JP2010017303A - X線診断装置及びその画像処理プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】カテーテル手技における手技効率の向上を可能とするX線診断装置及びその画像処理プログラムの提供
【解決手段】撮影機構10はX線で被検体を撮影し、A/D変換部22はX線画像のデータを得える。3次元血管画像メモリ26は、被検体の造影された血管に関する3次元画像のデータを記憶する。領域同定部40は、入力装置50を介して血管画像に設定された第1の注目領域と解剖学上略同一な3次元画像上の第2の注目領域を同定する。3次元画像処理部38は、同定された第2の注目領域に関する3次元注目領域画像のデータを投影処理して注目血管画像のデータを発生する。表示部48は、発生されたX線画像と注目血管画像とを位置整合して重ねて表示する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、X線透視を行なうX線診断装置及びその画像処理プログラムに関する。
X線造影検査やX線血管内治療において医師等は、X線透視下で、カテーテルやガイドワイヤを目的部位まで進める。透視画像は、造影剤等で強調しない限り、血管が描出されない。そこで、過去に造影剤を流して撮影された画像(血管画像)とライブ画像とを重ね合わせて表示するロードマップ機能がある。ロードマップは、血管走行を把握できるという長所を有する。しかし、寝台が移動された場合や、ライブ画像の観察方向を変更するためにアームを回転する場合、血管画像を発生しなおさなければならない。頻繁な血管画像の発生しなおしは、検査・治療時間の増加や使用する造影剤の増加を惹起する。その結果、患者の負担は増加してしまう。
近年、3次元の血管情報を利用した3次元ロードマップ機能が開発されている。3次元ロードマップ機能を利用すれば、寝台が移動されたり、ライブ画像の観察角度が変更されたりした場合でも、3次元の血管情報を移動、回転することにより、ライブ画像とロードマップとの位置ずれを補正することができる。そのため、上記の問題点は解決される。しかし、3次元の血管情報を収集するには、2次元の血管情報を収集する場合に比して多くの造影剤を使用しなければならない。そのため、3次元ロードマップは、2次元ロードマップよりも広範囲、且つ細かい血管情報を含む。その結果、3次元ロードマップは、大小様々な血管が複雑に入り混じって雑然としてしまい、注目している血管と注目していない血管とが重なってしまう。そのため、カテーテル手技における手技効率が非常に悪い。
米国特許出願公開第2007/0201609号明細書
本発明の目的は、カテーテル手技における手技効率の向上を可能とするX線診断装置及びその画像処理プログラムを提供することにある。
本発明の第1局面に係るX線診断装置は、X線で被検体を撮影してX線画像のデータを発生する撮影部と、前記被検体の造影された血管に関する3次元画像のデータを記憶する記憶部と、前記造影された血管に関する3次元画像上に第1の注目領域を設定する第1設定部と、前記設定された第1の注目領域に関する3次元画像のデータを投影処理して投影画像のデータを発生する投影処理部と、前記発生されたX線画像と投影画像とを位置整合して重ねて表示する表示部と、を具備する。
本発明の第2局面に係るX線診断装置は、X線で被検体を撮影してX線画像のデータを発生する撮影部と、前記被検体の造影された血管に関する3次元画像のデータを記憶する記憶部と、前記発生されたX線画像と前記造影された血管に関する3次元画像の第1の投影画像との少なくとも一方に第2の注目領域を設定する第2設定部と、前記設定された第2の注目領域に解剖学上略同一な前記造影された血管に関する3次元画像上の第1の注目領域を同定する第1同定部と、前記同定された第1の注目領域に関する3次元画像のデータを投影処理して第2の投影画像のデータを発生する投影画像処理部と、前記発生されたX線画像と第2の投影画像とを位置整合して重ねて表示する表示部と、を具備する。
本発明の第3局面に係るX線診断装置は、線で被検体を撮影してX線画像のデータを発生する撮影部と、前記発生されたX線画像上におけるカテーテル又はガイドワイヤの信号部分の位置を特定する特定部と、前記特定された信号部分の位置を中心とする、X線照射野上の注目領域を同定する同定部とを具備し、前記撮影部は、前記X線照射野上の前記同定された注目領域以外の少なくとも一部に照射されるX線の線量が、前記注目領域に照射されるX線の線量より低くなるように配置されたX線フィルタを有する、ことを特徴とする。
本発明の第4局面に係るX線診断装置の画像処理プログラムは、コンピュータに、被検体の造影された血管に関する3次元画像の第1の投影画像と前記被検体に関するX線画像との少なくとも一方に第2の注目領域を設定する機能と、前記設定された第2の注目領域と解剖学上略同一な、前記造影された血管に関する3次元画像上の第1の注目領域を同定する機能と、前記同定された第1の注目領域に関する3次元画像のデータを投影処理して第2の投影画像のデータを発生する機能と、前記発生されたX線画像と第2の投影画像とを位置整合して重ねて表示する機能と、を実現させる。
