JP2010013001A - ハイブリッド車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】運転者の操作により変速が行われた際に、目標機関回転数に対する内燃機関の機関回転数の収束性を向上することができるハイブリッド車両を提供すること。
【解決手段】ハイブリッド車両20は、エンジン22と、MG1と、遊星歯車機構30と、MG2と、バッテリ50と、エンジン22の運転制御、MG1およびMG2のそれぞれに対して力行制御および回生制御、バッテリ50の蓄電制御および放電制御を行うハイブリッド制御装置(エンジンECU24、モータECU40、バッテリECU52、ハイブリッドECU70)とを備える。ハイブリッド制御装置は、シーケンシャル変速段変更判定部70fによりシーケンシャル変速段設定部70eにより設定されたシーケンシャル変速段Yが変更されたと判定されると、回生量設定部70hにより設定された回生量Dを所定時間だけ増加させる一時アップ部70jを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】ハイブリッド車両20は、エンジン22と、MG1と、遊星歯車機構30と、MG2と、バッテリ50と、エンジン22の運転制御、MG1およびMG2のそれぞれに対して力行制御および回生制御、バッテリ50の蓄電制御および放電制御を行うハイブリッド制御装置(エンジンECU24、モータECU40、バッテリECU52、ハイブリッドECU70)とを備える。ハイブリッド制御装置は、シーケンシャル変速段変更判定部70fによりシーケンシャル変速段設定部70eにより設定されたシーケンシャル変速段Yが変更されたと判定されると、回生量設定部70hにより設定された回生量Dを所定時間だけ増加させる一時アップ部70jを有する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ハイブリッド車両に関し、特に、内燃機関と、第一の電動発電機と、内燃機関と第一の電動発電機からの動力を合成または分配する動力合成分配機構と、動力合成分配機構と駆動輪の間に設けられた第二の電動発電機とを備えるハイブリッド車両に関するものである。
ハイブリッド車両には、たとえば特許文献1に示すように、動力合成分配機構である遊星歯車機構のキャリア、サンギヤ、リングギヤに内燃機関であるエンジン、第一の電動発電機であるMG1、駆動軸をそれぞれ接続し、駆動軸に第二の電動発電機であるMG2を接続したものがある。従来のハイブリッド車両は、エンジンとMG1との動力を遊星歯車機構により合成・分配し、また遊星歯車機構によりMG1を回転させることでエンジンを回転させることができるものである。さらに、非駆動時にはMG2において回生制御を行い、回生した電力はMG2に連結された蓄電装置であるバッテリに蓄電される。
また、ハイブリッド車両は、ハイブリッド車両を制御するためのハイブリッド制御装置を備えている。ハイブリッド制御装置は、動力源(エンジン、MG1、MG2)のそれぞれに対して運転制御、力行制御および回生制御を行う。ここで、ハイブリッド制御装置は、基本的に運転者が要求する要求駆動力を設定し、設定された要求駆動力に基づいてエンジンの目標エンジン回転数を設定し、設定された要求駆動力および設定された目標エンジン回転数に基づいて動力源(エンジン、MG1、MG2)のそれぞれに対して運転制御、力行制御および回生制御を行う。また、ハイブリッド制御装置は、予め出力回転数であるペラシャフト回転数を含む複数のパラメータに基づいて設定された複数の推定変速段から、走行中のパラメータに基づいて走行中の目標変速段を設定する。
ここで、ハイブリッド車両には、運転者の操作により設定された目標変速段の固定変更を行うことができるシーケンシャルシフトを備えるものがある。シーケンシャルシフトを備えるハイブリッド車両の場合では、運転者が操作するシフトレバーがシーケンシャルシフトモードとなる位置に変更されると、ハイブリッド制御装置がシーケンシャルシフトモードであると判定し、設定された目標変速段を基準として、シーケンシャルシフトモードにおける運転者の操作による操作変速段を設定する。ここで、ハイブリッド制御装置は、シーケンシャルシフトモード時では設定された操作変速段に基づいて目標エンジン回転数を設定し、設定された目標エンジン回転数に基づいて動力源(エンジン、MG1、MG2)のそれぞれに対して運転制御、力行制御および回生制御を行うこととなる。従って、運転者がシフトレバーを操作することにより、操作変速段が変更、すなわち変速が行われると、目標エンジン回転数は、変速後の操作変速段に基づいて設定されたエンジンのエンジン回転数が目標エンジン回転数まで変化する。
上記特許文献1では、操作変速段が変更されると、変更後の操作変速段に基づいて設定された目標エンジン回転数となるように、エンジンのエンジン回転数が制御されることで、運転者の操作による変速時、運転者に変速感を伝える。そのため、有段の自動変速機を搭載する車両の変速感をハイブリッド車両の運転者に疑似体験させることで違和感を与えるのを抑制するものである。
ところで、シーケンシャルシフトを備えるハイブリッド車両では、運転者の操作によるシフトシェンジ時に、例えばハイブリッド車両が被駆動状態となると、エンジンへの燃料供給を停止し、MG2の回生制御が行われる場合がある。従って、MG2が発電機として機能し、MG2が発生した電力は、MG1の力行制御とバッテリの蓄電制御に用いられる。ここで、MG1の力行制御は、エンジンに遊星歯車機構を介してMG1トルクを伝達することで、燃料供給が停止されているエンジンを変速後の操作変速段に基づいて変更された目標エンジン回転数まで回転させるために行われる。また、バッテリの蓄電制御は、MG2の回生制御によりMG2が発生する電力のうちMG1の力行制御で用いられた電力を除いた分である回生可能電力をバッテリに蓄電するものである。ここで、バッテリの蓄電制御は、予め設定された回生量に基づいて行われる。回生量は、バッテリの回生量制限を超えないように設定される。
しかしながら、回生可能電力がバッテリの回生量を超える場合がある。この場合、ハイブリッド制御装置は、回生可能電力のうちバッテリの蓄電制御に用いられなかった分をMG1の力行制御で消費するように、MG1の力行制御を行う。つまり、回生可能電力がバッテリの回生量を超えと、MG1の力行制御により遊星歯車機構を介してエンジンに伝達されるMG1トルクが増加する。従って、エンジンのエンジン回転数が変速後の操作変速段に基づいて変更された目標エンジン回転数よりも増加し、目標エンジン回転数に対するエンジンのエンジン回転数の収束性が悪化するおそれがある。
本発明の目的は、運転者の操作により変速が行われた際に、目標機関回転数に対する内燃機関の機関回転数の収束性を向上することができるハイブリッド車両を提供することを目的としている。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、内燃機関と、第一の電動発電機と、前記内燃機関および前記第一の電動発電機からの動力を合成または分配する動力合成分配機構と、前記動力合成分配機構と駆動輪の間に設けられた第二の電動発電機と、前記第一の電動発電機および前記第二の電動発電機との間で電力の授受を行う蓄電装置と、前記内燃機関の運転制御、前記第一の電動発電機および前記第二の電動発電機のそれぞれに対して力行制御および回生制御、前記蓄電装置の蓄電制御および放電制御を行うハイブリッド制御装置と、を備えたハイブリッド車両において、前記ハイブリッド制御装置は、運転者が要求する要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、前記設定された要求駆動力に基づいて前記内燃機関の目標機関回転数を設定する目標機関回転数設定手段と、予め出力回転数を含む複数のパラメータに基づいて設定された複数の推定変速段から、走行中の前記パラメータに基づいて前記走行中の目標変速段を設定する目標変速段設定手段と、運転者の操作により操作変速段の固定変更を行う変速段操作モードであるか否かを判定する変速段操作モード判定手段と、前記設定された目標変速段を基準として、変速段操作モードにおける前記運転者の操作による操作変速段を設定する操作変速段設定手段と、前記設定された操作変速段が変更されたか否かを判定する操作変速段変更判定手段と、前記蓄電装置の回生量制限値に基づいて基本回生量を設定する基本回生量設定手段と、前記設定された基本回生量に基づいて回生量を設定する回生量設定手段と、を有するとともに、前記変速段操作モード判定手段により前記変速段操作モードであると判定されると、前記目標機関回転数設定手段が前記設定された操作変速段に基づいて前記目標機関回転数を設定するものであり、前記第二の電動発電機の回生制御時に、当該第二の電動発電機が発生した電力を用いて、前記設定された目標機関回転数に基づいた前記第一の電動発電機の力行制御および前記設定された回生量に基づいた前記蓄電装置の蓄電制御を行うものであり、前記操作変速段変更判定手段により前記設定された操作変速段が変更されたと判定されると、前記設定された回生量を所定時間だけ増加させる一時アップ手段をさらに有することを特徴とする。
また、上記ハイブリッド車両において、前記操作変速段変更判定手段は、前記設定された操作変速段が高速段側に変更されたか否かを判定するものであり、前記一時アップ手段は、前記操作変速段変更判定手段により前記設定された操作変速段が高速段側に変更されたと判定されると、前記設定された回生量を所定時間だけ増加させることが好ましい。
また、上記ハイブリッド車両において、ハイブリッド制御装置は、前記内燃機関の機関回転数を取得する回転数取得手段と、前記取得された機関回転数が前記設定された操作変速段に基づいて変更された目標機関回転数を超えて、オーバーシュートが発生したか否かを判定するオーバーシュート判定手段と、をさらに有し、前記操作変速段変更判定手段は、前記設定された操作変速段が低速段側に変更されたか否かを判定するものであり、前記一時アップ手段は、前記操作変速段変更判定手段により前記設定された操作変速段が低速段側に変更されたと判定され、かつ前記オーバーシュート判定手段により前記オーバーシュートが発生したと判定されると、前記設定された回生量を所定時間だけ増加させることが好ましい。
