JP2010019431A - 加湿器及びこれを備えた空気清浄機 - Google Patents

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Abstract

【課題】水受け皿に貯留した水道水が濃縮された環境下においても、水中の微生物を抑制して清浄な加湿空気を供給することのできる加湿器及びこれを備えた空気清浄機を提供する。
【解決手段】水を貯留するタンク20、及びタンク20の下部に設置されてタンク20から給水される水受け皿30と、複数の加湿エレメント36が所定の間隔で積層され、その下部が水受け皿30内に浸漬されて回転する加湿手段35と、本体ケース1内に吸込んだ空気を加湿手段35を通過させることにより加湿させて本体ケース1の外部に吹き出す送風手段8とを有し、タンク20内に無機系抗菌剤が入れると共に、水受け皿30内に有機系抗菌剤を入れた。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気の湿度を高める加湿器及びこれを備えた空気清浄機に係り、より詳しくは、水受け皿に貯留された水中の微生物を抑制して、清浄な加湿空気を供給することのできる加湿器及びこれを備えた空気清浄機に関するものである。
従来の加湿器においては、空気の加湿方法として、吸水させた気化手段へ送風することにより水を気化させて空気を加湿する方法が知られている。この方法は、水受け皿に貯留した水を気化手段が吸い上げ、湿った気化手段に送風することで空気を加湿している。しかしながら、水受け皿には常に水が貯留され、気化手段も湿った状態となっているため、微生物が増殖し、加湿性能が低下したり異臭を発生することがあった。そのため、水受け皿の中や水を貯留するタンクあるいは気化手段などに、各種の抗菌剤が入れられている。
従来の加湿装置に、水を貯留するタンクに固形制菌剤を搭載し、タンク内及び水受け皿に抗菌成分を溶出することにより、水中の微生物の増殖を抑制するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、水槽内の加湿構造体が水と接する部分を、樹脂に導電性の炭素材料と亜鉛とを有する構成とし、その電位差により微生物を吸引して微生物の増殖を抑制するようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開昭63−54542号公報(第2頁、図1) 特開2007−212125号公報(第6−10頁、図3)
特許文献1,2の加湿器は、金属イオンにより抗菌性能を発揮しており、金属イオンの形状等により効果を高めている。このため、これらの金属イオンに弱い細菌類に対しては抑制効果が高いが、水環境下で増殖し易い酵母に対しては抑制効果が低く、水受け皿内で酵母類が増殖し易い。また、使用した金属に対する耐性菌が生育し易いという問題があった。
さらに、水受け皿内は水道水が濃縮し易く、水道水中のカルシウム、マグネシウム等のミネラル成分や、イオン状シリカ、コロイダルシリカ等の汚れ成分が蓄積され、そのため抗菌剤の性能が低下する等の問題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、水受け皿に貯留した水道水が濃縮された環境下においても、水中の微生物を抑制して清浄な加湿空気を供給することのできる加湿器及びこれを備えた空気清浄機を提供することを目的としたものである。
本発明に係る加湿器は、水を貯留するタンク、及び該タンクの下部に設置されて該タンクから給水される水受け皿と、複数の加湿エレメントが所定の間隔で積層され、その下部が前記水受け皿内に浸漬されて回転する加湿手段と、本体ケース内に吸込んだ空気を前記加湿手段を通過させることにより加湿させて前記本体ケースの外部に吹き出す送風手段とを有し、前記タンク内に無機系抗菌剤を入れると共に、前記水受け皿内に有機系抗菌剤を入れたものである。
また、本発明に係る空気清浄機は、上記の加湿機能を備えたものである。
本発明によれば、水受け皿内における細菌、酵母、カビ等の微生物の繁殖を抑制し、水受け皿の衛生環境を向上すると共に、水受け皿の清浄頻度を減らして、使用者の使い勝手のよい加湿器及びこれを備えた空気清浄機を得ることができる。
