JP2010011832A - 植物栽培用システム - Google Patents

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Abstract

【課題】寒冷地においても、種々の植物の栽培が可能な画期的な植物栽培用システムを提供する。
【解決手段】通電することによりジュール熱を発生させることが可能な電気抵抗を有する抵抗発熱部6が電気絶縁板5の一面に設けられた面状発熱部材2が、平板状の断熱部材3と、耐腐食性、電気絶縁性および防水性を有する素材によりシート状または薄板状に形成された伝熱部材4との間に液密に密封されてなるパネル状のヒータユニット器具1を複数個備える。保温用構築物11で覆われた農耕地10の外周部に沿って配列された複数個のヒータユニット器具1が、伝熱部材4を農耕地10に向けた垂直配置で地中に埋設されているとともに、農耕地10の外周部内方箇所に、複数個のヒータユニット器具1が伝熱部材4を上方に向けた配置で地中に埋設されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、特に、寒冷地においても種々の植物を有効に栽培する用途に好適に採用できる植物栽培システムにに関するものである。
従来では、野菜や花などの植物をビニールハウスなどの温室の内部で栽培することにより、田畑で普通に栽培する場合に比較してはるかに早く収穫することができる促成栽培が一般に知られている。この促成栽培には、石油を燃料とした油炊暖房機を駆動することによる温風暖房方式と、太陽熱利用方式とが一般的に採用されており、太陽熱利用方式には、昼間の温室内の余剰熱を温室内の土壌に蓄熱する地中蓄熱方式と、潜熱蓄熱材に蓄熱する潜熱蓄熱方式が知られている。
しかしながら、従来の促成栽培では、温風暖房方式の場合、石油を油炊暖房機で燃焼させて温風を発生することから、経済コストが高くつき、しかも、特に夜間における土壌への蓄積の熱効率が悪い欠点がある。一方、太陽熱利用方式では、雨天日や曇りの日に油炊暖房機などを併用する必要があり、やはり蓄積の熱効率が悪い上に経済コストが高くつく。しかも、寒冷地においては、何れの方式を採用した場合であっても、特に夜間における土壌の蓄熱がどうししても不十分となるため、促成栽培は勿論のこと、栽培できる植物の種類に限界がある。
本発明は、前記従来の課題に鑑みてなされたもので、低い経済コストで土壌を高い熱効率で温められるようにして夜間における土壌の蓄熱を十分に確保できるようにすることより、特に、寒冷地においても、種々の植物の栽培が可能となる画期的な植物栽培用システムを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明の植物栽培用システムは、通電することによりジュール熱を発生させることが可能な電気抵抗を有する抵抗発熱部が電気絶縁板の一面に設けられた面状発熱部材が、平板状の断熱部材と、耐腐食性、電気絶縁性および防水性を有する素材によりシート状または薄板状に形成された伝熱部材との間に介在された配置で、前記断熱部材、面状発熱部材および伝熱部材が互いに重ね合わせて接合され、且つ前記面状発熱部材が前記断熱部材と伝熱部材との間で液密に密封されてなるパネル状のヒータユニット器具を複数個備え、地上空間が保温用構築物で覆われた農耕地の外周部に沿って配列された複数個の前記ヒータユニット器具が、前記伝熱部材を農耕地に向けて地面に対し垂直配置で地中に埋設されているとともに、農耕地の外周部内方箇所に、複数個の前記ヒータユニット器具が前記伝熱部材を上方に向けた水平配置で地中に埋設されていることを特徴としている。
請求項2に係る発明の植物栽培用システムは、請求項1の発明におけるヒータユニット器具が、農耕地の外周部に沿って隙間無く連続的に配列して埋設されているとともに、農耕地の外周部内方箇所における垂直配置の前記ヒータユニット器具の下端部の深さ位置のほぼ全体に配置して埋設されている。
