JP2010015795A - 有機発光素子の作製方法及び作製装置 - Google Patents

有機発光素子の作製方法及び作製装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
長寿命な有機発光素子の作製方法及び作製装置を提供すること。
【解決手段】
第一の電極と第二の電極との間に挟持された発光層を有する第一の有機化合物と第二の有機化合物とを有する有機発光素子の作製方法において、前記第一の有機化合物を形成する工程と、前記第一の有機化合物を真空加熱する工程と、前記第二の有機化合物を形成する工程とを有し、前記第一の有機化合物を形成する工程と前記第二の有機化合物を形成する工程との間に、前記第一の有機化合物を真空加熱する工程を有することを特徴とする有機発光素子の作製方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機発光装置の作製方法及び作製装置に関する。
近年、有機発光表示装置が次世代平面型表示装置として注目されている。この有機発光表示装置は、自発光,広視野角,高速応答特性といった優れた特性を有する。
通常の有機発光素子の構造は、ガラス基板上にITO等の透明電極,正孔輸送層,発光層,電子輸送層等からなる有機層、及び低仕事関数の反射電極が形成されて構成され、発光光は電極を透過して基板側裏面から取出している。
有機発光表示装置を作製する方法として、インクジェット法により有機層を形成する方法がある。特許文献1には、第1の有機化合物を含む層を塗布法で形成する工程と、発光層を含む第2の有機化合物を含む層を形成する直前に真空加熱を行う工程と、第2の有機化合物を含む層を蒸着法で形成する工程と、を有することを特徴とする発光装置の作製方法が記載されている。
特開2004−71558号公報
本発明では、塗布法で発光層を形成し、その後積層する層を蒸着で形成する素子を試作検討した。
第一の電極と第二の電極との間に、正孔注入層,正孔輸送層,発光層,電子輸送層で形成される素子を作製した。ひとつは正孔注入層,正孔輸送層,発光層までを塗布法で形成し、電子輸送層を蒸着で形成した。これをA素子と呼ぶ。もうひとつは、正孔注入層,正孔輸送層までを塗布法で形成し、発光層,電子輸送層を蒸着で形成した。これをB素子と呼ぶ。
A素子は発光層を塗布法で形成した素子であり、B素子は発光層を蒸着法で形成した素子である。A素子の寿命はB素子より著しく短かった。
B素子と同様に発光層を蒸着で形成した後、塗布工程を行う環境,露点−90℃雰囲気(水分量約100ppb)に数分曝露して、その後、電子輸送層を蒸着で形成した素子を作製した。この素子をC素子と呼ぶ。C素子の寿命は、B素子より著しく劣化し、A素子と同等の寿命であった。
蒸着法で形成する蒸着室の真空度は1×10-4Pa以下である。この真空度の環境がほとんど水分と仮定して算出される水分量は約10ppbである。塗布工程を行う雰囲気(約100ppb)の水分量は、蒸着法で形成する蒸着室の水分量(約10ppb)よりも多い。従って、C素子の寿命が著しく劣化したのは蒸着法で形成された発光層に水分が吸着したためと考えられる。
このA,B,C素子の寿命特性の結果から、A素子(発光層を塗布法で形成した素子)の寿命が短いのは、発光層に水分が吸着しているためと考えられる。そして塗布法で発光層を形成した有機発光素子の寿命を向上するためには、発光層に吸着した水分を除去することが有効と考えられる。
本発明の目的は、長寿命な有機発光素子の作製方法及び作製装置を提供することである。
本発明の特徴は、第一の電極と第二の電極との間に挟持された発光層を有する第一の有機化合物と第二の有機化合物とを有する有機発光素子の作製方法において、第一の有機化合物を形成する工程と、第一の有機化合物を真空加熱する工程と、第二の有機化合物を形成する工程とを有し、第一の有機化合物を形成する工程と第二の有機化合物を形成する工程との間に、第一の有機化合物を真空加熱する工程を有することである。
また、本発明の特徴は、第一の電極と第二の電極との間に挟持された発光層を有する第一の有機化合物と第二の有機化合物とを有する有機発光素子の作製装置において、第一の有機化合物を形成する工程を行う塗布工程室と、第一の有機化合物を真空加熱する工程を行う真空加熱工程室と、第二の有機化合物を形成する工程を行う蒸着工程室と、第一の電極を抵抗加熱法またはスパッタ法で形成する工程を行う第一の電極形成工程室と、基板を塗布工程室から真空加熱工程室へ搬送し、真空加熱工程室から蒸着工程室へ搬送し、蒸着工程室から第一の電極形成工程室へ搬送する搬送室とを有することである。
また、本発明の特徴は、第一の電極と第二の電極との間に挟持された発光層を有する第一の有機化合物と第二の有機化合物とを有する有機発光素子の作製装置において、第一の有機化合物を形成する工程を行う塗布工程室と、第一の有機化合物を真空加熱する工程を行う真空加熱工程室と、第二の有機化合物を形成する工程を行う蒸着工程室と、第一の電極を抵抗加熱法またはスパッタ法で形成する工程を行う第一の電極形成工程室と、基板を塗布工程室から真空加熱工程室へ搬送し、真空加熱工程室から蒸着工程室へ搬送し、蒸着工程室から第一の電極形成工程室へ搬送する搬送室とを有し、搬送室に、高周波誘電装置もしくはマイクロ波発生装置が設置されていることである。