本発明によれば、カテーテル手技における手技効率の向上を可能とするX線診断装置及びその画像処理プログラムを提供することが可能となる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態に係るX線診断装置を説明する。なお以下の実施形態では、画像処理プログラムを有するX線診断装置として説明するが、X線診断装置の一部分を構成する画像処理装置として提供されてもよい。また画像処理をコンピュータに実現させるためのプログラム、さらにはそのプログラムを記憶した記憶媒体として提供可能である。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態に係るX線診断装置1の構成を示す図である。図1に示すようにX線診断装置1は、撮影機構10と画像処理装置20とを有する。撮影機構10は、図2に示すように、アーム12を支持する支持部14を有する。アーム12は、C形状を有する。アーム12は、X線管15と検出器16とを搭載する。X線管15は、高電圧発生装置(図示せず)から高電圧が印加されることによりX線を発生する。検出器16は、X線管15から発生され被検体を透過するX線を検出する。検出器16は、マトリクス状に配置された複数の半導体検出素子を有するフラットパネルディテクタ(FPD)で構成される。なおFPDに代えて、検出器16は、イメージインテンシファイアとTVカメラとの組み合わせから構成されてもよい。
アーム12は、被検体に対する撮影角度を自由に変更できるように、XYZ直交3軸各々に関して矢印A,B,Cに回転可能に支持部14によって支持される。典型的には、撮影角度は、XYZ直交3軸に対する撮影軸の交差角として定義される。撮影軸は、X線管15のX線焦点から検出器16の検出面中心を通る直線として定義される。典型的には、Z軸は、被検体の体軸に略一致するものとして定義される。そして、Z軸に対して撮影軸に一致するY軸とX軸とは、アイソセンタ(撮影不動点)で交差する。アームには、駆動部18が接続される。駆動部18は、制御部50からの制御信号に応じた駆動信号をアーム12に供給し、アーム12を駆動信号に応じた撮影角度に移動する。
画像処理装置20は、A/D変換部22、インタフェース部24、3次元画像メモリ26、2次元画像メモリ28、フィルタリング部30、アフィン変換部32、LUT部34、位置ずれ計算部36、3次元画像処理部38、領域同定部40、領域抽出部42、画像合成部44、D/A変換部46、表示部48、入力装置50、及び制御部52を有する。
A/D変換部22は、検出器15に接続される。A/D変換部22は、検出器15から出力される画像信号をデジタル化し、X線画像のデータを得る。
インタフェース部24は、LAN(Local Area Network)に接続される。LANには、X線コンピュータ断層撮影装置、磁気共鳴イメージング装置、或いはSPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)等のモダリティ100や、PACS(Picture Archiving and Communication Service)サーバ200等が接続されている。インタフェース部24は、LANに接続されたこれら装置と通信する。インタフェース部24は、X線コンピュータ断層撮影装置や、磁気共鳴イメージング装置、SPECT等のモダリティ100、PACSサーバ200から3次元画像のデータをロードする。3次元画像のデータは、ボリュームデータとして扱う。例えば、3次元画像のサイズ(マトリクスサイズ)は、512×512×512である。
3次元画像メモリ26は、インタフェース部24によりロードされた様々な3次元画像のデータを記憶する。3次元画像は、例えば、X線診断装置により発生され、造影剤により血管が強調された3次元DA(デジタルアンギオ)画像である。他の3次元画像は、抽出された血管領域に関する3次元DSA(デジタルサブトラクションアンギオ)画像である。さらに他の3次元画像は、CTA(CTアンギオ)画像やMRA(MRアンギオ)画像がある。
2次元画像メモリ28は、撮影機構10で発生されたライブ画像のデータや高周波強調等のフィルタリング処理されたライブ画像等のデータ、アフィン変換されたライブ画像等のデータ、投影処理して発生された投影画像のデータ、MPR処理して発生されたMPR画像のデータを記憶する。
フィルタリング部30は、ライブ画像や投影画像等に高周波強調フィルタリングを行なう。アフィン変換部32は、ライブ画像や投影画像を画像拡大や移動するためにアフィン変換を行なう。LUT(ルック・アップ・テーブル)部34は、ライブ画像や投影画像に階調変換を行なう。
位置ずれ計算部36は、ロードマップ開始時点において撮影機構10で発生されたライブ画像と、ロードマップ開始時点におけるアーム12の撮影角度に対応する投影角度で投影処理されたことにより発生された投影画像との解剖学的な位置ずれ量を計算する。
3次元画像処理部38は、造影剤により血管が強調された3次元画像のデータを投影処理し、血管が強調された投影画像(血管画像)のデータを発生する。投影処理は、最大値投影処理、最小値投影処理、平均値投影処理等の画素値投影処理だけでなく、ボリュームレンダリング処理やサーフェスレンダリング処理等を含むとする。また、3次元画像処理部38は、撮影角度と計算された位置ずれ量とにより決定される観察角度(投影角度)に従って、3次元画像のデータを投影処理し、ライブ画像との位置ずれが補正された血管画像のデータを発生する。また、3次元画像処理部38は、任意の観察角度に関する血管画像やMPR画像のデータを発生する。
領域同定部40は、血管画像やMPR画像上に入力装置50(後述)を介して指定された注目領域と解剖学上略同一な3次元画像上での注目領域を同定する。領域抽出部42は、同定された注目領域を3次元画像から抽出することによって、抽出された注目領域に関する3次元画像のデータを発生する。また、領域抽出部42は、必要に応じて3次元画像(3次元DA画像やCTA画像、MRA画像等)から血管領域を抽出する。
画像合成部44は、ライブ画像と血管画像とを合成して合成画像のデータを発生する。D/A変換部46は、表示部48に接続される。D/A変換部46は、ライブ画像のデータや血管画像のデータに対してフィルタ処理、アフィン変換処理、階調変換されることによって生成される画像のデータをアナログ化して、表示部48を駆動させるために画像信号を得る。表示部48は、例えばCRT(Cathode-Ray Tube)等の表示デバイスを含む。表示部48は、D/A変換部46から出力される画像信号が表す画像を、CRT等の表示デバイスに表示する。
