JP2010012096A - ミストによる消火設備及びその消火方法 - Google Patents

ミストによる消火設備及びその消火方法 Download PDF

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詠一 村井
Nobuaki Araki
宣明 荒木
Kiyoshi Asai
浅井  清
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Abstract

【課題】ミスト高密度領域の位置を調整し、ミストによる消火効果を十分に発揮させることができる消火設備又は消火方法を提供する。
【解決手段】
第1配管10a及び第2配管10bは直線状に形成され、制御装置21により、その位置が制御される。この制御装置21は、第1ミストノズル11aから噴射されるミストと第2ミストノズル11bから噴射されるミストとを衝突させてミストの流速を低下させるように、第1配管10a及び第2配管10bの位置を制御する。具体的には、この制御装置21は、第1配管10a及び第2配管10bに接続される駆動装置(図示しない)に指令を出し、この駆動装置が第1配管10aの位置及び第2配管10bの位置を変更する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ミストによる消火設備及びその消火設備による消火方法に関するものである。
従来から、消火のためにミストを用いる技術が複数提案されている。例えば、本願出願人が提案したプール火災の消火方法は、燃焼面の上方の複数箇所から火炎基部よりも上方の火炎中心軸に向かってウォーターミストを放射する方法である。これにより、ウォーターミストが火炎中で水蒸気になり、その水蒸気により火炎の内部の圧力が高まるため、火炎基部への酸素の流入が抑制され、その結果、消火に寄与することになる。また、本願出願人が別に提案したプール火災の消火方法においても、ウォーターミストによるプール火災の消火方法が提案されている。
特開2007−244723号公報 特開2007−307096号公報
上述のとおり、火炎による熱の吸収を容易にして蒸発を促進させるために、火炎に対して消火剤の連続的な棒状放射の代わりにそのミストを噴射する方法が消火に対して有効である。しかしながら、従来のウォーターミストによる火災の消火方法の場合、ミストノズルから噴射されたミスト密度の高い領域を移動させることができなかった。このため、火炎基部領域の燃焼を適確に抑制することができず、ミストによる消火効果を十分に発揮させることが難しかった。
本発明は、上述の技術課題を解決することにより、ミストによる消火効果の更なる向上に貢献するものである。
本発明の消火設備は、燃料面を除いて火炎に対して消火剤を含むミストを噴射する複数の第1ミストノズルと、前記第1ミストノズルに対向して配置され、消火剤を含むミストを噴射する複数の第2ミストノズルと、前記第1ミストノズル及び前記第2ミストノズルに消火剤を送給する送給装置と、前記第1ミストノズルから噴射されるミストと前記第2ミストノズルから噴射されるミストとを衝突させるとともに、ミストの衝突位置を変更させる制御装置とを備える。
また、本発明の一の消火方法は、複数の第1ミストノズルから燃料面を除いて火炎に対して消火剤を含むミストを噴射する第1ミスト噴射工程と、前記第1ミストノズルからミストが噴射されると同時に、前記第1ミストノズルに対向して配置される第2ミストノズルから、消火剤を含むミストを噴射する第2ミスト噴射工程と、前記第1ミストノズルから噴射されるミストと前記第2ミストノズルから噴射されるミストとが衝突する工程と、前記ミスト衝突工程におけるミストの衝突によりミストの流速を低下させる工程と、前記第1ミストノズルから噴射されるミストと前記第2ミストノズルから噴射されるミストとの衝突位置を変更する工程を有する。
以上の消火設備及び消火方法は、第1ミストノズルから噴射されるミストと第2ミストノズルから噴射されるミストとの衝突位置を制御することができる。このため、ミストノズルから噴射されたミスト密度の高い領域を移動させ、燃焼を抑制できる領域を移動させることができる。これにより、火炎基部領域の燃焼を抑制することができ、ミストによる消火効果を十分に発揮させることができる。
