JP2010014013A - エンジンの燃料噴射制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】第1噴射パターンの運転領域から第2噴射パターンの運転領域に移行する途中の過渡領域においても、エンジンに対する性能要求に合致した燃料噴射制御を行う。
【解決手段】第2噴射パターンの運転領域の一部に第1噴射パターンによる補間用データを設定しておき、エンジン運転状態が第1噴射パターンの運転領域から第2噴射パターンの運転領域に移行する途中の過渡領域では、第1噴射パターンの運転領域に設定された制御用データと上記補間用データとによってデータを補間し、第1噴射パターンで燃料の噴射制御を行う。
【選択図】図4

Description

本発明はエンジンの燃料噴射制御方法に関する。
ディーゼルエンジンでは、排ガス中のNOxや煤の低減、騒音ないし振動の低減、燃費やトルクの向上等を図るため、エンジン1サイクル中の燃料の噴射回数が異なる種々の噴射態様(噴射パターン)を組み合わせて運転されることが多くなっている。すなわち、エンジン運転状態に基づく燃料噴射制御領域を、例えば1サイクル中に燃料を複数回噴射する多段噴射領域と、1サイクル中に燃料を1回噴射する通常噴射領域とに分け、エンジン運転状態に応じて多段噴射と通常噴射とを使い分けるというものである。このようなエンジンにあっては、エンジン運転状態(エンジン回転数及び要求トルク)の変化に応じて燃料の噴射態様を適宜変更させなければならない。
上記燃料噴射態様を変更するときの燃料噴射制御の一例が特許文献1に記載されている。それは、多段噴射(マルチ噴射)領域と通常噴射領域との間の過渡領域においては、多段噴射を行うとともに、この過渡領域に用いるべき燃料圧を、多段噴射領域に用いる燃料圧制御用データと、通常噴射領域に用いる燃焼圧制御用データとによって補間するというものである。
特開2007−332812号公報
ところで、燃料の噴射態様が異なる第1領域から第2領域に移行するときの過渡領域においては、第1領域での噴射態様を採用するとしても、その噴射態様での燃料の噴射時期及び噴射量は別に決定する必要がある。この決定には、第1及び第2両領域各々に予め設定されているデータ(噴射時期及び噴射量)によって補間する方法が通常は採用される。
図6はその補間についての説明図である。同図上欄の噴射特性マップでは、エンジン運転状態(エンジン回転数及び要求トルク)に基づく燃料噴射制御領域が、噴射態様aを採用する領域、噴射態様bを採用する領域、並びに噴射態様cを採用する領域に区分されている。同図下欄には、噴射態様b(3段噴射)の「NEII,トルクD」から噴射態様c(2段噴射)の「NEII,トルクE」に移行する場合の、過渡領域「NEII,トルクD−E間」での補間の一例が示されている。
この例では、過渡領域「NEII,トルクD−E間」の中段噴射データは、「NEII,トルクD」の中段噴射データと、「NEII,トルクE」の前段噴射データとから補間している。しかし、この補間データは、「NEII,トルクD」の初段噴射を考慮したものではないから、その噴射量及び噴射時期は共に要求値とはなり得ず、また、「NEII,トルクD」の初段噴射をそのまま反映させた過渡領域「NEII,トルクD−E間」の初段噴射も要求値とはなり得ない。さらに、「NEII,トルクD」の後段噴射と「NEII,トルクE」の後段噴射とから補間した過渡領域「NEII,トルクD−E間」の後段噴射データに関しても、その噴射時期は要求値にならない。
そこで、本発明は、燃料の噴射態様が切り換わる過渡領域においても、エンジンに対する性能要求に合致した燃料噴射制御を行うことを課題とする。
本発明は、このような課題に対して、一の燃料噴射態様の運転領域から他の燃料噴射態様の運転領域に移行する過渡領域においても、同じ噴射態様のデータ同士で補間したデータによって燃料噴射制御を行うことができるようにした。
請求項1に係る発明は、エンジン運転状態に基づく燃料噴射制御領域として、燃料噴射弁による燃料噴射が第1噴射態様で行われる第1領域と、当該燃料噴射が第1噴射態様とは異なる第2噴射態様で行われる第2領域とを有し、上記第1領域と第2領域とが隣り合っているエンジンの燃料噴射制御方法であって、
燃料の噴射時期及び噴射量の少なくとも一方に関するデータとして、上記第1領域に設定された上記第1噴射態様の制御用データと、上記第2領域の一部に設定された上記第1噴射態様の補間用データとを用意しておき、
エンジン運転状態が上記第1領域から上記第2領域に移行する途中の過渡領域では、上記第1領域に設定された制御用データと上記第2領域に設定された補間用データとによって補間したデータを用いて、上記第1噴射態様で燃料の噴射制御を行うことを特徴とする。
すなわち、上記補間用データは、第2領域の一部に設定されているものの、第2領域の噴射態様によるデータではないから、第1領域から第2領域に移行する途中の過渡領域のみで使用する。その一方、当該補間用データは、第2領域の一部に設定されているから、この第2領域で要求される制御特性を反映しており、しかも、第1領域の噴射態様である第1噴射態様で設定されている。