入力装置50は、キーボードやマウス等の既知の入力デバイスを有する。入力装置50は、ユーザからの種々の指示を入力する。具体的には、入力装置50は、注目領域の位置を投影画像やMPR画像上で指定したり、注目領域の形状を決定したりする。
制御部52は、X線画像の撮影(透視)のようなX線診断装置1が一般的に備える各種の動作を実現するように各部を制御する。
次に、制御部52の制御のもとに行われる注目領域の表示処理の処理手順を、例えば、カテーテル術の状況のもとで説明する。なお、以下の説明を具体的に行なうために、投影処理は、ボリュームレンダリング処理であるとする。
まず、ライブ画像収集前において、ユーザ(医師や技師)により3次元ロードマップボタンが押されると、制御部52は、ライブ画像に重ね合わせる画像を選択するための画面を表示部48に表示する。ユーザは、入力装置50を介して画面上で、重ね合わせる画像を選択する。重ね合わせる画像は、3次元DSA画像、3次元DA画像、CTA画像、MRA画像等がある。選択された3次元画像は、3次元画像メモリ26から読み出され、領域同定部40に送信される。3次元DA画像や、CTA画像、MRA画像が選択された場合、これら3次元画像のデータは、領域同定部40に送信される前に領域抽出部42に送信され、閾値処理やリージョングローイング処理等の既存の処理により当該3次元画像から血管領域が抽出される。以下、抽出された血管領域に関する3次元画像や3次元DSA画像をまとめて、3次元血管画像と呼ぶことにする。
領域同定部40は、血管画像やMPR画像上に入力装置50(マウス)を介して指定された注目領域と解剖学上略同一な3次元血管画像上での注目領域を同定する。以下に注目領域の同定処理の一例を示す。
図3は、注目領域の同定処理における初期画面の一例を示す図である。例えば、領域同定部40に3次元血管画像のデータが送信されることを契機として、表示部48は図3に示す初期画面を表示する。初期画面には、血管画像やMPR画像のための表示領域RA、注目領域の形状の候補を示すGUI(Graphical User Interface)のための表示領域RB、決定ボタンBA、及びセーブボタンBBが表示される。以下説明の簡単のため、表示領域RBには、血管画像KIが表示されているとする。ユーザは、入力装置50を介して、表示領域RBに表示されている注目領域の複数の形状パターンを示す図形の中から所望の一つを選択する。形状パターンとしては、球RB1や楕円体RB2、円筒RB3、六面体等の立体図形がある。六面体としては、立方体RB4、直方体RB5等がある。次にユーザは、入力装置50を介して、表示領域RAに表示されている血管画像KI上で注目領域の中心点を指定する。中心点は、カテーテルやガイドワイヤを進める上で血管の走行方向が確認しづらい点、例えば、血管の分岐点に指定される。次に表示部48は、選択された図形を、その中心を指定された中心点に一致させて血管画像KIに重ねて表示する。見かけ上、球RB1は円で、楕円体RB2は楕円で、円筒RB3、立方体RB4、及び直方体RB5は四角形で、血管画像KI上にそれぞれ設定される。以下、説明を具体的にするため、選択された注目領域の形状は、球であるとする。
図4は、血管画像KI上に重ねて表示された球形状を有する図形TRを示す図である。図4に示すように、中心点CPは、血管の分岐点に指定されている。図形TRの中心は、中心点CPと一致している。ユーザは、入力装置50を介して、図形TRを所望の大きさに拡大或いは縮小させ、図形TRの大きさを調整する。また、入力装置50を介して図形TRを移動させてもよい。図形TRの位置と大きさとが調整されると、ユーザは、例えば入力装置50を介して画面上の決定ボタンBAを押す。決定ボタンBAが押されることを契機として(又はマウスに設けられたボタンがダブルクリック等されることを契機として)、領域同定部40は、表示されている大きさと位置とを有する図形TRを注目領域に決定する。なお表示部48は、注目領域指定中(図形TRの大きさや位置の指定中)、若しくは注目領域決定後において、注目領域をそれ以外の領域と区別して表示する。区別の方法は、色等で区別しても良いし輝度や明度で区別しても良い。
なお、上記の注目領域の決定処理は、複数の候補の中から図形を選択する処理を有するが、予め決められた図形を利用することで、図形を選択する処理を省いてもよい。
また、上記の決定処理は、一つの図形により注目領域を決定しているが、複数の図形の和領域により注目領域を決定してもよい。この場合、例えば入力装置50等に設けられた又は画面に表示された次領域ボタン(図3に図示せず)が押されることを契機として、制御部52は、別の図形が選択可能な状態に設定する。最後の図形の位置及び大きさの調整が終了して決定ボタンBAが押されると、領域同定部40は、指定された複数の図形の和領域を注目領域に決定する。複数の図形が表示される場合、複数の図形を図形ごとに色を変えて表示するとよい。このように図形ごとに色を変えて表示することにより、各図形が占める領域を個別に視認できる。
血管画像上で注目領域が決定されると、領域同定部40は、3次元血管画像上における注目領域を同定する。具体的には、以下のように行なわれる。まず、領域同定部40は、血管画像の表示面(ボリュームレンダリング処理における投影面)上の上記中心点を通る、ボリュームレンダリング処理における投影軌跡(レイ)を算出する。算出される投影軌跡は、表示されている(注目領域の指定が行なわれた)血管画像に対して行なわれたボリュームレンダリング処理における投影軌跡である。次に、領域同定部40は、3次元血管画像において、算出した投影軌跡を通り、血管領域が有するボクセル値以上のボクセル値を有するボクセルを特定する。次に、領域同定部40は、特定したボクセルを中心とし、上記方法により決定された図形を3次元血管画像内に設定する。領域同定部40は、設定された図形が占める領域を3次元画像上の注目領域に同定する。
