端末IDにより特定されるIP電話端末13を中継端末13に選択する。
一方、この使用状況が「使用終了」であるならば、S150601で検索したレコード1240(利用対象の網管理セッションのセッションIDがフィールド1244に登録されているレコード1240であって、BYEメッセージの送信元の端末ID以外の端末IDがフィールド1242に登録されているレコード1240)のなかから、何れか一つのレコード1240を選択し、このレコード1240のフィールド1242に登録されている端末IDにより特定されるIP電話端末13を中継端末13に選択する。
次に、主制御部129は、BYEメッセージを含む独自メッセージを生成する。また、主制御部129は、端末登録情報記憶部122を参照して中継端末13のIPアドレスを特定する。そして、この独自メッセージを、中継端末13のIPアドレスとともに独自メッセージ多重化要求部126に通知する(S150603)。
これを受けて、独自メッセージ多重化要求部126は、主制御部129より通知された独自メッセージの多重化要求を、この独自メッセージとともに主制御部129より通知されたIPアドレスにより特定される中継端末13へ、ネットワークIF部121を介して送信する(S150604)。
次に、主制御部129は、中継端末13、ネットワークIF部121および独自メッセージ受信部127を介して、BYEメッセージの送信先から200OKメッセージを受信すると(S150605でYES)、SIP処理部125およびネットワークIF部121を介して、BYEメッセージの送信元に、この200OKメッセージを転送する(S150606)。
次に、主制御部129は、BYEメッセージの送信元の端末IDをキーにして、網管理外セッション情報記憶部124からレコード1240を検索する。そして、検索したレコード1240を削除する(S150607)。
次に、主制御部129は、利用対象の網管理セッション、およびこの網管理セッションを利用する網管理外セッション各々の音声データの品質を決定する(S150608)。
具体的には、利用対象の網管理セッションのセッションIDがフィールド1244に登録されているレコード1240を網管理外セッション情報記憶部124から検索することにより、網管理外セッションの数を計測する。また、S150600で検索したレコード1230(利用対象の網管理セッションのセッションIDがフィールド1231に登録されているレコード1230の)フィールド1235に登録されている使用状況を調べる。そして、使用状況が「使用中」であるならば、利用対象の網管理セッションおよび網管理外セッションの総数が大きいほど音声データの品質が低くなるように(例えば利用対象の網管理セッションおよび網管理外セッションの総数に比例して圧縮率が高くなるように)に、音声データの品質を設定する。一方、使用状況が「使用終了」であるならば、網管理外セッションの総数が大きいほど音声データの品質が低くなるように(例えば利用対象の網管理外セッションの総数に比例して圧縮率が高くなるように)に、音声データの品質を設定する。
次に、主制御部129は、網管理セッション情報記憶部123を参照し、フィールド1231に利用対象の網管理セッションのセッションIDが登録されているレコード1230のフィールド1232に登録されている端末IDを特定する。また、網管理外セッション情報記憶部124を参照し、フィールド1244に利用対象の網管理セッションのセッションIDが登録されているレコード1240のフィールド1242に登録されている端末ID各々を特定する。そして、端末登録情報記憶部122を参照し、これらの端末IDにより特定されるIP電話端末13各々のIPアドレスを特定する。それから、これらのIPアドレスを、S150608において決定された音声データの品質とともに品質変更要求部128に通知する。
これを受けて、品質変更要求部128は、ネットワークIF部121を介して、これらのIPアドレスにより特定されるIP電話端末13各々に、決定された音声データの品質への変更要求を送信する(S150609)。
また、S150610において、主制御部129は、利用対象の網管理セッションを切断するためのBYEメッセージを、SIP処理部125およびネットワークIF部121を介して、呼制御サーバ2に送信する。
そして、主制御部129は、ネットワークIF部121およびSIP処理部125を介して呼制御サーバ2から200OKメッセージを受信したならば(S150611でYES)、ネットワークIF部121およびSIP処理部125を介して、BYEメッセージの送信元のIP電話端末13に、このBYEメッセージに対する200OKメッセージを送信する(S150612)。
次に、主制御部129は、利用対象の網管理セッションのセッションIDがフィールド1231に登録されているレコード1230を網管理セッション情報記憶部123から削除する(S150613)。また、BYEメッセージの送信元の端末IDがフィールド1242に登録されているレコード1240を網管理外セッション情報記憶部124から削除する(S150614)。
図10は、図8に示す第二網管理外外線切断処理(S1514)を説明するためのフロー図である。
先ず、主制御部129は、自構内呼制御サーバ12に帰属するIP電話端末13のなかから中継端末13を選択する(S151400)。具体的には、独自メッセージ受信部127から、BYEメッセージが格納されていた独自メッセージの送信元であるIP電話端末13のIPアドレスを取得する。そして、このIPアドレスを中継端末13のIPアドレスに決定する。
次に、主制御部129は、SIP処理部125およびネットワークIF部121を介して、BYEメッセージの送信先に指定されているIP電話端末13にBYEメッセージを送信する(S151401)。
次に、主制御部129は、ネットワークIF部121およびSIP処理部125を介して、BYEメッセージの送信先から200OKメッセージを受信すると(S151402でYES)、このBYEメッセージを含む独自メッセージを生成する。そして、主制御部129は、この独自メッセージを、中継端末13のIPアドレスとともに独自メッセージ多重化要求部126に通知する(S151403)。
これを受けて、独自メッセージ多重化要求部126は、主制御部129より通知された独自メッセージの多重化要求を、この独自メッセージとともに主制御部129より通知されたIPアドレスにより特定される中継端末13へ、ネットワークIF部121を介して送信する(S151404)。
