JP2010011778A - 農産物温湯消毒装置 - Google Patents

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誠蔵 川島
Kazuaki Murata
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Abstract

【課題】農産物温湯消毒処理装置の自動化を達成しながら、装置の小型化を図る。
【解決手段】一定距離間隔で吊下げユニットを多数備えたトラック状搬送コンベアを上部に配置し、トラック状搬送コンベア下方に温湯タンクと冷水タンクとを並設した農産物温湯消毒装置であって、温湯消毒する農産物は、収納袋に収納して吊下げユニットに吊り下げる構成とされ、トラック状搬送コンベアは走行路を走行するチェーンコンベアであって、チェーンコンベアには所定間隔で多数の吊り下げレバーが設けられ、吊り下げレバーには吊り下げフックが揺動自在に取り付けられ、吊り下げフックは、トラック状搬送コンベアの進行方向にフックの引っ掛け開口部を向けて設けられており、冷水タンクの終端位置よりもトラック状搬送コンベアの移送方向で後側には、フックに吊り下げられている収納袋を自動的にフックから外す自動フック外し機構が設けられていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、農産物に付着した病原菌を、温水を浴びせて殺菌、滅菌または除菌(以下、「消毒」という)をする農産物の温湯消毒装置、及びそれを用いた温湯消毒方法に関する。本発明は、特に、種籾の表面に付着しまたは籾殻と果皮との間に潜む病原菌を、温水を浴びせて消毒する種籾の消毒装置およびその方法に関し、特に、小形の連続式温湯消毒装置に関する。
種子を所定温度の温水に所定時間浸すことにより、種子に付着している病原菌を殺菌する方法およびその装置は、特許文献1(特許第2876001号公報)において既に知られている。特許文献1には、一度に大量の種子を短時間で効果的に消毒処理することのできる種子の消毒装置として、消毒槽内に温水を貯留し、この消毒漕内で種子保持容器を搬送するコンベヤを敷設し、消毒漕に、この消毒槽内に貯留された温水を汲み上げるとともに、この汲み上げた温水をコンベヤにより搬送される種子保持容器内に保持された種子に対して所定の水圧を以て散布する撹拌装置を設けたものが記載されている。
本出願人は、種籾に温水を浴びせて消毒する種籾消毒装置を早くから開発してきており、種籾を収納した容器を温水タンクに沈め、温水噴射部を種籾を収納した容器の下に位置させて温水を噴き上げ、温水噴射部に設定温度の加圧温水を設定時間供給するバッチ式の種籾消毒装置およびその方法は、既に、特許文献2乃至8として公開している。
また、本出願人は、温湯消毒浴槽と水冷浴槽を並べて配置し、種籾容器をコンベアによって連続的に移送しながら種籾を消毒する種籾消毒装置およびその方法についても、既に、特許文献9乃至18として公開している。
この種の種籾消毒装置およびその方法については、特許文献19乃至24としても公開されている。この内の特許文献24には、平面視で実質上十字状に区画された4つの作業部として、第1温浴槽と第2温浴槽と1つの冷浴槽と移し替え部とがその順に配置され、その上部には巡回クレーン手段が設けられ、種子を収容した籠状のコンテナが、着脱可能に吊支されており、各作業部に対してそれぞれのコンテナを一斉に昇降動させ、且つ上昇位置にて、駆動モータにより十字状の中心部の回りに一定方向に間欠的に巡回するようにしたものが開示されている。
また、これに関連して、種籾を収容した袋自体をハンガーに吊り下げて、並べて配置された温湯消毒浴槽及び水冷浴槽を潜らせる種籾消毒装置およびその方法が特許文献25乃至30として公開されている。
そして、消毒すべき農産物を袋に収納し、複数の収納袋をロープで吊り下げて一定時間加熱水中をコンベアにより移動させる搬送手段自体は、既に、特許文献31においても知られている。
特許第2876001号公報 特開2000−316321号公報 特開2000−342018号公報 特開2002−330605号公報 特開2003−235308号公報 特開2003−235309号公報 特開2003−009612号公報 特開2004−000261号公報 特開2004−290011号公報 特開2004−000090号公報 特開2006−230270号公報 特開2006−280387号公報 特開2006−314330号公報 特開2006−050982号公報 特開2006−081426号公報 特開2007−049921号公報 特開2006−320928号公報 特開2006−320929号公報 特開2005−328723号公報 特開2005−052023号公報 特開2006−158302号公報 特開2006−320260号公報 特開2006−042745号公報 特開2007−116987号公報 特開2006−320929号公報 特開2007−151406号公報 特開2008−000149号公報 特開2008−000150号公報 特開2008−022864号公報 特開2008−035870号公報 実公平7−42249号公報