[実施の形態1]
図1は本発明の実施の形態1に係る加湿器の機能を備えた空気清浄機の縦断面図、図2は扉を開いた状態を示す図1の前面側斜視図、図3は同じく背面側斜視図である。なお、以下の説明では、図1の左側を前面側、右側を背面側という。
加湿器の機能を備えた空気清浄機の本体ケース1の前面側には、ハンドル2aを有する扉2が設けられている。そして、扉2の背面側(本体ケース1内)には、前面側に水量計21を有し、上部に把手22が設けられて、水を貯留するタンク20が着脱可能に設置されており、タンク20の下部から本体ケース1の背面側にかけて、タンク20に連通する水受け皿30が着脱可能に設置されている。なお、扉2にタンク20の水量計21を視認する窓を設けてもよく、この窓は単なる開口部であってもよく、あるいは窓に透明板を設けてもよい。これにより、使用者は扉2を開放することなく、タンク20内の水量を確認することができ、便利である。
本体ケース1の背面側には、空気の吸込み口4を有するフィルタカバー3が着脱可能に装着されており、フィルタカバー3の前面側には脱臭フィルタ5が設けられ、さらにその前面側には、空気中に浮遊する微細な塵埃を捕集する空気清浄フィルタ6が設けられている。そして、空気清浄フィルタ6の前面側には、送風手段であるファンモータ7によって駆動されるシロッコファン8が設置されている。9は本体ケース1の天板に設けた加湿空気の吹き出し口である。
35は毛細管現象によって水を吸込み易い材料からなる複数の円板状の加湿エレメント36を、所定の間隔で図の垂直方向に積層して形成された加湿手段である気化ディスクで、シロッコファン8の下方において、その下部が水受け皿30内に浸漬するように配設されており、図示しない駆動手段により回転駆動される。なお、気化ディスク35は上記の構造に限定するものではなく、例えば、矩形状の加湿エレメントを所定の間隔で積層し、これを水受け皿30とシロッコファン8の支持枠との間に設置するなど、他の構造のものであってもよい。
タンク20の背面側には、タンク20に接して少なくともシロッコファン8と対向する位置まで延設され、気化ディスク35との間に風路10を形成する風路仕切り板11が設けられており、その上部には、ファンモータ7の運転制御基板12、操作部14を有する操作パネル13が設けられている。
タンク20の内部には後述の第1の抗菌デバイス40が設置されており、タンク20に給水された水は、キャップ23に設けた突起部24から、底部に後述の第2の抗菌デバイス45が設置された水受け皿30に供給され、これに浸漬された気化ディスク35の加湿エレメント36が保水して、表面に水膜が形成される。
そして、シロッコファン8を回転駆動することにより、本体ケース1の背面側に設けた吸込み口4から室内空気が吸込まれ、気化ディスク35を通過することにより加湿されて加湿空気となり、風路10を経て天板に設けた吹出し口9から室内に送出される。
給水タンク20内に設置された第1の抗菌デバイス40は、図4(a)に示すように、上面に複数の開口部42を有する扁平な容器41内に、図4(b)に示すような銀系の無機抗菌剤43を収容したものである。
この銀系の無機抗菌剤43は、一般的には、担体として、ゼオライト、シリカゲル、リン酸塩、ガラス、チタン酸カリウム、活性炭などが使用される。そして、担持方法としては、イオン交換反応により固定する場合、層状の担体に入れ込む場合、ガラス内に溶解させる場合、ゲル構造内に保持させる場合、単純に混合する場合などがある。
本実施の形態においては、銀系の無機抗菌剤43(以下、無機系抗菌剤ということがある)として、ホウケイ酸アモルファスリン酸等のガラス系の担体に銀を溶解させて形成した、平均粒径が1〜4mm程度の大きさのものを使用した。このガラス系の担体は、ブロック形状で製造したものを、図4(b)に示すように砕いて平均粒径が1〜4mm程度の大きさとしたため、粒径が1mmより小さい粉状のものも含まれる。そのため、1mm以下のメッシュの網に入れて容器41内に収容しているが、粉状のものは漏れるため、網とは別に不織布で包んで容器41内に入れている。