従って、過渡領域での燃料噴射制御において行う、第1領域に設定された制御用データと第2領域に設定された補間用データとによるデータ補間は、同じ第1噴射態様のデータ同士での補間となり、且つ第1領域で要求される制御特性を反映したデータと、第2領域で要求される制御特性を反映したデータとによる補間となる。このため、当該データ補間によって得られるデータは、当該過渡領域の燃料噴射制御に相応しい値に、つまり、この過渡領域で要求される制御特性を精度良く反映したものになる。
よって、本発明によれば、第1領域から第2領域に移行する途中の過渡領域における燃料噴射制御を、要求される制御特性に合致させて精度良く行うことができる。
請求項2に係る発明は、請求項1において、
上記第1領域に設定された制御用データと上記第2領域に設定された補間用データとを有する第1噴射特性マップと、
燃料の噴射時期及び噴射量の少なくとも一方に関するデータとして、上記第2領域に設定された上記第2噴射態様の制御用データを有する第2噴射特性マップとを備え、
エンジン運転状態が上記第1領域から上記過渡領域を経て上記第2領域に移行したときは、上記第1噴射特性マップから上記第2噴射特性マップに切換え、該第2噴射特性マップの第2領域に設定された制御用データを用いて、上記第2噴射態様で燃料の噴射制御を行うことを特徴とする。
すなわち、エンジン運転状態が第1領域から過渡領域を経て第2領域に移行するときは、第1領域及び過渡領域では第1噴射特性マップを使用し、第2領域に移行したときに第2噴射特性マップに切り換えるというものである。従って、第1領域、第2領域、並びに第1領域から第2領域に移行する途中の過渡領域における各燃料噴射制御を、要求される制御特性に合致させて精度良く行うことができる。
請求項3に係る発明は、請求項2において、
エンジンの運転状態に応じた燃料噴射制御領域として、上記第1領域及び第2領域に加えて、燃料噴射が上記第1噴射態様及び第2噴射態様とは異なる第3噴射態様で行われ且つ上記第2領域とは隣り合い上記第1領域とは隣り合っていない第3領域を有し、
上記第2噴射特性マップは、燃料の噴射時期及び噴射量の少なくとも一方に関するデータとして、さらに、上記第3領域の一部に設定された上記第2噴射態様の補間用データを有し、
エンジンの運転状態が上記第2領域から上記第3領域に移行する途中の過渡領域では、上記第2噴射特性マップの第2領域に設定された制御用データと上記第3領域に設定された補間用データとによって補間したデータを用いて、上記第2噴射態様で燃料の噴射制御を行うことを特徴とする。
すなわち、上記第3領域は、上記第2領域からは移行可能であるが、上記第1領域から直接移行することができない領域である。この第3領域の一部に設定された補間用データは、第2領域の噴射態様である第2噴射態様で設定されているが、第3領域で要求される制御特性を反映している。従って、第2領域から第3領域に移行するときに過渡領域で行う、第2領域に設定された制御用データと第3領域に設定された補間用データとによるデータ補間は、同じ第2噴射態様のデータ同士での補間であり、且つ第2領域で要求される制御特性を反映したデータと、第3領域で要求される制御特性を反映したデータとによる補間となる。このため、当該補間によって得られるデータは、当該過渡領域で要求される制御特性を精度良く反映したものになる。
従って、第1領域、第2領域、第1領域から第2領域に移行する途中の過渡領域、並びに第2領域から第3領域に移行する途中の過渡領域における各燃料噴射制御を、要求される制御特性に合致させて精度良く行うことができる。
請求項4に係る発明は、請求項3において、
上記第1噴射特性マップは、燃料の噴射時期及び噴射量の少なくとも一方に関するデータとして、さらに、上記第3領域に設定された上記第3噴射態様の制御用データと、上記第3領域から第2領域に移行する途中の過渡領域においてデータの補間に使用する、上記第2領域の一部に設定された上記第3噴射態様の補間用データとを有し、
上記第2噴射特性マップは、燃料の噴射時期及び噴射量の少なくとも一方に関するデータとして、さらに、上記第2領域から第1領域に移行する途中の過渡領域においてデータの補間に使用する、上記第1領域の一部に設定された上記第2噴射態様の補間用データを有し、
エンジン運転状態が第1乃至第3の相隣る領域間を移行するたびに上記第1噴射特性マップと第2噴射特性マップとを交互に切換え、過渡領域では、移行元領域の制御用データが設定された噴射特性マップの当該制御用データと、該噴射特性マップに設定された当該過渡領域のための補間用データとによって補間したデータを用いて、燃料の噴射制御を行うすることを特徴とする。