ユーザにより入力装置50を介して図3に示すセーブボタンが押されることを契機として、同定された注目領域に関する情報は、3次元画像メモリ26に3次元ロードマップ情報として記憶される。3次元ロードマップ情報は、3次元血管画像のデータや、血管抽出処理の履歴に関する情報、3次元血管画像内での注目領域の位置に関する情報を含む。ロードマップ情報は、一意に特定可能な識別番号と関連付けて記憶される。
ライブ画像の収集が始まり、3次元ロードマップが必要になった時、ユーザは、入力装置50に設けられた、又は、画面上に表示された3次元ロードマップボタンを押す。制御部52は、3次元ロードマップボタンが押されたことを契機として、3次元ロードマップ情報を選択するための画面を表示部48に表示する。ユーザは、入力装置50を介して画面上で3次元ロードマップ情報を選択する。選択された3次元ロードマップ情報は、3次元画像メモリ26から読み出され、領域抽出部42に送信される。領域抽出部42は、3次元ロードマップ情報の注目領域に関する情報に基づいて、3次元血管画像に含まれる注目領域以外の領域のボクセル値をゼロ値に置き換える。この処理により、抽出された注目領域のみに関する3次元画像(以下、3次元注目領域画像と呼ぶことにする)のデータが発生される。発生された3次元注目領域画像のデータは、3次元画像処理部38に送信される。
3次元画像処理部38は、受信した3次元注目領域画像をボリュームレンダリング処理し、同定された注目領域に関する血管画像(以下、注目血管画像と呼ぶ)のデータを発生する。このボリュームレンダリング処理は、位置ずれ計算部36により計算された位置ずれ量に従って行なわれる。従って発生される注目血管画像は、ライブ画像と位置整合している。発生された注目血管画像は、画像合成部44でライブ画像と合成され、表示部48に所望のレイアウトで表示される。
図5は、注目血管画像(合成画像)GIとライブ画像LIとの表示例を示す図である。図5に示すように、表示画面には、リアルタイムに表示されるライブ画像LIの表示領域RC、ライブ画像LIと注目血管画像との合成画像GIの表示領域RDを有する。合成画像GIには、注目血管画像に由来する血管像TZ、ライブ画像LIに由来するカテーテル像やガイドワイヤ像KZ、ライブ画像LIに由来する被検体像HZ等が含まれる。なお、合成画像GIをライブ画像LIと同じスケールで表示させてもよいが、図5に示すように拡大して表示させてもよい。
上記構成によれば、第1実施形態に係るX線診断装置は、ライブ画像の収集前に予め指定されたカテーテル像やガイドワイヤ像を進める上で困難な注目領域に限って血管画像を表示する。注目領域に限って血管画像を表示することで、実施中のカテーテル術に不必要な血管像が表示されなくなる。かくして第1実施形態によれば、カテーテル手技における手技効率の向上を可能とするX線診断装置及びその画像処理プログラムを提供することが可能となる。
(第2実施形態)
第2実施形態に係るX線診断装置は、複数の注目領域に関する複数の注目血管画像を順次表示する。以下、第2実施形態に係るX線診断装置について説明する。なお以下の説明において、第1実施形態と略同一の機能を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行なう。
領域同定部40は、血管画像上に入力装置50を介して指定された複数の注目領域にそれぞれ対応する3次元画像上での複数の注目領域を同定する。領域抽出部42は、同定された複数の注目領域を3次元血管画像からそれぞれ抽出し、複数の3次元注目領域画像のデータを発生する。3次元画像処理部38は、発生された複数の3次元注目領域画像のデータに基づいて複数の注目血管画像のデータを発生する。表示部48は、発生された複数の注目血管画像を個別に表示する。
以下、制御部52の制御のもとに行われる第2実施形態に係る注目領域の表示処理の処理手順を、例えば、カテーテル術の状況のもとで説明する。
図6は、第2実施形態に係る注目領域の同定処理における初期画面の一例を示す図である。表示部48は、領域同定部40に3次元血管画像のデータが送信されることを契機として、図6に示す初期画面を表示する。初期画面には、例えば、表示領域RA、表示領域RB、決定ボタンBA、セーブボタンBB、複数領域ボタンBC、及び次領域ボタンBDが表示される。まずユーザは、複数領域ボタンBCを押す。複数領域ボタンBCが押されたことを契機として制御部52は、複数の注目領域を設定可能な状態に設定する。
そしてユーザは、マウス50を介して、表示領域T2に表示されている注目領域の複数の形状パターンを示す図形の中から所望の一番目の図形を選択する。次にユーザは、入力装置50を介して、表示領域RAに表示されている血管画像上で一番目の注目領域の中心点を指定する。次に表示部48は、指定された中心点と選択された一番目の図形の中心とを一致させて血管画像に重ねて表示する。入力装置50を介して図形の位置や大きさが調整されると、ユーザは、例えば入力装置50を介して画面上の次領域ボタンBDを押す。次領域ボタンBDが押されることを契機として、領域同定部40は、調整後の一番目の図形を一番目の注目領域に決定する。そしてユーザは、入力装置50を介して一番目と同様に2番目の注目領域、3番目の注目領域、…、そして最後の注目領域を決定する。最後の注目領域は、決定ボタンBAが押されることにより決定される。なお、注目領域の決定中、表示部48は、図7に示すように注目領域TR1,TR2,TR3をそれぞれ区別して表示する。具体的には、色や輝度、明度等で区別すると良い。
血管画像上で複数の注目領域が決定されると、領域同定部40は、第1実施形態と同様の処理により、3次元血管画像上における複数の注目領域を同定する。複数の注目領域が同定され、ユーザにより入力装置50を介して図6に示すセーブボタンBBが押されることを契機として、同定された複数の注目領域に関する情報は、3次元画像メモリ26に3次元ロードマップ情報として記憶される。3次元ロードマップ情報は、複数の3次元血管画像のデータや、血管抽出処理の履歴に関する情報、同定した複数の注目領域に関する情報を含む。複数の注目領域に関する情報は、各注目領域に関する情報に、各注目領域を一意に特定可能な識別番号が関連付けて記憶される。
