JP2010021410A - サーモモジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】熱電半導体素子によって発生した熱を効率的にヒートシンクに伝達することができ、熱電半導体素子とヒートシンクの接合強度を構造的に高めて、熱電半導体素子の破断を防止することができる高性能のサーモモジュールを提供する。
【解決手段】所定の形態で配置された複数対のp型2およびn型熱電半導体素子3と、熱電半導体素子に対応して形成され、熱電半導体素子が挿入される複数の孔部を備えた樹脂基材12と、樹脂基材の厚さ方向の両端部の前記孔部の周りの少なくとも一部に形成された金属層と、電気回路を形成する底面部と該底面部と垂直で相互に平行に配置された放熱フィン10からなり、複数対のp型およびn型熱電半導体素子が、その上に形成される第1の接合材を介して直列に電気的に連結されるとともに、金属層に第2の接合材を介して固定される電気回路接続部材4とを備えたサーモモジュール。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱電半導体素子の電極にフィンを接合したサーモモジュール、特に熱電半導体素子とフィンとの接合強度を高め熱電半導体素子の破断を防止することができるサーモモジュール。
熱電素子は、一般にp型の熱電半導体素子とn型の熱電半導体素子を金属電極により直列に接続し、pn接合対を形成することにより作成される。熱電素子は、pn接合対に電流を流すことにより、接合部の一方で冷却、他方の接合部では発熱を発生するペルチェ効果と、接合対の間に温度差を与えることにより電力を発生するゼーベック効果があり、冷却装置又は発電装置として利用される。
通常は、pn接合対を数十個から数百個直列に接続し、金属電極を表面に備えた2枚の基板間に挟んで配列することにより、一体的構造体の熱電素子として利用される。
p型の熱電半導体素子(エレメントともいう)とn型の熱電半導体素子は、縦および横方向に沿ってそれぞれ交互に配置されるのが最も望ましい。それによって、一般に直方体であるエレメントを、最も高密度に配置できる。ここでエレメントの配置の密度とは、熱電素子基板の面積に対するエレメントの底面積の和の比を指す。
また、接続部の電極が高温側基板と低温側基板に交互に現れることになるので、エレメントを上述したように配置することにより、電極による配線の長さが最短となり、幅は最大にできるので、電極の電気抵抗が最小になる。また、電極のパターンが最も単純になるので、エレメントと電極の接続のためのハンダ付けがしやすく、隣の電極とのブリッジによる短絡が最も起こり難いという利点もある。
従来、サーモモジュール100は、図9に示すように、吸熱側アルミナ基板110と放熱側アルミナ基板109との間に、p型熱電半導体素子101とn型熱電半導体素子102とを交互に多数並べ配置し、吸熱側アルミナ基板110および放熱側アルミナ基板109にそれぞれ形成した電極107を介して電気的に直列に接続し、これらの電極を介して通電することによって、吸熱と放熱作用を生じる電子機器である。更に、図10に示すように、熱交換器としてサーモモジュール100の上述した吸熱側アルミナ基板110および放熱側アルミナ基板109にそれぞれ伝熱グリス108を介してベースとフィンからなるヒートシンク103が接合されている。
更に、図11に示すように、上述したアルミナ基板の代わりに、p型熱電半導体素子101およびn型熱電半導体素子102を、縦方向の概ね中央部分で樹脂製のセパレータ104によって保持する所謂スケルトン型サーモモジュールが知られている。更に、図12に示すように、熱交換器として、熱電素子半導体素子101、102を電気的に接続する電極の働きをするベースとフィンが一体的に形成されたヒートシンク105を熱電素子半導体素子101、102に接合されている。
特開平1−205451号公報 特開平3−263382号公報 特許第3166228号公報 特開2007−123530号公報