なお、本出願において「噴射方向」とは、水平面とミストノズルの向きとがなす角度を意味する。また、「燃料面」とは、前述の可燃性液体の最表面を意味する。なお、この「燃料面」は「燃焼面」と呼ばれることもある。また、「火炎基部領域」とは、油等の可燃性液体及び/又は可燃物の表面(燃焼面)からその鉛直上方300mm以下の柱状空間領域を意味する。また、本出願において「噴射角度」とは、代表的には、図12に示すミストノズル11から噴射される消火剤の飛行範囲の広がり角度θである。
本発明の消火設備及び消火方法によれば、ミスト密度の高い領域を移動させることできるので、燃焼を抑制できる領域を移動させて火炎基部領域の燃焼を抑制することができ、ミストによる消火の自由度を高めることができる。
つぎに、本発明の実施形態を、添付する図面に基づいて詳細に述べる。尚、この説明に際し、全図にわたり、特に言及がない限り、共通する部分には共通する参照符号が付されている。また、図中、本実施形態の要素は必ずしもスケール通りに示されていない。また、各図面を見やすくするために、一部の符号が省略されうる。
<第1の実施形態>
図1は、本実施形態における消火設備100を示す構成図である。図2は、本実施形態の消火設備100の第1配管10a、第2配管10b及び油槽70を拡大して示す平面図である。また、図3は第1配管10a及び第1ミストノズル11a,・・・,11aを示す斜視図、図4はその側面図、図5は図4におけるX−X断面図である。なお、第2配管10b及び第2ミストノズル11b,・・・,11bは、第1配管10a及び第1ミストノズル11a,・・・,11aと同様の構成を有するため、図示を省略する。
図1及び図2に示す消火設備100は、複数の第1ミストノズル11a,・・・,11aと、複数の第2ミストノズル11b,・・・,11bと、各々の第1ミストノズル11a及び各々の第2ミストノズル11bに対して消火剤を送給する送給装置と、各々の第1ミストノズル11aから噴射されるミストと各々のミストノズル11bから噴射されるミストとの衝突位置を変更させる制御装置21とを備える。
本実施形態の送給装置は、消火剤(本実施形態では水)を貯留するタンク19、ポンプ17、ポンプ制御部18、第1配管10a及び第2配管10bへの消火剤の送給のON/OFFを切り替える開閉動作を行う手動バルブ14a,14b及び電動バルブ15a,15b、バルブ制御部16、第1圧力調整バルブ13a、第2圧力調整バルブ13b、第1配管10a、第2配管10b、第1配管10a及び第2配管10bの位置を制御する制御装置21を備える。また、第1配管10aは、直線状に形成され、この第1配管10aには複数の第1ミストノズル11a,・・・,11aが直線状に接続される。また、第2配管10bは、第1配管10aと同様の構成を有しており、この第2配管10bには複数の第2ミストノズル11b,・・・,11bが直線状に接続される。
本実施形態の各々の第1ミストノズル11a,・・・,11aは、略均等な間隔で第1配管10aに接続している。このため、ある時刻において火炎に対して偏り無くミストを噴射することができる。また、本実施形態の複数の第1ミストノズル11a,・・・,11aの噴射方向が、直接燃料面に向かないように設定されている。これは、たとえミストが軽量であっても燃料面に直接到達させるようにミストを噴射すると、火炎基部領域の燃料ガスや突入したミスト自体が、火炎基部領域内を乱すだけでなく、周囲の空気(特に酸素)が火炎基部領域に送り込まれる危険性があるためである。同様に、本実施形態の各々の第2ミストノズル11b,・・・,11bは、略均等な間隔で第2配管10bに接続し、その噴射方向が、直接燃料面に向かないように設定されている。また、本実施形態における各々の第1ミストノズル11a,・・・,11aと各々の第2ミストノズル11b,・・・11bの噴射角度は、90°であることが好ましい。