また、本発明の特徴は、第一の電極と第二の電極との間に挟持された発光層を有する第一の有機化合物と第二の有機化合物とを有する有機発光素子の作製装置において、第一の有機化合物を形成する工程を行う塗布工程室と、第一の有機化合物を真空加熱する工程を行う真空加熱工程室と、第二の有機化合物を形成する工程を行う蒸着工程室と、第一の電極を抵抗加熱法またはスパッタ法で形成する工程を行う第一の電極形成工程室と、基板を塗布工程室から真空加熱工程室へ搬送し、真空加熱工程室から蒸着工程室へ搬送し、蒸着工程室から第一の電極形成工程室へ搬送する搬送室とを有し、蒸着工程室に、高周波誘電装置もしくはマイクロ波発生装置が設置されていることである。
本発明により、長寿命な有機発光素子の作製方法及び作製装置を提供することができる。
以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明の技術的範囲は以下の実施例に限定されるものではない。
以下、本発明の実施例について、図1,図2,図5、及び図6を用いて説明する。
図1は、本発明の有機発光素子部分の作製工程を示した図である。図1の(A)〜(E)は、各工程における有機発光素子の概略構成断面図を示した図である。図2は、発光光を基板側から取出す有機発光素子の概略構成図である。図5は、本実施例の有機発光素子の作製フローを示し、図6は、本実施例の有機発光素子作製装置の概略構成図を示す。
本実施例の有機発光素子の構成について、図2を用いて述べる。
図2に示す有機発光素子は、第二の電極205,正孔輸送層204,発光層203,電子輸送層202、及び第一の電極201の順に積層された構造とし、第二の電極205側から発光層203の発光光を取出すボトムエミッション型の有機発光素子の構成である。第二の電極205が陽極、第一の電極201が陰極の構成である。
第二の電極205は、ITO(Indium Tin Oxide)電極である。パターン形成は、ホトリソグラフィーを用いて行うことができる。第二の電極205に用いられる陽極材料は、ITOに限定されるわけではなく、IZO(Indium Zinc Oxide)などの導電性酸化物や、薄いAgなどの仕事関数の大きい金属など、透明性と高い仕事関数を有する材料であれば用いることができる。
正孔輸送層204は、正孔注入材料からなる層,正孔輸送材料からなる層、若しくはその両方の層で構成される。正孔注入材料は、PEDOT(poly(3,4-ethylene dioxythiophene):PSS(polystyrene sulfonate)である。正孔注入材料は、PEDOT:PSSに限られず、ポリピロール系材料やトリフェニルアミン系ポリマー等を用いることができる。また、低分子材料と組み合わせてよく用いられる、フタロシアニン類化合物やスターバーストアミン系化合物なども用いることができる。また、正孔を輸送し、電子をブロッキングする層と上記の層を積層して用いてもよい。PEDOT:PSSを塗布で形成した後、200℃,15分のベーキングを施した。PEDOT:PSSからなる層と発光層との間に、正孔輸送材料からなる層として、近紫外光以上の長波長光により光硬化する材料を用いた。正孔輸送材料は、ポリマー,架橋剤,光重合開始剤である。ポリマーの例としては、アリールアミン系,ポリフルオレン系,ポリパラフェニレン系,ポリアリーレン系,ポリカルバゾール系の各種ポリマーが挙げられる。架橋剤としては、オキセタン系,エポキシ系,ビニルエーテル系化合物などを用いることができる。本実施例では、ポリマーとしてアリールアミン系ポリマー、架橋剤としてオキセタン系化合物を用い、光重合開始剤として、オニウム塩類である、トリアリルスルフォニウム塩を用いたものである。上記の材料の溶液をインクジェット法を用いて塗布し、正孔輸送材料からなる層を形成する。バンク表面に撥水処理がなされているため、上記の正孔注入材料からなる層と発光層の間に、正孔輸送材料からなる層を形成することができる。正孔輸送材料からなる層は、近紫外光以上の長波長光を照射することにより、重合反応を起こし、不溶化させる。この光照射による重合反応は、空気の存在下で行うことができる。
本発明で用いる正孔輸送材料は、上述した近紫外光以上の長波長光により光硬化する材料に限定するものではなく、光重合開始剤として、光が照射されることによって活性ラジカルを発生する活性ラジカル発生剤,酸を発生する酸発生剤などが挙げられ、例えば活性ラジカル発生剤としては、アセトフェノン系光重合開始剤,ベンゾイン系光重合開始剤,ベンゾフェノン系光重合開始剤,チオキサントン系光重合開始剤,トリアジン系光重合開始剤などを用いても良い。
また、本発明で用いる正孔輸送材料は、熱重合開始剤を含有していてもよい。熱重合開始剤としては、一般的にラジカル重合開始剤として知られているものが使用でき、例えば2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ化合物;ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、t−ブチルペルオキシピバレート、1,1′−ビス−(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサンなどの有機過酸化物;及び過酸化水素などを用いても良い。
発光層203は、ポリフルオレン系,ポリパラフェニレン系,ポリアリーレン系,ポリカルバゾール系高分子や、発光材料と電荷輸送材料の両方の機能をもつ所謂デンドリマー型の材料を用いることができる。また、所謂低分子系材料を用いることができる。その場合、ホスト材料として、カルバゾール誘導体,フルオレン誘導体などを用いることが好ましい。また、ドーパントとしては、Ir,Pt錯体等を用いることができる。これらのドーパントは先程の発光性ポリマーに分散して用いることができる。本実施例では、発光層203としてポリフルオレン系ポリマーを用いた。バンクの撥水性が維持されているため、インクジェット法を用いて溶液から発光層203を形成することにより、正孔輸送層204上のみに発光層203を設けることができた。