以上のように、種籾、その他農産物の温湯消毒は既に広く知られた技術となっており、種々の観点から多くの改良が加えられてきている。そこで、本発明が解決しようとする課題は、第1には、一連の温湯消毒処理が簡単な作業で実現できる農産物の温湯消毒装置及び温湯消毒方法を提供することである。
つまり、従来の温湯消毒処理装置及び温湯消毒方法では、農産物を収納した容器を、移送コンベアを用いて温湯タンクから冷水タンクに順次移送するものであっても、作業者は装置に付いた状態で作業をする必要があった。また、農産物を収容した袋自体をハンガーに吊り下げて、並べて配置された温湯消毒浴槽及び水冷浴槽を潜らせる種籾消毒装置であっても、種籾を収容した袋をハンガーに吊り下げたり、ハンガーから外したりするためには、作業者が装置から長い時間離れることは難しいものであった。
本発明の農産物温湯消毒処理装置及び温湯消毒方法においては、農産物の収容袋を吊り下げフックに吊り下げる作業を行いながら、消毒・冷却後に自動的にフック外しが為された収容袋の後段処理(乾燥処理等)への移送を、作業の合間を見てできるようにしたものである。
さらに、本発明が解決しようとする課題は、農産物温湯消毒処理装置及び温湯消毒方法の自動化を達成しながら、装置の小型化を図ることである。
本発明の農産物温湯消毒装置は、一定距離間隔で吊下げユニットを多数備えたトラック状搬送コンベアを上部に配置し、該トラック状搬送コンベア下方に温湯タンクと冷水タンクとを並設した農産物温湯消毒装置であって、温湯消毒する農産物は、収納袋に収納して前記吊下げユニットに吊り下げる構成とされ、前記トラック状搬送コンベアは走行路を走行するチェーンコンベアであって、該チェーンコンベアには所定間隔で多数の吊り下げレバーが設けられ、該吊り下げレバーには吊り下げフックが揺動自在に取り付けられ、該吊り下げフックは、前記トラック状搬送コンベアの進行方向にフックの引っ掛け開口部を向けて設けられており、前記冷水タンクの終端位置よりも前記トラック状搬送コンベアの移送方向で後側には、前記フックに吊り下げられている収納袋を自動的にフックから外す自動フック外し機構が設けられていることを特徴とする。
さらに、本発明の農産物温湯消毒装置は、前記揺動自在の吊り下げフックの所定位置にはローラ部材が回転自在に設けられており、前記自動フック外し機構は、前記揺動自在の吊り下げフックの所定位置に設けられた前記ローラ部材と当接する傾斜ガイド片を設けており、これにより前記ローラ部材が該傾斜ガイド片に当接すると、前記ローラ部材は前記傾斜ガイド片に沿って移送されるにしたがって前記吊り下げフックの前倒れ傾斜角を大きくして行き、前記フックに吊り下げられている収納袋を自動的にフックから外すように構成したことを特徴とする。
さらに、本発明の農産物温湯消毒装置は、前記吊り下げフックが、一対の吊り下げフックが天秤棒によりバランスを取るようにして吊り下げられていることを特徴とする。
以上の構成により、本発明は、トラック状搬送コンベア下方にその周回トラックに沿って温湯タンクと冷水タンクも設けたので、小型で使いやすい農産物の農産物温湯消毒装置及び方法を提供できるものである。
さらに、本発明は、吊り下げ作業ステーションAでの農産物収納袋の吊り下げ作業を纏めて行うことにより、他の作業の合間に農産物温湯消毒装置の作業を行うことが可能なものである。
さらに、本発明は、フック外しステーションDでの自動フック外し処理の効果を奏するものである。
本発明の農産物温湯消毒装置は、一定距離間隔で吊下げユニットを多数備えたトラック状搬送コンベアを上部に配置し、該トラック状搬送コンベア下方にその周回トラックに沿って温湯タンクと冷水タンクとを並設した農産物温湯消毒装置であって、該周回トラックは2本の平行配置された直線状トラック部と該2本の直線状トラック部の両端部を繋いだ2つの半円状トラック部から成り、温湯消毒される農産物は、収納袋に収納して前記吊下げユニットに吊り下げる構成とされ、前記温湯タンクは、前記トラック状搬送コンベアの上流側に位置する直線状トラック部とその下流側に位置する半円状トラック部を跨いでJ字状或いは鉤形に設けられており、前記冷水タンクは、前記温湯タンクの終端部に隣接され、且つ、前記トラック状搬送コンベアの下流側に位置する直線状トラック部の範囲内に設けており、前記温湯タンクの前記トラック状搬送コンベア移送方向から見て上流側始端部の前方には、所定角度傾斜した導入板を設けた収納袋導入部を備え、前記温湯タンクの前記トラック状搬送コンベア移送方向から見て下流側終端部の手前側には、前記収納袋導入部よりも大きな傾斜角度を持った温湯引上板を設けた収納袋温湯引上げ部を備え、前記冷水タンクの前記トラック状搬送コンベア移送方向から見て下流側終端部の手前側には、前記収納袋温湯引上げ部の温湯引上板と同じ傾斜角度を持った冷水引上板を設けた収納袋冷水引上げ部を備えている。