水受け皿30の底部に設置される第2の抗菌デバイス45は、図5(a)に示すように、上面にメッシュ状の開口部47を有する扁平な容器46内に、図5(b)に示すような有機系抗菌剤48を収容したものである。なお、タンク20内に設置した第1の抗菌デバイス40の容器41、及び水受け皿30内に設置した第2の抗菌デバイス45の容器46の形状、構造はこれに限定するものではなく、適宜変更することができる。
本実施の形態においては、有機系抗菌剤48として、ポリイミノイミドカルボニルイミノヘキサメチレンリン酸塩(別名:ポリヘキサメチレングアニジリン酸塩:Polyhexamethylenguanidin phosphate)を主成分とし、PE、ナイロン、PP、ABSなどの樹脂の中に練り込んで円柱状(ペレット状)に形成したもので、有機系抗菌剤の樹脂に対する重量練り込み濃度は、5〜20%である。
有機系抗菌剤は、一般的に優れた防カビ性能を発揮する、イミダゾール系、チアゾール系、ピリジン系、トリアジン系、アミン系、四級アンモニウムなどの窒素化合物、フェノール・クレゾール系、スルフォン系などの有機酸素、硫黄化合物が使用される場合が多い。しかし、殺菌性能、防カビ性能の両者を備えたものはあまりなく、最近では、2−nオクチル−4−イソチアゾリン−3−オン(OIT)などのイソチアゾール類が使用された例がある。本実施の形態においては、殺菌性能、防カビ性能の両者を備え、人体に対する安全性の高いポリイミノイミドカルボニルイミノヘキサメチレンリン酸塩を使用した。
上記の説明では、タンク20内に設置された第1の抗菌デバイス40には無機系抗菌剤を、水受け皿30に設置された第2の抗菌デバイス45には有機系抗菌剤を使用した場合を示したが、これらに加えて他の抗菌剤を用いてもよい。また、無機系抗菌剤と有機系抗菌剤を混合して用いてもよく、さらに、これらに別の抗菌剤を混合して用いてもよい。
次に、上記のように構成した本実施の形態の作用を説明する。
使用者がタンク20内に例えば水道水を給水すると、タンク20内の貯水量は水量計21によって表示される。そして、タンク20内に設置された第1の抗菌デバイス40から無機系抗菌剤43が水中に溶出し、無機系抗菌剤43を含む水が水受け皿30に供給され、これにより、無機系抗菌剤43に対して耐性のない細菌類は抑制される。
また、水受け皿30の底部に設置された第2の抗菌デバイス45からは、水受け皿30に貯留された水に有機系抗菌剤48が溶出し、有機系抗菌剤48に対して耐性のない細菌類が抑制される。
そして、一部が水受け皿30内の水に浸漬された気化ディスク35が回転して水中を通過することにより、加湿エレメント36は周期的に洗浄及び保水され、表面に水膜が形成される。
シロッコファン8の回転により、背面側の吸込み口4から本体ケース1内に吸込まれた室内空気は、気化ディスク35の積層された加湿エレメント36の間を通過する過程で、加湿エレメント36に保水された水分を奪って加湿されて加湿空気となり、風路10を経て上部に設けた吹出し口9から室内に吹き出される。
ところで、使用者は通常タンク20に水道水を供給するため、タンク20内は常に上水道の基準である不純物濃度、細菌濃度となっている。一方、水受け皿30に貯留された水は、当初はタンク20から供給されたきれいな水であるが、運転時間を経るごとに、気化ディスク35からの水分の気化により、水以外の物質、例えば、水道水中のカルシウム、マグネシウム等のミネラル成分やイオン状シリカ、コロイダルシリカ等の汚れ成分が蓄積する。このような、不純物が濃縮されて存在する水中で微生物を抑制するためには、高濃度の抗菌剤が多量に必要である。
図6は水中栄養分濃度に対する無機系抗菌剤と有機系抗菌剤の殺菌性能を示すグラフである。水中栄養分濃度は、水受け皿30内に汚れが蓄積することを想定し、水中TOC濃度を変化させた。そして、殺菌性能は、所定の栄養分濃度下に所定の抗菌剤を投入し、16時間後に大腸菌数の初期からの減少を測定し、その減少した桁数を示した。また、無機系抗菌剤及び有機系抗菌剤とも100ppbの濃度とし、無機系抗菌剤として銀、有機系抗菌剤としてポリイミノイミドカルボニルイミノヘキサメチレンリン酸塩を用いた。
図6に示すように、無機系抗菌剤、有機系抗菌剤とも、栄養分濃度が高くなるほど殺菌性能が低下することがわかる。また、無機系抗菌剤よりも有機系抗菌剤の方が、1〜1.5倍程度殺菌性能が高いことがわかる。このように、水中栄養分濃度が高い環境では、無機系抗菌剤よりも有機系抗菌剤の方が、殺菌性能が高いことが確認された。