次に、主制御部129は、BYEメッセージの送信先の端末IDをキーにして網管理外セッション情報記憶部124からレコード1240を検索し、このレコード1240を削除する(S151405)。
次に、主制御部129は、利用対象の網管理セッションおよびこの網管理セッションを利用する網管理外セッションの音声データの品質を決定する(S151406)。
具体的には、利用対象の網管理セッションのセッションIDがフィールド1244に登録されているレコード1240を網管理外セッション情報記憶部124から検索することにより、網管理外セッションの数を計測する。また、利用対象の網管理セッションのセッションIDがフィールド1231に登録されているレコード1230を網管理セッション情報記憶部123から検索し、このレコード1230のフィールド1235に登録されている使用状況を調べる。そして、使用状況が「使用中」であるならば、利用対象の網管理セッションおよび網管理外セッションの総数が大きいほど音声データの品質が低くなるように(例えば利用対象の網管理セッションおよび網管理外セッションの総数に比例して圧縮率が高くなるように)に設定する。一方、使用状況が「使用終了」であるならば、網管理外セッションの総数が大きいほど音声データの品質が低くなるように(例えば網管理外セッションの総数に比例して圧縮率が高くなるように)に設定する。
次に、主制御部129は、網管理セッション情報記憶部123を参照し、フィールド1231に利用対象の網管理セッションのセッションIDが登録されているレコード1230のフィールド1232に登録されている端末IDを特定する。また、網管理外セッション情報記憶部124を参照し、フィールド1244に利用対象の網管理セッションのセッションIDが登録されているレコード1240のフィールド1242に登録されている端末ID各々を特定する。そして、端末登録情報記憶部122を参照し、これらの端末IDにより特定されるIP電話端末13各々のIPアドレスを特定して、これらのIPアドレスを、S151406において決定された音声データの品質とともに品質変更要求部128に通知する。
これを受けて、品質変更要求部128は、ネットワークIF部121を介して、これらのIPアドレスにより特定されるIP電話端末13各々に、決定された音声データの品質への変更要求を送信する(S151407)。
図11は、図8に示す網管理外線みなし切断処理(S1508)を説明するためのフロー図である。
先ず、主制御部129は、自構内呼制御サーバ12に帰属するIP電話端末13のなかから中継端末13を選択する(S150800)。
具体的には、BYEメッセージの送信元の端末IDをキーにして、網管理セッション情報記憶部123から利用対象の網管理セッションのレコード1230を検索する。そして、このレコード1230のフィールド1231に登録されている利用対象の網管理セッションのセッションIDを特定する。次に、このセッションIDがフィールド1244に登録されているレコード1240を網管理外セッション情報記憶部124から検索する。そして、検索したレコード1240のなかから何れか一つのレコード1240を選択し、このレコード1240のフィールド1242に登録されている端末IDにより特定されるIP電話端末13を中継端末13に選択する。
次に、主制御部129は、BYEメッセージを含む独自メッセージを生成する。また、主制御部129は、端末登録情報記憶部122を参照して中継端末13のIPアドレスを特定する。そして、この独自メッセージを、中継端末13のIPアドレスとともに独自メッセージ多重化要求部126に通知する(S150801)。
これを受けて、独自メッセージ多重化要求部126は、主制御部129より通知された独自メッセージの多重化要求を、この独自メッセージとともに主制御部129より通知されたIPアドレスにより特定される中継端末13へ、ネットワークIF部121を介して送信する(S150802)。
次に、主制御部129は、中継端末13、ネットワークIF部121および独自メッセージ受信部127を介して、BYEメッセージの送信先から200OKメッセージを受信すると(S150803でYES)、SIP処理部125およびネットワークIF部121を介して、BYEメッセージの送信元に、この200OKメッセージを転送する(S150804)。
次に、主制御部129は、利用対象の網管理セッションのセッションIDをキーにして、網管理セッション情報記憶部123からレコード1230を検索する。そして、検索したレコード1230のフィールド1235に登録されている使用状況を「使用中」から「使用終了」に変更する(S150805)。
次に、主制御部129は、利用対象の網管理セッションを利用する各網管理外セッションの音声データの品質を決定する(S150806)。
具体的には、利用対象の網管理セッションのセッションIDがフィールド1244に登録されているレコード1240を網管理外セッション情報記憶部124から検索することにより、網管理外セッションの数を計測し、この数が大きいほど音声データの品質が低くなるように(例えば網管理外セッションの総数に比例して圧縮率が高くなるように)に、音声データの品質を設定する。
次に、主制御部129は、網管理外セッション情報記憶部124を参照し、フィールド1244に利用対象の網管理セッションのセッションIDが登録されているレコード1240のフィールド1242に登録されている端末ID各々を特定する。それから、端末登録情報記憶部122を参照し、これらの端末IDにより特定されるIP電話端末13各々のIPアドレスを特定する。そして、これらのIPアドレスを、S150806において決定された音声データの品質とともに品質変更要求部128に通知する。
これを受けて、品質変更要求部128は、ネットワークIF部121を介して、これらのIPアドレスにより特定されるIP電話端末13各々に、決定された音声データの品質への変更要求を送信する(S150807)。
図12は、図8に示す網管理外線切断代行処理(S1513)を説明するためのフロー図である。
先ず、主制御部129は、切断対象の網管理セッションを利用する網管理外セッションを検索し、その網管理外セッションの接続端末を特定する(S151300)。具体的には、BYEメッセージの送信先の端末IDをキーにして、網管理セッション情報記憶部123から切断対象の網管理セッションのレコード1230を検索する。そして、このレコード1230のフィールド1231に登録されている切断対象の網管理セッションのセッションIDを特定する。次に、このセッションIDがフィールド1244に登録されているレコード1240を網管理外セッション情報記憶部124から検索する。そして、主制御部129は、検索したレコード1240のフィールド1242に登録されている端末IDを取得する。