また、本発明の農産物温湯消毒装置は、一定距離間隔で吊下げユニットを多数備えたトラック状搬送コンベアを上部に配置し、該トラック状搬送コンベア下方にその周回トラックに沿って温湯タンクと冷水タンクとを並設した農産物温湯消毒装置であって、該周回トラックは2本の平行配置された直線状トラック部と該2本の直線状トラック部の両端部を繋いだ2つの半円状トラック部から成り、温湯消毒される農産物は、収納袋に収納して前記吊下げユニットに吊り下げる構成とされ、温湯処理ステーションBは、前記トラック状搬送コンベアの上流側に位置する直線状トラック部とその下流側に位置する半円状トラック部を跨いでJ字状或いは鉤形に設けられ、冷水処理ステーションCは、前記温湯処理ステーションBの終端部に隣接され、且つ、前記トラック状搬送コンベアの下流側に位置する直線状トラック部の範囲内に設けられ、吊り下げ作業ステーションAは、前記温湯処理ステーションBの上流側に設けられ、フック外しステーションDは、前記冷水処理ステーションCの下流側に設けられており、前記トラック状搬送コンベアの移送方向に沿って吊り下げ作業ステーションA、温湯処理ステーションB、冷水処理ステーションC、フック外しステーションDの順に配置されている。
さらに、本発明の農産物温湯消毒装置は、一定距離間隔で吊下げユニットを多数備えたトラック状搬送コンベアを上部に配置し、該トラック状搬送コンベア下方にその周回トラックに沿って温湯タンクと冷水タンクとを並設した農産物温湯消毒装置であって、該周回トラックは2本の平行配置された直線状トラック部と該2本の直線状トラック部の両端部を繋いだ半円状トラック部から成り、温湯消毒される農産物は、収納袋に収納して前記吊下げユニットに吊り下げる構成とされ、前記温湯タンクは、前記トラック状搬送コンベアの上流側に位置する直線状トラック部とその下流側に位置する半円状トラック部を跨いでJ字状或いは鉤形に設けられており、該温湯タンクは、温湯処理ステーションBとして前記収納袋に収納された農産物の病原菌の消毒処理を行い、前記冷水タンクは、前記温湯タンクの終端部に隣接され、且つ、前記トラック状搬送コンベアの下流側に位置する直線状トラック部の範囲内に設けられており、冷水処理ステーションCとして前記温湯処理ステーションBで温湯消毒された前記収納袋に収納された農産物の冷却処理を行い、前記温湯処理ステーションBの上流段には、前記収納袋の吊り下げ作業ステーションAを設け、前記冷水処理ステーションCの下流段には、前記収納袋のフック外しステーションDを設け、前記吊り下げ作業ステーションAと前記フック外しステーションDとは、前記2つの半円状トラック部の内の一方の側に隣接して配置されている。
本発明の農産物温湯消毒方法は、一定距離間隔で吊下げユニットを多数備えたトラック状搬送コンベアを上部に配置し、該トラック状搬送コンベア下方にその周回トラックに沿って温湯タンクと冷水タンクとを並設した農産物温湯消毒装置を用いて農産物を温湯消毒する農産物温湯消毒方法であって、該周回トラックは2本の平行配置された直線状トラック部と該2本の直線状トラック部の両端部を繋いだ2つの半円状トラック部から成り、温湯消毒される農産物は、収納袋に収納して前記吊下げユニットに吊り下げる構成とされ、温湯処理ステーションBは、前記トラック状搬送コンベアの上流側に位置する直線状トラック部とその下流側に位置する半円状トラック部を跨いでJ字状或いは鉤形に設けられ、冷水処理ステーションCは、前記温湯処理ステーションBの終端部に隣接され、且つ、前記トラック状搬送コンベアの下流側に位置する直線状トラック部の範囲内に設けられ、吊り下げ作業ステーションAは、前記温湯処理ステーションBの上流側に設けられ、フック外しステーションDは、前記冷水処理ステーションCの下流側に設けられており、これにより、吊り下げ作業ステーションAでの吊り下げ処理、温湯処理ステーションBでの温湯消毒処理、冷水処理ステーションCでの冷却処理、フック外しステーションDでの自動フック外し処理が順次行われる
さらに、本発明の農産物温湯消毒装置は、ラック状搬送コンベアを上部に配置し、該トラック状搬送コンベア下方にその周回トラックに沿って温湯タンクと冷水タンクとを並設した農産物温湯消毒装置であって、前記トラック状搬送コンベアには一定距離間隔で吊下げユニットが所定数設けられており、該吊下げユニットには農産物が収納された収納袋が引っ掛けられるフックが設けられており、前記トラック状搬送コンベアによって収納袋に収納された農産物を前記温湯タンクから前記冷水タンクへと順次移送するように構成しており、前記温湯タンク及び前記冷水タンク内の少なくとも一方には、前記トラック状搬送コンベアの周回トラックに沿って、各水面から所定距離だけ下方にスノコを設け、前記農産物が収納された収納袋は、前記トラック状搬送コンベアによって前記温湯タンク内の前記スノコ上を引かれて移送される際に、前記スノコの下に配置された複数の温水噴出ノズルによって、循環された所定温度の温湯が前記収納袋に収納された農産物に対して噴き付けられ、前記農産物が収納された収納袋は、前記トラック状搬送コンベアによって前記冷水タンク内の前記スノコ上を引かれて移送される際に、前記スノコの下に配置された複数の冷水噴出ノズルによって、循環された所定温度の冷水が前記収納袋に収納された農産物に対して噴き付けられる構成とした。