このことは、栄養分濃度だけでなく、他の濃度成分であるカルシウム、マグネシウム等のミネラル成分や、イオン状シリカ、コロイダルシリカについても同様である。したがって、水受け皿30に貯留した水中の微生物を抑制するためには、無機系抗菌剤よりも有機系抗菌剤の方が適しているといえる。そのため、本実施の形態では、水受け皿25に、ポリイミノイミドカルボニルイミノヘキサメチレンリン酸塩を主成分とする有機系抗菌剤を設置した。これにより、水受け皿25内における細菌等の微生物の繁殖を抑制し、水受け皿25の衛生状態を向上すると共に、水受け皿30の清掃の頻度を減少させ、使用者の使い勝手を向上することができる。
図7は酵母の一種であるロドトルラに対する無機系抗菌剤と有機系抗菌剤の濃度による殺菌性能を示すグラフである。
無機系抗菌剤として銀、有機系抗菌剤としてポリイミノイミドカルボニルイミノヘキサメチレンリン酸塩を使用し、濃度を変化させて抗菌活性値を測定した。抗菌活性値は、所定の抗菌剤を投入し、12時間後のロドトラル菌数の初期からの減少を測定し、その減少した桁数を示した。
ロドトルラは酵母の一種であり、浴室や洗面所などの家庭の水周りで繁殖し易いピンク色の色素を生成する微生物である。加湿器は、浴室や洗面所などの家庭の水周りと同等の環境となるため、ロドトルラが繁殖することがある。ロドトルラは、一度繁殖すると増殖速度が速く、抗菌剤が効きにくい傾向がある。
図7に示すように、無機系抗菌剤、有機系抗菌剤とも、抗菌剤濃度が高くなるほど殺菌性能(抗菌活性値)が増加することがわかる。また、無機系抗菌剤の方が、有機系抗菌剤よりも低濃度で殺菌できることがわかる。
このように、ロドトルラに対しては、有機系抗菌剤よりも無機系抗菌剤の方が殺菌性能がよく、低濃度で効くため、少量で効果が出させることがわかった。したがって、ロドトルラを抑制するためには、有機系抗菌剤よりも無機系抗菌剤の方が適しているといえる。
また、ロドトルラだけでなく、他の酵母類(例えば、サッカロミセスなど)でも同様の結果を得ている。さらに、浴室や洗面所などの家庭の水周りで繁殖し易いピンク色の色素を生成する微生物として、一般的にいわれるメチロバクテリウムも同様の結果を得ており、これらの微生物には無機系抗菌剤が適していると云える。
しかしながら、図6で説明したように、無機系抗菌剤は、水中栄養分濃度が高い環境では殺菌性能が低く、水受け皿30内に無機系抗菌剤を設置した場合、効果が得られにくい。そのため、本実施の形態においては、タンク20内に銀系の無機系抗菌剤を設置し、栄養分、カルシウム、マグネシウム等のミネラル成分、イオン状シリカ、コロイダルシリカなどの影響を受けにくい環境下で無機系抗菌剤を水中に溶出し、水受け皿30に無機系抗菌剤入りの水を供給するようにした。これにより、水受け皿30内で有機系抗菌剤の効きにくい細菌、酵母、カビ等の微生物の繁殖を抑制し、水受け皿30の衛生状態を向上するとともに、水受け皿30の清掃の頻度を減少させ、使用者の使い勝手を向上することができる。
ところで、有機系抗菌剤により水受け皿30内における細菌等の微生物の繁殖を抑制するためには、水受け皿30内の有機系抗菌剤の有効成分濃度を0.3mg/L以上とする必要がある。そのため、有機系抗菌剤は、樹脂の中に有機系抗菌剤を重量練り込み濃度5〜20%で練り込み、図5(b)に示すように円柱状に形成した。
また、無機系抗菌剤により、水受け皿30内で有機系抗菌剤の効きにくい細菌、酵母、カビ等の微生物の繁殖を抑制するためには、水受け皿30内の無機系抗菌剤の有効成分濃度を8時間で140μg/L以上とする必要があり、その場合、溶出速度17μg/L/h以上の有効成分溶出量をもつ必要がある。そのため、無機系抗菌剤は、図4(b)に示すように、ガラス系の担体に銀を溶解させて形成した平均粒度1〜4mmの大きさとしている。特に、ガラス系の中でもホウケイ酸アモルファスリン酸系を使用した場合、溶出速度が速く、効果が大きい。