次に、主制御部129は、端末登録情報記憶部122を参照し、この端末IDにより特定されるIP電話端末13に対して網管理外セッションのBYEメッセージを送信する(S151301)。
次に、主制御部129は、ネットワークIF部121およびSIP処理部125を介して、BYEメッセージの送信先から200OKメッセージを受信したならば(S151302でYES)、呼制御サーバ2に対して、網管理セッションのBYEメッセージに対する200OKメッセージを送信する(S151303)。
それから、主制御部129は、S151300で検索した、切断対象の網管理セッションのレコード1230を、網管理セッション情報記憶部123から削除する(S151304)。また、S151300で検索した、切断対象の網管理セッションを利用する網管理外セッションのレコード1240を、網管理外セッション情報記憶部124から削除する(S151305)。
次に、IP電話端末13を詳細に説明する。
図13は、IP電話端末13の概略構成図である。
図示するように、IP電話端末13は、ネットワークIF部131と、SIP処理部132と、RTP処理部133と、多重化要求受信部134と、独自メッセージ送信部135と、品質変更要求受信部136と、音声データ生成部137と、端末ID付加部138と、独自メッセージ多重化部139と、音声データ抽出部140と、独自メッセージ分離部141と、音声データ再生部142と、スピーカおよびマイクを備えたハンドセット143と、テンキー等の各種キーを備えた操作パネル144と、LCD等の表示部145と、主制御部146と、を有する。
ネットワークIF部131は、LAN14およびIP電話網3に接続するためのインターフェースであり、トランスポート層以下の各層のプロトコル(TCP、UDP、IP、イーサネット(登録商標)等)を処理する。
SIP処理部132は、主制御部146の指示に従いSIPメッセージを処理する。
RTP処理部133は、自IP電話端末13との間に確立されたセッションを介して、RTP(Realtime Transport Protocol)パケット(音声パケット)を処理する。
多重化要求受信部134は、ネットワークIF部131を介して自IP電話端末13が帰属する構内呼制御サーバ12から、独自メッセージの多重化要求を受信する。
独自メッセージ送信部135は、主制御部146の指示に従い、ネットワークIF部131を介して自IP電話端末13が帰属する構内呼制御サーバ12に独自メッセージを送信する。
品質変更要求受信部136は、ネットワークIF部131を介して自IP電話端末13が帰属する構内呼制御サーバ12から、音声データの品質の変更要求を受信する。
音声データ生成部137は、ハンドセット143のマイクに入力された音声信号を、主制御部146より通知された品質(圧縮率)で符号化して、音声データを生成する。
端末ID付加部138は、音声データ生成部137により生成された音声データに自IP電話端末13の端末IDを付加する。なお、この端末IDは、内線番号およびIPアドレスとを所定のルールで組み合わせて生成されたものであってもよい。
独自メッセージ多重化部139は、端末ID付加部138により端末IDが付加された音声データをRTP処理部133に渡す。ここで、主制御部146より独自メッセージが通知されているならば、端末IDが付加された音声データにこの独自メッセージを多重化してからRTP処理部133に渡す。
音声データ抽出部140は、RTP処理部133から受け取った音声データに付加されている端末IDが、主制御部146より通知された通話相手の端末IDであるか否かを調べる。そして、通話相手の端末IDであるならば、この端末IDを音声データから除去して、得られた音声データを独自メッセージ分離部141に渡す。一方、通話相手の端末IDでないならば、この音声データを、独自メッセージ分離部141に渡すことなく破棄する。
独自メッセージ分離部141は、音声データ抽出部140から受け取った音声データを音声データ再生部142に渡す。ここで、この音声データに独自メッセージが多重化されているならば、この独自メッセージを、音声データから分離して主制御部146に渡す。
音声データ再生部142は、独自メッセージ分離部141より受け取った音声データを復号して再生し、その再生信号をハンドセット143のスピーカから出力する。
そして、主制御部146は、自IP電話端末13の各部131〜145を統括的に制御する。
図14は、IP電話端末13の動作を説明するためのフロー図である。
先ず、主制御部146は、SIP処理部132およびネットワークIF部131を介して、自構内電話システム1内の構内呼制御サーバ12にREGISTERメッセージを送信して、この構内呼制御サーバ12に対して登録要求処理を行う(S20)。これにより、自IP電話端末13が、この構内呼制御サーバ12に帰属する。
次に、主制御部146は、操作パネル144を介してユーザから発信指示を受け付けると(S21でYES)、SIP処理部132およびネットワークIF部131を介して、自IP電話端末13が帰属する構内呼制御サーバ12に、ユーザより指定された電話番号を送信先番号とするINVITEメッセージを送信する。そして、主制御部146は、SIP処理部132およびネットワークIF部131と連携し、構内呼制御サーバ12とSIPメッセージをやり取りすることにより発信処理を行う(S22)。また、主制御部146は、このSIPメッセージのやり取りを通して、通話相手と端末IDを交換する(S23)。例えば、INVITEメッセージに自IP電話端末13の端末IDを挿入し、200OKメッセージから通話相手のIP電話端末13の端末IDを取得する。
それから、主制御部146は、自IP電話端末13の各部131〜145を制御して、後述する通話処理を開始する(S27)。
また、主制御部146は、SIP処理部132およびネットワークIF部131を介して、自IP電話端末13が帰属する構内呼制御サーバ12からINVITEメッセージを受信すると(S24でYES)、180Ringingメッセージを返信する。そして、主制御部146は、SIP処理部132およびネットワークIF部131と連携し、構内呼制御サーバ12とSIPメッセージをやり取りすることにより着信処理を行う(S25)。また、主制御部146は、このSIPメッセージのやり取りを通して、通話相手と端末IDを交換する(S26)。例えば、INVITEメッセージから通話相手のIP電話端末13の端末IDを取得し、200OKメッセージに自IP電話端末13の端末IDを挿入する。