ライブ画像の収集が始まり、3次元ロードマップが必要になった時、ユーザは、入力装置50を介して画面上で3次元ロードマップ情報を選択する。選択された3次元ロードマップ情報は、3次元画像メモリ26から読み出され、領域抽出部42に送信される。
また、ユーザは入力装置50を介して、複数の注目領域の中から表示させたい注目領域を一つ選択する。領域抽出部42は、選択された注目領域に関する情報に基づいて、選択された注目領域に関する3次元注目領域画像のデータを発生する。3次元画像処理部38、発生された3次元注目領域画像をボリュームレンダリング処理し、注目血管画像のデータを発生する。発生された注目血管画像は、画像合成部44でライブ画像と合成され、表示部48に所望のレイアウトで表示される。
ユーザは、他の注目領域に関する注目血管画像を観察したい場合、入力装置50を介して他の注目領域を選択する。当該他の注目領域を選択すると、上記処理と同様の処理を経て当該他の注目領域に関する注目血管画像が表示部48に表示される。
上記構成によれば、第2実施形態に係るX線診断装置は、一つの3次元注目領域画像のデータに属する複数の注目血管画像のデータを、カテーテルやガイドワイヤの進捗状況に応じて個別に表示することが可能である。従って、注目領域が複数ある場合にも、カテーテルやガイドワイヤの進捗状況に応じた注目領域に限定して血管画像を表示することができる。かくして第2実施形態によれば、カテーテル手技における手技効率の向上を可能とするX線診断装置及びその画像処理プログラムを提供することが可能となる。
(第3実施形態)
第3実施形態に係るX線診断装置は、入力装置50を介して血管画像上で指定された2点間にある血管領域と解剖学上略同一な3次元血管画像の領域を注目領域とする。以下、第3実施形態に係るX線診断装置について説明する。なお以下の説明において、第1,第2実施形態と略同一の機能を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行なう。
ユーザは、入力装置50を介して血管画像上に注目する血管領域の始点と終点とを指定する。領域同定部40は、血管画像上で指定された始点と終点とに解剖学上略同一な3次元血管画像上での始点と終点との位置を同定する。具体的には、以下のように同定処理が行なわれる。まず、領域同定部40は、血管画像の表示面(ボリュームレンダリング処理における投影面)上の始点を通る、ボリュームレンダリング処理における投影軌跡(レイ)を算出する。算出される投影軌跡は、表示されている(注目領域の指定が行なわれた)血管画像に対して行なわれたボリュームレンダリング処理における投影軌跡である。次に、領域同定部40は、3次元血管画像において、算出した投影軌跡を通り、血管領域が有するボクセル値以上のボクセル値を有するボクセルを始点として同定する。終点も同様の方法で同定される。
始点と終点とが同定されると、領域同定部40は、始点と終点との間に含まれる血管領域をトラッキング処理することにより、始点と終点との間に含まれる血管領域を特定する。トラッキング処理は、3次元ワークステーションにおいて公知の技術である。領域同定部40は、特定された血管領域を注目領域に決定する。なお、ユーザにより入力装置50を介して、注目領域の範囲を調整可能にしてもよい。
領域抽出部42は、決定された注目領域に含まれる血管領域以外のボクセル値をゼロ値に置き換えることにより、3次元注目領域血管画像のデータを発生する。3次元画像処理部38は、発生された3次元注目血管画像のデータをボリュームレンダリング処理し、注目血管画像のデータを発生する。発生された注目血管画像のデータは、合成処理部44でライブ画像と合成され、表示部48に表示される。
なお上記処理では、特定された血管領域を注目領域としたが第3実施形態はこれに限定されない。例えば、特定された血管領域から一定範囲に含まれる分岐血管領域も注目領域に含めても良い。以下、分岐血管領域を含む注目領域の決定処理について説明する。
まず、領域同定部40は、3次元血管画像上で同定された血管領域を細線化し、入力装置50により指定された始点から終点へ向けて細線をトラッキング処理する。トラッキング処理の過程で細線が2以上に分岐する点が特定されると、領域同定部40は、特定された点を分岐部分とする。次に領域同定部40は、特定された分岐部分から分岐する細線それぞれについて、分岐部分から一定範囲だけトラッキング処理する。そして領域同定部40は、トラッキング結果に基づいて一定範囲内の分岐血管領域を特定し、特定した血管領域と分岐血管領域とを含む領域を注目領域に決定する。この方法によれば、注目領域の範囲の調整が不要となる。
上記構成によれば、第3実施形態に係るX線診断装置は、入力装置50を介して指定した二点間にある血管領域(又はその分岐血管領域)を注目領域とする。従って、第1及び第2実施形態に比して無駄な血管領域を削減することが可能となる。かくして第3実施形態によれば、カテーテル手技における手技効率の向上を可能とするX線診断装置及びその画像処理プログラムを提供することが可能となる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態に係るX線診断装置は、ライブ画像上に含まれるカテーテルやガイドワイヤの信号部分を特定し、特定した信号部分を含む領域を注目領域とする。ここで信号部分は、カテーテルやガイドワイヤの先端、またはカテーテルやガイドワイヤに付属するマーカ、さらにカテーテルやガイドワイヤに付けられた発信器などを示す。以下、第4実施形態に係るX線診断装置について説明する。なお以下の説明において、第1,第2,第3実施形態と略同一の機能を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行なう。