請求項3に係る発明の植物栽培用システムは、請求項1または2の発明におけるヒータユニット器具が、表面のうちの少なくとも前記断熱部材、面状発熱部材および伝熱部材を重ね合わせた側周面に防水加工が施されている。
請求項1に係る発明によれば、各ヒータユニット器具の面状発熱部材に通電することにより、面状発熱部材の抵抗発熱部にジュール熱が発生し、この熱エネルギーが伝熱部材を介して農耕地の土壌に熱伝導される。この場合、農耕地の外周部に沿った地中に埋設されている全てのヒータユニット器具からは、これに発生した熱エネルギーが、断熱部材により農耕地の外方へ熱伝導するのが規制されて、その殆どが農耕地の土壌に向けて水平方向に直接的に熱伝導されるとともに、農耕地の外周部内方箇所に埋設されている全てのヒータユニット器具からは、これに発生した熱エネルギーが、断熱部材により農耕地の下方へ熱伝導するのが規制されて、農耕地の土壌に向けて上方向に直接的に熱伝導される。このように、この植物栽培用システムでは、農耕地に埋設した複数個のヒータユニット器具で発生した熱エネルギーの殆どを有効に土壌に直接的に熱伝導することから、従来の温風暖房方式における温風や太陽熱利用方式における余剰熱により農耕地の土壌に間接的に蓄熱させる場合に比較して、農耕地の土壌が格段に高い熱効率で温められて十分な熱量を蓄熱することができる。そのため、この植物栽培用システムを寒冷地に構築すれば、寒冷地において栽培することが困難であった種々の植物をも良好に栽培することができる。
また、この植物栽培用システムは、発生した熱エネルギーを土壌中に高い熱効率で熱伝導できるのに加えて、面状発熱部材の抵抗発熱部に発生するジュール熱により熱エネルギーを得ているから、従来の温風暖房方式のように燃料を燃焼させる場合よりも熱エネルギーを発生させるのに要する費用が相当に低減するとともに、土壌に蓄熱される熱量が大きいので、土壌の温度が設定値以下に低下したのを検出した時のみ面状発熱部材に通電するようにすれば、保温用構築物を透過して大気中に逃げる熱エネルギーを補うだけの熱エネルギーを発生させるのに相当する電力を面状発熱部材に供給するだけで足りるから、面状発熱部材の消費電力を低く抑えることができる。これらにより、この植物栽培用システムは、ランニングコストを低く抑えることがで、高い経済的効果が得られる。
請求項2に係る発明によれば、保温用構築部で覆われた農耕地の土壌における所定深さまでの部分の全体をほぼ均等な温度に温めることができる。
請求項3に係る発明によれば、地中に埋設されている面状発熱部材に、植物育成のために散布される水が侵入するのが防止されて、面状発熱部材を、長期間にわたり常に安定した発熱駆動状態に維持し続けて、所期の寿命を確保することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態に係る植物栽培用シテスムにおけるヒータユニット器具1の配置を示す平面図、図2は植物栽培用シテスムの縦断面図である。図2に示すように、この植物栽培用システムは、植物を栽培すべき農耕地10の地上空間を覆うように建てられた保温用構築物11と、この保温用構築物11内部の農耕地10の地中に埋設された複数個のヒータユニット器具1とを備えて構成されている。保温用構築物10は、例えば、鉄パイプによってアーチ状に組み立てられた構築骨組みにビニールシートが固定された、周知のビニールハウスである。但し、保温用構築物10は、ビニールハウスに限らず、農耕地11の地上空間を覆って農耕地11の地上空間に存在する熱エネルギーが大気中に放散するのを抑制できる構築物であればよい。
上記ヒータユニット器具1は、これの分解斜視図である図3に示すように、熱エネルギーを発生する面状発熱部材2が、平板状の断熱部材3と、シート状または薄板状に形成れた伝熱部材4との間に介在された配置で、これら断熱部材3、面状発熱部材2および伝熱部材4が互いに重ね合わされて接合されることにより、図4に示すようなパネル状に形成されている。断熱部材3は、耐熱性および断熱性を有する素材、例えばフェノール樹脂発泡体により矩形の平板状に形成されている。伝熱部材4は、土壌や肥料などに対する耐腐食性、電気絶縁性および防水性を兼ね備えた素材、例えば、ポリエテスルやポリプロピレンなどのプラスチックフィルムまたは雲母フィルムを用いて断熱部材3に対応した矩形のシート状に形成されている。なお、伝熱部材4は、例えばガラスを形成素材として薄板状に形成されたものであってもよい。
