JP2010013696A - 耐摩耗性焼結合金およびその製造方法 - Google Patents

耐摩耗性焼結合金およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】安価で、かつアルコール燃料を用いる内燃機関において使用できる高い耐食性を有する耐摩耗性焼結合金、およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】耐摩耗性焼結合金を、質量比で、全体組成が、Ni:1〜5%、Co:2.25〜33.3%、Cr:1.5〜18%、Mo:2.25〜15.75%、Si:0.15〜4.5%、C:0.5〜1.5%、および残部がFeと不可避不純物からなり、Fe−Ni−C系合金基地中に、組成が、Mo:15〜35%、Si:1〜10%、Cr:10〜40%、および残部がCoと不可避不純物からなる硬質相が15〜45%分散する金属組織を呈するものとする。
【選択図】なし

Description

本発明は、高温における耐摩耗性に優れた耐摩耗性焼結合金および製造方法に係り、主として内燃機関のバルブシートに用いて好適な技術に関する。
焼結合金は、合金設計の自由度が高く、溶製材と比較して耐熱性や耐摩耗性等の各種特性を付加し易いため、内燃機関のバルブシートに適用されている。このようなバルブシート用の耐摩耗性焼結合金には、主に耐摩耗性の向上を目的として鉄基合金基地に高硬度の硬質粒子を分散させたものが多い。例えば、フェロモリブデンやフェロタングステン等のフェロアロイ粉末を原料粉末に添加して焼結することにより、フェロアロイ粒子を鉄基合金基地中に分散させたり(特許文献1等)、高速度工具鋼粉末やダイス鋼粉末により、金属炭化物が析出分散する硬質相を鉄基合金基地中に分散させたもの(特許文献2等)等が知られている。特に、高い耐摩耗性が要求される場合には、Co−Cr−W系合金(特許文献1)や、Co−Mo−Si系合金(特許文献3等)等のCo基合金粉末や、Ni基合金粉末(特許文献4等)を原料粉末に添加して硬質相として分散させると好適であることが知られている。
特開昭64−015349号公報 特開平09−195012号公報 特開昭56−152947号公報 特開平10−046298号公報
Co−Mo−Si系合金の硬質相を分散した耐摩耗性焼結合金は、近年、CoやMo等の価格高騰により、コストが高いものとなってきている。また、近年の環境問題および原油枯渇問題から、内燃機関の燃料として生物由来のアルコール燃料の使用が増加している。しかしながら、アルコール燃料は燃焼時に酸性物質を生成するため、バルブシートに使用される耐摩耗性焼結合金には、より高い耐食性が要求されるようになってきている。そこで、本発明は、安価で、かつ従来よりも高い耐食性を有する耐摩耗性焼結合金、およびその製造方法を提供することを目的とする。なお、以降の記載において、「%」は全て質量比における百分率、すなわち「質量%」を表すものとする。
本発明の耐摩耗性焼結合金は、質量比で、全体組成が、Ni:1〜5%、Co:2.25〜33.3%、Cr:1.5〜18%、Mo:2.25〜15.75%、Si:0.15〜4.5%、C:0.5〜1.5%、および残部がFeと不可避不純物からなり、Fe−Ni−C系合金基地中に、組成が、Mo:15〜35%、Si:1〜10%、Cr:10〜40%、および残部がCoと不可避不純物からなる硬質相が15〜45%分散する金属組織を呈することを特徴とする。
この場合において、硬質相中のCoの一部をFeで置換することや、全体組成において、Mn:2.25質量%以下となるように、硬質相の組成に、Mn:5質量%以下を追加することが好ましい。また、Fe−Ni−C系合金基地中に、アルミニウム、珪素、マグネシウム、鉄、チタンおよびカルシウムからなる群のうち少なくとも1種の金属酸化物が、全体組成に対して0.15〜1.25質量%含有されていることが好ましい。焼結合金の気孔および粒界に、鉛、二硫化モリブデン、硫化マンガン、窒化硼素、メタ珪酸カルシウム系鉱物、弗化カルシウムの群より選ばれる少なくとも1種の被削性改善物質粉末を0.3〜2質量%さらに分散させることが好ましい。また、焼結合金の気孔中に、鉛、鉛合金、銅、銅合金、アクリル樹脂のうちの少なくとも1種を充填することが好ましい。