さらに、本発明の農産物温湯消毒装置は、一定距離間隔で吊下げユニットを多数備えたトラック状搬送コンベアを上部に配置し、該トラック状搬送コンベア下方にその周回トラックに沿って温湯タンクと冷水タンクとを並設した農産物温湯消毒装置であって、温湯消毒する農産物は収納袋に収納して前記吊下げユニットに吊り下げる構成とされ、前記トラック状搬送コンベアは前記周回トラックに沿った走行路を走行するチェーンコンベアであって、該チェーンコンベアには所定間隔で多数(偶数)の吊り下げレバーが設けられており、該吊り下げレバーの隣接する2本のレバーの下端部は1本の連結ピンにより連結された固定3角部を形成し、該連結ピンに吊り下げフックを揺動自在に取り付け、該吊り下げフックは前記トラック状搬送コンベアの進行方向にフックの引っ掛け開口部を向けて設け、前記連結ピンに吊り下げられた吊り下げフックは、一対の吊り下げフックが天秤棒によりバランスを取るようにして吊り下げられている。又は、前記吊下げユニットは、前記連結ピンに吊り下げられた一対の吊り下げフックから成る吊り下げフックが天秤棒によりバランスを取るようにして吊り下げられているものと、該一対の吊り下げフックの略中央部に3つ目の吊り下げフックが設けられ天秤棒によりバランスを取るようにして吊り下げられているものとが所定数ずつ混合して吊り下げ配置されている。
さらに、本発明の農産物温湯消毒装置は、一定距離間隔で吊下げユニットを多数備えたトラック状搬送コンベアを上部に配置し、該トラック状搬送コンベア下方に温湯タンクと冷水タンクとを並設した農産物温湯消毒装置であって、温湯消毒する農産物は、収納袋に収納して前記吊下げユニットに吊り下げる構成とされ、前記トラック状搬送コンベアは走行路を走行するチェーンコンベアであって、該チェーンコンベアには所定間隔で多数の吊り下げレバーが設けられ、該吊り下げレバーには吊り下げフックが揺動自在に取り付けられ、該吊り下げフックは、前記トラック状搬送コンベアの進行方向にフックの引っ掛け開口部を向けて設けられており、前記冷水タンクの終端位置よりも前記トラック状搬送コンベアの移送方向で後側には、前記フックに吊り下げられている収納袋を自動的にフックから外す自動フック外し機構が設けられ、前記揺動自在の吊り下げフックの所定位置にはローラ部材が回転自在に設けられており、前記自動フック外し機構は、前記揺動自在の吊り下げフックの所定位置に設けられた前記ローラ部材と当接する傾斜ガイド片を設けており、これにより前記ローラ部材が該傾斜ガイド片に当接すると、前記ローラ部材は前記傾斜ガイド片に沿って移送されるにしたがって前記吊り下げフックの前倒れ傾斜角を大きくして行き、前記フックに吊り下げられている収納袋を自動的にフックから外すように構成され、前記吊り下げフックは、一対の吊り下げフックが天秤棒によりバランスを取るようにして吊り下げられている。
以下、図面を用いて本発明の実施例について説明する。図1は、本発明の実施例の種籾温湯消毒装置の平面配置図である。以下、本発明の具体的実施例において温湯消毒する農産物としては種籾に限定して説明するが、当然のことながら本発明の技術的思想を逸脱しない限りにおいては、他の農産物の温湯消毒装置にも適用可能なことは説明を待つまでもない。
本発明の実施例の種籾温湯消毒装置100は、従来の温湯消毒装置もそうであるが、温湯タンク10と冷水タンク20とが隣接して設けられている。温湯タンク10と冷水タンク20の上方にはトラック状搬送コンベア30が配置されている。このトラック状搬送コンベア30は、陸上競技の走行トラックのように周回トラックに沿って、平行した2本の直線状トラック部31a,31bと、該2本の直線状トラック部31a,31bを繋ぐ2つの半円状トラック部32a,32bとから成っている。このトラック状搬送コンベア30の移送方向は、図1において、常に、反時計回りに回転しているので、平行した2本の直線状トラック部31aと31bは、どちらが上流側に配置されているとは言えないが、以下、本発明においては、直線状トラック部31aを上流側とし、直線状トラック部31bを下流側として説明する。
図2は、本発明の実施例の種籾温湯消毒装置の温湯処理タンク側の側面図であり、図3は、本発明の実施例の種籾温湯消毒装置の冷却処理タンク側の側面図である。トラック状搬送コンベア30は、図2においては右方向に移送され、図3においては左方向に移送される。このトラック状搬送コンベア30には、一定距離間隔(約300mm)で吊下げユニット50が所定数(13ユニット)設けられている。このトラック状搬送コンベア30及び吊下げユニット50の詳細な構造は後述するが、種籾を収納するネット状の籾収納袋40(縦500mm×横400mm)が紐により吊り下げられるフック51が、トラック状搬送コンベア30の移送方向前方にフック51の引っ掛け開口部Oを向けて設けられている。これにより、後述するように、フック外しステーションDにおける籾収納袋40のフック外しを自動的に達成することが容易なものである。
温湯タンク10と冷水タンク20は、トラック状搬送コンベア30の周回トラックに沿って設けられている。温湯タンク10は、トラック状搬送コンベア30の上流側に位置する直線状トラック部31aとその下流側に位置する半円状トラック部32bを跨いでJ字状或いは鉤形に設けられている。一方、冷水タンク20は、温湯タンク10の終端部近傍に隣接されており。トラック状搬送コンベア30の下流側に位置する直線状トラック部31bの範囲内に設けられている。つまり、温湯タンク10は、トラック状搬送コンベア30の周回トラックの上流側に位置する直線状トラック部31aからその下流側に位置する半円状トラック部32bを折り返して配置されており、それに続いた下流側に位置する直線状トラック部31bに冷水タンク20に配置されている。