領域同定部40は、ライブ画像に含まれるカテーテルやガイドワイヤの信号部分を特定し、特定した信号部分と解剖学上略同一な3次元血管画像の部分を同定する。領域同定部40は、同定された部分から一定範囲内を注目領域とする。領域抽出部42は、同定された注目領域を3次元画像から抽出し、3次元注目領域画像のデータを発生する。3次元画像処理部38は、発生された3次元注目領域画像のデータに基づいて注目血管画像のデータを発生する。表示部は、発生された注目血管画像を表示する。
以下、制御部52の制御のもとに行われる第4実施形態に係る注目領域の表示処理の処理手順を、例えば、カテーテル術の状況のもとで説明する。
X線透視によりライブ画像が収集されると、制御部52は、収集したライブ画像のデータを領域同定部40に送信する。ライブ画像のデータを受信すると領域同定部40は、カテーテルやガイドワイヤの信号部分の同定処理を行なう。以下、信号部分の同定処理について説明する。
まず領域同定部40は、ライブ画像上に含まれるカテーテルやガイドワイヤの信号部分を既存の画像処理により特定する。具体的には、最新のライブ画像と直前のライブ画像とを差分し、ノイズを除去することにより最新のライブ画像上に含まれるカテーテルやガイドワイヤの信号部分を特定する。なお、信号部分の特定方法は、この方法のみに限定されない。例えば、カテーテルやガイドワイヤの先端にマーカが取り付けられている場合、マーカに特異な形状に基づいて信号部分を特定してもよい。
ライブ画像上でカテーテルやガイドワイヤの信号部分が特定されると、領域同定部40は、ライブ画像と血管画像との位置合わせ情報に基づいて、特定された信号部分の位置座標を、ライブ画像の観察角度と同じ観察角度に関する血管画像の位置座標に変換する。次に領域同定部40は、変換後の位置座標を通る、当該血管画像を発生するためのボリュームレンダリング処理における投影軌跡を計算する。領域同定部40は、計算された投影軌跡を通り、血管領域が有するボクセル値以上のボクセル値を有する血管領域の部分を3次元血管画像上で特定する。領域同定部40は、特定された部分から一定範囲内を注目領域に同定する。
注目領域が同定されると領域抽出部42は、当該注目領域を3次元画像から抽出し、3次元注目領域画像のデータを発生する。3次元画像処理部38は、発生された3次元注目領域画像のデータに基づいて注目血管画像のデータを発生する。表示部48は、発生された注目血管画像を表示する。
なお、注目領域は同定された部分から一定範囲内であるとしたが、第4実施形態はこれに拘泥されない。例えば、注目領域の大きさを、単位時間におけるカテーテルやガイドワイヤの移動量(速度)に応じて変化させてもよい。以下に、移動量の計算方法の一例を説明する。
領域同定部40は、上記の信号部分の同定処理と同様の方法により、時刻tにおける3次元血管画像上の信号部分の位置と、時刻t+Δtにおける3次元血管画像上の信号部分の位置とを特定する。時刻tは、時刻t+Δtよりも一定期間前の時刻を表す。時間差Δtは、任意に設定可能である。そして領域同定部40は、特定された時刻tにおける位置と時刻t+Δtにおける位置との間の直線距離、又は、血管領域に沿った距離(道のり)を移動量として計算する。前者の移動量は、後者の移動量に比して計算時間が短く済む。また、後者は、前者に比して実際に移動させた距離に近い移動量である。典型的には領域同定部40は、ある基準時刻に同定された信号部分の位置と、基準時刻の直前に同定された信号部分の位置とに基づいて移動量を計算する。
領域同定部40は、上記方法により計算された移動量に基づいて注目領域の大きさを決定する。図8は、注目領域の大きさ(半径)Rと移動量Lとの関係を示すグラフである。なお、注目領域の中心は、同定されたカテーテルやガイドワイヤの信号部分の中心に一致するものとする。図8に示すように、注目領域の大きさRは、移動量Mが所定の移動量Maを超えるまでは、所定の大きさRaに設定される。所定の大きさRaと所定の移動量Maは、例えば入力装置50を介して任意に設定可能である。移動量Mが所定の移動量Maを超えると、注目領域の大きさRは、移動量Mの値に応じて徐々に大きく設定される。移動量Mが少ない時は、例えばカテーテルやガイドワイヤが血管の分岐部分に到達し、血管を進めるのが困難な時であると想定される。このような場面では、ユーザは、狭い範囲(分岐部分)を注視したい。そのため、移動量Mが少ない場合、注目領域の大きさは、小さく設定される。一方移動量Mが多い時は、カテーテルやガイドワイヤを容易に進められる時であると想定される。このような場面では、ユーザは、広い範囲を観察したい。そのため、移動量Mが多い場合、注目領域の大きさは、大きく設定される。
また、同定された位置からの距離に応じて表示の強調度を変化させて表示してもよい。図9は、強調度Hと距離Lとの関係を示すグラフである。図9に示すように、強調度Hは、同定された位置からの距離Lが所定の距離Laを超えるまでは、所定の強調度Haに設定される。所定の距離Laと所定の強調度Haとは、例えば入力装置50を介して任意に設定可能である。典型的には、所定の強調度Haは、通常の強調度である。距離Lが所定の距離Laを超えると、強調度Hは、距離Lの値に応じて徐々に小さく設定される。このように、強調度Hを距離Lに応じて低下させることで、血管が中心点から離れるにつれフェードアウトするように表示することができる。そのため、血管が途切れたような表示はなくなり違和感が減る。距離応じて表示の強調度を変化させて表示する方法は、第1,第2,及び第3実施形態での注目血管画像の表示にも適用可能である。この場合、例えば注目領域の中心点からの距離に応じて表示の強調度を変化させるとよい。