本発明によれば、一時アップ手段が設定された操作変速段が変更された、すなわち運転者の操作により変速が行われた場合に、回生量を所定時間だけ増加させる。つまり、設定された操作変速段が変更された、すなわち運転者の操作により変速が行われた場合に、一時アップ手段により、回生量が蓄電装置の回生量制限値を超えることを許可する。従って、運転者の操作により変速が行われた場合に、蓄電装置による回生量が増加するので、蓄電装置は、第二の電動発電機の回生制御により第二の電動発電機が発生する電力のうち、第一の電動発電機の力行制御で用いられた電力を除いた分である回生可能電力を多く消費することができる。つまり、回生可能電力が蓄電装置の回生量を超えることを抑制することができる。また、回生可能電力が蓄電装置の回生量を超えても、回生可能電力のうち蓄電装置の蓄電制御に用いられなかった分を小さくすることができる。これらにより、運転者の操作により変速が行われた際に、回生可能電力が第一の電動発電機の力行制御により消費されることが抑制でき、目標機関回転数に対する内燃機関の機関回転数の収束性を向上することができるという効果を奏する。
以下、本発明の実施形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の実施形態により、本発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
(第1実施形態)
図1から図12を参照して、第1実施形態にかかるハイブリッド車両について説明する。図1は、本発明のハイブリッド車両の概略構成を示すブロック図である。図2は、本発明のハイブリッド車両の基本動作フローを示す図である。図3は、本発明のハイブリッド車両の要求駆動力を設定するためのマップを示す図である。図4は、本発明のハイブリッド車両の目標エンジン回転数を設定するためのマップを示す図である。図5は、本発明のハイブリッド車両の目標変速段を設定するためのマップを示す図である。図6は、本発明のハイブリッド車両の目標変速段を設定するための他のマップを示す図である。図7は、本発明のハイブリッド車両の目標変速段を設定するための他のマップを示す図である。図8は、実施形態1にかかるバッテリの回生量設定動作フローを示す図である。図9は、運転者の操作による変速時における回生量を示す図である。図10は、運転者の操作によるアップシフト時におけるエンジン回転数を示す図である。図11は、運転者の操作によるダウンシフト時におけるエンジン回転数を示す図である。図12は、本発明のハイブリッド車両のシフトレバーとシフトポジションを示す図である。
図1から図12を参照して、第1実施形態にかかるハイブリッド車両について説明する。図1は、本発明のハイブリッド車両の概略構成を示すブロック図である。図2は、本発明のハイブリッド車両の基本動作フローを示す図である。図3は、本発明のハイブリッド車両の要求駆動力を設定するためのマップを示す図である。図4は、本発明のハイブリッド車両の目標エンジン回転数を設定するためのマップを示す図である。図5は、本発明のハイブリッド車両の目標変速段を設定するためのマップを示す図である。図6は、本発明のハイブリッド車両の目標変速段を設定するための他のマップを示す図である。図7は、本発明のハイブリッド車両の目標変速段を設定するための他のマップを示す図である。図8は、実施形態1にかかるバッテリの回生量設定動作フローを示す図である。図9は、運転者の操作による変速時における回生量を示す図である。図10は、運転者の操作によるアップシフト時におけるエンジン回転数を示す図である。図11は、運転者の操作によるダウンシフト時におけるエンジン回転数を示す図である。図12は、本発明のハイブリッド車両のシフトレバーとシフトポジションを示す図である。
本実施形態に係るハイブリッド車両20は、図1に示すように、内燃機関であるエンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力合成分配機構である遊星歯車機構30と、遊星歯車機構30に接続された発電可能な第一の電動発電機であるMG1と、遊星歯車機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続された、すなわち遊星歯車機構30と駆動輪63a、63bの間に設けられた第二の電動発電機であるMG2と、ハイブリッド車両全体をコントロールするハイブリッド制御装置の一部であるハイブリッド用電子制御ユニット(以下、ハイブリッドECUという)70とを備える。
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御、吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。また、エンジン22には、回転数検出手段であるエンジン回転数検出センサ(図示せず)が備えられている。検出されたエンジン回転数は、エンジンECU24に出力される。つまり、エンジンECU24は、内燃機関の機関回転数であるエンジン22のエンジン回転数を取得する回転数取得手段として機能する。また、エンジンECU24は、ハイブリッド制御装置の一部を構成するものであり、またハイブリッドECU70と通信しており、ハイブリッドECU70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータ、特に取得したエンジン回転数をハイブリッドECU70に出力する。
遊星歯車機構30は、動力合成分配機構であり、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。
遊星歯車機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、MG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、MG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるMG1からの動力を合成してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a、63bに出力される。つまり、遊星歯車機構30は、エンジン22およびMG1からの動力を合成または分配するものである。
MG1は、第一の電動発電機であり、MG2は第二の電動発電機である。MG1およびMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41、42を介してバッテリ50と電力の授受を行う。インバータ41、42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41、42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、MG1、MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、MG1、MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、MG1、MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。
MG1およびMG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40は、ハイブリッド制御装置の一部を構成するものであり、MG1、MG2を発電機として駆動制御する回生制御、および電動機として駆動制御する力行制御を行う。モータECU40には、MG1、MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばMG1、MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43、44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるMG1、MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41、42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッドECU70と通信しており、ハイブリッドECU70からの制御信号によってMG1、MG2を駆動制御すると共に必要に応じてMG1、MG2の駆動状態に関するデータをハイブリッドECU70に出力する。
バッテリ50は、MG1およびMG2との間で電力の授受を行うものであり、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって制御されている。バッテリECU52は、ハイブリッド制御装置の一部を構成するものである。バッテリECU52は、バッテリ50に電力を蓄電する蓄電制御とバッテリ50が電力を放電する放電制御を行う。バッテリECU52は、バッテリ50を制御するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧、バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流、バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッドECU70に出力する。なお、バッテリECU52は、バッテリ50の蓄電量、本実施形態ではバッテリ残量(SOC)を推定する蓄電量推定部を備え、バッテリ50を制御するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいてバッテリ残量(SOC)を演算し、推定している。つまり、バッテリECU52は、蓄電装置の蓄電量であるバッテリ50のバッテリ残量(SOC)を取得する蓄電量取得手段として機能する。