また、本発明の耐摩耗性焼結合金の製造方法は、鉄粉末に、質量比で、ニッケル粉末:1〜5%と、組成が、質量比で、Mo:15〜35%、Si:1〜10%、Cr:10〜40%、および残部がCoと不可避不純物からなる硬質相形成粉末:15〜45%と、黒鉛粉末:0.5〜1.5%とを添加し、混合した原料粉末を所望の形状に圧粉成形し、得られた成形体を焼結することを特徴とする。
この場合において、硬質相形成粉末のCoの一部をFeで置換することや、硬質相形成粉末が、Mn:5質量%以下をさらに含むことが好ましい。また、鉄粉末として、金属酸化物を0.5〜1.5質量%を含有する鉱石還元鉄粉末を用いることが好ましい。原料粉末に、鉛粉末、二硫化モリブデン粉末、硫化マンガン粉末、窒化硼素粉末、メタ珪酸カルシウム系鉱物粉末、弗化カルシウム粉末の群より選ばれる少なくとも1種の被削性改善物質粉末を0.3〜2質量%さらに添加することが好ましい。さらに、焼結により得られた耐摩耗性焼結合金の気孔中に、鉛、鉛合金、銅、銅合金、アクリル樹脂のうちの1種を溶浸もしくは含浸させることが好ましい。
本発明の耐摩耗性焼結合金は、比較的安価なCrを用いて鉄基合金基地および硬質相合金基地を強化するとともに、Crにより不動態酸化被膜が形成されるため、腐食環境下においても優れた耐食性および耐摩耗性を発揮する。したがって、本発明は、燃料としてアルコール燃料を用いる内燃機関のバルブシートに好適である。
[硬質相]
本発明の硬質相は、従来技術と同様に、硬質相形成粉末を原料粉末に添加し、焼結することで基地中に分散する。そして、本発明の硬質相では、Co−Mo−Si系硬質相を改良するにあたり、Crの含有量を大幅に増量したことを骨子とする。したがって、Co、Mo、Siの作用は従来技術の場合とほぼ同様である。
Co:
硬質相の合金基地を形成するCoは、基地に固溶して基地の耐熱性を向上させるとともに、高温強度ならびに高温耐摩耗性を向上させる。また、硬質相のCoは、基地に拡散して基地を固溶強化するとともに、硬質相を基地に強固に結合する。加えて、Coの一部は、Mo、Cr、Siとともにモリブデン珪化物、クロム珪化物およびそれらの複合珪化物を形成し、硬質相の核となって基地の塑性流動、凝着を防止し、耐摩耗性の向上に寄与する。
Mo:
Moは基地に固溶して基地を強化するとともに、基地組織の焼入れ性を改善する効果があり、基地の強度と耐摩耗性の向上に寄与する。また、Moは、主にSiとともに硬質なモリブデン珪化物を形成し、一部はCrやCoとも反応して複合珪化物を形成して、硬質相の核を形成する。このため、基地の塑性流動、凝着を防止でき、耐摩耗性を向上できる。ここで、硬質相形成粉末中のMoの含有量が15%を下回ると、基地強化が不充分になるとともに、充分な量の珪化物が析出しないため、上記ピン止め効果が乏しくなって耐摩耗性が低下する。一方、35%を超えて含有すると、硬質相形成粉末が固くなって圧縮性が損なわれるとともに、珪化物の量が増加するため、相手部品の摩耗を促進させる。このため、硬質相形成粉末中のMo量を15〜35%とする。
Si:
Siは、Mo、Co、Crと化合し、硬質なモリブデン珪化物、クロム珪化物およびそれらの複合珪化物を形成して耐摩耗性を向上させる。硬質相形成粉末中のSi量が1%未満であると、充分な量の珪化物が析出せず、10%を超えると硬質相形成粉末が固くなって圧縮性が損なわれるとともに、焼結性を悪化させる。このため、硬質相形成粉末中のSi量を1〜10%とする。
Cr:
Crは硬質相の合金基地に固溶して硬質相の合金基地を強化するとともに、焼結時にFeを主成分とする焼結合金の基地に拡散して基地の強化に寄与する。また、焼結合金のFe基地に拡散したCrは、耐磨耗性部品の表面に不動態酸化被膜を形成して、腐食環境下での耐食性の向上に寄与する。さらに、Crの一部はSiとともに硬質なクロム珪化物や複合珪化物を形成する。このようなCrは、CoやMoに比して比較的安価であり、Cr量を増加させてCo量を減少させた分、硬質相形成合金粉末が安価となり、耐摩耗性焼結合金を安価に製造できる。上記作用を有するCrは、硬質相形成合金粉末の組成において10%に満たないと、上記の基地強化および耐食性向上の効果が乏しくなる。一方、硬質相形成合金粉末中のCr量が40%を超えると、粉末表面に形成される酸化被膜が強固となるため焼結の進行が阻害されるとともに、酸化被膜により粉末が硬くなるため圧縮性が低下する。そのため、焼結合金の強度が低下し、耐摩耗性が低下する。このため、硬質相形成粉末中のCr量を10〜40%とする。
本発明においては、硬質相を形成する硬質相形成粉末のCr量を上記のように設定したことにより、硬質相の合金基地を形成するCoの一部をFeに置換することが可能となる。すなわち、Feに固溶したCrが不動態酸化被膜を形成して腐食環境下における耐食性を向上させるため、硬質相中の高価なCoの一部に安価なFeを適用することが可能となる。ここで、硬質相の合金基地中のCo量の80%まではFeで置換が可能である。
Mn:
また、本発明においては、硬質相形成粉末にMnを含有させて、焼結後に形成される硬質相の合金基地にMnを固溶させ、硬質相の合金基地を強化することができる。このように硬質相の合金基地を強化すると、硬質相に析出する珪化物(モリブデン珪化物、クロム珪化物およびそれらの複合珪化物)の流動や脱落が防げるため、苛酷な条件下でも優れた耐摩耗性を発揮することができる。また、Mnは焼結合金のFe基地に拡散して硬質相の固着性を良好にし、硬質相自体の脱落を防止して耐摩耗性を向上させる。このようなMnは、硬質相形成粉末の組成において5%を超えると、粉末表層にMn酸化被膜を形成して焼結時の拡散を阻害し、硬質相の固着性をかえって低下させる。このため、硬質相形成粉末中のMn量は5%を上限とする。
このような硬質相形成粉末の原料粉末への添加量が15%に満たないと、十分な耐摩耗性が得られない。一方、本発明の硬質相形成粉末は、従来のCo−Mo−Si系の硬質相形成粉末のCr量を増加したもので、Co合金基地にCrが固溶する分、硬質相形成粉末の硬さが増加し圧縮性が低下する。しかしながら、軟質な鉄粉末を原料粉末の主原料として用いることから、従来のようにFe合金粉末を主原料として用いるものに比して、同等もしくはそれ以上の硬質相形成粉末の添加が可能となる。ここで、硬質相形成粉末の原料粉末への添加量が45%を超えると、原料粉末の圧縮性の低下が顕著となる。このため、硬質相形成粉末の原料粉末への添加量は15〜45%とする。
耐摩耗性焼結合金の基地中に分散する硬質相は、硬質相形成粉末を原料粉末に添加し、焼結することで形成される。上記のように硬質相形成粉末の原料粉末への添加量を15〜45%としたことにより、耐摩耗性焼結合金の基地中に分散する硬質相は15〜45%となる。また、上記のように硬質相形成粉末の組成が、Mo:15〜35%、Si:1〜10%、Cr:10〜40%、および残部がCoと不可避不純物であることから、全体組成中のCo量は2.25〜33.3%、Cr量は1.5〜18%、Mo量は2.25〜15.75%、Si量は0.15〜4.5%となる。また、硬質相形成粉末にMnを含有させる場合、全体組成中のMn量は、2.25%以下となる。
[基地]
本発明においては、上記の硬質相を用いることにより、基地にCrを拡散させて不動態酸化被膜を形成し、基地の耐食性を向上させている。このため、基地に高価なCoやMoを用いずに、安価なFe合金で基地を構成することが可能となる。具体的には、本発明の耐摩耗性焼結合金の基地はFe−Ni−C系合金で構成する。
Ni:
Niは、Fe基地に固溶してFe基地を強化するとともに、焼結後の冷却速度でマルテンサイトを得やすくするために添加する。このような効果を有するNiは、焼結時にFe中への拡散速度が比較的速いこと、およびNiをFeに固溶させたFe−Ni合金粉末の形態で付与すると主原料粉末が硬くなることから、鉄粉末にニッケル粉末を添加することで付与される。このとき、鉄粉末へのニッケル粉末の添加量が1%に満たないと上記の効果が乏しく、一方、5%を超えると、耐摩耗性の低いNiリッチのオーステナイトが多量に残留するようになる。このため、鉄粉へのニッケル粉末の添加量を1〜5%とする。