図9および図10に示すサーモモジュールおよび熱交換器では、(回路)基板としてセラミック板材を使用しているので、熱抵抗が大きく、冷却効率が低下する。更に、セラミック板材にヒートシンクを接合する際に熱伝導性グリスまたは伝熱シートが用いられているが、これらの熱伝達部材は熱抵抗を増加させるという問題点がある。
図11および図12に示すサーモモジュールおよび熱交換器では、熱抵抗の大きいセラミック基板を用いることなく、樹脂製のセパレータによって熱電半導体素子を保持している。しかし、熱電半導体素子は脆く壊れやすい性質があり、電極を兼ねたヒートシンクへ加わる応力や振動に耐えることができず、破損してしまうことがある。即ち、一般に、ヒートシンクのフィンは熱電半導体素子と比べてサイズが大きく、フィンに加わった力は熱電半導体素子に直接伝わりやすく、更に熱電半導体素子は機械的にもろい性質を有しているので、移動時にフィンへ外力が加わったり、振動によってフィンへの外力が加わると、熱電半導体素子と電極本体との接合部近傍において熱電半導体素子が破断しやすくなるという問題点がある。
図3は、熱電半導体素子に放熱フィンのフィン部を接合した従来の状況を説明する図である。従来、図3に示すように、放熱フィンのフィン部105を、垂直方向の両端部に素子金属層が形成された熱電半導体素子101に直接接合していた。この場合には、放熱フィンに伝わった外力Fが、熱電半導体素子101に、矢印に示すように直接作用するので、熱電半導体素子が破損し易い。
本発明は、上述した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、熱電半導体素子によって発生した熱を効率的にヒートシンクに伝達することができ、熱電半導体素子とヒートシンクの接合強度を高めて、熱電半導体素子の破断を防止することができるサーモモジュールを提供することを目的とする。
発明者は、上述した問題点を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、p型熱電半導体素子およびn型熱電半導体素子を、縦方向の概ね中央部分で樹脂製のセパレータによって保持する所謂スケルトン型サーモモジュールを用い、熱電半導体素子に電気回路層を兼ねたベースを備えたヒートシンクを直接接合し、または、熱電半導体素子の端部に形成された電気回路層にヒートシンクを直接接合し、ヒートシンクのフィン部が挿通される開口部を備えた板材によって、ヒートシンクを固定すると、熱電半導体素子によって発生した熱は、電気回路層を経てヒートシンクに伝達されるので高性能のサーモモジュールが得られると共に、ヒートシンクが板材によって固定されているので、ヒートシンクへ応力や振動が加わっても、ヒートシンクと熱電半導体素子の接合強度が高く、熱電半導体素子が破損し難いことが判明した。
この発明は上述した研究結果に基きなされたものである。
この発明のサーモモジュールの第1の態様は、複数対のp型熱電半導体素子およびn型熱電半導体素子と、
隣接する前記p型熱電半導体素子および前記n型熱電半導体素子が直列に電気的に連結される電気回路層と、
前記電気回路層に熱的に接続されるベース部とフィン部とからなる放熱フィンと、
前記フィン部が挿通される開口部を備えた板材とを備え、
前記板材および前記電気回路層によって前記放熱フィンの前記ベース部を挟持したことを特徴とするサーモモジュールである。
この発明のサーモモジュールの第2の態様は、複数対のp型およびn型熱電半導体素子と、
前記複数対のp型およびn型熱電半導体素子を直列に電気的に連結する電気回路を形成するベース部と前記ベース部と垂直で相互に平行に配置されたフィン部とからなる放熱フィンと、
前記放熱フィンが挿通される開口部を備えた板材とを備えたサーモモジュールである。
この発明のサーモモジュールの第3の態様は、前記板材を固定する押さえ具を更に備えている、サーモモジュールである。
この発明のサーモモジュールの第4の態様は、前記熱電半導体素子間に少なくとも一部が配置されて、前記熱電半導体素子の相対位置を維持するセパレータを備えている、サーモモジュールである。