それから、主制御部146は、自IP電話端末13の各部131〜145を制御して、後述する通話処理を開始する(S27)。
さて、以上のようにして通話処理が開始された後、主制御部146は、操作パネル144を介してユーザから切断指示を受け付けると(S28でYES)、SIP処理部132およびネットワークIF部131を介して、自IP電話端末13が帰属する構内呼制御サーバ12にBYEメッセージを送信することにより切断処理を行う(S29)。これにより、主制御部146は、後述する通話処理を終了する(S32)。
また、主制御部146は、SIP処理部132およびネットワークIF部131を介して、自IP電話端末13が帰属する構内呼制御サーバ12からBYEメッセージを受信すると(S30でYES)、200OKメッセージを返信することにより切断処理を行う(S31)。これにより、主制御部146は、後述する通話処理を終了する(S32)。
図15は、IP電話端末13の通話処理を説明するためのフロー図である。
先ず、主制御部146は、ネットワークIF部131および品質変更要求受信部136を介して、自IP電話端末13が帰属する構内呼制御サーバ12から変更要求を受信すると(S2701でYES)、この変更要求で指定されている品質(圧縮率)を音声データ生成部137に設定する(S2702)。これにより、音声データ生成部137は、ハンドセット143のマイクに入力された音声信号を、主制御部146より通知された品質で符号化して、音声データを生成する。
また、主制御部146は、ネットワークIF部131および多重化要求受信部134を介して、自IP電話端末13が帰属する構内呼制御サーバ12から独自メッセージの多重化要求を受信すると(S2703でYES)、この独自メッセージを多重化対象として独自メッセージ多重化部139に設定する(S2704)。
また、音声データ生成部137は、定期的に到来する音声パケット送信タイミングになると(S2705でYES)、前回の音声パケット送信タイミング以降に生成した音声データを端末ID付加部138に渡す(S2706)。これを受けて、端末ID付加部138は、音声データ生成部137より受け取った音声データに、自IP電話端末13の端末IDを付加して、端末ID付きの音声データを独自メッセージ多重化部139に渡す(S2707)。
これを受けて、独自メッセージ多重化部139は、独自メッセージが多重化対象に設定されているならば(S2708でYES)、この端末ID付きの音声データに多重化対象の独自メッセージを多重化して、得られたデータをRTP処理部133に渡す(S2709)。これを受けて、RTP処理部133は、独自メッセージが多重化された端末ID付きの音声データを音声パケットに格納し、この音声パケットを、ネットワークIF部131を介して、セッションの通話相手に送信する(S2710)。
一方、独自メッセージが多重化対象に設定されていない場合(S2708でNO)、独自メッセージ多重化部139は、この端末IDが付加された音声データを直ちにRTP処理部133に渡す。これを受けて、RTP処理部133は、端末ID付きの音声データを音声パケットに格納し、この音声パケットを、ネットワークIF部131を介して通話相手に送信する(S2710)。
また、RTP処理部133は、ゲートウェイ11によりマルチキャスト配信されたRTPパケットを、ネットワークIF部131を介して受信すると(S2711でYES)、このRTPパケットから音声データを抽出し、この音声データを音声データ抽出部140に渡す。音声データ抽出部140は、この音声データに付加されている端末IDが主制御部146より通知された通話相手の端末IDあるか否かを調べる(S2712)。音声データの付加端末IDが通話相手の端末IDでない場合は(S2712でNO)、この音声データを、独自メッセージ分離部141に渡すことなく破棄する(S2716)。一方、音声データの付加端末IDが通話相手の端末IDである場合は(S2712でYES)、この音声データに付加されている端末IDを除去して、得られた音声データを独自メッセージ分離部141に渡す。
これを受けて、独自メッセージ分離部141は、音声データ抽出部140より受け取った音声データに独自メッセージが多重化されているか否かを調べる(S2713)。
独自メッセージが多重化されている場合(S2713でYES)、独自メッセージ分離部141は、この独自メッセージを、音声データから分離して主制御部146に渡す。主制御部146は、独自メッセージ送信部135およびネットワークIF部131を介して、この独自メッセージを、自IP電話端末13が帰属する構内呼制御サーバ12に送信する(S2714)。また、独自メッセージ分離部141は、独自メッセージが分離された音声データを音声データ再生部142に渡す。
一方、独自メッセージが多重化されていない場合(S2713でNO)、独自メッセージ分離部141は、音声データ抽出部140より受け取った音声データを直ちに音声データ再生部142に渡す。
音声データ再生部142は、独自メッセージ分離部141より受け取った音声データを再生し、その再生信号をハンドセット143のスピーカから出力する(S2715)。
次に、図1に示すIP電話システムの動作例を説明する。
先ず、網管理外セッションが確立される場合の動作例を説明する。
図16および図17は、網管理外セッションが確立される場合のIP電話システムの動作例を説明するためのシーケンス図である。
ここで、構内電話システム[A]1は、IP電話網3を提供するIP電話サービスプロバイダとの契約回線数分の網管理セッションを確立しており、そのうちの一つが構内電話システム[B]1との間に確立されているものとする(S301)。
さて、構内電話システム[A]1内のIP電話端末[A01]13は、ユーザから構内電話システム[B]1への発信指示を受け付けると、自IP電話端末[A01]13が帰属する構内呼制御サーバ[A]12に、構内電話システム[B]1を送信先とするINVITEメッセージを送信する(S302)。