尚、本実施形態の第1ミストノズル11a及び第2ミストノズル11bとして、公知の種々のミストノズルが適用できる。また、本実施形態のミストノズルの代わりに、既に出願人が特願2007−235227号の中で提案している薄型ミストノズルを採用することも好ましい一態様である。また、その他の例として、特開2004−135742号公報に記載の消火器と同じ原理でミストを噴射させることもできる。
また、各々の第1ミストノズル11a,・・・,11a、各々の第2ミストノズル11b,・・・,11b、第1配管10a、第2配管10bは、耐熱性や耐圧性の観点からSUS304で形成されることが好ましい。また、本実施形態の第1配管10a及び第2配管10bは直線状に形成される。このように第1配管10a及び第2配管10bが直線状に形成されるため、各々の第1ミストノズル11a,・・・,11aと各々の第2ミストノズル11b,・・・,11bとの距離を一定に維持することが可能となり、ミストの衝突位置の変更を容易にすることができる。
これらの構成により、タンク19内の消火剤は、バルブ制御部16からの信号による電動バルブ15a,15b又は手動バルブ14a,14bの「開」動作と、ポンプ制御部18からの信号によるポンプ17の送給動作によって、第1配管10a及び第2配管10bに送給される。加えて、第1圧力調整バルブ13a及び第2圧力調整バルブ13bによって別個独立に制御された圧力条件で、複数の第1ミストノズル11a,・・・,11aと複数の第2ミストノズル11b,・・・,11bからミストが噴射される。
また、本実施形態におけるバルブ制御部16は、電動バルブ15a,15bの開閉動作及びその開閉のタイミングを制御する。従って、第1配管10aに対する消火剤の送給開始時刻と第2配管10bに対するその送給開始時刻との間に差を設けることが可能となる。なお、上述のバルブ制御部16は、公知の制御装置及び制御プログラムが適用される。
また、本実施形態では、複数の第1ミストノズル11a,・・・,11aが第1配管10aに公知の技術により螺合、接着、又は接合(以下、これらを総称して接続という)しているため、複数の第1ミストノズル11a,・・・,11aは一括して制御される。同様に、第2ミストノズル11b,・・・,11bが第2配管10bに接続されているため、複数の第2ミストノズル11b,・・・,11bは一括して制御される。
また、本実施形態における制御装置21は、第1配管10a及び第2配管10bの位置を制御する。制御装置21による制御は、第1ミストノズル11aから噴射されるミストと第2ミストノズル11bから噴射されるミストとを衝突させることにより、燃焼が抑制される程度のミスト密度の高い領域(以下、ミスト高密度領域30という)を火炎内のいずれかの領域に形成するように行われる。ここで、ミスト高密度領域30が形成されるのは、ミストの衝突によりミストの流速が低下することによるものと考えられる。
制御装置21は、ミストの衝突位置を監視する21a監視装置を備えている。この監視装置21aは、例えば、第1配管10a及び第2配管10bの側方に配置されるCCDカメラ及び公知の炎センサにより構成されても良い。制御装置21は、この監視装置21aにより撮像された映像等を画像解析し、燃焼が抑制される程度にミスト高密度領域30が形成されているか、また、ミスト高密度領域30の位置の変更が必要であるかを公知の手段により判断する機能を有している。尚、この制御装置21には、公知の制御装置及び制御プログラムを適用することができる。また、駆動装置には、公知の駆動手段を適用することができる。
図6は、第1ミストノズル11aにより噴射されるミストと第2ミストノズル11bにより噴射されるミストとが衝突することにより形成されるミスト高密度領域30を示す。
図6及び上述の通り、第1ミストノズル11aから噴射されるミストと第2ミストノズル11bから噴射されるミストとを衝突させてミストの流速を低下させることにより、ミスト高密度領域30が形成され、これにより所定領域の燃焼が抑制される。