ハイブリッドECU70は、ハイブリッド制御装置の一部を構成するものである。ハイブリッドECU70は、CPU(図示せず)を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に処理プログラムを記憶するROM(図示せず)と、データを一時的に記憶するRAM(図示せず)と、入出力ポートおよび通信ポート(図示せず)とを備える。ハイブリッドECU70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号、シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP、アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度PAP、ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP、車速センサ88からの車速V(ペラシャフト回転数)などが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッドECU70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40、バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24、モータECU40、バッテリECU52と各種制御信号やデータの授受を行っている。
ここで、ハイブリッド制御装置は、本実施形態ではエンジンECU24と、モータECU40と、バッテリECU52と、ハイブリッドECU70とにより構成される。従って、ハイブリッド制御装置は、エンジン22の運転制御、MG1の力行制御および回生制御、MG2の力行制御および回生制御、バッテリ50の蓄電制御および放電制御を行うことができる。ここで、ハイブリッドECU70は、本実施形態では、後述する要求駆動力設定部70aにより設定された要求駆動力と、目標エンジン回転数設定部70bにより設定された目標エンジン回転数に基づいて、エンジンECU24、モータECU40、バッテリECU52に各種制御信号を出力し、エンジン22の運転制御、MG1の力行制御および回生制御、MG2の力行制御および回生制御、バッテリ50の蓄電制御および放電制御を行わせるものである。さらに、ハイブリッドECU70は、本実施形態では、後述するシーケンシャル変速段変更判定部70fにより設定されたシーケンシャル変速段Yが変更されたと判定されると、モータECU40によりMG2の回生制御を行わせ、MG2が発生した電力に基づいて、モータECU40によりMG1の力行制御およびバッテリECU52によりバッテリ50の蓄電制御を行わせる。
ハイブリッドECU70は、要求駆動力設定部70aと、目標エンジン回転数設定部70bと、目標変速段設定部70cと、シーケンシャルシフトモード判定部70dと、シーケンシャル変速段設定部70eと、シーケンシャル変速段変更判定部70fと、回生量設定部70gと、回生量設定部70hと、オーバーシュート判定部70iと、一時アップ部70jと、カウンタ部70kとを有する。
要求駆動力設定部70aは、要求駆動力設定手段であり、運転者が要求する要求駆動力を設定するものである。要求駆動力設定部70aは、本実施形態では、アクセルペダルポジションセンサ84により検出されたアクセル開度PAPと、車速センサ88により検出された車速V(ペラシャフト回転数)と、図3に示すようなアクセル開度PAP、車速V(ペラシャフト回転数)、要求駆動力の関係が設定された要求駆動力を設定するためのマップとに基づいて要求駆動力を設定する。また、要求駆動力設定部70aは、本実施形態では、シーケンシャルシフトモード判定部70dによりシーケンシャルシフトモードであると判定されると、目標エンジン回転数設定部70bにより設定された目標エンジン回転数に基づいて要求駆動力を設定するものでもある。
目標エンジン回転数設定部70bは、目標機関回転数設定手段であり、エンジン22の目標エンジン回転数を設定するものである。目標エンジン回転数設定部70bは、本実施形態では、上記要求駆動力設定部70aにより設定された要求駆動力と車速センサ88により検出された車速V(ペラシャフト回転数)とに基づいて設定された要求パワーと、図4に示すようなエンジントルク、エンジン回転数、要求パワーの関係が設定された目標エンジン回転数を設定するためのマップとに基づいて目標エンジン回転数を設定する。また、目標エンジン回転数設定部70bは、本実施形態では、シーケンシャルシフトモード判定部70dによりシーケンシャルシフトモードであると判定されると、シーケンシャル変速段設定部70eにより設定された操作変速段、すなわちシーケンシャル変速段Yと、車速センサ88により検出された車速V(ペラシャフト回転数)とに基づいて目標エンジン回転数を設定する。
目標変速段設定部70cは、目標変速段設定手段であり、ハイブリッド車両20の走行中の目標変速段Xを設定するものである。目標変速段設定部70cは、予め出力回転数、すなわち車速V(ペラシャフト回転数)を含む複数のパラメータに基づいて設定された複数の推定変速段から、走行中のパラメータに基づいてハイブリッド車両20の走行中の目標変速段Xを設定するものである。目標変速段設定部70cは、本実施形態では、上記要求駆動力設定部70aにより設定された要求駆動力と、アクセルペダルポジションセンサ84により検出されたアクセル開度PAPあるいは車速センサ88により検出された車速V(ペラシャフト回転数)と、図5に示すように要求駆動力、アクセル開度PAP、車速V(ペラシャフト回転数)、推定変速段の関係が設定された目標変速段を設定するためのマップとに基づいて目標変速段Xを設定する。
シーケンシャルシフトモード判定部70dは、変速段操作モード判定手段であり、運転者の操作により操作変速段、すなわちシーケンシャル変速段Yの固定変更を行う変速段操作モード、すなわちシーケンシャルシフトモードであるか否かを判定するものである。シーケンシャルシフトモード判定部70dは、本実施形態では、シフトポジションセンサ82により検出されたシフトポジションSPがシーケンシャルシフトポジションに位置しているか否かを判定するものである。ここで、シフトレバー81は、図12に示すように、例えばパーキングポジション(P)、後進ポジション(R)、ニュートラルポジション(N)、前進ポジション(D)、シーケンシャルシフトポジション(S)、シフトアップポジション(+)、シフトダウンポジション(−)のいずれかの位置に運転者の操作により移動することができる。シーケンシャルシフトモード判定部70dは、シフトレバー81がシーケンシャルシフトポジション(S)に位置すると、シーケンシャルシフトモードであると判定する。なお、シフトレバー81は、シフトアップポジション(+)およびシフトダウンポジション(−)に位置しても、その位置で固定されずシーケンシャルシフトポジション(S)に戻るように設定されている。つまり、運転者がシフトレバー81を操作し、シーケンシャルシフトポジション(S)からシフトアップポジション(+)あるいはシフトダウンポジション(−)に移動させても、シフトレバー81は運転者のシフトレバー81の操作が終了すると、シーケンシャルシフトポジション(S)に戻る。
シーケンシャル変速段設定部70eは、操作変速段設定手段であり、変速段操作モードにおける運転者の操作による操作変速段、すなわちシーケンシャルシフトモードにおける運転者のシフトレバー81の操作によるシーケンシャル変速段Yを設定するものである。シーケンシャル変速段設定部70eは、本実施形態では、シーケンシャル変速段Yを目標変速段設定部70cにより設定された目標変速段Xを基準として設定するものである。シーケンシャル変速段設定部70eは、シーケンシャルシフトモード判定部70dによりシーケンシャルシフトモードであると判定されると、まず目標変速段設定部70cにより設定された目標変速段Xをシーケンシャル変速段Yに設定する(シーケンシャル変速段Y=目標変速段X)。また、シーケンシャル変速段設定部70eは、シーケンシャル変速段変更判定部70fにより運転者の操作によりシーケンシャル変速段の変更、すなわち変速が行われたと判定されると、シーケンシャル変速段Yを現在のシーケンシャル変速段Yに1段(1速)増加あるいは1段(1速)減少して設定する(Y=Y±1)。
シーケンシャル変速段変更判定部70fは、操作変速段変更判定手段であり、シーケンシャル変速段設定部70eにより設定された操作変速段、すなわちシーケンシャル変速段Yが変更されたか否かを判定するものである。つまり、シーケンシャル変速段変更判定部70fは、運転者の操作によりシフトレバー81がシフトアップポジション(+)、シフトダウンポジション(−)のいずれかの位置に移動したか否か、すなわち運転者の操作により変速が行われたか否かを判定するものである。シーケンシャル変速段変更判定部70fは、本実施形態では、運転者の操作によりシーケンシャルシフトポジション(S)に位置するシフトレバー81がシフトアップポジション(+)に位置したとシフトポジションセンサ82が検出することで、設定されたシーケンシャル変速段Yが高速段側に変更、すなわちアップシフトされたと判定するものである。また、シーケンシャル変速段変更判定部70fは、本実施形態では、運転者の操作によりシーケンシャルシフトポジション(S)に位置するシフトレバー81がシフトダウンポジション(−)に位置したとシフトポジションセンサ82が検出することで、設定されたシーケンシャル変速段Yが低速段側に変更、すなわちダウンシフトされたと判定するものである。
基本回生量設定部70gは、基本回生量設定手段であり、蓄電装置、すなわちバッテリ50の基本回生量Dbを設定するものである。基本回生量設定部70gは、上記バッテリECU52から出力される情報に基づいてバッテリ50が単位時間あたりに回生することができる回生量制限値Dmaxに基づいて基本回生量Dbに設定するものである。基本回生量設定部70gは、本実施形態では、回生量制限値Dmaxを基本回生量Dbに設定するものである(Db=Dmax)。ここで、回生量制限値Dmaxは、バッテリ50の耐久性の低下抑制などを考慮して設定される。