これを受けて、構内呼制御サーバ[A]12は、このINVITEメッセージを含む独自メッセージを生成し、これを、構内電話システム[B]1との間に網管理セッションを確立している構内電話システム[A]1内のIP電話端末[A02]13に送信する(S303)。また、構内呼制御サーバ[A]12は、100TryingメッセージをIP電話端末[A01]13に返信する(S304)。
IP電話端末[A02]13は、構内呼制御サーバ[A]12から受け取った独自メッセージを、自IP電話端末[A02]13の端末IDが付された音声データに多重化し、これを、音声パケットに格納して送信する。この音声パケットは、構内電話システム[A]1のゲートウェイ[A]11およびIP電話網3を介して、構内電話システム[B]1のゲートウェイ[B]11に到達する。そして、ゲートウェイ[B]11は、この音声パケットを構内電話システム[B]1内にマルチキャストで送信する。IP電話端末[A02]13の通話相手である構内電話システム[B]1内のIP電話端末[B02]13は、マルチキャストで送信された音声パケットから、自身の通話相手であるIP電話端末[A02]13の端末IDが付与された自身宛の音声データを取得する。これにより、この音声データに多重化された独自メッセージが、網管理セッションを介してIP電話端末[B02]13に通知される(S305)。
IP電話端末[B02]13は、自身宛の音声データに多重化されている独自メッセージを分離して、この独自メッセージを、自IP電話端末[B02]13が帰属する構内呼制御サーバ[B]12に送信する(S306)。
これを受けて、構内呼制御サーバ[B]12は、この独自メッセージに格納されているINVITEメッセージを、自構内呼制御サーバ[B]12に帰属する各IP電話端末13に送信する(S307)。また、構内呼制御サーバ[B]12は、100Tryingメッセージを格納した独自メッセージをIP電話端末[B02]13に返信する(S308)。
IP電話端末[B02]13は、構内呼制御サーバ[B]12から受け取った独自メッセージを、自IP電話端末[B02]13の端末IDが付された音声データに多重化し、これを、音声パケットに格納して送信する。この音声パケットは、ゲートウェイ[B]11およびIP電話網3を介して、ゲートウェイ[A]11に到達する。そして、ゲートウェイ[A]11は、この音声パケットを構内電話システム[A]1内にマルチキャストで送信する。IP電話端末[B02]13の通話相手であるIP電話端末[A02]13は、マルチキャストで送信された音声パケットから、自身の通話相手であるIP電話端末[B02]13の端末IDが付与された自身宛の音声データを取得する。これにより、この音声データに多重化された独自メッセージが、網管理セッションを介してIP電話端末[A02]13に通知される(S309)。IP電話端末[A02]13は、自身宛の音声データに多重化されている独自メッセージを分離して、この独自メッセージを構内呼制御サーバ[A]12に送信する。これにより、構内呼制御サーバ[A]12は、100Tryingメッセージを受信する(S310)。
また、構内呼制御サーバ[B]12は、自構内呼制御サーバ[B]12に帰属する各IP電話端末13から180Ringingを受信すると(S311)、この180Ringingメッセージを格納した独自メッセージをIP電話端末[B02]13に返信する(S312)。
IP電話端末[B02]13は、構内呼制御サーバ[B]12から受け取った独自メッセージを、自IP電話端末[B02]13の端末IDが付された音声データに多重化し、これを、音声パケットに格納して送信する。この音声パケットは、ゲートウェイ[B]11およびIP電話網3を介して、ゲートウェイ[A]11に到達する。そして、ゲートウェイ[A]11は、この音声パケットを構内電話システム[A]1内にマルチキャストで送信する。IP電話端末[B02]13の通話相手であるIP電話端末[A02]13は、マルチキャストで送信された音声パケットから、自身の通話相手であるIP電話端末[B02]13の端末IDが付与された自身宛の音声データを取得する。これより、この音声データに多重化された独自メッセージが網管理セッションを介してIP電話端末[A02]13に通知される(S313)。
IP電話端末[A02]13は、自身宛の音声データに多重化されている独自メッセージを分離して、この独自メッセージを構内呼制御サーバ[A]12に送信する(S314)。これを受けて、構内呼制御サーバ[A]12は、この独自メッセージに格納されている180RingingメッセージをIP電話端末[A01]13に送信する(S315)。
さて、構内電話システム[B]1において、IP電話端末[B01]13は、ユーザより応答指示を受け付けると、200OKメッセージを構内呼制御サーバ[B]12に送信する(S316)。構内呼制御サーバ[B]12は、この200OKメッセージを格納した独自メッセージをIP電話端末[B02]13に送信する(S317)。
IP電話端末[B02]13は、構内呼制御サーバ[B]12から受け取った独自メッセージを、自IP電話端末[B02]13の端末IDが付された音声データに多重化し、これを、音声パケットに格納して送信する。この音声パケットは、ゲートウェイ[B]11およびIP電話網3を介して、ゲートウェイ[A]11に到達する。そして、ゲートウェイ[A]11は、この音声パケットを構内電話システム[A]1内にマルチキャストで送信する。IP電話端末[B02]13の通話相手であるIP電話端末[A02]13は、マルチキャストで送信された音声パケットから、自身の通話相手であるIP電話端末[B02]13の端末IDが付与された自身宛の音声データを取得する。これにより、この音声データに多重化された独自メッセージが網管理セッションを介してIP電話端末[A02]13に通知される(S318)。
IP電話端末[A02]13は、自身宛の音声データに多重化されている独自メッセージを分離して、この独自メッセージを構内呼制御サーバ[A]12に送信する(S319)。これを受けて、構内呼制御サーバ[A]12は、この独自メッセージに格納されている200OKメッセージをIP電話端末[A01]13に送信する(S320)。
IP電話端末[A01]13は、構内呼制御サーバ[A]12より200OKメッセージを受け取ると、ACKメッセージを返信する(S321)。これを受けて、構内呼制御サーバ[A]12は、このACKメッセージを含む独自メッセージを生成し、これをIP電話端末[A02]13に送信する(S322)。