塗布法としては、インクジェット法,印刷法,スプレー法などの方法が適用可能である。溶媒としては、芳香族系,アルコール系などの極性溶媒の混合溶媒を用いることができる。もちろん、芳香族系溶媒,アルコール系などの極性溶媒単独でも使用可能である。インクジェット法で形成する場合には、溶液(インク)の粘度は1−20mPa・sが望ましい。溶液の固形分濃度の制約は特になく、所望の膜厚を形成できるような固形分濃度であればよい。
電子輸送層202とは、発光層203に電子を供給する層である。ここでは、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−(フェニルフェノラト)アルミニウム(以下BAlq)を真空蒸着法で形成して用いた。電子輸送層202の材料は上記に限られるわけではない。例えば、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム誘導体や、オキサジアゾール誘導体,トリアゾール誘導体,フラーレン誘導体,フェナントロリン誘導体,キノリン誘導体などを用いることができる。
第一の電極201には、LiFとAlの積層体を用いた。また、これらの材料に限られるわけではない。LiFの代わりには、Cs化合物,Ba化合物,Ca化合物などや電子輸送材料とLi,Csなどのアルカリ金属,アルカリ土類金属や電子供与性の有機材料を共蒸着した材料を用いることができる。
図1を用いて、本実施例の有機発光素子の作製工程を述べる。
本実施例において、第一の有機化合物105は、図2の正孔輸送層204と発光層203であり、第二の有機化合物106は、図2の電子輸送層202である。
図1(A)は、第二の電極103と隔壁104の形成工程を示す。
TFTを含む層102は、基板101の表面を覆う絶縁膜,TFT,TFTのドレイン電極、及びソース電極,ドレイン電極及びソース電極を保護する絶縁膜、とで構成される。TFTを含む層102を形成した後、第二の電極103を形成し、第二の電極103はTFTを含む層102のドレイン電極またはソース電極と電気的に接続される。その後、第二の電極103の端部を覆う隔壁104を形成する。
隔壁104は、特に材料の指定は無いが、ポリイミド樹脂,アクリル樹脂などの各種樹脂を用いることができる。本実施例では、感光性のポリイミド樹脂を用いる。隔壁104は、塗布形成後、所定のフォトマスクを用いて、露光現像して形成することができる。バンクの表面には撥水性処理を施す。例えば、バンクの表面にフッ素系ガスのプラズマ処理を行い、バンク表面をフッ素化することにより撥水性処理を行う。
後の真空加熱工程でより熱を吸収するために、隔壁104は、例えば任意の量のカーボンが含有された黒色であってもよい。黒色であればカーボンに限られるものではない。
図1(B)は、発光層を含む第一の有機化合物105の形成工程を示す。本実施例における第一の有機化合物105は、図2の正孔輸送層204と発光層203である。第二の電極103の上に塗布法で第一の有機化合物105を形成する。
図1(C)は、真空加熱工程を示す。第一の有機化合物105に含まれる水分を除去するため、真空加熱を行う。この図1(C)真空加熱工程の真空度は、1×10-4Pa以下である。この真空度を達成するためクライオポンプ,ターボ分子ポンプ,イオンポンプなどを使用するが、このポンプに限られるわけではなく、1×10-4Pa以下を達成できるポンプであれば良い。真空加熱工程に用いる加熱装置108は、面状発熱体(所謂ホットプレート状の発熱体)を用い、加熱装置108は、基板101側に配置されている。加熱装置108と基板101は接触している。
真空度については、できる限り0Paに近しい方が望ましい。しかし、現在実用化されている装置から鑑みて、真空度は1×10-7Pa以上であることが望ましい。
加熱装置108によって基板101は加熱され、第一の有機化合物105の温度は70℃〜100℃に加熱される。真空加熱室の真空度1×10-4Paの環境と、加熱装置108からの加熱によって、第一の有機化合物105の水分が除去される。
ここで、実験結果より、50℃の真空加熱より70℃の真空加熱で長寿命の効果があった。TDS分析結果から、80℃で水分の脱離があり、100℃で水分脱離がほぼ無くなった。発光層膜中の水分は、70℃〜100℃の真空加熱で脱離し、素子寿命が向上すると考えられる。100℃以上にすると、有機材料によっては膜の変質の危惧があり、上限を100℃とした。
図1(D)は、第二の有機化合物106を含む層の形成工程を示す。
本実施例における第二の有機化合物106は、図2の電子輸送層202である。
真空加熱され水分が除去された第一の有機化合物105を含む層の上に、第二の有機化合物106を含む層を蒸着法により形成する。この工程の真空度も1×10-4Pa以下である。1×10-4Pa以下の真空度を達成するためクライオポンプ,ターボ分子ポンプ,イオンポンプなどを使用するが、このポンプに限られるわけではなく、1×10-4Pa以下を達成できるポンプであれば良い。
図1(E)は、第一の電極107の形成工程を示す。
