JP2010012570A - 油溝形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】狭い間隔でも硬化部と軟質部のパターンが形成でき、これにより潤滑性能に優れた油溝を形成する油溝形成方法を提供する。
【解決手段】熱処理加工されるワークWを回転させて回転軸方向に所定の送りピッチPで送り動作させながら、所定のパワーでワークWの外周面上をレーザ光LBで照射して加熱するレーザ加熱工程と、ワークWのレーザ光LBが照射される加熱領域に、レーザ加熱工程と同時に冷却液を供給してワークWを冷却する冷却工程と、レーザ加熱工程及び冷却工程の後に、ワークWの外周面上を弾性砥石により加工を施す加工工程と、を行なうことによりワークWの外周面上に油溝を形成する方法とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、油溝形成方法に関し、特に、レーザ照射による熱処理を利用した油溝形成方法に関する。
円形断面を有する摺動部品(例えば、内燃機関のエンジンハルブの軸等)において、その使用条件が特に過酷な場合には、しばしば回転体との摺動不可能な、いわゆる焼付きを起こす。かかる障害を起さないために、様々な摺動部材を選定したり摺動部の熱処理により対策を施している。その対策の1つとして、摺動部にレーザ照射加熱し断続的な硬化層を形成する方法がある(例えば、特許文献1)。
この方法は、レーザ光線の照射により、ワーク表面に集光された部分は局所的に急速に加熱され、ワーク表面部の金属が溶融され、また母材への熱拡散による自冷作用が作用し、レーザ光線の照射後に溶融部分が急冷され硬化する。このようにして、ワーク表面部のレーザ溶融硬化処理が行われる。溶融硬化部表面の幅の中央部に、元の母材よりも突出した凸部が形成され、その両側に元の母材よりも凹んだ凹部が形成されている。この凹部に潤滑油が保持され、この潤滑油によりワークが潤滑される。
しかし、特許文献1に示された方法は、摺動部品にレーザ照射加熱する事で焼入れや溶融による硬化部を形成するので、硬化部と軟質部のパターン(間隔)を制御する事が困難である。すなわち、硬化部間を十分に離した処理であれば問題はないが、極力硬化部間を狭めたい場合(摺動部が少ない場合)に、一旦形成した硬化部の近辺を再加熱する事によって焼戻し軟化が生じてしまう。それにより必要な部位に硬化部を形成する事ができないという問題がある。
特開平7−91214号公報
従って、本発明の目的は、狭い間隔でも硬化部と軟質部のパターンが形成でき、これにより潤滑性能に優れた油溝を形成する油溝形成方法を提供することにある。
[1]本発明は、上記目的を達成するために、熱処理加工されるワークを回転させて前記回転軸方向に所定の送りピッチで送り動作させながら、所定のパワーで前記ワークの外周面上をレーザ光で照射して加熱するレーザ加熱工程と、前記ワークの前記レーザ光が照射される加熱領域に、前記レーザ加熱工程と同時に冷却液を供給して前記ワークを冷却する冷却工程と、前記レーザ加熱工程及び前記冷却工程の後に、前記ワークの外周面上を弾性砥石により加工を施す加工工程と、を有することにより前記ワークの外周面上に油溝を形成することを特徴とする油溝形成方法を提供する。
[2]前記レーザ加熱工程は、前記レーザ光の照射により焼入れ温度以上まで加熱される領域が重複しない条件に設定されることにより、前記ワークの外周面上に、焼入れ領域と未焼入れ領域を繰り返し形成することを特徴とする上記[1]に記載の油溝形成方法であってもよい。
[3]また、前記加工工程は、前記ワークの外周面上を弾性砥石で研削することにより、前記焼入れ領域を凹部として油溝を形成することを特徴とする上記[2]に記載の油溝形成方法であってもよい。
[4]また、前記レーザ加熱工程は、前記レーザ光の照射により焼入れ温度以上まで加熱される領域が重複する条件に設定されることにより、前記ワークの外周面上に、焼入れ領域と焼き戻し領域を繰り返し形成することを特徴とする上記[1]に記載の油溝形成方法であってもよい。
[5]また、前記加工工程は、前記ワークの外周面上を弾性砥石で研削することにより、前記焼き戻し領域を凹部として油溝を形成することを特徴とする上記[4]に記載の油溝形成方法であってもよい。
[6]また、前記レーザ加熱工程における前記レーザ光の照射は、前記冷却液を通して行なうことを特徴とする上記[1]に記載の油溝形成方法であってもよい。