上記構成により、第4実施形態に係るX線診断装置は、ライブ画像上に含まれるカテーテルやガイドワイヤの信号部分を自動的に認識し、認識した信号部分を含む領域を注目領域とする。従って第1,第2,及び第3実施形態のように、ライブ画像収集前に予め注目領域を指定する作業が不要になる。かくして第4実施形態によれば、カテーテル手技における手技効率の向上を可能とするX線診断装置及びその画像処理プログラムを提供することが可能となる。
なお、カテーテルやガイドワイヤの信号部分は、領域同定部40により自動的に認識されるとした。しかしながらこれに限定する必要はなく、カテーテルやガイドワイヤの信号部分は、ユーザにより入力装置50を介して指定されるとしてもよい。
(第5実施形態)
第5実施形態に係るX線診断装置は、X線フィルタを介して、第1,第2,第3,第4実施形態にて同定された注目領域の範囲に応じてX線強度分布を変化させる。以下、第5実施形態に係るX線診断装置を説明する。なお以下の説明において第1,第2,第3,第4実施形態と略同一の機能を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行なう。
第5実施形態に係る領域同定部40は、ライブ画像上における注目血管画像の位置に基づいて、X線照射野上で注目領域が占める領域(投影領域)を同定する。X線照射野は、例えば、検出器16の検出面上に規定される。
図10は、同定された投影領域TRとX線照射野SRとの関係を示す図である。図10に示すように、投影領域TRは、X線照射野SRに含まれる。投影領域TRに外接する領域GRを設定する。この領域GRを、X線照射野SR上の関心領域GRと呼ぶことにする。また、X線照射野SRに含まれ、関心領域GRに含まれない領域NRを、無関心領域NRと呼ぶことにする。ユーザは、X線画像上での関心領域GRに相当する領域に関心があり、無関心領域NRに相当する領域に関心がない。従って、無関心領域NRに照射されるX線の線量を、関心領域GRに照射されるX線の線量に比して減弱させるとよい。そのため、無関心領域NRの全領域又はその一部分に照射されるX線の線量が関心領域GRに照射されるX線の線量に比して減弱するように、ガントリ10に配置される。より詳細には、このX線フィルタは、X線管15と被検体との間に、自動的に又は人手を介して挿入される。なお、図10において、関心領域GRの形状は、丸形状であるが、これに限定する必要はない。領域同定部40は、関心領域GRの形状を、様々な形状に設定することができる。丸以外の関心領域GRの形状としては、例えば、楕円、四角形等がある。
X線フィルタを配置すると、発生されるX線画像上の減弱部分の画素値は、減弱部分以外の画素値に比して低くい。そのため、減弱部分におけるX線の減弱量に基づいて、この画素値の相違を補正する。減弱量は、例えば、減弱部分におけるフィルタ挿入後の画素値と挿入前の画素値との差分により計算される。
次に、第4実施形態において領域同定部40により特定されたカテーテルやガイドワイヤの信号部分に基づいて、関心領域GRを同定する方法について説明する。
領域同定部40は、第4実施形態と同様の方法により、ライブ画像上に含まれるカテーテルやガイドワイヤの信号部分を自動的に特定する。なお、カテーテルやガイドワイヤの信号部分は、ユーザにより入力装置50を介して、表示されているライブ画像上で指定されてもよい。
領域同定部40は、特定された信号部分に基づいてX線照射上の関心領域を同定する。同定される関心領域の中心は、カテーテルやガイドワイヤの信号部分に含まれる。この関心領域の形状は、例えば、丸形状や楕円形状、四角形状等がある。
X線照射上の関心領域が同定されると、無関心領域の全領域又はその一部分に照射されるX線の線量が関心領域に照射されるX線の線量に比して減弱するように、X線フィルタがガントリ10に配置される。より詳細には、このX線フィルタは、X線管15と被検体との間に自動的又は人手を介して配置される。
上記構成により、第5実施形態に係るX線診断装置は、X線照射野上における注目領域を同定し、同定された注目領域におけるX線量に比して注目領域以外の領域におけるX線量が減弱するようなX線フィルタをX線管15と被検体との間に設ける。従って、注目領域以外の領域への被爆量を低減することが可能となる。また、X線フィルタ挿入後に収集されたX線画像の減弱部分の輝度レベルを減弱量に基づいて補正することで、挿入後におけるX線画像の劣化を防止することも可能である。かくして第5実施形態によれば、カテーテル手技における手技効率の向上を可能とするX線診断装置及びその画像処理プログラムを提供することが可能となる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の第1,第2,第3,第4,第5実施形態に係るX線診断装置の構成を示す図。 図1の撮影機構の斜視図。 図1の表示部に表示される、第1実施形態に係る注目領域の同定処理における初期画面の一例を示す図。 図1の表示部に表示される、血管画像上に重ねて表示された注目領域(球形状を有する図形)を示す図。 図1の表示部に表示される、注目血管画像(合成画像)とライブ画像との表示例を示す図である。 図1の表示部に表示される、第2実施形態に係る注目領域の同定処理における初期画面の一例を示す図。 図1の表示部に表示される、血管画像上に表示される注目領域TR1,TR2,TR3を示す図。 図1の領域同定部により決定される注目領域の大きさ(半径)Rとカテーテルの移動量Lとの関係を示す図。 図1の表示部により表示される注目血管画像の表示の強調度Hと距離Lとの関係を示す図。 本発明の第5実施形態に係る領域同定部により同定される投影領域とX線照射野とを示す図。
符号の説明