IP電話端末[A02]13は、構内呼制御サーバ[A]12から受け取った独自メッセージを、自IP電話端末[A02]13の端末IDが付された音声データに多重化し、これを、音声パケットに格納して送信する。この音声パケットは、ゲートウェイ[A]11およびIP電話網3を介してゲートウェイ[B]11に到達する。そして、ゲートウェイ[B]11は、この音声パケットを構内電話システム[B]1内にマルチキャストで送信する。IP電話端末[A02]13の通話相手である構内電話システム[B]1内のIP電話端末[B02]13は、マルチキャストで送信された音声パケットから自身の通話相手であるIP電話端末[A02]13の端末IDが付与された自身宛の音声データを取得する。これより、この音声データに多重化された独自メッセージが網管理セッションを介してIP電話端末[B02]13に通知される(S323)。
IP電話端末[B02]13は、自身宛の音声データに多重化されている独自メッセージを分離して、この独自メッセージを構内呼制御サーバ[B]12に送信する(S324)。構内呼制御サーバ[B]12は、このACKメッセージをIP電話端末[B01]13に送信する(S325)。
その後、構内呼制御サーバ[A]12は、IP電話端末[A01]13およびIP電話端末[A02]13の各々に、音声データの品質の変更要求を通知する(S326)。同様に、構内呼制御サーバ[B]12は、IP電話端末[B01]13およびIP電話端末[B02]13の各々に、音声データの品質の変更要求を通知する(S327)。
以上により、構内電話システム[A]1および構内電話システム[B]1間の網管理セッションを介して、網管理外セッションが確立される(S328)。これにより、IP電話端末[A02]13およびIP電話端末[B02]13間の通話と、IP電話端末[A01]13およびIP電話端末[B01]13間の通話とを同時に行うことができる。
次に、網管理外セッションが切断される場合の動作例を説明する。
図18は、網管理外セッションが切断される場合のIP電話システムの動作例を説明するためのシーケンス図である。
ここで、構内電話システム[A]1内のIP電話端末[A02]13と構内電話システム[B]1内のIP電話端末[B02]13との間に網管理セッションが確立され、構内電話システム[A]1内のIP電話端末[A01]13と構内電話システム[B]1内のIP電話端末[B01]13との間に、この網管理セッションを利用した網管理外セッションが確立されているものとする(S400)。
さて、IP電話端末[A01]13は、ユーザから切断指示を受け付けると、自IP電話端末[A01]13が帰属する構内呼制御サーバ[A]12に、IP電話端末[B01]13を送信先とするBYEメッセージを送信する(S401)。
これを受けて、構内呼制御サーバ[A]12は、このBYEメッセージを含む独自メッセージを生成し、これを構内電話システム[B]1との間に網管理セッションを確立しているIP電話端末[A02]13に送信する(S402)。
IP電話端末[A02]13は、構内呼制御サーバ[A]12から受け取った独自メッセージを、自IP電話端末[A02]13の端末IDが付された音声データに多重化し、これを、音声パケットに格納して送信する。この音声パケットは、構内電話システム[A]1のゲートウェイ[A]11およびIP電話網3を介して、構内電話システム[B]1のゲートウェイ[B]11に到達する。そして、ゲートウェイ[B]11は、この音声パケットを構内電話システム[B]1内にマルチキャストで送信する。IP電話端末[A02]13の通話相手である構内電話システム[B]1内のIP電話端末[B02]13は、マルチキャストで送信された音声パケットから、自身の通話相手であるIP電話端末[A02]13の端末IDが付与された自身宛の音声データを取得する。これより、この音声データに多重化された独自メッセージが網管理セッションを介してIP電話端末[B02]13に通知される(S403)。
IP電話端末[B02]13は、自身宛の音声データに多重化されている独自メッセージを分離して、この独自メッセージを、自IP電話端末[B02]13が帰属する構内呼制御サーバ[B]12に送信する(S404)。
これを受けて、構内呼制御サーバ[B]12は、この独自メッセージに格納されているBYEメッセージを、IP電話端末[B01]13に送信する(S405)。これを受けて、IP電話端末[B01]13は、200OKメッセージを構内呼制御サーバ[B]12に返信する(S406)。構内呼制御サーバ[B]12は、この200OKメッセージを格納した独自メッセージをIP電話端末[B02]13に送信する(S407)。
IP電話端末[B02]13は、構内呼制御サーバ[B]12から受け取った独自メッセージを、自IP電話端末[B02]13の端末IDが付された音声データに多重化し、これを、音声パケットに格納して送信する。この音声パケットは、ゲートウェイ[B]11およびIP電話網3を介して、ゲートウェイ[A]11に到達する。そして、ゲートウェイ[A]11は、この音声パケットを構内電話システム[A]1内にマルチキャストで送信する。IP電話端末[B02]13の通話相手であるIP電話端末[A02]13は、マルチキャストで送信された音声パケットから自身の通話相手であるIP電話端末[B02]13の端末IDが付与された自身宛の音声データを取得する。これにより、この音声データに多重化された独自メッセージが網管理セッションを介してIP電話端末[A02]13に通知される(S408)。
IP電話端末[A02]13は、自身宛の音声データに多重化されている独自メッセージを分離して、この独自メッセージを構内呼制御サーバ[A]12に送信する(S409)。これを受けて、構内呼制御サーバ[A]12は、この独自メッセージに格納されている200OKメッセージをIP電話端末[A01]13に送信する(S410)。
その後、構内呼制御サーバ[A]12は、IP電話端末[A02]13に、音声データの品質の変更要求を通知する(S411)。同様に、構内呼制御サーバ[B]12は、IP電話端末[B02]13に、音声データの品質の変更要求を通知する(S412)。
以上により、IP電話端末[A01]13およびIP電話端末[B01]13間に確立されていた網管理外セッションが切断される(S413)。
図19は、網管理セッションがみなし切断される場合のIP電話システムの動作例を説明するためのシーケンス図である。