本発明の実施例の種籾温湯消毒装置100は、装置全体を纏めるために機台部120とフレーム部110を有し、温湯タンク10及び冷水タンク20は、機台部120上に配置されており、トラック状搬送コンベア30は、フレーム部110に吊り下げ固定されている。種籾温湯消毒装置100全体は、所定数の車輪130,130・・・により、転がして移動可能であり、設置位置が確定したら所定数のストッパ140,140・・・により不動に固定することができる。
種籾温湯消毒装置100は、トラック状搬送コンベア30の周回トラックの一方の半円状トラック部32b側(図2及び図3において機台部120の左端部)に、吊り下げ作業ステーションA及びフック外しステーションDが隣り合って配置されている(図1参照)。図2には吊り下げ作業ステーションAが、図3にはフック外しステーションDが、前方に図示されている。このように、吊り下げ作業ステーションAとフック外しステーションDを、周回トラックの同じ半円状トラック部32b側に隣接することによって、後述するが、作業者が一人でも、籾収納袋40の吊り下げ作業と、自動的にフック外しがされてフック外しステーションDに集積された籾収納袋40の後段処理工程への移送作業の両方を効率的に行うことが可能なものである。
以下、本発明の実施例の種籾温湯消毒装置100による種籾の温湯消毒処理の手順に沿って、種籾温湯消毒装置100の構造と機能を詳細に説明する。
種籾は、縦横500mm×400mmのネット状の籾収納袋40に、事前に5Kg或いは4Kg毎に収納され、紐状物により口を閉められている。このように種籾が袋詰めされたネット状の籾収納袋40は、吊り下げ作業ステーションAにおいて、一袋ずつ吊下げユニット50のフック51に吊り下げられる。吊り下げ作業ステーションAには、常に7〜8個程のユニット50が位置するように配置されており、吊下げユニット50の間隔は約300mmであり、トラック状搬送コンベア30の移送速度は400mm/secであることから、5〜6分に一度、吊り下げ作業ステーションAに戻ってきて籾収納袋40の吊り下げ作業を実行すれば良いことになる。そして、それに続いて、その合間にフック外しステーションDに集積された籾収納袋40の除去作業を行えば良い。
吊り下げ作業ステーションAで吊下げユニット50のフック51に吊り下げられたネット状の籾収納袋40は、トラック状搬送コンベア30によって温湯タンク10に向けて(図2においては左側に)移送される。トラック状搬送コンベア30の移送に伴ってフック51に吊り下げられたネット状の籾収納袋40は、温湯タンク10の手前に設けられた籾収納袋導入部60にさしかかる。籾収納袋導入部60は、上面に所定の傾斜角度(約30°)を有した導入板61を備えている。これにより、籾収納袋導入部60にさしかかった籾収納袋40は、順次、傾斜した導入板61によって温湯タンク10の淵まで持ち上げられる。その際、吊下げユニット50は籾収納袋40に引っ張られるようにして、トラック状搬送コンベア30の移送方向で見て後側に引き戻されるように折れ曲がる(図2)。さらに、籾収納袋40がトラック状搬送コンベア30によって移送されると、籾収納袋40は温湯タンク10の淵を乗り越えて、温湯タンク10内に浸されることになる。このときの籾収納袋40の温湯タンク10内の位置を浸湯位置aとする。
吊下げユニット50は、後述するが、一対の吊り下げフック51,52が天秤棒53によりバランスを取るようにして吊り下げられている(図4)。図4は、本発明の実施例の種籾温湯消毒装置の半円状トラック部側から見た側面図である。籾収納袋40が温湯タンク10の淵を乗り越えて、温湯タンク10内に入るときは、吊下げユニット50は、天秤棒53が上流側直線状トラック部31aの方向に対して直角をなすようになる。つまり、トラック状搬送コンベア30の移送により、温湯タンク10内の浸湯位置aにおいて、吊下げユニット50の内外の一対の吊り下げフック51,52に吊るされた2つの籾収納袋40が同時に温湯に浸されることになる。
温湯タンク10内の浸湯位置aにおいて温湯に浸された籾収納袋40は、すぐに温湯タンク10内に設けられたスノコ70上に乗り、トラック状搬送コンベア30のさらなる移送により、図2において右方向に引かれながら移送される。スノコ70は、温湯タンクに張られた温湯表面より250mm程度下方に設けられている。このスノコ70は、必ずしも設ける必要はない。そこで、スノコ70を設けない実施例を図7及び図8に示している。図7は、本発明の別の実施例の種籾温湯消毒装置の温湯処理タンク側の側面図であり、図8は、本発明の別の実施例の種籾温湯消毒装置の冷却処理タンク側の側面図である。