第二の有機化合物106を含む層の上に第一の電極107を形成する。第一の電極107を形成するときの真空度は1×10-4Pa以下である。1×10-4Pa以下の真空度を達成するためクライオポンプ,ターボ分子ポンプ,イオンポンプなどを使用するが、このポンプに限られるわけではなく、1×10-4Pa以下を達成できるポンプであれば良い。
図1(C)真空加熱工程から図1(E)第一の電極形成工程までの真空度は1×10-4Paであり、この各工程間は搬送工程が存在する。この搬送工程においても真空度は1×10-4Pa以下を維持する。
搬送工程の真空度を1×10-4Pa以下にするため、搬送室にはクライオポンプ,ターボ分子ポンプ,イオンポンプなどを使用するが、このポンプに限られるわけではなく、1×10-4Pa以下を達成できるポンプであれば良い。
図5に、本実施例の作製工程フローを示す。基板101は、第一の有機化合物105を形成する塗布工程室501,基板101を真空加熱する真空加熱工程室502,第二の有機化合物106を蒸着する蒸着工程室503,第一の電極107を形成する第一の電極形成室504,作製した有機発光素子が大気と触れないように密封する封止工程室505、の順番で移動する。第一の電極形成室504において、第一の電極107を抵抗加熱またはスパッタ法で形成する。図6に、本実施例の有機発光素子作製装置の概略構成図を示す。本実施例の有機発光素子作製装置は、塗布工程室601,真空加熱工程室602,蒸着工程室603,第一の電極形成室604,封止工程室605、及び搬送室606により構成される。各々の工程室は扉を有しており、完全に独立した密閉された空間である。
基板101は塗布工程室601で第一の有機化合物105を塗布法で形成した後、搬送室606へ移動する。この移動は一方通行であり、搬送室606から塗布工程室601に基板が移動することは無い。塗布工程室601から、搬送室606に移動する際の塗布工程室601と搬送室606の環境は、露点−90℃以上(水分量約100ppb以下)の不活性雰囲気である。基板101が搬送室606に入室した後、塗布工程室601及び搬送室606の扉は閉じて、搬送室は真空ポンプ(クライオポンプ,ターボ分子ポンプ,イオンポンプなどを使用するが、このポンプに限らない)により、真空度1×10-4Pa以下の環境にする。次に、搬送室606から真空加熱工程室602へ移動する。搬送室606から真空加熱工程室602へ基板101を移動する。搬送部606から真空加熱工程室602に移動された基板101は、真空加熱工程室602で真空加熱される。真空加熱工程室602の真空度は、1×10-4Pa以下である。真空加熱工程室602に設置されている加熱装置は面状発熱体(所謂ホットプレート状)である。基板面法線方向において、面状発光体の面積は、基板101の面積以上であり、基板101を均一に加熱する。加熱温度は70℃〜100℃であり、好ましくは100℃である。
基板101を100℃,加熱30分,冷却30分を行った。
真空加熱工程は、真空ポンプ(クライオポンプ,ターボ分子ポンプ,イオンポンプなどを使用するが、このポンプに限らない)により、真空度1×10-4Pa以下の環境である。
真空加熱工程室602で真空加熱を終えた基板101は、搬送室606に移動する。このときの搬送室606の真空度は1×10-4Pa以下である。基板101は搬送室606から蒸着工程室603へ移動する。蒸着工程室603に移動した基板101に第二の有機化合物106を蒸着法で形成する。その後、搬送室606に移動し、搬送室606から第一の電極形成室604に移動する。第一の電極形成室604で第一の電極107を形成し、搬送室606へ移動する。搬送室606から封止工程室605へ移動して、封止工程室605で作製した有機発光素子が大気と触れないように密封する。
本実施例の有機発光素子作製装置は、所謂クラスター方式と呼ばれる装置構成である。各工程への搬送を一箇所で担う。搬送室606内部には、基板101を支持するアームを有している。搬送室606を含む各工程室の配置は、図6に限るものではなく、図6はあくまでも簡略した装置構成図である。搬送室606には、各工程室への出入り口が存在する。任意の工程室方向の扉だけ開き、任意の工程室方向へアームが伸び、任意の工程室にある基板101を支持し、搬送室606へ搬送される。搬送室606に基板101が移動すると任意の工程室の扉が閉まる。搬送室606に移動した基板は次の任意の工程室方向へ回転移動する。そして次の任意の工程室へと移動する。
各工程室(501,502,503,504,505)の配置場所,互いの配置距離,レイアウトなど、諸般の事情によっては搬送室606を2個以上配置してもよい。搬送室606が2個以上有した製造装置であっても搬送室606の真空度は1×10-4Pa以下でなければならない。
本実施例により、塗布法により簡便に発光層を形成でき、長寿命な有機発光素子を作製する方法および装置を得ることができる。
本実施例の作製方法及び作製装置により、発光層の水分を除去できるので長寿命な有機発光素子を製造できる有機発光素子製造装置を提供することができる。また、本発明で作製した有機発光素子を用いて、アクティブ及びパッシブ駆動の有機発光表示装置や、液晶パネルのバックライトや、照明装置に応用することができる。
本実施例を、図1,図3,図5、及び図6を用いて説明する。
図3は、本実施例の有機発光素子の概略構成断面図である。本実施例は、実施例1の第二の電極と第一の電極が異なる。図3の第二の電極305は反射電極であり、第一の電極301は透明電極である。