本発明によれば、狭い間隔でも硬化部と軟質部のパターンが形成でき、これにより潤滑性能に優れた油溝を形成する油溝形成方法を提供することができる。
図1は、本発明の油溝形成方法を実施するための、ワーク加熱装置の概略構成を示す斜視図である。図2は、図1における冷却ノズルユニット40の詳細、及び、加熱工程を示す断面図である。図3は、本発明の第1の実施の形態に係る油溝形成方法によりワークWに焼入れを行なう場合の加熱部位の温度分布を示す断面図である。図4は、加工工程後のワークWの表面形状を示す断面図である。
(本発明の油溝形成方法を実施するための装置概略)
図1において、ワークWは、チャック部20により主軸30に保持され、所定の回転数で回転駆動される。この回転するワークWには、冷却液200が供給されながら加熱部位にレーザ光が照射される。冷却液200の供給は、照射されるレーザ光LBの脇から加熱部位に行なわれてもよいが、本発明の実施の形態に係る油溝形成方法では、冷却液200を冷却ノズルユニット40から供給しながら、レーザ光LBを冷却液200を通して冷却ノズルユニット40のノズル部42からワークWに照射する方法で行なう。
図2に示すように、冷却ノズルユニット40は、本体部41、ノズル部42、流入部43、および、入射窓部44からなり、流入部43へ冷却液200が供給されれと共に、レーザヘッド61から冷却液200を通してワークWにレーザ光LBが照射される。
図1に示すように、レーザ光源は、レーザ発振器600とレーザヘッド61から大略構成されている。
レーザヘッド61は、図2に示すように、冷却ノズルユニット40に取り付けられ、冷却ノズルユニット40と一体となって図示しないZ軸方向移動のためのステージに装着されており、ワークWの外周面上を、所定のZ方向送り速度(送りピッチP)でレーザ照射できる。
レーザヘッド61が接続される本体部41は、冷却液200が充満されるように内部に空間が形成された円筒、矩形等の中空形状とされている。本体部41には、熱処理加工されるワークWの所定箇所に冷却液200を供給するノズル部42、冷却液200が本体部41に流入される流入部43、および、ノズル部42に対向する位置に配置されレーザ光LBが入射するための入射窓部44が形成されている。尚、本体部41は、ノズル部42または流入部43を除いて、水密および気密になっている。
冷却液200は、ワークWを冷却するための液体であって、透過率の高い液体が好ましい。特に、水(工業用水)が好ましく使用でき、本実施の形態では冷却液200として冷却水を使用する。水の場合は、約800nm〜1000nmの波長範囲で、透過率約0.9/cmである。尚、透過率を考慮して、本体部41のレーザ光LBが透過する光路長は短い方が好ましい。
ノズル部42には、ワークWの加工箇所に冷却液200を供給するための供給孔42aが形成されている。供給孔42aは、レーザ光LBが通過でき、かつ、ワークWの加工箇所に冷却に必要な量の冷却液200を供給できるだけの孔径であればよく、例えば、3mm〜10mmに形成される。また、ノズル部42、特に、供給孔42aの内壁部分は、流出する冷却液200が乱流となってレーザ光LBの波面に光学的に影響しないように平滑であることが好ましい。尚、上記の条件の下、本体部41に一定圧をもたせ気泡の発生を抑制するため、ノズル部42の供給孔42aは小さい方が好ましい。
流入部43は、本体部41の内部に所定の流量の冷却液200を流入する部分であり、後述する供給管51がパッキング230を介して水密および気密な状態で取り付けられている。尚、冷却液200は、液温制御部300及び流量制御部310により液温が制御された状態で所定の流量で流入部43へ供給される。
入射窓部44は、ノズル部42に対向する位置、図2では本体部41の上部に配置されて形成されている。入射窓部44は、レーザ光LBが透過できるように透過率の高い材質で形成されており、本体部41に孔を形成して透過率の高い材質であるウインドウガラス440を水密な状態で埋設して形成されている。尚、本体部41が透過率の高い材質で形成されている場合は、入射窓部44を本体部41と一体に形成することができる。また、ウインドウガラス440は、収束するレーザ光LBの光学系の一部の要素となっているので、入射面440aおよび出射面440bの面精度を高精度に形成するのが好ましい。