この発明のサーモモジュールの第5の態様は、前記セパレータは、前記熱電半導体素子に対応して形成され、前記熱電半導体素子が挿入される複数の孔部を備えた板材からなっている、サーモモジュールである。
この発明のサーモモジュールの第6の態様は、前記板材は、前記放熱フィン部のフィン部が挿入される複数の開口部を備え、前記開口部の寸法は、前記ベース部の断面よりも小さく、前記フィン部の断面よりも大きい、サーモモジュールである。
この発明のサーモモジュールの第7の態様は、前記放熱フィンが前記電気回路層のそれぞれに接続されている、サーモモジュールである。
この発明のサーモモジュールの第8の態様は、前記放熱フィンが前記電気回路層の一方に接続され、前記電気回路層の他方にベースプレートが接続されている、サーモモジュールである。
この発明のサーモモジュールの第9の態様は、前記押さえ具の一方が一方の電気回路層に接続された放熱フィンのベース部を押し付けた状態で前記板材を固定し、前記押さえ具の他方が他方の電気回路層に接続された放熱フィンのベース部を押し付けた状態で別の板材を固定している、サーモモジュールである。
この発明のサーモモジュールの第10の態様は、前記押さえ具の一方が前記ベースプレートに接続されて、前記押さえ具の他方が前記放熱フィンの前記ベース部を押し付けた状態で前記板材を固定している、サーモモジュールである。
この発明のサーモモジュールの第11の態様は、少なくとも前記板材と前記ベース部および前記フィン部の基部の間に塗布された防湿充填材を備えている、サーモモジュールである。
この発明のサーモモジュールの第12の態様は、前記フィン部が円柱または角柱状のピンフィンからなっている、サーモモジュールである。
本発明のサーモモジュールによると、p型熱電半導体素子およびn型熱電半導体素子を、縦方向の概ね中央部分で樹脂製のセパレータによって保持する所謂スケルトン型サーモモジュールを用い、熱電半導体素子に電気回路層を兼ねたベースを備えたヒートシンクを直接接合するので、熱電半導体素子によって発生した熱は、直接ヒートシンクに伝達されるので高性能のサーモモジュールが得られる。同時に、ヒートシンクのフィン部が挿通される開口部を備えた板材によって、ヒートシンクを固定するので、ヒートシンクへ応力や振動が加わっても、ヒートシンクと熱電半導体素子の接合強度が高く、熱電半導体素子の破断を防止することができる。
以下、本発明のサーモモジュールを図面に示す実施形態により説明する。
この発明のサーモモジュールの1つの態様は、複数対のp型熱電半導体素子およびn型熱電半導体素子と、隣接するp型熱電半導体素子およびn型熱電半導体素子が直列に電気的に連結される電気回路層と、電気回路層に熱的に接続されるベース部とフィン部とからなる放熱フィンと、フィン部が挿通される開口部を備えた板材とを備え、板材および電気回路層によって放熱フィンのベース部を挟持したことを特徴とするサーモモジュールである。この発明のサーモモジュールの他の態様においては、板材を固定する押さえ具を更に備えている。
図1は、この発明のサーモモジュールの1つの態様を説明する断面図である。この態様のサーモモジュール1は、熱電半導体素子2、3の一方の端部に接合された電気回路層4の上にベース部5とフィン部6を備えた放熱フィン10が接合され、熱電半導体素子2、3の他方の端部に接合された電気回路層4は、TIM11を介してベースプレート9に接合されている。熱電半導体素子2、3と放熱フィン10との接合を強化して、放熱フィン10に加わった応力、振動等から熱電半導体素子2、3を保護するために板材7が設けられている。
即ち、熱電半導体素子は、p型熱電半導体素子2とn型熱電半導体素子3とが交互に配置されて形成されている。熱電半導体素子2、3の垂直方向の両端部に形成された電気回路層4は、隣接するp型熱電半導体素子2およびn型熱電半導体素子3を直列に接続するように配置されている。熱電半導体素子2、3の垂直方向の概ね中央に配置されて熱電半導体2、3を保持する樹脂基材からなるセパレータ12は、熱電半導体素子2、3に対応して配置され、熱電半導体素子2、3が挿入され、保持される複数の開口部22が設けられている。