従って、互いの燃料噴射態様が異なる第1乃至第3の領域を有し、第1領域と第2領域とが隣り合い、第2領域と第3領域とが隣り合い、第1領域と第3領域とは隣り合っていないケースにおいて、第1噴射特性マップと第2噴射特性マップとの2種類のマップを切換え使用して、第1乃至第3の各領域、並びに相隣る領域間の各過渡領域における各燃料噴射制御を、要求される制御特性に合致させて精度良く行うことができる。
特に、上記ケースにおいては、各噴射態様毎にその噴射態様専用の噴射特性マップを作成しておいてこれを切換え使用することも考えられるのであるが、そのようにすると、噴射特性マップの数が多くなって複雑になり、また、必要なソフト容量の増大を招くが、本発明によれば、当該問題を回避することができる。
請求項5に係る発明は、エンジン運転状態に基づく燃料噴射制御領域が、互いに隣り合わない複数の領域よりなる第1領域群と、残りの互いに隣り合わない複数の領域よりなる第2領域群とに区分され、相隣り合う第1領域群の領域と第2領域群の領域とは互いの燃料噴射弁による燃料噴射態様が異なるエンジンの燃料噴射制御方法であって、
燃料の噴射時期及び噴射量の少なくとも一方に関するデータを各々設定した第1噴射特性マップ及び第2噴射特性マップを備え、
第1噴射特性マップには、上記データとして、第1領域群の各領域に設定された制御用データと、第1領域群の各領域に隣り合う第2領域群の領域の一部に設定された補間用データとを有し、その補間用データは当該隣りの第1領域群の領域と同じ噴射態様で設定され、
第2噴射特性マップには、上記データとして、第2領域群の各領域に設定された制御用データと、第2領域群の各領域に隣り合う第1領域群の領域の一部に設定された補間用データとを有し、その補間用データは当該隣りの第2領域群の領域と同じ噴射態様で設定されており、
エンジン運転状態が第1領域群及び第2領域群の各領域に存するときは、当該領域についての制御用データが設定された該当する噴射特性マップを用いて燃料の噴射制御を行ない、
エンジン運転状態が第1領域群の領域から隣りの第2領域群の領域へ移行する途中の過渡領域では、第1噴射特性マップの第1領域群の当該領域に設定された制御用データと、第2領域群の当該領域の一部に設定された補間用データとによって補間したデータを用い、第1領域群の当該領域と同じ噴射態様で燃料噴射制御を行ない、
エンジン運転状態が上記第2領域群の当該領域に移行したときに、燃料噴射制御に使用するマップを第1噴射特性マップから第2噴射特性マップに切換え、
エンジン運転状態が第2領域群の領域から隣りの第1領域群の領域へ移行する途中の過渡領域では、第2噴射特性マップの第2領域群の当該領域に設定された制御用データと、第1領域群の当該領域の一部に設定された補間用データとによって補間したデータを用い、第2領域群の当該領域と同じ噴射態様で燃料噴射制御を行ない、
エンジン運転状態が上記第1領域群の当該領域に移行したときに、燃料噴射制御に使用するマップを第2噴射特性マップから第1噴射特性マップに切換えることを特徴とする。
従って、燃料噴射制御領域が、互いに隣り合わない複数の領域よりなる第1領域群と、残りの互いに隣り合わない複数の領域よりなる第2領域群とに区分され、相隣り合う第1領域群の領域と第2領域群の領域との燃料噴射態様が相異なるケースにおいて、第1噴射特性マップと第2噴射特性マップとの2種類のマップを切換え使用して、各領域、並びに相隣る領域間の各過渡領域における各燃料噴射制御を、要求される制御特性に合致させて精度良く行うことができる。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか一において、
上記噴射特性マップは、エンジンに要求されるトルクをパラメータとしてデータが記録されていることを特徴とする。
従って、トルクショックを招くことなく、噴射態様の変更を行う上で有利になる。
以上のように、本発明によれば、燃料噴射弁による噴射態様が相異なる第1領域から第2領域にエンジン運転状態が移行するケースにおいて、第2領域の一部に第1領域と同じ噴射態様による補間用データを設定しておき、第1領域から第2領域に移行する途中の過渡領域では、同じ噴射態様のデータ同士で補間して制御のためのデータを得るようにしたから、当該過渡領域における燃料噴射制御を、要求される制御特性に合致させて精度良く行うことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1において、1は車両の多気筒のディーゼルエンジン(図1には1気筒のみを示している。)、2はその吸気通路、3はその排気通路である。エンジン1のピストン4の頂面には深皿形燃焼室5が形成されている。エンジン1のシリンダヘッドには、気筒内燃焼室5に燃料を直接噴射供給することができるように燃料噴射弁7が設けられている。
吸気通路2には、その上流側から下流側に向かって順に、エアクリーナー9、エアフローセンサ10、ターボ過給機11のブロア11a、インタークーラ12、吸気絞り弁13、吸気温度センサ14及び吸気圧力センサ15が配設されている。排気通路3には、その上流側から下流側に向かって順に、ターボ過給機11のタービン11b、酸化触媒16及び排ガス中の微粒子を捕集するDPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)17が配設されている。DPF17の上流側と下流側とには排気圧力センサ18、19が配設されている。DPF17はその上流側の部位に酸化触媒を担持している。