図3に示す有機発光素子は、第二の電極305,正孔輸送層304,発光層303,電子輸送層302,第一の電極301の順に積層された構造とし、第一の電極301側から発光層303の発光光を取出すトップエミッション型の有機発光素子の構成であって、第二の電極305が陽極、第一の電極301が陰極の構成である。作製工程及び作製装置は、実施例1と同様に図1に示す作製工程、図5に示す作製フロー、図6に示す作製装置構成で作製する。第一の有機化合物105は正孔輸送層304と発光層303である。第二の有機化合物106は電子輸送層302である。正孔輸送層304と発光層303は塗布法で形成され、電子輸送層302は蒸着法で形成する。
第二の電極305には、Al/ITO積層電極を用いた。第二の電極305を構成する材料の例としては、他にCr,Ag,Alや、それらとIZOとの積層膜等を用いることができる。第二の電極305は、上記薄膜をフォトリソグラフィー等により加工して形成される。
第一の電極301には、In−Zn−O膜(以下、IZO膜と略記)を用いた。勿論、この材料に限られるわけではなく、光透過性の高い電極であればよい。IZO以外でも、ITO,ZnOなどの透明電極やCr,Ag等の薄膜電極でもよい。第一の電極301は、抵抗加熱法またはスパッタ法で形成する。
発光層303形成後の真空加熱工程から、第一の電極301を形成する工程までの真空度は1×10-4Pa以下である。
本実施例の有機発光素子は、実施例1記載の図5に示す工程フローで作製され、図6に示す装置構成によって基板101は移動し作製される。
本実施例により、塗布法により簡便に発光層を形成でき、長寿命な有機発光素子を作製する方法および装置を得ることができる。本実施例により、塗布法により簡便に発光層を形成でき、長寿命な有機発光素子を作製する方法および装置を得ることができ、所謂トップエミッション型の有機発光素子を作製することができる。トップエミッション型の有機発光素子は、有機発光表示装置の開口率を高くすることができる。高開口率であることから低輝度駆動が可能であるため、結果、寿命を向上することができる。
本実施例の作製方法及び作製装置により、発光層の水分を除去できるので長寿命な有機発光素子を製造できる有機発光素子製造装置を提供することができる。また、本発明で作製した有機発光素子を用いて、アクティブ及びパッシブ駆動の有機発光表示装置や、液晶パネルのバックライトや、照明装置に応用することができる。
本実施例を、図1,図4,図5、及び図6を用いて説明する。
図4は、本実施例の有機発光素子の概略構成断面図である。実施例2の図3との違いは、第二の電極405と第一の電極401とで挟まれた有機化合物の構成が異なる。本実施例の素子構成は、第二の電極405,電子輸送層404,発光層403,正孔輸送層402,正孔注入層406,第一の電極401という構成であり、第一の電極401側から発光層403の発光光を取出すトップエミッション型の有機発光素子の構成である。第二の電極405は反射電極であり、第一の電極401は透明電極である。正孔注入層406は蒸着法で形成される。正孔注入層406は透明電極である第一の電極401から正孔を注入し易い金属酸化材料であり、前記金属酸化材料は、酸化モリブデン,酸化ルテニウム,酸化アルミニウム,酸化ビスマス,酸化ガリウム,酸化ゲルマニウム,酸化マグネシウム,酸化アンチモン,酸化珪素,酸化チタン,酸化タングステン,酸化イットリウム,酸化ジルコニウム,酸化イリジウム,酸化レニウム,酸化バナジウムのいずれかの材料で構成され、仕事関数が5.5eV以上の酸化物である。
第二の電極405は、AlNi合金を用いた。第二の電極に用いる材料はこれに限られるわけではなく、Al,AlNd合金,AlSi合金やAl/ITO積層膜なども用いることができる。第二の電極405は、上記薄膜をフォトリソグラフィー等により加工して形成される。
第一の有機化合物105は電子輸送層404と発光層403である。第二の有機化合物106は正孔輸送層402と正孔注入層406である。電子輸送層404と発光層403は塗布法で形成され、正孔輸送層402と正孔注入層406は蒸着法で形成する。
第一の電極401にはIn−Zn−O膜(以下、IZO膜と略記)を用いた。勿論、この材料に限られるわけではなく、光透過性の高い電極であればよい。IZO以外でもITO,ZnOなどの透明電極やCr,Ag等の薄膜電極でもよい。第一の電極401は抵抗加熱法またはスパッタ法で形成する。発光層403形成後の真空加熱工程から、第一の電極401を形成する工程までの真空度は1×10-4Paである。
本実施例の有機発光素子は、実施例1記載の図5に示す工程フローで作製され、図6に示す装置構成によって基板101は移動し作製される。
本実施例により、塗布法により簡便に発光層を形成でき、長寿命な有機発光素子を作製する方法および装置を得ることができ、所謂トップエミッション型の有機発光素子を作製することができる。トップエミッション型の有機発光素子は、有機発光表示装置の開口率を高くすることができる。高開口率であることから低輝度駆動が可能であるため、結果、寿命を向上することができる。また、陽極からの正孔注入性に優れた金属酸化材料を用いているので高効率な有機発光素子を作製できる。
本実施例の作製方法及び作製装置により、発光層の水分を除去できるので長寿命な有機発光素子を製造できる有機発光素子製造装置を提供することができる。また、本発明で作製した有機発光素子を用いて、アクティブ及びパッシブ駆動の有機発光表示装置や、液晶パネルのバックライトや、照明装置に応用することができる。
本実施例を、図1,図5,図6、及び図7を用いて説明する。