この態様のサーモモジュールは、一方の側に発熱部品等が熱的に接続されるベースプレート9が接続され、他方の側に放熱フィン10が接続される。発熱部品の熱がベースプレートに移動され均熱化され、熱電半導体素子によって、ベースプレート9側が冷却され、放熱フィン10側の温度が高くなり、放熱フィンに熱が伝わり、放熱される。p型熱電半導体素子2とn型熱電半導体素子3とが交互に配置された熱電半導体素子2、3は、上述したようにセパレータ12によって保持されている。垂直方向の両端部に素子金属層4が形成された熱電半導体素子2、3は、上述したように電気回路層4によって直列に接続されている。
図1における上側の電気回路層4には、ベース部5およびフィン部6からなる放熱フィン10のベース部5が接続されている。板材7は、フィン部6が挿通される開口部を備えている。板材7の開口部の寸法は、ベース部5の断面よりも小さく、前記フィン部6の横断面よりも大きい。従って、板材の開口部に放熱フィン10のフィン部6を挿通させて、上方から下方に移動させると、板材7が放熱フィン10のベース部5を、電気回路層4との間に挟持する。このように、板材7および電気回路層4によって放熱フィンのベース部が挟持される。なお、板材7としては、電気回路層4の隣接する回路を電気的に絶縁することができる絶縁材料、例えばセラミックからなる板材を使用することができる。また、隣接する放熱フィン10を絶縁することができればよいため、板材7は強度に優れた金属材で形成し、放熱フィン10が板材7と接触する部分を絶縁材料で被覆してもよい。
図1における下側の電気回路層4は、伝熱グリス等のTIM11を介してベースプレートに接合されている。図1の態様では、更に、板材7を固定する押さえ具8を備えている。放熱フィン10のベース部5を電気回路層4と板材7で挟持した状態で、押さえ具8によって板材7を固定する。図1に示すように、押さえ具8の一方の端部27がベースプレートに接続されて、押さえ具8の他方の端部26が、放熱フィンのベース部を押し付けた状態で、板材7を固定している。
図示しないが、押さえ具8を用いないで、板材7の端部を延長して、押さえ具8の形状と概ね同一形状で下方に向かって形成し、板材7を直接ベースプレート9に固定してもよい。この態様では、板材7の開口部22に放熱フィン10のフィン部6を挿通させて、上方から下方に移動させて、板材7が放熱フィン10のベース部5を、電気回路層4との間に挟持した状態で、板材7が延長されて屈曲された端部がベースプレート9に固定される。
この発明のサーモモジュールの他の態様は、複数対のp型およびn型熱電半導体素子と、複数対のp型およびn型熱電半導体素子を直列に電気的に連結する電気回路を形成するベース部と、ベース部と垂直で相互に平行に配置されたフィン部とからなる放熱フィンと、放熱フィンが挿通される開口部を備えた板材とを備えたサーモモジュールである。
図2は、この発明のサーモモジュールの他の態様を説明する断面図である。この態様のサーモモジュール30は、熱電半導体素子2、3の垂直方向のそれぞれの端部に、電気回路層を兼ねるベース部15とフィン部16を備えた放熱フィン20が接合されている。ベース部15とフィン部16は一体化されていてもよいし、別々の部材であってもよい。熱電半導体素子2、3と放熱フィン20との接合を強化して、放熱フィン20に加わった応力、振動等から熱電半導体素子2、3を保護するために板材17が設けられている。
即ち、熱電半導体素子は、p型熱電半導体素子2とn型熱電半導体素子3とが交互に配置されている。放熱フィン20のベース部15が電気回路層の働きを兼ねて、隣接するp型熱電半導体素子2およびn型熱電半導体素子3を直列に接続するように配置されている。熱電半導体素子2、3の垂直方向の概ね中央に配置されて熱電半導体を保持する樹脂基材からなるセパレータ22は、熱電半導体素子2、3に対応して配置され、熱電半導体素子2、3が挿入され保持される複数の開口部28が設けられている。