C:
Cは、Fe基地に固溶してFe基地を強化するとともに、基地組織を強度の高いマルテンサイトやベイナイトとするために添加される。C量は、0.5%に満たないと上記の効果が乏しく、一方、1.5%を超えると、粒界に脆いセメンタイトが析出するようになって、耐摩耗性焼結合金の強度および耐摩耗性の低下を招く。このため、全体組成中のC量は0.5〜1.5%とする。このようなCを鉄粉に固溶して与えると、鉄粉の硬さが増加し、圧縮性が著しく損なわれるため、全量を黒鉛粉末の形態で付与される。
本発明の耐摩耗性焼結合金の基地は、上記のように、鉄粉にニッケル粉末と黒鉛粉末を添加して、Fe−Ni−C合金として構成するが、主原料となる鉄粉としては、鉱石還元鉄粉末を用いることが好ましい。これは、鉱石還元鉄粉末は製法に由来して、粉末内部に微量のアルミニウム、珪素、マグネシウム、鉄、チタン及びカルシウム等の金属酸化物を有するからである。これら金属酸化物は、基地中に微細な金属酸化物相として分散し、快削成分として作用するため、被削性の向上に寄与する。一方、一般に用いられるアトマイズ鉄粉末やミルスケール還元鉄粉末は金属酸化物の含有量が少なく、上記の被削性向上の効果は期待できない。この被削性改善の効果を得るには、鉱石還元鉄粉末中の、アルミニウム、珪素、マグネシウム、鉄、チタン及びカルシウムからなる群の少なくとも1種の金属の酸化物量が0.3%以上必要となる。しかしながら、鉱石還元鉄粉末中の金属酸化物の量が1.5%を超えると、基地が脆くなるとともに、鉄粉末の圧縮性が低下する。このため、鉱石還元鉄粉末中の金属酸化物の量を0.3〜1.5%とする。この金属酸化物の量は、全体組成においては0.15〜1.25%に相当する。
本発明の耐摩耗性焼結合金においては、従来から行われている被削性改善技術を適用することができる。すなわち、原料粉末に、被削性改善物質である鉛粉末、二硫化モリブデン粉末、硫化マンガン粉末、窒化硼素粉末、メタ珪酸マグネシウム系鉱物の粉末、フッ化カルシウム粉末のうち少なくとも1種を0.3〜2%添加して、耐摩耗性焼結合金の気孔および粒界に、被削性改善物質をさらに分散させてもよい。これらは被削性改善成分であり、基地中に分散させることによって切削加工の際に切屑のブレーキングの起点となり、焼結合金の被削性を改善することができる。これら被削性改善成分の含有量は、0.3%未満であるとその効果が不十分であり、2%を超えて含有させると焼結合金の強度が低下する。
また、本発明の耐摩耗性焼結合金の気孔中に、鉛、鉛合金、銅、銅合金、およびアクリル樹脂のうち1種を、溶浸もしくは含浸により充填してもよい。気孔を有する焼結合金を切削する場合、断続切削となり、工具の刃先への衝撃が間欠的に生じるが、このように鉛や銅等を気孔中に含有させることによって連続切削となり、工具の刃先への衝撃が緩和される。鉛もしくは鉛合金は固体潤滑剤としても機能する他、銅もしくは銅合金は熱伝導性が高いので熱のこもりを防止し、熱による刃先のダメージを軽減する機能がある。また、アクリル樹脂は切屑のチップブレーキングの起点となる機能がある。
[第1実施例]
金属酸化物含有量が1%で、残部がFeおよび不可避不純物からなる鉱石還元鉄粉末、ニッケル粉末、表1に示す粉末組成の硬質相形成粉末、および黒鉛粉末を用意した。これらの粉末を表1に示す割合で、成形潤滑剤(ステアリン酸亜鉛0.8%)とともに配合し、混合して得られた原料粉末を成形圧力650MPaでφ30mm×φ20mm×h10mmのリングに成形した。次に、これら成形体を、アンモニア分解ガス雰囲気中で1160℃で60分間焼結し、試料番号01〜06の試料を作製した。これらの試料について、簡易摩耗試験および腐食試験を行った。これらの試験の結果を表1に併せて示す。