制御装置21による具体的な制御としては、例えば、ミスト高密度領域30の形成により所定領域の燃焼が抑制されると、他の領域の燃焼を抑制するため、制御装置21がミスト高密度領域30の変更が必要であると判断する。制御装置21がミスト高密度領域30の変更が必要であると判断すれば、ミスト高密度領域30を順次移動させるために、第1配管10a、第2配管10b、又は第1配管10aと第2配管10bとの双方の位置が変更される。これにより、ミスト高密度領域30を拡大させて火炎全体の燃焼を抑制し、最終的な消火に至らせる。
もう1つの制御として、例えば、第1ミストノズル11aから噴射されるミストと第2ミストノズル11bから噴射されるミストとが衝突しない程度に離間している場合には、第1配管10a、第2配管10b、又は第1配管10aと第2配管10bとの双方を互いに近接する方向に移動させて、第1ミストノズル11aから噴射されるミストと第2ミストノズル11bから噴射されるミストとを衝突させる。また、第1ミストノズル11aから噴射されるミストと第2ミストノズル11bから噴射されるミストとが衝突している場合であっても、ミスト高密度領域30が形成される程度までミストの流速が低下していない場合には、ミスト高密度領域30が形成される程度まで衝突したミストの流速を低下させるように、第1配管10a、第2配管10b、又は第1配管10aと第2配管10bとの双方が移動される。
ところで、第1ミストノズル11a及び第2ミストノズル11bから噴射されるミストの噴射流速は、0.1m/s(メートル/秒)以上10m/s以下が好ましい。これは、ミストの流速が0.1m/s未満であれば、噴射されたミストが火炎によって巻き上げられてしまうため、ミストが火炎に殆ど到達せず、実質的に消火に寄与しなくなるからである。他方、その流速が10m/s以上になれば、噴射されたミストが周囲の空気を火炎に流入させることになって火炎を煽ってしまうことになる。上記観点からいえば、そのミストの流速は、0.3m/s以上6m/s以下がさらに好ましい。また、上述のようにミスト流速を0.1m/s(メートル/秒)以上10m/s以下に設定する場合に第1ミストノズル11aから噴射されるミストと第2ミストノズル11bから噴射されるミストとが、出来るだけ多く衝突するためには、各々の第1ミストノズル11aの先端と各々の第2ミストノズル11bの先端との間隔が20cm以上30cm以下に設定されることが好ましいという測定結果が得られている。さらに、第1ミストノズル11aと第2ミストノズル11bは、共に燃料面から500mmの高さ(火炎基部領域から200mmの高さ)の平面上を移動することが好ましいという測定結果も得られている。この高密度のミストが200mm程度下方に落下したところ(すなわち、火炎基部領域内)で、ミストが火炎から十分に熱を受けて水蒸気化することにより、消火に寄与する高圧な領域が形成されると考えられる。
また、第1ミストノズル11aと第2ミストノズル11bとから噴射されるミストの平均粒径は、50μm以上500μm以下であることが好ましい。これは、ミストの平均粒径が50μm未満であると、火炎の輻射熱を受け火炎に到達する前に気化してしまう危険性や、火炎に巻き上げられて火炎の熱エネルギーを吸収することができない危険性があるためである。他方、ミストの平均粒径が500μmを超えると、火炎を通過した後も完全に気化せず液滴が残り得るためである。
<第1の実施形態の変形例>
図7は、第1の実施形態の一つの好ましい消火設備の第1配管110a、第2配管110b及び油槽70を拡大して示す平面図である。この例は、第1の実施形態の直線状の第1配管10a及び第2配管10bが円弧状の第1配管110a及び第2配管110bに変更されている点以外は、第1の実施形態の消火設備100と同じ構成を備えている。
この例のように、円弧状の第1配管110a及び第2配管110bを備えることにより、第1配管110a及び第2配管110bにより囲まれる領域でミストのより高密度の領域を形成することができる。このため、消火効率を更に向上させることができる。
<第2の実施形態>
図8は、第2の実施形態における消火設備200を示す構成図である。
本実施形態は、第1の実施形態の制御装置21が制御装置22に変更されている点以外は、第1の実施形態の消火設備100と同じ構成を備えている。従って、重複する説明は省略される。