ヒータユニット器具1の面状発熱部材2は、ヒータユニット器具1の縦断面図である図5に示すように、ポリイミドなどの電気絶縁板5を担持体として、この電気絶縁板5の一面(図の上面)に、通電することによりジュール熱の発生が可能な電気抵抗を有する発熱性金属フィルムをエッチングして後述するパターンに形成された抵抗発熱部6が設けられているとともに、電気絶縁板5の他面(図の下面)に、銅などの電気導電性フィルムをエッチングして所定のパターンに形成された制御回路部7が設けられている。この実施の形態では、電気絶縁板5の厚さが100μm、抵抗発熱部6の厚さが30μm、制御回路部7の厚さが16μmにそれぞれ設定されている。
面状発熱部材2は、上述のように抵抗発熱部6、電気絶縁板5および制御回路部7を有する三層構造を有しているが、図3では、面状発熱部材2の各構成要素6,5,7がこれらの厚みを含めて複雑に図示されるのを避けるための便宜上、面状発熱部材2のうちの最上層の抵抗発熱部6のみを図示している。図3において、面状発熱部材2の抵抗発熱部6は、両電極部6a,6bからそれぞれ一方向(図の左方向)に直線状に延びる一対の側部通電路6cと、この両側部通電路6cの間において一定間隔で側部通電路6cに対し平行に配設された複数(この実施の形態において8つ)の中間通電路6dと、互いに隣接する側部通電路6cと中間通電路6dの各々の端部間および互いに隣接する2つの中間通電路6d間をそれぞれ互いに接続する連結通電路6eとを有している。すなわち、抵抗発熱部6は、一方の電極部6aから一方の側部通電路6cを通り各中間通電路6dおよび各連結通電路6eを順次経由して他方の側部通電路6cを経たのち他方の電極部6bに至る通電パターンに形成されている。この実施の形態において、側部通電路6c、中間通電路6dおよび連結通電路6eの各幅が3mmに設定されている。なお、中間通電路6dおよび連結通電路6eの数は任意に増減して形成することができる。
上記面状発熱部材2の制御回路部7には、温度センサおよび所要の電気部品が搭載されて、温度制御回路が構成されている。また、面状発熱部材2の一対の電極部にはコネクタ8に接続されている。この面状発熱部材2は、抵抗発熱部6の一対の電極部6a,6b間に直流電力または交流電力を通電することにより、抵抗発熱部6の通電経路を構成する側部通電路6c、中間通電路6dおよび連結通電路6eに電流が流れて、ジュールの法則により単位時間当たりIR(Iは電流、Rは抵抗)ワットのジュール熱が抵抗発熱部6に発生する。また、制御回路部7には、一対の電極部6a,6bから図示を省略したスルーホールを通じて通電される。
そして、ヒータユニット器具1は、面状発熱部材2が断熱部材3と伝熱部材4との間に介在された配置で重ね合わされて、これらが耐熱性接着剤により互いに接合され、さらに、断熱部材3、面状発熱部材2および伝熱部材4を重ね合わせた側周面に防水加工処理が施されることにより、面状発熱部材2が断熱部材3と伝熱部材4との間に液密に密封されて、図4に示すようなパネル状の外観に構成されている。上記耐熱性接着剤により接合する箇所は、互いに重ね合わせた断熱部材3、面状発熱部材2および伝熱部材4の各々の外周に沿った縁部だけでよい。なお、この実施の形態では、図3に明示するように、断熱部材3、面状発熱部材2および伝熱部材4を何れも同一の矩形の平面視形状に形成した場合を例示しているが、断熱部材3および伝熱部材4を、これらの外周部に設けた帯状糊代部分だけ面状発熱部材2よりも大きな形状として、各々の帯状糊代部分を耐熱性接着剤で互いに接合するようにすれば、面状発熱部材2を断熱部材3と伝熱部材4との間に液密に密封するための防水加工処理が不要となる。