簡易摩耗試験は、高温下で打撃と摺動の入力がかかる状態で行った。具体的には、上記リング状試験片(焼結合金)を、内周縁部に45°のテーパ面を有するバルブシート形状に加工し、アルミ合金製ハウジングに圧入嵌合した。そして、SUH−36素材で作製した外周縁部の一部に45°のテーパ面を有する円盤形状の相手材(バルブ)を、モーター駆動による偏心カムの回転によって上下ピストン運動させることにより、焼結合金と相手材とのテーパ面同士を繰り返し衝突させた。すなわち、バルブの動作は、モータ駆動によって回転する偏心カムによってバルブシートから離れる開放動作と、バルブスプリングによるバルブシートへの着座動作とを繰り返し、上下ピストン運動を行った。なお、この試験では、焼結合金が300℃となるように相手材をバーナーで加熱して温度設定し、打撃回数を2800回/分、繰り返し時間を10時間とした。このような試験後、バルブシートの摩耗量およびバルブの摩耗量を測定して評価を行った。また、腐食試験では、作製したリング状試験片を10%硝酸水溶液に1時間浸漬した後、浸漬前後の重量変化を測定して、これを表面積で除した値を腐食減量(mg/cm)として評価を行った。
Figure 2010013696
表1より、硬質相形成粉末中のCr量(硬質相中のCr量)の影響を調べることができる。試料番号01の試料は、硬質相形成粉末中のCr量が乏しいため、焼結合金の基地が十分に強化されずバルブシートの摩耗量が大きくなっている。また、Cr量が乏しいことから耐食性が乏しくなり、腐食減量も大きくなっている。しかし、硬質相形成粉末中のCr量が10%の試料番号02の試料では、Crによる基地強化によりバルブシートの摩耗量が著しく低下し、また、Crによる耐食性向上の効果により腐食減量も抑制されている。また、硬質相形成粉末中のCr量が30%まではCr量の増加に伴い、バルブシートの摩耗量が低下するとともに、腐食減量が低下する傾向を示す。一方、硬質相形成粉末中のCr量が40%の試料番号05の試料では、バルブシートの摩耗量が増加するとともに、腐食減量が増加する傾向を示している。これは、硬質相形成粉末中のCr量が増加することにより、硬質相形成粉末の硬さが増加して原料粉末の圧縮性が低下し、成形体密度が低下した結果、焼結体密度が低下したためと考えられる。また、硬質相形成粉末中のCr量が40%を超える試料番号06の試料では、圧縮性低下の影響が著しくなって、バルブシートの摩耗量が増加し、腐食減量が著しく増加している。さらに、バルブシートの摩耗粉がバルブを攻撃し、バルブの摩耗量も著しく増加している。以上の結果より、硬質相形成粉末中のCr量(硬質相中のCr量)が10〜40%の範囲で、バルブシートおよびバルブの摩耗量が小さくなり、焼結合金の腐食減量も小さくなることが確認された。
[第2実施例]
第1実施例で用いた鉱石還元鉄粉末、ニッケル粉末、黒鉛粉末と、第1実施例の試料番号04で用いた硬質相形成粉末を用いて、表2に示すように硬質相形成粉末の添加割合を変えて、成形潤滑剤(ステアリン酸亜鉛0.8%)とともに配合し、混合を行った。得られた原料粉末を第1実施例と同様に成形、焼結して試料番号07〜11の試料を作製した。これらの試料について、第1実施例と同様にして耐摩耗性および耐食性の評価を行った。この結果を第1実施例の試料番号04の試料の値とともに表2に示す。
Figure 2010013696
表2より、硬質相形成粉末の添加量(基地中に分散する硬質相の量)の影響を調べることができる。硬質相形成粉末の添加量が15%に満たない試料番号07の試料は、硬質相の量が乏しく、基地の塑性流動を抑制できずバルブシートの摩耗量が大きい。また、硬質相が乏しいため、硬質相から基地に拡散するCrが乏しくなるため腐食減量が大きくなっている。しかし、硬質相形成粉末の添加量が15%の試料番号08の試料では、硬質相によって焼結合金の基地の耐摩耗性および耐食性が改善され、バルブシートの摩耗量が著しく低下するとともに腐食減量が低下している。また、硬質相形成粉末の添加量が35%までは硬質相形成粉末の添加量の増加に伴いバルブシートの摩耗量および腐食減量が低下する傾向を示す。一方、硬質相形成粉末の添加量が45%の試料番号10の試料では、硬質相形成粉末の添加量が増加することにより原料粉末の圧縮性が低下したため、バルブシートの摩耗量および腐食減量が若干増加する傾向を示している。また、硬質相形成粉末の添加量が45%を超える試料番号11の試料では、圧縮性低下の影響が著しくなり、バルブシートの摩耗量が著しく増加し、腐食減量が増加している。さらに、バルブシートの摩耗粉がバルブを攻撃してバルブの摩耗量も著しく増加している。以上の結果より、硬質相形成粉末の添加量(基地中に分散する硬質相の量)が15〜45%の範囲で、バルブシートおよびバルブの摩耗量が小さくなることが確認された。