回生量設定部70hは、回生量設定手段であり、蓄電装置、すなわちバッテリ50の回生量Dを設定するものである。回生量設定部70hは、基本回生量設定部70gにより設定された基本回生量Dbに基づいて回生量Dを設定するものである。回生量設定部70hは、本実施形態では、基本回生量設定部70gにより設定された基本回生量Dbを回生量Dに設定する(D=Db)。
オーバーシュート判定部70iは、オーバーシュート判定手段であり、取得されたエンジン回転数が設定された操作変速段、すなわちシーケンシャル変速段Yに基づいて設定された目標エンジン回転数を超えることで、オーバーシュートが発生したか否かを判定するものである。オーバーシュート判定部70iは、本実施形態では、シーケンシャル変速段変更判定部70fにより運転者の操作によりダウンシフトがされたと判定された後に、目標エンジン回転数設定部70bによりシーケンシャル変速段Yに基づいて設定された目標エンジン回転数、すなわちシーケンシャル変速段設定部70eにより設定されたダウンシフト後のシーケンシャル変速段Yに基づいて設定された目標エンジン回転数よりも取得されたエンジン回転数が大きくなると、オーバーシュートが発生したと判定するものである。
一時アップ部70jは、一時アップ手段であり、シーケンシャル変速段変更判定部70fにより設定された操作変速段、すなわちシーケンシャル変速段Yが変更されたと判定されると、上記回生量設定部70hにより設定された回生量Dを所定時間だけ増加させるものである。一時アップ部70jは、本実施形態では、シーケンシャル変速段変更判定部70fにより設定されたシーケンシャル変速段Yが高速段側に変更、すなわちアップシフトされたと判定されると、設定された基本回生量Dbに一時アップ量Dpを加えた値を回生量Dに設定する(D=Db+Dp)。また、一時アップ部70jは、本実施形態では、シーケンシャル変速段変更判定部70fにより設定されたシーケンシャル変速段Yが高速段側に変更、すなわちアップシフトされたと判定されるとともに、オーバーシュート判定手段70iによりオーバーシュートが発生したと判定されると、設定された基本回生量Dbに一時アップ量Dpを加えた値を回生量Dに設定する(D=Db+Dp)。つまり、シーケンシャル変速段変更判定部70fにより設定されたシーケンシャル変速段Yが変更されたと判定されると、バッテリ50の回生量をバッテリ50の回生量制限値Dmaxを超えることを許可する。なお、一時アップ量Dpは、任意に設定されるものである。一時アップ量Dpは、例えば一定に設定されていても良いし、ハイブリッド車両20のエンジン22、MG1、MG2の諸元に応じて設定されても良い。また、一時アップ量Dpは、バッテリ50の耐久性の低下などを考慮して設定されることが好ましい。また、所定時間は、任意に設定されるものである。所定時間は、例えば運転者の操作による変速においてMG2の回生制御が行われる場合のMG2の回生制御時間などである。また、ハイブリッドECU70は、バッテリECU52を介して取得したバッテリ残量(SOC)が上限蓄電量、すなわち上限バッテリ残量(SOC)以上である場合は、MG2の回生制御を行わない。従って、一時アップ部70jは、取得したバッテリ残量(SOC)が上限バッテリ残量(SOC)以上である場合、シーケンシャル変速段変更判定部70fにより設定されたシーケンシャル変速段Yが高速段側に変更、すなわちアップシフトされたと判定されても、回生量設定部70hにより設定された回生量Dの増加を行わない。
カウンタ部70kは、タイマー(図示せず)とカウンタ記録媒体(図示せず)を有している。タイマーが時間をカウントし、その時間をカウンタ記録媒体に時々刻々と記録している。ハイブリッドECU70は、カウンタ記録媒体に記録されたカウントを0にクリアすることができる。ハイブリッドECU70は、本実施形態では、シーケンシャル変速段変更判定部70fにより設定されたシーケンシャル変速段Yが高速段側に変更、すなわちアップシフトされたと判定されると、カウンタ記録媒体に記録されているカウンタをクリアする。また、ハイブリッドECU70は、本実施形態では、シーケンシャル変速段変更判定部70fにより設定されたシーケンシャル変速段Yが低速段側に変更、すなわちダウンシフトされたと判定されるとともに、オーバーシュート判定部70iによりオーバーシュートが発生したと判定されると、カウンタ記録媒体に記録されているカウンタをクリアする。
なお、ハイブリッドECU70は、トルク変換運転モード、充放電運転モード、モータ運転モードなどに基づいて、エンジンECU24にエンジン22の運転制御、モータECU40にMG1の力行制御および回生制御、モータECU40にMG2の力行制御および回生制御を行わせるものである。
トルク変換運転モードは、要求駆動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが遊星歯車機構30とMG1とMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようMG1およびMG2を駆動制御する運転モードである。
充放電運転モードは、要求駆動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が遊星歯車機構30とMG1とMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようMG1およびMG2を駆動制御する運転モードである。
モータ運転モードは、エンジン22の運転を停止してMG2からの要求駆動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう駆動制御する運転モードである。
本実施形態では、運転者によりシフトレバー81が前進ポジション(D)や後進ポジション(R)に操作されたときに、エンジン22の効率やバッテリ50の蓄電状態に基づいて上述したトルク変換運転モード、充放電運転モード、モータ運転モードのうちのいずれかのモードでエンジン22の運転制御、MG1、MG2の駆動制御を行う。
また、運転者の操作により、シフトレバー81が前進ポジション(D)に位置しているときのエンジン22の運転停止は、駆動軸としてのリングギヤ軸32aの要求駆動力とバッテリ50の充放電に必要な動力との和として車両全体に要求される動力が、エンジン22を効率よく運転できる範囲を定める所定動力未満のときに行なわれる。
次に、本実施形態にかかるハイブリッド制御装置の基本動作について説明する。ここで、ハイブリッド制御装置の基本動作は、制御周期ごとに繰り返し実行される。
まず、図2に示すように、ハイブリッドECU70は、アクセル開度PAPと、車速V(ペラシャフト回転数)、前回シーケンシャル変速段Ylastの取得を行う(ステップS001)。
次に、ハイブリッドECU70の要求駆動力設定部70aは、要求駆動力を設定する(ステップS002)。ここでは、要求駆動力設定部70aは、上述のように、アクセルペダルポジションセンサ84により検出されたアクセル開度PAPと、車速センサ88により検出された車速V(ペラシャフト回転数)と、図3に示すような要求駆動力を設定するためのマップとに基づいて要求駆動力を設定する。
次に、ハイブリッドECU70は、図2に示すように、要求パワーを設定する。そして、ハイブリッドECU70の目標エンジン回転数設定部70bは、設定された要求パワーに基づいて目標エンジン回転数を設定する(ステップS003)。ここでは、ハイブリッドECU70は、上記要求駆動力設定部70aにより設定された要求駆動力と、車速センサ88により検出された車速V(ペラシャフト回転数)とに基づいて要求パワーを設定する。ここで、要求パワー=要求駆動力×ペラシャフト回転数である。また、目標エンジン回転数設定部70bは、設定された要求パワーと、図4に示すような目標エンジン回転数を設定するためのマップとに基づいて目標エンジン回転数を設定する。具体体には、目標エンジン回転数設定部70bは、マップに設定されているエンジン22の燃費最適線301と要求パワーとに基づいて目標エンジン回転数を設定する。例えば、同図に示すように、設定された要求駆動力から設定された要求パワーがP1である場合、目標エンジン回転数はNeaに設定される。
次に、ハイブリッドECU70の目標変速段設定部70cは、図2に示すように、目標変速段Xを設定する(ステップS004)。ここでは、目標変速段設定部70cは、上述のように、要求駆動力設定部70aにより設定された要求駆動力と、アクセルペダルポジションセンサ84により検出されたアクセル開度PAPあるいは車速センサ88により検出された車速V(ペラシャフト回転数)と、図5に示すように目標変速段を設定するためのマップとに基づいて目標変速段Xを設定する。
ここで、目標変速段設定部70cによる目標変速段Xの設定方法は、上記図5に示す目標変速段を設定するためのマップを用いる方法に限定されない。例えば、上記ステップS003において設定された目標エンジン回転数と、上記ステップS001において取得された車速V(ペラシャフト回転数)とに基づいて、変速比を設定し、設定された変速比と、図7に示すような変速比と変速段との関係が設定されたマップとに基づいて目標変速段Xを設定しても良い。また、例えば、上記ステップS003において設定された目標エンジン回転数と、上記ステップS001において取得された車速V(ペラシャフト回転数)と、図6に示すような各変速段最低エンジン回転数、車速V(ペラシャフト回転数)の関係が設定された目標変速段を設定するためのマップとに基づいて目標変速段Xを設定しても良い。なお、同図において、401は目標変速段が1速の領域、402は同2速の領域、403は同3速の領域、404は同4速の領域、405は同5速の領域、406は同6速の領域をそれぞれ示している。例えば、設定された目標エンジン回転数がNeaであり、車速V(ペラシャフト回転数)がV1であると、目標変速段Xは5速に設定される。