また、排気通路3の上記タービン11bよりも上流側と吸気通路2の上記吸気圧力センサ15よりも下流側とが、排ガスの一部を吸気系に戻すための排ガス還流通路21によって接続されている。この排ガス還流通路21の途中には負圧アクチュエータ式の排ガス還流量調節弁(EGR弁)22と、排ガスをエンジンの冷却水によって冷却するためのクーラ23とが配設されている。
燃料噴射弁7には、燃料タンク(図示省略)の燃料が燃料フィルタ25、高圧燃料ポンプ26、蓄圧手段としてのコモンレール27を介して燃料供給管28により供給され、燃料戻し管29で燃料タンクに戻される。すなわち、燃料ポンプ26より圧送される高圧燃料がコモンレール27に蓄えられ、該コモンレール27に蓄圧された燃料がエンジン1の各気筒の燃料噴射弁7に分配供給される。燃料噴射弁7、燃料タンク、燃料フィルタ25、高圧燃料ポンプ26、コモンレール27、燃料供給管28及び燃料戻し管29は、燃料供給システムを構成している。コモンレール27にはコモンレール内の燃圧を検出する燃圧センサ30が設けられている。
31はエンジン水温を検出する水温センサ、32はエンジン回転数を検出するクランク角センサ、33は酸化触媒16に流入する排ガス温度を検出するセンサ、34はDPF17に流入する排ガス温度を検出するセンサ、35はDPF17から流出する排ガス温度を検出するセンサである。
そうして、上記燃料噴射弁7の作動制御のために、エンジン回転センサ41で検出されるエンジン回転数、アクセル開度センサ42で検出されるアクセル開度(アクセルペダル踏込み量)、及びその他のパラメータ(燃圧センサ30、水温センサ31など検出値)が制御手段40に与えられる。すなわち、上記各種のパラメータに基づき、噴射特性データを参照してECU(マイクロコンピュータを利用したエンジンコントロールユニット)により燃料噴射制御が行われる。
図2に示すように、エンジン運転状態に基づく燃料噴射制御領域は、燃料噴射パターン(噴射態様)が互いに異なる複数の領域に区分されている。
すなわち、第1領域(低トルク・低回転領域)Vでは、図3に示すように、圧縮上死点近傍で燃料を噴射する主噴射に先立って、圧縮行程中に燃料を噴射するパイロット噴射が3回に分割して行われる(P3段噴射パターンa)。第1領域Vを囲む第2領域(中トルク・中回転領域)Wでは、主噴射に先だってパイロット噴射が2回に分割して行われる(P2段噴射パターンb)。第2領域Wを囲む第3領域(高トルク側及び高回転側の領域)Xでは、主噴射に先だってパイロット噴射が1回だけ行われる(P1段噴射パターンc)。低トルクないし低回転数になるほど、エンジンの急激な燃焼を避けて燃焼騒音を小さくすべく、パイロット噴射回数が増加されるのであり、それにより、NOx発生量の低減をも図るものである。第3領域Xでは、すすが発生しやすくなるので、予混合燃焼によりすすの低減を図るべく、パイロット噴射は進角状態で1回だけ実行される。
また、第3領域X内の中トルク・高回転側に設定された第4領域Yでは、パイロット噴射とポスト噴射(主噴射後の膨張行程において燃料を噴射すること)とが実行される(P1段スプリット噴射パターンd)。このポスト噴射はDPF17の温度を捕集したパティキュレートの燃焼のために上昇させるために行われる。第5領域(高トルク・高回転領域)Zでは、主噴射のみが実行される(シングル噴射パターンe)。目標燃料噴射量の全量を主噴射で短時間で噴射することにより、十分な出力を確保するためである。
そうして、燃料噴射制御は、各々エンジンの要求トルクとエンジン回転数とをパラメータとして、燃料の噴射時期及び噴射量に関するデータを予め設定して電子的に記憶させた第1噴射特性マップ及び第2噴射特性マップという2種類の噴射制御用マップを利用して行われる。この2種類のマップによって当該燃料噴射制御を行うべく、上記領域V〜Zは、互いに隣り合わない複数の領域W,Y,Zよりなる第1領域群(グループ0番)と残りの互いに隣り合わない複数の領域V,Xよりなる第2領域群(グループ1番)とにまとめられている。上記両マップ各々には、上記データとして、制御用データと補間用データとが設定されている。
第1噴射特性マップには、上記データとして、第1領域群の各領域W、Y及びZに当該領域の噴射パターンによる制御用データが設定され、第1領域群の各領域W、Y及びZに隣り合う第2領域群の領域V及びX各々の一部に補間用データが設定されている。第2噴射特性マップには、上記データとして、第2領域群の各領域V,Xに当該領域の噴射パターンによる制御用データが設定され、第2領域群の各領域V,Xに隣り合う第1領域群の各領域W、Y及びZ各々の一部に補間用データが設定されている。