この態様のサーモモジュールは、図2における上下側に、それぞれ放熱フィン20が接続される。熱電半導体素子2、3によって、上又は下側が冷却され、他方の側の温度が高くなり、それぞれ接合された放熱フィン20に熱が伝わる。従って、熱交換器として使用することができる。p型熱電半導体素子2とn型熱電半導体素子3とが交互に配置された熱電半導体素子は、上述したようにセパレータ22によって保持されている。垂直方向の両端部に素子金属層が形成された熱電半導体素子2、3は、上述したように電気回路層を兼ねるベース部15によって直列に接続されている。
図2における上下側それぞれの、垂直方向の両端部に素子金属層が形成された熱電半導体素子には、電気回路層を兼ねるベース部15が接続されている。即ち、上下側のそれぞれの熱電半導体素子2、3の端部とベース部15が直接接合されている。板材17は、フィン部16が挿通される開口部22を備えている。板材17の開口部の寸法は、ベース部15の断面よりも小さく、フィン部16の横断面よりも大きい。
従って、板材17の開口部22に放熱フィン20のフィン部16を挿通させて、2枚の板材17が、放熱フィン20のベース部15を、熱電半導体素子の端部に接合した状態で、サンドイッチ状に挟み込む。このように、2枚の板材17、17によって、熱電半導体素子2、3および放熱フィン20のベース部15がサンドイッチ状に挟持される。
図2の態様では、更に、上述したように熱電半導体素子およびベース部を挟み込む2枚の板材17を固定する押さえ具18を備えている。放熱フィンのベース部が熱電半導体素子に接合された状態で挟持した2枚の板材17を、押さえ具18によって固定する。図2に示すように、押さえ具18の一方の端部が一方の側の板材17を固定し、押さえ具18の他方の端部が、他方の側の別の板材17を固定している。図2に示す板材17は、断面が概ねコの字形であるが、形状はこれに限定されることはない。図示しないが、押さえ具18を用いないで、板材17の端部を延長して、延長した端部を相対させて固定してもよい。
図4は、この発明における熱電半導体素子に放熱フィンのフィン部を接合し、板材で押さえた状況を説明する図である。
図4に示すように、熱電半導体素子2に電気回路層を兼ねる放熱フィンのベース部15が接合され、更に、板材17によってベース部を矢印(符号)の方向に押し付けているので、放熱フィン20に外力Fが加わっても、板材17によってベース部が熱電半導体素子に押し付けられているので、熱電半導体素子から放熱フィン20のベース部15が離れることは無く、熱電半導体素子とベース部の接合が構造的に強化され、熱電半導体素子の破損が防止される。
図5は、放熱フィン20と板材17の位置関係を説明する部分拡大断面図である。図5に示すように、ベース部15およびフィン部16が一体的に形成された放熱フィン16のベース部15を、板材17が押さえている。板材17には熱電半導体素子に対応して複数の開口部22が形成されている。開口部22の寸法は、ベース部15の横断面よりも小さく、フィン部16の横断面よりも大きい。従って、放熱フィン20のフィン部16を開口部22に挿通すると、ベース部15の寸法が開口部22の寸法よりも大きいので、ベース部15の周縁部29が板材17によって固定される。
図示しない熱電半導体素子の一方の端部にベース部15が直接接合された状態で、板材17によってベース部15を固定する。なお、板材17とベース部15は接合されていないので、板材17の熱による膨張・収縮によって、ベース部15へ負荷される応力を緩和することができる。更に、ベース部15と板材17とは、直接接触されていてもよく、また、ゴム状弾性体で接着されていてもよい。
図6は、放熱フィンと板材の位置関係を説明する別の態様の部分拡大断面図である。図5に示す態様と同じように、ベース部15およびフィン部16が一体的に形成された放熱フィン16のベース部15を、板材17が押さえている。板材17には熱電半導体素子に対応して複数の開口部22が形成されている。この態様では、板材17は、外周部24が絶縁性材料からなっている。板材17は、外周部が絶縁性板材であれば、コア材23は導電性材料であってもよい。