次に、ハイブリッドECU70のシーケンシャルシフトモード判定部70dは、図2に示すように、シーケンシャルシフトモードであるか否か、すなわちシーケンシャルシフトモード実行中であるか否かを判定する(ステップS005)。ここでは、シーケンシャルシフトモード判定部70dは、運転者の操作によりシフトレバー81がシーケンシャルシフトポジション(S)に位置していることをシフトポジションセンサ82が検出したか否かを判定する。
次に、ハイブリッドECU70は、シーケンシャルシフトモード判定部70dによりシーケンシャルシフトモードでないと判定される(ステップS005否定)と、前回のシーケンシャル変速段Ylastをクリアする(ステップS014)。ここでは、ハイブリッドECU70は、運転者の操作によりシフトレバー81がシーケンシャルシフトポジション(S)(シフトアップポジション(+)およびシフトダウンポジション(−)を含む)以外のポジションに位置したとシフトポジションセンサ82が検出すると、シーケンシャル変速段設定部70eにより設定されるシーケンシャル変速段Yをクリアする。従って、ハイブリッドECU70は、制御周期において、前回のシーケンシャル変速段Ylastを取得することができない。
次に、ハイブリッドECU70は、目標エンジントルク、目標MG1回転数、目標MG1トルク、目標MG2トルクを設定する(ステップS013)。ここでは、ハイブリッドECU70は、シーケンシャルシフトモード判定部70dによりシーケンシャルシフトモード実行中でないと判定される(ステップS005否定)と、上記ステップS001において要求駆動力設定部70aにより設定された要求駆動力と、上記ステップS003において目標エンジン回転数設定部70bにより設定された要求駆動力に基づいて設定された目標エンジン回転数とに基づいて、目標エンジントルク、目標MG1回転数、目標MG1トルク、目標MG2トルクを設定する。なお、ハイブリッドECU70は、設定された目標エンジン回転数およびエンジントルクをエンジンECU24に出力し、設定された目標MG1回転数、目標MG1トルク、目標MG2トルクをモータECU40に出力する。そして、エンジンECU24は、設定された目標エンジン回転数およびエンジントルクに基づいてエンジン22の運転制御を行う。また、モータECU40は、設定された目標MG1回転数、目標MG1トルクに基づいてMG1を駆動制御し、設定された目標MG2トルクに基づいてMG2を駆動制御する。
また、ハイブリッドECU70のシーケンシャル変速段設定部70eは、シーケンシャルシフトモード判定部70dによりシーケンシャルシフトモード実行中であると判定される(ステップS005肯定)と、取得された前回のシーケンシャル変速段Ylastがあるか否かを判定する(ステップS006)。ここでは、シーケンシャル変速段設定部70eは、取得された前回のシーケンシャル変速段Ylastがあるか否かを判定することで、シーケンシャルシフトモードの開始時であるか、あるいはシーケンシャルシフトモードが継続中であるかのいずれかを判定する。
次に、シーケンシャル変速段設定部70eは、取得された前回のシーケンシャル変速段Ylastがあると判定する(ステップS006肯定)と、取得された前回のシーケンシャル変速段Ylastをシーケンシャル変速段Yに設定する(ステップS007)。ここでは、シーケンシャル変速段設定部70eは、シーケンシャルシフトモードが継続中であると判定すると、前回の制御周期でシーケンシャル変速段設定部70eにより設定された前回のシーケンシャル変速段Ylastを現在のシーケンシャル変速段Yに設定する。
また、シーケンシャル変速段設定部70eは、取得された前回のシーケンシャル変速段Ylastがないと判定する(ステップS006否定)と、目標変速段設定部70cにより設定された目標変速段Xをシーケンシャル変速段Yに設定する(ステップS008)。ここでは、シーケンシャル変速段設定部70eは、シーケンシャルシフトモードが開始された直後であると判定すると、設定された要求駆動力に基づいて設定された目標エンジン回転数に基づいて設定された目標変速段Xをシーケンシャルシフトモード開始時のシーケンシャル変速段Yに設定する。
次に、ハイブリッドECU70のシーケンシャル変速段変更判定部70fは、変速が行われたか否かを判定する(ステップS009)。ここでは、シーケンシャル変速段変更判定部70fは、運転者の操作によりシーケンシャルシフトポジション(S)に位置するシフトレバー81がシフトアップポジション(+)、あるいはシフトダウンポジション(−)に位置したとシフトポジションセンサ82が検出することで、運転者の操作によりアップシフトあるいはダウンシフトのいずれかが行われたか否かを判定する。
次に、シーケンシャル変速段設定部70eは、シーケンシャル変速段変更判定部70fにより変速が行われたと判定される(ステップS009肯定)と、変速に基づいてシーケンシャル変速段Yを設定する(ステップS010)。ここでは、シーケンシャル変速段設定部70eは、運転者の操作によりシーケンシャルシフトポジション(S)に位置するシフトレバー81がシフトアップポジション(+)に位置したとシフトポジションセンサ82が検出することで、シーケンシャル変速段変更判定部70fにより運転者の操作によりアップシフトが行われたと判定されると、シーケンシャル変速段Yを現在設定されているシーケンシャル変速段Yに1段(1速)増加して設定する(Y=Y+1)。また、シーケンシャル変速段設定部70eは、運転者の操作によりシーケンシャルシフトポジション(S)に位置するシフトレバー81がシフトダウンポジション(−)に位置したとシフトポジションセンサ82が検出することで、シーケンシャル変速段変更判定部70fにより運転者の操作によりダウンシフトが行われたと判定されると、シーケンシャル変速段Yを現在設定されているシーケンシャル変速段Yに1段(1速)減少して設定する(Y=Y−1)。
次に、目標エンジン回転数設定部70bは、設定されたシーケンシャル変速段Yと、取得された車速V(ペラシャフト回転数)とに基づいて目標エンジン回転数を設定する(ステップS011)。ここでは、目標エンジン回転数設定部70bは、シーケンシャルシフトモード判定部70dによりシーケンシャルシフトモードであると判定されると、シーケンシャル変速段設定部70eにより設定されたシーケンシャル変速段Y(変速が行われていない場合は前回のシーケンシャル変速段Y(=Ylast)、変速が行われている場合は変速後のシーケンシャル変速段Y(=Y±1))と、車速センサ88により取得された車速Vとに基づいて設定される。例えば、目標エンジン回転数設定部70bは、上記推定変速段ごとに変速比を予め設定しておき、シーケンシャル変速段Yと一致する推定変速段に対応する変速比と、取得された車速V(ペラシャフト回転数)とに基づいて目標エンジン回転数を設定しても良い。
次に、要求駆動力設定部70aは、上記設定された目標エンジン回転数に基づいて要求駆動力を設定する(ステップS012)。ここでは、要求駆動力設定部70aは、シーケンシャルシフトモード判定部70dによりシーケンシャルシフトモードであると判定されると、目標エンジン回転数設定部70bにより設定されたシーケンシャル変速段Yに基づいて設定された目標エンジン回転数に基づいて要求駆動力を設定する。要求駆動力設定部70aは、例えば、設定された要求パワーを変更しない条件であれば、シーケンシャル変速段Yが5速から4速に変更され、目標エンジン回転数がNeaから変速後のシーケンシャル変速段Yに基づいてNeb(>Nea)に設定されると、上記アクセル開度PAPと、車速V(ペラシャフト回転数)と、図3に示すような要求駆動力を設定するためのマップとに基づいて設定された要求駆動力よりも要求駆動力を小さく設定する。
次に、ハイブリッドECU70は、目標エンジントルク、目標MG1回転数、目標MG1トルク、目標MG2トルクを設定する(ステップS013)。ここでは、ハイブリッドECU70は、シーケンシャルシフトモード判定部70dによりシーケンシャルシフトモード実行中であると判定される(ステップS005肯定)と、上記ステップS011において目標エンジン回転数設定部70bにより設定されたシーケンシャル変速段Yに基づいて設定された目標エンジン回転数と、ステップS012において要求駆動力設定部70aにより設定された目標エンジン回転数に基づいて設定された要求駆動力とに基づいて、目標エンジントルク、目標MG1回転数、目標MG1トルク、目標MG2トルクを設定する。
上述のように、本実施形態にかかるハイブリッド車両20においては、シーケンシャルシフトモード時でない場合、アクセル開度PAPと車速V(ペラシャフト回転数)に基づいて要求駆動力が設定され、要求駆動力に基づいて目標エンジン回転数が設定され、設定された要求駆動力および目標エンジン回転数に基づいてエンジン22の運転制御、MG1およびMG2の駆動制御が行われる。一方、シーケンシャルシフトモード時である場合、運転者がシフトレバー81を操作することにより、設定されたシーケンシャル変速段Yと車速V(ペラシャフト回転数)とに基づいて目標エンジン回転数が設定され、設定された目標エンジン回転数に基づいて要求駆動力が設定され、設定された目標エンジン回転数および要求駆動力に基づいてエンジン22の運転制御、MG1およびMG2の駆動制御が行われる。