本実施形態における制御装置22は、第1の実施形態における制御装置21と同様に、ミストの衝突位置を監視する監視装置22aを備えている。制御装置22は、この監視装置22aにより撮像された映像等を画像解析し、燃焼が抑制される程度にミスト高密度領域30が形成されているか、また、ミスト高密度領域30の位置の変更が必要であるかを公知の手段により判断する機能を有している。尚、この制御装置22には、制御装置21と同様に、公知の制御装置及び制御プログラムを適用することができる。
図9は、第1ミストノズル11aにより噴射されるミストと第2ミストノズル11bにより噴射されるミストとが衝突することにより形成されるミスト高密度領域30を示す。
図9及び上述の通り、第1ミストノズル11aから噴射されるミストと第2ミストノズル11bから噴射されるミストとを衝突させてミストの流速を低下させることにより、ミスト高密度領域30が形成され、これによりミスト高密度領域30が所定領域の燃焼が抑制される。
制御装置22による具体的な制御としては、例えば、ミスト高密度領域30の形成により所定領域の燃焼が抑制されると、他の領域の燃焼を抑制するため、制御装置22がミスト高密度領域30の変更が必要であると判断する。制御装置22がミスト高密度領域30の変更が必要であると判断すれば、ミスト高密度領域30を順次移動させるために、第1ミストノズル11aから噴射されるミスト、第2ミストノズル11bから噴射されるミスト、又は第1ミストノズル11aから噴射されるミストと第2ミストノズル11bから噴射されるミストとの双方の流速が変更される。より具体的には、例えば、ミスト高密度領域30の位置を変更したい場合には、第1ミストノズル11aから噴射されるミストの流速を高速にするか、第2ミストノズル11bから噴射されるミストの流速を低速にして、図9の紙面右方向にミスト高密度領域30の位置を変更する。また反対に、第1ミストノズル11aから噴射されるミストの流速を低速にするか、第2ミストノズル11bから噴射されるミストの流速を高速にして、図9の紙面左方向にミスト高密度領域30の位置を変更する。これにより、ミスト高密度領域30を拡大させて火炎全体の燃焼を抑制し、最終的な消火に至らせる。
もう1つの制御として、例えば、第1ミストノズル11aから噴射されるミストと第2ミストノズル11bから噴射されるミストとが衝突しない程度にミストの流速が低速である場合には、第1ミストノズル11aから噴射されるミスト、第2ミストノズル11bから噴射されるミスト、又は第1ミストノズル11aから噴射されるミストと第2ミストノズル11bから噴射されるミストとの双方の流速を高速にして、第1ミストノズル11aから噴射されるミストと第2ミストノズル11bから噴射されるミストとを衝突させる。また、第1ミストノズル11aから噴射されるミストと第2ミストノズル11bから噴射されるミストとが衝突している場合であっても、ミスト高密度領域30が形成される程度までミストの流速が低下していない場合には、ミスト高密度領域30が形成される程度までミストの流速を低下させるように、第1ミストノズル11aから噴射されるミスト、第2ミストノズル11bから噴射されるミスト、又は第1ミストノズル11aから噴射されるミストと第2ミストノズル11bから噴射されるミストとの双方の流速が低速にされる。
<第3の実施形態>
図10は、第3の実施形態における消火設備300を示す構成図である。
本実施形態は、第1の実施形態の制御装置21が制御装置23に変更されている点以外は、第1の実施形態の消火設備100と同じ構成を備えている。従って、重複する説明は省略される。
本実施形態における制御装置23は、第1の実施形態における制御装置21と同様に、ミストの衝突位置を監視する監視装置23aを備えている。制御装置22は、この監視装置23aにより撮像された映像等を画像解析し、燃焼が抑制される程度にミスト高密度領域30が形成されているか、また、ミスト高密度領域30の位置の変更が必要であるかを公知の手段により判断する機能を有している。尚、この制御装置23には、制御装置21と同様に、公知の制御装置及び制御プログラムを適用することができる。