上記ヒータユニット器具1は図1および図2に示すような配置で農耕地10の地中に埋設される。すなわち、ヒータユニット器具1は、農耕地10における保温用構築物11の内側であって農耕地10の外周部に沿った箇所に隙間無く連続的に配列するとともに、伝熱部材4を農耕地10に向けて地面に対し垂直配置でその全体が地中に埋設され、さらに、農耕地10の外周部内方における外周部から所定距離だけ離れた箇所の全体に、伝熱部材4を上方に向けた水平配置で地中に埋設される。内方箇所に埋設されるヒータユニット器具1は、農耕地10の外周部に垂直配置で埋設されたヒータユニット器具1の下端部とほぼ同じ地中深さ位置に埋設される。その地中深さ位置は、この実施の形態において1.5mに設定されている。したがって、ヒータユニット器具1は、一辺の長さが1.5mの矩形状である。
この植物栽培用システムでは、各ヒータユニット器具1の面状発熱部材2における抵抗発熱部6にコネクタ8から一対の電極部6a,6bを介して通電することにより、面状発熱部材2の抵抗発熱部6にジュール熱が発生する。農耕地10の外周部に沿って埋設された各ヒータユニット器具1の面状発熱部材2における抵抗発熱部6にそれぞれ発生した熱エネルギーは、断熱部材3により農耕地10の外方へ向け熱伝導するのが規制されて、その殆どが伝熱部材4を介して農耕地10の土壌に熱伝導されるとともに、農耕地10の外周部内方に埋設された各ヒータユニット器具1の面秋発熱部材2における抵抗発熱部6にそれぞれ発生した熱エネルギーは、断熱部材3により農耕地10の下方へ熱伝導するのが規制されて、その殆どが伝熱部材4を介して配設箇所よりも上方の土壌に向け熱伝導される。
このように、農耕地10の外周部に沿った地中に埋設されている全てのヒータユニット器具から1は、これに発生した熱エネルギーの殆どが農耕地10の土壌に向けて水平方向に直接的に熱伝導されるとともに、農耕地10の外周部内方箇所に埋設されている全てのヒータユニット器具1からは、これに発生した熱エネルギーの殆どが農耕地10の土壌に向けた上方向に直接的に熱伝導される。しかも、ヒータユニット器具1は、農耕地10の外周部に沿って隙間無く連続的に配列して埋設されているとともに、農耕地10の外周部内方箇所における垂直配置のヒータユニット器具1の下端部の深さ位置のほぼ全体にわたり配置して埋設されているので、保温用構築部11で覆われた農耕地10の土壌における所定深さまでの部分の全体をほぼ均等な温度に温めることができる。そのため、この植物栽培用システムでは、従来の温風暖房方式における温風や太陽熱利用方式における余剰熱により農耕地10の土壌に間接的に蓄熱させる場合に比較して、農耕地10の土壌が格段に高い熱効率で温められて十分な熱量を蓄熱することができる。したがって、この植物栽培用システムを寒冷地に構築すれば、従来において寒冷地で栽培することが困難であった種々の植物をも良好に栽培することが可能となる。
また、この植物栽培用システムは、上述したように発生熱エネルギーを農耕地10の土壌中に高い熱効率で熱伝導させることができるのに加えて、面状発熱部材2の抵抗発熱部6に発生するジュール熱により熱エネルギーを得ているから、従来の温風暖房方式のように燃料を燃焼させる場合に比べて熱エネルギー発生させるのに要する費用が相当に低減するとともに、土壌に蓄熱される熱量も大きいので、土壌の温度が設定値以下に低下したのを温度センサなどで検出した時のみ面状発熱部材2に通電するようにすれば、保温用構築物11を透過して大気中に逃げる熱エネルギーを補うだけの熱エネルギーを発生させるのに相当する電力を面状発熱部材2に供給するだけで足りるから、面状発熱部材2の消費電力を低く抑えることができる。これらにより、この植物栽培用システムは、従来の種々の促成栽培法に比べてランングコストを大幅に抑制しながらも、上述したように寒冷地においても種々の植物を良好に栽培できるので、極めて高い経済的効果が得られる。