ここで、本実施形態にかかるハイブリッド車両20においては、例えば、ハイブリッド車両20が被駆動状態となると、エンジン22への燃料供給が停止されることで、エンジン22の運転が一時停止され、モータECU40によりMG2の回生制御が行われる。モータECU40によるMG2の回生制御は、ハイブリッドECU70によりシーケンシャル変速段変更判定手段により設定されたシーケンシャル変速段Yが変更されたと判定されると、すなわちシーケンシャルシフトモード時に変速が行われる状態でも行われるものである。つまり、シーケンシャルシフトモード時に変速が行われる状態において、MG2の回生制御を行うことでMG2が発生した電力に基づいてモータECU40によるMG1の力行制御およびバッテリECU52によるバッテリ50の蓄電制御が行われる場合がある。この場合、MG1の力行制御は、MG1がエンジン22に遊星歯車機構30を介してMG1トルクを伝達することができるので、燃料供給が停止され、エンジントルクを発生していないエンジン22を変速後のシーケンシャル変速段Yに基づいて設定された目標エンジン回転数まで回転させるために、MG2が発電した電力を消費して行われる。また、バッテリ50の蓄電制御は、MG2が発生する電力のうちMG1の力行制御で消費された電力を除いた分である回生可能電力を消費してバッテリ50を蓄電するために行われる。ここで、バッテリ50の蓄電制御は、後述する設定された回生量Dに基づいて行われる。
従って、シーケンシャルシフトモード時に変速が行われ、MG2の回生制御が行われ、MG2で発電した電力は、MG1の力行制御およびバッテリ50の蓄電制御により消費されることとなる。ハイブリッドECU70は、回生可能電力が回生量Dに基づいたバッテリ50の蓄電制御によるバッテリ消費電力を超えた場合、回生可能電力とバッテリ消費電力との差分をMG1の力行制御で消費するように、モータECU40によりMG1の力行制御を行わせる。つまり、回生可能電力がバッテリ50の回生量Dに基づいたバッテリ消費電力を超えた場合は、MG1の力行制御によるMG1消費電力を増加することとなる。つまり、回生可能電力がバッテリ50の回生量Dに基づいたバッテリ消費電力を超えた場合、回生可能電力がバッテリ50の基本回生量を超えない場合のMG1消費電力、すなわちエンジン22を目標エンジン回転数まで回転させるために必要な基本MG1消費電力よりもMG1消費電力が増加することとなる。
次に、本実施形態にかかるバッテリ50の回生量設定動作について説明する。ここで、バッテリ50の基本動作は、制御周期ごとに繰り返し実行される。
まず、ハイブリッドECU70の基本回生量設定部70gは、図8に示すように、基本回生量Dbを設定する(ステップS101)。ここでは、基本回生量設定部70gは、バッテリ50の回生量制限値Dmaxを基本回生量Dbに設定する(Db=Dmax)。
次に、シーケンシャルシフトモード判定部70dは、シーケンシャルシフトモードであるか否か、すなわちシーケンシャルシフトモード実行中であるか否かを判定する(ステップS102)。ここでは、シーケンシャルシフトモード判定部70dは、運転者の操作によりシフトレバー81がシーケンシャルシフトポジション(S)に位置していることをシフトポジションセンサ82が検出したか否かを判定する。
次に、シーケンシャル変速段変更判定部70fは、シーケンシャルシフトモード判定部70dによりシーケンシャルシフトモードであると判定される(ステップS102肯定)と、運転者がアップシフトの操作を行ったか否かを判定する(ステップS103)。ここでは、シーケンシャル変速段変更判定部70fは、運転者の操作によりシーケンシャルシフトポジション(S)に位置するシフトレバー81がシフトアップポジション(+)に位置したとシフトポジションセンサ82が検出することで、運転者がアップシフトの操作を行ったか否か、すなわち設定されたシーケンシャル変速段Yが高速段側に変更されたか否を判定する。なお、ハイブリッドECU70は、シーケンシャルシフトモード判定部70dによりシーケンシャルシフトモードでないと判定される(ステップS102否定)と、後述するステップS107を実行する。
次に、ハイブリッドECU70は、シーケンシャル変速段変更判定部70fにより運転者がアップシフトの操作を行ったと判定される(ステップS103肯定)と、カウンタ部70kのカウントクリアを行う(ステップS106)。ここでは、ハイブリッドECU70は、運転者がアップシフトの操作を行ったと判定されると、カウンタ部70のカウント値Kをクリア、すなわち0とする(K=0)。
また、ハイブリッドECU70は、シーケンシャル変速段変更判定部70fにより運転者がアップシフトの操作を行っていないと判定される(ステップS103否定)と、運転者がダウンシフトの操作を行ったか否かを判定する(ステップS104)。ここでは、シーケンシャル変速段変更判定部70fは、運転者の操作によりシーケンシャルシフトポジション(S)に位置するシフトレバー81がシフトダウンポジション(−)に位置したとシフトポジションセンサ82が検出することで、運転者がダウンシフトの操作を行ったか否か、すなわち設定されたシーケンシャル変速段Yが低速段側に変更されたか否を判定する。
次に、ハイブリッドECU70のオーバーシュート判定部70iは、シーケンシャル変速段変更判定部70fにより運転者がダウンシフトの操作を行ったと判定される(ステップS104肯定)と、オーバーシュートが発生したか否かを判定する(ステップS105)。ここでは、オーバーシュート判定部70iは、取得されたエンジン回転数がシーケンシャル変速段設定部70eにより設定されたダウンシフト後のシーケンシャル変速段Yに基づいて設定された目標エンジン回転数よりも大きくなったか否かを判定する。なお、ハイブリッドECU70は、シーケンシャル変速段変更判定部70fにより運転者がダウンシフトの操作を行っていないと判定される(ステップS104否定)と、後述するステップS107を実行する。
次に、ハイブリッドECU70は、オーバーシュート判定部70iによりオーバーシュートが発生したと判定される(ステップS105肯定)と、カウンタ部70kのカウントクリアを行う(ステップS106)。ここでは、ハイブリッドECU70は、運転者がダウンシフトの操作を行ったと判定されるとともに、オーバーシュートが発生したと判定されると、カウンタ部70のカウント値Kをクリア、すなわち0とする(K=0)。なお、ハイブリッドECU70は、オーバーシュート判定部70iによりオーバーシュートが発生していないと判定される(ステップS105否定)と、後述するステップS107を実行する。
次に、ハイブリッドECU70の回生量設定部70hは、バッテリ50の回生量Dを設定する(ステップS107)。ここでは、回生量設定部70hは、上記基本回生量設定部70gにより設定された基本回生量Dbを回生量Dに設定する(D=Db)。つまり、回生量設定部70hは、バッテリ50の回生量制限値Dmaxを回生量Dに設定する。
次に、ハイブリッドECU70は、カウント値Kが所定値KT1以下であるか否かを判定する(ステップS108)。ここでは、運転者によりアップシフトがされてから、あるいは運転者によりダウンシフトされるとともにオーバーシュートが発生してから、上述する一時アップ部70jにより回生量Dを増加する所定時間が経過したか否かを判定するものである。従って、所定値KT1は、一時アップ部70jにより回生量設定部70hにより設定された回生量Dを増加させる所定時間に基づいて設定される。
次に、ハイブリッドECU70の一時アップ部70jは、カウント値Kが所定値KT1以下であると判定する(ステップS108肯定)と、回生量Dを一時アップする(ステップS109)。ここでは、一時アップ部70jは、運転者がアップシフトの操作を行ったと判定された場合、あるいは運転者がダウンシフトの操作を行ったと判定されるとともに、オーバーシュートが発生したと判定された場合に、基本回生量設定部70gにより設定された基本回生量Dbに一時アップ量Dpを加えた値を回生量Dとする(D=Db+Dp)。つまり、一時アップ部70jは、運転者がアップシフトの操作を行った場合、あるいは運転者がダウンシフトの操作を行うとともに、オーバーシュートが発生した場合に、バッテリ50の回生量制限値Dmaxに一時アップ量Dpを加えた値を回生量Dに設定する。従って、一時アップ部70jは、運転者がアップシフトの操作を行った場合、あるいは運転者がダウンシフトの操作を行うとともに、オーバーシュートが発生した場合に、回生量Dがバッテリ50の回生量制限値Dmaxを超えることを許可する。
次に、ハイブリッドECU70は、カウンタ部70kのカウントアップを行う(ステップS110)。ここでは、ハイブリッドECU70は、カウンタ部70kのカウント値Kを1つ増加する(K=K+1)。従って、ハイブリッドECU70の一時アップ部70jは、カウント値Kが所定値KT1を超えたと判定される(ステップS108否定)まで、設定された回生量Dを増加することとなる。これにより、一時アップ部70jは、運転者がアップシフトの操作を行った場合、あるいは運転者がダウンシフトの操作を行うとともに、オーバーシュートが発生した場合に、設定された回生量Dを所定時間だけ増加させる。
以上のように、本実施形態にかかるハイブリッド車両20によれば、一時アップ部70jが設定されたシーケンシャル変速Yが変更された、すなわち運転者の操作により変速が行われた場合に、回生量Dを所定時間だけ増加させる。従って、例えば、運転者の操作によりアップシフトが行われる場合は、図9に示すように、運転者がアップシフトの操作を行うことで、シーケンシャル変速段変更判定部70fにより運転者がアップシフトの操作を行ったと判定される(同図T1)と、回生量Dが増加される。従って、運転者のアップシフトが行われた後に設定される回生量D2は、運転者のアップシフトが行われる前に設定される回生量D1よりも一時アップ量Dpだけ増加することとなる。また、例えば、運転者の操作によりダウンシフトが行われる場合は、同図に示すように、運転者がダウンシフトの操作を行うことで、シーケンシャル変速段変更判定部70fにより運転者がダウンシフトの操作を行ったと判定されるととともに、オーバーシュート判定部70iによりオーバーシュートが発生したと判定される(同図T3)と、回生量Dが増加される。従って、運転者のダウンシフトが行われた後に設定される回生量D4は、運転者のダウンシフトが行われる前に設定される回生量D3よりも一時アップ量Dpだけ増加することとなる。つまり、運転者の操作により変速が行われた場合に、バッテリ50による回生量が増加するので、バッテリ消費電力を増加することができる。従って、MG2の回生制御によりMG2が発生する電力から基本MG1消費電力を引いた値である回生可能電力がバッテリ消費電力を超えることを抑制することができる。また、回生可能電力がバッテリ消費電力を超えても、回生可能電力とバッテリ消費電力との差分を小さくすることができる。