本実施例は、実施例1〜3に示した構成の有機発光素子の作製方法および作製装置において、前記真空加熱工程室502の加熱装置が異なる。本実施例の加熱装置には、高周波誘電装置を用いる。本実施例の真空加熱工程室を図7に示す。図7は、図1(C)の真空加熱工程の一例を示す概略構成図である。真空加熱工程室701Aは、真空加熱工程室の上方向から見た図であり、真空加熱工程室701Bは、真空加熱工程室の横方向から見た図である。基板702は、図1(C)に示した第一の有機化合物105を有している。高周波誘電装置703は、基板702の下方(図1における基板101側)に設置され、基板702の第二の電極103を加熱する。高周波誘電装置703を図1に示す基板101側に限定するものではなく、高周波誘電装置703を2個以上配置し、図1(E)に示す第一の電極107側に配置(基板101を上下でサンドイッチした状態)しても良い。また、高周波誘電装置703は、基板702を囲むよう(トンネル状)に配置されても良い。
基板面における基板の進行方向と垂直な方向において、高周波誘電装置703の幅は、基板702の幅以上であり、基板702が移動することによって、基板702に有する第二の電極103を全て均一に加熱できるように配置されている。
高周波誘電装置703は、第二の電極103を加熱することが目的で配置されたものであるので、基板101上の第二の電極103を均一に加熱できれば、高周波誘電装置703の長手方向の幅は限定しない。
本実施例で用いる、高周波誘電装置703による加熱は、高周波電磁界に置かれた導体内に発生する渦電流によるジュール熱によるものである。その発熱は、導体の表皮抵抗Rsに比例して発熱する。表皮抵抗Rsは角周波数ω,透磁率μ,固有抵抗ρから得られる表皮深さδとすると、δ=(2ρ/ωμ)1/2に対して、Rs=ρ/δ=(ωμρ/2)1/2と示される。
導体に発生する電力Pは、導体内を流れる電流をIとすると、P∝Rs∫|I|2dsと表せる。発熱量を増やすには周波数ωを高くする、透磁率μの高い材料を用いる、固有抵抗の高いものを選択、すれば良い。
高周波誘電装置703は、周波数約60〜90kHzの電磁波を発生し、第二の電極103を加熱する。第二の電極103の厚みは100nm〜300nmであり、十分に薄く抵抗が高いため容易に第二の電極103を加熱することができる。図7に示すように、基板702は移動しながら基板702全体を均一に加熱する。第二の電極103の温度は70℃〜100℃に加熱するが、好ましくは100℃で第二の電極103を加熱する。発光層を含む第一の有機化合物105の直下にある第二の電極103が発熱するので、発光層を含む第一の有機化合物105から水分を短時間で除去することができる。また、基板702全体を加熱しないので、冷却時間を短縮することができる。
図7では、高周波誘電装置703が真空加熱工程室701のほぼ中央に配置されているが、高周波誘電装置703の配置位置はこれに限定しない。高周波誘電装置703は、基板702を均一に加熱できる配置であれば良く、例えば真空加熱工程室701の搬送室側,真空加熱工程室701の基板702出入り口(図7の左側)に配置されても良い。搬送室606と真空加熱工程室701の真空度が互いに1×10-4Pa以下の状態で、基板702の搬送を行う。基板702が搬送室606から真空加熱工程室602への移動と同時に、第二の電極103を加熱しても良い。
高周波誘電装置703は基板702の第二の電極103と重なる位置で周波数約60〜90kHzの電磁波を発生し、第二の電極103を瞬時に加熱され、発光層を含む第一の有機化合物105から水分を除去する。本実施例での構成の真空加熱時間は1分以上が望ましい。
本実施例において、実施例1〜3記載の有機発光素子は、実施例1記載の図5に示す工程フローで作製され、図6に示す装置構成によって基板101は移動し作製される。
本実施例により、塗布法により簡便に発光層を形成でき、長寿命な有機発光素子を作製する方法および装置を得ることができる。
本実施例のように高周波誘電装置703を用いると第二の電極103を加熱し、基板702全体を加熱しないので、加熱時間及び冷却時間を短縮することが可能なので生産性が向上できる。
本実施例の作製方法及び作製装置により、発光層の水分を除去できるので長寿命な有機発光素子を製造できる有機発光素子製造装置を提供することができる。また、本発明で作製した有機発光素子を用いて、アクティブ及びパッシブ駆動の有機発光表示装置や、液晶パネルのバックライトや、照明装置に応用することができる。
本実施例を図1,図8、及び図9を用いて説明する。
本実施例は、実施例1〜3に示した構成の有機発光素子を実施例4に示した作製方法及び作製装置において、高周波誘電装置の設置する場所が異なる。図8に、本実施例の概略構成図を示し、図9に本実施例の有機発光素子製造装置の概略構成図を示す。本実施例は、搬送室801に高周波誘電装置803を有する。図8は、図1(C)の真空加熱工程の一例を示す概略構成図である。搬送室801Aは、搬送室の上方向から見た図であり、搬送室801Bは横方向から見た図である。基板802は、図1(C)に示した第一の有機化合物105を有している基板である。搬送室801は、塗布工程室901から蒸着工程室902へ基板802を搬送する際に必ず通過する場所である。この搬送室801に高周波誘電装置803を設置する。搬送室801に配置された高周波誘電装置803は、実施例4と同様に、基板802の出入り口側に配置されても良い。
本実施例の有機発光素子製造装置の概略構成について、図9を用いて説明する。塗布工程室901から搬送室801へ基板802が移動し、搬送室801で図1(C)の真空加熱工程を行う。真空加熱工程を終えた基板802は、蒸着工程室902へと搬送される。蒸着工程室902以下の基板搬送,作製方法は実施例1と同様である。