図11は、第1ミストノズル11aにより噴射されるミストと第2ミストノズル11bにより噴射されるミストとが衝突することにより形成されるミスト高密度領域30を示す。
図11及び上述の通り、第1ミストノズル11aから噴射されるミストと第2ミストノズル11bから噴射されるミストとを衝突させてミストの流速を低下させることにより、ミスト高密度領域30が形成され、これにより所定領域の燃焼が抑制される。
制御装置23による具体的な制御としては、例えば、ミスト高密度領域30の形成により所定領域の燃焼が抑制されると、他の領域の燃焼を抑制するため、制御装置23がミスト高密度領域30の変更が必要であると判断し、ミスト高密度領域30を順次移動させるために、第1ミストノズル11aの噴射方向、第2ミストノズル11bの噴射方向、又は第1ミストノズル11aの噴射方向と第2ミストノズル11bの噴射方向との双方が変更される。より具体的には、例えば、ミスト高密度領域30の位置を変更したい場合には、第1ミストノズル11aの噴射方向を下方に向けるか、第2ミストノズル11bの噴射方向を下方に向けるか、又は第1ミストノズル11aの噴射方向と第2ミストノズル11bの噴射方向との双方を下方に向けて、図11の紙面下方向にミスト高密度領域30の位置を変更させる。また反対に、第1ミストノズル11aの噴射方向を上方に向けるか、第2ミストノズル11bの噴射方向を上方に向けるか、又は第1ミストノズル11aの噴射方向と第2ミストノズル11bの噴射方向との双方を上方に向けて、図11の紙面上方向にミスト高密度領域30の位置を変更させる。これにより、ミスト高密度領域30を拡大させて火炎全体の燃焼を抑制し、最終的な消火に至らせる。
もう1つの制御として、例えば、第1ミストノズル11aから噴射されるミストと第2ミストノズル11bから噴射されるミストとが衝突しない程度に第1ミストノズル11aの噴射方向、第2ミストノズル11bの噴射方向、又は第1ミストノズル11aと第2ミストノズル11bとの双方の噴射方向が下方に向いている場合には、第1ミストノズル11aの噴射方向、第2ミストノズル11bの噴射方向、又は第1ミストノズル11aと第2ミストノズル11bとの双方の噴射方向を上方に向けて、第1ミストノズル11aから噴射されるミストと第2ミストノズル11bから噴射されるミストとを衝突させる。また、第1ミストノズル11aから噴射されるミストと第2ミストノズル11bから噴射されるミストとが衝突している場合であっても、ミスト高密度領域30が形成される程度までミストの流速が低下していない場合には、ミスト高密度領域30が形成される程度までミストの流速を低下させるように、第1ミストノズル11aの噴射方向、第2ミストノズル11bの噴射方向、又は第1ミストノズル11aと第2ミストノズル11bとの双方の噴射方向を上方又は下方に向けられる。
ところで、上述の第2の実施形態及び第3の実施形態では、直線状の第1配管10a及び第2配管10bを備える消火設備について説明したが、この直線状の第1配管10a及び第2配管10bの代わりに第1の実施形態の変形例で採用された円弧状の第1配管110a及び第2配管110bを備えても良い。また、上述の第1の実施形態乃至第3の実施形態の第1配管10a及び第2配管10bの代用としては、円弧状の第1配管110a及び第2配管110bに限られず、蛇状や螺旋状等の形状の配管が採用されても本発明の少なくとも一部の効果が奏される。
また、上述の第1の実施形態乃至第3の実施形態では、制御装置21乃至23は、第1配管10aと第2配管10bとの双方を制御する構成の消火設備について説明したが、これに限定されない。例えば、第1配管10aと第2配管10bとのいずれか一方が制御される構成であっても、本発明と実質的に同じ効果が奏される。
また、上述の第1の実施形態乃至第3の実施形態では、ミストの衝突位置を監視する監視装置21a乃至監視装置23aを備える制御装置21乃至制御装置23が、この監視装置21a乃至監視装置23aからの情報によりミスト高密度領域30の変更等の判断をする構成の消火設備について説明したが、これに限定されない。例えば、監視装置を備えない制御装置を採用し、操作者の目視によりミストの衝突位置を監視するとともに、操作者によりミスト高密度領域30の変更等の判断をする構成の消火設備としても、本発明と実質的に同じ効果が奏される。