従って、例えば、運転者の操作によりアップシフトが行われる場合は、図10に示すように、運転者がアップシフトの操作を行うことで、シーケンシャル変速段変更判定部70fにより運転者がアップシフトの操作を行ったと判定される(同図T1)と、目標エンジン回転数がNe1からNe2まで減少する。このとき、上述のように、運転者がアップシフトの操作を行った場合は、回生可能電力がバッテリ消費電力を超えても、バッテリ消費電力を増加することができるので、MG2が発生する電力とバッテリ消費電力との差分と、基本MG1消費電力との差分を小さくすることができる。従って、従来のように、運転者の操作による変速にかかわらず回生量Dを増加することができない場合において、回生可能電力がバッテリ消費電力を超え、回生可能電力とバッテリ消費電力との差分がMG1の力行制御で消費されることで、エンジン22のエンジン回転数が目標エンジン回転数であるNe2に収束しない場合(同図ΔNe1)と比較して、運転者の操作によりアップシフトが行われた際に、回生可能電力がMG1の力行制御により消費されることが抑制でき、目標エンジン回転数Ne2に対するエンジン22のエンジン回転数の収束性を向上することができる。
また、例えば、運転者の操作によりダウンシフトが行われる場合は、図11に示すように、運転者がダウンシフトの操作を行うことで、シーケンシャル変速段変更判定部70fにより運転者がダウンシフトの操作を行ったと判定され(同図T2)、目標エンジン回転数がNe3からNe4まで増加する。このとき、上述のように、運転者がダウンシフトの操作を行った後、オーバーシュート判定部70iによりオーバーシュートが発生したと判定される(同図T3)場合は、回生可能電力がバッテリ消費電力を超えても、バッテリ消費電力を増加することができるので、MG2が発生する電力とバッテリ消費電力との差分と、基本MG1消費電力との差分を小さくすることができる。従って、従来のように、運転者の操作による変速にかかわらず回生量Dを増加することができない場合において、回生可能電力がバッテリ消費電力を超え、回生可能電力とバッテリ消費電力との差分がMG1の力行制御で消費されることで、エンジン22のエンジン回転数が目標エンジン回転数であるNe4に収束しない場合(同図ΔNe2)と比較して、運転者の操作によりダウンシフトが行われた際に、回生可能電力がMG1の力行制御により消費されることが抑制でき、目標エンジン回転数Ne2に対するエンジン22のエンジン回転数の収束性を向上することができる。
(第2実施形態)
図13、図14を参照して、第2実施形態にかかるハイブリッド車両について説明する。図13は、バッテリの構成例を示す図である。図14は、実施形態2にかかるバッテリの回生量設定動作フローを示す図である。なお、第2実施形態にかかるハイブリッド車両の基本的構成は、第1実施形態にかかるハイブリッド車両20の基本的構成とほぼ同一であるので、同一箇所についての説明は省略する。また、第2実施形態にかかるハイブリッド制御装置の基本動作は、第1実施形態にかかるハイブリッド制御装置の基本動作とほぼ同一であるので、同一箇所についての説明は省略する。
図13、図14を参照して、第2実施形態にかかるハイブリッド車両について説明する。図13は、バッテリの構成例を示す図である。図14は、実施形態2にかかるバッテリの回生量設定動作フローを示す図である。なお、第2実施形態にかかるハイブリッド車両の基本的構成は、第1実施形態にかかるハイブリッド車両20の基本的構成とほぼ同一であるので、同一箇所についての説明は省略する。また、第2実施形態にかかるハイブリッド制御装置の基本動作は、第1実施形態にかかるハイブリッド制御装置の基本動作とほぼ同一であるので、同一箇所についての説明は省略する。
本実施形態にかかるハイブリッド車両20は、図13に示すように、バッテリ50が第1バッテリであるBATT1および第2バッテリであるBATT2により構成されている。
バッテリECU52は、バッテリ50のBATT1およびBATT2をそれぞれ制御するものである。つまり、バッテリECU52は、本実施形態では、BATT1の蓄電制御および放電制御と、BATT2の蓄電制御および放電制御を行うものである。ここで、ハイブリッドECU70は、基本的にバッテリECU52によりBATT1のみの蓄電制御および放電制御を行わせる。ハイブリッドECU70は、BATT1のバッテリ残量(SOC1)が上限バッテリ残量(SOCmax1)以上となる場合や、BATT1のバッテリ残量(SOC1)が下限バッテリ残量(SOCmin1)以下となる場合に、バッテリECU52によりBATT2の蓄電制御および放電制御を行わせる。
基本回生量設定部70gは、上記バッテリECU52から出力される情報に基づいてBATT1が単位時間あたりに回生することができる回生量制限値Dmax1を基本回生量Dbに設定するものである(Db=Dmax1)。ここで、回生量制限値Dmax1は、BATT1の耐久性の低下抑制などを考慮して設定される。
一時アップ部70jは、シーケンシャル変速段変更判定部70fにより設定された操作変速段、すなわちシーケンシャル変速段Yが変更されたと判定されると、バッテリECU52によりBATT1の蓄電制御およびBATT2の蓄電制御を行わせる。これにより、一時アップ部70jは、上記基本回生量設定部70gによりBATT1の回生量制限値Dmax1に基づいて設定された基本回生量Dbに、一時アップ量としてBATT2の回生量制限値Dmax2を加えることで、回生量Dを所定時間だけ増加させる。一時アップ部70jは、本実施形態では、シーケンシャル変速段変更判定部70fにより設定されたシーケンシャル変速段Yが高速段側に変更、すなわちアップシフトされたと判定されると、設定された基本回生量Dbに一時アップ量Dmax2を加えた値を回生量Dに設定する(D=Db+Dmax2)。また、一時アップ部70jは、本実施形態では、シーケンシャル変速段変更判定部70fにより設定されたシーケンシャル変速段Yが低速段側に変更、すなわちダウンシフトされたと判定されるとともに、オーバーシュート判定部70iによりオーバーシュートが発生したと判定されると、設定された基本回生量Dbに一時アップ量Dmax2を加えた値を回生量Dに設定する(D=Db+Dmax2)。つまり、シーケンシャル変速段変更判定部70fにより設定されたシーケンシャル変速段Yが変更されたと判定されると、バッテリ50の回生量Dをバッテリ50の一部であるBATT1の回生量制限値Dmax1を超えることを許可する。
次に、本実施形態にかかるバッテリ50の回生量設定動作について説明する。ここで、バッテリ50の基本動作は、制御周期ごとに繰り返し実行される。なお、第2実施形態にかかるバッテリ50の回生量設定動作は、第1実施形態にかかるバッテリ50の回生量設定動作とほぼ同一であるので、同一箇所についての説明は、簡略化あるいは省略する。
まず、ハイブリッドECU70の基本回生量設定部70gは、図14に示すように、基本回生量Dbを設定する(ステップS201)。ここでは、基本回生量設定部70gは、バッテリ50のBATT1の回生量制限値Dmax1を基本回生量Dbに設定する(Db=Dmax1)。
次に、シーケンシャルシフトモード判定部70dは、シーケンシャルシフトモードであるか否か、すなわちシーケンシャルシフトモード実行中であるか否かを判定する(ステップS202)。
次に、シーケンシャル変速段変更判定部70fは、シーケンシャルシフトモード判定部70dによりシーケンシャルシフトモードであると判定される(ステップS202肯定)と、運転者がアップシフトの操作を行ったか否かを判定する(ステップS203)。
次に、ハイブリッドECU70は、シーケンシャル変速段変更判定部70fにより運転者がアップシフトの操作を行ったと判定される(ステップS203肯定)と、カウンタ部70kのカウントクリアを行う(ステップS206)。ここでは、ハイブリッドECU70は、運転者がアップシフトの操作を行ったと判定されると、カウンタ部70kのカウント値Kをクリア、すなわち0とする(K=0)。
また、ハイブリッドECU70は、シーケンシャル変速段変更判定部70fにより運転者がアップシフトの操作を行っていないと判定される(ステップS203否定)と、運転者がダウンシフトの操作を行ったか否かを判定する(ステップS204)。
次に、ハイブリッドECU70のオーバーシュート判定部70iは、シーケンシャル変速段変更判定部70fにより運転者がダウンシフトの操作を行ったと判定される(ステップS204肯定)と、オーバーシュートが発生したか否かを判定する(ステップS205)。
次に、ハイブリッドECU70は、オーバーシュート判定部70iによりオーバーシュートが発生したと判定される(ステップS205肯定)と、カウンタ部70kのカウントクリアを行う(ステップS206)。
次に、ハイブリッドECU70の回生量設定部70hは、バッテリ50の回生量Dを設定する(ステップS207)。
次に、ハイブリッドECU70は、カウント値Kが所定値KT1以下であるか否かを判定する(ステップS208)。
次に、ハイブリッドECU70の一時アップ部70jは、カウント値Kが所定値KT1以下であると判定する(ステップS208肯定)と、回生量Dを一時アップする(ステップS209)。ここでは、一時アップ部70jは、運転者がアップシフトの操作を行ったと判定された場合、あるいは運転者がダウンシフトの操作を行ったと判定されるとともに、オーバーシュートが発生したと判定された場合に、基本回生量設定部70gにより設定された基本回生量Dbに一時アップ量Dmax2を加えた値を回生量Dとする(D=Db+Dmax2)を増加する。つまり、一時アップ部70jは、運転者がアップシフトの操作を行った場合、あるいは運転者がダウンシフトの操作を行うとともに、オーバーシュートが発生した場合に、バッテリ50のBATT1の回生量制限値Dmax1に一時アップ量としてBATT2の回生量制限値Dmax2を加えた値を回生量Dに設定する。従って、一時アップ部70jは、運転者がアップシフトの操作を行った場合、あるいは運転者がダウンシフトの操作を行うとともに、オーバーシュートが発生した場合に、回生量Dがバッテリ50のBATT1の回生量制限値Dmax1を超えることを許可する。