籾収納袋40は、温湯タンク10内の浸湯位置aにおいて温湯に浸された後、トラック状搬送コンベア30の周回トラックに沿った上流側直線状トラック部31aを引かれながら移送の後、それに続く半円状トラック部32aに入ってくる。この半円状トラック部32aでは、陸上のトラック競技と同じく、外側を移送される籾収納袋40が大きな円弧を描いて移送されることになるが、移送速度は外側を移送される籾収納袋40の方が大きいために、温湯に浸漬している時間は内外の籾収納袋40共に同じ時間となる。
トラック状搬送コンベア30の周回トラックに沿った半円状トラック部32aが終了すると、籾収納袋40は、折り返して下流側直線状トラック部31bに入ってくる。これにより、籾収納袋40は、温湯タンク10の終端部に近づくことになる。温湯タンク10の終端部には、籾収納袋40を温湯タンク10から引き上げて冷水タンク20に導くための温湯引き上げ部64を備えている。この温湯引き上げ部64は、トラック状搬送コンベア30の移送により、籾収納袋40を温湯タンク10から引き上げて冷水タンク20に導くためのものであり、温湯タンク10の始短部の前方に設けられた籾収納袋導入部60の導入板61よりも大きな傾斜角度(約45°)を持った引上板65を有している。これにより、籾収納袋40をトラック状搬送コンベア30の移送によって、より早く温湯タンク10から引き上げることができる。このときの籾収納袋40の温湯タンク10内の位置を温湯引き上げ位置bとする。
籾収納袋40この温湯引き上げ位置bにあるときは、吊下げユニット50の天秤棒53は、再び、下流側直線状トラック部31bの方向に対して直角をなすようになる。これにより、トラック状搬送コンベア30の移送によって、吊下げユニット50の内外に吊るされた2つの籾収納袋40が同時に温湯から引き上げられ、その後、冷水に浸されることになる。吊下げユニット50の内外に吊るされた2つの籾収納袋40,40が、60℃の温湯に同時に浸されてから同時に引き上げられるまでの時間(温湯タンク10内の浸湯位置aから温湯引き上げ位置bまでの収納袋の移送時間)は約10分が望ましい。とすると、籾収納袋40が、温湯タンク10内を浸湯位置aから温湯引き上げ位置bまで移送される時間(つまり、籾収納袋40が温湯タンク10に浸されている時間)は10分とすると、トラック状搬送コンベア30の移送速度は400mm/secとして、浸湯位置aから温湯引き上げ位置bまで距離は4mとなる。もち米等の場合は、温湯処理時間が短いことから、同じ温湯タンク内を移送する場合には、トラック状搬送コンベア30の移送速度を早くすればよい。
このようにして、吊下げユニット50の内外に吊るされた籾収納袋40,40は、トラック状搬送コンベア30の移送によって、温湯タンク10に浸されてから引き上げられるまで、温湯内をJ字状或いは鉤形に移送されることになる。したがって、温湯タンク10の形状は、トラック状搬送コンベア30の上流側直線状トラック部31aと、それに続く半円状トラック部32aを含んだL字状とされている。冷水タンク20は、L字状の欠けた部分を補うようにして、トラック状搬送コンベア30の下流側直線状トラック部31bに沿って配置されている。これにより、吊下げユニット50の内外に吊るされた籾収納袋40,40は、トラック状搬送コンベア30の周回トラックに沿って、温湯タンク10の上流側直線状トラック部31aを移送され、それに続く半円状トラック部32aで折り返して、冷水タンク20内に入って、冷水タンク20の下流側直線状トラック部31bを移送される。
このような温湯タンク10と冷水タンク20の配置により、籾収納袋40がトラック状搬送コンベア30によって移送されると、籾収納袋40は次々と、温湯引き上げ部64の引上板65により引き上げられ、温湯タンク10の淵を乗り越えて、冷水タンク20内に浸されることになる。この籾収納袋40が冷水タンク20内に浸される位置を浸水位置cとする。冷水タンク20にもスノコ71が設けられており、浸水位置cにおいて冷水タンク20内の冷水に浸された籾収納袋40は、冷水タンク20内に設けられたスノコ71に乗り、トラック状搬送コンベア30のさらなる移送により、図3において左方向に引かれながら移送される。スノコ71は、冷水タンク20に張られた冷水表面より250mm下方に設けられている。籾収納袋40は、トラック状搬送コンベア30の下流側直線状トラック部31bを引かれ、冷水タンク20の終端部に近づく。スノコ71も、スノコ70と同様に、設けない実施例も可能である。
冷水タンク20の終端部には、吊下げユニット50の一対のフック51,52に吊り下げられた籾収納袋40,40を冷水タンク20内の冷水から引き上げるための冷水引き上げ部67が設けられている。この冷水引き上げ部67は、トラック状搬送コンベア30の移送により、籾収納袋40を冷水タンク20から引き上げるためのものであり、温湯タンク10の始短部の前方に設けられた籾収納袋導入部60の導入板61よりも大きな傾斜角度(約45°)を持った引上板68を有している。これにより、籾収納袋40をトラック状搬送コンベア30の移送によって、より早く冷水タンク20から引き上げることができる。このときの籾収納袋40の位置を冷水引き上げ位置dとする。籾収納袋40の冷却時間は、5分程度が望ましいので、籾収納袋40が冷水タンク20を浸水位置cから冷水引き上げ位置dまで移送される時間(つまり、籾収納袋40が冷水タンク20に浸されている時間)5分から、トラック状搬送コンベア30の移送速度は400mm/secとして、浸水位置cから冷水引き上げ位置dまで距離は2mとなる。もち米等の場合は、6〜7分間と処理時間が短いことから、トラック状搬送コンベア30の移送速度を早くすればよい。