1…X線診断装置、10…撮影機構、12…アーム、15…X線管、16…検出器、18…駆動部、20…画像処理装置、22…A/D変換部、24…インタフェース部、26…3次元画像メモリ、28…2次元画像メモリ、30…フィルタリング部、32…アフィン変換部、34…LUT部、36…位置ずれ計算部、38…3次元画像処理部、40…領域同定部、42…領域抽出部、44…画像合成部、46…D/A変換部、48…表示部、50…入力装置、52…制御部、100…モダリティ、200…PACSサーバ

Claims (14)

  1. X線で被検体を撮影してX線画像のデータを発生する撮影部と、
    前記被検体の造影された血管に関する3次元画像のデータを記憶する記憶部と、
    前記造影された血管に関する3次元画像上に第1の注目領域を設定する第1設定部と、
    前記設定された第1の注目領域に関する3次元画像のデータを投影処理して投影画像のデータを発生する投影処理部と、
    前記発生されたX線画像と投影画像とを位置整合して重ねて表示する表示部と、
    を具備するX線診断装置。
  2. X線で被検体を撮影してX線画像のデータを発生する撮影部と、
    前記被検体の造影された血管に関する3次元画像のデータを記憶する記憶部と、
    前記発生されたX線画像と前記造影された血管に関する3次元画像の第1の投影画像との少なくとも一方に第2の注目領域を設定する第2設定部と、
    前記設定された第2の注目領域に解剖学上略同一な前記造影された血管に関する3次元画像上の第1の注目領域を同定する第1同定部と、
    前記同定された第1の注目領域に関する3次元画像のデータを投影処理して第2の投影画像のデータを発生する投影画像処理部と、
    前記発生されたX線画像と第2の投影画像とを位置整合して重ねて表示する表示部と、
    を具備するX線診断装置。
  3. 前記第1の投影画像と前記X線画像との少なくとも一方の画像上に注目部位を指定する指定部をさらに備え、
    前記第1又は第2設定部は、前記指定された注目部位を含む領域を前記第1又は第2の注目領域に設定する、
    請求項1又は2記載のX線診断装置。
  4. 前記第1の注目領域の形状は、球、楕円体、円筒、六面体の何れか一つ、又はこれらのうちの少なくとも二つの組み合わせである、請求項1又は2記載のX線診断装置。
  5. 前記第2の注目領域の形状は、円、楕円、四角形の何れか一つ、又はこれらのうちの少なくとも二つの組み合わせである、請求項2記載のX線診断装置。
  6. 前記指定部は、前記第1の投影画像と前記X線画像との少なくとも一方の画像上に複数の前記注目部位を指定し、
    前記第1又は第2設定部は、前記指定された複数の注目部位をそれぞれ含む複数の第2の注目領域を設定し、
    前記第1同定部は、前記設定された複数の第2の注目領域と解剖学上略同一な前記造影された血管に関する3次元画像上の複数の前記第1の注目領域をそれぞれ同定する、
    請求項3記載のX線診断装置。
  7. 前記血管領域の形状に基づいて前記血管領域に含まれる分岐部分を特定する第1特定部をさらに備え、
    前記第1同定部は、前記特定された分岐部分と解剖学上略同一な前記造影された血管に関する3次元画像上の部分を含む領域を前記第1の注目領域であると同定する、
    請求項2記載のX線診断装置。
  8. 前記X線画像上におけるカテーテル又はガイドワイヤの信号部分の位置を特定する第2特定部をさらに備え、
    前記第1同定部は、前記特定された位置と略同一な前記造影された血管に関する3次元画像上の位置を含む領域を前記第1の注目領域であると同定する、
    請求項2記載のX線診断装置。
  9. 任意の時刻に特定された前記信号部分の位置と前記時刻よりも一定期間前に特定された前記信号部分の位置とに基づいて前記信号部分の移動量を算出する算出部と、
    前記算出された移動量に応じて前記第1の注目領域の大きさを変化させる変化部と、
    をさらに備える請求項8記載のX線診断装置。
  10. 前記表示部は、前記信号部分の位置からの距離に応じて表示の強調度を変化させて前記第2の投影画像を表示する、請求項6記載のX線診断装置。
  11. 前記X線画像上における前記第2の投影画像の位置に基づいて、X線照射野上において前記第2の投影画像が占める投影領域を同定する第2同定部をさらに備え、
    前記撮影部は、前記X線照射野上の前記投影領域以外の少なくとも一部に照射されるX線の線量が、前記投影領域に照射されるX線の線量よりも低くなるように配置されたX線フィルタを有する、
    請求項2記載のX線診断装置。
  12. X線で被検体を撮影してX線画像のデータを発生する撮影部と、
    前記発生されたX線画像上におけるカテーテル又はガイドワイヤの信号部分の位置を特定する特定部と、
    前記特定された信号部分の位置を中心とする、X線照射野上の注目領域を同定する同定部とを具備し、
    前記撮影部は、前記X線照射野上の前記同定された注目領域以外の少なくとも一部に照射されるX線の線量が、前記注目領域に照射されるX線の線量より低くなるように配置されたX線フィルタを有する、
    ことを特徴とするX線診断装置。
  13. 前記注目領域は、円、楕円、四角形の何れか一つ、又はこれらのうちの少なくとも二つの組み合わせである、請求項12記載のX線診断装置。
  14. コンピュータに、
    被検体の造影された血管に関する3次元画像の第1の投影画像と前記被検体に関するX線画像との少なくとも一方に第2の注目領域を設定する機能と、
    前記設定された第2の注目領域と解剖学上略同一な、前記造影された血管に関する3次元画像上の第1の注目領域を同定する機能と、
    前記同定された第1の注目領域に関する3次元画像のデータを投影処理して第2の投影画像のデータを発生する機能と、
    前記発生されたX線画像と第2の投影画像とを位置整合して重ねて表示する機能と、
    を実現させるX線診断装置の画像処理プログラム
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