さらに、ヒータユニット器具1は、表面のうちの少なくとも断熱部材3、面状発熱部材2および伝熱部材4を重ね合わせた側周面に防水加工が施されていることにより、面状発熱部材2が断熱部材3と伝熱部材4との間に液密に密封されることになる。そのため、地中に埋設されている面状発熱部材2は、植物育成のために散布される水が侵入するのが確実に防止されて、常に安定した発熱駆動を長期間にわたり確保する。
本発明は、前記実施の形態の内容に限定されるものではなく、例えば、面状発熱部材は電気絶縁板の一面にニクロム線を貼着したものであってもよく、また、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、種々の追加、変更または削除が可能であり、そのようなものも本発明の範囲内に含まれるのは勿論である。
この植物栽培用システムは、複数個のヒータユニットを、保温用構築物で地上空間が覆われた農耕地の外周部に沿って配列して垂直配置で地中に埋設するとともに農耕地の外周部内方箇所の地中の所定深さ位置に水平配置で埋設して、各ヒータユニット器具の面状発熱部材に通電して発生した熱エネルギーを伝熱部材を介して農耕地の土壌に熱伝導させるようにしたので、各ヒータユニット器具で発生した解エネルギーの殆どを農耕地の土壌に向けて直接的に熱伝導させることができる結果、農耕地の土壌を格段に高い熱効率で温めて十分な熱量を蓄熱することができる。そのため、この植物栽培用システムは、寒冷地に構築すれば、寒冷地において栽培することが困難であった種々の植物をも良好に栽培する用途に好適に採用することができる。しかも、面状発熱部材の抵抗発熱部に発生するジュール熱により熱エネルギーを得ているから、従来の燃料を燃焼させる場合よりも熱エネルギーを発生させるのに要する費用が相当に低減するので、高い経済的効果が得られる。
本発明の一実施の形態に係る植物栽培用シテスムにおけるヒータユニット器具の配置を示す平面図である。 同上の植物栽培用シテスムを示す縦断面図である。 同上の植物栽培用シテスムにおけるヒータユニット器具を示す分解斜視図である。 同上のヒータユニット器具を示す斜視図である。 同上のヒータユニット器具を示す建て断面図である。
符号の説明
1 ヒータユニット器具
2 面状発熱部材
3 断熱部材
4 伝熱部材
5 電気絶縁板
6 抵抗発熱部
10 農耕地
11 保温用構築物

Claims (3)

  1. 通電することによりジュール熱を発生させることが可能な電気抵抗を有する抵抗発熱部が電気絶縁板の一面に設けられた面状発熱部材が、平板状の断熱部材と、耐腐食性、電気絶縁性および防水性を有する素材によりシート状または薄板状に形成された伝熱部材との間に介在された配置で、前記断熱部材、面状発熱部材および伝熱部材が互いに重ね合わせて接合され、且つ前記面状発熱部材部が前記断熱部材と放熱部材との間で液密に密封されてなるパネル状のヒータユニット器具を複数個備え、
    地上空間が保温用構築物で覆われた農耕地の外周部に沿って配列された複数個の前記ヒータユニット器具が、前記伝熱部材を農耕地に向けた地面に対し垂直配置で地中に埋設されているとともに、農耕地の外周部内方箇所に、複数個の前記ヒータユニット器具が前記伝熱部材を上方に向けた水平配置で地中に埋設されていることを特徴とする植物栽培用システム。
  2. 前記ヒータユニット器具が、農耕地の外周部に沿って隙間無く連続的に配列して埋設されているとともに、農耕地の外周部内方箇所における垂直配置の前記ヒータユニット器具の下端部の深さ位置のほぼ全体に配置して埋設されている請求項1に記載の植物栽培用システム。
  3. 前記ヒータユニット器具が、表面のうちの少なくとも前記断熱部材、面状発熱部材および伝熱部材を重ね合わせた側周面に防水処理加工が施されている請求項1または2に記載の植物栽培用システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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