図7は、この発明のサーモモジュールの1つの態様の平面図である。図7に示すように、板材に形成された開口部に放熱フィン10のフィン部6が挿通されている。図7に示す態様では、放熱フィン10のフィン部6は円柱状のピンフィンからなっている。熱電半導体素子の一方の端部に放熱フィン10のベース部が接合され、フィン部6が板材17の開口部22に挿通されている。このように、板材17でベース部を押さえた状態で、四周を押さえ具8で固定している。
この態様では、押さえ具8は、所定幅の矩形の周縁部を備えている。押さえ具は、図1に示すように、一方の端部が板材17を押さえ、他方の端部がベースプレートに固定していてもよく、図2に示すように、サーモモジュール2、3を上下から挟持している板材17の周縁部を上下方向から挟持するように固定していてもよい。
図8は、防湿構造を備えたサーモモジュールの1つの態様の断面図である。この態様のサーモモジュール40は、熱電半導体素子2、3の一方の端部に接合された電気回路層4の上にベース部5とフィン部4を備えた放熱フィン10が接合され、熱電半導体素子2、3の他方の端部に接合された電気回路層4は、TIM11を介してベースプレート9に接合されている。熱電半導体素子2、3と放熱フィン10との接合を構造的に強化して、放熱フィン10に加わった応力、振動等から熱電半導体素子2、3を保護するために板材7が設けられている。
サーモモジュール40の熱電半導体素子は、p型熱電半導体素子2とn型熱電半導体素子3とが交互に配置されている。熱電半導体素子の垂直方向の両端部には電気回路層4が、隣接するp型熱電半導体素子2およびn型熱電半導体素子3を直列に接続するように配置されている。サーモモジュール40は、更に押さえ具8を備え、押さえ具8の一方の端部がベースプレート9に固定され、押さえ具8の他方の端部が、放熱フィンのベース部を押し付けた状態で、板材7を固定している。押さえ具8によってサーモモジュール40の側面部が覆われている。
サーモモジュール40は更に防湿構造を備えている。即ち、上述したように配置された板材7の外側から防湿充填材25が塗布されて、外部からの水分の浸入を防止する。この態様においても、押さえ具8を用いないで、板材7の端部を延長して、延長した端部を相対させて固定してもよい。その際に、板材7は、放熱フィン10のベース部5が熱電半導体素子に接合された状態で挟持すると共に、側面を覆い水分の浸入を防止できればよい。
板材は、ガラスエポキシやPPSなどのエンジニアリングプラスチックが望ましい。剛性を持たせるために、金属などに絶縁処理を施した板材を使用することもできる。放熱フィンはフィン部と板材で押さえるベース部を備え、フィン部およびベース部は熱伝導性の高い銅、アルミニウムを使用することができる。半田接合をするために、表面にNi、Au、Sn等のメッキを施してもよい。
セパレータを使用したスケルトン型サーモモジュールは、セラミック基板を使用しないサーモモジュールであり、構造的に熱応力を受け難く、信頼性が高く、長寿命である。更に熱抵抗を低減することができ、高性能のサーモモジュールが得られる。押さえ具は、板材の少なくとも2点を押さえることができればよい。押さえ具の材質は、熱伝導性の低い樹脂が好ましい。押さえ具は、上述したように、板材と固着させない状態でよい。接着する場合は、ゴム状の弾性接着剤を用いる。防湿充填剤は、硬化時にゴム状の弾性体であって、水蒸気透過性が低い材料が好ましい。例えば、ブチルゴム、熱可塑性ポリイソブチレン、シリコーン、フッ素樹脂、エポキシ等がある。
この発明によると、熱電半導体素子によって発生した熱を効率的にヒートシンクに伝達することができ、熱電半導体素子とヒートシンクの接合強度を構造的に高めて、熱電半導体素子の破断を防止することができる高性能のサーモモジュールを提供することができる。