[第3実施例]
第1実施例で用いた鉱石還元鉄粉末、ニッケル粉末、黒鉛粉末と、第1実施例の試料番号04で用いた硬質相形成粉末を用いて、表3に示すようにニッケル粉末の添加割合を変えて、成形潤滑剤(ステアリン酸亜鉛0.8%)とともに配合し、混合を行った。得られた原料粉末を第1実施例と同様に成形、焼結して試料番号12〜17の試料を作製した。これらの試料について、第1実施例と同様にして耐摩耗性の評価を行った。この結果を第1実施例の試料番号04の試料の値とともに表3に示す。
Figure 2010013696
表3より、ニッケル粉末の添加量(全体組成中のNi量)の影響を調べることができる。ニッケル粉末を添加しない試料番号12の試料は、焼結合金のFe基地が強化されず、バルブシートの摩耗量が大きくなっている。しかし、ニッケル粉末の添加量が1%の試料番号13の試料では、NiによるFe基地の強化により、バルブシートの摩耗量が著しく低下している。また、ニッケル粉末の添加量が4%までは、ニッケル粉末の添加量の増加に伴いバルブシートの摩耗量が低下する傾向を示す。一方、ニッケル粉末の添加量が5%の試料番号16の試料では、軟質な残留オーステナイト相の量が増加し、バルブシートの摩耗量が若干増加する傾向を示している。また、ニッケル粉末の添加量が5%を超える試料番号17の試料では、残留オーステナイト相の量が過多となって、バルブシートの摩耗量が著しく増加している。以上の結果より、ニッケル粉末の添加量(全体組成中のNi量)が1〜5%の範囲で、バルブシートの摩耗量が小さくなることが確認された。
[第4実施例]
第1実施例で用いた鉱石還元鉄粉末、ニッケル粉末、黒鉛粉末と、第1実施例の試料番号04で用いた硬質相形成粉末を用いて、表4に示すように黒鉛粉末の添加割合を変えて、成形潤滑剤(ステアリン酸亜鉛0.8%)とともに配合し、混合を行った。得られた原料粉末を第1実施例と同様に成形、焼結して試料番号18〜23の試料を作製した。これらの試料について、第1実施例と同様にして耐摩耗性の評価を行った。この結果を第1実施例の試料番号04の試料の値とともに表4に示す。
Figure 2010013696
表4より、黒鉛粉末の添加量(全体組成中のC量)の影響を調べることができる。黒鉛粉末の添加量が0.5%に満たない試料番号18の試料は、焼結合金のFe基地が十分に強化されず、バルブシートの摩耗量が大きくなっている。しかし、黒鉛粉末の添加量が0.5%の試料番号19の試料では、焼結合金のFe基地が強化され、バルブシートの摩耗量が著しく低下している。また、黒鉛粉末の添加量が1.2%までは黒鉛粉末の添加量の増加に伴いバルブシート摩耗量が低下する傾向を示す。一方、黒鉛粉末の添加量が1.5%の試料番号22の試料では、焼結合金のFe基地が硬くかつ脆くなり、バルブシート摩耗量が増加する傾向を示している。また、黒鉛粉末の添加量が1.5%を超える試料番号23の試料では、この傾向がいっそう顕著となり、バルブシートの摩耗量が著しく増加するとともに、バルブシートの摩耗粉がバルブを攻撃してバルブの摩耗量も著しく増加している。以上の結果より、黒鉛粉末の添加量(全体組成中のC量)が0.5〜1.5%の範囲で、バルブシートおよびバルブの摩耗量が小さくなることが確認された。
[第5実施例]
第1実施例で用いた鉱石還元鉄粉末、ニッケル粉末、黒鉛粉末と、表5に示す組成の硬質相形成粉末を用いて、表5に示す割合で、成形潤滑剤(ステアリン酸亜鉛0.8%)とともに配合し、混合を行った。得られた原料粉末を第1実施例と同様に成形、焼結して試料番号24〜29の試料を作製した。これらの試料について、第1実施例と同様にして耐摩耗性の評価を行った。この結果を第1実施例の試料番号04の試料の値とともに表5に示す。
Figure 2010013696