本実施例により、塗布法により簡便に発光層を形成でき、長寿命な有機発光素子を作製する方法および装置を得ることができる。
本実施例の構成の有機発光素子製造装置は、真空加熱工程室を有する必要はなく、省スペースな有機発光素子製造装置を提供できる。また、発光層の水分を除去できるので長寿命な有機発光素子を製造できる有機発光素子製造装置を提供することができる。実施例1〜3と比較して、真空加熱工程の加熱及び冷却時間を短縮できる有機発光素子製造装置を提供できる。また、本発明で作製した有機発光素子を用いて、アクティブ及びパッシブ駆動の有機発光表示装置や、液晶パネルのバックライトや、照明装置に応用することができる。
本実施例を図1,図9、及び図10を用いて説明する。
本実施例は、実施例1〜3に示した構成の有機発光素子を実施例5に示した作製方法及び作製装置において、実施例5と比較して、高周波誘電装置を設置する工程室が異なる。図10に、本実施例の概略構成図を示す。本実施例は、蒸着工程室1001に高周波誘電装置1003を有する。蒸着工程室1001に配置された高周波誘電装置1003は、実施例4,5と同様に、基板1002の出入り口側に配置されても良い。また、搬送室801と蒸着工程室902の接続箇所でも良い。
本実施例の有機発光素子製造装置の概略構成について、図9を用いて説明する。塗布工程室901から搬送室801へ基板が移動し、搬送室801から蒸着工程室902へ搬送される。蒸着工程室902に搬送された基板は蒸着工程室902で図1(C)の真空加熱工程を行う。真空加熱工程を終えた後、蒸着工程室902で第二の有機化合物106を蒸着法で形成する。その後、基板101は搬送室801へと搬送される。その後の基板搬送,作製方法は実施例1と同様である。
本実施例により、塗布法により簡便に発光層を形成でき、長寿命な有機発光素子を作製する方法および装置を得ることができる。
本実施例の構成の有機発光素子製造装置は、真空加熱工程室を有する必要はなく、省スペースな有機発光素子製造装置を提供できる。実施例1〜3と比較して真空加熱工程の加熱及び冷却時間を短縮できる有機発光素子製造装置を提供できる。また、発光層の水分を除去できるので長寿命な有機発光素子を製造できる有機発光素子製造装置を提供することができる。
また、本発明で作製した有機発光素子を用いて、アクティブ及びパッシブ駆動の有機発光表示装置や、液晶パネルのバックライトや、照明装置に応用することができる。
本実施例は、実施例4〜6で示した作製方法及び作製装置において、前記高周波誘電装置の代替として、マイクロ波発生手段を用いることに特徴がある。真空加熱工程での加熱装置として、マイクロ波発生手段を用い、実施例4〜6に示した同様の構成、同様の作製方法である。マイクロ波発生装置は、第一の有機化合物105に含有される水分を加熱し、第一の有機化合物105の真空加熱を行うことができる。マイクロ波発生装置のマイクロ波出力は0.1〜1.5kW、マイクロ波出力時間は1分以上が望ましい。
本実施例により、塗布法により簡便に発光層を形成でき、長寿命な有機発光素子を作製する方法および装置を得ることができる。
本実施例のように、マイクロ波発生装置を用いると基板101全体を加熱しないので、加熱時間及び冷却時間を短縮することが可能なので生産性が向上できる。また、発光層の水分を除去できるので長寿命な有機発光素子を製造できる有機発光素子製造装置を提供することができる。また、本発明で作製した有機発光素子を用いて、アクティブ及びパッシブ駆動の有機発光表示装置や、液晶パネルのバックライトや、照明装置に応用することができる。
本発明を用いれば、塗布法により簡便に発光層を形成でき、長寿命な有機発光素子を作製する方法および装置を得ることが可能となる。本発明の作製方法及び作製装置によって作製された長寿命な有機発光素子はテレビや各種情報端末等の表示装置に利用可能である。また液晶表示装置のバックライトや、照明装置にも利用可能である。
(A)(B)(C)(D)(E)は、本発明の有機発光素子の作製方法の工程図である。 本発明で作製される第二の電極から発光光を取出す有機発光素子の断面概略構成図である。 本発明で作製される第一の電極から発光光を取出す有機発光素子の断面概略構成図である。 本発明で作製される第一の電極から発光光を取出す有機発光素子の断面概略構成図である。 本発明の有機発光素子作製フロー図である。 本発明の有機発光素子作製装置の概略構成図である。 本発明の高周波誘電装置を備えた真空加熱工程室の概略構成図である。 本発明の高周波誘電装置を備えた搬送室の概略構成図である。 本発明の高周波誘電装置を備えた有機発光作製装置の概略構成図である。 本発明の高周波誘電装置を備えた蒸着工程室の概略構成図である。
符号の説明
101,702,802,1002 基板
102 TFTを含む層
103,205,305,405 第二の電極
104 隔壁
105 第一の有機化合物
106 第二の有機化合物
107,201,301,401 第一の電極
108 加熱装置
202,302,404 電子輸送層
203,303,403 発光層
204,304,402 正孔輸送層
406 正孔注入層
501,601,901 塗布工程室
502,602,701,701A,701B 真空加熱工程室
503,603,902,1001,1001A,1001B 蒸着工程室
504,604,903 第一の電極形成室
505,605,904 封止工程室