本発明は、種々の火災に対する消火設備又は消化方法として広く利用されうる。
本発明の1つの実施形態における消火設備を示す構成図である。 本発明の1つの実施形態における第1配管、第2配管、及び油槽を拡大して示す平面図である。 本発明の1つの実施形態における第1配管、及び第1ミストノズルを示す斜視図である。 本発明の1つの実施形態における第1配管、及び第1ミストノズルを示す側面図である。 図4におけるX−X断面図である。 本発明の1つの実施形態における第1ミストノズルにより噴射されるミストと第2ミストノズルにより噴射されるミストとが衝突することにより形成されるミスト高密度領域を示す図である。 本発明の1つの実施形態の他の好ましい形態における消火設備の第1配管、第2配管、及び油槽を拡大して示す平面図である。 本発明の他の実施形態における消火設備を示す構成図である。 本発明の他の実施形態における第1ミストノズルにより噴射されるミストと第2ミストノズルにより噴射されるミストとが衝突することにより形成されるミスト高密度領域を示す図である。 本発明の他の実施形態における消火設備を示す構成図である。 本発明の他の実施形態における第1ミストノズルにより噴射されるミストと第2ミストノズルにより噴射されるミストとが衝突することにより形成されるミスト高密度領域を示す図である。 噴射角度を示す説明図である。
符号の説明
10a 第1配管
10b 第2配管
11a 第1ミストノズル
11b 第2ミストノズル
13a 第1圧力調整バルブ
13b 第2圧力調整バルブ
14a,14b 手動バルブ
15a,15b 電動バルブ
16 バルブ制御部
17 ポンプ
18 ポンプ制御部
19 タンク
21,22,23 制御装置
21a,22a,23a 監視装置
30 ミスト高密度領域
70 油槽
71 燃料面
100,200,300 消火設備
110a 第1配管
110b 第2配管

Claims (5)

  1. 燃料面を除いて火炎に対して消火剤を含むミストを噴射する複数の第1ミストノズルと、
    前記第1ミストノズルに対向して配置され、消火剤を含むミストを噴射する複数の第2ミストノズルと、
    前記第1ミストノズル及び前記第2ミストノズルに消火剤を送給する送給装置と、
    前記第1ミストノズルから噴射されるミストと前記第2ミストノズルから噴射されるミストとを衝突させるとともに、ミストの衝突位置を変更させる制御装置とを備える
    消火装置。
  2. 前記制御装置が、前記第1ミストノズルの位置と前記第2ミストノズルの位置とのうちいずれか一方又は両方を制御する
    消火設備。
  3. 前記制御装置が、前記第1ミストノズルから噴射されるミストの流速と前記第2ミストノズルから噴射されるミストの流速とのうちいずれか一方又は両方を制御する
    消火設備。
  4. 前記制御装置が、前記第1ミストノズルの噴射方向と前記第2ミストノズルの噴射方向とのうちいずれか一方又は両方を制御する
    消火設備。
  5. 複数の第1ミストノズルから燃料面を除いて火炎に対して消火剤を含むミストを噴射する第1ミスト噴射工程と、
    前記第1ミストノズルに対向して配置される第2ミストノズルから、消火剤を含むミストを噴射する第2ミスト噴射工程と、
    前記第1ミストノズルから噴射されるミストと前記第2ミストノズルから噴射されるミストとが衝突する工程と、
    前記第1ミストノズルから噴射されるミストと前記第2ミストノズルから噴射されるミストとの衝突位置を制御する工程とを有する
    消火方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR102273396B1 (ko) * 2020-09-25 2021-07-06 한상국 드라이 포그 시스템

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