表5より、硬質相形成粉末中のCoをFeで置換する場合のFeの置換率(硬質相形成粉末中のCo量とFe量の総和に対する硬質相形成粉末中のFe量の百分率)の影響を調べることができる。試料番号24の試料は硬質相形成粉末中のCoをFeで置換しておらず、これまでの実施例中最も摩耗量が少なく、良好な耐摩耗性を示している。ここで、硬質相形成粉末中のCoをFeで置換するとともに、Feの置換率を増加させて行くと、摩耗量が増加する傾向を示す。ただし、Feの置換率が約80%までは、実用上問題ない程度の摩耗量に抑制されている。しかしながら、Feの置換率が約80%を超えて増加すると、Coの効果が乏しくなり、摩耗量が著しく増加している。以上の結果より、硬質相形成粉末中のCoをFeで置換することはできるが、硬質相形成粉末中のCoをFeで置換する場合のFeの置換率は80%以下に止めるべきであることが確認された。
[第6実施例]
第1実施例で用いた鉱石還元鉄粉末、ニッケル粉末、黒鉛粉末と、表6に示す組成の硬質相形成粉末を用いて、表6に示す割合で、成形潤滑剤(ステアリン酸亜鉛0.8%)とともに配合し、混合を行った。得られた原料粉末を第1実施例と同様に成形、焼結して試料番号30〜33の試料を作製した。これらの試料について、第1実施例と同様にして耐摩耗性の評価を行った。この結果を第1実施例の試料番号04の試料の値とともに表6に示す。
Figure 2010013696
表6より、硬質相形成粉末(硬質相)にMnを含有させる効果を調べることができる。硬質相形成粉末にMnを含有しない試料番号04の試料に比して、硬質相形成粉末にMnを5%以下含有する試料番号30〜32の試料では、硬質相の合金基地がMnにより強化されて、バルブシートの摩耗量が小さくなっている。一方で硬質相が強化されることから、バルブの摩耗量は、Mnの含有量の増加につれて若干増加する傾向が見られる。また、硬質相形成粉末にMnを5%を超えて含有する試料番号33の試料では、硬質相形成粉末が硬くなって原料粉末の圧縮性が著しく低下するため、バルブシートの摩耗量が著しく増加するとともに、バルブシートの摩耗粉がバルブを攻撃してバルブの摩耗量も著しく増加している。以上の結果より、硬質相形成粉末にMnを含有させることで、いっそうの耐摩耗性向上が果たせるが、硬質相形成粉末のMnの含有量は5%以下に止めるべきであることが確認された。
[第7実施例]
第1実施例で用いたニッケル粉末、硬質相形成粉末、黒鉛粉末と、表7に示す金属酸化物の含有量が異なる鉱石還元鉄粉末を用いて、表7に示す割合で、成形潤滑剤(ステアリン酸亜鉛0.8%)とともに配合し、混合を行った。得られた原料粉末を第1実施例と同様に成形、焼結して試料番号34〜38の試料を作製した。これらの試料について、第1実施例と同様にして耐摩耗性の評価を行った。また、第7実施例では、上記の試料番号34〜38の試料および第1実施例の試料番号04について、被削性試験を併せて行った。被削性試験は、卓上ボール盤を使用して一定の荷重でドリルで試料に孔をあけ、その可能な加工孔数を比較する試験であり、今回の試験では荷重は1.3kg、使用ドリルはφ3mm超硬ドリル、試料の厚さを5mmに設定して行った。この被削性試験による加工孔数を表7に併せて示す。
Figure 2010013696
表7より、鉱石還元鉄粉末中の金属酸化物の量(焼結合金の基地中の金属酸化物の量)の影響を調べることができる。鉱石還元鉄粉末中の金属酸化物の量が0.2〜1.0%の試料番号34〜36、04の試料では、摩耗量は同等である。しかしながら、鉱石還元鉄粉末中の金属酸化物量が1.5%の試料番号37の試料では、鉱石還元鉄粉末中の金属酸化物量が増加することにより鉄粉末が硬くなり、原料粉末の圧縮性が低下するため、摩耗量増加の傾向が見られる。そして、鉱石還元鉄粉末中の金属酸化物量が1.5%を超える試料番号38の試料では、原料粉末の圧縮性の低下が顕著となり、摩耗量の増加が著しくなっている。一方、鉱石還元鉄粉末中の金属酸化物の量が0.2%の試料番号34の試料では、加工孔数が5ヶと被削性は良くないが、金属酸化物の量が0.3%の試料番号35の試料では加工孔数が11ヶと被削性が2倍以上向上しており、金属酸化物の量がさらに増加すると加工孔数が増加して被削性が向上している。しかしながら、鉱石還元鉄粉末中の金属酸化物量が1.5%を超える試料番号38の試料では、被削性向上の効果が少なくなっている。これらのことから、鉱石還元鉄粉末中の金属酸化物の量(焼結合金の基地中の金属酸化物の量)は、被削性の観点より0.3%以上とすることが好ましく、耐摩耗性および被削性の観点より1.5%以下とすることが好ましいことが確認された。