ここで、構内電話システム[A]1内のIP電話端末[A02]13と構内電話システム[B]1内のIP電話端末[B02]13との間に網管理セッションが確立され、構内電話システム[A]1内のIP電話端末[A01]13と構内電話システム[B]1内のIP電話端末[B01]13との間に、この網管理セッションを利用した網管理外セッションが確立されているものとする(S500)。
さて、IP電話端末[A02]13は、ユーザから切断指示を受け付けると、自IP電話端末[A02]13が帰属する構内呼制御サーバ[A]12に、IP電話端末[B02]13を送信先とするBYEメッセージを送信する(S501)。
これを受けて、構内呼制御サーバ[A]12は、このBYEメッセージを含む独自メッセージを生成し、これを、構内電話システム[B]1との間に網管理外セッションを確立しているIP電話端末[A01]13に送信する(S502)。
IP電話端末[A01]13は、構内呼制御サーバ[A]12から受け取った独自メッセージを、自IP電話端末[A01]13の端末IDが付された音声データに多重化し、これを音声パケットに格納して送信する。この音声パケットは、構内電話システム[A]1のゲートウェイ[A]11およびIP電話網3を介して、構内電話システム[B]1のゲートウェイ[B]11に到達する。そして、ゲートウェイ[B]11は、この音声パケットを構内電話システム[B]1内にマルチキャストで送信する。IP電話端末[A01]13の通話相手であるIP電話端末[B01]13は、マルチキャストで送信された音声パケットから自身の通話相手であるIP電話端末[A01]13の端末IDが付与された自身宛の音声データを取得する。これより、この音声データに多重化された独自メッセージが、網管理セッションを利用した網管理外セッションを介してIP電話端末[B01]13に通知される(S503)。
IP電話端末[B01]13は、自身宛の音声データに多重化されている独自メッセージを分離して、この独自メッセージを、自IP電話端末[B01]13が帰属する構内呼制御サーバ[B]12に送信する(S504)。
これを受けて、構内呼制御サーバ[B]12は、この独自メッセージに格納されているBYEメッセージをIP電話端末[B02]13に送信する(S505)。これを受けて、IP電話端末[B02]13は、200OKメッセージを構内呼制御サーバ[B]12に返信する(S506)。構内呼制御サーバ[B]12は、この200OKメッセージを格納した独自メッセージをIP電話端末[B01]13に送信する(S507)。
IP電話端末[B01]13は、構内呼制御サーバ[B]12から受け取った独自メッセージを、自IP電話端末[B01]13の端末IDが付された音声データに多重化し、これを音声パケットに格納して送信する。この音声パケットは、ゲートウェイ[B]11およびIP電話網3を介して、ゲートウェイ[A]11に到達する。そして、ゲートウェイ[A]11は、この音声パケットを構内電話システム[A]1内にマルチキャストで送信する。IP電話端末[B01]13の通話相手であるIP電話端末[A01]13は、マルチキャストで送信された音声パケットから、自身の通話相手であるIP電話端末[B01]13の端末IDが付与された自身宛の音声データを取得する。これより、この音声データに多重化された独自メッセージが、網管理セッションを利用した網管理外セッションを介してIP電話端末[A01]13に通知される(S508)。
IP電話端末[A01]13は、自身宛の音声データに多重化されている独自メッセージを分離して、この独自メッセージを構内呼制御サーバ[A]12に送信する(S509)。これを受けて、構内呼制御サーバ[A]12は、この独自メッセージに格納されている200OKメッセージをIP電話端末[A02]13に送信する(S510)。
その後、構内呼制御サーバ[A]12は、IP電話端末[A01]13に、音声データの品質の変更要求を通知する(S511)。同様に、構内呼制御サーバ[B]12は、IP電話端末[B01]13に、音声データの品質の変更要求を通知する(S512)。
以上により、IP電話端末[A01]13およびIP電話端末[B01]13間の通話は終了するが、IP電話網3上では網管理セッションが確立されたままであり、IP電話端末[A02]13およびIP電話端末[B02]13間の網管理外セッションは、この網管理セッションを利用して維持される(S513)。
図20は、網管理外セッションの切断に伴い網管理セッションが切断される場合のIP電話システムの動作例を説明するためのシーケンス図である。
ここで、構内電話システム[A]1内のIP電話端末[A02]13と構内電話システム[B]1内のIP電話端末[B02]13との間に網管理セッションが確立され、構内電話システム[A]1内のIP電話端末[A01]13と構内電話システム[B]1内のIP電話端末[B01]13との間に、この網管理セッションを利用した網管理外セッションが確立された後、IP電話端末[A02]13およびIP電話端末[B02]13間の通話が終了したものとする(S600)。
さて、IP電話端末[A01]13は、ユーザから切断指示を受け付けると、自IP電話端末[A01]13が帰属する構内呼制御サーバ[A]12に、IP電話端末[B01]13を送信先とするBYEメッセージを送信する(S601)。
これを受けて、構内呼制御サーバ[A]12は、IP電話端末[A02]13とIP電話端末[B02]13との間の通話のために確立された網管理セッションを切断するために、ゲートウェイ[A]11を介してIP電話網3に、この網管理セッションに対するBYEメッセージを送信する。このBYEメッセージは、呼制御サーバ2(図20では不図示)を経由し、ゲートウェイ[B]11を介して構内呼制御サーバ[B]12に到達する(S602)。
構内呼制御サーバ[B]12は、呼制御サーバ2経由で構内呼制御サーバ[A]12から、網管理セッションに対するBYEメッセージを受信すると、IP電話端末[A02]13とIP電話端末[B02]13との間の通話がすでに終了しているので、この網管理セッションを利用する網管理外セッションを切断するために、IP電話端末[B01]13に対してBYEメッセージを送信する(S603)。これを受けて、IP電話端末[B01]13は、200OKメッセージを構内呼制御サーバ[B]12に返信する(S604)。構内呼制御サーバ[B]12は、呼制御サーバ2経由で構内呼制御サーバ[A]12から受信したBYEメッセージに対する200OKメッセージを、ゲートウェイ[B]11を介してIP電話網3に送信する。この200OKメッセージは、呼制御サーバ2を経由し、ゲートウェイ[A]11を介して構内呼制御サーバ[A]12に到達する(S605)。