上記第1噴射特性マップ及び第2噴射特性マップについて、図4を参照してより詳しく説明する。同図上欄左は第1噴射特性マップを示し、同図上欄右は第2噴射特性マップを示す。この両マップは、簡単のために、図2の領域V,W,Xに相当する部分を取り出して示したものである。
図4の上記両噴射特性マップでは、第1領域Vは、要求トルクがA,Bでエンジン回転数がI,II,IIIの部位(第2噴射特性マップの上側の太線枠内)であり、第2領域Wは、要求トルクがC,Dでエンジン回転数がI,II,III,IVの部位、並びに要求トルクA,Bでエンジン回転数がIVの部位(第1噴射特性マップの太線枠内)であり、第3領域Xは、要求トルクがE,Fでエンジン回転数がI,II,III,IVの部位(第2噴射特性マップの下側の太線枠内)になっている。
第1噴射特性マップの第2領域Wの、「要求トルク」と「エンジン回転数」の2つのパラメータによって定まる各ポジション(図4に表形式で表したマップの各セル部分)には、当該ポジションでの燃料噴射制御に使用するP2段噴射パターンbでの制御用データが設定されている。また、第2噴射特性マップの第1領域Vの各ポジションには、当該ポジションでの燃料噴射制御に使用するP3段噴射パターンaでの制御用データが設定され、同マップの第3領域Xの各ポジションには、当該ポジションでの燃料噴射制御に使用するP1段噴射パターンcでの制御用データが設定されている。
そうして、第1噴射特性マップでは、第2領域Wの隣りの領域である第1領域Vの一部、並びに同じく第2領域Wの隣りの領域である第3領域Xの一部に、それぞれ第2領域Wと同じP2段噴射パターンbで補間用データが設定されている。第1領域Vの一部に設定された補間用データは、エンジン運転状態が第2領域Wから第1領域Vに移行する途中の過渡領域(例えば、エンジン回転数IIにおいて、要求トルクがBよりも大きく、Cよりも小さい領域)において、燃料噴射制御のためのデータの補間に使用するものである。
すなわち、当該過渡領域では、第2領域Wに設定されている制御用データと第1領域Vの一部に設定された補間用データとによって、データを補間して、P2段噴射パターンbで燃料噴射制御を行うものである。この場合、上記補間用データは、第1領域Vでの燃料噴射制御には使用されないが、この第1領域Vにおける当該補間用データが設定されたポジションで要求される制御特性を反映したものとしている。つまり、この補間用データは、第1領域Vの当該補間用データ設定ポジションにおいて、P3段噴射パターンaに代えて仮にP2段噴射パターンbを採用するとした場合の制御に適したデータとなっている。これにより、当該補間によって得られるデータは上記過渡領域で要求される制御特性を精度良く反映したものになる。
同様に、第3領域Xの一部に設定された上記補間用データは、エンジン運転状態が第2領域Wから第3領域Xに移行する途中の過渡領域において、P2段噴射パターンbで燃料噴射制御を行うべく、第2領域Wの制御用データとの間でデータを補間するために使用するものであり、第3領域Vにおける当該補間用データ設定ポジションで要求される制御特性を反映したものとしている。
上記第1領域Vの補間用データは、第1領域Vと第2領域Wとの境界に沿って設定され、第3領域Xの補間用データは、第3領域Xと第2領域Wとの境界に沿って設定されている。すなわち、第1噴射特性マップでは、P2段噴射パターンbのデータは、第2領域Wに設定されているだけでなく、第1領域Vと第2領域Wとの境界を跨いで第1領域Vにおける当該境界側の一部にも設定され、さらに、第2領域Wと第3領域Xとの境界を跨いで第3領域Xにおける当該境界側の一部にも設定されている。従って、上記データ補間は、第1噴射特性マップの領域の境界(例えば、第1領域Vと第2領域Wとの境界)を挟んで隣り合う制御用データと補間用データとによって行うことになる。
一方、第2噴射特性マップでは、第1領域Vの隣りの領域である第2領域Wの一部に、第1領域Vと同じP3段噴射パターンaで補間用データが設定されている。この補間用データは、エンジン運転状態が第1領域Vから第2領域Wに移行する途中の過渡領域において、P3段噴射パターンaで燃料噴射制御を行うべく、第1領域Vの制御用データとの間でデータを補間するために使用するものであり、第1領域Vと第2領域Wとの境界に沿って設定されている。すなわち、P3段噴射パターンaのデータは、第1領域Vに設定されているだけでなく、第1領域Vと第2領域Wとの境界を跨いで第2領域Wにおける当該境界側の一部にも設定されている。そうして、上記補間用データは第2領域Wにおける当該補間用データ設定ポジションで要求される制御特性を反映したものとしている。