ここで、レーザヘッド61は、光ファイバカップラ650を介して伝送ファイバ651でレーザ発振器600と光学的に接続した構成とされ、レーザヘッド61は上記したようにZ方向の移動制御がされると共に、Y方向の移動制御がされてレーザ光LBのスポット径を変更することができる。
レーザ発振器600は、レーザスタックモジュール601、602、及び603、ダイクロイックミラー604,605を有して構成されている。レーザスタックモジュール601〜603は、半導体レーザ発光素子を多数積層(スタック)して高出力化したものである。各レーザスタックモジュール601〜603は、特定の波長の光を反射しその他の波長の光を透過させるダイクロイックミラー604,605により1本のレーザ光に合成される。
このように構成されたレーザ発振器600は、光出力1.8kW、発振波長は800nm〜1000nmの近赤外光である。尚、半導体レーザ以外に、炭酸ガスレーザ、YAGレーザ等を使用することも可能である。
レーザ発振器600から出射されるレーザ光は、コリメートされて光ファイバカップラ650を介して伝送ファイバ651に光学的に接続され、レーザヘッド61に導光される。レーザヘッド61内の集光レンズ65によりワークWへ集光して照射される。
上記示したような装置構成によれば、レーザ光LBが冷却液200中を透過すると共に、レーザ光LBによる加熱部位は常に冷却液200により冷却状態とされているので、レーザ光LBによるワークW上のレーザ照射部は、加熱・冷却により焼入れ等の熱処理が施されることになる。
[本発明の第1の実施の形態に係る油溝形成方法]
(レーザ加熱工程)
熱処理される鋼材(例えば、S45C)であるワークWを、チャック部20により主軸30に支持し、所定の回転速度で回転させる。レーザヘッド61を、Y方向に移動させてワークWに対して所定の距離に設定すると共に、ワークWのZ方向に所定のピッチPで移動させる。
冷却液200(水)を冷却ノズルユニット40の流入部43から本体部41の内部に流入させると、流入した冷却液200の一部が本体部41の内部に滞留すると共に、一部はノズル部42からワークWの加熱部位に供給される。この状態で、レーザヘッド61からレーザ光LBをワークWに対して照射する。このようなレーザ加熱工程により、図2に示すようなピッチPの螺旋状の加熱領域500がワークWの外周面上501に形成される。
図3(a)に示すように、レーザ光LBが照射されたワークW上の加熱部位は、レーザ光の強度分布に従い照射中心から所定の範囲で温度分布が生じる。本第1の実施の形態では、図3(a)に示すように、ピッチPで隣り合う加熱領域500が、焼入れ温度以上となる領域で重複しないように、ピッチPを設定する。すなわち、鋼材の焼入れ温度はA3変態温度(約730℃)以上となる約800℃であるので、この温度となる加熱範囲が重ならないように、ピッチPを設定する。
(冷却工程)
図3(a)に示した加熱領域500は、約800℃以上に加熱されると共に、冷却ノズルユニット40から冷却液200が供給されるので急冷される。従って、加熱領域500は焼入れ温度まで加熱された後に急冷され、焼入れ処理が施される。図3(b)に示すように、焼入れ処理後は、焼入れ領域502がワークWの外周面上501にピッチPで形成される。焼入れ領域502以外の領域は焼入れされていない未焼入れ領域503、すなわち、軟質層である。
(加工工程)
図3(b)に示すような熱処理状態のワークWの外周面上501を、弾性砥石により研削加工する。弾性砥石は、例えば、ダイヤモンド砥粒を強く固定できるエラスティックレジンをバインダーとした砥石である。この弾性砥石によりワークWの外周面上501を研削加工すると、未焼入れ領域503は焼入れ領域502に比べて軟らかいので研削量が大きくなり、また、弾性により未焼入れ領域503の部分がなだらかな凹部となるような研削加工が施される。すなわち、図4に示されるように、未焼入れ領域503の部分に油溝としての凹部504が形成される。この凹部504の幅、深さは、レーザ光LBのパワー、焼入れ領域502のピッチP、熱処理される鋼材の種類等のレーザ加熱工程の条件、及び、弾性砥石の弾性特性によって決まり、これらを適宜設定することにより、油溝の形状を所望の形状に設定することができる。
(第1の実施の形態の効果)
第1の実施の形態によれば次のような効果を有する。