吊下げユニット50に吊り下げられた籾収納袋40は、さらなるトラック状搬送コンベア30の移送により、フック外しステーションDに入ってくる。フック外しステーションDには、トラック状搬送コンベア30の移送により、吊下げユニット50のフック51,52に吊り下げられた籾収納袋40,40を、自動的にフック外し動作をするフック外し手段90が設けられている。
ここで、吊下げユニット50の構成(図5)とフック外し手段90の構成(図6)を詳細に説明する。図5(a)(b)は、本発明の実施例の吊下げユニットの詳細構造図であり、図6は、本発明の実施例のフック外し手段の詳細構造図である。
吊下げユニット50は、トラック状搬送コンベア30内のチェーンコンベア(詳細は図示なし)と共にコンベア移送路(詳細は図示なし)内を移送されるのに好ましいようにローラR1,R1が設けられている。ローラR1,R1からは、レバー55,55がピン56,56によって揺動自在に垂れ下がっており、隣接する2本のレバー55,55の下方が1本の連結ピン57によって連結されており、連結された2本のレバー55,55が、ピン56,56及び連結ピン57を頂点とする固定3角部(点線表示)Tを形成している。この連結ピン57には、さらにレバー58がピン59によって揺動自在に垂れ下がっており、そのレバー58には、天秤棒53によって、その両端部に一対のフック51,52が設けられている。一対の各フック51,52には、夫々、ガイドローラR2,R2が取り付けられている。フック51,52は、トラック状搬送コンベア30の移送方向(図5(b)中の右方向)に向かって、フックの引っ掛け開口部Oを向けられた状態で固定されている。
図10には、一対の各フック51,52の中央部に3つ目のフック54も設けた吊下げユニット50の実施例が示されている。このように、中央部に3つ目のフック54を設けた理由は、温湯処理をする籾収納袋40が、必ず全体で偶数となるというものではないので、処理の最後になって籾収納袋40が1袋残ってしまうことがある。この場合には、3点吊りのフックを所々に設けておくことにより、最後の1袋はこの3つ目のフック54に引っ掛けることにより、吊下げユニット50のバランスが保てるものである。
フック外し手段90は、冷水タンク10の下流側に設けられており、約45°傾斜した一対のガイド傾斜面91,91が形成されている。吊下げユニット50の一対のフック51,52に吊り下げられた種籾を収納した収納袋40,40は、ローラR1,R1が、トラック状搬送コンベア30内のチェーンコンベア(詳細は図示なし)と共にコンベア移送路(詳細は図示なし)内を移送される。収納袋40,40は、大きな傾斜角度(約45°)を持った引上板68により、収納袋40,40をトラック状搬送コンベア30の移送によって、冷水タンク20から引き上げられる。収納袋40,40が冷水引き上げ位置dを越える位置近傍で、一対のフック51,52の上端部近傍に取り付けられたガイドローラR2,R2が、夫々、一対のガイド傾斜面91,91の下端部近傍に当接する。
さらに、トラック状搬送コンベア30移送によって、吊下げユニット50は移送され、それに伴って、ガイドローラR2,R2はガイド傾斜面91,91の傾斜面をガイドされる。従って、一対のフック51,52に取り付けられたガイドローラR2,R2が移送方向後ろ側に引かれながら上昇し、それに連れて一対のフック51,52の前倒しになる。一対のフック51,52のガイドローラR2,R2がガイド傾斜面91,91の傾斜面を上昇するに連れて、一対のフック51,52の前倒しの角度が大きくなる。一対のフック51,52の開口Oは、移送方向で前方を向けて配置されているが、収納袋40,40がトラック状搬送コンベア30移送によって後側に引かれているために、それだけで収納袋40,40がフック51,52から外れることは少ない。しかし、収納袋40,40が冷水タンク20の淵を乗り越えると、収納袋40,40は後方向に引かれる力から解き放たれ、前方にスイングして飛び出して、完全にフックから外されることになる。収納袋40,40は、このようにフック外しステーションDにおいて、フック51,52から自動的に外されるので、作業者によるフック外し作業が不要であり、収納袋40がフック外しステーションDに溜まった頃を見計らって、次の処理工程に纏めて移送することが可能である。なお、3つめのフック54には、ガイドローラR2を付ける必要はない。
図示はしないが、このフック外しステーションDの底を装置側面に向けて傾斜させておき、その傾斜面の下に移送手段に載せた移送コンテナ等を準備しておけば、作業者は殆ど何もせずにも、フック外しされた収納袋40を移送コンテナ内に収容させることが可能である。その際には、収納袋40がフック外しステーションDの飛び越え防止のために飛び越え防止壁81(図3)を設けるのが望ましい。また、この飛び越え防止壁81は、消毒処理前の収納袋40と消毒処理後の収納袋40とが入り混じらないように、吊り下げ作業ステーションA及びフック外しステーションDを区画分けする役目もする。