図8は本実施の形態において、水受け皿30に、無機系抗菌剤のみを設置した場合、有機系抗菌剤のみを設置した場合、及び水タンク20内に無機系抗菌剤を配置し水受け皿30に有機系抗菌剤を設置した場合の、水受け皿30内の微生物の変化を示すグラフである。
水受け皿30に無機系抗菌剤のみ、又は有機系抗菌剤のみを配置した場合は、いずれの場合も数回の稼動で微生物数が増加することがわかる。一方、タンク20内に無機系抗菌剤を、水受け皿30内に有機系抗菌剤を設置した場合は、10日間の稼動によっても水受け皿30内の微生物の増加はみられなかった。
本実施の形態に係る加湿器は、タンク20内に銀を主成分とし溶出速度17μg/L/h以上の銀溶出量を有し、ホウケイ酸アモルファスリン酸等のガラス系の担体に銀を溶解させた、平均粒径1〜4mm程度の無機系抗菌剤43を配置し、また、水受け皿30内に、ポリイミノイミドカルボニルイミノヘキサメチレンリン酸塩を主成分とし、水受け皿30内の有効成分濃度が0.3mg/L以上になるように、樹脂の中に有機系抗菌剤を練り込んで円柱状に形成した有機系抗菌剤48を設置した。
これにより、水受け皿30内における細菌等の微生物の繁殖を抑制すると共に、有機系抗菌剤48の効きにくい細菌、酵母、カビ等の繁殖を抑制することができるので、水受け皿30の衛生状態が向上するばかりでなく、水受け皿30の清掃頻度を減らすことができ、使用者の使い勝手を向上することができる。
[実施の形態2]
図9は本発明の実施の形態2に係る加湿器の縦断面図、図10は図9の背面側斜視図、図11は図10のフィルタカバーを取外した状態を示す斜視図、図12は図9のタンクの断面図、図13は図11の分解斜視図である。なお、実施の形態1と同じ構成又は同じ機能の部分には、これと同じ符号を付してある。
本体ケース1の前面側には、上部に把手22を有するタンク20が着脱可能に配置されており、タンク20の下部から本体ケース1の背面側にかけて、タンク20に連通する水受け皿30が着脱可能に設置されている。また、本体ケース1の背面側には、空気の吸込み口4及びフィルタ6を有するフィルタカバー3が着脱可能に設けられており、フィルタカバー3の前面側には、ファンモータ7によって駆動される吸排気用のシロッコファン8が設置されている。9は本体ケース1の天板から側壁にかけて設けられた加湿空気の吹出し口である。
タンク20は、図12に示すように、下部には突起部24を有し、水受け皿30に連通するキャップ23が設けられている。25は水タンク20の下部に一体的に設けられた回収タンク27で、キャップ26を介して水受け皿30に蓄積する栄養分、カルシウム、マグネシウム等のミネラル成分、イオン状シリカ、コロイダルシリカなどが濃縮した水を回収する。なお、タンク20内には、実施の形態1の場合と同様に、無機系抗菌剤43が収容された第1の抗菌デバイス40が設置されている。
35はシロッコファン8の外周に配置された気化ディスクで、図13に示すように、中心部にシロッコファン8の外径より大きい穴が設けられたリング状の前面板37aと背面板37bとの間に、毛細管現象によって水を吸い易い材料からなるリング状の複数の加湿エレメント36を、所定の間隔で積層して配置したもので、その下部は水受け皿30内の水に浸漬されている。なお、図示してないが、水受け皿30の底部には実施の形態1の場合と同様に、有機系抗菌剤48が収容された第2の抗菌デバイス45が設置されており、また、気化ディスク35は、例えば、シロッコファン8の駆動手段に連結されて、低速度で回転するようになっている。
なお、本実施の形態における第1の抗菌デバイス40の構成及びこれに収容された無機系抗菌剤43の組成、機能等、第2の抗菌デバイス45の構成及びこれに収容された有機系抗菌剤48の組成、機能等は、実施の形態1の場合と同様である。
上記のように構成した本実施の形態において、タンク20内の水は、キャップ23を介して水受け皿30に供給される。このとき、気化ディスク35はその下部が水受け皿30内の水中に浸漬され、低速で回転移動する。これにより、気化ディスク35の加湿エレメント36は周期的に保水して表面に水膜が形成されかつ洗浄される。
一方、シロッコファン8の回転により吸込み口4から吸込まれた空気は、シロッコファン8の外周から気化ディスク35の内周に向って吹き出される。そして、この空気が気化ディスク35の間を通過する過程で加湿エレメント36に保水された水分が気化され、この水分によって気化ディスク35内に吸引した空気が加湿され、本体ケース1に設けた吹出し口9から室内に吹き出される。