(1)レーザ加熱工程において、レーザ光の照射により焼入れ温度以上まで加熱される領域が重複しない条件に設定されるので、一度硬化した焼入れ部位を再加熱せず、焼戻し軟化部が形成されない。これにより、ワークの外周面上に、焼入れ領域と未焼入れ領域を繰り返し形成することができ、狭い間隔で硬化部と軟質層を形成することができる。従って、加工工程において軟質層を弾性砥石により研削することにより、狭い間隔でも硬化部と軟質部のパターンが形成でき、潤滑性能に優れた油溝を形成することができる。
(2)凹部504の幅、深さは、レーザ光LBのパワー、焼入れ領域502のピッチP、熱処理される鋼材の種類等のレーザ加熱工程の条件、及び、弾性砥石の弾性特性によって決まる。よって、これらを適宜設定することにより、油溝の形状を所望の形状に設定することができ、断面円形摺動部品に対し、摺動条件等から硬質層(焼入れ領域)と軟質層のパターンを任意に変更する事が可能となり、摺動部の長寿命化につながる。また、焼入れ領域を増加させる事が出来る事から、強度向上につながり長寿命化となる。
[本発明の第2の実施の形態に係る油溝形成方法]
第2の実施の形態に係る油溝形成方法は、第1の実施の形態に対してレーザ加熱工程の条件を異ならせることにより、ワークWの外周面上501に焼入れ温度以上まで加熱される領域を重複させ、焼入れ領域と焼き戻し領域を繰り返し形成するものである。ここで、図5は、本発明の第2の実施の形態に係る油溝形成方法によりワークWに焼入れを行なう場合の加熱部位の温度分布を示す断面図である。また、図6は、加工工程後のワークWの表面形状を示す断面図である。
(レーザ加熱工程)
第1の実施の形態と同様に、熱処理される鋼材(例えば、S45C)であるワークWに対して、レーザ加熱工程により、ピッチPの螺旋状の加熱領域500をワークWの外周面上501に形成する。
本第2の実施の形態では、図5(a)に示すように、ピッチPで隣り合う加熱領域550が、焼入れ温度以上となる領域で重複するように、ピッチPを設定する。すなわち、鋼材の焼入れ温度はA3変態温度(約730℃)以上となる約800℃であるので、この温度となる加熱範囲が重なるように、ピッチPを設定する。
(冷却工程)
第1の実施の形態と同様の冷却工程により、ワークWは熱処理が施される。ここで、図5(a)において、加熱領域550は焼入れ温度まで上昇した後に冷却されるので、焼入れ処理が施される。加熱領域550の重複する領域においても焼入れ後に再度焼入れがされる。しかし、加熱領域550の外側に分布する焼入れ温度以下の領域551と加熱領域550の重複する領域は、一度焼入れされた後に焼入れ温度以下で熱処理されることになるので、焼き戻しされる。
この焼入れ及び焼き戻しの範囲は、冷却条件により異なってくるので、第2の実施の形態では冷却液200の供給条件を制御する。すなわち、図2において、冷却ノズルユニット40へ供給する冷却液200を、途中の液温制御部300及び流量制御部310により液温及び流量が制御された状態で供給する。従って、ワークWへ冷却のために供給される冷却液200は、その流量および液温が制御されるので、冷却条件を任意に設定できる。これにより、焼入れ及び焼き戻しの範囲を制御することが可能になる。
このように冷却条件が制御されて焼き戻しされた領域は、図5(a)に示すように、焼入れ領域552の中に焼き戻し領域553として形成される。全体として見れば、図5(b)のように焼入れ領域552と焼き戻し領域553がそれぞれピッチPで繰り返し形成される。
(加工工程)
第1の実施の形態と同様に弾性砥石により研削加工を行うと、焼き戻し領域553は焼入れ領域552に比べて軟らかいので研削量が大きくなり、図6に示されるように、焼き戻し領域553の部分に油溝としての凹部554が形成される。この凹部554の幅、深さは、レーザ光LBのパワー、焼入れ領域552のピッチP、熱処理される鋼材の種類、冷却液の流量・液温等のレーザ加熱工程の条件、及び、弾性砥石の弾性特性によって決まり、これらを適宜設定することにより、油溝の形状を所望の形状に設定することができる。
(第2の実施の形態の効果)
第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態の効果に加えて次のような効果を有する。
(1)レーザ加熱工程において、レーザ光の照射により焼入れ温度以上まで加熱される領域を重複する条件に設定するので、一度硬化した焼入れ部位の一部に対して焼き戻し処理を行ない、この部分を凹部554に加工する。従って、第1の実施の形態よりも更に微細な硬化部・軟化部のパターン形成が可能となり、微細な油溝が形成可能となる。