次に、ハイブリッドECU70は、カウンタ部70kのカウントアップを行う(ステップS210)。
以上のように、本実施形態にかかるハイブリッド車両20によれば、上記第1実施形態と同様に、運転者の操作により変速が行われた際に、回生可能電力がMG1の力行制御により消費されることが抑制でき、目標エンジン回転数に対するエンジン22のエンジン回転数の収束性を向上することができる。また、バッテリ50の回生量Dを増加するが、増加した回生量Dは、BATT1の回生量制限値Dmax1およびBATT2の回生量制限値Dmax2の合計値を超えないので、BATT1およびBATT2の耐久性の低下を抑制することができ、バッテリ50の耐久性の低下を抑制することができる。
以上のように、本発明にかかるハイブリッド車両は、内燃機関と、第一の電動発電機と、内燃機関と第一の電動発電機からの動力を合成または分配する動力合成分配機構と、動力合成分配機構と駆動輪の間に設けられた第二の電動発電機とを備えるハイブリッド車両に有用であり、特に、運転者の操作により変速が行われた際に、目標機関回転数に対する内燃機関の機関回転数の収束性を向上するのに適している。
20 ハイブリッド車両
22 エンジン(内燃機関)
24 エンジンECU(ハイブリッド制御装置)
26 クランクシャフト
28 ダンパ
30 遊星歯車機構
31 サンギヤ
32 リングギヤ
32a リングギヤ軸(駆動軸)
33 ピニオンギヤ
34 キャリア
35 減速ギヤ
40 モータECU(ハイブリッド制御装置)
41 インバータ
42 インバータ
43 回転位置検出センサ
44 回転位置検出センサ
50 バッテリ(蓄電装置)
51 温度センサ
52 バッテリECU(ハイブリッド制御装置)
54 電力ライン
60 ギヤ機構
62 デファレンシャルギヤ
63a 駆動輪
63b 駆動輪
70 ハイブリッドECU(ハイブリッド制御装置)
70a 要求駆動力設定部(要求駆動力設定手段)
70b 目標エンジン回転数設定部(目標機関回転数設定手段)
70c 目標変速段設定部(目標変速段設定手段)
70d シーケンシャルシフトモード判定部(変速段操作モード判定手段)
70e シーケンシャル変速段設定部(操作変速段設定手段)
70f シーケンシャル変速段変更判定部(操作変速段変更判定手段)
70g 基本回生量設定部(基本回生量設定手段)
70h 回生量設定部(回生量設定手段)
70i オーバーシュート判定部(オーバーシュート判定手段)
70j 一時アップ部(一時アップ手段)
70k カウンタ部
80 イグニッションスイッチ
81 シフトレバー
82 シフトポジションセンサ
83 アクセルペダル
84 アクセルペダルポジションセンサ
85 ブレーキペダル
86 ブレーキペダルポジションセンサ
88 車速センサ
401 1速の領域
402 2速の領域
403 3速の領域
404 4速の領域
405 5速の領域
406 6速の領域
PAP アクセル開度
MG1 第一の電動発電機
MG2 第二の電動発電機
SP シフトポジション
V 車速(ペラシャフト回転数)
22 エンジン(内燃機関)
24 エンジンECU(ハイブリッド制御装置)
26 クランクシャフト
28 ダンパ
30 遊星歯車機構
31 サンギヤ
32 リングギヤ
32a リングギヤ軸(駆動軸)
33 ピニオンギヤ
34 キャリア
35 減速ギヤ
40 モータECU(ハイブリッド制御装置)
41 インバータ
42 インバータ
43 回転位置検出センサ
44 回転位置検出センサ
50 バッテリ(蓄電装置)
51 温度センサ
52 バッテリECU(ハイブリッド制御装置)
54 電力ライン
60 ギヤ機構
62 デファレンシャルギヤ
63a 駆動輪
63b 駆動輪
70 ハイブリッドECU(ハイブリッド制御装置)
70a 要求駆動力設定部(要求駆動力設定手段)
70b 目標エンジン回転数設定部(目標機関回転数設定手段)
70c 目標変速段設定部(目標変速段設定手段)
70d シーケンシャルシフトモード判定部(変速段操作モード判定手段)
70e シーケンシャル変速段設定部(操作変速段設定手段)
70f シーケンシャル変速段変更判定部(操作変速段変更判定手段)
70g 基本回生量設定部(基本回生量設定手段)
70h 回生量設定部(回生量設定手段)
70i オーバーシュート判定部(オーバーシュート判定手段)
70j 一時アップ部(一時アップ手段)
70k カウンタ部
80 イグニッションスイッチ
81 シフトレバー
82 シフトポジションセンサ
83 アクセルペダル
84 アクセルペダルポジションセンサ
85 ブレーキペダル
86 ブレーキペダルポジションセンサ
88 車速センサ
401 1速の領域
402 2速の領域
403 3速の領域
404 4速の領域
405 5速の領域
406 6速の領域
PAP アクセル開度
MG1 第一の電動発電機
MG2 第二の電動発電機
SP シフトポジション
V 車速(ペラシャフト回転数)
Claims (3)
- 内燃機関と、
第一の電動発電機と、
前記内燃機関および前記第一の電動発電機からの動力を合成または分配する動力合成分配機構と、
前記動力合成分配機構と駆動輪の間に設けられた第二の電動発電機と、
前記第一の電動発電機および前記第二の電動発電機との間で電力の授受を行う蓄電装置と、
前記内燃機関の運転制御、前記第一の電動発電機および前記第二の電動発電機のそれぞれに対して力行制御および回生制御、前記蓄電装置の蓄電制御および放電制御を行うハイブリッド制御装置と、
を備えたハイブリッド車両において、
前記ハイブリッド制御装置は、
運転者が要求する要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
前記設定された要求駆動力に基づいて前記内燃機関の目標機関回転数を設定する目標機関回転数設定手段と、
予め出力回転数を含む複数のパラメータに基づいて設定された複数の推定変速段から、走行中の前記パラメータに基づいて前記走行中の目標変速段を設定する目標変速段設定手段と、
運転者の操作により操作変速段の固定変更を行う変速段操作モードであるか否かを判定する変速段操作モード判定手段と、
前記設定された目標変速段を基準として、変速段操作モードにおける前記運転者の操作による操作変速段を設定する操作変速段設定手段と、
前記設定された操作変速段が変更されたか否かを判定する操作変速段変更判定手段と、
前記蓄電装置の回生量制限値に基づいて基本回生量を設定する基本回生量設定手段と、
前記設定された基本回生量に基づいて回生量を設定する回生量設定手段と、
を有するとともに、
前記変速段操作モード判定手段により前記変速段操作モードであると判定されると、前記目標機関回転数設定手段が前記設定された操作変速段に基づいて前記目標機関回転数を設定するものであり、
前記第二の電動発電機の回生制御時に、当該第二の電動発電機が発生した電力を用いて、前記設定された目標機関回転数に基づいた前記第一の電動発電機の力行制御および前記設定された回生量に基づいた前記蓄電装置の蓄電制御を行うものであり、
前記操作変速段変更判定手段により前記設定された操作変速段が変更されたと判定されると、前記設定された回生量を所定時間だけ増加させる一時アップ手段をさらに有する
ことを特徴とするハイブリッド車両。 - 請求項1に記載のハイブリッド車両において、
前記操作変速段変更判定手段は、前記設定された操作変速段が高速段側に変更されたか否かを判定するものであり、
前記一時アップ手段は、前記操作変速段変更判定手段により前記設定された操作変速段が高速段側に変更されたと判定されると、前記設定された回生量を所定時間だけ増加させる
ことを特徴とするハイブリッド車両。 - 請求項1または2に記載のハイブリッド車両において、
前記ハイブリッド制御装置は、
前記内燃機関の機関回転数を取得する回転数取得手段と、
前記取得された機関回転数が前記設定された操作変速段に基づいて変更された目標機関回転数を超えて、オーバーシュートが発生したか否かを判定するオーバーシュート判定手段と、
をさらに有し、
前記操作変速段変更判定手段は、前記設定された操作変速段が低速段側に変更されたか否かを判定するものであり、
前記一時アップ手段は、前記操作変速段変更判定手段により前記設定された操作変速段が低速段側に変更されたと判定され、かつ前記オーバーシュート判定手段により前記オーバーシュートが発生したと判定されると、前記設定された回生量を所定時間だけ増加させる
ことを特徴とするハイブリッド車両。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008175989A JP2010013001A (ja) | 2008-07-04 | 2008-07-04 | ハイブリッド車両 |
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---|---|
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Family Applications (1)
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JP2008175989A Pending JP2010013001A (ja) | 2008-07-04 | 2008-07-04 | ハイブリッド車両 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2008
- 2008-07-04 JP JP2008175989A patent/JP2010013001A/ja active Pending
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