図1は、この発明のサーモモジュールの1つの態様を説明する断面図である。 図2は、この発明のサーモモジュールの他の態様を説明する断面図である。 図3は、熱電半導体素子に放熱フィンのフィン部を接合した従来の状況を説明する図である。 図4は、この発明における熱電半導体素子に放熱フィンのフィン部を接合し、板材で押さえた状況を説明する図である。 図5は、放熱フィンと板材の位置関係を説明する部分拡大断面図である。 図6は、放熱フィンと板材の位置関係を説明する別の態様の部分拡大断面図である。 図7は、この発明のサーモモジュールの1つの態様の平面図である。 図8は、防湿構造を備えたサーモモジュールの1つの態様の断面図である。 従来のセラミック基板を備えたサーモモジュールを説明する断面図である。 従来の熱交換器を説明する断面図である。 従来のスケルトン型サーモモジュールを説明する断面図である。 従来の熱交換器を説明する断面図である。
符号の説明
1、30、40 サーモモジュール
2 p型熱電半導体素子
3 n型熱電半導体素子
4 電気回路層
5、15 ベース部
6、16 フィン部
7、17 板材
8、18 押さえ具
9 ベースプレート
10 放熱フィン
11 TIM
12 セパレータ
22 開口部
25 防湿充填材剤
26 押さえ具の端部
27 押さえ具の端部
28 セパレータの開口部

Claims (12)

  1. 複数対のp型熱電半導体素子およびn型熱電半導体素子と、
    隣接する前記p型熱電半導体素子および前記n型熱電半導体素子が直列に電気的に連結される電気回路層と、
    前記電気回路層に熱的に接続されるベース部とフィン部とからなる放熱フィンと、
    前記フィン部が挿通される開口部を備えた板材とを備え、
    前記板材および前記電気回路層によって前記放熱フィンの前記ベース部を挟持したことを特徴とするサーモモジュール。
  2. 複数対のp型およびn型熱電半導体素子と、
    前記複数対のp型およびn型熱電半導体素子を直列に電気的に連結する電気回路を形成するベース部と前記ベース部と垂直で相互に平行に配置されたフィン部とからなる放熱フィンと、
    前記フィン部が挿通される開口部を備えた板材とを備えたサーモモジュール。
  3. 前記板材を固定する押さえ具を更に備えている、請求項1または2に記載のサーモモジュール。
  4. 前記熱電半導体素子間に少なくとも一部が配置されて、前記熱電半導体素子の相対位置を維持するセパレータを備えている、請求項1から3の何れか1項に記載のサーモモジュール。
  5. 前記セパレータは、前記熱電半導体素子に対応して形成され、前記熱電半導体素子が挿入される複数の開口部を備えた板材からなっている、請求項4に記載のサーモモジュール。
  6. 前記板材は、前記放熱フィンのフィン部が挿入される複数の開口部を備え、前記開口部の寸法は、前記ベース部の断面よりも小さく、前記フィン部の断面よりも大きい、請求項1から5何れか1項に記載のサーモモジュール。
  7. 前記放熱フィンが前記電気回路層のそれぞれに接続されている、請求項2から6の何れか1項に記載のサーモモジュール。
  8. 前記放熱フィンが前記電気回路層の一方に接続され、前記電気回路層の他方にベースプレートが接続されている、請求項2から6の何れか1項に記載のサーモモジュール。
  9. 前記押さえ具の一方が一方の電気回路層に接続された放熱フィンのベース部を押し付けた状態で前記板材を固定し、前記押さえ具の他方が他方の電気回路層に接続された放熱フィンのベース部を押し付けた状態で別の板材を固定している、請求項7に記載のサーモモジュール。
  10. 前記押さえ具の一方が前記ベースプレートに接続されて、前記押さえ具の他方が前記放熱フィンの前記ベース部を押し付けた状態で前記板材を固定している、請求項8に記載のサーモモジュール。
  11. 少なくとも前記板材と前記ベース部および前記フィン部の基部の間に塗布された防湿充填材を備えている、請求項1から10の何れか1項に記載のサーモモジュール。
  12. 前記フィン部が円柱または角柱状のピンフィンからなっている、請求項1から11の何れか1項に記載のサーモモジュール。
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