以下、本発明の実施例の種籾温湯消毒装置の使用形態を説明する。本発明の実施例の種籾温湯消毒装置は、温湯タンク10内の温湯を収納袋40,40の底に向けて吹き付けるために、温湯循環用のポンプ200を備えており、そのポンプ200からの循環温湯を、温湯循環管路210を介して、温湯噴出ノズル220,220・・・から噴出させる。温湯タンク10の上流側直線状トラック部31aの終わり位置近傍の温湯循環管路210に設けられた温湯噴出ノズル230は、温湯タンク10の底側に向けて温湯を噴出させるように構成されている。上流側直線状トラック部31aに続く半円状トラック部32aに向けた温湯噴出ノズル220は、半円状トラック部32aを折り返す温湯を収納袋40,40の底に向けて吹き付けるように構成するために、温湯循環管路210と温湯循環管路240がL字上に連結されている(図1)。
温湯循環用のポンプ200は、温湯タンク10内の温湯を適当な位置において吸い込み(図示せず)循環している。温湯タンク10内の温湯は、約60℃に保たれるように制御(制御構成は図示せず)されており、そのために約80℃の高温の温湯が、適当な加熱手段(図示せず)によって高温温湯循環管路250を介して循環されている。これにより、温湯噴出ノズル220,220・・・は、約60℃の温湯を収納袋40,40の底に向けて吹き付け、温湯噴出ノズル230は、循環している温湯を高温温湯循環管路250に向けて吹き付けるものである。
冷水タンク20内の冷水も循環されており、チラー(図示せず)によって一定温度となるように制御されている。
本発明の実施例の種籾温湯消毒方法は、以上により、吊り下げ作業ステーションAでの収納袋40,40の引っ掛け作業、温湯処理ステーションBでの温湯消毒操作、冷水処理ステーションCでの冷却操作、フック外しステーションDでの収納袋40,40の自動フック外し動作が連続して行われるものである。
図9は、本発明の更に別の実施例の種籾温湯消毒装置の側面図であり、吊り下げ作業ステーションAを、フレーム110の機台部120に設けず、工場等の床面と同じ高さに構成したものであり、吊り下げ作業ステーションAでの作業のために機台部120に上がり降りをする必要がなく、作業の安全性を高めることができるものである。
本発明の実施例の種籾温湯消毒装置の平面配置図 本発明の実施例の種籾温湯消毒装置の温湯処理タンク側の側面図 本発明の実施例の種籾温湯消毒装置の冷却処理タンク側の側面図 本発明の実施例の種籾温湯消毒装置の半円状トラック部側から見た側面図 (a)(b) 本発明の実施例の吊下げユニットの詳細構造図 本発明の実施例のフック外し手段の詳細構造図 本発明の別実施例の種籾温湯消毒装置の温湯処理タンク側の側面図 本発明の別実施例の種籾温湯消毒装置の冷却処理タンク側の側面図 本発明の更に別実施例の種籾温湯消毒装置の側面図 本発明の別実施例の吊下げユニットの詳細構造図
符号の説明
100:種籾温湯消毒装置、10:温湯タンク、20:冷水タンク
30:トラック状搬送コンベア、40:籾収納袋、50:吊下げユニット
60:籾収納袋導入部、70,71:スノコ、90:フック外し手段
A:吊り下げ作業ステーション、B:温湯処理ステーション、
C:冷水処理ステーション、D:フック外しステーション

Claims (3)

  1. 一定距離間隔で吊下げユニットを多数備えたトラック状搬送コンベアを上部に配置し、該トラック状搬送コンベア下方に温湯タンクと冷水タンクとを並設した農産物温湯消毒装置であって、温湯消毒する農産物は、収納袋に収納して前記吊下げユニットに吊り下げる構成とされ、前記トラック状搬送コンベアは走行路を走行するチェーンコンベアであって、該チェーンコンベアには所定間隔で多数の吊り下げレバーが設けられ、該吊り下げレバーには吊り下げフックが揺動自在に取り付けられ、該吊り下げフックは、前記トラック状搬送コンベアの進行方向にフックの引っ掛け開口部を向けて設けられており、前記冷水タンクの終端位置よりも前記トラック状搬送コンベアの移送方向で後側には、前記フックに吊り下げられている収納袋を自動的にフックから外す自動フック外し機構が設けられていることを特徴とする農産物温湯消毒装置。
  2. 前記揺動自在の吊り下げフックの所定位置にはローラ部材が回転自在に設けられており、前記自動フック外し機構は、前記揺動自在の吊り下げフックの所定位置に設けられた前記ローラ部材と当接する傾斜ガイド片を設けており、これにより前記ローラ部材が該傾斜ガイド片に当接すると、前記ローラ部材は前記傾斜ガイド片に沿って移送されるにしたがって前記吊り下げフックの前倒れ傾斜角を大きくして行き、前記フックに吊り下げられている収納袋を自動的にフックから外すように構成したことを特徴とする請求項1記載の農産物温湯消毒装置。
  3. 前記吊り下げフックは、一対の吊り下げフックが天秤棒によりバランスを取るようにして吊り下げられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の農産物温湯消毒装置。
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