この間におけるタンク20内に配置した第1の抗菌デバイス40に収容された無機系抗菌剤43、及び水受け皿30内に設置した第2の抗菌デバイス45に収容された有機系抗菌剤48の作用、効果は、実施の形態1の場合と同様である。
本実施の形態によれば、実施の形態1の場合とほぼ同様の効果を得ることができる。
上記の説明では、図示の加湿器の機能を備えた空気清浄機又は加湿器に本発明を実施した場合を示したが、これに限定するものではなく、他の構造の加湿器の機能を備えた空気清浄機又は加湿器にも本発明を実施することができる。
本発明の実施の形態1に係る加湿器の機能を備えた空気清浄機の縦断面図である。 扉を開いた状態を示す図1の前面側斜視図である。 図1の背面側斜視図である。 第1の抗菌デバイスの容器の斜視図及び無機系抗菌剤の説明図である。 第2の抗菌デバイスの容器の斜視図及び有機系抗菌剤の説明図である。 水中栄養分濃度に対する無機系抗菌剤と有機系抗菌剤の殺菌性能を示すグラフである。 ロドトルラに対する無機系抗菌剤と有機系抗菌剤の濃度による殺菌性能を示すグラフである。 稼動日数に対応した無機系及び/又は有機系抗菌剤による水受け皿内の微生物の変化を示すグラフである。 本発明の実施の形態2に係る加湿器の縦断面図である。 図9の背面側斜視図である。 図10のフィルタカバーを取外した状態を示す斜視図である。 図9の給水タンクの斜視図である。 図11の分解斜視図である。
符号の説明
1 本体ケース、2 扉、3 フィルタカバー、4 空気の吸込み口、8 シロッコファン(送風手段)、9 加湿空気の吹出し口、20 タンク、30 水受け皿、35 気化ディスク(加湿手段)、36 加湿エレメント、40 第1の抗菌デバイス、43 無機系抗菌剤、45 第2の抗菌デバイス、48 有機系抗菌剤。

Claims (9)

  1. 水を貯留するタンク、及び該タンクの下部に設置されて該タンクから給水される水受け皿と、複数の加湿エレメントが所定の間隔で積層され、その下部が前記水受け皿内に浸漬されて回転する加湿手段と、本体ケース内に吸込んだ空気を前記加湿手段を通過させることにより加湿させて前記本体ケースの外部に吹き出す送風手段とを有し、
    前記タンク内に無機系抗菌剤を入れると共に、前記水受け皿内に有機系抗菌剤を入れたことを特徴とする加湿器。
  2. 前記加湿手段を、前記送風手段の外周に配置したことを特徴とする請求項1記載の加湿器。
  3. 前記タンク内に入れられた無機系抗菌剤は、銀を主成分とし、溶出速度17μg/L/h以上の銀溶出量をもつことを特徴とする請求項1又は2記載の加湿器。
  4. 前記タンク内に入れられた無機系抗菌剤は、ガラス系の担体に銀を溶解させて形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の加湿器。
  5. 前記タンク内に入れられた無機系抗菌剤は、平均粒径が1〜4mmの大きさであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の加湿器。
  6. 前記水受け皿内に入れられた有機系抗菌剤は、ポリイミノイミドカルボニルイミノヘキサメチレンリン酸塩を主成分とし、前記水受け皿内の有効成分濃度が0.3mg/L以上となることを特徴とする請求項1又は2記載の加湿器。
  7. 前記水受け皿内に入れられた有機系抗菌剤は、樹脂の中に有機系抗菌剤を練り込んで形成された円柱状のものであることを特徴とする請求項1,2又は6のいずれかに記載の加湿器。
  8. 前記無機系抗菌剤は第1の抗菌デバイスに入れられて前記タンク内に設置され、前記有機系抗菌剤は第2の抗菌デバイスに入れられて前記水受け皿内に設置されたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の加湿器。
  9. 前記請求項1〜8のいずれかの加湿機能を備えたことを特徴とする空気清浄機。
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