(2)冷却工程において、冷却液200の流量および液温が制御され、冷却条件が制御される。従って、焼入れ及び焼き戻しの範囲を制御することが可能になり、微細な硬化部・軟化部のパターン形成が容易になる。
(3)微細な硬化部・軟化部のパターン形成が容易になることから、小物ワーク等の熱処理適応種類が増加する。
以上、本発明の熱処理方法を上記の実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。
例えば、第1、2の実施の形態では焼入れされてない鋼材に所定ピッチで焼入れ処理を行なったが、全体が焼入れされた鋼材に所定ピッチで焼き戻し処理を行なうことでも、所定ピッチの油溝を形成することができる。また、ワークを円筒部品摺動部としたが、平面形状摺動部でも適応可能である。従って、工作機械の滑り案内面に対しても同様の方法で任意の部位に油溝を形成することが可能である。
図1は、本発明の油溝形成方法を実施するための、ワーク加熱装置の概略構成を示す斜視図である。 図2は、図1における冷却ノズルユニット40の詳細、及び、加熱工程を示す断面図である。 図3は、本発明の第1の実施の形態に係る油溝形成方法によりワークWに焼入れを行なう場合の加熱部位の温度分布を示す断面図である。 図4は、加工工程後のワークWの表面形状を示す断面図である。 図5は、本発明の第2の実施の形態に係る油溝形成方法によりワークWに焼入れを行なう場合の加熱部位の温度分布を示す断面図である。 図6は、加工工程後のワークWの表面形状を示す断面図である。
符号の説明
20…チャック部、30…主軸、40…冷却ノズルユニット、41…本体部、42…ノズル部、42a…供給孔、43…流入部、44…入射窓部、51…供給管、61…レーザヘッド、65…集光レンズ、200…冷却液、230…パッキング、300…液温制御部、310…流量制御部、440…ウインドウガラス、440a…入射面、440b…出射面、500…加熱領域、501…外周面上、502…焼入れ領域、503…未焼入れ領域、504…凹部、550…加熱領域、551…焼入れ温度以下の領域、552…焼入れ領域、553…焼き戻し領域、554…凹部、600…レーザ発振器、601、602、603…レーザスタックモジュール、604、605…ダイクロイックミラー、650…光ファイバカップラ、651…伝送ファイバ、LB…レーザ光、P…ピッチ、W…ワーク

Claims (6)

  1. 熱処理加工されるワークを回転させて前記回転軸方向に所定の送りピッチで送り動作させながら、所定のパワーで前記ワークの外周面上をレーザ光で照射して加熱するレーザ加熱工程と、
    前記ワークの前記レーザ光が照射される加熱領域に、前記レーザ加熱工程と同時に冷却液を供給して前記ワークを冷却する冷却工程と、
    前記レーザ加熱工程及び前記冷却工程の後に、前記ワークの外周面上を弾性砥石により加工を施す加工工程と、
    を有することにより前記ワークの外周面上に油溝を形成することを特徴とする油溝形成方法。
  2. 前記レーザ加熱工程は、前記レーザ光の照射により焼入れ温度以上まで加熱される領域が重複しない条件に設定されることにより、前記ワークの外周面上に、焼入れ領域と未焼入れ領域を繰り返し形成することを特徴とする請求項1記載の油溝形成方法。
  3. 前記加工工程は、前記ワークの外周面上を弾性砥石で研削することにより、前記焼入れ領域を凹部として油溝を形成することを特徴とする請求項2記載の油溝形成方法。
  4. 前記レーザ加熱工程は、前記レーザ光の照射により焼入れ温度以上まで加熱される領域が重複する条件に設定されることにより、前記ワークの外周面上に、焼入れ領域と焼き戻し領域を繰り返し形成することを特徴とする請求項1記載の油溝形成方法。
  5. 前記加工工程は、前記ワークの外周面上を弾性砥石で研削することにより、前記焼き戻し領域を凹部として油溝を形成することを特徴とする請求項4記載の油溝形成方法。
  6. 前記レーザ加熱工程における前記レーザ光の照射は、前記冷却液を通して行なうことを特徴とする請求項1記載の油溝形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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