Claims (12)

  1. 質量比で、全体組成が、Ni:1〜5%、Co:2.25〜33.3%、Cr:1.5〜18%、Mo:2.25〜15.75%、Si:0.15〜4.5%、C:0.5〜1.5%、および残部がFeと不可避不純物からなり、
    Fe−Ni−C系合金基地中に、
    組成が、Mo:15〜35%、Si:1〜10%、Cr:10〜40%、および残部がCoと不可避不純物からなる硬質相が15〜45%分散する
    金属組織を呈することを特徴とする耐摩耗性焼結合金。
  2. 前記硬質相の組成において、前記Coの一部をFeで置換することを特徴とする請求項1に記載の耐摩耗性焼結合金。
  3. 前記全体組成において、Mn:2.25質量%以下となるように、前記硬質相の組成にMn:5質量%以下を追加することを特徴とする請求項1または2に記載の耐摩耗性焼結合金。
  4. 前記Fe−Ni−C系合金基地中に、アルミニウム、珪素、マグネシウム、鉄、チタンおよびカルシウムからなる群のうち少なくとも1種の金属酸化物が、全体組成に対して0.15〜1.25質量%含有されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の耐摩耗性焼結合金。
  5. 前記焼結合金の気孔および粒界に、鉛、二硫化モリブデン、硫化マンガン、窒化硼素、メタ珪酸カルシウム系鉱物、弗化カルシウムの群より選ばれる少なくとも1種の被削性改善物質の粉末を0.3〜2質量%さらに分散させることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の耐摩耗性焼結合金。
  6. 前記焼結合金の気孔中に、鉛、鉛合金、銅、銅合金およびアクリル樹脂のうちの1種が充填されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の耐摩耗性焼結合金。
  7. 鉄粉末に、質量比で、ニッケル粉末:1〜5%と、組成が、質量比で、Mo:15〜35%、Si:1〜10%、Cr:10〜40%、および残部がCoと不可避不純物からなる硬質相形成粉末:15〜45%と、黒鉛粉末:0.5〜1.5%とを添加し、混合した原料粉末を所望の形状に圧粉成形し、得られた成形体を焼結することを特徴とする耐摩耗性焼結合金の製造方法。
  8. 前記硬質相形成粉末の前記Coの一部をFeで置換することを特徴とする請求項7に記載の耐摩耗性焼結合金の製造方法。
  9. 前記硬質相形成粉末に、Mn:5質量%以下をさらに含有させることを特徴とする請求項7または8に記載の耐摩耗性焼結合金の製造方法。
  10. 前記鉄粉末として、金属酸化物を0.3〜1.5質量%含有する鉱石還元鉄粉末を用いることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の耐摩耗性焼結合金の製造方法。
  11. 前記原料粉末に、鉛粉末、二硫化モリブデン粉末、硫化マンガン粉末、窒化硼素粉末、メタ珪酸カルシウム系鉱物粉末、弗化カルシウム粉末の群より選ばれる少なくとも1種の被削性改善物質の粉末を0.3〜2質量%さらに添加したことを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載の耐摩耗性焼結合金の製造方法。
  12. 前記焼結により得られた耐摩耗性焼結合金の気孔中に、鉛、鉛合金、銅、銅合金、アクリル樹脂のうちの何れかを溶浸もしくは含浸させることを特徴とする請求項7〜11のいずれかに記載の耐摩耗性焼結合金の製造方法。
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