606,801,801A,801B 搬送室
703,803,1003 高周波誘電装置

Claims (15)

  1. 第一の電極と第二の電極との間に挟持された発光層を有する第一の有機化合物と第二の有機化合物とを有する有機発光素子の作製方法において、
    前記第一の有機化合物を形成する工程と、
    前記第一の有機化合物を真空加熱する工程と、
    前記第二の有機化合物を形成する工程とを有し、
    前記第一の有機化合物を形成する工程と前記第二の有機化合物を形成する工程との間に、前記第一の有機化合物を真空加熱する工程を有することを特徴とする有機発光素子の作製方法。
  2. 請求項1に記載の有機発光素子の作製方法において、
    前記真空加熱の真空度は、0以上1×10-4Pa以下であることを特徴とする有機発光素子の作製方法。
  3. 請求項1に記載の有機発光素子の作製方法において、
    前記真空加熱により、前記第一の有機化合物は70℃以上100℃以下に加熱されることを特徴とする有機発光素子の作製方法。
  4. 請求項1に記載の有機発光素子の作製方法において、
    前記真空加熱は発熱体装置によって行われ、
    前記基板面法線方向において、前記発熱体装置の面積は前記基板の面積以上であることを特徴とする有機発光素子の作製方法。
  5. 請求項1に記載の有機発光素子の作製方法において、
    前記第一の電極は反射電極であり、
    前記第二の電極は透明電極であることを特徴とする有機発光素子の作製方法。
  6. 請求項1に記載の有機発光素子の作製方法において、
    前記第一の電極は透明電極であり、
    前記第二の電極は反射電極であることを特徴とする有機発光素子の作製方法。
  7. 請求項6に記載の有機発光素子の作製方法において、
    前記第二の有機化合物は正孔注入層を有することを特徴とする有機発光素子の作製方法。
  8. 第一の電極と第二の電極との間に挟持された発光層を有する第一の有機化合物と第二の有機化合物とを有する有機発光素子の作製装置において、
    前記第一の有機化合物を形成する工程を行う塗布工程室と、
    前記第一の有機化合物を真空加熱する工程を行う真空加熱工程室と、
    前記第二の有機化合物を形成する工程を行う蒸着工程室と、
    前記第一の電極を抵抗加熱法またはスパッタ法で形成する工程を行う第一の電極形成工程室と、
    基板を前記塗布工程室から前記真空加熱工程室へ搬送し、前記真空加熱工程室から前記蒸着工程室へ搬送し、前記蒸着工程室から前記第一の電極形成工程室へ搬送する搬送室とを有することを特徴とする有機発光素子の作製装置。
  9. 請求項8に記載の有機発光素子の作製装置において、
    前記塗布工程室,前記真空加熱工程室,前記蒸着工程室,前記第一の電極形成工程室,及び前記搬送室の真空度は、0以上1×10-4Pa以下であることを特徴とする有機発光素子の作製装置。
  10. 請求項8に記載の有機発光素子の作製装置において、
    前記真空加熱工程室に高周波誘電装置もしくはマイクロ波発生装置が設置されていることを特徴とする有機発光素子の作製装置。
  11. 請求項10に記載の有機発光素子の作製装置において、
    前記基板面における前記基板の進行方向と垂直な方向において、前記高周波誘電装置の幅は前記基板の幅以上であり、
    前記基板は移動加熱されることを特徴とする有機発光素子の作製装置。
  12. 第一の電極と第二の電極との間に挟持された発光層を有する第一の有機化合物と第二の有機化合物とを有する有機発光素子の作製装置において、
    前記第一の有機化合物を形成する工程を行う塗布工程室と、
    前記第二の有機化合物を形成する工程を行う蒸着工程室と、
    前記第一の電極を抵抗加熱法またはスパッタ法で形成する工程を行う第一の電極形成工程室と、
    基板を前記塗布工程室から前記蒸着工程室へ搬送し、前記蒸着工程室から前記第一の電極形成工程室へ搬送する搬送室とを有し、
    前記搬送室に、高周波誘電装置もしくはマイクロ波発生装置が設置されていることを特徴とする有機発光素子の作製装置。
  13. 請求項12に記載の有機発光素子の作製装置において、
    前記基板面における前記基板の進行方向と垂直な方向において、前記高周波誘電装置の幅は前記基板の幅以上であり、
    前記基板は移動加熱されることを特徴とする有機発光素子の作製装置。
  14. 第一の電極と第二の電極との間に挟持された発光層を有する第一の有機化合物と第二の有機化合物とを有する有機発光素子の作製装置において、
    前記第一の有機化合物を形成する工程を行う塗布工程室と、
    前記第二の有機化合物を形成する工程を行う蒸着工程室と、
    前記第一の電極を抵抗加熱法またはスパッタ法で形成する工程を行う第一の電極形成工程室と、
    基板を前記塗布工程室から前記蒸着工程室へ搬送し、前記蒸着工程室から前記第一の電極形成工程室へ搬送する搬送室とを有し、
    前記蒸着工程室に、高周波誘電装置もしくはマイクロ波発生装置が設置されていることを特徴とする有機発光素子の作製装置。
  15. 請求項14に記載の有機発光素子の作製装置において、
    前記基板面における前記基板の進行方向と垂直な方向において、前記高周波誘電装置の幅は前記基板の幅以上であり、
    前記基板は移動加熱されることを特徴とする有機発光素子の作製装置。
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