また、第2噴射特性マップでは、第3領域Xの隣りの領域である第2領域Wの一部に、第3領域Xと同じP1段噴射パターンcで補間用データが設定されている。この補間用データは、エンジン運転状態が第3領域Xから第2領域Wに移行する途中の過渡領域において、P1段噴射パターンcで燃料噴射制御を行うべく、第3領域Xの制御用データとの間でデータを補間するために使用するものであり、第2領域Wと第3領域Xとの境界に沿って設定されている。すなわち、P1段噴射パターンcのデータは、第3領域Xに設定されているだけでなく、第2領域Wと第3領域Xとの境界を跨いで第2領域Wにおける当該境界側の一部にも設定されている。そうして、上記補間用データは第2領域Wにおける当該補間用データ設定ポジションで要求される制御特性を反映したものとしている。
上記両噴射特性マップの各ポジションを規定するパラメータ(要求トルク及びエンジン回転数)は、例えば「1000rpm」という1点の数値であっても、「1000rpm以上1100rpm未満」という範囲のある数値であってもよい。また、エンジン回転数Iは「700rpm以上800rpm未満」、エンジン回転数IIは「800rpm以上900rpm未満」というように、同じ領域内では相隣るポジションのパラメータ(例えば、エンジン回転数Iとエンジン回転数II)が不連続にならないようにポジション設定をしてもよい。各ポジションのパラメータを不連続に設定するときは、その不連続部分の制御には補間データを用いることになる。
但し、相隣る領域の互いのポジションのパラメータ同士は不連続(例えば、トルクBとトルクCとは不連続,エンジン回転数IIIとエンジン回転数IVとは不連続)になっている。
図4の第1及び第2の両噴射特性マップでは、図2の第4及び第5の領域Y,Zの部分を省略しているが、この両マップには第4及び第5の領域Y,Zの部分も設けられている。
そして、第1噴射特性マップでは、第4領域YにP1段スプリット噴射パターンdの制御用データが設定され、第5領域Zにシングル噴射パターンeの制御用データが設定されている。さらに、第3領域Xの一部である、第3領域Xと第4領域Yとの境界に沿った部位には、P1段スプリット噴射パターンdの補間用データが設定され、同じく第3領域Xの一部である、第3領域Xと第5領域Zとの境界に沿った部位には、シングル噴射パターンeの補間用データが設定されている。
第3領域Xに設定されたP1段スプリット噴射パターンdの補間用データは、エンジン運転状態が第4領域Yから第3領域Xに移行する途中の過渡領域において、P1段スプリット噴射パターンdで燃料噴射制御を行うべく、第4領域Yの制御用データとの間でデータを補間するために使用される。第3領域Xに設定されたシングル噴射パターンeの補間用データ補間用データは、エンジン運転状態が第5領域Yから第3領域Xに移行する途中の過渡領域において、シングル噴射パターンeで燃料噴射制御を行うべく、第5領域Zの制御用データとの間でデータを補間するために使用される。
一方、第2噴射特性マップでは、第4領域Yの一部である、第3領域Xと第4領域Yとの境界に沿った部位には、P1段噴射パターンcの補間用データが設定され、第5領域Zの一部である、第3領域Xと第5領域Zとの境界に沿った部位には、P1段噴射パターンcの補間用データが設定されている。第4領域Yに設定された補間用データは、エンジン運転状態が第3領域Xから第4領域Yに移行する途中の過渡領域において、P1段噴射パターンcで燃料噴射制御を行うべく、第3領域Xの制御用データとの間でデータを補間するために使用される。第5領域Zに設定された補間用データは、エンジン運転状態が第3領域Xから第5領域Zに移行する途中の過渡領域において、P1段噴射パターンcで燃料噴射制御を行うべく、第3領域Xの制御用データとの間でデータを補間するために使用される。
以上の第4領域Y及び第5領域Zに関連して、第1噴射特性マップ及び第2噴射特性マップ各々に設定された各補間用データは、当該補間用データ設定ポジションで要求される制御特性を反映したものとしている。
次に上記第1噴射特性マップ及び第2噴射特性マップを用いた燃料噴射制御を図5に示す制御フローに従って説明する。
スタート後のステップS1でエンジン回転数Ne、アクセル開度θ等の燃料噴射制御用パラメータを読込み、ステップS2でエンジン回転数Neとアクセル開度θとに基いてエンジンに要求されるトルクを算出する。続くステップS3で、エンジン運転状態が噴射特性マップを切換える領域に移行したか否かを判定する。例えば、エンジン運転状態が第2領域Wにあったとき、該エンジン運転状態がその第2領域Wから途中の過渡領域を経て隣りの第3領域Xに移行したか否かの判定である。
噴射特性マップを切換える領域への移行が判定されたときはステップS4に進み、グループ0番の第1噴射特性マップの使用中であるか否かが判定される。後述するが、グループ0番の第1噴射特性マップを使用するときは「フラグ0」をセットするので、当該判定はフラグ(フラグ0?)によって行う。グループ0番の第1噴射特性マップの使用中であると判定されたときはステップS5に進んで「フラグ1」をセットし、続くステップS6では使用すべきマップをグループ1番の第2噴射特性マップに切換え、該第2噴射特性マップによって燃料噴射制御を実行する(ステップS7)。