構内呼制御サーバ[A]12は、呼制御サーバ2経由で構内呼制御サーバ[B]12から200OKメッセージを受信すると、IP電話端末[A01]13に対して、このIP電話端末[A01]13から受信したBYEメッセージに対する200OKメッセージを送信する(S606)。
以上により、IP電話端末[A01]13とIP電話端末[B01]13との間に確立されていた網管理外セッションが、この網管理外セッションが利用する網管理セッションとともに切断される。
以上、本発明の一実施の形態を説明した。
本実施の形態では、IP電話網3を介して相互に接続された構内電話システム1間において、各構内電話システム1の構内呼制御サーバ12が、自構内呼制御サーバ12に帰属する自構内電話システム1内のIP電話端末13と連携して、通話相手側の構内電話システム1との間に確立されている網管理セッションを利用してSIPメッセージを格納した独自メッセージをやり取りする。これにより、この網管理セッションのなかに、1以上の網管理外セッションを確立する。
したがって、IP電話網3を提供するIP電話サービスプロバイダとの契約回線数以上のセッションを同時に確立することができる。
また、本実施の形態において、構内呼制御サーバ12は、網管理セッション数がIP電話網3を提供するIP電話サービスプロバイダとの契約回線数に達しており、且つ、通話相手側の構内電話システム1との間に網管理セッションが確立されている場合に、この網管理セッションを利用して網管理外セッションを確立する。
したがって、本実施の形態によれば、網管理セッションを優先利用することができる。
また、本実施の形態において、構内呼制御サーバ12は、網管理セッション数がIP電話網3を提供するIP電話サービスプロバイダとの契約回線数に達しており、且つ、通話相手側の構内電話システム1との間に網管理セッションが確立されていない場合に、INVITEメッセージを送信した自構内電話システム1内のIP電話端末13に対してBUSYメッセージを送信して話中処理を実施する。
したがって、本実施の形態によれば、セッションを確立できる見込みのない無意味なSIPメッセージのやり取りによってIP電話網3のトラヒックが増大するのを防止することができる。
また、本実施の形態において、構内呼制御サーバ12は、網管理セッションと接続するIP電話端末13からBYEメッセージを受信した場合に、この網管理セッションを利用する網管理外セッションがあるならば、この網管理外セッションを利用してSIPメッセージをやり取りすることにより、この網管理セッションを維持したまま、この網管理セッションと接続するIP電話端末13間の通話を終了させる。
したがって、本実施の形態によれば、この網管理セッションと接続するIP電話端末13間の通話が終了した後でも、この網管理セッションを利用する網管理外セッションを維持することができる。
また、本実施の形態において、構内呼制御サーバ12は、網管理外セッションと接続するIP電話端末13からBYEメッセージを受信した場合に、この網管理外セッションを利用する網管理セッションと接続するIP電話端末13間の通話が終了しており、且つ、この網管理セッションを利用する網管理外セッションが他にない場合、IP電話網3に対して、この網管理セッションのBYEメッセージを送信することにより、網管理外セッションとともにこの網管理セッションを切断する。
したがって、本実施の形態によれば、利用されていない網管理セッションがいつまでも残ってしまうのを防止することができる。
また、本実施の形態において、構内呼制御サーバ12は、網管理セッションを利用して網管理外セッションが確立されている場合に、この網管理セッションおよび網管理外セッションに接続する各IP電話端末13に、網管理外セッションの数に応じた品質(圧縮率)への変更要求を通知する。そして、IP電話端末13は、構内呼制御サーバ12より通知された品質で音声データを生成して送信する。
したがって、本実施の形態によれば、網管理セッションを利用して複数の網管理外セッションが確立されている場合でも、この網管理セッションおよび網管理外セッションに接続する各IP電話端末13がより確実に通話相手と通話をすることが可能となる。
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
例えば、上記の実施の形態において、構内呼制御サーバ12は、SIPメッセージをペイロードに格納することで独自メッセージを作成しているが、本発明はこれに限定されない。独自に呼制御メッセージを定義してもよい。そして、変換テーブル等を利用して、SIPメッセージから独自の呼制御メッセージへの変換、および独自の呼制御メッセージからSIPメッセージへの変換を行うようにしてもよい。
また、上記の実施の形態において、図2、図13に示す構内呼制御サーバ12、IP電話端末13各々の構成は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積ロジックICによりハード的に実行されるものでもよいし、あるいはDSP(Digital Signal Processor)などの計算機によりソフトウエア的に実行されるものでもよい。または、CPU、メモリ、HDD、DVD−ROM等の補助記憶装置、およびNIC(Network Interface Card)、モデム等の通信インターフェースを備えたPC(Personal Computer)等の汎用コンピュータにおいて、CPUが所定のプログラムを補助記憶装置からメモリ上にロードして実行することで実現されるものでもよい。
1:構内電話システム、2:呼制御サーバ、3:IP電話網、11:ゲートウェイ、12:構内呼制御サーバ、13:IP電話端末、14:LAN、121:ネットワークIF部、122:端末登録情報記憶部、123:網管理セッション情報記憶部、124:網管理外セッション情報記憶部、125:SIP処理部、126:独自メッセージ多重化要求部、127:独自メッセージ受信部、128:品質変更要求部、129:主制御部、131:ネットワークIF部、132:SIP処理部、133:RTP処理部、134:多重化要求受信部、135:独自メッセージ送信部、136:品質変更要求受信部、137:音声データ生成部、138:端末ID付加部、139:独自メッセージ多重化部、140:音声データ抽出部、141:独自メッセージ分離部、142:音声データ再生部、143:ハンドセット、144:操作パネル、145:表示部、146:主制御部