ステップS3で噴射特性マップを切換える領域への移行が判定されなかったときはステップS8に進み、「フラグ0」がセットされているか(グループ0番の第1噴射特性マップの使用中)否かを判定する。グループ0番の第1噴射特性マップの使用中であるときはステップS9に進み、その第1噴射特性マップによる燃料噴射制御が継続される。グループ0番の第1噴射特性マップの使用中ではないとき、つまり、グループ1番の第2噴射特性マップの使用中であるときはステップS7に進み、その第2噴射特性マップによる燃料噴射制御が継続される。
すなわち、エンジン運転状態が例えば第2領域Wから途中の過渡領域を経て隣りの第3領域Xに移行したときは、使用すべきマップが第1噴射特性マップから第2噴射特性マップに切り換えられるが(ステップS6)、エンジン運転状態が未だ当該移行途中の過渡領域にあるときは、第1噴射特性マップが継続して使用され、その過渡領域では、第2領域Wの制御用データと第3領域Xに設定されている補間用データとによってデータが補間されて燃料噴射制御が実行される。
また、噴射特性マップの切換えに関し、ステップS4でグループ0番の第1噴射特性マップの使用中ではないと判定されたとき、つまりはグループ1番の第2噴射特性マップの使用中であるときはステップS10に進んで「フラグ0」をセットし、続くステップS11で使用すべきマップをグループ0番の第1噴射特性マップに切換え、該第1噴射特性マップによって燃料噴射制御を実行する(ステップS9)。
図4の下欄には、P2段噴射パターンbをとる第2領域Wの「NEII,トルクD」から、P1段噴射パターンcをとる第3領域Xの「NEII,トルクE」に移行するケースを例示している。つまり、当該移行途中の過渡領域「NEII,トルクD−E間」でのデータ補間例である。なお、「D−E間」は要求トルクがDよりも大きくEよりも小さい区間である。
この場合、第2領域Wの「NEII,トルクD」では、第1噴射特性マップの「NEII,トルクD」に設定されたP2段噴射パターンbの制御用データを用いて燃料噴射制御が行われる。エンジン運転状態が過渡領域「NEII,トルクD−E間」に入ると、第1噴射特性マップの第2領域Wの「NEII,トルクD」に設定されたP2段噴射パターンbの制御用データと、該マップの第3領域Xの「NEII,トルクE」に設定されたP2段噴射パターンbの補間用データとによってデータが補間され、この補間したデータによって、P2段噴射パターンbにより、燃料噴射制御が行われる。
上記「NEII,トルクE」に設定された補間用データはこの「NEII,トルクE」ポジションで要求される制御特性を反映したものであるから、上記補間によって得られる過渡領域「NEII,トルクD−E間」制御用のデータは、この過渡領域で要求される制御特性を精度良く反映したものになる。
そうして、エンジン運転状態が上記過渡領域を経て第3領域Xの「NEII,トルクE」に移行すると、制御に使用するマップが上記第1噴射特性マップから第2噴射特性マップに切り換えられ、この第2噴射特性マップの第3領域Xの「NEII,トルクE」に設定された制御用データにより、P1段噴射パターンcで燃料噴射制御が行われる。
本発明に係るエンジンの燃料噴射制御装置の全体構成図である。 燃料噴射パターンで区分した本発明に係るエンジンの燃料噴射制御領域を示すグラフ図である。 各種燃料噴射パターンの説明図である。 本発明に係る噴射特性マップと過渡領域の噴射制御例とを示す図である。 本発明に係る制御方法のフロー図である。 従前の噴射特性マップと過渡領域の噴射制御例とを示す図である。
符号の説明
1 エンジン
7 燃料噴射弁
40 制御手段
V 第1領域
W 第2領域
X 第3領域
Y 第4領域
Z 第5領域

Claims (6)

  1. エンジン運転状態に基づく燃料噴射制御領域として、燃料噴射弁による燃料噴射が第1噴射態様で行われる第1領域と、当該燃料噴射が第1噴射態様とは異なる第2噴射態様で行われる第2領域とを有し、上記第1領域と第2領域とが隣り合っているエンジンの燃料噴射制御方法であって、
    燃料の噴射時期及び噴射量の少なくとも一方に関するデータとして、上記第1領域に設定された上記第1噴射態様の制御用データと、上記第2領域の一部に設定された上記第1噴射態様の補間用データとを用意しておき、
    エンジン運転状態が上記第1領域から上記第2領域に移行する途中の過渡領域では、上記第1領域に設定された制御用データと上記第2領域に設定された補間用データとによって補間したデータを用いて、上記第1噴射態様で燃料の噴射制御を行うことを特徴とするエンジンの燃料噴射制御方法。
  2. 請求項1において、
    上記第1領域に設定された制御用データと上記第2領域に設定された補間用データとを有する第1噴射特性マップと、
    燃料の噴射時期及び噴射量の少なくとも一方に関するデータとして、上記第2領域に設定された上記第2噴射態様の制御用データを有する第2噴射特性マップとを備え、
    エンジン運転状態が上記第1領域から上記過渡領域を経て上記第2領域に移行したときは、上記第1噴射特性マップから上記第2噴射特性マップに切換え、該第2噴射特性マップの第2領域に設定された制御用データを用いて、上記第2噴射態様で燃料の噴射制御を行うことを特徴とするエンジンの燃料噴射制御方法。
  3. 請求項2において、
    エンジンの運転状態に応じた燃料噴射制御領域として、上記第1領域及び第2領域に加えて、燃料噴射が上記第1噴射態様及び第2噴射態様とは異なる第3噴射態様で行われ且つ上記第2領域とは隣り合い上記第1領域とは隣り合っていない第3領域を有し、
    上記第2噴射特性マップは、燃料の噴射時期及び噴射量の少なくとも一方に関するデータとして、さらに、上記第3領域の一部に設定された上記第2噴射態様の補間用データを有し、
    エンジンの運転状態が上記第2領域から上記第3領域に移行する途中の過渡領域では、上記第2噴射特性マップの第2領域に設定された制御用データと上記第3領域に設定された補間用データとによって補間したデータを用いて、上記第2噴射態様で燃料の噴射制御を行うことを特徴とするエンジンの燃料噴射制御方法。
  4. 請求項3において、
    上記第1噴射特性マップは、燃料の噴射時期及び噴射量の少なくとも一方に関するデータとして、さらに、上記第3領域に設定された上記第3噴射態様の制御用データと、上記第3領域から第2領域に移行する途中の過渡領域においてデータの補間に使用する、上記第2領域の一部に設定された上記第3噴射態様の補間用データとを有し、
    上記第2噴射特性マップは、燃料の噴射時期及び噴射量の少なくとも一方に関するデータとして、さらに、上記第2領域から第1領域に移行する途中の過渡領域においてデータの補間に使用する、上記第1領域の一部に設定された上記第2噴射態様の補間用データを有し、
    エンジン運転状態が第1乃至第3の相隣る領域間を移行するたびに上記第1噴射特性マップと第2噴射特性マップとを交互に切換え、過渡領域では、移行元領域の制御用データが設定された噴射特性マップの当該制御用データと、該噴射特性マップに設定された当該過渡領域のための補間用データとによって補間したデータを用いて、燃料の噴射制御を行うすることを特徴とするエンジンの燃料噴射制御方法。
  5. エンジン運転状態に基づく燃料噴射制御領域が、互いに隣り合わない複数の領域よりなる第1領域群と、残りの互いに隣り合わない複数の領域よりなる第2領域群とに区分され、相隣り合う第1領域群の領域と第2領域群の領域とは互いの燃料噴射弁による燃料噴射態様が異なるエンジンの燃料噴射制御方法であって、
    燃料の噴射時期及び噴射量の少なくとも一方に関するデータを各々設定した第1噴射特性マップ及び第2噴射特性マップを備え、
    第1噴射特性マップには、上記データとして、第1領域群の各領域に設定された制御用データと、第1領域群の各領域に隣り合う第2領域群の領域の一部に設定された補間用データとを有し、その補間用データは当該隣りの第1領域群の領域と同じ噴射態様で設定され、
    第2噴射特性マップには、上記データとして、第2領域群の各領域に設定された制御用データと、第2領域群の各領域に隣り合う第1領域群の領域の一部に設定された補間用データとを有し、その補間用データは当該隣りの第2領域群の領域と同じ噴射態様で設定されており、
    エンジン運転状態が第1領域群及び第2領域群の各領域に存するときは、当該領域についての制御用データが設定された該当する噴射特性マップを用いて燃料の噴射制御を行ない、
    エンジン運転状態が第1領域群の領域から隣りの第2領域群の領域へ移行する途中の過渡領域では、第1噴射特性マップの第1領域群の当該領域に設定された制御用データと、第2領域群の当該領域の一部に設定された補間用データとによって補間したデータを用い、第1領域群の当該領域と同じ噴射態様で燃料噴射制御を行ない、
    エンジン運転状態が上記第2領域群の当該領域に移行したときに、燃料噴射制御に使用するマップを第1噴射特性マップから第2噴射特性マップに切換え、
    エンジン運転状態が第2領域群の領域から隣りの第1領域群の領域へ移行する途中の過渡領域では、第2噴射特性マップの第2領域群の当該領域に設定された制御用データと、第1領域群の当該領域の一部に設定された補間用データとによって補間したデータを用い、第2領域群の当該領域と同じ噴射態様で燃料噴射制御を行ない、
    エンジン運転状態が上記第1領域群の当該領域に移行したときに、燃料噴射制御に使用するマップを第2噴射特性マップから第1噴射特性マップに切換えることを特徴とするエンジンの燃料噴射制御方法。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一において、
    上記噴射特性マップは、エンジンに要求されるトルクをパラメータとしてデータが記録されていることを特徴とするエンジンの燃料噴射制御方法。
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